JPH08301967A - 新規重合物及びその製造方法並びにエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

新規重合物及びその製造方法並びにエポキシ樹脂組成物

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JPH08301967A
JPH08301967A JP7105919A JP10591995A JPH08301967A JP H08301967 A JPH08301967 A JP H08301967A JP 7105919 A JP7105919 A JP 7105919A JP 10591995 A JP10591995 A JP 10591995A JP H08301967 A JPH08301967 A JP H08301967A
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JP
Japan
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epoxy resin
group
polymer
hydrocarbon group
resin composition
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JP7105919A
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Noriko Nakayama
紀子 中山
Masashi Kaji
正史 梶
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低吸湿性、低誘電性、低熱膨張性に優れた硬
化物を与えるエポキシ樹脂用の硬化剤として有用な新規
重合物を提供する。また、このような新規重合物が配合
され、積層板や電子部品封止等の用途に有用なエポキシ
樹脂組成物を提供する。 【構成】 下記一般式(1) 【化1】 〔但し、式中、R1 〜R4 は水素原子、ハロゲン原子又
は炭素数1〜6の炭化水素基を示し、Xは炭素数1〜2
0の炭化水素基、酸素原子、硫黄原子、スルホン基、ケ
トン基、単結合又は下記一般式(2) 【化2】 (但し、式中、R5 及びR6 は水素原子又は炭素数1〜
6の炭化水素基を示す)で表される芳香族基を示し、ま
た、Aは2価の芳香族基を示し、nは1〜15の整数を
示す)で表される新規重合物である。また、この新規重
合物の製造方法及びこの新規重合物を硬化剤成分として
含有するエポキシ樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低吸湿性、低誘電性、
低熱膨張性に優れた硬化物を与えるエポキシ樹脂硬化剤
として有用な新規重合物及びこれを用いて調製され、積
層板、電子部品封止等の用途に有用なエポキシ樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、特に先端材料分野の進歩に伴い、
より高性能なベースレジンの開発が求められている。例
えば、移動体通信、自動車電話等の普及による情報通信
量の増大に伴う高周波化や、コンピューター分野におけ
る演算速度の向上等の動向により、低誘電率、低誘電正
接に優れ、かつ、耐湿性、耐熱性、低熱膨張性にも優れ
た材料の開発が望まれている。
【0003】しかしながら、従来より知られているエポ
キシ樹脂としては、これらの要求を満足するものは未だ
知られていない。例えば、周知のビスフェノール型エポ
キシ樹脂は、常温で液状であり、作業性に優れているこ
とや、硬化剤、添加剤等との混合が容易であることから
広く使用されているが、低誘電性に問題があるのに加え
て、耐熱性、耐湿性の点で問題がある。
【0004】そこで、このような問題を解決しようとす
る試みもなされている。例えば、低誘電性を改良したも
のとして脂肪族鎖を導入したエポキシ樹脂を用いたエポ
キシ樹脂組成物が提案されている(特開平6−1823
号公報)が、このエポキシ樹脂組成物には耐熱性や難燃
性に問題がある。
【0005】また、これらの問題点を解決するための方
法の一つとして、多価のフェノール性水酸基を有する化
合物とポリイソシアネート化合物との反応生成物を硬化
剤としたエポキシ樹脂組成物が提案されている(特開昭
63−97623号公報)。
【0006】しかしながら、多価のフェノール性水酸基
を有する化合物とポリイソシアネート化合物との反応に
より得られる生成物は、粘度が高くエポキシ樹脂組成物
としての成形作業性に問題があるほか、この多価のフェ
ノール性水酸基を有する化合物とポリイソシアネート化
合物との反応においては、反応率を高くしすぎると最終
的にゲル化に至るために実用に供することができず、こ
のために未反応のイソシアネート基が残った状態で使用
することになるが、この場合には、エポキシ樹脂と配合
して組成物とする段階で副反応が起こり易く、組成物製
造上の作業性に問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、低吸湿性、低誘電性、低熱膨張性に優れた硬化物を
与えるエポキシ樹脂用の硬化剤として有用な新規重合物
を提供することにある。また、本発明の他の目的は、こ
のような新規重合物が配合され、積層板や電子部品封止
等の用途に有用なエポキシ樹脂組成物を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記一般式(1)
【0009】
【化6】
