JPH08304747A - 眼内レンズ製造用成形品及びそれを用いた眼内レンズの製造方法 - Google Patents
眼内レンズ製造用成形品及びそれを用いた眼内レンズの製造方法Info
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- JPH08304747A JPH08304747A JP11065495A JP11065495A JPH08304747A JP H08304747 A JPH08304747 A JP H08304747A JP 11065495 A JP11065495 A JP 11065495A JP 11065495 A JP11065495 A JP 11065495A JP H08304747 A JPH08304747 A JP H08304747A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 一体成形眼内レンズを簡単に得ることの出来
る成形品、及び該眼内レンズ製造用成形品を用いた、眼
内レンズを生産性よく得ることの出来る、量産可能な製
造方法を提供する。 【構成】 目的とする眼内レンズ形状に形成された、光
学部及び支持部にそれぞれ相当する部分を有する眼内レ
ンズ相当部12と、該眼内レンズ相当部12の周りに、
それより所定距離を隔てて位置し、且つそれを取り囲む
ように配された、該眼内レンズ相当部12における前記
支持部相当部14の厚さよりも大なる厚さの保持部16
と、該保持部16に対して前記眼内レンズ相当部12を
連結し、該眼内レンズ相当部12を該保持部16にて保
持せしめる、該眼内レンズ相当部12における前記支持
部相当部14の厚さよりも薄肉のつなぎ部18とを有す
るように、眼内レンズ製造用成形品10を構成した。
る成形品、及び該眼内レンズ製造用成形品を用いた、眼
内レンズを生産性よく得ることの出来る、量産可能な製
造方法を提供する。 【構成】 目的とする眼内レンズ形状に形成された、光
学部及び支持部にそれぞれ相当する部分を有する眼内レ
ンズ相当部12と、該眼内レンズ相当部12の周りに、
それより所定距離を隔てて位置し、且つそれを取り囲む
ように配された、該眼内レンズ相当部12における前記
支持部相当部14の厚さよりも大なる厚さの保持部16
と、該保持部16に対して前記眼内レンズ相当部12を
連結し、該眼内レンズ相当部12を該保持部16にて保
持せしめる、該眼内レンズ相当部12における前記支持
部相当部14の厚さよりも薄肉のつなぎ部18とを有す
るように、眼内レンズ製造用成形品10を構成した。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は、眼内レンズ製造用成形品及びそ
れを用いた眼内レンズの製造方法に係り、特に、光学部
と支持部とが一体に形成されてなる一体成形眼内レンズ
(ワンピースIOL)を容易に製造することの出来る成
形品と、そのような成形品より、ワンピースIOLを容
易に且つ安価に製造することの出来る、量産可能な方法
に関するものである。
れを用いた眼内レンズの製造方法に係り、特に、光学部
と支持部とが一体に形成されてなる一体成形眼内レンズ
(ワンピースIOL)を容易に製造することの出来る成
形品と、そのような成形品より、ワンピースIOLを容
易に且つ安価に製造することの出来る、量産可能な方法
に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、眼内レンズには、それぞれ別体
に形成した光学部と支持部とを一体的に組み立てて作製
するもの(ツーピース/スリーピースIOL)と、光学
部と支持部とを一体に形成してなるもの(ワンピースI
OL)とが知られており、現在では、生産性の良いワン
ピースIOLが主流になりつつある。
に形成した光学部と支持部とを一体的に組み立てて作製
するもの(ツーピース/スリーピースIOL)と、光学
部と支持部とを一体に形成してなるもの(ワンピースI
OL)とが知られており、現在では、生産性の良いワン
ピースIOLが主流になりつつある。
【0003】しかしながら、そのようなワンピースIO
Lにおいても、それは、専ら切削・研磨加工等による機
械的加工によって製造されているのが、実状である。具
体的には、例えば、片側凸面、片側平面のレンズを形成
する場合において、先ず、所定の成形材料からなる円盤
状のレンズブランクスの片面に、光学部に相当する部分
及び支持部を浮き彫りした後、光学部のR面(凸面)切
削及び研磨を行なう。しかる後、その加工面を所定の治
具に接着、保持させた状態で、レンズブランクスの反対
側の面を平面切削して、不要部位を切り離す。そして、
該切削面に研磨を施した後、治具から離脱せしめること
によって、目的とする眼内レンズが得られるのである。
しかしながら、このような製造方法は、非常に面倒で、
時間がかかり、且つ成形材料の歩留りが悪いために、生
産性が悪いという問題があり、眼内レンズのコストアッ
プを招く一因にもなっている。
Lにおいても、それは、専ら切削・研磨加工等による機
械的加工によって製造されているのが、実状である。具
体的には、例えば、片側凸面、片側平面のレンズを形成
する場合において、先ず、所定の成形材料からなる円盤
状のレンズブランクスの片面に、光学部に相当する部分
及び支持部を浮き彫りした後、光学部のR面(凸面)切
削及び研磨を行なう。しかる後、その加工面を所定の治
具に接着、保持させた状態で、レンズブランクスの反対
側の面を平面切削して、不要部位を切り離す。そして、
該切削面に研磨を施した後、治具から離脱せしめること
によって、目的とする眼内レンズが得られるのである。
しかしながら、このような製造方法は、非常に面倒で、
時間がかかり、且つ成形材料の歩留りが悪いために、生
産性が悪いという問題があり、眼内レンズのコストアッ
プを招く一因にもなっている。
【0004】このため、特開平4−303442号公報
においては、眼内レンズの製造方法として、完成された
レンズの所望の外形に一致するように形成されたレンズ
素材を準備し、このレンズ素材に対して、光学的圧印加
工用表面を有する押し型を、所定の型押し圧力にて押し
付けて、かかるレンズ素材の表面を圧印加工せしめ、そ
の後、レンズ素材の機械加工を行なうことからなる手法
が提案されているが、この方法には、所望のレンズ外形
形状を有するレンズ素材を準備したり、圧印加工後のレ
ンズ素材に対して機械加工を実施して、目的とする眼内
レンズを取り出す必要がある等の点において、作業工程
が複雑となり、また作業自体も、依然として面倒なもの
であって、生産性が悪い等という問題が内在している。
においては、眼内レンズの製造方法として、完成された
レンズの所望の外形に一致するように形成されたレンズ
素材を準備し、このレンズ素材に対して、光学的圧印加
工用表面を有する押し型を、所定の型押し圧力にて押し
付けて、かかるレンズ素材の表面を圧印加工せしめ、そ
の後、レンズ素材の機械加工を行なうことからなる手法
が提案されているが、この方法には、所望のレンズ外形
形状を有するレンズ素材を準備したり、圧印加工後のレ
ンズ素材に対して機械加工を実施して、目的とする眼内
レンズを取り出す必要がある等の点において、作業工程
が複雑となり、また作業自体も、依然として面倒なもの
であって、生産性が悪い等という問題が内在している。
【0005】また、本願出願人にあっても、先に、特開
平6−190942号公報において、眼内レンズの光学
部の片面形状及び支持部の片面形状に対応した彫型を有
する成形型とパンチとによって構成される一対の成形型
の間に、所定の成形材料を配置して、加熱プレスせしめ
ることにより、薄板状の成形補助部の片面上に、光学部
の片面形状及び支持部の片面形状がそれぞれ成形されて
なるプレス成形品を得た後、該プレス成形品を二次加工
して、眼内レンズの全体形状が形成されるように、成形
補助部を取り除くことにより、完成品を得るようにした
眼内レンズ製造方法を提案したが、これとても、プレス
成形して得られる成形品から成形補助部を取り除いて、
目的とする眼内レンズ形状に仕上げるための二次加工が
複雑であって、また、その作業量も多いために、その生
産性が今一つ充分でない等の問題を内在している。
平6−190942号公報において、眼内レンズの光学
部の片面形状及び支持部の片面形状に対応した彫型を有
する成形型とパンチとによって構成される一対の成形型
の間に、所定の成形材料を配置して、加熱プレスせしめ
ることにより、薄板状の成形補助部の片面上に、光学部
の片面形状及び支持部の片面形状がそれぞれ成形されて
