JPH08304284A - 抗核抗体反応判定装置 - Google Patents

抗核抗体反応判定装置

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JPH08304284A
JPH08304284A JP13595695A JP13595695A JPH08304284A JP H08304284 A JPH08304284 A JP H08304284A JP 13595695 A JP13595695 A JP 13595695A JP 13595695 A JP13595695 A JP 13595695A JP H08304284 A JPH08304284 A JP H08304284A
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JP
Japan
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image
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unit
specimen
antinuclear antibody
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Withdrawn
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JP13595695A
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English (en)
Inventor
Hideo Suda
英雄 須田
Yoshitaka Saitou
吉敬 斉藤
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗核抗体反応による陽性・陰性の判定を自動
的に行うこと。 【構成】 励起光を検体に照射する光源24と、当該検
体からの反射光による検体像を拡大する顕微鏡レンズ2
8と、当該拡大された検体像をカラーで撮像するCCD
カメラ22と、このCCDカメラ22を支持すると共に
顕微鏡レンズ28を上下動させる上下動機構30と、こ
の上下動機構30を駆動制御すると共にCCDカメラ2
2へ撮像用のタイミング信号を出力して当該CCDカメ
ラ22からのカラー原画像に対して画像処理を行う画像
処理手段10とを備えている。しかも、検体が複数装着
された検体プレート32を所定の駆動信号に基づいて平
面駆動するXYステージ34と、XYステージ34によ
る検体プレート32の移送中には検体への照射を遮断す
る励起光シャッタ26と、検体からの反射光のうち所定
の波長のみを通過させる画像用フィルタ42とを備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗核抗体反応判定装置
に係り、特に、蛍光抗体法による抗核抗体の陰陽判定を
行う抗核抗体反応判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】抗核抗体は、正常な免疫機構に障害が発
生している自己免疫疾患いわゆるアレルギーの患者の血
清中に存在し、細胞の核成分と反応する抗体である。
【0003】この抗核抗体は、一般に、蛍光抗体法で検
出される。すなわち、患者の血清と細胞核とを反応さ
せ、蛍光標識を加えて蛍光顕微鏡を用いて抗核抗体を観
察する。このとき、抗核抗体が蛍光を発して見えればそ
の患者の血清は陽性であり、そうでない場合は陰性と判
別される。
【0004】図18乃至図23に示すように、励起光照
射により抗体が発する蛍光のパターン(染色パターン)
には抗体の種類や細胞の状態等によって種々のパターン
がある。
【0005】図18は斑紋型(Speckled型)の一例を示
す概略図である。この斑紋型では、蛍光強度が他の例と
比較して強く、また、緑色の蛍光を発する。この例で
は、核の一部に染色されない部分が生じる。
【0006】図19は辺縁型(Peripheral型)の一例を
示す概略図である。この辺縁形では、斑紋型と同様に緑
色の蛍光を発するが、その蛍光強度は図18に示した斑
紋型よりも弱く、また、核の周辺部の蛍光が中心部より
も若干強い。
【0007】図20は均質型(Homogeneous型)の一例
を示す概略図である。この均質型では、図19に示した
辺縁型とほぼ同様の蛍光強度の緑色の蛍光を発する。こ
の例では、核に均一な緑色の蛍光を発する。
【0008】図21は核小体型(Nucleolar型)の一例
を示す概略図である。この核小体型では、核小体部分に
緑色の蛍光が認められる。また、その周囲は赤色に染色
されている。
【0009】図22は、散在斑点型(Discrete Speckle
d型)の一例を示す概略図である。この散在斑点型で
は、核に微細な顆粒状の蛍光が認められる。また、その
周囲は図21に示した例と同様に赤色に染色される。
【0010】図23は、陰性の場合の一例を示す概略図
である。図示するように、赤色に染色されているが、蛍
光の存在は認められない。この場合、抗核抗体反応は陰
性である。
【0011】従来、抗核抗体の陰性・陽性の判定は、検
査者が蛍光顕微鏡を直接目視し、上述のパターンの有無
を判断することで陰陽の判定を行うか、あるいは、顕微
鏡にCCDカメラ等の撮像装置を取り付け、CRT等の
表示装置上に映して目視で行っている。
【0012】また、蛍光顕微鏡で捉えたある時間ににお
ける画像をデジタル化して、パーソナルコンピュータ等
へ入力し、この画像の濃度の平均値に基づき陰陽判定を