【0010】〔但し、式中、R1 〜R4 は水素原子、ハ
ロゲン原子又は炭素数1〜6の炭化水素基を示し、Xは
炭素数1〜20の炭化水素基、酸素原子、硫黄原子、ス
ルホン基、ケトン基、単結合又は下記一般式(2)
【0011】
【化7】 (但し、式中、R5 及びR6 は水素原子又は炭素数1〜
6の炭化水素基を示す)で表される芳香族基を示し、ま
た、Aは2価の芳香族基を示し、nは1〜15の数を示
す)で表される新規重合物である。
【0012】また、本発明は、少なくともエポキシ樹脂
及び硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物において、硬化剤
成分として上記一般式(1)で表される重合物を含有す
るエポキシ樹脂組成物である。
【0013】本発明において、上記一般式(1)で表さ
れる重合物は、下記一般式(3)
【化8】 〔但し、式中、R1 〜R4 及びXは一般式(1)の場合
と同じである)で表されるビスフェノール化合物と芳香
族ジイソシアネート化合物とを反応させることにより合
成することができる。
【0014】ここで、ビスフェノール化合物としては、
2,2’−ジヒドロキシジフェニルメタン、2,4’−
ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−
ジヒドロキシジフェニルメタン、3,3’,5,5’−
テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタ
ン、2,2’−エチリデンジフェノール、2,4’−エ
チリデンジフェノール、4,4’−エチリデンジフェノ
ール、2,2’−イソプロピリデンジフェノール、2,
4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−イソ
プロピリデンジフェノール、4,4’−(1,3−ジメ
チルブチリデン)ビスフェノール、4,4’−シクロヘ
キシリデンビスフェノール、4,4’−(2−エチルヘ
キシリデン)ビスフェノール、4,4’−(1−フェニ
ルエチリデン)ビスフェノール、2,2’−ジヒドロキ
シジフェニルエーテル、2,4’−ジヒドロキシジフェ
ニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエー
テル、2,2’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、2,2’−
ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフ
ェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’
−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−[1,3−フェ
ニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノー
ル、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチル
エチリデン)]ビスフェノール、4,4’−[1,4−
フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビス(2−
メチルフェノール)、4,4’−[1,3−フェニレン
ビス(1−メチルエチリデン)]ビス(2−メチルフェ
ノール)、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−
メチルエチリデン)]ビス(2,6−ジメチルフェノー
ル)、4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチ
ルエチリデン)]ビス(2,6−ジメチルフェノー
ル)、あるいは、これらの2種以上の混合物を用いるこ
とができ、好ましくは2,2’−体、2,4’−体及び
4,4’−体の混合物であるジヒドロキシジフェニルメ
タン類、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、
[フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェ
ノール類である。
【0015】また、ジイソシアネート化合物としては、
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレン
ジイソシアネート、1,3−キシレンジイソシアネー
ト、1,4−キシレンジイソシアネート、4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソ
シアネート、あるいは、これらの2種以上の混合物を用
いることができ、好ましくはジフェニルメタンジイソシ
アネート類や、トリレンジイソシアネート類である。
【0016】ビスフェノール化合物とジイソシアネート
化合物とを反応させる際には、ジイソシアネート化合物
に対して等モル若しくは過剰のビスフェノール化合物を
用いる。両者のモル比としては、通常、ジイソシアネー
ト化合物1モルに対して、ビスフェノール化合物を1〜
10モル、好ましくは1.2〜8モルの範囲で用いるの
がよい。これより少ないと重合物の分子量が高くなると
共に粘度が高くなり、エポキシ樹脂組成物を調製する際
における成形作業性が低下する。また、これより多いと
イソシアネート変性量が低下し、硬化物の特性向上が不
十分となる。なお、一般式(1)において、nは平均の
繰り返し数を示す。
【0017】これらビスフェノール化合物とジイソシア
