JPH08305213A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH08305213A
JPH08305213A JP12754995A JP12754995A JPH08305213A JP H08305213 A JPH08305213 A JP H08305213A JP 12754995 A JP12754995 A JP 12754995A JP 12754995 A JP12754995 A JP 12754995A JP H08305213 A JPH08305213 A JP H08305213A
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roller
image forming
fixing
paper
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JP12754995A
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English (en)
Inventor
Rie Saitou
理絵 齋藤
Jiro Ishizuka
二郎 石塚
Yuji Sakami
裕二 酒見
Masahiro Inoue
雅博 井上
Mitsuhiro Ota
光弘 太田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 定着ローラ及び加圧ローラの双方を、表層と
最下層がシリコーンゴムで、中間が耐油層のフッ素ゴム
とした3層構造のローラとし、定着ローラの表層のゴム
層を肉厚にした場合でも、高速性を失わせることなく、
記録材厚さに応じて良好な定着性と光沢性を得ることが
できる画像形成装置を提供する。 【構成】 レジストローラよりも手前の位置に、上ロー
ラ121と下ローラ122を設け、アンプ型変位センサ
123により、コピーシーケンス中において、上ローラ
121と下ローラ122に挟持される記録紙Pの厚さを
検知する。そして、予め記憶しておいたテーブルから、
この検知内容あるいはコピー枚数等に基づいて最適な定
着速度を選択し、その定着速度で定着装置により定着を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機等の画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置は種々知られているが、そ
の中でも感光体にレーザー光で像露光を行い、それを現
像して画像を得る、電子写真方式の画像形成装置がよく
用いられている。このような画像形成装置は画像品質が
高く、高速である等の長所を持っており、例えば複写機
等の出力装置、カラーレーザービームプリンター等とし
て広く用いられる。
【0003】例えば、複写機の一例としては、図8に示
すような装置が挙げられる。図8に示したカラー複写機
は、その上部に備えられた原稿読み取り系Iと、該原稿
読み取り系Iの下方に設けられた潜像形成部IIと、該潜
像形成部IIに近接して配設されている現像手段、すなわ
ち回転式現像装置III と、装置本体1の右側から装置本
体の略中央部に亘って設けられている記録材搬送系IVと
に大別される。
【0004】以下、この画像形成装置の構成について説
明するが、まず、図9ないし図11に基づいて原稿読み
取り系Iの説明を行う。図9は原稿読み取り系Iの概略
構成図であり、同図において101は原稿、102はプ
ラテンを示す。このプラテン102は装置本体1に対し
て不動に設けられており、このプラテン102の下方に
設けられた光学系ユニット107が矢印の方向へ移動す
ることにより、順次プラテン102上に載せられた原稿
101を走査する。つまり、操作部(図示せず)のコピ
ーキー(図示せず)が押下されると、上記矢印方向への
移動に伴い照射光源103からの照射が行われ、原稿1
01からの反射光が結像素子アレイ104及び赤外カッ
トフィルタ105を通過してCCD(密着型CCDカラ
ーセンサ)106上に原稿像として結像される。
【0005】このCCD106には、図10に示すよう
に、各画素毎にレッド(R)、グリーン(G)、ブルー
(B)の各フィルターが規則正しく取り付けられてお
り、原稿101の走査に伴って、CCD106に原稿像
が結像されると、該CCD106から電気信号が出力さ
れ、その電気信号は図11に示す信号処理回路により処
理される。
【0006】図11において、106B、106G、1
06Rは図10に示したCCD106上のB、G、R各
素子からの電気信号を表している。この106B、10
6G、106Rの各信号はA/D変換回路111により
ディジタル信号B、G、Rに変換され、濃度変換回路1
12によりディジタル信号形態の濃度信号であるY1
1 、C1 に変換される。
【0007】このY1 、M1 、C1 信号は、黒抽出及び
UCR(下色除去)処理を行う回路113に入力され、
次式に示すような演算処理により、Y2 、M2 、C2
Bk2 信号として生成される。
【0008】 Y2 =Y1 −k3 min(Y1 、M1 、C1 ) M2 =M1 −k3 min(Y1 、M1 、C1 ) C2 =C1 −k3 min(Y1 、M1 、C1 ) Bk2 =k1 min(Y1 、M1 、C1 )+k2
【0009】ここで、min(Y1 、M1 、C1 )は、
1 、M1 、C1 の信号のうち最小の信号であり、k
1 、k2 、k3 は所定の係数である。
【0010】次に、このY2 、M2 、C2 、Bk2 信号
は、CCD106の色分解フィルタや画像形成手段の使
用する色材の分光分布を補正するために色補正回路11
4に入力され、次式に示される演算処理を施される。
【0011】
【数1】
【0012】ここで、a11〜a44はそれぞれ色補正のマ
