JPH08198820A - ジアダマンタン誘導体およびその用途 - Google Patents

ジアダマンタン誘導体およびその用途

Info

Publication number
JPH08198820A
JPH08198820A JP817695A JP817695A JPH08198820A JP H08198820 A JPH08198820 A JP H08198820A JP 817695 A JP817695 A JP 817695A JP 817695 A JP817695 A JP 817695A JP H08198820 A JPH08198820 A JP H08198820A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adamantyl
adamantylethylamine
compound
formula
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP817695A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Takahashi
信幸 高橋
Daisuke Mochizuki
大介 望月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP817695A priority Critical patent/JPH08198820A/ja
Publication of JPH08198820A publication Critical patent/JPH08198820A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子または低級アルキル基を示し、n
は0〜2の整数を示す)で表される化合物またはその無
毒性塩およびそれらを有効成分とする精神分裂病治療剤
である。 【効果】 化合物(1)およびその無毒性塩はシグマ結
合部位に高い親和性を有するが、ドパミン(D1
2 )受容体、セロトニン(5−HT1A、5−HT2
受容体などの神経伝達系受容体に対しては親和性を示さ
ない。また、抗精神分裂病薬の評価に使用されているア
ポモルヒネ誘発クライミングの抑制作用に有効性を示
し、精神分裂病治療剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗精神分裂病作用を有す
るジアダマンタン誘導体およびその医薬用途に関する。
【0002】
【従来の技術】シグマ結合部位は、元来、μ、δ、κ受
容体と共にオピオイド受容体の一つとして定義されてい
た。しかし、オピオイド拮抗薬であるナロキソンがシグ
マ結合部位に対して親和性をもたないことから、現在で
は、オピオイドではなく独立した結合部位として分類さ
れている。
【0003】また、精神異常発現作用を有するフェンシ
クリジンがN−メチル−D−アスパラギン酸(NMD
A)受容体以外にシグマ結合部位にも親和性を有するこ
とや抗精神分裂病薬であるハロペリドールがドパミン受
容体以外にシグマ結合部位にも強く結合することが明か
となっている。これらのことから、シグマ結合部位は精
神機能に関与している可能性が示唆されている。
【0004】最近、副作用の少ない抗精神病薬としてリ
ムカゾ−ル(特開昭55−64585号公報)やBMY
−14802(英国特許第2155925号明細書)な
どの開発が進められ、これらはいずれもシグマ結合部位
に親和性を有することがわかった。Pharmazi
e、30巻、571〜581ペ−ジ(1975年)で
は、式
【0005】
【化7】 で表される化合物が開示されているが、上記の文献につ
いては、シグマ結合部位に対する親和性やアポモルヒネ
誘発クライミング行動の抑制についての記載はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】既存のドパミン受容体
遮断薬とは異なる新しいタイプの精神分裂病治療剤の開
発が必要とされている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の化
合物を合成し、それらの薬理作用について広く探索して
いたところ、下記の一般式(1)で示されるアダマンタ
ン誘導体が、シグマ結合部位に高い親和性を示し、ドパ
ミン(D1 、D2 )受容体、セロトニン(5−HT1A
5−HT2 )受容体などの神経伝達系受容体に対しては
親和性を示さなかった。また、抗精神分裂病薬の評価に
使用されているアポモルヒネ誘発クライミングの抑制作
用に有効性を示した。本発明は上記の知見に基づいて完
成されたものである。すなわち、本発明は、一般式
(1)
【0008】
【化8】 (式中、Rは水素原子または低級アルキル基を示し、n
は0〜2を示す)で表される化合物〔以下、「化合物
(1)」と称することがある〕またはその無毒性塩を提
供するものである。
【0009】また、本発明は、化合物(1)またはその
無毒性塩を有効成分として含有することを特徴とする精
神分裂病治療剤を提供するものである。
【0010】前記一般式(1)において定義される基R
としては、水素原子、低級アルキル基を示す。低級アル
キル基とは炭素数1〜5個の分鎖を有していてもよいア
ルキル基を意味し、例えばメチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、
tert−ブチル、ペンチル基等があげられる。
【0011】本発明において、提供される化合物(1)
の例としては、以下の化合物が挙げられる。すなわち、
一般式(11)
【0012】
【化9】 (式中、Rおよびnは前記と同じ意味を有する)で表さ
れる2−アダマンチル誘導体または一般式(12)
【0013】
【化10】 (式中、Rおよびnは前記と同じ意味を有する)で表さ
れる1−アダマンチル誘導体が挙げられる。
【0014】2−アダマンチル誘導体の例としては、N
−(2−アダマンチル)−2−アダマンチルエチルアミ