ネート化合物との反応生成物(重合物)中には、通常、
未反応のビスフェノール化合物が残存する。この反応生
成物中から未反応のビスフェノール化合物を除いてから
エポキシ樹脂組成物を調製することもできるが、工業的
には、通常、この未反応のビスフェノール化合物を除去
することなくそのまま混合物として使用される。
【0018】本発明の重合物は、通常、ビスフェノール
化合物とジイソシアネート化合物とを所定のモル比で混
合した後、30〜180℃に加熱しながら1〜20時間
反応させることにより合成される。
【0019】また、この反応の際に、ベンゼン、トルエ
ン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族化合
物や、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン等のケトン類等を溶媒として使用することがで
きる。更にまた、この反応の際に、必要に応じてスズ
系、アミン系等の触媒を用いることもできる。
【0020】本発明のエポキシ樹脂組成物には、そのエ
ポキシ成分として、分子中にエポキシ基を2個以上有す
る通常のエポキシ樹脂が使用される。このエポキシ樹脂
としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノール
F、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、
4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、ハ
イドロキノン、レゾルシン等の2価のフェノール類、ト
リス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,
2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラッ
ク、フェノールアラルキル樹脂等の3価以上のフェノー
ル類、あるいは、ナフトールやナフタレンジオール類を
用い、これにホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、p
−キシリレングルコール、ジビニルベンゼン等を縮合さ
せて得られるナフタレン系ノボラック、ナフタレン系ア
ラルキル樹脂、テトラブロモビスフェノールA等のハロ
ゲン化ビスフェノール類等から誘導されるグルシジルエ
ーテル化物が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、そ
の1種のみを単独で用いることができるほか、2種以上
を混合して用いることもできる。
【0021】本発明のエポキシ樹脂組成物において、上
記本発明の重合物の使用量は、エポキシ樹脂100重量
部に対して通常5〜100重量部、好ましくは20〜8
0重量部である。これより少ないと特性向上の効果が少
なく、また、これより多いと成形性に支障をきたす。
【0022】また、本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化
剤としては、本発明の重合物以外に、一般にエポキシ樹
脂の硬化剤として知られているものを適宜併用して使用
することができる。例えば、ジシアンジアミド、多価フ
ェノール類、酸無水物類、芳香族又は脂肪族アミン類等
がある。
【0023】具体的に例示すれば、多価フェノール類と
しては、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、
ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、4,
4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、ハイド
ロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール等の2価の
フェノール類や、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)
メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、フェノールノボラック、o−クレゾ
ールノボラック、ナフトールノボラック、ポリビニルフ
ェノール等に代表される3価以上のフェノール類や、更
には、フェノール類、ナフトール類又は、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレ
ンビスフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’
−ビフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタ
レンジオール等の2価のフェノール類のホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロ
キシベンズアルデヒド、p−キシリレングリコール等の
縮合剤により合成される多価フェノール性化合物等が挙
げられる。また、酸無水物としては、無水フタル酸、テ
トラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ
無水フタル酸、メチル無水ハイミック酸、無水ナジック
酸、無水トリメリット酸等が挙げられる。更に、アミン
類としては、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジ
アミノジフェニルスルホン、m−フェニレンジアミン、