スキング係数である。
【0013】そして、演算結果であるY3 、M3 、C
3 、Bk3 信号に基づいて、次に説明する潜像形成部II
のレーザービームの照射が行われ、顕像化が行われる。
以下、図8に基づいて潜像形成部IIについて説明する。
【0014】潜像形成部IIには、図8の矢印B方向に回
転自在な潜像担持体たる感光ドラム19が配設されてい
る。該感光ドラム19の上方でその外周面近傍には、該
感光ドラム19の回転方向上流側から下流側に向って除
電用帯電器20、クリーニング手段21及び一次帯電器
23が順次配設され、さらに上記感光ドラム19の外周
面上には静電潜像を形成するためのレーザービームスキ
ャナーのごとき像露光手段24、及びミラーのごとき像
露光反射手段25が配設されている。
【0015】従って、像露光手段24が上記Y3 、M
3 、C3 、Bk3 信号に基づいてレーザービームEの照
射を行うと、該レーザービームEは像露光反射手段25
を介して感光ドラム19上に照射され、一次帯電器23
によって一様に帯電された感光ドラム19上に静電潜像
が形成され、次の回転式現像装置III によって現像剤像
として可視化される。以下、回転式現像装置III につい
て説明する。
【0016】回転式現像装置III は、上記感光ドラム1
9の外周面と対向する位置に配設されており、回転自在
な筐体(以下「回転体」という)26中に、4種類の現
像装置を周方向の4位置に搭載して構成されている。こ
の4種類の現像装置は、それぞれイエロー現像装置27
Y、マゼンタ現像装置27M、シアン現像装置27C及
びブラック現像装置27Bkであり、上記Y3 、M3
3 、Bk3 の各信号に基づく静電潜像に対応して、各
色の現像剤により現像を行うようになっている。そし
て、現像された感光ドラム19上の可視像は次の記録材
搬送系IVにより搬送される記録材上に転写される。以
下、記録材搬送系IVについて説明する。
【0017】記録材搬送系IVは、以下のような構成とな
っている。まず、上記装置本体1の右壁には開口部が形
成されており、該開口部に着脱自在な記録材供給用トレ
イ2,3が一部機外に突出して配設されている。該トレ
イ2,3の略直上部には給紙用ローラ4,5が配設さ
れ、これら給紙用ローラ4,5と左方に配された矢印A
方向に回転自在な転写手段たる転写ドラム15とを連絡
するように、給紙ローラ6及び給紙ガイド7,8が設け
られている。上記転写ドラム15の外周面近傍には回転
方向上流側から下流側に向って当接用ローラ9、グリッ
パ10、記録材分離用帯電器11、分離爪12が順次配
設されている。また、上記転写ドラム15の内周側には
転写帯電器13、記録材分離用帯電器14が配設されて
いる。転写ドラム15は記録材が巻き付く部分にポリ弗
化ビニリデン等より成る転写シート(図示せず)が貼り
付けられており、記録材は該転写シート上に静電的に密
着貼り付けされるようになっている。また、上記転写ド
ラム15の右側上部には上記分離爪12と近接して搬送
ベルト手段16が、そして該搬送ベルト手段16の記録
材搬送方向終(右)端には定着装置18が配設されてい
る。そして、該定着装置18よりもさらに搬送方向後流
には装置本体1外へと延在し、装置本体1に対して着脱
自在な排出用トレイ17が配設されている。
【0018】上述したごとき構成の画像形成装置全体の
シーケンスについて、フルカラーモードの場合を例とし
て簡単に説明する。上述した感光ドラム19が図8の矢
印B方向に回転すると、該感光ドラム19上の感光体は
一次帯電器23によって均等に帯電される。なお、図8
に示す装置においては、各部動作速度(以下、プロセス
スピードとする)は160mm/sec である。一次帯電器
23による感光体に対する均等な帯電が行われると、原
稿101のイエロー画像信号Y3 にて変調されたレーザ
ービームEにより画像露光が行われ、感光ドラム19上
に静電潜像が形成され、回転体26の回転により予め現
像位置に定置されたイエロー現像装置27Yによって上
記静電潜像の現像が行われる。
【0019】一方、給紙ガイド7、給紙ローラ6、給紙
ガイド8を経由して搬送されてきた記録材は、所定のタ
イミングにてグリッパ10により保持され、当接用ロー
ラ9と該当接用ローラ9と対向している電極とによって
静電的に転写ドラム15に巻き付けられる。転写ドラム
15は、感光ドラム19と同期して図8の矢印A方向に
回転しており、イエロー現像装置27Yで現像された顕
画像は、上記感光ドラム19の外周面と上記転写ドラム
15の外周面とが当接している部位にて転写帯電器13
によって転写される。転写ドラム15はそのまま、回転
を継続し、次の色(図8においてはマゼンタ)の転写に
備える。
【0020】また、感光ドラム19は上記除電用帯電器
20により除電され、従来公知のブレード法によるクリ
ーニング手段21によってクリーニングされた後、再び
一次帯電器23によって帯電され、次のマゼンタ画像信
号により上記のような像露光を受ける。上記回転式現像
装置IIIは、感光ドラム19上に上記像露光によってマ
ゼンタ画像信号による静電潜像が形成される間に回転し
て、マゼンタ現像装置27Mを上述した所定の現像位置
に定置せしめ所定のマゼンタ現像を行う。引き続いて、
上述したごときプロセスをそれぞれシアン色及びブラッ
ク色に対しても実施し、4色分の転写が終了すると、記
録材上に形成された4色顕画像は各帯電器20,14に
より除電され、上記グリッパ10による記録材の把持が
解除されると共に、該記録材は、分離爪12によって転
写ドラム15より分離され、搬送ベルト16で定着装置
18に送られ、熱と圧力により定着され一連のフルカラ
ープリントシーケンスが終了し、所要のフルカラープリ
ント画像が形成されることとなる。
【0021】以上のように、カラー画像は多色のトナー
が2層〜4層の層を形成しているために、カラー画像形
