JPH083043A - アダマンタン誘導体、その製造法およびその用途 - Google Patents

アダマンタン誘導体、その製造法およびその用途

Info

Publication number
JPH083043A
JPH083043A JP7083831A JP8383195A JPH083043A JP H083043 A JPH083043 A JP H083043A JP 7083831 A JP7083831 A JP 7083831A JP 8383195 A JP8383195 A JP 8383195A JP H083043 A JPH083043 A JP H083043A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adamantyl
ethyl
azabicyclo
azatricyclo
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7083831A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Takahashi
信幸 高橋
Daisuke Mochizuki
大介 望月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP7083831A priority Critical patent/JPH083043A/ja
Publication of JPH083043A publication Critical patent/JPH083043A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(1) 【化1】 (式中、含窒素環Bは、3−アザビシクロ[3.2.
2]ノナン−3−イル基または4−アザトリシクロ
[4.3.1.13,8 ]ウンデカン−4−イル基を示
し、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、水酸基またはハロゲン原子を示す)で表される化合
物またはその無毒性塩、それらの製造法およびそれらを
有効成分とする精神分裂病に対する治療剤である。 【効果】 化合物(1)およびその無毒性塩はシグマ結
合部位に高い親和性を示し、抗精神分裂病薬として有用
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗精神分裂病作用を有す
るアダマンタン誘導体、その製造法およびその医薬用途
に関する。
【0002】
【従来の技術】シグマ結合部位は、元来、μ、δ、κ受
容体と共にオピオイド受容体の一つとして定義されてい
た。しかし、オピオイド拮抗薬であるナロキソンがシグ
マ結合部位に対して親和性をもたないことから、現在で
は、オピオイドではなく独立した結合部位として分類さ
れている。
【0003】また、精神異常発現作用を有するフェンシ
クリジンがN−メチル−D−アスパラギン酸(NMD
A)受容体以外にシグマ結合部位にも親和性を有するこ
とや抗精神分裂病薬であるハロペリドールがドパミン受
容体以外にシグマ結合部位にも強く結合することが明か
となっている。これらのことから、シグマ結合部位は精
神機能に関与している可能性が示唆されている。
【0004】最近、これら副作用の少ない抗精神病薬と
してリムカゾ−ル(特開昭55−64585)やBMY
−14802(英国特許第2155925号)などの開
発が進められ、これらはいずれもシグマ結合部位に親和
性を有することがわかった。アメリカ特許第45578
65号では、式
【0005】
【化17】 で表される化合物が開示されている。また、アメリカ特
許第3328390号では、式
【0006】
【化18】 で表される化合物が開示されているが、しかしながら、
上記いずれの文献についてもシグマ結合部位に対する親
和性やアポモルヒネ誘発クライミング行動の抑制につい
ての記載はない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】既存のドパミン受容体
遮断薬とは異なる新しいタイプの精神分裂病治療剤の開
発が必要とされている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の化
合物を合成し、それらの薬理作用について広く探索して
いたところ、下記の一般式(1)で示されるアダマンタ
ン誘導体が、シグマ結合部位に高い親和性を示し、ドパ
ミン(D1 、D2 )受容体、セロトニン(5−HT1A
5−HT2 )受容体など神経伝達系受容体に対しては親
和性を示さなかった。また、抗精神分裂病の評価に使用
されているアポモルヒネ誘発クライミングの抑制作用に
有効性を示した。本発明は、上記の知見に基づいて完成
されたものである。すなわち、本発明は、一般式(1)
【0009】
【化19】 (式中、含窒素環Bは3−アザビシクロ[3.2.2]
ノナン−3−イル基または4−アザトリシクロ[4.
3.1.13,8 ]ウンデカン−4−イル基を示し、Rは
水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、水酸基
またはハロゲン原子を示す)で表される化合物〔以下、
「化合物(1)」と称することがある〕またはその無毒
性塩を提供するものである。また、本発明は、一般式
(2)
【0010】
【化20】 (式中、含窒素環BおよびRは前記と同じ意味を有す
る)で表される化合物のカルボニル基を還元することを
特徴とする前記一般式(1)で表される化合物またはそ
の無毒性塩の製造法を提供するものである。
【0011】さらにまた、本発明は、前記一般式(1)
で表される化合物またはその無毒性塩を有効成分として
含有することを特徴とする精神分裂病治療剤を提供する
ものである。
【0012】前記一般式(1)において定義される基R
としては、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、水酸基またはハロゲン原子を示し、これらはアダマ
ンタン環中のいずれの位置の炭素原子に置換されていて
もよい。低級アルキル基とは炭素数1〜4個の分鎖を有
していてもよいアルキル基を意味し、例えばメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル基等があげられる。
低級アルコキシ基とは炭素数1〜4個の分鎖を有してい
てもよいアルコキシ基を意味し、例えば、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソ
ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等が
挙げられる。ハロゲン原子とは塩素原子、臭素原子、弗
素原子等を意味する。
【0013】一般式(1)におけるアダマンチル基と基
−CH2 CH2 −との結合は該環中にいずれの位置と結
合していてもよく、Rが水素原子以外の置換基である場
合には、その置換する位置によって立体異性体が存在す
る。従って、本発明においては、立体異性体混合物のみ
ならず、公知の方法により分離された立体異性体も包含
される。本発明において、提供される化合物(1)の例
としては、以下の化合物が挙げられる。すなわち、一般
式(11)
【0014】
【化21】 (式中、含窒素環Bは前記と同じ意味を有する)で表さ
れる2−(2−アダマンチル)エチル誘導体、一般式
(12)
【0015】
【化22】 (式中、含窒素環Bは前記と同じ意味を有する)で表さ
れる2−(1−アダマンチル)エチル誘導体、一般式
(13)
【0016】
【化23】 (式中、R11は低級アルキル基、低級アルコキシ基、水
酸基又はハロゲン原子を示し、含窒素環Bは前記と同じ
意味を有する)で表される2−(5−置換−2−アダマ
ンチル)エチル誘導体の立体異性体もしくはその混合
物、一般式(14)
【0017】
【化24】 (式中、R12は低級アルキル基、低級アルコキシ基、水
酸基またはハロゲン原子を示し、含窒素環Bは前記と同
じ意味を有する)で表される2−(3−置換−1−アダ
マンチル)エチル誘導体、またはそれらの無毒性塩が挙
げられる。
【0018】2−(2−アダマンチル)エチル誘導体の
例としては、3−[2−(2−アダマンチル)エチル]
−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン、4−[2−
(2−アダマンチル)エチル]−4−アザトリシクロ
[4.3.1.13,8 ]ウンデカン等が挙げられ、2−
(1−アダマンチル)エチル誘導体の例としては、3−
[2−(1−アダマンチル)エチル]−3−アザビシク
ロ[3.2.2]ノナン、4−[2−(1−アダマンチ
ル)エチル]−4−アザトリシクロ[4.3.1.1
3,8 ]ウンデカン等が挙げられ、2−(5−置換−2−
アダマンチル)エチル誘導体の立体異性体もしくはその
混合物の例としては、3−[2−(5−ヒドロキシ−2
−アダマンチル)エチル]−3−アザビシクロ[3.
