JPH08300508A - 伝動ベルトの製造方法 - Google Patents

伝動ベルトの製造方法

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JPH08300508A
JPH08300508A JP10725295A JP10725295A JPH08300508A JP H08300508 A JPH08300508 A JP H08300508A JP 10725295 A JP10725295 A JP 10725295A JP 10725295 A JP10725295 A JP 10725295A JP H08300508 A JPH08300508 A JP H08300508A
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JP
Japan
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belt
canvas
unvulcanized rubber
woven fabric
cog
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JP10725295A
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Takeru Takahashi
長 高橋
Takeru Uesugi
長 上杉
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 屈曲性を向上させるとともに突起(コグ、歯
等)の欠肉をなくす。 【構成】 金型1とスリーブ9との間に未加硫ゴムシー
ト3´,4´,6´を挟んで加圧加硫成形する際、不織
布又は不織紙からなる下帆布7をスリーブ9と未加硫ゴ
ムシート3´,4´,6´との間に介在させ、スリーブ
9内周面に形成された凹部9a及び凸部9bによりコグ
を有するコグドVベルトを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、伝動ベルトの製造方法
の改良に関し、特にコグドVベルト、Vリブドベルト及
び歯付ベルト等のようにコグ、リブ及び歯等の突起を有
する伝動ベルトを対象とする製法である。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用エンジンや産業機械等
に用いられる伝動ベルトには、可撓性が高く屈曲性に富
むコグドVベルト等が採用されており、中でも側面に帆
布のないローエッジタイプの伝動ベルトが汎用されてい
る。
【0003】このようなローエッジタイプの伝動ベルト
においては、高速状態で使用しようとした場合は速比を
大きくとる必要があり、結果的には従動側プーリが小径
になるためにスリップが発生し易く、発熱等によって亀
裂・切断して寿命が短くなる傾向にあることから、上帆
布及び下帆布の材質を選定してスリップの発生頻度が少
なくなるように屈曲性を良くしている。例えば、経糸と
横糸の交差角が90〜120°のバイアス帆布を上帆布
に採用してベルト背面側の屈曲性を良くしたり、あるい
はウーリー加工糸からなる伸縮性に優れた帆布を下帆布
に採用することにより、加硫成形時にコグの形状を出易
くしてベルト底面側の屈曲性を良くすることが行われて
いる(特公平2−47795号公報参照)。また、歯付
ベルトにおいても、歯が所期の形状に形成されず出歯不
足であると、摩耗、異音及び噛み合い不良等の不具合が
生ずることから、帆布の選定は重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の如く
バイアス帆布の上帆布やウーリー加工糸の下帆布を採用
して伝動ベルトの屈曲性を良くしているとはいっても、
伝動ベルトが掛け渡されているプーリの径が非常に小さ
い場合にはベルトの短命化の原因であるスリップが多発
するため、さらに伝動ベルトの屈曲性を良くしてベルト
伝動能力を高める必要がある。
【0005】また、コグ等の高さがもともと低く設定さ
れている伝動ベルトにおいては、いくらウーリー加工糸
の下帆布が伸縮性に優れているとはいっても、この下帆
布は経糸と緯糸を織成してなる織布であるため伸びに限
界があり、金型で加硫成形する際の未加硫ゴム成形材料
の圧入力によっては型成形面のコグ形状等に対応する凹
凸形状に沿わせ難く、コグ等を所期の寸法に突出させる
ことが難しくなってベルト底面側で優れた屈曲性を得る
ことができなくなる。また、歯付ベルトでは出歯不足に
より噛み合い不良等の不具合が生ずる。
【0006】そこで、いっそのこと帆布をなくしてベル
ト本体のゴム層を露出させることが考えられるが、この
場合には、コグ等の突起を所期の寸法通りに仕上げるこ
とができるものの、未加硫ゴム成形材料が金型の突起形
成用の凹凸部の凹部に圧入される際に該凹部にエアが閉
じ込められてエア溜まりが生じ易く、図8にコグドVベ
ルトaを例に挙げて示すように、成形されたコグドVベ
ルトaのコグbに欠肉cが生じでベルト走行性に悪影響
を及ぼすことになる。なお、図8中、dは接着ゴム層、
eは心線、fは上ゴム層、hは下ゴム層、iは帆布であ
る。
【0007】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、コグ等の突起を覆う帆