成の可能な電子写真装置においてはトナーについて白黒
用の装置と異なった特徴を有している。
【0022】つまり、このトナーには、熱を印加した際
の溶融性、混色性が良いことが要求されるため、軟化点
が低く、かつ溶融粘度の低いシャープメルト性のトナー
が使用される。シャープメルトトナーを使用することに
より、複写物の色再現範囲の広いカラーコピーを得るこ
とができるからである。
【0023】このようなシャープメルトトナーは、例え
ばポリエステル樹脂またはスチレン−アクリルエステル
樹脂のごとき結着樹脂、着色剤(染料、昇華性染料)、
荷電制御剤等のトナー形成用材料を溶融混練、粉砕、分
級することにより製造される。必要とあらば、トナーに
各種外添剤(例えば、疎水性コロイダルシリカ)を添加
する外添工程を付加してもよい。このようなカラートナ
ーとしては定着性、シャープメルト性を考慮すると結着
樹脂としてポリエステル樹脂を使用したものが特に好ま
しい。シャープメルト性ポリエステル樹脂としてはジオ
ール化合物とジカルボン酸とから合成される分子の主鎖
にエステル結合を有する高分子化合物が例示される。
【0024】特に、次式
【0025】
【化1】
【0026】(式中Rはエチレンまたはプロピレン基で
あり、x,yはそれぞれ1以上の正の整数であり、かつ
x+yの平均値は2〜10である。)で代表されるビス
フェノール誘導体もしくはその置換体をジオール成分と
し、2価以上のカルボン酸又はその酸無水物又はその低
級アルキルエステルとからなるカルボン酸成分(例えば
フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テ
レフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等)とを
少なくとも共縮重合したポリエステル樹脂がシャープな
溶融特性を有するのでより好ましい。
【0027】ポリエステル樹脂の軟化点は、75〜15
0℃、好ましくは80〜120℃が良い。
【0028】このポリエステル樹脂を結着樹脂として含
有するシャープメルトトナーの軟化特性の例を図12に
示す。測定条件は以下の通りである。
【0029】フローテスターCFT−500A型(島津
製作所製)を使用し、ダイ(ノズル)の直径0.2mm、
厚み1.0mmとして20kgの押出荷重を加え初期設定温
度70℃で、予熱時間300秒の後、6℃/分の速度で
等速昇温したとき描かれるトナーのプランジャー降下量
−温度曲線(以下軟化S字曲線という)を求めた。試料
となるトナーは1〜3g精秤した微粉末を用い、プラン
ジャー断面積は1.0cm2 とする。軟化S字曲線は図1
2のようなカーブとなる。等速昇温するに従い、トナー
は徐々に加熱され流出が開始される(プランジャー降下
A→B)。さらに昇温すると溶融状態となったトナーは
大きく流出し(B→C→D)プランジャー降下が停止し
終了する(D→E)。
【0030】S字曲線の高さHは全流出量を示し、H/
2のC点に対応する温度T0 はトナーの軟化点を示す。
【0031】トナー及び結着樹脂がシャープメルト性を
有するか否かは、トナーまたは結着樹脂の見掛けの溶融
粘度を測定することにより判定できる。
【0032】このようなシャープメルト性を有するトナ
ーまたは結着樹脂とは、見掛けの溶融粘度が103 ポイ
ズを示すときの温度をT1 、5×102 ポイズを示すと
きの温度をT2 としたとき、 T1 =90〜150℃ |△T|=|T1 −T2 |=5〜20℃ の条件を満たすものをいう。
【0033】これらの温度−溶融粘度特性を有するシャ
ープメルト性樹脂は加熱されることにより極めてシャー
プに粘度低下を起こすことが特徴である。このような粘
度低下が最上部トナー層と最下部トナー層との適度な混
合を生じせしめ、さらにトナー層自体の透明性を急激に
増加させ、良好な減色混合を起こすものである。
【0034】従って、定着装置18として、図13に示
すように、発熱手段であるハロゲンヒータ36を有する
定着部材たる定着ローラ29と、同じくヒータ37を有
する定着部材たる加圧ローラ30とを、加圧機構(図示
せず)によって総圧約40kgで加圧したものを用い、加
圧ローラ30に当接させたサーミスタ38により加圧ロ
ーラ30の温度を検知し、この検知温度に基づき制御装
置39によりハロゲンヒータ36,37を制御して、定
着ローラ29の温度及び加圧ローラ30の温度を共に約
150℃の一定に保つように制御することにより、記録
材P上に転写されたシャープメルトトナーの現像剤tは
良好に加熱され記録材P上に定着される。
【0035】しかし、このようなシャープメルト性のカ
ラートナーは、親和力が大きく、定着ローラにオフセッ
トし易いという性質も有しているため、上記定着装置に
おいては、長期間に亘って高い離型性を示すことが必要
となる。
【0036】そこで、図13に示す装置では、離型剤塗
布手段たるオイル塗布装置O、クリーニング装置C、加
圧ローラ30のオイル、汚れを除去するクリーニングブ
レードC1を備え、より一層の離型性の向上を図ってい
る。
【0037】オイル塗布装置Oはオイルパン40内のジ
メチルシリコーンオイル41(信越化学製KF96 3
00cs)をオイル汲み上げローラ42及びオイル塗布
ローラ43を経由させオイル塗布量調整ブレード44で
オイル塗布量を規制して定着ローラ29上に塗布させる
ものであり、図13に示す装置では塗布量として後述す
る測定方法により0.08g/A4の量を塗布してい
る。なお、オイル塗布ローラ43は、定着ローラ29と
接離可能であり記録材の先端より前5mmから後端より5
mmまでオイルを塗布している。
【0038】上記オイル塗布装置Oによるシリコーンオ
イルの塗布量は、次のようにして求める。
【0039】まず、A4サイズの白紙50枚の重量をA
1 (g)とし、この白紙上への画像の転写もせず、定着