2.2]ノナン、3−[2−(5−クロロ−2−アダマ
ンチル)エチル]−3−アザビシクロ[3.2.2]ノ
ナン、3−[2−(5−メトキシ−2−アダマンチル)
エチル]−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン、4
−[2−(5−ヒドロキシ−2−アダマンチル)エチ
ル]−4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウン
デカン、4−[2−(5−クロロ−2−アダマンチル)
エチル]−4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8
ウンデカン、4−[2−(5−メトキシ−2−アダマン
チル)エチル]−4−アザトリシクロ[4.3.1.1
3,8 ]ウンデカンである化合物の立体異性体もしくはそ
の混合物等が挙げられ、2−(3−置換−1−アダマン
チル)エチル誘導体の例としては、3−[2−(3−メ
チル−1−アダマンチル)エチル]−3−アザビシクロ
[3.2.2]ノナン、4−[2−(3−メチル−1−
アダマンチル)エチル]−4−アザトリシクロ[4.
3.1.1 3,8 ]ウンデカン等が挙げられる。
【0019】本発明化合物(1)およびその無毒性塩
は、前記一般式(2)で表される化合物〔以下、「化合
物(2)」と称することがある〕のカルボニル基を還元
することにより得られる。前記化合物(2)は一般式
(3)
【0020】
【化25】 (式中、含窒素環Bは前記と同じ意味を有する)で表さ
れるアミン〔以下、「アミン(3)」と称することがあ
る〕を一般式(4)
【0021】
【化26】 (式中、Rは前記と同じ意味を有する)で表されるカル
ボン酸〔以下、「カルボン酸(4)」と称することがあ
る〕またはその反応性誘導体でアシル化することにより
得られる。
【0022】上記の出発原料のうち、アミン(3)は公
知の化合物であって、下記の式(31)と(32)の如
く示される。
【0023】
【化27】 式(31)で示される3−アザビシクロ[3.2.2]
ノナンは市販の化合物であって、容易に入手することが
できる。また、式(32)で示される4−アザトリシク
ロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカンは文献記載の化合
物であって、例えば、J.Heterocyclic
Chem.,23,1023〜1025(1986)に
従って合成することができる。
【0024】一方、カルボン酸(4)の好適な例として
は、1−アダマンチル酢酸、2−アダマンチル酢酸、3
−メチル−1−アダマンチル酢酸、5−ヒドロキシ−2
−アダマンチル酢酸、5−メトキシ−2−アダマンチル
酢酸などが挙げられる。これらの多くは公知の化合物で
あり、それぞれ市販品または合成により容易に入手可能
であり、立体異性体が存在する化合物は立体異性体混合
物あるいはそれぞれの立体異性体を用いてもよい。
【0025】上記のアシル化反応は、公知のアミド化反
応に準じて実施することができる。カルボン酸(4)を
遊離の形で使用する場合には、縮合剤の存在下で反応を
行わせる。その縮合剤の例としては、N,N’−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3
−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
(WSC)、N−シクロヘキシル−N’−(4−ジエチ
ルアミノシクロヘキシル)カルボジイミドなどのカルボ
ジイミド化合物、ジフェニルホスホリルアジド、ベンゾ
トリアゾリル−N−ヒドロキシトリス(ジメチルアミ
ノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン化物塩、カルボニ
ルジイミダゾールなどの試薬、N−メチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などのア
ミド化合物を塩化チオニル、オキシ塩化リン、ホスゲン
などのハロゲン化物との反応によって生成する試薬(い
わゆるビルスマイヤー試薬)などが挙げられる。その他
の公知の縮合剤も使用できる。
【0026】カルボン酸(4)の反応性誘導体として
は、その酸ハライド、酸無水物、酸アジド、活性エステ
ル、活性アミドなどが挙げられ、その好ましい例として
は、酸クロライド、酸ブロマイドなどの酸ハライド、酢
酸、ピバリン酸、イソ吉草酸、トリクロロ酢酸、炭酸モ
ノアルキルエステルなどとの混合酸無水物、p−ニトロ
フェニルエステル、2,4−ジニトロフェニルエステ
ル、トリクロロフェニルエステル、ペンタクロロフェニ
ルエステル、1−ヒドロキシ−1H−ピリドンエステ
ル、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、N−ヒド
ロキシフタルイミドエステルなどの活性エステル、ピラ
ゾール、イミダゾール、ジメチルピラゾール、ベンゾト
リアゾールなどの活性アミドなどが挙げられる。
【0027】上記アシル化反応における反応性誘導体の
中で、酸ハロゲン化物または酸無水物を用いる反応は脱
酸剤の存在下で行うのが好ましい。脱酸剤としては、例
えばトリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、
N,N−ジメチルアニリン、N−メチルモルホリン、ピ
リジンなどの第3級有機塩基や炭酸カリウム、水酸化ナ
トリウムなど公知の無機塩基が使用される。
【0028】アミン(3)とカルボン酸(4)またはそ
の反応性誘導体との量的割合は、理論的には等モルでよ
いが、通常はカルボン酸(4)またはその反応性誘導体
が過剰に用いられる。
【0029】上記アシル化反応は、反応に悪影響を及ぼ
さないような有機溶媒中で行われ、有機溶媒としては、
クロロホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン
(THF)、1,4−ジオキサン、DMF、N,N−ジ
メチルアセトアミド、アセトンまたはこれらの混合溶媒
などが使用される。反応温度は特に限定されないが、通
常は室温で充分に進行する。反応時間は、反応温度、カ
ルボン酸(4)またはその反応性誘導体の種類により左
右され、一般には特定できないが、精々48時間程度迄
である。
【0030】上記アシル化反応によって得られた化合物
(2)を反応液から採取するには、反応溶媒が非親水性
有機溶媒である場合には、反応液をアルカリ性水溶液、
酸性水溶液または飽和食塩水で洗浄した後、有機溶媒層
を濃縮し、反応溶媒が親水性有機溶媒である場合には、
該溶媒を留去し、残渣を非親水性有機溶媒に溶解した
後、前記と同様に処理することにより化合物(2)を得
ることができる。該化合物(2)を、さらに、例えば、
カラムクロマトグラフィー、再結晶などの公知の精製法
により精製することができる。
【0031】本発明においては化合物(2)のカルボニ
ル基を還元して本発明化合物(1)を得るのであるが、
上記反応は化合物(2)を不活性有機溶媒中、水素化リ
チウムアルミニウム、水素化ホウ素などの還元剤で還元
することにより行われる。不活性有機溶媒の例としては
THF、ジエチルエーテル(エーテル)、1,4−ジオ
キサン、ピリジンなどが挙げられる。反応温度は通常、