行っていた。
【0013】さらに、画像処理により陰陽判別を行う手
法としては、ニューラルネットワークを用いて判別を行
う手法が同一出願人により出願されている(例えば、特
願平5−262878号)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
検査者の目視による方法では、陰陽の判定を目視で行っ
ているため、個人差が生じ、判定にばらつきが生じる。
すなわち、正確な陰陽判定を行うには熟練を要し、さら
に、検査の処理速度の向上を図れない等の問題がある。
また、蛍光が微弱であるため、通常、判定は暗室で行わ
れるので作業環境が悪い、という不都合があった。さら
に、画像処理により行う場合であっても、検体像を撮像
する撮像手段は蛍光顕微鏡による検体像を対象に行われ
るため、画像処理が複雑となり、精度が一定以上向上し
ない、という不都合があった。
【0015】
【発明の目的】本発明は、係る従来例の有する課題を改
善し、特に、抗核抗体反応による陽性・陰性の判定を高
速に精度良く自動的に行うことのできる抗核抗体反応判
定装置を提供することを、その目的とする。さらに、本
発明は、抗核抗体反応の定性的な判定と、定性的な判定
で陽性とされた検体について定量的な判定を自動的に行
うことができる抗核抗体反応判定装置を提供することを
も、その目的とする。
【0016】
【課題を解決する手段】そこで、本発明では、第1の手
段として、励起光を検体に照射する光源と、当該励起光
が照射された検体からの反射光による検体像を拡大する
顕微鏡レンズと、この顕微鏡レンズにより拡大された検
体像をカラーで所定のタイミング信号に基づいて撮像す
る撮像部と、この撮像部を支持すると共に顕微鏡レンズ
を上下動させる上下動機構と、この上下動機構を駆動制
御すると共に撮像部へ撮像用のタイミング信号を出力し
て当該撮像部からのカラー原画像に対して画像処理を行
う画像処理手段とを備えている。しかも、上下動機構
に、検体が複数装着された検体プレートを所定の駆動信
号に基づいて平面駆動するXYステージを併設すると共
に、光源に、XYステージによる検体プレートの移送中
には検体への照射を遮断する励起光シャッタを併設して
いる。さらに、撮像部に、検体からの反射光のうち所定
の波長のみを通過させる画像用フィルタを併設した、と
いう構成を採っている。
【0017】ここで、画像用フィルタが通過させる所定
の波長は、蛍光に対応する緑色の波長と、染色に対応す
る赤色の波長であることが望ましい。
【0018】第2の手段として、第1の手段の構成に加
え、画像処理手段が、撮像部によって定まる全体の階調
に対して原画像の明度が一定階調以内である場合に当該
原画像の明度を強調する明度強調部と、この明度強調部
により強調された画像データ又はカラー原画像を前記画
像用フィルタにより特定される複数の特定色で二値化す
る二値化部と、この二値化部により二値化された画像デ
ータに基づいて当該画像データ中の特定色領域の大きさ
情報および位置情報を抽出する特定色領域抽出部とを備
えている。しかも、特定色領域抽出部に、特定色領域の
大きさ情報に基づいて検体の抗核抗体反応を判定する第
1の判定機能と、特定色でそれぞれ二値化された複数の
画像データ中の各位置情報に基づいて検体の抗核抗体反
応を判定する第2の判定機能とを併設した、という構成
を採っている。
【0019】第3の手段として、第2の手段の構成に加
え、画像処理手段が、第1又は第2の判定機能により陽
性と判定された検体がXYステージ直下までプレートを
移動させる制御をするXYステージ駆動制御機能と、撮
像部に一定時間間隔で複数回撮像用タイミング信号を出
力する撮像制御機能と、撮像部からの一定時間間隔の各
原画像に基づいて当該検体が陰性反応となるまでの時間
を測定する定量判定機能を備えた、という構成を採って
いる。
【0020】第4の手段として、第1又は第2の手段に
加え、画像処理手段に、画像処理手段に、撮像部からの
デジタル画像データを一時的に記憶するメモリと、撮像
部から入力されたビデオ信号を表示すると共に画像処理
手段からのデジタル画像データを表示するディスプレイ
とを併設した、という構成を採っている。
【0021】本発明では、これらの主要部を同一とする
各手段によって、前述した目的を達成しようとするもの
である。
【0022】
【作用】抗核抗体反応判定装置の動作中、第1の手段で
は、検体が複数装着された検体プレートがXYステージ
にセットされると、画像処理手段は、このXYステージ
を平面駆動させる駆動信号を出力することにより、検体
を顕微鏡直下に移送する。すると、励起光シャッタが開
き、当該検体に光源から励起光が照射される。すると、
検体中の核の蛍光強度が高まる。さらに、顕微鏡レンズ
は、当該励起光が照射された検体からの反射光による検
体像を拡大する。
【0023】次いで、必要な倍率にするため、また、焦
点を検体に合わせるため、上下動機構は、画像処理手段
からの駆動信号に基づいて撮像部を上下動させ、顕微鏡
レンズは、これに追随して上下動する。焦点が合った位
置で、または焦点が合いそうな複数の高さで当該検体の
撮像を行う。
【0024】このとき、画像用フィルタは、検体からの
反射光のうち所定の波長のみを通過させる。すると、特
定色のみからなる検体像は撮像部によってカラーで撮像
され、当該カラー原画像は画像処理手段に入力される。
画像処理手段では、当該特定色からなる、例えば、蛍光
に対応する緑色と染色に対応する赤色とからなるカラー
原画像に対して二値化処理や二値化したのちの領域の大
きさ等から当該検体の陽性・陰性を判定する。
【0025】第2の手段では、画像処理手段による陰陽