ローラのゴム層へのシリコーンオイルの塗布もせずに、
定着ローラと加圧ローラとの間を通紙した後の白紙50
枚の重量をB(g)とする。次に、同様に別のA4サイ
ズの白紙50枚の重量をA2 (g)とし、この白紙上へ
の画像の転写をしないが、定着ローラのゴム層へのシリ
コーンオイルの塗布は行って、定着ローラと加圧ローラ
との間を通紙した後の白紙50枚の重量をC(g)とす
る。以上のA1 ,B,A2 ,Cを用いるとA4サイズの
白紙1枚当たりのシリコーンオイルの塗布量X(g)
は、次式のように求められる。
【0040】X=(C+A1 −B−A2 )/50
【0041】一方、図13に示す定着装置においてクリ
ーニング装置Cはノーメックス(商品名)より成る不織
布ウェブ46を押圧ローラ45にて定着ローラ29に押
し当ててクリーニングしている。また、該ウェブ46は
巻き取り装置(図示せず)により適宜巻き取られ、当接
部にトナー等が堆積しないようにされている。
【0042】さらに、上記定着装置18では、図13に
示す通り、定着ローラ29として、アルミニウム製の芯
金31上にHTV( 高温加硫型)シリコーンゴム層3
2、及びこの外側に耐熱弾性層としてRTV( 室温加硫
型)シリコーンゴム層33を有し、厚さ3mm、直径40
mmに形成されたローラを用い、一方、加圧ローラ30と
して、アルミニウムの芯金34の上に1mm厚のHTV層
35a、及びその表面にフッ素樹脂層35bを設け、直
径が40mmに形成されたローラを用いており、このよう
な構成の定着ローラ29及び加圧ローラ30とを組み合
わせることにより、シャープメルトトナーに対する離型
性をより一層高めている。
【0043】しかしながら、近年カラー複写機の普及と
共に、カラーにも白黒複写機並の速さと、便利さ、即
ち、自動両面コピー、或はハガキからラージサイズまで
の紙の使用、薄紙から厚紙、さらにはOHPフィルムや
パックプリントフィルム等様々のニーズに応えることが
必要となってきた。
【0044】そこで、そのようなニーズに応えるべく、
前述の定着装置18の改良が提案され、例えば、両面画
像を定着させるために、定着ローラ29だけでなく、加
圧ローラ30の表層にも、トナー離型効果の高いRTV
またはLTVシリコーンゴムを用いるようになった。ま
た、同時にカラー定着の高速性を満足するため、ニップ
も大きくすることが必要になり、ローラの大径化(例え
ば60mmや80mmの径)が図られ、さらに、厚紙等を使
用するため、定着性の向上も図らねばならず、定着温度
の上昇も余儀なくされた。
【0045】しかし、本来、離型性を保つために使用さ
れる表層のシリコーンゴム、及びシャープメルトトナー
を包み込むようなニップを形成するための下層のシリコ
ーンゴムは、双方とも、使用されるシリコーンオイルと
非常になじみの良いものであるため、耐久に応じてゴム
中にシリコーンゴムが大量に入り込み、特に最下層のシ
リコーンゴムがシリコーンオイルを大量に含んで、加熱
時に芯金界面との間に剥れが生じることがあった。
【0046】そこで、高速で大量のコピーをとることが
要求される複写機においては、この剥れを防止するた
め、定着ローラ及び加圧ローラの双方とも、下層シリコ
ーンゴムと表層シリコーンゴムの間に、シリコーンオイ
ルを吸収、通過させることのない耐油層のフッ素ゴムを
用いることが多くなった。
【0047】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例によれば、定着ローラ及び加圧ローラの双方を、表
層と最下層がシリコーンゴムで、中間が耐油層のフッ素
ゴムとした3層構造のローラにしたことによって、現在
要求されている高速カラー定着に以下のような現象を生
じることになった。
【0048】まず第1の現象は、記録材として紙を用い
た場合の排出性を改善した際に生ずる定着性についての
現象である。本来、紙上にトナーが転写されておらず、
定着ローラ及び加圧ローラの曲率が同等である場合に
は、紙はニップ通過後に真っ直ぐに排出されるものであ
る。
【0049】しかし、ひとたびトナーが載ると、ニップ
通過時にトナーが溶融するため、定着ローラにその粘着
力により紙も引っ張られ巻き付くことになる。そこで、
従来の白黒複写機では、定着ローラに分離爪を接触させ
てメカ的に紙をローラから分離させてきた。ところが、
カラー複写機では、画像比率が高いことが多く、トナー
がシャープメルトであるため、定着ローラに分離爪が接
触すると分離爪による跡が画像に出ることがあり、ま
た、白黒複写機のようなハードローラでなく、シリコー
ンゴムのソフトローラであるため、長期に亘る使用によ
り、分離爪の当接によりローラ傷が発生し、画像欠陥や
剥れの原因となることがあった。
【0050】そこで、カラー複写機では、定着ローラに
ソフトゴムローラ、加圧ローラには定着ローラよりも薄
層で表層の固いフッ素樹脂ローラを用いて図14のよう
な下方排紙ニップをつけ、加圧ローラに分離爪100を
設けることにより、紙をA方向に排出させて定着ローラ
への巻き付きを防止し、加圧ローラに巻き付いた時でも
下分離爪100により分離して、トナーの載った紙の排
出性を高めていた。
【0051】しかし、上述したように、定着ローラ及び
加圧ローラを、表層と最下層がシリコーンゴムで、中間
が耐油層のフッ素ゴムとした3層構造のローラとしたた
め、加圧ローラも変形してしまい、図14のようなニッ
プを形成することができず、紙をA方向に排出すること
ができなくなることがあった。
【0052】そこで、このような3層構造の定着ローラ
及び加圧ローラの組み合わせにおいて、定着ローラを変
形し易くするために、定着ローラのシリコーンゴム層を
肉厚にすることが考えられるが、肉厚にすることによ
り、定着性が悪化する場合があった。
【0053】例えば、定着ローラの最下層のシリコーン
ゴム層を1mmのままで、表層のシリコーンゴム層を1.