加熱下、できれば還流下で行われる。反応時間は、反応
温度、還元剤の種類により左右されるが、薄層クロマト
グラフィー(TLC)、ガスクロマトグラフィ−、高速
液体クロマトグラフィー(HPLC)などにより反応の
経過を追跡することができるので、化合物(2)の消失
を待って反応を終了させればよい。一般には特定できな
いが、1〜10時間程度である。
【0032】上記還元反応によって得られた目的化合物
(1)を反応液から採取するには、反応溶媒が非親水性
有機溶媒である場合には、反応液をアルカリ性水溶液、
または飽和食塩水で洗浄した後、有機溶媒層を濃縮し、
反応溶媒が親水性有機溶媒である場合には、該溶媒を留
去し、更に必要に応じて残渣を非親水性有機溶媒に溶解
した後、前記と同様に処理することにより化合物(1)
を得ることができる。また、本発明においては、以下に
示す別法によっても目的化合物(1)を合成することが
できる。 A)Rがハロゲン原子である目的物(1)、即ち一般式
(1b)
【0033】
【化28】 (式中、R1 はハロゲン原子を示し、含窒素環Bは前記
と同じ意味を有する)で表される化合物〔以下、「化合
物(1b)」と称する〕の製造 上記化合物(1b)は、一般式(1a)
【0034】
【化29】 (式中、含窒素環Bは前記と同じ意味を有する)で表さ
れる化合物〔以下、「化合物(1a)」と称する〕をハ
ロゲン化することにより得られる。
【0035】上記のハロゲン化反応は、公知のハロゲン
化反応に準じて実施することができる。ハロゲン化剤の
例としては、塩化チオニル、三塩化リン、五塩化リン、
塩酸、オキシ塩化リン、臭化水素酸、三フッ化ジエチル
アミノ硫黄(DAST)などが挙げられ、無溶媒または
不活性有機溶媒中で行われる。また、上記のハロゲン化
剤に限らず、その他のハロゲン化剤も使用できる。
【0036】上記ハロゲン化反応において、反応温度は
特に限定されないが、ハロゲン化剤の種類により左右さ
れ、好ましくは、室温から還流下で行われる。反応時間
は、反応温度、ハロゲン化剤の種類により左右され、一
般には特定できないが、精々48時間程度迄である。
【0037】化合物(1b)を反応液から採取するに
は、ハロゲン化剤の種類によっても異なるが、反応液を
濃縮し、水を加えるかまたは反応液を氷水にあけた後、
水層をアルカリ性とし、ジクロロメタンなどの有機溶媒
で抽出して、有機溶媒層を濃縮することにより化合物
(1b)を得ることができる。 B)Rが低級アルコキシ基である目的物(1)、即ち一
般式(1c)
【0038】
【化30】 (式中、R2 は低級アルコキシ基を示し、含窒素環Bは
前記と同じ意味を有する)で表される化合物〔以下、
「化合物(1c)」と称する〕の製造
【0039】上記化合物(1c)は前記化合物(1a)
をアルキル化することにより得られる。上記のアルキル
化反応は、公知のアルキル化反応に準じて実施すること
ができる。アルキル化反応の例としては、不活性有機溶
媒中、脱酸剤の存在下、ハロゲン化アルキルを用いて行
うのが好ましい。脱酸剤としては、例えばトリエチルア
ミン、エチルジイソプロピルアミン、N,N−ジメチル
アニリン、N−メチルモルホリン、ピリジンなどの公知
の第3級有機塩基や水酸化ナトリウム、水素化ナトリウ
ム、ナトリウムアミドなど公知の無機塩基が使用され
る。
【0040】ハロゲン化アルキルとしては、例えばヨウ
化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化ノルマルプロピル、ヨ
ウ化ノルマルブチル、ヨウ化イソプロピル、ヨウ化イソ
ブチル、ブロモエタン、1−ブロモプロパン、2−ブロ
モプロパン、1−ブロモブタン、2−ブロモブタン、1
ークロロプロパン、2−クロロプロパン、1−クロロブ
タン、2−クロロブタンなどが挙げられる。また、不活
性有機溶媒としては、例えば1,2−ジメトキシエタン
(DME)、THF、ジメチルスルホキシド(DMS
O)、DMFまたはこれらの混合溶媒などが使用され
る。化合物(1a)とハロゲン化アルキルとの量的割合
は、理論的には等モルでよいが、通常はハロゲン化アル
キルが過剰に用いられる。
【0041】上記アルキル化反応において、反応温度は
特に限定されないが、通常は室温で充分に進行する。反
応時間は、反応温度、ハロゲン化アルキルの種類により
左右され、一般には特定できないが、精々48時間程度
迄である。
【0042】化合物(1c)を反応液から採取するに
は、反応溶媒が非親水性有機溶媒である場合には、反応
液をアルカリ性水溶液または飽和食塩水で洗浄した後、
有機溶媒層を濃縮し、反応溶媒が親水性有機溶媒である
場合には、該溶媒を留去し、残渣を非親水性有機溶媒に
溶解した後、前記と同様に処理することにより化合物
(1c)を得ることができる。また、硫酸ジメチルなど
による他のアルキル化反応も使用することができる。本
発明化合物(1)は、さらに精製する必要がある場合に
は、例えば、カラムクロマトグラフィー、再結晶などの
公知の精製法により精製することができる。
【0043】本発明においては、本発明化合物(1)
を、立体異性体混合物として合成し、例えば、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−、高速液体クロマトグラフ
ィ−など公知の方法を駆使することによりそれぞれに分
離することができる。また、原料のカルボン酸(4)ま
たはその反応性誘導体として立体異性体を使用した場
合、本発明化合物(1)は立体異性体として合成するこ
とができる。
【0044】本発明においては、本発明化合物(1)が
開示されれば、上記で示した製造法に限らず、公知の反
応を組み合わせることにより製造することは容易であ
る。このようにして得られた本発明化合物(1)は、必
要に応じ、その医薬上許容される無毒性塩とすることが
できる。このような塩の例としては、塩酸、硫酸、リン
酸等の無機酸の塩、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、クエ
ン酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸、リンゴ
酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、メタンスルホン
酸、マンデル酸、p−トルエンスルホン酸、マレイン
酸、フマル酸等の有機酸との酸付加塩を挙げることがで
きる。
【0045】本発明化合物(1)またはその無毒性塩の
いずれの化合物もラットに100mg/kg腹腔内投与
しても、死亡例は認められなかったことから明かなよう
に、医薬として使用しても安全な化合物ということがで
きる。
【0046】本発明化合物(1)またはその無毒性塩を
医薬として使用するには、これを製剤化し、通常、経口
投与もしくは点滴を含む注射などの非経口投与すればよ
く、その投与量は、投与形態、被投与者の年齢、体重、
症状などによって異なるが、一般には、成人1日当り
0.01mg−100mg程度である。
【0047】
【発明の効果】次に、本発明化合物(1)の薬理学的作
用について述べる。 1.シグマ結合部位への結合能 本目的化合物(1)またはその無毒性塩のシグマ結合部
位への結合能の測定は以下の方法により行い、その結果
は表1に示す通りであった。 (A)文献(Proc.Natl.Acad.Sci.