ン、N−(2−アダマンチル)−N−メチル−2−アダ
マンチルエチルアミン、N−(2−アダマンチル)メチ
ル−2−アダマンチルエチルアミン、N−(2−アダマ
ンチル)メチル−N−メチル−2−アダマンチルエチル
アミン、N−(2−アダマンチル)エチル−2−アダマ
ンチルエチルアミン、N−(2−アダマンチル)エチル
−N−メチル−2−アダマンチルエチルアミン、N−
(2−アダマンチル)−N−エチル−2−アダマンチル
エチルアミン、N−(2−アダマンチル)−N−プロピ
ル−2−アダマンチルエチルアミン、N−(2−アダマ
ンチル)−N−ペンチル−2−アダマンチルエチルアミ
ン等が挙げられ、1−アダマンチル誘導体の例として
は、N−(1−アダマンチル)−2−アダマンチルエチ
ルアミン、N−(1−アダマンチル)−N−メチル−2
−アダマンチルエチルアミン等が挙げられる。
【0015】本発明化合物(1)およびその無毒性塩
は、次の方法により製造される。 1.Rが水素原子である化合物(1)、すなわち一般式
(1a)
【0016】
【化11】 (式中、nは0〜2を示す)で表される化合物〔以下、
「化合物(1a)」と称する〕の製造 目的化合物(1a)は一般式(2)
【0017】
【化12】 (式中、nは0〜2を示す)で表される化合物〔以下、
「化合物(2)」と称する〕のカルボニル基を還元する
ことにより得られる。前記化合物(2)は一般式(3)
【0018】
【化13】 (式中、nは0〜2を示す)で表されるアミン〔以下、
「アミン(3)」と称する〕を2−アダマンタン酢酸ま
たはその反応性誘導体でアシル化することにより得られ
る。
【0019】上記の出発原料のうち、アミン(3)は公
知の化合物であって、試薬メ−カ−からあるいは合成に
より容易に入手可能である。一方、2−アダマンタン酢
酸は市販の化合物であり、容易に入手可能である。
【0020】上記のアシル化反応は、公知のアミド化反
応に準じて実施することができる。2−アダマンタン酢
酸を遊離の形で使用する場合には、縮合剤の存在下で反
応を行わせる。その縮合剤の例としては、N,N’−ジ
シクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル
−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ド(WSC)、N−シクロヘキシル−N’−(4−ジエ
チルアミノシクロヘキシル)カルボジイミドなどのカル
ボジイミド化合物、ジフェニルホスホリルアジド、ベン
ゾトリアゾリル−N−ヒドロキシトリス(ジメチルアミ
ノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン化物塩、カルボニ
ルジイミダゾールなどの試薬、N−メチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などのア
ミド化合物を塩化チオニル、オキシ塩化リン、ホスゲン
などのハロゲン化物との反応によって生成する試薬(い
わゆるビルスマイヤー試薬)などが挙げられる。その他
の公知の縮合剤も使用できる。
【0021】2−アダマンタン酢酸の反応性誘導体とし
ては、その酸ハライド、酸無水物、酸アジド、活性エス
テル、活性アミドなどが挙げられ、その好ましい例とし
ては、酸クロライド、酸ブロマイドなどの酸ハライド、
酢酸、ピバリン酸、イソ吉草酸、トリクロロ酢酸、炭酸
モノアルキルエステルなどとの混合酸無水物、p−ニト
ロフェニルエステル、2,4−ジニトロフェニルエステ
ル、トリクロロフェニルエステル、ペンタクロロフェニ
ルエステル、1−ヒドロキシ−1H−ピリドンエステ
ル、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、N−ヒド
ロキシフタルイミドエステルなどの活性エステル、ピラ
ゾール、イミダゾール、ジメチルピラゾール、ベンゾト
リアゾールなどの活性アミドなどが挙げられる。
【0022】上記アシル化反応における反応性誘導体の
中で、酸ハロゲン化物または酸無水物を用いる反応は,
脱酸剤の存在下で行うのが好ましい。脱酸剤としては、
例えばトリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミ
ン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルモルホリ
ン、ピリジンなどの第3級有機塩基や炭酸カリウム、水
酸化ナトリウムなど公知の無機塩基が使用される。
【0023】アミン(3)と2−アダマンタン酢酸また
はその反応性誘導体との量的割合は、理論的には等モル
でよいが、通常は2−アダマンタン酢酸またはその反応
性誘導体が過剰に用いられる。
【0024】上記アシル化反応は、反応に悪影響を及ぼ
さないような有機溶媒中で行われ、有機溶媒としては、
クロロホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン
(THF)、1,4−ジオキサン、DMF、N,N−ジ
メチルアセトアミド、アセトンまたはこれらの混合溶媒
などが使用される。反応温度は特に限定されないが、通
常は室温で充分に進行する。
【0025】反応時間は、反応温度、2−アダマンタン
酢酸またはその反応性誘導体の種類により左右され、一
般には特定できないが、薄層クロマトグラフィー(TL
C)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、ガス
クロマトグラフィー(GC)などにより反応経過を追跡
することができるので、化合物(2)が最大に生成され
るのを待って適宜反応を終了させればよいが、精々84
時間程度迄である。
【0026】上記アシル化反応によって得られた化合物
(2)を反応液から採取するには、反応溶媒が非親水性
有機溶媒である場合には、反応液をアルカリ性水溶液、
酸性水溶液または飽和食塩水で洗浄した後、有機溶媒層
