JPH08302126A - 汎用ポリスチレン樹脂組成物 - Google Patents

汎用ポリスチレン樹脂組成物

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JPH08302126A
JPH08302126A JP7129197A JP12919795A JPH08302126A JP H08302126 A JPH08302126 A JP H08302126A JP 7129197 A JP7129197 A JP 7129197A JP 12919795 A JP12919795 A JP 12919795A JP H08302126 A JPH08302126 A JP H08302126A
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JP
Japan
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inorganic filler
general
resin composition
polystyrene resin
purpose polystyrene
Prior art date
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Pending
Application number
JP7129197A
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English (en)
Inventor
Masahiko Itakura
雅彦 板倉
Yoshihiro Asami
芳弘 朝見
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 GPポリスチレンの他の特性を実質的に維持
させて、実用強度を向上させたコストパフォーマンスの
高い汎用ポリスチレン樹脂組成物を提供する。 【構成】 スチレン重合体と無機充填剤からなる樹脂組
成物であって、スチレン重合体100重量部に対して、
平均粒子径が0.001〜0.5μmである炭酸カルシ
ウムや硫酸バリウム等の無機充填剤を0.01〜3重量
部配合することを特徴とする汎用ポリスチレン樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気機器、日用品、容
器等用の成形材料として、広範な用途に大量に使用され
ているポリスチレン樹脂組成物に係るもので、詳しく
は、実用強度の改良された汎用ポリスチレン樹脂組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】GPポリスチレンは、ストレートのポリ
スチレンの特長である成形性、透明性に優れ、耐熱変形
性も良好であり、射出成形、押出成形、熱成形等の各種
の成形法を適用することができ、家電製品、家具、建
材、日用品等の多岐にわたる広範な用途に使用されてい
る。
【0003】しかしながら、ストレートのポリスチレン
は、実用強度の目安とされるタフネスの評価値である衝
撃強さは他の透明性樹脂、特にAS樹脂(スチレン−ア
クリロニトリル共重合体)、やMS樹脂(スチレン−メ
チルメタクリレート系共重合樹脂)と比べると衝撃強さ
が低位であり、そのために、射出成形時、成形品のシャ
ープコーナーなどに応力が集中した場合、亀裂の発生を
みることがある。
【0004】ストレートのポリスチレンの耐衝撃性改良
手段としては、分子量を大きくする方法があるが、流動
性が低下し、成形性を悪化させる。この場合、ミネラル
オイル等の可塑剤を添加して、流動性を改善しようとす
ると、耐熱変形性が低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のごとく、GPポ
リスチレンについては、従来の技術で成形性、透明性、
耐熱変形性の実質的な低下をおこさずに、耐衝撃性を改
善することは至難の問題であった。
【0006】本発明者は、この課題を解決すべく、鋭意
研究を重ねた結果、GPポリスチレンに対して、超微粒
子状の無機充填剤をごく少量配合することにより、AS
樹脂に近い耐衝撃性を発見するという従来の知見では全
く予期しがたい成果を得、本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、GPポリスチ
レン100重量部に対して、平均粒子径が0.001〜
0.5μmの無機充填剤を0.01〜3重量配合してな
る実用強度の改良された汎用ポリスチレン樹脂組成物
を、また、この場合に、配合する無機充填剤の好適な要
件としては、3mm厚みのプレートと試片のヘーズ値
(ASTMD1003の規定による)を5.0以下とす
るものであること、さらにこれらの要件を満たす無機充
填剤のうち、超微粒子の炭酸カルシウム、または硫酸バ
リウムが好適であることを提示する。
【0008】本発明は、スチレン重合体に非常に細かい
無機充填剤を少量添加することにより、透明性をそれほ
ど損なうことなく、樹脂の実用強度を改良することがで
きる。例えば高強度タイプのスチレン重合体に非常に細
かい無機充填剤を少量添加することにより、高強度タイ
プのスチレン重合体より更に実用強度の優れた、AS樹
脂(スチレン−アクリロニトリル共重合体)に近い実用
強度を有するスチレン重合体樹脂組成を製造物すること
ができる。
【0009】本発明に使用するGPポリスチレンは、平
均分子量が10万から50万の範囲のストレート(単一
重合体の)ポリスチレンである。
【0010】本発明に使用する無機充填剤としては、炭
酸カルシウム、タルク、水酸化マグネシウム、クレー、
シリカ、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マ
グネシウム等が挙げられる。無機充填剤の平均粒子径は
0.001〜0.5μmである。好ましくは0.01〜
0.3μmである。平均粒子径が0.001μm未満で
あると、分散性が非常に悪く樹脂中に均一に分散させる
ことができない。また無機充填剤の平均粒子径が0.5
μmを越えると、実用強度の改良が認められない。また
平均粒子径が0.5μmを越えると無機充填剤の添加量
が極少量でもスチレン重合体成型品のヘーズ値が大きく
なり好ましくない。このように実用強度と透明性のバラ
ンスを考えると、無機充填剤の平均粒子径は0.001
〜0.5μm、好ましくは0.01〜0.3μmであ
る。