USA,vol.83,8784〜8788(198
6),E.Weber et al)に記載の方法に準
じて本発明の化合物のシグマ結合部位への結合能を測定
した。
【0048】スプレードーリー(Sprague−Da
wley)系雄性ラット(7週令、チャールス・リバ
ー)を断頭後、速やかに脳を取り出し小脳を除いた全脳
を50mM Tris/HCl緩衝液(pH8.0、T
H緩衝液)でホモジネート後、700xgで10分間遠
心した。その上清を48,000xgで15分間遠心
し、得られた沈渣をTH緩衝液に再懸濁して37℃、2
0分間インキュベートし、これを48,000xgで1
5分間遠心し得られた沈渣をTH緩衝液に懸濁して膜標
品とした。
【0049】この膜標品(約600μg蛋白量)と〔 3
H〕1,3−ジ(2−トリル)グアニジン(DTG,N
ew England Nuclear社製)(最終濃
度3nM)を25℃で60分間反応させ、反応液をワッ
トマンGF/Cフイルターで吸引濾過することにより反
応を停止させ、フイルターに吸着した放射活性をシンチ
レーションカウンターで測定し、得られた値を総結合量
とした。また10μMのハロペリドールを加えて、同様
に測定したものを非特異的結合量(NB)とした。検体
の結合量を測定するには、ハロペリドールの代わりに適
宜の濃度の検体を加えて同様に測定し、検体における測
定値(DTB)を得た。
【0050】(B)Ki値(薬物の受容体に対する親和
性)計算法 ある一定濃度における検体の結合阻害率を次の計算法で
算出した。 結合阻害率(%)=〔1−(DTB−NB)÷(TB−
NB)〕×100 各検体毎に適宜の濃度(高濃度から低濃度まで)におけ
る結合阻害率を求め、横軸に濃度の対数値、縦軸に結合
阻害率をプロットし、非線形最小二乗法にて曲線を引
き、IC50値を求めた。
【0051】Ki値は次の計算式で算出した。 Ki=(IC50)÷〔1+(L)/Kd〕 但し、式中、(L)は実験に用いた放射性リガンド濃度
(3nM)、Kdは放射性リガンドの受容体に対する親
和性を表す濃度(10.6nM)、IC50は受容体と
放射性リガンドとの結合を50%阻害する薬物濃度であ
る。 (C)測定結果 本発明化合物のシグマ結合部位への結合能を測定した結
果は、表1の通りである。
【0052】
【表1】
【0053】上記の測定結果から明かなように、本発明
化合物はシグマ結合部位に高い親和性を示し、ドパミン
(D1 、D2 )受容体、セロトニン(5−HT1A、5−
HT 2 )受容体など神経伝達系受容体に対しては親和性
を示さなかった。
【0054】2.アポモルヒネ誘発クライミングの抑制
作用 ドパミン作動薬であるアポモルヒネをマウスに投与する
と種々の異常行動が観察され、なかでもケージをよじ登
る行動(クライミング)は、ヒトでの精神分裂病と密接
な関係があることが知られている。すなわち、ある薬物
がマウスでのアポモルヒネ誘発クライミングの抑制作用
を有していれば、その薬物はヒトにおいて抗精神分裂病
作用を有すると予測することができる。
【0055】ICR系雄性マウス(チャールス・リバ
ー)に本発明化合物を経口投与し、その1時間後にアポ
モルヒネ2mg/kgを皮下投与した。アポモルヒネ投
与後20分から23分までの3分間のクライミング行動
を観察した。クライミング行動はステンレススチール製
金網ケージにマウスを入れ、観察時間中にケージの1/
2以上上部へ留まっている時間を測定した。アポモルヒ
ネ単独群のクライミング時間を100%として被験薬物
による時間短縮を抑制率で示した。本目的化合物のアポ
モルヒネ誘発クライミングの抑制作用を測定した結果
は、表2の通りである。
【0056】
【表2】
【0057】以上の測定結果から、本発明化合物はアポ
モルヒネ誘発クライミング行動を抑制した。これらの成
績より、本発明化合物(1)またはその無毒性塩は、非
常に強い抗精神分裂病作用を有することが認められた。
【0058】
【実施例】次に、参考例及び実施例を挙げ、本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明は、これに限定されるも
のではない。尚、各参考例および各実施例で得られた目
的物の質量分析(MS)および核磁気共鳴スペクトル(
1H−NMR)の物性は後記の表3〜表4に示す。
【0059】参考例 1 メチル 2−アダマンチリデンアセテ−ト 2−アダマンタノン115.00g(0.77モル)と
ジエチルホスホノ酢酸メチル210.78ml (1.1
5モル)のメタノ−ル500ml 溶液を0℃に冷却し、
ナトリウムメチラ−トの28%メタノ−ル溶液371.
7gを滴下して徐々に室温に戻し4時間撹拌した。反応
液を減圧濃縮し、得られた残渣に水を加え酢酸エチルで
抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤濾
別後、濾液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ワコ−ゲル、C200、ノル
マルヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、表題
の目的物を得た。 収量157.70g(収率100%)
【0060】参考例 2 2−アダマンチル酢酸メチルエステル メチル 2−アダマンチリデンアセテ−ト145g
(0.70モル)のメタノ−ル1150ml 溶液に10
%パラジウム炭素2.90gと蟻酸アンモニウム178
g(2.8モル)を加え室温で3時間撹拌した。反応液
からパラジウム炭素を濾別し、濾液を減圧濃縮した。得
られた残渣に水を加え酢酸エチルで抽出した後、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃
縮し、表題の目的物を得た。 収量146.41g(収率100%)
【0061】参考例 3 2−アダマンチル酢酸 2−アダマンチル酢酸メチルエステル150g(0.7
2モル)のメタノ−ル1125ml 溶液に2.5N水酸
化ナトリウム水溶液433ml を加え室温で6時間撹拌
した。反応液を減圧濃縮し、残渣に重曹水を加えエ−テ
ルで洗浄した。水層を12N塩酸でpH1にし、酢酸エ
チルで抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾
燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮し、表題の目的物を得た。 収量129.39g(収率92%)
【0062】実施例 1 3−[2−(2−アダマンチル)エチル]−3−アザビ
シクロ[3.2.2]ノナン 3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン0.25gと2
−アダマンチル酢酸0.43gのジクロロメタン10m
l 溶液を0℃に冷却し、WSC0.54gを加え、徐々
に室温に戻し19時間攪拌した。反応液を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤濾別
後、瀘液を減圧濃縮して粗3−(2−アダマンチルアセ
チル)−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナンを得
た。
【0063】これを精製することなく、水素化リチウム
アルミニウム0.23gのTHF30ml 溶液へ加え1
時間半加熱還流した。反応後、反応液を冷却し、水を加
え不溶物を濾別し、瀘液を減圧濃縮した。得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ワコ−ゲル、
C200、クロロホルム:アセトン:メタノ−ル=5:
1:0.1)で精製し、表題の目的物を得た。 収量0.19g(収率33%) 得られた表題化合物に2倍モル量の塩化水素メタノ−ル
溶液を加え、濃縮してエ−テルで結晶化し、塩酸塩を得
た。
【0064】参考例 4 メチル 5−ヒドロキシ−2−アダマンチリデンアセテ
ート ジエチルホスホノ酢酸メチル0.200ml のDME5
ml 溶液を−10℃に冷却し、水素化ナトリウム(60
%、油分散体)54.3mgを加え同温で1時間撹拌し
た。そこへ、5−ヒドロキシ−2−アダマンタノン15
0mgのDME5ml 溶液を加え同温にて1.5時間撹
拌した。反応液に水を加えDMEを減圧濃縮し、残渣を
クロロホルム抽出して無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
乾燥剤濾別後、瀘液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル、C20
0、クロロホルム)で精製して表題の目的物を得た。 収量180mg(収率90%)
【0065】参考例 5 5−ヒドロキシ−2−アダマンチル酢酸メチルエステル メチル 5−ヒドロキシ−2−アダマンチリデンアセテ
ート179.9mgのメタノール5ml 溶液に10%パ
ラジウム炭素18.0mgを加えて水素気流下、常温常
圧にて2.5時間接触還元を行った。反応液からパラジ
ウム炭素を濾別し、濾液を減圧濃縮して目的物を無色油
状物で得た。但し、立体異性体混合物(ガスクロマトグ
ラフィ−より1:1の混合物)。 収量166.3mg(収率92%)
【0066】参考例 6 5−ヒドロキシ−2−アダマンチル酢酸 参考例5で得た5−ヒドロキシ−2−アダマンチル酢酸
メチルエステル181.5mgのメタノール10ml 溶
液に2.5N水酸化ナトリウム水溶液0.49ml を加
え室温で14時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得ら
れた残渣に飽和重曹水を加えエーテル洗浄した。水層を