判定に際して、まず、第1の工程として、二値化部が、
カラー原画像を所定のしきい値に従って二値化する。さ
らに、特定色領域抽出部が、この二値化された画像デー
タに基づいて当該画像データ中の特定色領域の大きさ情
報を抽出する。次いで、第1の判定機能は、特定色領域
の大きさ情報に基づいて当該大きさが所定の値以上であ
るときに当該検体が陽性であると判定する。これによ
り、特に強い蛍光強度を持つ抗体の陰陽が判定される。
これは例えば、図18に示した斑紋型のパターンをとる
抗体の存在が確認される。
【0026】この第1の工程により陰性と判定された場
合、または、撮像部によって定まる全体の階調に対して
原画像の明度が一定階調以内である場合には、第2の工
程として、明度強調部が、当該明度が一定階調以内であ
る原画像の明度を強調する。さらに、二値化部は、複数
の特定色について明度を強調した原画像をそれぞれ二値
化する。さらに、特定色領域抽出部が、この二値化され
た画像データに基づいて当該画像データ中の特定色領域
の大きさ情報に基づいて当該大きさが所定の値以上であ
るときに当該検体が陽性であると判定する。これによ
り、図19に示した辺縁型や、また、図20に示した均
質型のパターンをとる抗体の存在が確認される。
【0027】第2の工程で陰性であると判定された場
合、第3の工程として、特定色でそれぞれ二値化された
複数の画像データ中のそれぞれ特定色領域の位置情報に
基づいて当該検体の陰陽を判定する。例えば、一方の特
定色が他の特定色領域に含まれるか否かにより陰陽を判
定する。これにより、図21に示した核小体型や、図2
2に示した散在斑紋点型のパターンをとる抗体の存在が
確認される。
【0028】第1の工程から第3の工程によって陽性判
定されなかった検体は、陰性と判定される。(図23参
照)
【0029】この第2の手段により、抗核抗体反応の定
性的な測定が行われる。
【0030】第3の手段では、画像処理手段が、第2の
手段により陽性と判定された検体がある場合に、まず、
XYステージによる検体プレートの移送を制御して、当
該陽性と判定された検体が顕微鏡レンズ直下まで移送さ
せる。この位置付けがされると、励起光が当該検体に対
して照射される。この励起光により、当該検体の蛍光強
度は減衰していく。一方、撮像部は、画像処理手段から
の一定時間間隔の撮像用タイミング信号により、当該蛍
光強度が減衰していく検体を一定時間を挟んで撮像す
る。
【0031】さらに、画像処理手段では、定量判定機能
により、陽性と判定された検体が陰性の反応を示すまで
の時間を測定する。従って、陽性と判定された検体につ
いて、励起光の照射により蛍光強度の減衰を促進した
上、当該検体が陰性と判定されるまでの時間を測定する
ことにより、当該検体について定量的な抗体抗核反応の
判定を行う。
【0032】第4の手段では、撮像部により撮像した検
体像は、ビデオ信号に変換される前にデジタル信号とし
て出力される。画像処理手段に併設されたメモリは、当
該撮像部からのデジタル画像データを一時的に記憶す
る。一方、ビデオ信号による画像データは、ディスプレ
イに入力され、目視検査用として表示される。
【0033】画像処理手段は、メモリに蓄積された撮像
部からの原画像データに基づいて画像処理を行う。この
ため、A/D変換等を経ることなく、すなわち、撮像し
た画像を劣化させないまま画像処理を行うこととなる。
【0034】
【実施例】次に本発明の一実施例について図面を参照し
て説明する。
【0035】図1は、本発明による抗核抗体反応判定装
置の構成を示す正面図である。抗核抗体反応判定装置
は、励起光を検体に照射する光源24と、当該励起光が
照射された検体からの反射光による検体像を拡大する顕
微鏡レンズ28と、この顕微鏡レンズ28により拡大さ
れた検体像をカラーで所定のタイミング信号に基づいて
撮像する撮像部(CCDカメラ22)と、このCCDカ
メラ22を支持すると共に顕微鏡レンズ28を上下動さ
せる上下動機構30と、この上下動機構30を駆動制御
すると共に、CCDカメラ22へ撮像用のタイミング信
号を出力して当該CCDカメラ22からのカラー原画像
に対して画像処理を行う画像処理手段10とを備えてい
る。
【0036】しかも、上下動機構30に、検体が複数装
着された検体プレート32を所定の駆動信号に基づいて
平面駆動するXYステージ34を併設している。さら
に、光源24に、XYステージ34による検体プレート
32の移送中には検体への照射を遮断する励起光シャッ
タ26を併設している。
【0037】さらに、CCDカメラ22に、検体からの
反射光のうち所定の波長のみを通過させる画像用フィル
タ42を併設している。
【0038】これを詳細に説明する。
【0039】蛍光抗体法による抗核抗体の陰性・陽性の
判定は、患者の血清と細胞核を反応させ、蛍光標識を加
えて蛍光顕微鏡を用いて抗核抗体の発する蛍光の有無に
より行うものである。図1に示した検体撮像装置20お
よび画像処理手段10は、画像処理によりこの蛍光抗体
法による抗核抗体の陰陽性の判定を自動的に行うもので
ある。
【0040】〔検体撮像装置20〕本実施例では、従来
の蛍光顕微鏡の代わりに検体撮像装置を使用し、蛍光画
像をCCDカメラ22で撮像している。このとき、画像
処理により良好に陰陽判定を行うべく、種々の特徴を有
するものとなっている。例えば、検体の蛍光強度を強め
るため紫外線に近い波長の励起光を照射している。ま
た、検体像の特徴を明瞭にするため、蛍光である緑色と
染色である赤色を通過させ、青色成分を減衰させる画像
用フィルタ42が設けられている。
【0041】検体撮像装置20の基本部分については、