なるプレス成形品を得た後、該プレス成形品を二次加工
して、眼内レンズの全体形状が形成されるように、成形
補助部を取り除くことにより、完成品を得るようにした
眼内レンズ製造方法を提案したが、これとても、プレス
成形して得られる成形品から成形補助部を取り除いて、
目的とする眼内レンズ形状に仕上げるための二次加工が
複雑であって、また、その作業量も多いために、その生
産性が今一つ充分でない等の問題を内在している。
【0006】さらに、米国特許第5322649号明細
書には、モールド成形や機械加工等によって形成された
光学部を有するシート状のレンズ材料に対して、パンチ
による打ち抜き操作を施すことにより、かかる光学部と
共に、支持部を打ち抜いて、目的とする一体成形眼内レ
ンズ(ワンピースIOL)を得るようにした手法が明ら
かにされているが、そのようなシート状レンズ材料から
の支持部の打ち抜き操作においては、必然的に支持部が
矩形断面形状となって、その角部のR加工が必要となる
ことに加えて、かかる支持部が繊細で、その厚みも一般
に0.1〜0.2mm程度と、極めて薄いものであると
ころから、支持部自体が破損し易く、また正確な寸法に
おいて打ち抜くことが極めて難しいという問題を内在し
ており、しかも打ち抜き工程では勿論、R加工等の仕上
げ加工に際しても、打ち抜き物品(ワンピースIOL)
の取扱性が悪い等という問題がある。
書には、モールド成形や機械加工等によって形成された
光学部を有するシート状のレンズ材料に対して、パンチ
による打ち抜き操作を施すことにより、かかる光学部と
共に、支持部を打ち抜いて、目的とする一体成形眼内レ
ンズ(ワンピースIOL)を得るようにした手法が明ら
かにされているが、そのようなシート状レンズ材料から
の支持部の打ち抜き操作においては、必然的に支持部が
矩形断面形状となって、その角部のR加工が必要となる
ことに加えて、かかる支持部が繊細で、その厚みも一般
に0.1〜0.2mm程度と、極めて薄いものであると
ころから、支持部自体が破損し易く、また正確な寸法に
おいて打ち抜くことが極めて難しいという問題を内在し
ており、しかも打ち抜き工程では勿論、R加工等の仕上
げ加工に際しても、打ち抜き物品(ワンピースIOL)
の取扱性が悪い等という問題がある。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、一体成形眼内レンズ(ワンピースIOL)を、
容易に、且つ支持部の変形等の問題を惹起させることな
く、簡単に得ることの出来る成形品を提供することにあ
り、また、そのような眼内レンズ製造用成形品を用い
て、目的とするワンピースIOLを生産性よく得ること
の出来る、量産可能な製造方法を提供し、かかるワンピ
ースIOLのコストを有利に低減せしめることにある。
景にして為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、一体成形眼内レンズ(ワンピースIOL)を、
容易に、且つ支持部の変形等の問題を惹起させることな
く、簡単に得ることの出来る成形品を提供することにあ
り、また、そのような眼内レンズ製造用成形品を用い
て、目的とするワンピースIOLを生産性よく得ること
の出来る、量産可能な製造方法を提供し、かかるワンピ
ースIOLのコストを有利に低減せしめることにある。
【0008】
【解決手段】そして、本発明は、上記の課題を解決する
ために、プレス成形操作にて得られた、光学部と支持部
とを一体に有する眼内レンズを製造するための成形品に
して、(a)目的とする眼内レンズ形状に形成された、
前記光学部及び支持部にそれぞれ相当する部分を有する
眼内レンズ相当部と、(b)該眼内レンズ相当部の周り
に、それより所定距離を隔てて位置し、且つそれを取り
囲むように配された、該眼内レンズ相当部における前記
支持部相当部の厚さよりも大なる厚さを有する保持部
と、(c)該保持部に対して前記眼内レンズ相当部を連
結し、該眼内レンズ相当部を該保持部にて保持せしめ
る、該眼内レンズ相当部における前記支持部相当部の厚
さよりも薄肉とされたつなぎ部と、を有することを特徴
とする眼内レンズ製造用成形品を、その要旨とするもの
である。
ために、プレス成形操作にて得られた、光学部と支持部
とを一体に有する眼内レンズを製造するための成形品に
して、(a)目的とする眼内レンズ形状に形成された、
前記光学部及び支持部にそれぞれ相当する部分を有する
眼内レンズ相当部と、(b)該眼内レンズ相当部の周り
に、それより所定距離を隔てて位置し、且つそれを取り
囲むように配された、該眼内レンズ相当部における前記
支持部相当部の厚さよりも大なる厚さを有する保持部
と、(c)該保持部に対して前記眼内レンズ相当部を連
結し、該眼内レンズ相当部を該保持部にて保持せしめ
る、該眼内レンズ相当部における前記支持部相当部の厚
さよりも薄肉とされたつなぎ部と、を有することを特徴
とする眼内レンズ製造用成形品を、その要旨とするもの
である。
【0009】なお、このような本発明に従う眼内レンズ
製造用成形品において、前記つなぎ部は、有利には、
0.01mm〜0.5mmの厚さを有するものとして形
成され、以て保持部への連結機能を果たしつつ、かかる
成形品からの眼内レンズ相当部の切り離しが、効果的に
為され得るようになっている。
製造用成形品において、前記つなぎ部は、有利には、
0.01mm〜0.5mmの厚さを有するものとして形
成され、以て保持部への連結機能を果たしつつ、かかる
成形品からの眼内レンズ相当部の切り離しが、効果的に
為され得るようになっている。
【0010】また、本発明は、かかる眼内レンズ製造用
成形品を用いた眼内レンズの製造方法をも対象とするも
のであって、その要旨とするところは、光学部と支持部
とを一体に有する眼内レンズを製造する方法にして、
(イ)所定の眼内レンズ製造用材料をプレス成形用金型
内に供給して、前記請求項1に従う成形品をプレス成形
する工程と、(ロ)かかるプレス成形操作によって得ら
れた眼内レンズ製造用成形品を、前記プレス成形用金型
より取り出す工程と、(ハ)この取り出された眼内レン
ズ製造用成形品に対して二次加工を施して、該成形品の
つなぎ部の部位において眼内レンズ相当部を切り離し、
目的とする眼内レンズを得る工程と、を含むことを特徴
とする眼内レンズの製造方法にある。
成形品を用いた眼内レンズの製造方法をも対象とするも
のであって、その要旨とするところは、光学部と支持部
とを一体に有する眼内レンズを製造する方法にして、
(イ)所定の眼内レンズ製造用材料をプレス成形用金型
内に供給して、前記請求項1に従う成形品をプレス成形
する工程と、(ロ)かかるプレス成形操作によって得ら
れた眼内レンズ製造用成形品を、前記プレス成形用金型
より取り出す工程と、(ハ)この取り出された眼内レン
ズ製造用成形品に対して二次加工を施して、該成形品の
つなぎ部の部位において眼内レンズ相当部を切り離し、
目的とする眼内レンズを得る工程と、を含むことを特徴
とする眼内レンズの製造方法にある。
【0011】
【作用・効果】このように、本発明に従う眼内レンズ製
造用成形品にあっては、プレス成形操作にて最終製品形
状に一挙に形成された、光学部と支持部とを一体に有す
る眼内レンズを与える眼内レンズ相当部が、その周りを
取り囲むように位置する保持部に対して、薄肉のつなぎ
部にて連結されて、保持せしめられているところから、
そのプレス成形操作における成形金型からの成形品の脱
型時に、眼内レンズ相当部における微細な支持部相当部
を効果的に保護することが出来、それが変形したり、ダ
メージを受けたりするようなこと等が、効果的に防止さ
れ得て、その取扱性が著しく向上され得ることとなった
のである。
造用成形品にあっては、プレス成形操作にて最終製品形
状に一挙に形成された、光学部と支持部とを一体に有す
る眼内レンズを与える眼内レンズ相当部が、その周りを
取り囲むように位置する保持部に対して、薄肉のつなぎ
部にて連結されて、保持せしめられているところから、
そのプレス成形操作における成形金型からの成形品の脱
型時に、眼内レンズ相当部における微細な支持部相当部
を効果的に保護することが出来、それが変形したり、ダ
メージを受けたりするようなこと等が、効果的に防止さ
れ得て、その取扱性が著しく向上され得ることとなった
のである。
【0012】しかも、そのような保持部の存在にて、そ
の取扱性が向上せしめられたことによって、眼内レンズ
製造用成形品から眼内レンズ相当部を切り離して、完成
品(所望の眼内レンズ)を得るための、二次加工の作業
が行ない易くなり、以て製造コストの低減が可能となっ
たのである。