5mmから2.5mmに増加させた場合には、例えば、ロー
ラを150℃に温調しておき、通紙すると、図15のよ
うに、肉厚が1.5mmの場合は、ヒータからの熱が比較
的効率良く伝わるため、温度が復帰するのが早く、ロー
ラの温度最下点も定着最下点温度(コールドオフセット
下限温度)より上回り、良好な定着性を示していたが、
2.5mmのローラになると、ヒータの熱が表面に伝わり
にくく、図15の斜線部のように定着性が悪化する場合
があった。
【0054】従って、この定着性の悪化を防止するため
には、通紙前の温調点をその分持ち上げて、温度最下点
定着ゾーンに入るように設定することが考えられるが、
この定着最下点温度は厚紙になればなる程高くなるた
め、普通紙(64〜80g/m2 )以上の厚紙を用いる
画像形成装置では、温調点を通紙し得る最大厚の紙の定
着温度に合わせて設定する必要があり、薄い紙を定着し
ようとすると、与える熱量が過剰となり、ホットオフセ
ットを引き起こすことがあった。
【0055】そこで、白黒複写機のように、温調点を通
紙種類によって変えるということも考えられるが、カラ
ー複写機では、特に両面複写機機においては、前述のよ
うに、シーケンス中の紙の種類を検知してから、ヒータ
制御により温調点を変えたのでは、肉厚のため、レスポ
ンスが遅く、コピースピードに大きな影響を与えること
があった。また、ユーザーが指定したり、コピー前に何
らかの方法で温度を変えようとしても、コピーできるよ
うになるまでかなりの時間がかかることがあった。
【0056】このように、従来のコピースピードを維持
しつつ、定着性の悪化を防ぐことが困難になるというの
が第1の現象である。
【0057】また、第2の現象は、グロスの変化につい
てである。このグロス(光沢度)とは、コピー画質を示
す指標であり、写真でいうところの光沢、絹目にあたる
言葉で、グロスの値はJIS Z8105−4003、
Z8741等で規定されるように、大きいと光沢のある
つやつやとした画像となり、小さいとマットなつや消し
の画像となる。そして、このグロスは定着ローラ表面温
度にほぼ比例するため、図15に示すように通紙の始め
と終わりでは、定着ローラ表面温度にかなりの差がある
肉厚のローラのときは、コピーの最初と最後でグロスが
大きく異なることになり、ユーザーに不満を与えること
があった。
【0058】そこで、本発明は、定着ローラ及び加圧ロ
ーラの双方を、表層と最下層がシリコーンゴムで、中間
が耐油層のフッ素ゴムとした3層構造のローラとし、定
着性の向上のために定着ローラの表層のゴム層を肉厚に
した場合でも、ホットオフセットを発生させることな
く、かつ高速性を失わせることなく、様々な厚さの記録
材を良好に定着することができ、さらにコピーの最初と
最後におけるグロスの大きな変化のない画像形成装置を
提供することを目的としている。
【0059】
【課題を解決するための手段】本出願に係る第1の発明
によれば、上記目的は、少なくとも耐熱弾性層及び耐油
層の複数層を備える定着部材と、複数色が溶融混色する
現像剤により記録材上に画像を形成する画像形成部と、
該画像形成部と該定着部材との記録材搬送長が最大記録
材長以上であり、該定着部材の駆動速度を連続可変でき
る駆動手段を有する画像形成装置において、上記画像形
成部に記録材が供給搬送される前に記録材を挟持搬送す
る、少なくとも一対の記録材挟持ローラと、記録材が該
一対の記録材挟持ローラ間に挟持される際に、少なくと
も一方のローラの径方向への変位量を検知する手段とを
備え、上記駆動手段は、画像形成シーケンス中におい
て、上記検知する手段の検知内容により、該シーケンス
における上記定着部材の駆動速度を可変にするように設
定されていることにより達成される。
【0060】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記目的は、上記第1の発明において、変位量を検知す
る手段は位置検出素子と発光素子であることにより達成
される。
【0061】さらに、本出願に係る第3の発明によれ
ば、上記目的は、上記第1の発明または第2の発明にお
いて、シーケンス中の記録材の枚数、またはサイズ、或
は光沢度、若しくは一面目記録か二面目記録かを検知す
る手段または記憶手段を有し、該検知手段または記憶手
段の検知内容または記憶内容と、記録材挟持ローラの変
位量を検知する手段の検知内容とに基づいて、定着部材
の駆動速度を決定することにより達成される。
【0062】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記目的は、上記第1の発明または第2の発明におい
て、シーケンス中に定着部材の温度を検知する手段を有
し、その検知内容と、ローラの変位量を検知する手段の
検知内容とに基づいて、記録材が定着部材の駆動速度を
決定することにより達成される。
【0063】さらに、本出願に係る第5の発明によれ
ば、上記目的は、上記第1の発明において、記録材挟持
ローラのうち少くなくとも一方のローラの表面は完全鏡
面でないことにより達成される。
【0064】また、本出願に係る第6の発明によれば、
上記目的は、上記第1の発明において、記録材挟持ロー
ラのうち少なくとも一方のローラは記録材の搬送を兼ね
ており軸方向にその直径が異なることにより達成され
る。
【0065】
【作用】本出願に係る第1の発明によれば、画像形成部
に記録材が供給搬送される前に、記録材挟持ローラによ
って記録材を挟持搬送し、記録材が該記録材挟持ローラ
間に挟持される際に、ローラの径方向への変位量を検知
する手段により、少なくとも一方のローラの径方向への
変位量を検知して、記録材の厚さを検知する。そして、
画像形成シーケンス中において、記録材厚さの検知内容
により、該シーケンスにおける該記録材が定着部材を通
過する速度を可変にして、薄い記録材から厚い記録材ま
で、各記録材の厚さに応じて適切な熱量を付与し、画像
形成スピードを低下させることなく、良好な定着性及び
光沢性を得る。
【0066】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記第1の発明において、記録材挟持ローラの径方向へ
の変位量を検知する手段として、位置検出素子と発光素
子を用いたので、精度の高い記録材の厚さ検知が行われ
る。
【0067】さらに、本出願に係る第3の発明によれ
ば、上記第1の発明または第2の発明において、シーケ
ンス中の記録材の枚数、またはサイズ、或は光沢度、若
しくは一面目記録か二面目記録かを、検知手段により検
知し、または記憶手段に基づいて選択し、該検知内容ま
たは記憶内容と、記録材挟持ローラの変位量を検知する
手段の検知内容とに基づいて、記録材が定着部材を通過
する速度を決定するので、記録材の厚さだけでなく、定
着性及び光沢性に影響を与える因子を考慮した適切な制
御が行われる。
【0068】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記第1の発明または第2の発明において、検知手段に