を濃縮し、反応溶媒が親水性有機溶媒である場合には、
該溶媒を留去し、残渣を非親水性有機溶媒に溶解した
後、前記と同様に処理することにより化合物(2)を得
ることができる。該化合物(2)をさらに精製する必要
がある場合には、例えばカラムクロマトグラフィー、再
結晶などの公知の精製法により精製することができる。
【0027】本発明においては、化合物(2)のカルボ
ニル基を還元して本発明の目的化合物(1a)を得るの
であるが、上記の反応は化合物(2)を不活性有機溶媒
中、水素化リチウムアルミニウム(LAH)、水素化ホ
ウ素などの還元剤で還元することにより行われる。不活
性有機溶媒の例としてはTHF、ジエチルエ−テル(エ
−テル)、1,4−ジオキサン、ピリジンなどが挙げら
れる。
【0028】反応温度は通常、加熱下、できれば還流下
で行われる。反応時間は、反応温度、還元剤の種類によ
り左右されるが、TLC、HPLC、GCなどにより反
応の経過を追跡することができるので、化合物(2)の
消失を待って適宜反応を終了させればよい。一般には特
定できないが、精々36時間程度迄である。
【0029】上記還元反応によって得られた目的化合物
(1a)を反応液から採取するには、先ず、還元剤を分
解し、その分解物を濾別した後、反応溶媒が非親水性有
機溶媒である場合には、反応液をアルカリ性水溶液、ま
たは飽和食塩水で洗浄した後、有機溶媒層を濃縮し、反
応溶媒が親水性有機溶媒である場合には、該溶媒を留去
し、更に必要に応じて残渣を非親水性有機溶媒に溶解し
た後、前記と同様に処理することにより化合物(1a)
を得ることができる。
【0030】2.Rが低級アルキル基である化合物
(1)、すなわち、一般式(1b)
【0031】
【化14】 (式中、R1 は低級アルキル基を示し、nは0〜2を示
す)で表される化合物〔以下、「化合物(1b)」と称
する〕の製造
【0032】目的化合物(1b)は、前記化合物(1
a)をアルキル化することにより得られる。化合物(1
b)の合成は、公知のアルキル化反応に準じて、または
化合物(1a)の合成と同様にアミド中間体を経由する
方法で実施することにより得られる。
【0033】上記のアルキル化反応は、不活性有機溶媒
中、脱酸剤の存在下、ハロゲン化アルキルを用いて行う
のが好ましい。脱酸剤としては、例えばトリエチルアミ
ン、エチルジイソプロピルアミン、N,N−ジメチルア
ニリン、N−メチルモルホリン、ピリジンなどの公知の
第3級有機塩基や水酸化ナトリウム、水素化ナトリウ
ム、ナトリウムアミドなど公知の無機塩基が使用され
る。
【0034】ハロゲン化アルキルとしては、例えばヨウ
化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル、ヨウ化ブチ
ル、ヨウ化イソプロピル、ヨウ化イソブチル、ブロモエ
タン、1−ブロモプロパン、2−ブロモプロパン、1−
ブロモブタン、2−ブロモブタン、1ークロロプロパ
ン、2−クロロプロパン、1−クロロブタン、2−クロ
ロブタン、ペンチルブロマイドなどが挙げられる。ま
た、不活性有機溶媒としては、例えば1,2−ジメトキ
シエタン(DME)、THF、ジメチルスルフィド(D
MSO)、DMFまたはこれらの混合溶媒などが使用さ
れる。化合物(1a)とハロゲン化アルキルとの量的割
合は、理論的には等モルでよいが、通常はハロゲン化ア
ルキルが過剰に用いられる。
【0035】上記アルキル化反応において、反応温度は
特に限定されないが、通常は室温で充分に進行する。反
応時間は、反応温度、ハロゲン化アルキルの種類により
左右されるが、TLC、HPLC、GCなどにより反応
の経過を追跡することができるので、化合物(1a)の
消失を待って適宜反応を終了させればよい。一般には特
定できないが、精々48時間程度迄である。
【0036】化合物(1b)を反応液から採取するに
は、反応溶媒が非親水性有機溶媒である場合には、反応
液をアルカリ性水溶液または飽和食塩水で洗浄した後、
有機溶媒層を濃縮し、反応溶媒が親水性有機溶媒である
場合には、該溶媒を留去し、残渣を非親水性有機溶媒に
溶解した後、前記と同様に処理することにより化合物
(1b)を得ることができる。
【0037】本発明化合物(1)は、さらに精製する必
要がある場合には、例えば、カラムクロマトグラフィ
ー、再結晶などの公知の精製法により精製することがで
きる。本発明においては、本発明化合物(1)が開示さ
れれば、上記で示した製造法に限らず、公知の反応を組
み合わせることにより製造することは容易である。
【0038】このようにして得られた本発明化合物
(1)は、必要に応じ、その医薬上許容される無毒性塩
とすることができる。このような塩の例としては、塩
酸、硫酸、リン酸等の無機酸の塩、酢酸、プロピオン
酸、酒石酸、クエン酸、グリコール酸、グルコン酸、コ
ハク酸、リンゴ酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、メ
タンスルホン酸、マンデル酸、p−トルエンスルホン
酸、マレイン酸、フマル酸等の有機酸との酸付加塩を挙
げることができる。
【0039】本発明化合物(1)またはその無毒性塩の
いずれの化合物もラットに100mg/kg腹腔内投与
しても、死亡例は認められなかったことから明かなよう
に、医薬として使用しても安全な化合物ということがで
きる。
【0040】本発明化合物(1)またはその無毒性塩を
医薬として使用するには、これを製剤化し、通常、経口
投与もしくは点滴を含む注射などの非経口投与すればよ
く、その投与量は、投与形態、被投与者の年齢、体重、
症状などによって異なるが、一般には、成人1日当り
0.01mg−100mg程度である。
【0041】
【発明の効果】次に、本発明化合物(1)の薬理学的作
用について述べる。 1.シグマ結合部位への結合能 本目的化合物(1)またはその無毒性塩のシグマ結合部
位への結合能の測定は以下の方法により行い、その結果
は表1に示す通りであった。 (A)文献(Proc.Natl.Acad.Sci.