の取扱性が向上せしめられたことによって、眼内レンズ
製造用成形品から眼内レンズ相当部を切り離して、完成
品(所望の眼内レンズ)を得るための、二次加工の作業
が行ない易くなり、以て製造コストの低減が可能となっ
たのである。
【0013】また、かかる眼内レンズ製造用成形品にお
ける眼内レンズ相当部は実質的に最終的な製品形状を呈
していることによって、二次加工による製品形状の形成
作業が省略され、或いは軽減され得ることに加えて、そ
のつなぎ部は、薄肉にて構成されているところから、二
次加工による眼内レンズ相当部の取出し作業も簡単に済
み、その作業性の向上が有利に図られ得る他、二次加工
の作業コストの低減が有効に達成され得、以て眼内レン
ズの生産性が効果的に向上せしめられ得るのである。そ
して、それ故に、眼内レンズを安価に量産することの出
来る製造システムが提供され得るのである。
ける眼内レンズ相当部は実質的に最終的な製品形状を呈
していることによって、二次加工による製品形状の形成
作業が省略され、或いは軽減され得ることに加えて、そ
のつなぎ部は、薄肉にて構成されているところから、二
次加工による眼内レンズ相当部の取出し作業も簡単に済
み、その作業性の向上が有利に図られ得る他、二次加工
の作業コストの低減が有効に達成され得、以て眼内レン
ズの生産性が効果的に向上せしめられ得るのである。そ
して、それ故に、眼内レンズを安価に量産することの出
来る製造システムが提供され得るのである。
【0014】
【具体的構成】ところで、図1には、本発明に従う眼内
レンズ製造用成形品の一例が示されているが、その
(a)に示される平面説明図から明らかなように、プレ
ス成形操作にて得られた眼内レンズ製造用成形品10
は、円形の光学部相当部12と、それから一体に延び出
して、周方向に湾曲して延びる支持部相当部14とから
構成される、実質的に完成レンズ形状を呈する眼内レン
ズ相当部が、その周囲に位置するリング状の保持部16
に対して、支持部相当部14の先端において連結されて
いると共に、薄肉の薄膜状のつなぎ部18によって周囲
を取り囲まれて連結せしめられ、そしてかかる外側の保
持部16にて、内側の眼内レンズ相当部(12、14)
が保持されるように、構成されている。
レンズ製造用成形品の一例が示されているが、その
(a)に示される平面説明図から明らかなように、プレ
ス成形操作にて得られた眼内レンズ製造用成形品10
は、円形の光学部相当部12と、それから一体に延び出
して、周方向に湾曲して延びる支持部相当部14とから
構成される、実質的に完成レンズ形状を呈する眼内レン
ズ相当部が、その周囲に位置するリング状の保持部16
に対して、支持部相当部14の先端において連結されて
いると共に、薄肉の薄膜状のつなぎ部18によって周囲
を取り囲まれて連結せしめられ、そしてかかる外側の保
持部16にて、内側の眼内レンズ相当部(12、14)
が保持されるように、構成されている。
【0015】具体的には、眼内レンズ相当部(12、1
4)の全体形状は、実質的に完成レンズ形状において、
従来のワンピースIOLと同様なものであって、(b)
や(c)の図からも明らかな如く、円形の凸レンズ形状
を呈し、その周縁部の対応する二つの部位から、一体的
に、Cループ状の一対の支持部14、14がそれぞれ延
び出し、周方向に所定長さにおいて、対称的に位置して
いる。
4)の全体形状は、実質的に完成レンズ形状において、
従来のワンピースIOLと同様なものであって、(b)
や(c)の図からも明らかな如く、円形の凸レンズ形状
を呈し、その周縁部の対応する二つの部位から、一体的
に、Cループ状の一対の支持部14、14がそれぞれ延
び出し、周方向に所定長さにおいて、対称的に位置して
いる。
【0016】また、リング状の保持部16は、かかる眼
内レンズ相当部(12、14)を内側に収容し得るに充
分な大きさにおいて設けられ、更に該眼内レンズ相当部
の周りで、それより所定距離を隔てて外側に位置し、且
つそれを取り囲むように配されている。そして、このリ
ング状の保持部16には、その内側に、略90°の位相
差をもって、連結用突起16aの四つが設けられ、その
うちの対称的な二つの連結用突起16a、16aに対し
て、眼内レンズ相当部を構成する一対の支持部相当部1
4、14が、それらの先端において、連結されている。
なお、この保持部16の厚さは、(c)の図からも明ら
かな如く、支持部相当部14の厚さよりも大なる厚さと
なるようにされている。
内レンズ相当部(12、14)を内側に収容し得るに充
分な大きさにおいて設けられ、更に該眼内レンズ相当部
の周りで、それより所定距離を隔てて外側に位置し、且
つそれを取り囲むように配されている。そして、このリ
ング状の保持部16には、その内側に、略90°の位相
差をもって、連結用突起16aの四つが設けられ、その
うちの対称的な二つの連結用突起16a、16aに対し
て、眼内レンズ相当部を構成する一対の支持部相当部1
4、14が、それらの先端において、連結されている。
なお、この保持部16の厚さは、(c)の図からも明ら
かな如く、支持部相当部14の厚さよりも大なる厚さと
なるようにされている。
【0017】そして、このような保持部16のリング形
状内に、眼内レンズ相当部(12、14)を収容した形
態において、換言すれば該眼内レンズ相当部の周囲を実
質的に取り囲んだ形態において、該眼内レンズ相当部
(12、14)とリング状の保持部16との間が薄肉の
薄膜状のつなぎ部18にて連結されて、かかる眼内レン
ズ相当部(12、14)が、保持部16にて保持され得
るようになっている。なお、このつなぎ部18は、
(c)にて示される断面図から明らかな如く、支持部相
当部14の厚さよりも薄肉にて形成された薄膜形態にお
いて、眼内レンズ相当部(12、14)の実質的に全周
面を、保持部16に対して連結せしめているのである。
状内に、眼内レンズ相当部(12、14)を収容した形
態において、換言すれば該眼内レンズ相当部の周囲を実
質的に取り囲んだ形態において、該眼内レンズ相当部
(12、14)とリング状の保持部16との間が薄肉の
薄膜状のつなぎ部18にて連結されて、かかる眼内レン
ズ相当部(12、14)が、保持部16にて保持され得
るようになっている。なお、このつなぎ部18は、
(c)にて示される断面図から明らかな如く、支持部相
当部14の厚さよりも薄肉にて形成された薄膜形態にお
いて、眼内レンズ相当部(12、14)の実質的に全周
面を、保持部16に対して連結せしめているのである。
【0018】また、図2には、本発明に従う眼内レンズ
製造用成形品の他の例が示されている。この実施例の成
形品10は、前例とは異なり、眼内レンズ相当部(1
2、14)の全周に亘って、一定の幅のつなぎ部18が
設けられ、このつなぎ部18を介して眼内レンズ相当部
が、その外側に位置する円形板状の保持部16に連結せ
しめられているところに特徴がある。このような構造を
採用すれば、保持部16の強度が高められ、また、かか
る保持部16に対する眼内レンズ相当部(12、14)
の保持も、効果的に為され得ることとなる。
製造用成形品の他の例が示されている。この実施例の成
形品10は、前例とは異なり、眼内レンズ相当部(1
2、14)の全周に亘って、一定の幅のつなぎ部18が
設けられ、このつなぎ部18を介して眼内レンズ相当部
が、その外側に位置する円形板状の保持部16に連結せ
しめられているところに特徴がある。このような構造を
採用すれば、保持部16の強度が高められ、また、かか
る保持部16に対する眼内レンズ相当部(12、14)
の保持も、効果的に為され得ることとなる。
【0019】さらに、図3に示される本発明に係る眼内
レンズ製造用成形品の他の異なる例にあっては、保持部
16の外形形状が、上記二つの例とは異なり、長円形状
とされ、その長円形状の内側に配置された眼内レンズ相
当部(12、14)が、その全周に亘って設けられた薄
肉薄膜状のつなぎ部18にて、保持部16に連結され
て、保持され得るようになっている。
レンズ製造用成形品の他の異なる例にあっては、保持部
16の外形形状が、上記二つの例とは異なり、長円形状
とされ、その長円形状の内側に配置された眼内レンズ相
当部(12、14)が、その全周に亘って設けられた薄
肉薄膜状のつなぎ部18にて、保持部16に連結され
て、保持され得るようになっている。
【0020】このように、本発明に従う眼内レンズ製造
用成形品10にあっては、薄肉のつなぎ部18によっ
て、眼内レンズ相当部(12、14)が、外側の保持部
16に対して連結されて、保持せしめられるようになっ
ているのである。そして、このつなぎ部18は、成形品
10より、二次加工にて簡単に完成レンズが得られるよ