12N塩酸でpH1とし、酢酸エチルで抽出して無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃
縮して表題の目的物を得た。但し、立体異性体混合物
(ガスクロマトグラフィ−より1:1の混合物)。 収量150mg(収率88%)
【0067】実施例 2 3−[2−(5−ヒドロキシ−2−アダマンチル)エチ
ル]−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン 3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン65.6mgと
参考例6で得た5−ヒドロキシ−2−アダマンチル酢酸
100mgのジクロロメタン5ml 溶液を0℃に冷却
し、WSC119mgを加え、徐々に室温に戻し24時
間攪拌した。反応液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮し
て粗3−(5−ヒドロキシ−2−アダマンチルアセチ
ル)−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナンを得た。
【0068】これを精製することなく、水素化リチウム
アルミニウム21.7mgのTHF5ml 溶液へ加え4
時間加熱還流した。反応液を冷却し、水を加え不溶物を
濾別後、瀘液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ワコ−ゲル、C200、
クロロホルム:メタノ−ル=75:1〜5:1)で精製
し、表題の目的物を得た。但し、立体異性体混合物(ガ
スクロマトグラフィ−より1:1の混合物)。 収量124mg(収率86%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0069】実施例 3 3−[2−(5−クロロ−2−アダマンチル)エチル]
−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン 実施例2で得た3−[2−(5−ヒドロキシ−2−アダ
マンチル)エチル]−3−アザビシクロ[3.2.2]
ノナン59.5mgに塩化チオニル5ml を加え、16
時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣
に飽和重曹水を加えアルカリ性とした後、クロロホルム
抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮して得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ワコ−ゲル、C20
0、クロロホルム:アセトン=15:1)で精製し、表
題の目的物を得た。但し、立体異性体混合物(ガスクロ
マトグラフィ−より1:1の混合物)。 収量37.5mg(収率59%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0070】参考例 7 5−メトキシ−2−アダマンタノン 5−ヒドロキシ−2−アダマンタノン100mg、ヨウ
化メチル0.113mlのTHF5ml 溶液を0℃に冷
却し、水素化ナトリウム(60%、油分散体)48.2
mgを加え徐々に室温にもどし25時間攪拌した。反応
液を再び冷却し、水を加えTHFを減圧濃縮した。得ら
れた残渣をクロロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。乾燥剤濾別後、瀘液を減圧濃縮し、得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコー
ゲル、C200、ノルマルヘキサン:酢酸エチル=1
0:1)で精製して表題の目的物を得た。 収量57.7mg(収率54%)
【0071】参考例 8 メチル 5−メトキシアダマンチリデンアセテート 5−メトキシ−2−アダマンタノン57.7mgとジエ
チルホスホノ酢酸メチル70.6μlのDME2ml 溶
液を0℃に冷却し、水素化ナトリウム(60%、油分散
体)25.6mgを加え徐々に室温にもどし3.5時間
撹拌した。反応液を再び冷却し、水を加え未反応の水素
化ナトリウムを分解した後、DMEを減圧濃縮した。残
渣をクロロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮して得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル、
C200、ノルマルヘキサン:酢酸エチル=10:1)
で精製し、表題の目的物を得た。 収量53.2mg(収率70%)
【0072】参考例 9 5−メトキシ−2−アダマンチル酢酸メチルエステル メチル 5−メトキシ−2−アダマンチリデンアセテ−
ト53.2mgのメタノール2ml 溶液に10%パラジ
ウム炭素5.3mgを加え水素気流下、常温常圧にて
1.5時間接触還元を行った。反応液からパラジウム炭
素を濾別し、濾液を減圧濃縮して表題の目的物を得た。
但し、立体異性体混合物(ガスクロマトグラフィ−より
1:1の混合物)。 収量50.0mg(収率93%)
【0073】参考例 10 5−メトキシ−2−アダマンチル酢酸 参考例9で得た5−メトキシ−2−アダマンチル酢酸メ
チルエステル50.0mgのメタノール2ml 溶液に
2.5N水酸化ナトリウム水溶液0.13ml を加え室
温で7時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残
渣に飽和重曹水を加えエーテル洗浄した。水層を12N
塩酸でpH1とし、酢酸エチルで抽出して無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮して
表題の目的物を得た。但し、立体異性体混合物(ガスク
ロマトグラフィ−より1:1の混合物)。 収量36.2mg(収率77%)
【0074】実施例 4 3−[2−(5−メトキシ−2−アダマンチル)エチ
ル]−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン 3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン32.7mgと
参考例10で得た5−メトキシ−2−アダマンチル酢酸
56.4mgのジクロロメタン5ml 溶液を0℃に冷却
し、WSC59.1mgを加え、徐々に室温に戻し25
時間攪拌した。反応液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮
して粗3−(5−メトキシ−2−アダマンチルアセチ
ル)−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナンを得た。
【0075】これを精製することなく、水素化リチウム
アルミニウム10.8mgのTHF5ml 溶液へ加えて
3時間加熱還流した。反応液を冷却し、水を加え不溶物
を濾別後、瀘液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ワコ−ゲル、C20
0、クロロホルム:アセトン:メタノール=10:1:
0.1)で精製し、表題の目的物を得た。但し、立体異
性体混合物(ガスクロマトグラフィ−より1:1の混合
物)。 収量56.9mg(収率76%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0076】実施例 5 3−[2−(1−アダマンチル)エチル]−3−アザビ
シクロ[3.2.2]ノナン 3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン100mgと1
−アダマンチル酢酸171mgのジクロロメタン5ml
溶液を0℃に冷却し、WSC215mgを加え、徐々に
室温に戻し24時間攪拌した。反応液を飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤濾別後、
濾液を減圧濃縮して粗3−(1−アダマンチルアセチ
ル)−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナンを得た。
【0077】これを精製することなく、水素化リチウム
アルミニウム36.4mgのTHF5ml 溶液へ加え6
時間加熱還流した。反応液を冷却し、水を加え不溶物を
濾別後、瀘液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ワコ−ゲル、C200、
クロロホルム:アセトン=20:1〜5:1)で精製
し、表題の目的物を得た。 収量229mg(収率100%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0078】実施例 6 3−[2−(3−メチル−1−アダマンチル)エチル]
−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン 3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン100mgと3
−メチル−1−アダマンチル酢酸183mgのジクロロ
メタン5ml 溶液を0℃に冷却し、WSC215mgを
加え、徐々に室温に戻し21時間攪拌した。反応液を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾
燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮して粗3−(3−メチル−
1−アダマンチルアセチル)−3−アザビシクロ[3.