従来の同軸落射式の蛍光顕微鏡と同じ構成になってい
る。すなわち、顕微鏡レンズ28は、鏡筒にレンズアタ
ッチメント44を介して取り付けられる。さらに、光源
40とCCDカメラ22がCマウント38を介して取り
付けられている。
【0042】この鏡筒ユニット46は、ユニット46全
体が上下に移動し、画像の焦点を合わせることができる
ように上下動機構30に接続されている。この上下動機
構30は装置ベース36に取り付けられ、装置ベース3
6上には、検体を乗せる検体プレート32をセットし、
それを移動するXYの二軸のXYステージ34で構成さ
れる。上下動機構30は、図示しないベルト機構と、ス
テッピングモータとを備えていて、また、上下の位置付
けを精密に行うため、鏡筒46はレールによりその動作
を案内されるようになっている。
【0043】蛍光を得るための励起光は、まず光源用フ
ィルタ40により蛍光強度を強めるために必要な波長の
みになり、鏡筒46内のハーフミラー48により反射さ
れ、検体に照射される。
【0044】この励起光により、検体の抗核抗体内に発
生した蛍光は、鏡筒内の画像用フィルタにより蛍光波長
である赤成分と緑成分のみになり、その蛍光がCCDカ
メラ22に取り込まれる。
【0045】各フィルタ42,40は、必要な波長のみ
を通す物であればどのようなものであっても良い。ま
た、ハーフミラー48は、励起光波長は反射するが、蛍
光波長を通過させるものであればよい。ここでは、ガラ
ス面を励起光波長を反射させる材質でコーティングして
いる。
【0046】また、光源用フィルタ40の次にある励起
光シャッタ26と減光フィルタは、XYステージ34の
移動時に励起光をカットする為と、目視で判別を行うた
めのものである。
【0047】また、Cマウント38を使用することで、
現在市販されているCCDカメラ22のほとんどがこの
検体撮像装置20に取り付け可能である。
【0048】CCDカメラ22は、画像処理手段からの
撮像用のタイミング信号を受信したときに検体像の撮像
を行う。画像処理手段10は、XYステージ34の移送
動作を制御して検体プレート32を位置付け制御したと
きに、当該タイミング信号を出力する。また、検体に対
する焦点の合わせ方の手法や、検体プレートの構成によ
っては、また、明度が低い検体に対する焦点合わせで
は、上下動機構による焦点合わせが良好に行われない場
合も生じる。この場合には、焦点が合いそうな位置で複
数回検体像を撮像し、同一の検体について複数のカラー
原画像により判定を行う。
【0049】上述したように本実施例による検体撮像装
置では、画像処理による陰陽判定という目的に限定され
るが、安価な装置となる。
【0050】また、従来例では、通常の蛍光顕微鏡の蛍
光画像は、蛍光自体が非常に微弱であるため、超高感度
のCCDカメラで、かつ、蛍光が単色ではないためカラ
ーカメラを使用しなければならなかった。これに対し本
実施例では、励起光(光源)のパワーを上げることで、
蛍光強度を上げることができ、さらに、CCDカメラも
それほど高感度のものでなくとも、微弱であった蛍光画
像を捉えることが可能となる。しかし、励起光強度が強
いほど蛍光の減衰が激しいので、画像の取り込み時以外
は励起光シャッタ26によって検体に励起光が当たらな
いようになっている。
【0051】また、自動判定時以外の目視判定の場合の
ために、減光フィルタも取り付けられており、目視判定
の際の蛍光の減衰を抑えることが可能となる。
【0052】さらに、本実施例では、陰陽判定を蛍光波
長により特定される特定色の成分で二値化することによ
り行っているため、当該画像処理に必要のない青成分を
減衰させる画像用フィルタを備えていて、このため、画
像処理の精度を高めることができる。
【0053】〔画像処理手段10〕図2は画像処理手段
10の構成を示すブロック図である。画像処理手段10
は、ここでは、パーソナルコンピュータ(パソコン)1
0Aと、このパソコン10Aに装着されたPIO10B
と、CCDカメラ22からのカラー原画像データを一時
的に記憶するメモリボード10Cとを備えている。
【0054】パソコン10AにはPIOボード10Bも
組み込まれており、このPIOボードを通して検体撮像
装置20の各種ステージ等を制御している。
【0055】本実施例では、陰陽判定の結果等を表示
し、また、CCDカメラ22が撮像した検体像を目視検
査用に表示するCRTを備えている。
【0056】また、CCDカメラ22からのビデオ信号
をパソコン10Aに組み込んだビデオボードで取り込む
ような構成としても良い。この場合、ハードウエア部分
で通常のCCDカメラ22を使用すると、特殊なもので
ない限り、CCDカメラ22のCCDから出力されたア
ナログ信号を一度デジタル信号へ変換し、さらに、NT
SC準拠のビデオ信号に変換するためもう一度アナログ
信号へ変換し、このビデオ信号をビデオボードでもう一
度デジタル信号へ変換して、パソコン10Aに取り込む
こととなる。CRT16へ撮像した画像を表示する場
合、CCDカメラ22からのビデオ信号を直接モニタへ
入力して表示する。
【0057】このような信号の数度にわたる変換を行っ
ているため、変換時のA/Dの性能、ノイズ、ビデオボ
ードの性能等により、信号の劣化が免れない。
【0058】そこで、CCDからの信号出力をデジタル
信号へ変換し、その信号を直接取り込めば、前述の変換
に伴う信号の劣化を防止することができる。このため、
本実施例では、高速に膨大なデジタル画像データを取り
込むことができるメモリボード10Cを備えている。こ
のメモリボード10Cは、PIOボード10Bを介して
パソコン10Aと接続されている。