USA,vol.83,8784〜8788(198
6),E.Weber et al)に記載の方法に準
じて本発明の化合物のシグマ結合部位への結合能を測定
した。
【0042】スプレードーリー(Sprague−Da
wley)系雄性ラット(7週令、チャールス・リバ
ー)を断頭後、速やかに脳を取り出し小脳を除いた全脳
を50mM Tris/HCl緩衝液(pH8.0、T
H緩衝液)でホモジネート後、700xgで10分間遠
心した。その上清を48,000xgで15分間遠心
し、得られた沈渣をTH緩衝液に再懸濁して37℃、2
0分間インキュベートした。これを48,000xgで
15分間遠心し得られた沈渣をTH緩衝液に懸濁して膜
標品とした。
【0043】この膜標品(約600μg蛋白量)と[ 3
H]1,3−ジ(2−トリル)グアニジン(DTG,N
ew England Nuclear社製)(最終濃
度3nM)を25℃で60分間反応させ、反応液をワツ
トマンGF/Cフイルターで吸引濾過することにより反
応を停止させ、フイルターに吸着した放射活性をシンチ
レーションカウンターで測定し、得られた値を総結合量
とした。また10μMのハロペリドールを加えて同様に
測定したものを非特異的結合量(NB)とした。検体の
結合量を測定するには、ハロペリドールの代わりに適宜
の濃度の検体を加えて同様に測定し、検体における測定
値(DTB)を得た。
【0044】(B)Ki値(薬物の受容体に対する親和
性)計算法 ある一定濃度における検体の結合阻害率を次の計算法で
算出した。 結合阻害率(%)=〔1−(DTB−NB)÷(TB−
NB)〕×100 各検体毎に適宜の濃度(高濃度から低濃度まで)におけ
る結合阻害率を求め、横軸に濃度の対数値、縦軸に結合
阻害率をプロットし、非線形最小二乗法にて曲線を引
き、IC50値を求めた。
【0045】Ki値は次の計算式で算出した。 Ki=(IC50)÷〔1+(L)/Kd〕 但し、式中、(L)は実験に用いた放射性リガンド濃度
(3nM)、Kdは放射性リガンドの受容体に対する親
和性を表す濃度(10.6nM)、IC50は受容体と
放射性リガンドとの結合を50%阻害する薬物濃度であ
る。
【0046】(C)測定結果 本発明化合物(1)(塩酸塩)のシグマ結合部位への結
合能を測定した結果は表1に示す通りである。
【0047】
【表1】
【0048】上記の測定結果から明かなように、本発明
による化合物はシグマ結合部位に高い親和性を示し、ド
パミン(D1 、D2 )受容体、セロトニン(5−H
1A、5−HT2 )受容体など神経伝達系受容体に対し
ては親和性を示さなかった。
【0049】2.アポモルヒネ誘発クライミングの抑制
作用 ドパミン作動薬であるアポモルヒネをマウスに投与する
と種々の異常行動が観察され、なかでもケージをよじ登
る行動(クライミング)はヒトでの精神分裂病と密接な
関係があることが知られている。すなわち、ある薬物が
マウスでのアポモルヒネ誘発クライミングの抑制作用を
有していれば、その薬物はヒトにおいて抗精神分裂病作
用を有すると予測することができる。
【0050】ICR系雄性マウス(チャールス・リバ
ー)に本発明化合物を経口投与し、その1時間後にアポ
モルヒネ2mg/kgを皮下投与した。アポモルヒネ投
与後20分から23分までの3分間のクライミング行動
を観察した。クライミング行動はステンレススチール製
金網ケージにマウスを入れ、観察時間中にケージの1/
2以上上部へ留まっている時間を測定した。アポモルヒ
ネ単独群のクライミング時間を100%として被験薬物
による時間短縮を抑制率で示した。本目的化合物のアポ
モルヒネ誘発クライミングの抑制作用を測定した結果は
表2に示す通りである。
【0051】
【表2】
【0052】以上の測定結果から、本発明化合物(1)
(塩酸塩)はアポモルヒネ誘発クライミング行動を抑制
した。これらの試験結果より、本発明化合物(1)また
はその無毒性塩は、非常に強い抗精神分裂病作用を有す
ることが認められた。
【0053】
【実施例】次に、参考例および実施例を挙げ、本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるも
のではない。尚、各参考例および各実施例で得られた目
的物の質量分析(MS)および核磁気共鳴スペクトル(
1H−NMR)の物性は後記の表3〜表4に示す。
【0054】参考例1 2−シアノアダマンタン エタノール(10ml)に金属ナトリウム0.46g
(20mmol)を加えナトリウムエチラートを調製し
た。これにDME(20ml)を加え、更に2−アダマ
ンタノン2.00g(13.3mmol)続いてトシル
メチルイソシアニド3.38g(17.3mmol)を
加え室温で2.5時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、
残渣を水に溶解させ、少しづつメタノールを加え、結晶
を析出させた。これを濾集し、目的物を黄土色粉末で得
た。収量1.55g(収率:72.4%)
【0055】参考例2 2−アミノメチルアダマンタン塩酸塩 2−シアノアダマンタン500mg(3.11mmo
l)と酸化白金(50mg)のエタノール(20ml)
溶液に7.8N塩酸エタノール溶液を加え、水素気流下
2〜2.5kg/cm2 で7.5時間接触還元を行なっ
た。反応液から触媒を濾別し、濾液を減圧濃縮した。得
られた残渣をエーテルで濾集し、目的物を白色粉末で得
た。収量474.5mg(収率:75.8%)
【0056】実施例1 N−(2−アダマンチル)−2−アダマンチルエチルア
ミン 2−アダマンタナミン塩酸塩3.00g(16.0mm
ol)のジクロロメタン(60ml)溶液にトリエチル
アミン2.46ml(17.6mmol)を加え0℃で
30分撹拌した。これに2−アダマンタン酢酸3.42
g(17.6mmol)、続いてWSC4.00g(2
0.9mmol)を加え、徐々に室温に戻し48時間撹
拌した。反応液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮してN
−(2−アダマンチル)−2−アダマンチルアセトアミ
ドを得た。