p−キシリレンジアミン等の芳香族アミン類や、エチレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリ
アミン、トリエチレンテトラミン等の脂肪族アミン類が
挙げられる。本発明のエポキシ樹脂組成物には、これら
の硬化剤の1種又は2種以上を混合して用いることがで
きる。
【0024】更に、本発明のエポキシ樹脂組成物中に
は、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエー
テル、ポリウレタン、石油樹脂、インデンクマロン樹
脂、フェノキシ樹脂等のオリゴマー又は高分子化合物を
適宜配合することができる。
【0025】また、本発明のエポキシ樹脂組成物には、
無機充填剤、顔料、難然剤、揺変性付与剤、カップリン
グ剤、流動性向上剤等の添加剤を配合することができ
る。無機充填剤としては、例えば、球状あるいは破砕状
の溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ粉末、アルミナ粉
末、ガラス粉末、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、ア
ルミナ、水和アルミナ等が挙げられ、顔料としては、有
機系又は無機系の体質顔料、鱗片状顔料等が挙げられ、
また、揺変性付与剤としては、シリコン系、ヒマシ油
系、脂肪族アマイドワックス、酸化ポリエチレンワック
ス、有機ベントナイト系等を挙げることができる。
【0026】更にまた、本発明のエポキシ樹脂組成物に
は、必要に応じて従来より公知の硬化促進剤を用いるこ
とができる。この硬化促進剤としては、例えば、アミン
類、イミダゾール類、有機ホスフィン類、ルイス酸等を
挙げることができ、その添加量については、通常、エポ
キシ樹脂100重量部に対して0.2〜5重量部の範囲
である。
【0027】更に必要に応じて、本発明のエポキシ樹脂
組成物には、カルナバワックス、OPワックス等の離型
剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等の
カップリング剤、カーボンブラック等の着色剤、三酸化
アンチモン等の難燃剤、シリコンオイル等の低応力化
剤、ステアリン酸カルシウム等の滑剤等を使用すること
ができる。
【0028】本発明のエポキシ樹脂組成物は、例えば、
その配合物をニーダー、ミキシングロール、ボールミル
等により混練することにより製造される。また、このエ
ポキシ樹脂組成物を積層板に応用する場合には、その配
合物をアセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシ
レン等の有機溶剤に溶解して樹脂ワニスとした後、ガラ
ス繊維布、紙、ポリエステル、ポリアミド、アラミド、
ポリイミド等の有機繊維布等の基材に塗布又は含浸さ
せ、次いで加熱乾燥を行い、プリプレグとして使用する
ことができる。また、本発明のエポキシ樹脂組成物を加
熱する等の常法で硬化させることにより、本発明のエポ
キシ樹脂硬化物を得ることができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明
を具体的に説明する。
【0030】実施例1 500mlの4つ口フラスコにビスフェノールF(本州
化学(株)製)240g(1.2モル)と4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート100g(0.4モ
ル)とを仕込み、窒素気流下に攪拌しながら120℃で
1時間反応させて重合物を得た。
【0031】得られた重合物の軟化点(JIS−K−2
548)は74℃であり、また、m−クレゾール中固形
分濃度30重量%で測定した重合物溶液の粘度は380
cps(25℃)であった。
【0032】また、得られた重合物のGPCチャートを
図1に示す。このGPCチャートから明らかなように、
重合物中に含まれる未反応のビスフェノールFは28.
6%であった。ここで、GPC測定は、装置としてHL
C−82A(東ソー(株)製)を用い、また、カラムと
してTSK−GEL2000×3本及びTSK−GEL
4000×1本(何れも東ソー(株)製)を用い、溶媒
THF、流速1.0ml/分、温度38℃及び検出器R
Iの条件で行った。
【0033】更に、得られた重合物の赤外吸収スペクト
ルを図2に示す。この赤外吸収スペクトルから明らかな
ように、イソシアネート基に由来する2250cm-1
近の吸収がほとんど消失しており、得られた重合物の両
末端が水酸基であることが確認された。
【0034】実施例2 ビスフェノールF(本州化学(株)製)200g(1.
0モル)と4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト125g(0.5モル)を用い、実施例1と同様にし
て重合物を得た。得られた重合物の軟化点(JIS−K
−2548)は108℃であり、また、m−クレゾール
中固形分濃度30重量%で測定した重合物溶液の粘度は
600cps(25℃)であった。
【0035】得られた重合物のGPCチャートを図3
に、また、赤外吸収スペクトルを図4にそれぞれ示す。
GPCチャートより重合物中に含まれる未反応のビスフ
ェノールFは15.5%であり、また、赤外吸収スペク
トルにおいて、イソシアネート基に由来する2250c
-1付近の吸収がほとんど消失しており、得られた重合
物の両末端が水酸基であることが確認された。
【0036】実施例3 ビスフェノールA273.6g(1.2モル)を用い、