【0011】本発明において、無機充填剤の添加量は
0.01〜3重量部である。好ましくは0.1〜2重量
部である。添加量が0.01重量部未満であると実用強
度の改良効果が得られない。また、3重量部を越えると
スチレン重合体成型品のヘーズ値が大きくなり好ましく
ない。このように実用強度と透明性のバランスを考える
と、無機充填剤の添加量は0.01〜3重量部である。
【0012】無機充填剤添加のスチレン重合体成型品の
ヘーズ値は、無機充填剤の添加量、粒子径の他に、無機
充填剤の種類の違いによっても影響を受ける。従って、
無機充填剤の添加量、粒子径が上記範囲内でかつ3mm
肉厚プレート試片でのヘーズ値が5以下であることが最
も好ましい。このような要件を満たす充填剤としては、
超微粒子の炭酸カルシウムや硫酸バリウムを例示するこ
とができる。
【0013】なお、無機充填剤の分散性を良くするため
に無機充填剤を表面処理したり、分散剤を添加したりす
ることもできる。
【0014】本発明のスチレン重合体には、必要に応じ
て、熱、光、酸素に対する安定剤(例えば、フェノール
系化合物、リン系化合物などの酸化防止剤;ベンゾトリ
アゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、サリチル
酸フェニル化合物等の紫外線吸収材;ヒンダードアミン
系安定剤や、流動パラフィン、エチレンビスステアリル
アミド、金属石鹸(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム等)等の滑剤や離
型剤、帯電防止剤、着色剤等の添加剤を添加してもよ
い。
【0015】本発明の汎用ポリスチレン樹脂組成物の製
造方法(無機充填剤の添加方法)は、スチレン重合体の
重合時に無機充填剤を添加してもよいし、スチレン重合
体ペレット或いはパウダーと無機充填剤を押出機等の成
形加工機によって溶融混練することにより製造すること
もできる。その他の配合剤は常法により適宜の工程で添
加する。
【0016】
【実施例】以下実施例によって本発明を更に詳しく説明
するが、本発明の技術思想はこれらの実施例によって何
ら制限されるものでない。 実施例1〜5
【0017】表1に示した配合処方で配合し、2軸押出
機で220℃で溶融混練し、ストランドに押し出し、ペ
レタイザーでペレット化した。 比較例1、2および5
【0018】表1に示した通り、それぞれ樹脂単独で、
実施例と同じ加工履歴を附与して、再ペレット化した。
【0019】比較例3 硫酸バリウムの配合量を4重量部とした以外は、実施例
4と同様にして、ぺレット状コンパウンドを製造した。
【0020】比較例4 硫酸バリウムの平均粒径1.2μmのものを使用し、配
合量を1重量部とした以外は、実施例3または4と同様
にして、ペレット状コンパウンドを製造した。
【0021】
【表1】 #55 : 高強度タイプGPPS(ダイセル化学工業
(株)製) #51 : 高強度タイプGPPS(ダイセル化学工業
(株)製) AS樹脂:セビアンN050(ダイセル化学工業(株)
製) BF−20 : 硫酸バリウム(堺化学工業(株)
製)、平均粒子径0.03μm BF−1・L : 硫酸バリウム(堺化学工業(株)
製)、平均粒子径0.1μm B−54 : 硫酸バリウム(堺化学工業(株)製)、
平均粒子径1.2μm 白艶華0: 炭酸カルシウム(白石工業(株)製)、平
均粒子径0.03μm
【0022】実用物性の測定 実施例1〜5、比較例1〜5で製造したペレット状コン
パウンドおよび樹脂再ペレット化物を220℃で射出成
形し、テストピースを作製し、下記の試験方法により測
定した。
【0023】(1)ヘーズ値:ASTM D1003に
準じて測定した。テストピース厚みは、3mmとした。 (2)アイゾット衝撃強度:JIS K6871に準じ
て測定した。テストピースは幅6.4mm×厚み12.
7mm×長さ63.5mm (3)落球衝撃試験;カラープレート成形品(幅100
mm×長さ350mm×厚み3mm)を成形し、凹部が
形成された台上に載置し、前記凹部に向かって50gの
鋼球を落下させ、成形品の破壊の有無を目視で観察し
た。成形品の破壊の確率が50%となる落下の高さか
ら、エネルギー基準に換算し、50%破壊エネルギーと
して表示した。 (4)荷重たわみ温度:ASTM D648に準じて測
定を行った。テストピース肉厚6.4mm、荷重18.
6Kg/cm2 測定結果は表2に示した。
【表2】 測定結果の評価 本発明の組成物は測定結果より明らかなごとく、GPポ
リスチレンと比較して、耐衝撃性が改善され、AS樹脂
のレベルに近ずく。しかも、成形性、耐熱変形性は、実
質的に維持され、透明性も、ヘイズ5以内であるので、
実用上の差異は生じない。
【発明の効果】GPポリスチレンに超微粒子無機充填剤
を配合することにより、GPポリスチレンの特性である
成形性、透明性、耐熱変形性を殆ど変えずに、実用強度
をAS樹脂レベルに近ずけることが可能となり、汎用樹
脂としてのコストパフォーマンスを格段に向上させるこ
とができた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GPポリスチレン100重量部に対し
    て、平均粒子径が0.001〜0.5μmの無機充填剤
    を0.01〜3重量配合してなる実用強度の改良された
    汎用ポリスチレン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 3mm厚みプレート試片でのヘーズ値
    (ASTMD1003の規定による)を5.0以下とす
    る無機充填剤を配合することを特徴とする請求項1に記
    載の汎用ポリスチレン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 無機充填剤が超微粒子炭酸カルシウムま
    たは硫酸バリウムである請求項1に記載の汎用ポリスチ
    レン樹脂組成物。
JP7129197A 1995-04-28 1995-04-28 汎用ポリスチレン樹脂組成物 Pending JPH08302126A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010248377A (ja) * 2009-04-16 2010-11-04 Daicel Polymer Ltd As樹脂組成物

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