【0057】これを精製することなく、LAH0.73
g(19.2mmol)のTHF(60ml)溶液へ加
え28時間加熱還流した。反応液を冷却し、水を加え不
溶物を濾別後、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル、C2
00、クロロホルム:アセトン:メタノール=5:1:
0.1)で精製して目的物を白色粉末で得た。収量5.
00g(収率:99.8%) 得られた表題化合物に2倍モル量の4N塩化水素メタノ
ール溶液を加え、濃縮してジエチルエーテルで結晶化
し、塩酸塩を得た。
【0058】参考例3 N−(2−アダマンチル)−N−ホルミル−2−アダマ
ンチルエチルアミン N−(2−アダマンチル)−2−アダマンチルエチルア
ミン1.25g(3.99mmol)をギ酸(25m
l)と無水酢酸(50ml)の混合溶液中18時間室温
で撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に飽和重曹水を
加えクロロホルムで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮して得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコ
ーゲル、C200、クロロホルム)で精製して目的物を
白色粉末で得た。収量1.36g(収率:100%)
【0059】実施例2 N−(2−アダマンチル)−N−メチル−2−アダマン
チルエチルアミン LAH0.19g(5.01mmol)のTHF(25
ml)溶液にN−(2−アダマンチル)−N−ホルミル
−2−アダマンチルエチルアミン1.36g(3.99
mmol)を加え20時間加熱還流した。反応液を冷却
し、水を加え不溶物を濾別後、濾液を減圧濃縮した。得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワ
コーゲル、C200、クロロホルム:アセトン:メタノ
ール=5:1:0.1)で精製して目的物を白色粉末で
得た。収量1.24g(収率:95.4%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0060】実施例3 N−(2−アダマンチル)メチル−2−アダマンチルエ
チルアミン 2−アミノメチルアダマンタン塩酸塩0.100g
(0.500mmol)のジクロロメタン(5ml)溶
液にトリエチルアミン76.1μl(0.546mmo
l)を加え0℃で30分撹拌した。これにWSC0.1
24g(0.647mmol)、続いて2−アダマンタ
ン酢酸0.106g(0.546mmol)を加え、徐
々に室温に戻し69時間撹拌した。反応液を飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0061】次いで乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮して
アミド体を得た。これを精製することなく、LAH2
2.6mg(0.596mmol)のTHF(5ml)
溶液へ加え2.5時間加熱還流した。反応液を冷却し、
水を加え不溶物を濾別後、濾液を減圧濃縮した。得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコー
ゲル、C200、クロロホルム:アセトン:メタノール
=10:1:0.1〜5:1:0.1)で精製して目的
物を白色粉末で得た。収量0.14g(収率:86.4
%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0062】参考例4 N−(2−アダマンチル)メチル−N−ホルミル−2−
アダマンチルエチルアミン N−(2−アダマンチル)メチル−2−アダマンチルエ
チルアミン0.11g(0.34mmol)をギ酸(1
ml)と無水酢酸(2ml)の混合溶液中23時間室温
で撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に飽和重曹水を
加えクロロホルムで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮して得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコ
ーゲル、C200、ヘキサン:酢酸エチル=25:1〜
10:1)で精製して目的物を白色粉末で得た。収量
0.12g(収率:100%)
【0063】実施例4 N−(2−アダマンチル)メチル−N−メチル−2−ア
ダマンチルエチルアミン LAH15.4mg(0.406mmol)のTHF
(5ml)溶液にN−(2−アダマンチル)メチル−N
−ホルミル−2−アダマンチルエチルアミン0.12g
(0.34mmol)を加え3時間加熱還流した。反応
液を冷却し、水を加え不溶物を濾別後、濾液を減圧濃縮
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ワコーゲル、C200、クロロホルム:アセトン
=20:1〜5:1)で精製して目的物を無色油状物で
得た。収量109.9mg(収率:95.6%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0064】参考例5 2−アダマンチルメチルカルボキサミド 2−アダマンタン酢酸1.50g(7.73mmol)
とN−ヒドロキシスクシンイミド0.98g(8.5m
mol)のジクロロメタン(15ml)溶液に0℃に冷
却し、WSC2.08g(10.9mmol)を加えた
後、徐々に室温に戻し22時間撹拌した。これに25%
アンモニア水5.5mlを加え室温で17時間撹拌し
た。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ワコーゲル、C200、クロ
ロホルム:アセトン=15:1〜5:1)で精製して目
的物を白色粉末で得た。収量1.49g(収率:100
%)
【0065】参考例6 2−アミノエチルアダマンタン塩酸塩 LAH0.60g(15mmol)のTHF(50m
l)溶液に2−アダマンチルメチルカルボキサミド1.