2.2]ノナンを得た。
【0079】これを精製することなく、水素化リチウム
アルミニウム36.4mgのTHF5ml 溶液へ加え4
時間加熱還流した。反応液を冷却し、水を加え不溶物を
濾別後、瀘液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル、C200、
クロロホルム:アセトン=5:1)で精製し、表題の目
的物を得た。 収量236mg(収率98%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0080】実施例 7 4−[2−(2−アダマンチル)エチル]−4−アザト
リシクロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカン 4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカン
塩酸塩0.38gのジクロロメタン10ml 溶液にトリ
エチルアミン0.34ml を加え0℃で30分攪拌し
た。そこへ、2−アダマンチル酢酸0.43g、続いて
WSC0.54gを加え、徐々に室温に戻し22時間攪
拌した。反応液を、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。乾燥剤濾別後、瀘液を減圧濃縮して
粗4−(2−アダマンチルアセチル)−4−アザトリシ
クロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカンを得た。
【0081】これを精製することなく、水素化リチウム
アルミニウム0.23gのTHF30ml 溶液へ加え1
時間半加熱還流した。反応後、反応液を冷却し、水を加
え不溶物を濾別し、瀘液を減圧濃縮した。得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ワコ−ゲル、
C200、クロロホルム:アセトン:メタノ−ル=1
0:1:0.1)で精製し、表題の目的物を得た。 収量0.23g(収率37%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0082】実施例 8 4−[2−(5−ヒドロキシ−2−アダマンチル)エチ
ル]−4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウン
デカン 4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカン
塩酸塩100mgのジクロロメタン5ml 溶液にトリエ
チルアミン81.8μl を加え0℃で30分攪拌した。
そこへ、WSC133mg、続いて参考例6で得た5−
ヒドロキシ−2−アダマンチル酢酸124mgを加え、
徐々に室温に戻し43時間攪拌した。反応液を飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤濾
別後、濾液を減圧濃縮して粗4−(5−ヒドロキシ−2
−アダマンチルアセチル)−4−アザトリシクロ[4.
3.1.13,8 ]ウンデカンを得た。
【0083】これを精製することなく、水素化リチウム
アルミニウム24.3mgのTHF5ml 溶液へ加え5
時間加熱還流した。反応液を冷却し、水を加え不溶物を
濾別後、瀘液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル、C200、
クロロホルム:メタノール=100:1)で精製し、表
題の目的物を得た。但し、立体異性体混合物(ガスクロ
マトグラフィ−より1:1の混合物)。 収量88.6mg(収率50%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0084】実施例 9 4−[2−(5−クロロ−2−アダマンチル)エチル]
−4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカ
ン 実施例8で得た4−[2−(5−ヒドロキシ−2−アダ
マンチル)エチル]−4−アザトリシクロ[4.3.
1.13,8 ]ウンデカン105mgに塩化チオニル5m
l を加え、4時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、
得られた残渣に飽和重曹水を加えアルカリ性とした後、
クロロホルム抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲ
ル、C200、クロロホルム:メタノール=50:1〜
20:1)で精製し、表題の目的物を得た。但し、立体
異性体混合物(ガスクロマトグラフィ−より1:1の混
合物)。 収量51.1mg(収率46%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0085】実施例 10 4−[2−(5−メトキシ−2−アダマンチル)エチ
ル]−4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウン
デカン 4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカン
塩酸塩88.9mgのジクロロメタン5ml 溶液にトリ
エチルアミン86.9μl を加え0℃で30分攪拌し
た。そこへ、WSC127mg、続いて参考例10で得
た5−メトキシ−2−アダマンチル酢酸113mgを加
え、徐々に室温に戻し21時間攪拌した。反応液を飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥
剤濾別後、濾液を減圧濃縮して粗4−(5−メトキシ−
2−アダマンチルアセチル)−4−アザトリシクロ
[4.3.1.13,8 ]ウンデカンを得た。
【0086】これを精製することなく、水素化リチウム
アルミニウム21.6mgのTHF5ml 溶液へ加え3
時間加熱還流した。反応液を冷却し、水を加え不溶物を
濾別後、瀘液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル、C200、
クロロホルム:アセトン:メタノール=10:1:0.
1〜5:1:1)で精製し、表題の目的物を得た。但
し、立体異性体混合物(ガスクロマトグラフィ−より
1:1の混合物)。 収量120mg(収率75%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0087】実施例 11 4−[2−(1−アダマンチル)エチル]−4−アザト
リシクロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカン 4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカン
塩酸塩73.5mgのジクロロメタン5ml 溶液にトリ
エチルアミン65.6μl を加え0℃で30分攪拌し
た。そこへ、WSC106mg、続いて1−アダマンチ
ル酢酸83.7mgを加え、徐々に室温に戻し25時間
攪拌した。反応液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮して
粗4−(1−アダマンチルアセチル)−4−アザトリシ
クロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカンを得た。
【0088】これを精製することなく、水素化リチウム
アルミニウム17.9mgのTHF5ml 溶液へ加え5
時間加熱還流した。反応液を冷却し、水を加え不溶物を
濾別後、瀘液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル、C200、
クロロホルム:アセトン=5:1)で精製し、表題の目
的物を得た。 収量58.0mg(収率47%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0089】実施例 12 4−[2−(3−メチル−1−アダマンチル)エチル]
−4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカ
ン 4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカン
塩酸塩71.2mgのジクロロメタン5ml 溶液にトリ
エチルアミン63.6μl を加え0℃で30分攪拌し
た。これにWSC102mg続いて3−メチル−1−ア
ダマンチル酢酸87.1mgを加え、徐々に室温に戻し
20時間攪拌した。反応液を飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤濾別後、濾液を減圧
濃縮して粗4−(3−メチル−1−アダマンチルアセチ
ル)−4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウン
デカンを得た。
【0090】これを精製することなく、水素化リチウム
アルミニウム17.3mgのTHF5ml 溶液へ加え5
時間加熱還流した。反応液を冷却し、水を加え不溶物を
濾別後、瀘液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル、C200、
クロロホルム:アセトン=5:1)で精製し、表題の目
的物を得た。 収量106mg(収率86%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0091】
【表3】
【0092】但し、参考例5、6、9、10の化合物は
立体異性体混合物(ガスクロマトグラフィ−より1:1
の混合物)のデ−タである。
【0093】
【表4】
【0094】但し、実施例2、3、4、8、9、10の
化合物は立体異性体混合物(ガスクロマトグラフィ−よ
り1:1の混合物)のデ−タである。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、含窒素環Bは3−アザビシクロ[3.2.2]
    ノナン−3−イル基または4−アザトリシクロ[4.