うに眼内レンズ相当部における支持部相当部14の厚さ
よりも薄肉とされているのである。このように、つなぎ
部18を薄く形成することにより、二次加工の作業性の
向上、更には二次加工に際して、例えばレーザー照射時
間の短縮、打抜き切断具の刃の交換頻度の低減等が、効
果的に図られ得て、作業コストの低減を有利に実現せし
め得るのである。尤も、図1に示される具体例にあって
は、支持部相当部14が、その先端において、直接に連
結用突起16aに接続され、眼内レンズ相当部(12、
14)の全体がつなぎ部18にて取り囲まれる形態とは
なっていないが、上記した二次加工上の特徴を最大限に
享受し得るように、それら支持部相当部14の先端と連
結用突起16aとの間に、所定幅のつなぎ部(18)を
介在せしめて、それらの接続を行なう構造も有利に採用
されることとなる。
用成形品10にあっては、薄肉のつなぎ部18によっ
て、眼内レンズ相当部(12、14)が、外側の保持部
16に対して連結されて、保持せしめられるようになっ
ているのである。そして、このつなぎ部18は、成形品
10より、二次加工にて簡単に完成レンズが得られるよ
うに眼内レンズ相当部における支持部相当部14の厚さ
よりも薄肉とされているのである。このように、つなぎ
部18を薄く形成することにより、二次加工の作業性の
向上、更には二次加工に際して、例えばレーザー照射時
間の短縮、打抜き切断具の刃の交換頻度の低減等が、効
果的に図られ得て、作業コストの低減を有利に実現せし
め得るのである。尤も、図1に示される具体例にあって
は、支持部相当部14が、その先端において、直接に連
結用突起16aに接続され、眼内レンズ相当部(12、
14)の全体がつなぎ部18にて取り囲まれる形態とは
なっていないが、上記した二次加工上の特徴を最大限に
享受し得るように、それら支持部相当部14の先端と連
結用突起16aとの間に、所定幅のつなぎ部(18)を
介在せしめて、それらの接続を行なう構造も有利に採用
されることとなる。
【0021】なお、このつなぎ部18の厚さとしては、
二次加工にて簡単に完成レンズが得られ、且つ眼内レン
ズ相当部(12、14)の保持部16への連結機能を果
たしつつ、保持部16を持ち上げたときに、眼内レンズ
相当部(12、14)の自重に充分耐えることが出来る
ように、支持部相当部14の厚さ(通常0.1mm〜1
mm程度)よりも薄い厚さにおいて、適宜に選択される
こととなるが、特に、プレス成形して得られる成形品1
0の成形金型からの離型時の強度を有利に確保し、また
その二次加工の実施をより容易とする上において、つな
ぎ部18の厚さ(T)としては、一般に0.01mm〜
0.5mm程度が採用され、なかでも眼内レンズ相当部
(12、14)と保持部16との間のつなぎ部18の距
離(幅)をLとすると、T/Lの値が1/50以上、且
つLが0.5mm以上とすることが、特に望ましい。
二次加工にて簡単に完成レンズが得られ、且つ眼内レン
ズ相当部(12、14)の保持部16への連結機能を果
たしつつ、保持部16を持ち上げたときに、眼内レンズ
相当部(12、14)の自重に充分耐えることが出来る
ように、支持部相当部14の厚さ(通常0.1mm〜1
mm程度)よりも薄い厚さにおいて、適宜に選択される
こととなるが、特に、プレス成形して得られる成形品1
0の成形金型からの離型時の強度を有利に確保し、また
その二次加工の実施をより容易とする上において、つな
ぎ部18の厚さ(T)としては、一般に0.01mm〜
0.5mm程度が採用され、なかでも眼内レンズ相当部
(12、14)と保持部16との間のつなぎ部18の距
離(幅)をLとすると、T/Lの値が1/50以上、且
つLが0.5mm以上とすることが、特に望ましい。
【0022】また、保持部16は、その存在によって、
プレス成形時の成形金型からの成形品10の脱型時にお
いて、眼内レンズ相当部の支持部相当部14を保護し、
後の二次加工による完成レンズの取出し作業を行ない易
くして、その製造コストの低減に大いに寄与するもので
あり、そのような目的を達成すべく、眼内レンズ相当部
(12、14)の周りに、少なくとも支持部相当部14
の厚さよりも大なる厚さにおいて、上例に示される如
き、適宜の幅において形成されることとなるが、特に、
保持部16の占める体積Vと成形品10の全体積V0 と
の比:V/V0 は、0.9以下とされる。これにより、
成形品10を与える材料の低減が図られ、その材料費の
節約が有利に行なわれ得ることとなる。
プレス成形時の成形金型からの成形品10の脱型時にお
いて、眼内レンズ相当部の支持部相当部14を保護し、
後の二次加工による完成レンズの取出し作業を行ない易
くして、その製造コストの低減に大いに寄与するもので
あり、そのような目的を達成すべく、眼内レンズ相当部
(12、14)の周りに、少なくとも支持部相当部14
の厚さよりも大なる厚さにおいて、上例に示される如
き、適宜の幅において形成されることとなるが、特に、
保持部16の占める体積Vと成形品10の全体積V0 と
の比:V/V0 は、0.9以下とされる。これにより、
成形品10を与える材料の低減が図られ、その材料費の
節約が有利に行なわれ得ることとなる。
【0023】このように、本発明においては、眼内レン
ズ相当部(12、14)の周りに、薄いつなぎ部18と
厚い保持部16とを設けることにより、該眼内レンズ相
当部における微細な支持部構造までをも、その最終製品
形状に近い形状においてプレス成形操作にて成形するこ
とが出来ることとなり、その後の脱型にも支持部は影響
を受けることがなく、簡単な二次加工を施すことによ
り、完成品たる所望の眼内レンズが得られることとなっ
たのであるが、従来のプレス加工法にて、目的とする眼
内レンズを製造しようとした場合にあっては、微細な支
持部構造まで成形加工した際に、当該支持部がダメージ
を受けることなく脱型を行なうことは、困難であったの
である。
ズ相当部(12、14)の周りに、薄いつなぎ部18と
厚い保持部16とを設けることにより、該眼内レンズ相
当部における微細な支持部構造までをも、その最終製品
形状に近い形状においてプレス成形操作にて成形するこ
とが出来ることとなり、その後の脱型にも支持部は影響
を受けることがなく、簡単な二次加工を施すことによ
り、完成品たる所望の眼内レンズが得られることとなっ
たのであるが、従来のプレス加工法にて、目的とする眼
内レンズを製造しようとした場合にあっては、微細な支
持部構造まで成形加工した際に、当該支持部がダメージ
を受けることなく脱型を行なうことは、困難であったの
である。
【0024】なお、かかる本発明に従う眼内レンズ製造
用成形品10を与える成形材料としては、それがプレス
成形操作にて所定の形状に成形されるものであるところ
から、一般に溶融プレス成形が可能な樹脂材料が用いら
れ、具体的には、一般的な熱可塑性樹脂が挙げられる
が、眼内レンズという用途から、眼内での安定性が実証
されている、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、
ポリエチルメタクリレート(PEMA)等のアルキル
(メタ)アクリレート系ポリマーや、オートクレーブ滅
菌が可能なTgが150℃以上のポリマーである、ポリ
イミド、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリ
サルフォン、ポリエーテルサルフォン等のポリマーが好
適に使用される。なお、以下の説明において、「・・・
(メタ)アクリレート」は、「・・・アクリレート」又
は「・・・メタクリレート」を意味するものとする。
用成形品10を与える成形材料としては、それがプレス
成形操作にて所定の形状に成形されるものであるところ
から、一般に溶融プレス成形が可能な樹脂材料が用いら
れ、具体的には、一般的な熱可塑性樹脂が挙げられる
が、眼内レンズという用途から、眼内での安定性が実証
されている、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、
ポリエチルメタクリレート(PEMA)等のアルキル
(メタ)アクリレート系ポリマーや、オートクレーブ滅
菌が可能なTgが150℃以上のポリマーである、ポリ
イミド、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリ
サルフォン、ポリエーテルサルフォン等のポリマーが好
適に使用される。なお、以下の説明において、「・・・
(メタ)アクリレート」は、「・・・アクリレート」又
は「・・・メタクリレート」を意味するものとする。