00g(5.18mmol)を加え、4時間加熱還流し
た。反応液を冷却し、水を加え不溶物を濾別して濾液を
濃縮した。得られた残渣に12N塩酸を加え濃縮乾固し
た。得られた結晶をエーテルで濾集し、目的物の塩酸塩
を白色粉末で得た。収量1.12g(100%)
【0066】実施例5 N−(2−アダマンチル)エチル−2−アダマンチルエ
チルアミン 2−アミノエチルアダマンタン塩酸塩0.300g
(1.40mmol)のジクロロメタン(10ml)溶
液にトリエチルアミン0.214ml(1.54mmo
l)を加え、0℃で30分撹拌した。これにWSC0.
347g(1.81mmol)、続いて2−アダマンタ
ン酢酸0.297g(1.53mmol)を加え、徐々
に室温に戻し24時間撹拌した。反応液を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0067】次いで乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮して
アミド体を得た。これを精製することなく、LAH6
3.4mg(1.67mmol)のTHF(10ml)
溶液へ加え17時間加熱還流した。反応液を冷却し、水
を加え不溶物を濾別後、濾液を減圧濃縮した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲ
ル、C200、クロロホルム:アセトン:メタノール=
10:1:0.1〜5:1:0.1)で精製して目的物
を白色粉末で得た。収量386.6g(収率:81.4
%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0068】参考例7 N−(2−アダマンチル)エチル−N−ホルミル−2−
アダマンチルエチルアミン N−(2−アダマンチル)エチル−2−アダマンチルエ
チルアミン296.5mg(0.870mmol)をギ
酸(1ml)と無水酢酸(2ml)の混合溶液中19時
間室温で撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に飽和重
曹水を加えクロロホルムで抽出した。抽出液を無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮し
て得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ワコーゲル、C200、クロロホルム)で精製して目
的物を白色粉末で得た。収量0.30g(収率:93.
5%)
【0069】実施例6 N−(2−アダマンチル)エチル−N−メチル−2−ア
ダマンチルエチルアミン LAH37.0mg(0.975mmol)のTHF
(10ml)溶液にN−(2−アダマンチル)エチル−
N−ホルミル−2−アダマンチルエチルアミン0.30
g(0.81mmol)を加え、6時間加熱還流した。
反応液を冷却し、水を加え不溶物を濾別後、濾液を減圧
濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ワコーゲル、C200、クロロホルム:アセ
トン=20:1〜5:1)で精製して目的物を白色粉末
で得た。収量216.0mg(収率:75.4%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0070】参考例8 N−(2−アダマンチル)−N−アセチル−2−アダマ
ンチルエチルアミン N−(2−アダマンチル)−2−アダマンチルエチルア
ミン200mg(0.639mmol)を無水酢酸(5
ml)中95時間室温で撹拌した。反応液を減圧濃縮
し、残渣に飽和重曹水を加えクロロホルムで抽出した。
抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥剤濾別後、
濾液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ワコーゲル、C200、クロロホル
ム)で精製して目的物を白色粉末で得た。収量0.21
g(収率:92.6%)
【0071】実施例7 N−(2−アダマンチル)−N−エチル−2−アダマン
チルエチルアミン LAH27.0mg(0.711mmol)のTHF
(5ml)溶液にN−(2−アダマンチル)−N−アセ
チル−2−アダマンチルエチルアミン0.21g(0.