【0059】CCDカメラ22側では、従来のビデオ信
号出力に加え、ビデオ信号に変換する前のデジタル信号
と、同期およびタイミング信号等を出力る構成となる。
【0060】一方、しかし、メモリボード10Cは、他
への流用も考慮し、汎用性を重点に考え、パソコン10
AのPIOボード10Bに接続可能で、パソコン10A
側からも、また、検体撮像装置20側からもアクセス可
能でなければならない。また、図2に示すように、メモ
リへのデータ、アドレスライン以外の信号は、メモリ制
御信号も含めてスルーで検体撮像装置20へ接続され
る。このようにすることで、PIOボードを介してメモ
リへのアクセスと装置の制御が可能となる。
【0061】本実施例では図2に示すメモリボード10
Bを備えた構成としたため、CCDカメラ22からの出
力を直接PIOを介してパソコン10Aに取り込むこと
ができ、このため、ビデオ信号をパソコン10Aに取り
込む場合の信号の劣化を防止することができる。さら
に、ビデオ信号をパソコンに取り込むためのビデオボー
ドが不要となる。また、汎用性を考慮しているため、こ
の画像処理装置20は検体撮像装置以外の装置での使用
も可能である。さらに、CCDカメラ22は、従来と同
じビデオ信号も出力できるため、直接モニタ(CRT1
6)に出力することができ、モニタ16上での目視判定
も可能となる。
【0062】次に、この検体撮像装置20が撮像した検
体像を画像処理手段10により抗核抗体反応を測定する
例を説明する。この陰陽判定では、図3乃至図16を参
照して説明する抗体の有無のみを判定する定性的な判定
と、抗体の量を判定する定量的な判定とを行う。
【0063】〔定性的な陰陽判定〕図3は定性的な陰陽
判定を行う場合の画像処理手段10の構成を示すブロッ
ク図である。画像処理手段10は、画像用フィルタ42
により特定される複数の特定色についてカラー原画像を
それぞれ二値化する二値化部60と、CCDカメラ22
によって定まる全体の階調に対して原画像の明度が一定
階調以内である場合に、当該原画像の明度を強調する明
度強調部62と、二値化部60により二値化された画像
データに基づいて当該画像データ中の特定色領域の大き
さ情報および位置情報を抽出する特定色領域抽出部64
と、この特定色領域抽出部64により抽出された各情報
に基づいて検体の陰陽判定を行う陰陽判定部66を備え
ている。
【0064】さらに、この陰陽判定部66が、特定色領
域の大きさ情報に基づいて検体の抗核抗体反応を判定す
る第1の判定機能68と、前記特定色でそれぞれ二値化
された複数の画像データ中のそれぞれ特定色領域の位置
情報に基づいて前記検体の抗核抗体反応を判定する第2
の判定手段と備えている。
【0065】次に、図3に示した構成により陰陽判定処
理の一例を図4を参照して説明する。抗核抗体の基本的
な染色パターンは、図18乃至図23に示したように、
大きく分けて5パターンに分類される。
【0066】本実施例では、カラー原画像中のの緑成分
の画像の有無と、その大きさと、画像の特徴とを陰性・
陽性の判別基準としている。
【0067】図18に示した「Speckled型(斑紋型)」
は、他の染色パターンと比較して倍以上の明るさを持
つ。これを利用し、まず「Speckled」に対する判定をス
テップS1乃至ステップS3の部分で行う。「Speckled
型(斑紋型)」は、楕円形上に緑色で染色された抗体で
あるので、緑成分の塊が一定以上の面積をもっていれば
陽性であり、なければ次の判定項目へ処理へ移行する。
【0068】図5はカラー原画像の一例を示す説明図で
あり、図5(A)はその概略表示であり、図5(B)は
各色の濃度(明度)ヒストグラムである。図5(B)の
グラフでは横軸が明るさであり、左側が暗い階調で、右
側が明るい階調である。縦軸は各階調での頻出頻度であ
る。青成分が少ないのは、画像フィルタ42で青成分を
通過させないようにしているためである。
【0069】図5(A)に示すように、抗体は緑色に強
く染色され、赤成分と緑成分とからなる領域は黄色とな
る。また、背景部分は黒色である。この図5(A)に示
したカラー原画像を緑成分で二値化すると図6に示す如
くとなる。ここでは、256階調の原画像をしきい値を
180として二値化した。すると、緑成分の領域が一定
範囲以上連続しているため、図3のステップS3はイエ
スとなり、当該検体は陽性と判定される。
【0070】次に、暗い蛍光画像をより鮮明にするため
に、画像の強調を行う。これは、染色パターンにより蛍
光の明るさに大きな差があるため、自動的に取り込んだ
画像の明るさによりCCDカメラ22のゲインを調節す
る機能がなければ色々な明るさの画像を全て鮮明に捉え
ることができないからである。
【0071】しかし、本実施例ではこの明度の大きな差
を利用して判別を行うため、CCDカメラのゲインは、
一定に保って画像を取り込む。従って、「Speckled型
(斑紋型)」が完全に飽和状態で取り込めなくなる直前
のゲインに設定している。すると、他のパターンはかな
り暗い画像となってしまう。そこで、この画像の強調
は、画像の色成分を変化させずに明るさのみを強調する
ものでなければならない。すなわち、蛍光反応の陽性・
陰性の判定は、色を判定基準にしているので、色合いが
変化してしまうと判定に誤りが生じるからである。
【0072】ここでは、画像データをDATA1[R,G,B]とす
ると、強調後のデータDATA2は次式で表される。
【0073】 DATA2[R,G,B] = (DATA1[R,G,B] - MIN) *255/(MAX-MIN) ここで、MAX, MINは画像強調の係数である。
【0074】例えば、256階調の場合、カラー原画像
