JPH08304313A - 熱機械分析装置の温度検出器較正法 - Google Patents

熱機械分析装置の温度検出器較正法

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JPH08304313A
JPH08304313A JP10969195A JP10969195A JPH08304313A JP H08304313 A JPH08304313 A JP H08304313A JP 10969195 A JP10969195 A JP 10969195A JP 10969195 A JP10969195 A JP 10969195A JP H08304313 A JPH08304313 A JP H08304313A
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JP
Japan
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temperature
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Application number
JP10969195A
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English (en)
Inventor
Hiromichi Nakajima
弘道 中島
Koji Kuwata
広治 桑田
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱機械分析装置において、所定の範囲の複数
の温度に対する温度検出器からの検出温度信号の較正方
法を提供すること。 【構成】 温度に対する熱膨張量が既知の試料(基準試
料)Sを加熱したとき、熱電対7によって基準試料温度
を検出する一方で、試料Sの上面にその先端で一定荷重
をかけた検出棒2の変位を差動トランス3検出すること
により、試料Sの膨脹量を測定する。この試料Sは温度
に対する膨張量が既知であることから、膨脹量から真の
基準試料温度を求め、熱電対7によって検出された基準
試料温度と比較して、熱電対7からの検出温度信号の較
正を行う。このような較正処理を、所定の範囲の複数の
温度について行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱若しくは冷却した
試料の熱膨脹(収縮)を測定し、試料の材料分析等を行
う熱機械分析装置に関し、特に温度検出器の較正方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】熱機械分析装置による熱膨脹測定によっ
て、金属・非金属等のあらゆる分野の分析が行われてい
る。例えば、検出棒を試料に接触させて試料を加熱し、
その試料の熱的寸法変化を測定して、その試料特有の熱
膨脹係数を求めたり、試料の微細構造の分析等が行われ
たりしている。
【0003】このような熱機械分析装置による熱膨脹測
定では、長さ既知の物質に一定荷重をかけ、温度に対す
る物質の伸縮を記録する。
【0004】図1は、熱機械分析装置の概略構成を示し
た図であり、支持管1の底面に試料Sを置き、力発生器
5によって、検出棒2を介して試料Sの上面に一定荷重
をかけるとともに、この検出棒2の試料の熱膨脹による
変位を差動トランス3で検出することによって、試料S
の膨脹量を測定し、併せて試料Sの近傍に置かれた熱電
対7で試料Sの温度を測定することによって、試料の熱
膨脹係数などを解析する。
【0005】しかし、(1)温度雰囲気の変化に伴っ
て、熱電対の抵抗値が変化するので、この抵抗値の変動
が検出信号に影響を与えたり、(2)熱電対等の部品ど
うしの接着個所で異種金属が接触することにより、寄生
起電力が発生したり、(3)熱勾配による試料と熱電対
との間には温度差があったりして、熱電対からの検出温
度信号と、実際の試料温度との間には誤差が存する。
【0006】このような温度誤差が、温度に対する物質
の伸縮を求める測定に対し、悪影響を与えることは明白
であり、予め検出温度信号に含まれる誤差分を、所定の
温度範囲において較正しておく必要がある。
【0007】従来、融点が知られた純金属を基準試料と
して使用し、これに熱を加えると、融点に達したところ
で、基準試料が融解し検出棒が急に下降するので、この
とき、温度検出器によって検出された温度と基準試料の
融点(温度)とを比較して、温度検出器からの検出温度
信号の較正を行っていた。例えば、鉛(融点:327.
5゜C)を基準試料として使用した場合、検出棒が急に
下降したときの真の試料温度は327.5゜Cであるの
で、このとき検出されている検出温度信号が、327.
5゜Cを示すような較正を行う。
【0008】しかし、このような較正では、所定の範囲
において複数の温度に対して較正を行う必要であるのに
対し、1種類の純金属につき、1つの温度のみの較正し
か行うことができないので(上記した鉛の場合、温度点
327.5゜Cのみ)、異なった融点の複数の純金属を
使用する必要があり、所定の範囲において複数の温度に
対する較正が困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した問
題点を解決するために創案されたもので、その目的は、
所定の範囲の複数の温度に対する温度検出器からの検出
温度信号の較正を容易にすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、温度検出器に
よって試料の温度を検出するとともに、試料に当接する
よう配置された膨脹検出棒の変位を検出することによ
り、加熱若しくは冷却雰囲気における試料の膨脹量若し
くは収縮量を測定する熱機械分析装置において、温度に
対する膨張量が既知の基準試料を加熱若しくは冷却した
とき、検出された基準試料の膨脹量若しくは収縮量から
換算された真の基準試料温度と、このとき前記温度検出
器によって検出された基準試料温度とを比較して、温度
検出器の較正を行うことを特徴とする。
【0011】
【作用】温度に対する熱膨張量が既知の基準試料を加熱
したとき、温度検出器によって基準試料温度を検出する
一方で、試料の上面にその先端で一定荷重をかけた検出
棒の変位を検出することにより、基準試料の膨脹量を測
定する。この基準試料は温度に対する膨張量が既知であ
ることから、膨脹量から真の基準試料温度を求めること
ができるので、温度検出器によって検出された基準試料
温度と比較して、温度検出器からの検出温度信号の較正
を行う。このような較正処理を、所定の範囲の複数の温
度について行う。
【0012】
【実施例】図1は本発明に係る熱機械分析装置を示す図