59mmol)を加え、7.5時間加熱還流した。反応
液を冷却し、水を加え不溶物を濾別後、濾液を減圧濃縮
した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ワコーゲル、C200、クロロホルム:アセトン
=5:1〜2:1)で精製して目的物を白色粉末で得
た。収量150.1mg(収率:75.1%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0072】実施例8 N−(1−アダマンチル)−2−アダマンチルエチルア
ミン 1−アダマンタンアミン塩酸塩0.56g(2.9mm
ol)のジクロロメタン(10ml)溶液にトリエチル
アミン0.42ml(3.0mmol)を加え、0℃で
30分撹拌した。これに2−アダマンタン酢酸0.50
g(2.6mmol)続いてWSC0.68g(3.5
mmol)を加え、徐々に室温に戻し24時間撹拌し
た。反応液を飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。
【0073】次いで乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮して
N−(1−アダマンチル)−2−アダマンチルアセトア
ミドを得た。これを精製することなく、LAH0.12
2g(3.21mmol)のTHF(10ml)溶液へ
加え24時間加熱還流した。反応液を冷却し、水を加え
不溶物を濾別後、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル、C
200、クロロホルム:アセトン:メタノール=5:
1:0.1)で精製して目的物を白色粉末で得た。収量
441.4mg(収率:52.9%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0074】参考例9 N−(1−アダマンチル)−N−ホルミル−2−アダマ
ンチルエチルアミン N−(1−アダマンチル)−2−アダマンチルエチルア
ミン326.1mg(1.04mmol)をギ酸(2m
l)と無水酢酸(4ml)の混合溶液中24時間室温で
撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に飽和重曹水を加
えクロロホルムで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、乾燥剤濾別後、濾液を減圧濃縮して得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコー
ゲル、C200、クロロホルム)で精製して目的物を白
色粉末で得た。収量0.168g(収率:47.3%)
【0075】実施例9 N−(1−アダマンチル)−N−メチル−2−アダマン
チルエチルアミン LAH22.4mg(0.590mmol)のTHF
(5ml)溶液にN−(1−アダマンチル)−N−ホル
ミル−2−アダマンチルエチルアミン0.168g
(0.493mmol)を加え5時間加熱還流した。反
応液を冷却し、水を加え不溶物を濾別後、濾液を減圧濃
縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ワコーゲル、C200、クロロホルム:アセト
ン:メタノール=5:1:0.1)で精製して目的物を
白色粉末で得た。収量120.9mg(収率:75.1
%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0076】実施例10 N−(2−アダマンチル)−N−プロピル−2−アダマ
ンチルエチルアミン N−(2−アダマンチル)−2−アダマンチルエチルア
ミン100mg(0.286mmol)とヨウ化プロパ
ン93.5μl(0.796mmol)のアセトニトリ
ル(2ml)溶液に炭酸カリウム110mg(0.79
6mmol)を加え40時間加熱還流した(途中、ヨウ
化プロパンを反応開始、17、27時間後に0.2ml
づつ加えた)。反応液から不溶物を瀘別し、濾液を減圧
濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ワコーゲル、C200、クロロホルム:アセ
トン=20:1〜10:1)で精製して目的物を白色粉
末で得た。収量83.9mg(収率:82.6%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0077】実施例11 N−(2−アダマンチル)−N−ペンチル−2−アダマ
ンチルエチルアミン N−(2−アダマンチル)−2−アダマンチルエチルア
ミン100mg(0.286mmol)とペンチルブロ
マイド59.5μl(0.480mmol)のアセトニ
トリル(2ml)溶液に炭酸カリウム110mg(0.
796mmol)を加え、24時間加熱還流した。反応
液から不溶物を瀘別し、濾液を減圧濃縮した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲ
ル、C200、クロロホルム:アセトン=10:1)で
精製して目的物を白色粉末で得た。収量6.5mg(収
率:5.9%) 実施例1と同様の方法で処理し、塩酸塩を得た。
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子または低級アルキル基を示し、n
    は0〜2の整数を示す)で表される化合物またはその無
    毒性塩。
  2. 【請求項2】 化合物が一般式(11) 【化2】 (式中、Rは水素原子または低級アルキル基を示し、n
    は0〜2の整数を示す)で表される2−アダマンチル誘
    導体または一般式(12) 【化3】 (式中、Rは水素原子または低級アルキル基を示し、n
    は0〜2の整数を示す)で表される1−アダマンチル誘
    導体である請求項1記載の化合物またはその無毒性塩。
  3. 【請求項3】 2−アダマンチル誘導体がN−(2−ア
    ダマンチル)−2−アダマンチルエチルアミン、N−
    (2−アダマンチル)−N−メチル−2−アダマンチル
    エチルアミン、N−(2−アダマンチル)メチル−2−
    アダマンチルエチルアミン、N−(2−アダマンチル)
    メチル−N−メチル−2−アダマンチルエチルアミン、
    N−(2−アダマンチル)エチル−2−アダマンチルエ
    チルアミン、N−(2−アダマンチル)エチル−N−メ
    チル−2−アダマンチルエチルアミン、N−(2−アダ
    マンチル)−N−エチル−2−アダマンチルエチルアミ
    ン、N−(2−アダマンチル)−N−プロピル−2−ア
    ダマンチルエチルアミンまたはN−(2−アダマンチ
    ル)−N−ペンチル−2−アダマンチルエチルアミンで
    ある請求項2記載の化合物またはその無毒性塩。
  4. 【請求項4】 1−アダマンチル誘導体がN−(1−ア
    ダマンチル)−2−アダマンチルエチルアミンまたは、
    N−(1−アダマンチル)−N−メチル−2−アダマン
    チルエチルアミンである請求項2記載の化合物またはそ
    の無毒性塩。
  5. 【請求項5】 一般式(1) 【化4】 (式中、Rは水素原子または低級アルキル基を示し、n
    は0〜2の整数を示す)で表される化合物またはその無
    毒性塩を有効成分として含有することを特徴とする精神
    分裂病治療剤。
  6. 【請求項6】 化合物が一般式(11) 【化5】 (式中、Rは水素原子または低級アルキル基を示し、n