【0025】そして、特に、眼内レンズの透明性、離型
性を向上させるために、本発明においては、含フッ素ポ
リマーが好ましく使用されることとなる。そのため、P
MMA等のアルキル(メタ)アクリレート系ポリマーの
場合には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のよう
な相溶性のよい含フッ素ポリマーをブレンドすることが
好ましい。例えば、PVDFとPMMAとをブレンドす
る場合、PVDFとPMMAの混合比は、重量比で、
3:97〜30:70の割合が好ましい。更に好ましく
は、5:95〜20:80である。なお、PVDF−P
MMAポリマーアロイは、PVDFの配合割合の増加に
伴い、Tgが低くなり、切削加工が行ない難くなるが、
そのような成形材料について、本発明は、特に、有利に
適用されるのである。
性を向上させるために、本発明においては、含フッ素ポ
リマーが好ましく使用されることとなる。そのため、P
MMA等のアルキル(メタ)アクリレート系ポリマーの
場合には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のよう
な相溶性のよい含フッ素ポリマーをブレンドすることが
好ましい。例えば、PVDFとPMMAとをブレンドす
る場合、PVDFとPMMAの混合比は、重量比で、
3:97〜30:70の割合が好ましい。更に好ましく
は、5:95〜20:80である。なお、PVDF−P
MMAポリマーアロイは、PVDFの配合割合の増加に
伴い、Tgが低くなり、切削加工が行ない難くなるが、
そのような成形材料について、本発明は、特に、有利に
適用されるのである。
【0026】また、含フッ素ポリマーとしては、MMA
等のアルキル(メタ)アクリレートに、フルオロアルキ
ル(メタ)アクリレートのような含フッ素(メタ)アク
リレートを共重合させた未架橋のものも、好ましく用い
られ得る。そして、アルキル(メタ)アクリレートの具
体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)ア
クリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル
(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート
等を挙げることが出来る。また、フルオロアルキル(メ
タ)アクリレートの具体例としては、トリフルオロエチ
ル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メ
タ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)ア
クリレート等を挙げることが出来る。
等のアルキル(メタ)アクリレートに、フルオロアルキ
ル(メタ)アクリレートのような含フッ素(メタ)アク
リレートを共重合させた未架橋のものも、好ましく用い
られ得る。そして、アルキル(メタ)アクリレートの具
体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)ア
クリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル
(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート
等を挙げることが出来る。また、フルオロアルキル(メ
タ)アクリレートの具体例としては、トリフルオロエチ
ル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メ
タ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)ア
クリレート等を挙げることが出来る。
【0027】特に、成形材料として、これらの(メタ)
アクリレート系ポリマーを使用する場合には、加熱プレ
ス成形中にポリマーの低分子量化が引き起こされる恐れ
があることから、予めその分子量が数十万以上の高分子
量のものを使用することが好ましい。更には、含フッ素
ポリマーとして、特開平1−313058号公報や特開
平3−222960号公報、更には特開平6−1909
42号公報等において提案されている、含フッ素ポリイ
ミド、含フッ素ポリエーテルイミド等も使用することが
出来る。この成形材料は、従来、支持部等の細かい部分
の機械加工が困難であったものであるが、本発明に従え
ば、目的とする眼内レンズが有利に作製され得るのであ
る。
アクリレート系ポリマーを使用する場合には、加熱プレ
ス成形中にポリマーの低分子量化が引き起こされる恐れ
があることから、予めその分子量が数十万以上の高分子
量のものを使用することが好ましい。更には、含フッ素
ポリマーとして、特開平1−313058号公報や特開
平3−222960号公報、更には特開平6−1909
42号公報等において提案されている、含フッ素ポリイ
ミド、含フッ素ポリエーテルイミド等も使用することが
出来る。この成形材料は、従来、支持部等の細かい部分
の機械加工が困難であったものであるが、本発明に従え
ば、目的とする眼内レンズが有利に作製され得るのであ
る。
【0028】そして、かくの如き成形材料は、粉末状、
錠剤状、シート状等の各種形態にて使用され、プレス成
形操作にて、目的とする眼内レンズ製造用成形品が形成
されることとなるのであるが、その際、粉末状の成形材
料については、必要に応じて加熱プレス成形に先立っ
て、予備プレス成形が実施されることとなる。この予備
プレス成形は、通常、温度:室温、圧力:100〜10
00kgf/cm2 、時間:数10秒〜数10分程度で
行なわれるものである。
錠剤状、シート状等の各種形態にて使用され、プレス成
形操作にて、目的とする眼内レンズ製造用成形品が形成
されることとなるのであるが、その際、粉末状の成形材
料については、必要に応じて加熱プレス成形に先立っ
て、予備プレス成形が実施されることとなる。この予備
プレス成形は、通常、温度:室温、圧力:100〜10
00kgf/cm2 、時間:数10秒〜数10分程度で
行なわれるものである。
【0029】本発明は、また、上述の如き成形材料を用
いて、前記した眼内レンズ製造用成形品10をプレス成
形した後、その得られた成形品10から、目的とする眼
内レンズ(完成品)を得る方法をも、その要旨とするも
のであり、その一つの具体例が、図4及び図5に示され
ている。
いて、前記した眼内レンズ製造用成形品10をプレス成
形した後、その得られた成形品10から、目的とする眼
内レンズ(完成品)を得る方法をも、その要旨とするも
のであり、その一つの具体例が、図4及び図5に示され
ている。
【0030】先ず、図4において、プレス成形用金型2
0は、上型20aと下型20bとから構成されており、
そしてそれぞれの対向面には、図6に拡大して示されて
いる如く、眼内レンズ相当部における光学部相当部12
の片面形状を与える光学部形成凹所22、また支持部相
当部14の片面形状を与える支持部形成凹所24、更に
は保持部16の片面形状を与える保持部形成凹所26
が、それぞれ、形成されているのである。なお、ここで
は、それら凹所22、24、26によって構成される成
形キャビティにて、図1に示される如き形状の眼内レン
ズ製造用成形品10が成形されるようになっている。
0は、上型20aと下型20bとから構成されており、
そしてそれぞれの対向面には、図6に拡大して示されて
いる如く、眼内レンズ相当部における光学部相当部12
の片面形状を与える光学部形成凹所22、また支持部相
当部14の片面形状を与える支持部形成凹所24、更に
は保持部16の片面形状を与える保持部形成凹所26
が、それぞれ、形成されているのである。なお、ここで
は、それら凹所22、24、26によって構成される成
形キャビティにて、図1に示される如き形状の眼内レン
ズ製造用成形品10が成形されるようになっている。
【0031】そして、かかるプレス成形用金型20の上
型20aと下型20bとの間に、所定形状(ここではシ
ート状)の成形材料30が装入されて、それら上型20
aと下型20bが上下方向に挟圧せしめられて、所定の
温度及び圧力下において、プレス成形操作が実施される
のである。なお、その際、上型20aと下型20bとの
間には、用いられる成形材料の種類、その装入量、更に
は成形温度・圧力等の成形条件に対応して、所定の間隙
が形成され、それによって、眼内レンズ相当部(12、
14)と保持部16とを連結せしめるつなぎ部18が成
形されるようになっている。また、プレス成形操作は、
具体的には、上述の如き上型20aと下型20bとから