よりシーケンス中に定着部材の温度を検知し、その検知
内容と、ローラの変位量を検知する手段の検知内容とに
基づいて、記録材が定着部材を通過する速度を決定する
ので、記録材の厚さだけでなく、常に変動している定着
部材の温度を考慮した適切な制御が行われる。
【0069】さらに、本出願に係る第5の発明によれ
ば、上記第1の発明または第2の発明において、少なく
とも一方の記録材挟持ローラの表面を完全鏡面としない
ことにより、記録材挟持ローラからの拡散光が良好に検
知される。
【0070】また、本出願に係る第6の発明によれば、
上記第1の発明または第2の発明において、少なくとも
一方の記録材挟持ローラは記録材の搬送を兼ねており軸
方向にその直径が異なるので、長期に亘る使用により記
録材挟持ローラにゴミ等が付着しても、直径が異なる部
位にて良好な位置検知が行われる。
【0071】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0072】(第1の実施例)先ず、本発明の第1の実
施例を図1ないし図4に基づいて説明する。図1は、本
実施例における画像形成装置としての複数の光走査手段
を有する4ドラムレーザービームプリンタの構成を示す
図である。
【0073】該プリンタは、図1に示すように、潜像担
持体たる感光ドラムの周囲に、現像装置等を有して構成
される画像形成手段たる画像形成ステイションが4個設
けられ、該各画像形成ステイションにて形成された感光
ドラム上の画像が、該感光ドラムに隣接して移動通過す
る搬送手段上のコピー用紙またはOHPシート等の記録
材へ転写される構成となっている。
【0074】マゼンタ,シアン,イエロー,ブラックの
各色の画像を形成する各画像形成ステイションPa,P
b,Pc,Pdには、それぞれ感光ドラム19a,19
b,19c,19dが配置されており、各感光ドラムは
矢印方向に回転自在となっている。さらに、各感光ドラ
ム19a,19b,19c,19dの周囲には、帯電手
段たる帯電器23a,23b,23c,23d及び現像
装置27a,27b,27c,27d、そして、クリー
ナ21a,21b,21c,21dが上記感光ドラムの
回転方向に沿って順次配設されており、各感光ドラムの
下方には、転写装置たる転写ベルト31及び転写用帯電
器13a,13b,13c,13dを有している。ま
た、各感光ドラムの上方には、露光手段たるレーザービ
ームスキャナー24が配設されている。
【0075】そして、本実施例装置においては、記録材
たる記録紙Pはペーパーカセット61に収容されてお
り、該ペーパーカセット61から給紙された記録紙P
は、レジストローラ対50に到達する以前に紙厚検出ユ
ニット120を通過し、その後4色のステーションの下
を転写ベルト31上に吸着されたまま通過し、画像が転
写される。その後、記録紙Pは定着前搬送部62上を搬
送され所定の速度で定着装置18で定着され排紙トレイ
63に排出される。
【0076】なお、本実施例装置における詳しい画像形
成方法は、従来例で説明した方法とほぼ同様であり、ま
た、定着装置18の構成は、図13に示す従来例装置と
同様に、定着ローラ及び加圧ローラの双方を、表層と最
下層がシリコーンゴムで、中間が耐油層のフッ素ゴムと
した3層構造のローラであり、定着ローラの表層のシリ
コーンゴム層が肉厚の装置であるので、詳しい説明は省
略する。
【0077】しかし、従来例で説明したように、このよ
うな定着ローラの表層のゴム層が肉厚である3層構造の
ローラを用いる場合には、ヒータ制御により記録紙の厚
さに応じて温調点を変える手法は、レスポンスが悪く、
コピースピードに大きな影響を与える。また、従来の紙
厚検知の方法では、制度が悪く、適切な定着制御を行う
ことができない場合があった。
【0078】そこで、本発明では、精度の高い紙厚検知
ユニットを用いると共に、紙厚に応じて定着速度を切り
換えることによって、各厚さの紙に適切な熱量付与を行
い、良好な定着性を確保することとした。
【0079】以下、本実施例における定着制御について
説明するが、まず、図2に基づいて本実施例装置におけ
る紙厚検知ユニットについて説明する。従来より、重送
検知等でメカレバー方式等が知られているが、本発明で
は、位置検出素子(PSD)とLEDを用いたアンプ出
力型変位センサを使うことにより、より精度の高い制御
が可能となった。
【0080】まず、紙厚検知の方法を示す。このように
紙厚検出ユニット120は、記録材挟持ローラたる上ロ
ーラ121と下ローラ122と、該ローラの変位量を検
知する手段であるアンプ出力型変位センサ123とから
構成され、該アンプ出力型変位センサ123内には、L
ED1231と、PSD1232が配設されている。
【0081】給紙された記録紙Pが上ローラ121と下
ローラ122間に図2のように挟持されたとき、LED
1231からの光は上ローラ121に反射され、PSD
1232に入射される。この時、PSD1232に入射
する光の角度α1 、α2 と入射位置l1 、l2 は、記録
紙Pの厚さdにより一義的に決まる。こうして入射した
光の角度と位置を検出することにより、記録紙Pの厚さ
dが検知できる。
【0082】図3に上ローラ121と下ローラ122と
センサ123との関係図を示す。上ローラ121と下ロ
ーラ122は最大通紙幅Wよりも長い一対のローラであ
る。センサ123はその一点にLED1231からの光
を照射可能な位置に配設され、上ローラ121の変位量
を上述の方法で検知する。
【0083】この時、ローラ対121、122は厚さを
検知しながら画像形成部まで記録紙を搬送する役割を持
つので、通常軸方向(W方向)の通しローラが用いられ
るが、記録紙に直接触れる面を検出するしようとする
と、長期に亘る使用によって記録紙やそれに伴うゴミ、
異物、紙粉等がローラに付着し、紙厚を正確に検知でき
なくなってしまう。そこで、図3のように、凹みをロー
ラに作り、直接紙に接することのない場所にLEDの光
を当てて検知する。
【0084】さらに、通常上下ローラは 金属製のロー
ラが用いられるが、PSDでは拡散光を検知するため、
表面を鏡面ではなく適度に粗したりペイントしたりする
方法が有効である。
【0085】次に、図4を用いて検知した内容を用いた
制御内容について説明する。まず、紙厚検知ユニット1
20により紙厚の検知を行うが(ステップS10)、紙
厚検知ユニット120のPSD素子1232はアナログ
素子であり、この検知信号はCPUにてA/D変換され
る(ステップS11)。この時、アナログでのPSDの
分解能は2〜3μmなので、切り分けたい紙厚の差によ
り、8〜16bitsの間でA/D変換するとよい。例
えば、本発明では、通常普通紙複写機に用いられる64
g/m2 、80g/m2 、105g/m2 の紙と、定着
性の大きく違う127g/m2 、157g/m2 、20
9g/m2 の紙を最低でも切り分けたいので、10bi
tsのA/D変換を用いることにした。10bitsで
A/D変換すると、分解能は10〜20μmとなる。実