    は0〜2の整数を示す)で表される2−アダマンチル誘
    導体または一般式(12) 【化6】 (式中、Rは水素原子または低級アルキル基を示し、n
    は0〜2の整数を示す)で表される1−アダマンチル誘
    導体である請求項5記載の精神分裂病治療剤。
  7. 【請求項7】 2−アダマンチル誘導体がN−(2−ア
    ダマンチル)−2−アダマンチルエチルアミン、N−
    (2−アダマンチル)−N−メチル−2−アダマンチル
    エチルアミン、N−(2−アダマンチル)メチル−2−
    アダマンチルエチルアミン、N−(2−アダマンチル)
    メチル−N−メチル−2−アダマンチルエチルアミン、
    N−(2−アダマンチル)エチル−2−アダマンチルエ
    チルアミン、N−(2−アダマンチル)エチル−N−メ
    チル−2−アダマンチルエチルアミン、N−(2−アダ
    マンチル)−N−エチル−2−アダマンチルエチルアミ
    ン、N−(2−アダマンチル)−N−プロピル−2−ア
    ダマンチルエチルアミンまたはN−(2−アダマンチ
    ル)−N−ペンチル−2−アダマンチルエチルアミンで
    ある請求項6記載の精神分裂病治療剤。
  8. 【請求項8】 1−アダマンチル誘導体がN−(1−ア
    ダマンチル)−2−アダマンチルエチルアミンまたはN
    −(1−アダマンチル)−N−メチル−2−アダマンチ
    ルエチルアミンである請求項6記載の精神分裂病治療
    剤。
JP817695A 1995-01-23 1995-01-23 ジアダマンタン誘導体およびその用途 Withdrawn JPH08198820A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP817695A JPH08198820A (ja) 1995-01-23 1995-01-23 ジアダマンタン誘導体およびその用途

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP817695A JPH08198820A (ja) 1995-01-23 1995-01-23 ジアダマンタン誘導体およびその用途

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08198820A true JPH08198820A (ja) 1996-08-06

Family

ID=11686016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP817695A Withdrawn JPH08198820A (ja) 1995-01-23 1995-01-23 ジアダマンタン誘導体およびその用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08198820A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2495020C1 (ru) * 2012-10-22 2013-10-10 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Волгоградский государственный технический университет" (ВолгГТУ) Способ получения 2-(2-амино)алкиладамантанов

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2495020C1 (ru) * 2012-10-22 2013-10-10 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Волгоградский государственный технический университет" (ВолгГТУ) Способ получения 2-(2-амино)алкиладамантанов

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2756742B2 (ja) N−アシル−2,3−ベンゾジアゼピン誘導体、その製造法、それを含有する医薬組成物、およびその製造法
AU779610B2 (en) Cyclic amine CCR3 antagonists
JP3429338B2 (ja) 新規なアリールグリシンアミド誘導体及びその製造法
JPH05112566A (ja) ピラゾロピリジン化合物およびその製造方法
EP1154988B1 (en) Mevinolin derivatives
DK163181B (da) Analogifremgangsmaade til fremstilling af n,n'-di(arylalkylen)alkylendiaminer eller farmaceutisk acceptable salte deraf
JPH0977742A (ja) 新規なベンズアミド誘導体
ZA200603472B (en) Bicyclo[3.1.1]heptane substituted benzimidazolone and quinazolinone derivatives as agonists on human ORL1 receptors
EP0719760B1 (en) Naphthalene derivatives and their use as PGE2 agonists and antagonists
JPH04211647A (ja) アミノベンゼン化合物
US9963460B1 (en) Morphinan derivative
JPH08198820A (ja) ジアダマンタン誘導体およびその用途
JP2002322154A (ja) 抗真菌化合物
WO1995004715A1 (fr) Derive d'acylphenylglycine et agent preventif et curatif, concernant des maladies causees par une activite collagenase accrue, contenant un tel compose comme ingredient actif
JP2824381B2 (ja) N−(シクロアルキル)アルキルアゼピン誘導体およびその製造法
JPH08269008A (ja) ディスタマイシン類似構造をもつ化合物と、それを含む抗癌剤
JP2831952B2 (ja) N−(シクロアルキル)アルキルアゼピン誘導体の用途
JPH083043A (ja) アダマンタン誘導体、その製造法およびその用途
KR100192621B1 (ko) 아다만탄 유도체, 그의 제조 방법 및 그의 용도
JPH0672985A (ja) (チオ)ウレア誘導体
JPH08239356A (ja) ナフチルオキシ酢酸誘導体およびそれを有効成分として含有する医薬
JPH07304745A (ja) アダマンチルエチルカンフィジン誘導体およびその用途
JPS63119442A (ja) アミン化合物
JPH06184113A (ja) アゼピン誘導体、その製造法およびその用途
WO1994008964A1 (en) N-phenethylazepine derivative and use thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020402