である。1は底面に試料Sが置かれる支持管であって、
熱機械分析装置本体の機枠に取り付けられている。2
は、試料Sの上面に、一方側の先端を接触させた検出棒
で、この検出棒2の支持管1から外に出た部分には、鉄
片3aが取り付けられているが、この鉄片3aはコイル
部3bとともに、差動トランス3を構成している。この
差動トランス3の出力は、コンピュータ4に接続されて
いる。この検出棒2は、一方側に力発生器5の鉄片5a
が設けられるとともに、機枠からバネ6で吊り下げられ
ており、コンピュータ4によってコイル部5bへの制御
電流を調整することで、試料Sにかけられる荷重が制御
される。
【0013】また、支持管1内部の試料S近傍には、試
料Sの温度を測定する熱電対7が設けられ、コンピュー
タ4に検出温度信号が入力される。
【0014】さらに、支持管1の外周には試料Sを加熱
するヒータ8が設けられ、コンピュータ4によって温度
制御がされる。
【0015】次に、図1の熱機械分析装置の温度誤差較
正法を説明する。本発明では、試料Sに基準試料Sとし
てとして、所定の温度範囲において複数の温度点の熱膨
張量が知られた物質を使用し、その膨脹量から試料温度
を算出することにその要旨が存するが、例えばそのよう
な物質としては、熔解シリカ(Fused-Silica)、ホウ酸
ガラス(Bolosilicate glass)等が上げられる。熔解シ
リカの場合、図2に示すような温度と熱膨脹量(単位長
さ当たり)との関係がある。図2では、温度293Kを
基準に、膨脹量中の−(マイナス)は収縮を示し、+
(プラス)は膨脹を示す。
【0016】支持管1の底面に基準試料Sを載置し、こ
の基準試料Sに検出棒2の先端を当接させる。そして、
コンピュータ4からの指令によって、力発生器5を作動
させ、検出棒2で基準試料Sに一定荷重をかける。
【0017】そして、コンピュータ4からの指令によっ
て、ヒータ8を制御して、支持管1内の基準試料Sを加
熱すると、支持管1内の基準試料Sは、加熱されるに従
って徐々に膨脹していくが、基準試料Sの膨脹量は、検
出棒2の変位を差動トランス3で検出することによって
測定される。そして、基準試料Sの温度と熱膨脹量(単
位長さ当たり)との関係は、上記した図2に示すような
関係があるので、コンピュータ4で補間法等の演算によ
って、上記のように検出された基準試料Sの熱膨脹量か
ら、真の試料温度を割り出すことができる。例えば、熱
膨脹量(単位長さ当たり)が、116×10-6mのと
き、基準試料Sの温度は490Kであることがわかる。
【0018】一方で、熱電対7によって基準試料Sの温
度がリアルタイムで連続して測定されているが、熱電対
7からの検出温度信号には、上記したように誤差が含ま
れている。例えば、熱電対7による検出温度が、487
Kであったとき、3Kの誤差が検出温度信号に含まれて
いることとなるので、この検出温度信号が490Kを示
すような較正処理をコンピュータ4において行う。
【0019】こうして得られた真の基準試料温度と、温
度検出器によって検出された基準試料温度とを比較し
て、温度検出器からの検出温度信号の較正を行うが、さ
らに、所定の温度範囲の複数の温度について較正を行
う。
【0020】上記した較正を施した熱機械分析装置であ
るので、実際に、被検試料に対して各温度に対する伸縮
量を求めるとき、温度誤差を排除することができるので
ある。
【0021】なお、本実施例では、試料を加熱したとき
の熱膨脹測定について記載したが、冷却手段を設けるこ
とによって、試料を冷却若しくは加熱した時の、試料の
収縮量若しくは膨脹量を測定することもできる。
【0022】
【発明の効果】本発明は、熱膨張量が既知の物質を基準
試料として使用し、熱機械分析装置の温度検出器の較正
を行うので、所定の範囲において複数の温度に対する温
度検出器からの検出温度信号の較正が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱機械分析装置の概略構成を示す
図である。
【図2】本実施例に係る熔解シリカの温度と熱膨脹量と
の関係を示す図である。
【符号の説明】
2・・・・・検出棒 3・・・・・差動トランス 7・・・・・熱電対 8・・・・・ヒータ S・・・・・試料(基準試料)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度検出器によって試料の温度を検出す
    るとともに、試料に当接するよう配置された膨脹検出棒
    の変位を検出することにより、加熱若しくは冷却雰囲気
    における試料の膨脹量若しくは収縮量を測定する熱機械
    分析装置において、温度に対する膨張量が既知の基準試
    料を加熱若しくは冷却したとき、検出された基準試料の
    膨脹量若しくは収縮量から換算された真の基準試料温度
    と、このとき前記温度検出器によって検出された基準試
    料温度とを比較して、温度検出器の較正を行うことを特
    徴とする熱機械分析装置の温度検出器較正法。
JP10969195A 1995-05-08 1995-05-08 熱機械分析装置の温度検出器較正法 Pending JPH08304313A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7809519B2 (en) * 2005-07-18 2010-10-05 Micron Technology, Inc. System and method for automatically calibrating a temperature sensor

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7809519B2 (en) * 2005-07-18 2010-10-05 Micron Technology, Inc. System and method for automatically calibrating a temperature sensor
US8862421B2 (en) 2005-07-18 2014-10-14 Micron Technology, Inc. System and method for automatically calibrating a temperature sensor
US9810589B2 (en) 2005-07-18 2017-11-07 Micron Technology, Inc. System and method for automatically calibrating a temperature sensor

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