の最大階調値が128であれば、強調係数は「2」とな
り、64であれば、「4」となる。また、本実施例では
単純に明るさを強調するものではなく、色合いの変化を
考慮した強調を行うため、実際には、複数回に分けて強
調する等の複雑な処理を行っている。
【0075】このように強調された画像中の緑成分で二
値化を行い、緑成分の有無でまず陰性・陽性の分離をス
テップS2でおこなう。ここで、緑成分がなければ、検
体は陰性と判断される。
【0076】暗い画像の例として図7(A)や図11
(A)を、また、この暗い画像の明度を式(1)により
強調した画像の例を図8および図12に示す。
【0077】図4のステップS4に続いて「Peripheral
型(辺縁型)」,「Homogeneous(均質型)」に対する
判定をステップS4乃至ステップS7で行う。
【0078】「Peripheral型(辺縁型)」,「Homogene
ous(均質型)」は、「Speckled型(斑紋型)」と同様
に、取り込んだ画像の明るさが適正であれば、図19お
よび図20に示すように、楕円形上に緑色で染色された
抗体であるので、強調された画像中の緑成分の塊が一定
以上の面積であれば陽性であり、なければ次の判定項目
へ処理を移行する。
【0079】この場合の原画像の例を図7乃至図9に示
す。図7の原画像に対し、画像強調を行うと図8に示す
如くとなる。図8では、原画像ではあまりはっきりしな
かった抗体の染色の様子が鮮明になっていることが分か
る。また、図7(B)および図8(B)に示すように、
この画像強調を行っても明度ヒストグラムの山の形は損
なわれていないため、色成分の関係は維持されているこ
とがわかる。さらに、図8(A)に示した強調画像に対
し、緑成分で二値化を行い、楕円形上に二値化された抗
体の塊が抽出されている画像が図9である。なお、赤成
分で二値化した画像と緑成分で二値化した画像の一例を
図10に示す。
【0080】ステップ7に続いて、次に、残りのパター
ンである「Nucleolar型(核小体型)」,「Centromer型
(散在斑点型)」の判定をステップS8で行う。この二
つの染色パターンは、図21乃至22に示したように、
前述のパターンに比べ、判定基準である緑成分の形状が
異なり、検体中に点在している。そのため、緑成分の周
囲に発光していない細胞(赤色)があるかどうかで判定
を行っている。
【0081】これは、細胞以外の部分で何らかのものが
染色され、発光している場合に対して、誤判別を防止す
るためである。この様子を図11乃至図14に示す。図
11に示すの原画像に対し、画像強調を行うこと、図1
2に示す如くとなり、原画像ではあまりはっきりしなか
った抗体の染色の様子が鮮明になっていることがわか
る。次に、この強調画像に対して緑成分で二値化を行
う。すると、図13(A)に示す如くとなる。続いて、
赤成分での二値化を行い、当該赤成分領域に緑成分の領
域を合成する。これを図14に示す。図14に示すよう
に、緑成分が点在している場合、さらに赤成分で二値化
を行うことで抽出された緑成分の周囲が、赤成分で囲ま
れている様子が分かる。
【0082】実際の判定では、特定色領域抽出部64に
よって抽出された緑成分および赤成分の各領域の位置情
報によってステップS8の判定を行っている。
【0083】また、図15乃至図16に陰性検体の原画
像とそれを強調した画像を示す。この画像では、緑成分
で二値化を行っても何も抽出されないので陰性であるこ
とがわかる。また、ノイズとして入るような緑色成分の
影響は、図4に示した処理工程によって有効に除去され
る。
【0084】上述したように本実施例では、単純に緑成
分の有無のみから陰性・陽性の判別を行うのではなく、
絶対的な蛍光の明るさとその形状から判別を行い、陰性
・陽性の定性試験を行うものである。このため、比較的
計算の速い画像処理の手法である二値化等を組み合わせ
た為、この陰性・陽性の定性試験を高速に行うことがで
きる。さらに、染色パターンを考慮して陰性判定を行う
ため、ノイズの影響を良好に除去することができる。
【0085】特に、図4に示した手法では、明度の強調
を適宜行うため、特定の検体の判定結果に応じてCCD
カメラ22のゲインを再設定するような処理が必要な
く、このため、全体の処理が高速に行われる。
【0086】〔定量判定〕従来より、陽性の検体に対し
ては、染色の希釈倍率を大きくしていき、どの希釈倍率
で蛍光が確認できなくなるかの定量試験も行われてい
る。
【0087】この定量試験に関しては、各希釈倍率検体
から取り込まれた画像に関して、前述のように画像の強
調をせずに、各染色パターン毎に陰性・陽性の絶対的な
判定明度のしきい値を設定しておき、画像の二値化を行
うときにこのしきい値を用いることで判定を行ってい
た。このようにすることで、どの希釈倍率で蛍光が一定
量以下になるかが判断でき、目視で行っているものと同
等の判定結果が得られる。
【0088】しかし、この従来例では、蛍光が一定量以
下になるまで何度も希釈を繰り返す必要があり、このた
め、かなりの時間を必要とするという不都合があった。
また、複数の希釈倍率の検体を予め作っておく手法で
は、同一の検体に対する定量試験を行うことができない
ため、試験結果の精度の点で難がある、という不都合が
あった。
【0089】本実施例では、最初に陰性・陽性の判定を
行ったものと同じ希釈倍率で蛍光の減衰時間で前述の定
量試験と同等の結果を得るものである。
【0090】上述した図1乃至図16に示した定性試験
の判別方法では、検体に照射する励起光の励起光強度が
強く、蛍光が強く発生する。このことは逆に蛍光の減衰