    3.1.13,8 ]ウンデカン−4−イル基を示し、Rは
    水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、水酸基
    またはハロゲン原子を示す)で表される化合物またはそ
    の無毒性塩。
  2. 【請求項2】 化合物が一般式(11) 【化2】 (式中、含窒素環Bは3−アザビシクロ[3.2.2]
    ノナン−3−イル基または4−アザトリシクロ[4.
    3.1.13,8 ]ウンデカン−4−イル基を示す)で表
    される2−(2−アダマンチル)エチル誘導体、一般式
    (12) 【化3】 (式中、含窒素環Bは前記と同じ意味を有する)で表さ
    れる2−(1−アダマンチル)エチル誘導体、一般式
    (13) 【化4】 (式中、R11は低級アルキル基、低級アルコキシ基、水
    酸基またはハロゲン原子を示し、含窒素環Bは前記と同
    じ意味を有する)で表される2−(5−置換−2−アダ
    マンチル)エチル誘導体の立体異性体もしくはその混合
    物、または一般式(14) 【化5】 (式中、R12は低級アルキル基、低級アルコキシ基、水
    酸基またはハロゲン原子を示し、含窒素環Bは前記と同
    じ意味を有する)で表される2−(3−置換−1−アダ
    マンチル)エチル誘導体である請求項1に記載の化合物
    またはその無毒性塩。
  3. 【請求項3】 2−(2−アダマンチル)エチル誘導体
    が3−[2−(2−アダマンチル)エチル]−3−アザ
    ビシクロ[3.2.2]ノナンまたは4−[2−(2−
    アダマンチル)エチル]−4−アザトリシクロ[4.
    3.1.13,8]ウンデカンである請求項2に記載の化
    合物またはその無毒性塩。
  4. 【請求項4】 2−(1−アダマンチル)エチル誘導体
    が3−[2−(1−アダマンチル)エチル]−3−アザ
    ビシクロ[3.2.2]ノナンまたは4−[2−(1−
    アダマンチル)エチル]−4−アザトリシクロ[4.
    3.1.13,8]ウンデカンである請求項2に記載の化
    合物またはその無毒性塩。
  5. 【請求項5】 2−(5−置換−2−アダマンチル)エ
    チル誘導体が、3−[2−(5−ヒドロキシ−2−アダ
    マンチル)エチル]−3−アザビシクロ[3.2.2]
    ノナン、3−[2−(5−クロロ−2−アダマンチル)
    エチル]−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン、3
    −[2−(5−メトキシ−2−アダマンチル)エチル]
    −3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン、4−[2−
    (5−ヒドロキシ−2−アダマンチル)エチル]−4−
    アザトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン、4
    −[2−(5−クロロ−2−アダマンチル)エチル]−
    4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカ
    ン、4−[2−(5−メトキシ−2−アダマンチル)エ
    チル]−4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8]ウ
    ンデカンである化合物の立体異性体またはその混合物で
    ある請求項2に記載の化合物またはその無毒性塩。
  6. 【請求項6】 2−(3−置換−1−アダマンチル)エ
    チル誘導体が、3−[2−(3−メチル−1−アダマン
    チル)エチル]−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナ
    ンまたは4−[2−(3−メチル−1−アダマンチル)
    エチル]−4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8
    ウンデカンである請求項2に記載の化合物またはその無
    毒性塩。
  7. 【請求項7】 一般式(2) 【化6】 (式中、含窒素環Bは、3−アザビシクロ[3.2.
    2]ノナン−3−イル基または4−アザトリシクロ
    [4.3.1.13,8 ]ウンデカン−4−イル基を示
    し、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
    基、水酸基またはハロゲン原子を示す)で表される化合
    物のカルボニル基を還元することを特徴とする一般式
    (1) 【化7】 (式中、含窒素環BおよびRは前記と同じ意味を有す
    る)で表される化合物またはその無毒性塩の製造法。
  8. 【請求項8】 化合物が一般式(11) 【化8】 (式中、含窒素環Bは、3−アザビシクロ[3.2.
    2]ノナン−3−イル基または4−アザトリシクロ
    [4.3.1.13,8 ]ウンデカン−4−イル基を示
    す)で表される2−(2−アダマンチル)エチル誘導
    体、一般式(12) 【化9】 (式中、含窒素環Bは前記と同じ意味を有する)で表さ
    れる2−(1−アダマンチル)エチル誘導体、一般式
    (13) 【化10】 (式中、R11は低級アルキル基、低級アルコキシ基、水
    酸基またはハロゲン原子を示し、含窒素環Bは前記と同
    じ意味を有する)で表される2−(5−置換−2−アダ
    マンチル)エチル誘導体の立体異性体もしくはその混合
    物、または一般式(14) 【化11】 (式中、R12は低級アルキル基、低級アルコキシ基、水
    酸基またはハロゲン原子を示し、含窒素環Bは前記と同
    じ意味を有する)で表される2−(3−置換−1−アダ
    マンチル)エチル誘導体である請求項7に記載の製造
    法。
  9. 【請求項9】 2−(2−アダマンチル)エチル誘導体
    が、3−[2−(2−アダマンチル)エチル]−3−ア
    ザビシクロ[3.2.2]ノナンまたは4−[2−(2
    −アダマンチル)エチル]−4−アザトリシクロ[4.
    3.1.13, 8 ]ウンデカンである請求項8に記載の製
    造法。
  10. 【請求項10】 2−(1−アダマンチル)エチル誘導
    体が、3−[2−(1−アダマンチル)エチル]−3−
    アザビシクロ[3.2.2]ノナンまたは4−[2−
    (1−アダマンチル)エチル]−4−アザトリシクロ
    [4.3.1.1 3,8 ]ウンデカンである請求項8に記
    載の製造法。
  11. 【請求項11】 2−(5−置換−2−アダマンチル)
    エチル誘導体が、3−[2−(5−ヒドロキシ−2−ア
    ダマンチル)エチル]−3−アザビシクロ[3.2.
    2]ノナン、3−[2−(5−クロロ−2−アダマンチ
    ル)エチル]−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナ
    ン、3−[2−(5−メトキシ−2−アダマンチル)エ
    チル]−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン、4−
    [2−(5−ヒドロキシ−2−アダマンチル)エチル]
    −4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカ
    ン、4−[2−(5−クロロ−2−アダマンチル)エチ
    ル]−4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウン
    デカン、4−[2−(5−メトキシ−2−アダマンチ
    ル)エチル]−4−アザトリシクロ[4.3.1.13,
    8 ]ウンデカンである化合物の立体異性体またはその混
    合物である請求項8に記載の製造法。
  12. 【請求項12】 2−(3−置換−1−アダマンチル)
    エチル誘導体が、3−[2−(3−メチル−1−アダマ
    ンチル)エチル]−3−アザビシクロ[3.2.2]ノ
    ナンまたは4−[2−(3−メチル−1−アダマンチ
    ル)エチル]−4−アザトリシクロ[4.3.1.1
    3,8 ]ウンデカンである請求項8に記載の製造法。
  13. 【請求項13】 一般式(1) 【化12】 (式中、含窒素環Bは3−アザビシクロ[3.2.2]
    ノナン−3−イル基または4−アザトリシクロ[4.