際に切り分けたい厚みは80〜105g/m2 の紙に対
する70〜100μmのゾーンと127g/m2 〜15
7g/m2 の紙に対する130〜160μmのゾーン、
209g/m2 の紙に対する200〜250μmのゾー
ンである。
【0086】そこで、予め表1のような厚さ対定着速度
の参照テーブルを格納しておき、検知した値と比較し
て、テーブルから定着速度を選択し(ステップS1
2)、その定着速度で定着モータを駆動するようにモー
タドライバに制御信号を送る(ステップS13)。
【0087】
【表1】
【0088】ここでは、ゾーンを3つに分けたが、もっ
と細かく切り分けたい時は、A/D変換を10bits
以上にすれは、分解能が上り可能となる。
【0089】ここで重要なことは、本発明を適用するに
当っては、図1に示すような画像形成部と定着部の間の
記録材搬送部62が最大通紙長より長いことが必要であ
る。通常画像形成部と搬送部、定着部は同じ速度で駆動
しており、更に画像形成部は他の駆動が速い時でも遅い
時でも一定の速度であることが良好な画像を得るための
必要条件となっている。
【0090】本発明を適用した際、もし搬送部長が用紙
より短かったら、用紙が定着部にくわえられた時、未だ
画像形成中である紙後端を引っ張るか、止めるような動
きをしてしまい、紙上のトナー像を乱すことになり、不
都合が生じる。そのために搬送長を最大用紙長であるL
DR(432mm)よりも長くとり、その上を記録材が
フリーな状態で搬送され、定着部と画像形成部とでの速
度差を吸収しようとするものである。
【0091】以上より得られた画像の光沢度を表2に示
す。比較例として同一速度で各々の記録材を排出した時
の光沢度を列記する。
【0092】
【表2】
【0093】これに示すように、本発明では、種々の記
録材において光沢度が一定になり、良好な画像を得るこ
とができた。
【0094】(第2の実施例)次に、本発明の第2の実
施例を図5に基づいて説明する。本実施例では、第1の
実施例よりも、さらに安定した光沢度を得る方法を説明
する。従来例でも図14を用いて説明したように、連続
通紙中の定着ローラ温度の変化は、枚数によりかなり温
度にばらつきがある。よって、コピースタート時の枚数
設定により、さらに定着速度の参照テーブルを増やし、
細分化制御をすれば、より一層安定した光沢度を得るこ
とができる。
【0095】例えば、1枚目にローラが150℃のとき
は、150mm/sec で、2〜10枚目の温度が低い時に
は、100mm/sec にして定着性を上げ、再び温度が回
復した時には150mm/sec に戻すことにより、常時安
定した光沢度20〜30に保つことができる。
【0096】図5に同じ記録紙間隔で、ラージサイズ
(例えばA3)と、スモールサイズ(A4)を通紙した
時の、定着ローラの表面温度の移り変わりを示す。この
ように、スモールサイズの方が紙に奪われる熱の少ない
分、復帰も早い。このため、本実施例では、コピーがス
タートした時に、枚数のみではなく、サイズも検知し、
両者の内容により定着速度を決定する。それにより、さ
らに安定した定着性と光沢度が得られるようになった。
【0097】さらに、以上はコピーに用いられる記録材
が普通紙つまりノンコート紙の時の厚さの違いによるコ
ピー品質つまり光沢度の違いを防ぐための手法を述べて
きたが、コピーに用いられる記録材は普通紙ばかりでな
い。特に、カラーコピーとなると、マテリアルは多種多
様となる。例えば、コート紙、キャストコート紙、キャ
ンバス地、OHPフィルム等、特殊用途のものである比
率もかなり高い。
【0098】表3にそれぞれのマテリアルの適正光沢度
の例を示す。
【0099】
【表3】
【0100】これに示されるように、かなりマテリアル
によって人々がコピー品質を上とみる時の求める光沢度
が違いことが分かる。同表に示すように、その好ましい
光沢度は、その記録材自身のもつ光沢度と深く関わり合
いがあることかわかる。よって、本実施例では、コピー
時に通紙された紙の光沢度を読み取り、その光沢度が高
いときは、定着速度が遅く、低い時は速くなるように制
御する。以上をフローでまとめると、図6のようにな
る。
【0101】まず、コピーがスタートすると(ステップ
S21)、何枚目のコピーかどうかを検知し(ステップ
S22)、1枚目または10枚目以降である場合には、
紙の厚さを検知する(ステップS23)。そして、その
厚さに応じた適正光沢度を選択し(ステップS24、S
25)、図7に示すようなテーブル群のうちテーブル1
〜6の中から光沢度に応じたテーブルを選択し(S26
〜S31)、そのテーブルに基づいて定着速度を決定す
る。また、コピーが2枚目〜10枚未満の場合も、紙の
厚さを検知し(ステップS32)、その厚さに応じた適
正光沢度を選択する(ステップS33、S34)。そし
て、図7に示すようなテーブル群のうちテーブル7〜1
2の中から光沢度に応じたテーブルを選択し(S35〜
S40)、そのテーブルに基づいて定着速度を決定し、
モータドライバに制御信号を出力する(ステップS4
1)。
【0102】本実施例によれば、さらに品質の良いコピ
ーが得られるようになった。
【0103】(第3の実施例)次に、本発明の第3の実
施例について説明する。本実施例では、さらに品質を良
くする手法について述べる。第1の実施例及び第2の実
施例に加えて、本実施例では、定着ローラの温度を実際
に検知して制御する。図15のようにコピー中の定着ロ
ーラ温度は常に変動しており、それにつれて得られるコ
ピー品質(光沢度)も常に変動している。そこで、定着
ローラに温度センサを当接させて、その温度により定着
ローラの速度を上下させることにより、さらに良好な結
果が得られた。定着ローラの温度は連続であるから、定
着ローラの駆動モータにも例えばDCモータを用いて連
続的に変化させればさらに好ましい。勿論、第1の実施
例と第2の実施例を併せて実施しても良い。
【0104】なお、上述した実施例においては、図1に
示す4ドラムレーザービームプリンターに本発明を適用
した場合について説明したが、本発明はこれに限られる
ものではなく、図8に示すような転写ドラムを有するカ
ラー複写機等、多層のトナーを定着させて画像を得る画
像形成装置に適用可能である。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本出願に係る第1
の発明によれば、画像形成部に記録材が供給搬送される
前に記録材を挟持する少なくとも一対の記録材挟持ロー
ラと、記録材が該記録材挟持ローラ間に挟持される際
に、ローラの径方向への変位量を検知する手段とを備
え、そして、画像形成シーケンス中において、変位量の
検知内容により、該シーケンスにおける該記録材が定着
部材を通過する速度を可変にするので、薄い記録材から
厚い記録材まで、各記録材の厚さに応じて適切な熱量を
付与し、画像形成スピードを低下させることなく、良好
な定着性及び光沢性を得ることができる。