実施例1と同様にして重合物を得た。得られた重合物の
軟化点(JIS−K−2548)は105℃であり、ま
た、m−クレゾール中固形分濃度30重量%で測定した
重合物溶液の粘度は440cps(25℃)であった。
【0037】得られた重合物のGPCチャートを図5に
示す。このGPCチャートより重合物中に含まれる未反
応のビスフェノールAは30.9%であった。また、赤
外吸収スペクトルにおいて、イソシアネート基に由来す
る2250cm-1付近の吸収がほとんど消失しており、
得られた重合物の両末端が水酸基であることが確認され
た。
【0038】実施例4 1,4−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシクミル)ベ
ンゼン224.4g(0.6モル)と4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート50g(0.2モル)とを
用い、実施例1と同様にして重合物を得た。得られた重
合物の軟化点(JIS−K−2548)は109℃であ
り、また、m−クレゾール中固形分濃度30重量%で測
定した重合物溶液の粘度は464cps(25℃)であ
った。
【0039】得られた重合物のGPCチャートを図6
に、また、赤外吸収スペクトルを図7にそれぞれ示す。
GPCチャートより重合物中に含まれる未反応のビスフ
ェノール化合物は36.7%であった。また、赤外吸収
スペクトルにおいて、イソシアネート基に由来する22
50cm-1付近の吸収がほとんど消失しており、得られ
た重合物の両末端が水酸基であることが確認された。
【0040】実施例5 2,4−トリレンジイソシアネート116g(0.67
モル)を用い、実施例2と同様にして重合物を得た。得
られた重合物の軟化点(JIS−K−2548)は12
2℃であった。
【0041】実施例6〜10 上記実施例1〜5で得られた重合物を用い、表1に示す
配合割合でエポキシ樹脂組成物を調製し、次いで、硬化
試験片を成形(150℃、3分)し、この試験片を18
0℃で12時間ポストキュアした後、得られた硬化物に
ついて表1に示す物性を調べた。結果を表1に示す。
【0042】比較例1 o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を使用し、実
施例6と同様にして表1に示す物性を調べた。結果を第
1表に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】エポキシ樹脂組成物の硬化剤成分として
本発明の重合物を用いることにより、これを硬化して得
られる硬化物の吸水率、誘電率、熱膨張率を大幅に低下
させることができ、低誘電率プリント基板、電子部品封
止材料等の分野に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施例1に係る重合物のG
PCチャートを示すグラフ図である。
【図2】 図2は、本発明の実施例1に係る重合物の赤
外吸収スペクトルを示すグラフ図である。
【図3】 図3は、本発明の実施例2に係る重合物のG
PCチャートを示すグラフ図である。
【図4】 図4は、本発明の実施例2に係る重合物の赤
外吸収スペクトルを示すグラフ図である。
【図5】 図5は、本発明の実施例3に係る重合物のG
PCチャートを示すグラフ図である。
【図6】 図7は、本発明の実施例4に係る重合物のG
PCチャートを示すグラフ図である。
【図7】 図7は、本発明の実施例4に係る重合物の赤
外吸収スペクトルを示すグラフ図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 〔但し、式中、R1 〜R4 は水素原子、ハロゲン原子又
    は炭素数1〜6の炭化水素基を示し、Xは炭素数1〜2
    0の炭化水素基、酸素原子、硫黄原子、スルホン基、ケ
    トン基、単結合又は下記一般式(2) 【化2】 (但し、式中、R5 及びR6 は水素原子又は炭素数1〜
    6の炭化水素基を示す)で表される芳香族基を示し、ま
    た、Aは2価の芳香族基を示し、nは1〜15の数を示
    す)で表される新規重合物。
  2. 【請求項2】 下記一般式(3) 【化3】 〔但し、式中、R1 〜R4 は水素原子、ハロゲン原子又
    は炭素数1〜6の炭化水素基を示し、Xは炭素数1〜2
    0の炭化水素基、酸素原子、硫黄原子、スルホン基、ケ
    トン基、単結合又は下記一般式(2) 【化4】 (但し、式中、R5 及びR6 は水素原子又は炭素数1〜
    6の炭化水素基を示す)で表される芳香族基を示す〕で
    表されるビスフェノール化合物と芳香族ジイソシアネー
    ト化合物とを反応させ、下記一般式(1) 【化5】 〔但し、式中、R1 〜R4 及びXは一般式(3)の場合
    と同じであり、Aは2価の芳香族基を示し、また、nは
    1〜15の数を示す)で表される重合物を製造すること
    を特徴とする新規重合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくともエポキシ樹脂及び硬化剤を含
    むエポキシ樹脂組成物において、硬化剤成分として請求
    項1記載の新規重合物を含有することを特徴とするエポ
    キシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のエポキシ樹脂組成物を硬
    化させてなるエポキシ樹脂硬化物。
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