    3.1.13,8 ]ウンデカン−4−イル基を示し、Rは
    水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、水酸基
    またはハロゲン原子を示す)で表される化合物またはそ
    の無毒性塩を有効成分として含有することを特徴とする
    精神分裂病治療剤。
  14. 【請求項14】 化合物が一般式(11) 【化13】 (式中、含窒素環Bは3−アザビシクロ[3.2.2]
    ノナン−3−イル基または4−アザトリシクロ[4.
    3.1.13,8 ]ウンデカン−4−イル基を示す)で表
    される2−(2−アダマンチル)エチル誘導体、一般式
    (12) 【化14】 (式中、含窒素環Bは前記と同じ意味を有する)で表さ
    れる2−(1−アダマンチル)エチル誘導体、一般式
    (13) 【化15】 (式中、R11は低級アルキル基、低級アルコキシ基、水
    酸基またはハロゲン原子を示し、含窒素環Bは前記と同
    じ意味を有する)で表される2−(5−置換−2−アダ
    マンチル)エチル誘導体の立体異性体もしくはその混合
    物、または一般式(14) 【化16】 (式中、R12は低級アルキル基、低級アルコキシ基、水
    酸基またはハロゲン原子を示し、含窒素環Bは前記と同
    じ意味を有する)で表される2−(3−置換−1−アダ
    マンチル)エチル誘導体である請求項13に記載の精神
    分裂病治療剤。
  15. 【請求項15】 2−(2−アダマンチル)エチル誘導
    体が、3−[2−(2−アダマンチル)エチル]−3−
    アザビシクロ[3.2.2]ノナンまたは4−[2−
    (2−アダマンチル)エチル]−4−アザトリシクロ
    [4.3.1.1 3,8 ]ウンデカンである請求項14に
    記載の精神分裂病治療剤。
  16. 【請求項16】 2−(1−アダマンチル)エチル誘導
    体が、3−[2−(1−アダマンチル)エチル]−3−
    アザビシクロ[3.2.2]ノナンまたは4−[2−
    (1−アダマンチル)エチル]−4−アザトリシクロ
    [4.3.1.1 3,8 ]ウンデカンである請求項14に
    記載の精神分裂病治療剤。
  17. 【請求項17】 2−(5−置換−2−アダマンチル)
    エチル誘導体が、3−[2−(5−ヒドロキシ−2−ア
    ダマンチル)エチル]−3−アザビシクロ[3.2.
    2]ノナン、3−[2−(5−クロロ−2−アダマンチ
    ル)エチル]−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナ
    ン、3−[2−(5−メトキシ−2−アダマンチル)エ
    チル]−3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン、4−
    [2−(5−ヒドロキシ−2−アダマンチル)エチル]
    −4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウンデカ
    ン、4−[2−(5−クロロ−2−アダマンチル)エチ
    ル]−4−アザトリシクロ[4.3.1.13,8 ]ウン
    デカン、4−[2−(5−メトキシ−2−アダマンチ
    ル)エチル]−4−アザトリシクロ[4.3.1.13,
    8 ]ウンデカンである化合物の立体異性体またはその混
    合物である請求項14に記載の精神分裂病治療剤。
  18. 【請求項18】 2−(3−置換−1−アダマンチル)
    エチル誘導体が、3−[2−(3−メチル−1−アダマ
    ンチル)エチル]−3−アザビシクロ[3.2.2]ノ
    ナンまたは4−[2−(3−メチル−1−アダマンチ
    ル)エチル]−4−アザトリシクロ[4.3.1.1
    3,8 ]ウンデカンである請求項14に記載の精神分裂病
    治療剤。
JP7083831A 1994-04-18 1995-04-10 アダマンタン誘導体、その製造法およびその用途 Withdrawn JPH083043A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7083831A JPH083043A (ja) 1994-04-18 1995-04-10 アダマンタン誘導体、その製造法およびその用途

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7868794 1994-04-18
JP6-78687 1994-04-18
JP7083831A JPH083043A (ja) 1994-04-18 1995-04-10 アダマンタン誘導体、その製造法およびその用途

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH083043A true JPH083043A (ja) 1996-01-09

Family

ID=26419739

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7083831A Withdrawn JPH083043A (ja) 1994-04-18 1995-04-10 アダマンタン誘導体、その製造法およびその用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH083043A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2756742B2 (ja) N−アシル−2,3−ベンゾジアゼピン誘導体、その製造法、それを含有する医薬組成物、およびその製造法
AU779610B2 (en) Cyclic amine CCR3 antagonists
FI88504B (fi) Foerfarande foer framstaellning av terapeutiskt anvaendbara 4-benzyl-1-(2h)-ftalazinonderivat
US5543426A (en) Use of certain 3,7-disubstituted indole compounds for treating depression or cognitive disorders
CZ282061B6 (cs) Tetrahydrokarbazolové deriváty, způsob jejich výroby a farmaceutické prostředky s jejich obsahem
JPH054983A (ja) イソキノリノン誘導体、その製造方法およびその誘導体を有効成分として含有する5−ht3 レセプター拮抗剤
WO2007018168A1 (ja) アシルグアニジン誘導体またはその塩
KR100924405B1 (ko) 뉴로키닌 수용체 길항제로서의 신규한n-트리아졸일메틸-피페라진 유도체
RU2162470C2 (ru) 2,7-замещенные производные октагидропирроло[1,2-а]пиразина, способ лечения, фармацевтическая композиция, промежуточные соединения
JPH09506885A (ja) 5ht▲下1d▼(抗うつ作用)活性を有するインドール、インドリンおよびキノリン誘導体
AU2004277346B2 (en) Bicyclo[3.1.1]heptane substituted benzimidazolone and quinazolinone derivatives as agonists on human ORL1 receptors
JPH04211647A (ja) アミノベンゼン化合物
FR2753970A1 (fr) Derives de n-(benzothiazol-2-yl) piperidine-1-ethanamine, leur preparation et leur application en therapeutique
JPH083043A (ja) アダマンタン誘導体、その製造法およびその用途
KR100192621B1 (ko) 아다만탄 유도체, 그의 제조 방법 및 그의 용도
JP2824381B2 (ja) N−(シクロアルキル)アルキルアゼピン誘導体およびその製造法
JPH08198820A (ja) ジアダマンタン誘導体およびその用途
JP2831952B2 (ja) N−(シクロアルキル)アルキルアゼピン誘導体の用途
JPH069622A (ja) 2−アルコキシキノキサリン誘導体、その製造法およびその用途
AU660832B2 (en) Tetrahydronaphthalene derivatives, their preparation and their application in therapy
JPH06122677A (ja) 光学活性なカルボン酸アミド誘導体
JP3227616B2 (ja) ヘキサヒドロインデノ〔1,2−b〕ピロール誘導体
JPH0386876A (ja) ベンゾイソキノリン誘導体
JP3054207B2 (ja) シクロプロパクロメン誘導体
JPH07304745A (ja) アダマンチルエチルカンフィジン誘導体およびその用途

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020702