が早いことを示している。また、励起光を当てる時間も
管理できることから、定性試験で陽性の判定があったも
のに関してはそのまま励起光を照射し続け、一定時間間
隔で画像を取り込み、どの時点で陰性に変わるかで定量
試験と同等の結果を得ることができる。
【0091】この場合、取り込んだ画像を強調するとき
の係数は、最初の定性試験で行ったものと同じでなけれ
ばならない。このようにすることで、同じ条件下で、蛍
光の減衰の判定が可能となる。ただし、このときの減衰
時間と蛍光強度の関係は事前に求めておく必要がある。
例えば、抗体の種類により蛍光強度、蛍光の減衰特性が
異なるため、また、希釈率によっても異なるものとなる
ためである。
【0092】図17は本実施例による定量試験の処理工
程の一例を示すフローチャートである。まず、図4に示
したフローチャートにより陽性と判定された検体が顕微
鏡レンズ28直下に来るように検体プレート32を移送
する(ステップS21)。これは、画像処理手段10に
よるPIOボード10Bを介したXYステージ34の駆
動制御により行っている。
【0093】次いで、タイマを起動する(ステップS2
2)。これは、パソコン10Aが備えているものを用い
ている。
【0094】さらに、励起光シャッタ26を開いて当該
検体に励起光を照射する(ステップS23)。この場
合、定性判定の場合の強度よりも強い強度で励起光を照
射するようにしても良い。
【0095】すると、検体から発せられる蛍光は減衰し
ていく。画像処理手段10は、CCDカメラ22に撮像
用のタイミング信号を出力する。CCDカメラ22はこ
のタイミング信号を受信したときに検体像を撮像する
(ステップS24)。さらに、画像処理手段10では、
図4に示したフローチャートにより当該検体の陽性・陰
性の判定を行う。この間も、励起光は検体に照射されて
いる。
【0096】陽性と判定された場合(ステップS2
5)、画像処理手段は、一定時間経過後に撮像用のタイ
ミング信号を出力する。すると、検体から発せられる蛍
光は前回撮像したときよりも減衰しているため、前回の
原画像よりも緑成分の少ない画像が撮像される(ステッ
プS24)。当該画像に基づいて再度陰陽判定を行い
(ステップS23)、陽性である場合には、再度一定時
間経過後に検体像を撮像する(ステップS24)。この
ステップS23からステップS25までの処理を検体が
陰性となるまで繰り返す。
【0097】陰性と判定された場合、タイマによる計時
を終了し、当該検体の定量的な試験結果として外部表示
する。
【0098】上述したように本実施例による定量試験で
は、定量試験の為の希釈工程が必要なくなり、また、同
一の検体に対して定性試験と定量試験を行うことができ
るため、検体の違いによる誤差を無くすことができる。
このため、高速で定性・定量の判定が可能となる。
【0099】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、請求項1記載の発明では、励起光
の照射により、検体像の蛍光強度が高まり、さらに、撮
像部が、画像用フィルタによって所定の波長のみとなっ
た検体像を撮像するため、画像処理手段は、二値化処理
等の画像処理により当該検体の陰陽判定を良好に行うこ
とができ、しかも、上下動機構が、撮像部を上下動させ
るため、拡大率や検体の上下方向の位置にかかわらず当
該検体像への焦点を合わせることができ、かつ、XYス
テージが、複数の検体が装着された検体プレートを移送
するため、複数の検体について連続して陰陽判定を行う
ことができ、さらに、励起光シャッタが、XYステージ
によって検体プレートが移送されている間は励起光の照
射を遮断するため、陰陽判定を行っていない検体の蛍光
強度の減衰を防止することができる。このように、抗核
抗体反応による陽性・陰性の判定を自動的に行うことの
できる従来にない優れた抗核抗体反応判定装置を提供す
ることができる。
【0100】請求項2記載の発明では、明度強調部が、
撮像部によって定まる全体の階調に対して前記原画像の
明度が一定階調以内である場合に当該原画像の明度を強
調するため、通常の二値化処理では検出されないほどカ
ラー原画像の明度が低い場合でも特定色領域を抽出でき
るため、抗体の種類によって蛍光強度が大幅に異なる場
合であっても、一番強い蛍光強度に併せて撮像部のゲイ
ンを設定し、蛍光強度が相対的に弱い抗体の場合には明
度強調により陰陽判定を行うことができ、従って、陰陽
判定の測定結果に応じて撮像部のゲインを補正して再度
撮像するような煩雑で処理時間が長くなる行程を設ける
必要がなくなる。このように、抗核抗体反応による陽性
・陰性の判定を高速に行うことのできる従来にない優れ
た抗核抗体反応判定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す正面図である。
【図2】図1に示した画像処理手段の詳細構成を示すブ
ロック図である。
【図3】図2に示したパソコンの構成を示す機能ブロッ
ク図である。
【図4】図1に示した検体撮像装置により撮像したカラ
ー原画像に対して図3に示した構成の画像処理手段によ
り陰陽判定を行う処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図5】原画像データの一例を示す説明図であり、図5
(A)は、斑紋型のカラー原画像の一例を簡略表示した
図で、図5(B)はその濃度ヒストグラムである。
【図6】図5(A)に示したカラー原画像を緑成分によ
り二値化した例を示す説明図である。
【図7】原画像データの一例を示す説明図であり、図7
(A)は辺縁型又は均質型のカラー原画像の一例を簡略