なるプレス成形用金型20を円筒状の固定台の内孔内に
収容し、適当な加熱装置による加熱状態下において、上
下一対のパンチによる挟圧によって実施され、かくし
て、それら上型20a、下型20b間に、目的とする眼
内レンズの完成レンズ形状に極めて近い眼内レンズ相当
部(12、14)を有するプレス成形品たる眼内レンズ
製造用成形品10が形成されるのである。
型20aと下型20bとの間に、所定形状(ここではシ
ート状)の成形材料30が装入されて、それら上型20
aと下型20bが上下方向に挟圧せしめられて、所定の
温度及び圧力下において、プレス成形操作が実施される
のである。なお、その際、上型20aと下型20bとの
間には、用いられる成形材料の種類、その装入量、更に
は成形温度・圧力等の成形条件に対応して、所定の間隙
が形成され、それによって、眼内レンズ相当部(12、
14)と保持部16とを連結せしめるつなぎ部18が成
形されるようになっている。また、プレス成形操作は、
具体的には、上述の如き上型20aと下型20bとから
なるプレス成形用金型20を円筒状の固定台の内孔内に
収容し、適当な加熱装置による加熱状態下において、上
下一対のパンチによる挟圧によって実施され、かくし
て、それら上型20a、下型20b間に、目的とする眼
内レンズの完成レンズ形状に極めて近い眼内レンズ相当
部(12、14)を有するプレス成形品たる眼内レンズ
製造用成形品10が形成されるのである。
【0032】その後、このようにしてプレス成形された
眼内レンズ製造用成形品10には、上型20aと下型2
0bとの間の型開き操作によって、それらの型、換言す
ればプレス成形用金型20からの離型(脱型)が行なわ
れるが、その際、かかる成形品10は、本発明に従っ
て、保持部16を有し、この保持部16に対して、薄肉
のつなぎ部18によって、光学部相当部12や支持部相
当部14が連結されているところから、そのような脱型
操作において、変形を受けたり、ダメージを受けたりす
る等の問題の発生が良好に阻止され、効果的に脱型操作
が為され得るのである。
眼内レンズ製造用成形品10には、上型20aと下型2
0bとの間の型開き操作によって、それらの型、換言す
ればプレス成形用金型20からの離型(脱型)が行なわ
れるが、その際、かかる成形品10は、本発明に従っ
て、保持部16を有し、この保持部16に対して、薄肉
のつなぎ部18によって、光学部相当部12や支持部相
当部14が連結されているところから、そのような脱型
操作において、変形を受けたり、ダメージを受けたりす
る等の問題の発生が良好に阻止され、効果的に脱型操作
が為され得るのである。
【0033】次いで、このようにプレス成形用金型20
から脱型された眼内レンズ製造用成形品10には、パン
チによる打抜きや彫刻機によるくり抜き、またレーザー
による切断、更には打抜き刃を有する切断具による打抜
き等の所定の二次加工が施され、以てかかる成形品10
のつなぎ部18の部位において、眼内レンズ相当部(1
2、14)を切り離すことにより、目的とする眼内レン
ズが採取されることとなるのである。具体的には、図5
に示される打抜き加工(二次加工)においては、上記で
得られた眼内レンズ製造用成形品10が、位置決め用治
具32に対してセットせしめられた状態下において、打
抜き切断具34が下降せしめられて、眼内レンズ相当部
を構成する光学部相当部12や支持部相当部14に対す
るつなぎ部18の接続部位において打ち抜かれ、以て眼
内レンズ完成品36が取り出されるのである。その結
果、位置決め用治具32には、成形品の打抜き残骸38
が残ることとなる。このように、二次加工によって、成
形品10は、眼内レンズ完成品36と打抜き残骸38と
に分離されることとなるのである。また、眼内レンズ完
成品36は、従来と同様に、光学部44とその周縁部の
対応する二つの位置から一体的に湾曲して延びる一対の
Cループ状の支持部46、46とを有しているものとな
る。
から脱型された眼内レンズ製造用成形品10には、パン
チによる打抜きや彫刻機によるくり抜き、またレーザー
による切断、更には打抜き刃を有する切断具による打抜
き等の所定の二次加工が施され、以てかかる成形品10
のつなぎ部18の部位において、眼内レンズ相当部(1
2、14)を切り離すことにより、目的とする眼内レン
ズが採取されることとなるのである。具体的には、図5
に示される打抜き加工(二次加工)においては、上記で
得られた眼内レンズ製造用成形品10が、位置決め用治
具32に対してセットせしめられた状態下において、打
抜き切断具34が下降せしめられて、眼内レンズ相当部
を構成する光学部相当部12や支持部相当部14に対す
るつなぎ部18の接続部位において打ち抜かれ、以て眼
内レンズ完成品36が取り出されるのである。その結
果、位置決め用治具32には、成形品の打抜き残骸38
が残ることとなる。このように、二次加工によって、成
形品10は、眼内レンズ完成品36と打抜き残骸38と
に分離されることとなるのである。また、眼内レンズ完
成品36は、従来と同様に、光学部44とその周縁部の
対応する二つの位置から一体的に湾曲して延びる一対の
Cループ状の支持部46、46とを有しているものとな
る。
【0034】なお、打抜き切断具34は、図7に示され
ている如く、眼内レンズ完成品36の形状に対応した切
断刃、即ち光学部切断刃40及び支持部切断刃42を有
しており、これらの切断刃40、42を押し当て、押圧
せしめることによって、それぞれの切断刃の内孔内に光
学部相当部12や支持相当部14を収容しつつ、つなぎ
部18の接続部位において切断が行なわれるのである。
ている如く、眼内レンズ完成品36の形状に対応した切
断刃、即ち光学部切断刃40及び支持部切断刃42を有
しており、これらの切断刃40、42を押し当て、押圧
せしめることによって、それぞれの切断刃の内孔内に光
学部相当部12や支持相当部14を収容しつつ、つなぎ
部18の接続部位において切断が行なわれるのである。
【0035】このような打抜き等による二次加工にて、
眼内レンズ完成品36を得るに際しても、上記の成形品
10にあっては、その打ち抜かれるつなぎ部18部分が
薄肉とされているところから、二次加工の作業性が効果
的に向上され、上記した打抜き切断具34の刃の交換頻
度が低減され得ることとなるのであり、またレーザーに
よる二次加工にあっても、レーザー照射時間の短縮が図
られる等、二次加工における作業コストの低減も、効果
的に為され得るのである。加えて、眼内レンズ製造用成
形品10にあっては、その外周部に強度のある保持部1
6が存在するところから、眼内レンズ相当部、特に繊細
な支持部相当部14の保護が有効に行なわれ得、また取
扱性が改善され得て、二次加工の作業がし易いという利
点も享受し得るのである。
眼内レンズ完成品36を得るに際しても、上記の成形品
10にあっては、その打ち抜かれるつなぎ部18部分が
薄肉とされているところから、二次加工の作業性が効果
的に向上され、上記した打抜き切断具34の刃の交換頻
度が低減され得ることとなるのであり、またレーザーに
よる二次加工にあっても、レーザー照射時間の短縮が図
られる等、二次加工における作業コストの低減も、効果
的に為され得るのである。加えて、眼内レンズ製造用成
形品10にあっては、その外周部に強度のある保持部1
6が存在するところから、眼内レンズ相当部、特に繊細
な支持部相当部14の保護が有効に行なわれ得、また取
扱性が改善され得て、二次加工の作業がし易いという利
点も享受し得るのである。
【0036】なお、かくして得られた眼内レンズ完成品
36には、必要に応じて、その打抜き切断部位の如き、
二次加工部位に対する切削や研磨等の仕上げ加工が施さ
れ、バリや角のない状態とされるが、また、そのような
二次加工部位以外の部位に対しても、R加工等の必要な
加工を施すことも可能である。而して、本発明に従う眼
内レンズ製造用成形品10においては、眼内レンズ完成
品36の全体形状を略与える眼内レンズ相当部(12、
14)が、眼内レンズ製造用成形品10に実現されてい
るところから、そのような二次加工部位に対する仕上げ
加工は、簡単な作業で済み、以て、その作業性が向上さ
れ得るのであり、またプレス成形時に金型にて、眼内レ
ンズの全体形状が略形成されることとなるところから、
従来の如き加工は、全く必要でないのである。
36には、必要に応じて、その打抜き切断部位の如き、
二次加工部位に対する切削や研磨等の仕上げ加工が施さ
れ、バリや角のない状態とされるが、また、そのような
二次加工部位以外の部位に対しても、R加工等の必要な
加工を施すことも可能である。而して、本発明に従う眼