【0106】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記第1の発明において、記録材挟持ローラの径方向へ
の変位量を検知する手段として、位置検出素子と発光素
子を用いたので、精度の高い記録材の厚さ検知を行うこ
とができる。
【0107】さらに、本出願に係る第3の発明によれ
ば、上記第1の発明または第2の発明において、シーケ
ンス中の記録材の枚数、またはサイズ、或は光沢度、若
しくは一面目記録か二面目記録かを検知する手段または
記憶手段を備え、該検知内容または記憶内容と、記録材
挟持ローラの変位量を検知する手段の検知内容とに基づ
いて、記録材が定着部材を通過する速度を決定するの
で、記録材の厚さだけでなく、定着性及び光沢性に影響
を与える因子を考慮した適切な制御を行うことができ
る。
【0108】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記第1の発明または第2の発明において、検知手段に
よりシーケンス中に定着部材の温度を検知する手段を備
え、その検知内容と、ローラの変位量を検知する手段の
検知内容とに基づいて、記録材が定着部材を通過する速
度を決定するので、記録材の厚さだけでなく、常に変動
している定着部材の温度を考慮した適切な制御を行うこ
とができる。
【0109】さらに、本出願に係る第5の発明によれ
ば、上記第1の発明または第2の発明において、少なく
とも一方の記録材挟持ローラの表面を完全鏡面としない
ことにより、記録材挟持ローラからの拡散光を良好に検
知することができる。
【0110】また、本出願に係る第6の発明によれば、
上記第1の発明または第2の発明において、少なくとも
一方の記録材挟持ローラは記録材の搬送を兼ねており軸
方向にその直径が異なるので、長期に亘る使用により記
録材挟持ローラにゴミ等が付着しても、直径が異なる部
位にて良好な位置検知を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における画像形成装置の
縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例における紙厚検知ユニッ
トの構成図である。
【図3】本発明の第1の実施例における記録材挟持ロー
ラと紙厚検知ユニットの位置関係を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施例における定着速度制御の
フローチャートである。
【図5】コピーサイズによるローラ温度の変化を示すグ
ラフである。
【図6】本発明の第2の実施例における定着速度制御の
フローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施例における定着速度制御に
用いるテーブルの例を示す図である。
【図8】従来の画像形成装置の縦断面図である。
【図9】従来の原稿読み取り系の構成を示す図である。
【図10】従来の原稿読み取り系におけるCCDの構成
を示す図である。
【図11】従来の原稿読み取り系における画像処理回路
のブロック図である。
【図12】シャープメルトトナーの軟化特性グラフであ
る。
【図13】従来の定着装置の断面図である。
【図14】定着ローラにソフトローラ、加圧ローラにハ
ードローラを用いた従来例における記録材の排出方向を
示す図である。
【図15】従来の定着装置における定着ローラの温度と
通紙枚数の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
29 定着ローラ(定着部材) 30 加圧ローラ(定着部材) 121 上ローラ(記録材挟持ローラ) 122 下ローラ(記録材挟持ローラ) 123 アンプ出力型変位センサ(ローラの変位量を検
知する手段) 1231 LED(発光素子) 1232 PSDセンサ(位置検出素子) P 記録紙(記録材) t 現像剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 雅博 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 太田 光弘 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも耐熱弾性層及び耐油層の複数
    層を備える定着部材と、複数色が溶融混色する現像剤に
    より記録材上に画像を形成する画像形成部と、該画像形
    成部と該定着部材との記録材搬送長が最大記録材長以上
    であり、該定着部材の駆動速度を連続可変できる駆動手
    段を有する画像形成装置において、上記画像形成部に記
    録材が供給搬送される前に記録材を挟持搬送する、少な
    くとも一対の記録材挟持ローラと、記録材が該一対の記
    録材挟持ローラ間に挟持される際に、少なくとも一方の
    ローラの径方向への変位量を検知する手段とを備え、上
    記駆動手段は、画像形成シーケンス中において、上記検
    知する手段の検知内容により、該シーケンスにおける上
    記定着部材の駆動速度を可変にするように設定されてい
    ることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 変位量を検知する手段は位置検出素子と
    発光素子であることとする請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 シーケンス中の記録材の枚数、またはサ
    イズ、或は光沢度、若しくは一面目記録か二面目記録か
    を検知する手段または記憶手段を有し、該検知手段また
    は記憶手段の検知内容または記憶内容と、記録材挟持ロ
    ーラの変位量を検知する手段の検知内容とに基づいて、
    定着部材の駆動速度を決定することとする請求項1また
    は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 シーケンス中に定着部材の温度を検知す
    る手段を有し、その検知内容と、ローラの変位量を検知
    する手段の検知内容とに基づいて、定着部材の駆動速度
    を決定することとする請求項1または請求項2に記載の
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】 記録材挟持ローラのうち少なくとも一方
    のローラの表面は完全鏡面でないこととする請求項1に
    記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 記録材挟持ローラのうち少なくとも一方
    のローラは記録材の搬送を兼ねており軸方向にその直径
    が異なることとする請求項1に記載の画像形成装置。
JP12754995A 1995-04-28 1995-04-28 画像形成装置 Pending JPH08305213A (ja)

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