表示した図で、図7(B)はその濃度ヒストグラムであ
る。
【図8】図7(A)に示したカラー原画像を画像強調し
た場合の一例を示す図で、図8(A)はそのカラー画像
を簡略表示した図で、図8(B)はその濃度ヒストグラ
ムである。
【図9】図8(A)に示したカラー画像(強調後)を緑
成分により二値化した例を示す説明図である。
【図10】図8(A)に示したカラー画像(強調後)を
緑成分および赤成分によりそれぞれ二値化した例を示す
説明図である。
【図11】原画像データの一例を示す説明図であり、図
11(A)は核小体型又は散在斑点型のカラー原画像の
一例を簡略表示した図で、図11(B)はその濃度ヒス
トグラムである。
【図12】図11(A)に示したカラー原画像を画像強
調した場合の一例を示す図で、図12(A)はそのカラ
ー画像を簡略表示した図で、図12(B)はその濃度ヒ
ストグラムである。
【図13】図12(A)に示したカラー画像(強調後)
を緑成分により二値化した例を示す説明図である。
【図14】図12(A)に示したカラー画像(強調後)
を緑成分および赤成分によりそれぞれ二値化した例を示
す説明図である。
【図15】原画像データの一例を示す説明図であり、図
15(A)は陰性の場合ののカラー原画像の一例を簡略
表示した図で、図15(B)はその濃度ヒストグラムで
ある。
【図16】図15(A)に示したカラー原画像を画像強
調した場合の一例を示す図で、図16(A)はそのカラ
ー画像を簡略表示した図で、図16(B)はその濃度ヒ
ストグラムである。
【図17】図1乃至図3に示した構成により定量試験を
行う場合の処理工程を示すフローチャートである。
【図18】斑紋型の染色パターンを簡略表示した説明図
である。
【図19】辺縁型の染色パターンを簡略表示した説明図
である。
【図20】均質型の染色パターンを簡略表示した説明図
である。
【図21】核小体型の染色パターンを簡略表示した説明
図である。
【図22】散在斑点型の染色パターンを簡略表示した説
明図である。
【図23】陰性の染色パターンを簡略表示した説明図で
ある。
【符号の説明】
10 画像処理手段 10A パソコン 10B PIOボード 10C メモリボード 20 検体撮像装置 22 撮像部(CCDカメラ) 24 光源 26 励起光シャッタ 28 顕微鏡レンズ 30 上下動機構 32 検体プレート 34 XYステージ 42 画像用フィルタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起光を検体に照射する光源と、当該励
    起光が照射された検体からの反射光による検体像を拡大
    する顕微鏡レンズと、この顕微鏡レンズにより拡大され
    た検体像をカラーで所定のタイミング信号に基づいて撮
    像する撮像部と、この撮像部を支持すると共に前記顕微
    鏡レンズを上下動させる上下動機構と、この上下動機構
    を駆動制御すると共に前記撮像部へ撮像用のタイミング
    信号を出力して当該撮像部からのカラー原画像に対して
    画像処理を行う画像処理手段とを備え、 この上下動機構に、前記検体が複数装着された検体プレ
    ートを所定の駆動信号に基づいて平面駆動するXYステ
    ージを併設すると共に、前記光源に、前記XYステージ
    による前記検体プレートの移送中には前記検体への照射
    を遮断する励起光シャッタを併設し、 前記撮像部に、前記検体からの反射光のうち所定の波長
    のみを通過させる画像用フィルタを併設したことを特徴
    とする抗核抗体反応判定装置。
  2. 【請求項2】 前記画像処理手段が、前記撮像部によっ
    て定まる全体の階調に対して前記原画像の明度が一定階
    調以内である場合に当該原画像の明度を強調する明度強
    調部と、この明度強調部により強調された画像データ又
    は前記カラー原画像を前記画像用フィルタにより特定さ
    れる複数の特定色で二値化する二値化部と、この二値化
    部により二値化された画像データに基づいて当該画像デ
    ータ中の特定色領域の大きさ情報および位置情報を抽出
    する特定色領域抽出部とを備えると共に、 この特定色領域抽出部に、前記特定色領域の大きさ情報
    に基づいて前記検体の抗核抗体反応を判定する第1の判
    定機能と、前記特定色でそれぞれ二値化された複数の画
    像データ中の前記各位置情報に基づいて前記検体の抗核
    抗体反応を判定する第2の判定機能とを併設したことを
    特徴とする請求項1記載の抗核抗体反応判定装置。
  3. 【請求項3】 前記画像処理手段が、前記第1又は第2
    の判定機能により陽性と判定された検体が前記XYステ
    ージ直下まで前記プレートを移動させる制御をするXY
    ステージ駆動制御機能と、前記撮像部に一定時間間隔で
    複数回撮像用タイミング信号を出力する撮像制御機能
    と、前記撮像部からの一定時間間隔の各原画像に基づい
    て当該検体が陰性反応となるまでの時間を測定する定量
    判定機能を備えたことを特徴とする請求項2記載の抗核
    抗体反応判定装置。
  4. 【請求項4】 前記画像処理手段に、前記撮像部からの
    デジタル画像データを一時的に記憶するメモリと、前記
    撮像部から入力されたビデオ信号を表示すると共に前記
    画像処理手段からのデジタル画像データを表示するディ
    スプレイとを併設したことを特徴とする請求項1又は2
    記載の抗核抗体反応判定装置。
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