内レンズ製造用成形品10においては、眼内レンズ完成
品36の全体形状を略与える眼内レンズ相当部(12、
14)が、眼内レンズ製造用成形品10に実現されてい
るところから、そのような二次加工部位に対する仕上げ
加工は、簡単な作業で済み、以て、その作業性が向上さ
れ得るのであり、またプレス成形時に金型にて、眼内レ
ンズの全体形状が略形成されることとなるところから、
従来の如き加工は、全く必要でないのである。
【0037】ところで、本発明は、上例の構造の眼内レ
ンズに適用されるばかりでなく、従来から公知の各種の
形状の眼内レンズに対しても、有効に適用され、それに
よって、本発明の優れた利点を享受することが可能であ
る。そして、そのような各種形状の眼内レンズに対応し
た、プレス成形用金型が用いられて、光学部と支持部と
が一体に成形されてなる眼内レンズを製造するための成
形品が形成されることとなるのである。
ンズに適用されるばかりでなく、従来から公知の各種の
形状の眼内レンズに対しても、有効に適用され、それに
よって、本発明の優れた利点を享受することが可能であ
る。そして、そのような各種形状の眼内レンズに対応し
た、プレス成形用金型が用いられて、光学部と支持部と
が一体に成形されてなる眼内レンズを製造するための成
形品が形成されることとなるのである。
【0038】例えば、眼内レンズの支持部(14)の形
状において、例示のものでは、2本のCループ状の支持
部が設けられているが、そのような支持部を1本とした
り、或いは3本以上設けることも出来、また、その形状
をJループやUループ状等の形状に変更することも出
来、更にはループ以外の他の公知の支持部形状とするこ
とも可能である。
状において、例示のものでは、2本のCループ状の支持
部が設けられているが、そのような支持部を1本とした
り、或いは3本以上設けることも出来、また、その形状
をJループやUループ状等の形状に変更することも出
来、更にはループ以外の他の公知の支持部形状とするこ
とも可能である。
【0039】また、つなぎ部18の配設形態にあって
も、例示の具体例では、眼内レンズ相当部(12、1
4)と保持部16との間の全空間に亘ってつなぎ部18
が配設されているが、本発明の目的が達成される限りに
おいて、それら眼内レンズ相当部と保持部との間でつな
ぎ部が存在しない空間を形成しても、何等差支えない。
も、例示の具体例では、眼内レンズ相当部(12、1
4)と保持部16との間の全空間に亘ってつなぎ部18
が配設されているが、本発明の目的が達成される限りに
おいて、それら眼内レンズ相当部と保持部との間でつな
ぎ部が存在しない空間を形成しても、何等差支えない。
【0040】
【実施例】以下に、本発明を更に具体的に明らかにする
ために、本発明に係る眼内レンズの製造方法の代表的な
実施例を幾つか挙げることとするが、本発明が、そのよ
うな実施例の記載によって、何等の制約をも受けるもの
でないことは、言うまでもないところである。また、本
発明には、以下に述べる実施例、更には上述の具体的記
述の他にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加え得るものであることが、理解されるべきである。
ために、本発明に係る眼内レンズの製造方法の代表的な
実施例を幾つか挙げることとするが、本発明が、そのよ
うな実施例の記載によって、何等の制約をも受けるもの
でないことは、言うまでもないところである。また、本
発明には、以下に述べる実施例、更には上述の具体的記
述の他にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加え得るものであることが、理解されるべきである。
【0041】実施例 1 図1に示される如き形状の眼内レンズ製造用成形品10
を得るべく、図4に示される如き手法に従って、プレス
成形操作を実施した。即ち、先ず、特開平6−1909
42号公報において〔化2〕として示された構造のポリ
イミドを成形材料として用い、プレス成形用金型20を
構成する上型20aと下型20bとの間に、その粉末の
0.1gをセットした。次いで、かかる金型20を、温
度:360℃、圧力:350kgf/cm2 にて、20
分間加熱圧縮せしめることにより、プレス成形を行なっ
た。なお、このプレス成形条件下において、上型20a
と下型20bとの間には、微細な隙間が形成された。
を得るべく、図4に示される如き手法に従って、プレス
成形操作を実施した。即ち、先ず、特開平6−1909
42号公報において〔化2〕として示された構造のポリ
イミドを成形材料として用い、プレス成形用金型20を
構成する上型20aと下型20bとの間に、その粉末の
0.1gをセットした。次いで、かかる金型20を、温
度:360℃、圧力:350kgf/cm2 にて、20
分間加熱圧縮せしめることにより、プレス成形を行なっ
た。なお、このプレス成形条件下において、上型20a
と下型20bとの間には、微細な隙間が形成された。
【0042】そして、かかるプレス成形操作の後、15
分間の徐冷を行ない、その後型開きして、目的とするプ
レス成形品10を取り出した。この得られたプレス成形
品10には、何等の変形も認められず、また、その取出
し操作も簡単なものであった。また、この得られたプレ
ス成形品10のサイズは、次の通りであった。光学部相
当部12の直径:6mm、光学部相当部12の厚み:
0.6mm、支持部相当部14の厚み:0.2mm、保
持部16の内径:16mm、保持部16の厚み:1.0
mm、つなぎ部18の厚み:0.05mm。
分間の徐冷を行ない、その後型開きして、目的とするプ
レス成形品10を取り出した。この得られたプレス成形
品10には、何等の変形も認められず、また、その取出
し操作も簡単なものであった。また、この得られたプレ
ス成形品10のサイズは、次の通りであった。光学部相
当部12の直径:6mm、光学部相当部12の厚み:
0.6mm、支持部相当部14の厚み:0.2mm、保
持部16の内径:16mm、保持部16の厚み:1.0
mm、つなぎ部18の厚み:0.05mm。
【0043】次いで、このようにして得られたプレス成
形品10を、図5に示される如く、位置決め用治具32
にセットせしめた後、打抜き切断具34を用いて、10
0℃の雰囲気下において打抜き加工することにより、光
学部44とそれから一体に延び出した一対の支持部4
6、46を有する眼内レンズ完成品36を簡単に得るこ
とが出来た。
形品10を、図5に示される如く、位置決め用治具32
にセットせしめた後、打抜き切断具34を用いて、10
0℃の雰囲気下において打抜き加工することにより、光
学部44とそれから一体に延び出した一対の支持部4
6、46を有する眼内レンズ完成品36を簡単に得るこ
とが出来た。
【0044】実施例 2 成形材料として、PMMAプレート(厚さ:1mm)を
用い、それの9mmφの大きさのものを、図4に示され
るプレス成形工程に従って、プレス成形操作した。な
お、プレス成形用金型20の加熱圧縮条件としては、温
度:220℃、圧力:350kgf/cm2 、時間:1
0分を採用し、また、そのプレス成形操作に引き続いて
10分間の徐冷を行なった後、プレス成形用金型20を
型開きし、目的とするプレス成形品10を取り出した。
得られたプレス成形品10のサイズは、以下の通りであ
った。光学部相当部12の厚み:0.9mm、支持部相
当部の厚み:0.2mm、保持部16の厚み:1.0m
m、つなぎ部18の厚み:0.05mm。
用い、それの9mmφの大きさのものを、図4に示され
るプレス成形工程に従って、プレス成形操作した。な
お、プレス成形用金型20の加熱圧縮条件としては、温
度:220℃、圧力:350kgf/cm2 、時間:1
0分を採用し、また、そのプレス成形操作に引き続いて
10分間の徐冷を行なった後、プレス成形用金型20を
型開きし、目的とするプレス成形品10を取り出した。
得られたプレス成形品10のサイズは、以下の通りであ
った。光学部相当部12の厚み:0.9mm、支持部相
当部の厚み:0.2mm、保持部16の厚み:1.0m
m、つなぎ部18の厚み:0.05mm。
【0045】次いで、かくして得られたプレス成形品1
0について、その打抜き加工を、図5の手法に従って、
室温下において行ない、目的とする眼内レンズ完成品3
6を得た。なお、この打抜き加工に際しては、プレス成
形品10におけるつなぎ部18の厚さが薄くされている
ことにより、簡単に打ち抜くことが出来、また、その打
ち抜かれる部分の面積も少ないために、後のバリ取り等
の仕上げ加工を簡単に済ませることが出来、更には、打
抜き切断具34の刃の交換頻度の低減を図り得る等の特
徴を発揮し得ることが認められた。
0について、その打抜き加工を、図5の手法に従って、
室温下において行ない、目的とする眼内レンズ完成品3
6を得た。なお、この打抜き加工に際しては、プレス成
形品10におけるつなぎ部18の厚さが薄くされている
ことにより、簡単に打ち抜くことが出来、また、その打
ち抜かれる部分の面積も少ないために、後のバリ取り等
の仕上げ加工を簡単に済ませることが出来、更には、打
抜き切断具34の刃の交換頻度の低減を図り得る等の特
徴を発揮し得ることが認められた。
【図1】本発明に従う眼内レンズ製造用成形品の一例を
示す説明図であって、(a)はその平面説明図、(b)
は(a)におけるA−A断面説明図、(c)は(a)に
おけるB−B断面説明図である。
示す説明図であって、(a)はその平面説明図、(b)
は(a)におけるA−A断面説明図、(c)は(a)に
おけるB−B断面説明図である。
【図2】本発明に従う眼内レンズ製造用成形品の他の例
を示す説明図であって、(a)はその平面説明図、
(b)は(a)におけるA−A断面説明図、(c)は
(a)におけるB−B断面説明図である。
を示す説明図であって、(a)はその平面説明図、
(b)は(a)におけるA−A断面説明図、(c)は
(a)におけるB−B断面説明図である。
【図3】本発明に従う眼内レンズ製造用成形品の他の異
なる例を示す説明図であって、(a)はその平面説明
図、(b)は(a)におけるA−A断面説明図、(c)
は(a)におけるB−B断面説明図である。
なる例を示す説明図であって、(a)はその平面説明
図、(b)は(a)におけるA−A断面説明図、(c)
は(a)におけるB−B断面説明図である。
【図4】本発明に従う眼内レンズの製造方法において用
いられる、眼内レンズ製造用成形品の製造工程の一例を
金型の断面形態において示す、工程説明図である。
いられる、眼内レンズ製造用成形品の製造工程の一例を
金型の断面形態において示す、工程説明図である。
【図5】本発明に従う眼内レンズの製造方法における、
眼内レンズの二次加工工程の一例を示す説明図である。
眼内レンズの二次加工工程の一例を示す説明図である。
【図6】図4において用いられるプレス成形用金型を構
成する上型の説明図であって、(a)はその底面説明図
であり、(b)は(a)におけるA−A断面説明図であ
る。
成する上型の説明図であって、(a)はその底面説明図
であり、(b)は(a)におけるA−A断面説明図であ
る。
【図7】図5において用いられる打抜き切断具を示す説
明図であって、(a)はその底面説明図であり、(b)
は(a)におけるA−A断面部分説明図である。
明図であって、(a)はその底面説明図であり、(b)
は(a)におけるA−A断面部分説明図である。
10 眼内レンズ製造用成形品 12 光学部相当部 14 支持部相当部 16 保持部 16a 連結用突起 18 つなぎ部 20 プレス成形用金型 20a 上型 20b 下型 22 光学部形成凹所 24 支持部形成凹
所 26 保持部形成凹所 30 成形材料 32 位置決め用治具 34 打抜き切断具 36 眼内レンズ完成品 38 打抜き残骸 40 光学部切断刃 42 支持部切断刃 44 光学部 46 支持部
所 26 保持部形成凹所 30 成形材料 32 位置決め用治具 34 打抜き切断具 36 眼内レンズ完成品 38 打抜き残骸 40 光学部切断刃 42 支持部切断刃 44 光学部 46 支持部
Claims (3)
- 【請求項1】 プレス成形操作にて得られた、光学部と
支持部とを一体に有する眼内レンズを製造するための成
形品にして、 目的とする眼内レンズ形状に形成された、前記光学部及
び支持部にそれぞれ相当する部分を有する眼内レンズ相
当部と、 該眼内レンズ相当部の周りに、それより所定距離を隔て
て位置し、且つそれを取り囲むように配された、該眼内
レンズ相当部における前記支持部相当部の厚さよりも大
なる厚さを有する保持部と、 該保持部に対して前記眼内レンズ相当部を連結し、該眼
内レンズ相当部を該保持部にて保持せしめる、該眼内レ
ンズ相当部における前記支持部相当部の厚さよりも薄肉
とされたつなぎ部と、を有することを特徴とする眼内レ
ンズ製造用成形品。 - 【請求項2】 前記つなぎ部が、0.01mm〜0.5
mmの厚さを有している請求項1記載の眼内レンズ製造
用成形品。 - 【請求項3】 光学部と支持部とを一体に有する眼内レ
ンズを製造する方法にして、 所定の眼内レンズ製造用材料をプレス成形用金型内に供
給して、前記請求項1に従う成形品をプレス成形する工
程と、 かかるプレス成形操作によって得られた眼内レンズ製造
用成形品を、前記プレス成形用金型より取り出す工程
と、 この取り出された眼内レンズ製造用成形品に対して二次
加工を施して、該成形品のつなぎ部の部位において眼内
レンズ相当部を切り離し、目的とする眼内レンズを得る
工程と、を含むことを特徴とする眼内レンズの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11065495A JPH08304747A (ja) | 1995-05-09 | 1995-05-09 | 眼内レンズ製造用成形品及びそれを用いた眼内レンズの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11065495A JPH08304747A (ja) | 1995-05-09 | 1995-05-09 | 眼内レンズ製造用成形品及びそれを用いた眼内レンズの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08304747A true JPH08304747A (ja) | 1996-11-22 |
Family
ID=14541143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11065495A Withdrawn JPH08304747A (ja) | 1995-05-09 | 1995-05-09 | 眼内レンズ製造用成形品及びそれを用いた眼内レンズの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08304747A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004060216A3 (en) * | 2002-12-20 | 2004-12-29 | Bausch & Lomb | Apparatus and method for cutting an intraocular lense from a blank |
KR20160040259A (ko) * | 2013-07-30 | 2016-04-12 | 이노발렌스 비.브이. | 안내 렌즈들을 제조하기 위한 삽입 어셈블리 |
JP2016512068A (ja) * | 2013-03-14 | 2016-04-25 | アキュフォーカス・インコーポレーテッド | 埋込みマスクを有する眼内レンズを製造するための方法 |
KR102366064B1 (ko) * | 2022-01-21 | 2022-02-23 | 재영솔루텍 주식회사 | 안구내 렌즈 지지링 제조장치 |
-
1995
- 1995-05-09 JP JP11065495A patent/JPH08304747A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004060216A3 (en) * | 2002-12-20 | 2004-12-29 | Bausch & Lomb | Apparatus and method for cutting an intraocular lense from a blank |
JP2016512068A (ja) * | 2013-03-14 | 2016-04-25 | アキュフォーカス・インコーポレーテッド | 埋込みマスクを有する眼内レンズを製造するための方法 |
KR20160040259A (ko) * | 2013-07-30 | 2016-04-12 | 이노발렌스 비.브이. | 안내 렌즈들을 제조하기 위한 삽입 어셈블리 |
KR102366064B1 (ko) * | 2022-01-21 | 2022-02-23 | 재영솔루텍 주식회사 | 안구내 렌즈 지지링 제조장치 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20040603 |