布として屈曲性を阻害しない素材を採用することによ
り、伝動ベルトの屈曲性を良くするとともに、成形時の
エア噛みを生じ難くして突起を所期の寸法通りに仕上げ
んとすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、伝動ベルトの製造に際し、コグ等の突起
を覆う帆布の素材として不織布又は不織紙を採用したも
のである。
【0009】すなわち、本発明の第1の解決手段は、金
型及びスリーブの少なくとも一方に形成された突起形成
用の凹凸部側に不織布又は不織紙で構成された帆布が位
置するように該不織布又は不織紙と未加硫ゴム成形材料
を上記金型とスリーブとの間に介在させる。この状態で
上記未加硫ゴム成形材料を加圧加硫成形して上記凹凸部
に対応する突起を有する伝動ベルトを得ることを特徴と
する。
【0010】本発明の第2の解決手段は、第1の解決手
段において、帆布を構成する不織布又は不織紙の厚さを
0.01〜0.3mmに、構成密度を3〜100g /m2
設定したことを特徴とする。
【0011】
【作用】上記の構成により、本発明の第1の解決手段で
は、不織布又は不織紙で構成された帆布は、金型で加硫
成形する際の未加硫ゴム成形材料の圧入力によって型成
形面のコグ形状やリブ形状に対応する凹凸形状に容易に
沿わされ、コグ等の突起の形状が出易くなってコグ等の
突起が所期の寸法に突出し、優れた屈曲性が得られる。
【0012】つまり、一般には、不織布又は不織紙の強
度は織布に比べて非常に小さいことから、未加硫ゴム成
形材料の圧入力の作用により、不織布又は不織紙を構成
する繊維(フィラメント)同士の絡み合いや結合がコグ
等の突起の先端に対応する型成形面の凹部で部分的に外
れたり、場合によっては繊維(フィラメント)が部分的
に切れ、不織布又は不織紙が浮き上がることなく型成形
面の凹凸形状に適正にフィットする。また、上記繊維同
士の絡み合いや結合が部分的に外れたりした箇所から、
未加硫ゴム成形材料がしみ出して型成形面の凹部に浸入
し、該凹部が隙間なく未加硫ゴム成形材料で充填され、
伝動ベルトがコグ等の突起の出現を妨げられることなく
正規の形状に成形される。
【0013】さらには、加硫成形時、型成形面と未加硫
ゴム成形材料との間に介在したエアが帆布を構成する不
織布又は不織紙を経て外部に逃げ、エア溜まりによる欠
肉が発生し難くなる。また、不織布等の介在によって加
硫ゴム成形材料が直接型成形面に接触せず、脱型が容易
で型抜き不良が出難くなる。
【0014】このようにして得られた優れたベルト屈曲
性により、小径プーリでの使用やコグやリブの高さがも
ともと低い場合であっても、伝動ベルトがプーリを通過
する際に無理なく屈曲してスリップの発生頻度が少なく
なり、スリップによる過剰な発熱等が回避されて亀裂・
切断の起こり難い寿命の長い伝動ベルトが得られる。特
に、伝動ベルトがプーリを通過する際、不織布又は不織
紙がその動きに追従して屈曲するが、その際、不織布又
は不織紙を構成する繊維の結合の外れ等がほとんど抵抗
なく行われ、伝動ベルトはスムーズに追従して屈曲す
る。また、歯付ベルトにおいては、欠肉(歯欠け)に起
因する摩耗、異音、噛み合い不良等が防止される。
【0015】本発明の第2の解決手段では、厚さが0.
01〜0.3mmに、構成密度が3〜100g /m2 に設定
された不織布又は不織紙がベルト本体のコグ等の突起に
被着(加硫接着)されることにより、この不織布又は不
織紙は薄くて強度が極めて小さく、コグ等の突起の突出
成形を確実に妨げない。
【0016】つまり、この不織布又は不織紙は、加硫成
形の際にコグ等の突起の表面に薄く層状に展開してゴム
材料に埋め込まれた状態となり、かつ不織布又は不織紙
の繊維の結合が外れたり、繊維が切れたりする際の抵抗
がなきに等しい状態となり、所定高さのコグ等の突起の
成形がさらに確実になる。同様に、伝動ベルトがプーリ
を通過する際にその屈曲に伴い生ずる不織布又は不織紙
の繊維抵抗がなきに等しい状態となり、伝動ベルトの屈
曲性が一層良くなる。また、不織布又は不織紙の繊維の
結合が外れたり、繊維が切れたりしても、この繊維はゴ
ム材料中に埋め込まれた状態にあるので、剥離すること
がない。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0018】本発明の実施例に係る製造方法により得ら
れる伝動ベルトは、コグドVベルト(図6参照)、Vリ
ブドベルト(図示せず)及び歯付ベルト(図7参照)等
である。
【0019】(第1の製造方法)伝動ベルトの製造方法
の一例を図6に示すようなコグドVベルトAを例に挙げ
て図1及び図2に基づいて説明するに、まず、円筒状の
金型1のフラットな外周面に上帆布2、上ゴム層3の材
料である未加硫ゴムシート3´、接着ゴム層4の材料で
ある未加硫ゴムシート4´、心線5、同じく上記接着ゴ
ム層4の材料である未加硫ゴムシート4´、下ゴム層6
の材料である未加硫ゴムシート6´及び下帆布7を順に
巻き付ける。
【0020】上記上帆布2は、例えば後述する下帆布7
と同じ材質である不織布又は織布紙や、あるいは緯糸を
ウーリー加工糸で構成する等、ウーリー加工糸を少なく
とも構成糸の一部として伸縮自在に構成されたもの等が
好ましいが、上帆布2の伸縮性を保持できかつ下帆布8
の屈曲性を阻害しないものであれば、これに限定される
ものではない。
【0021】上記心線5は、例えばポリエステル、ポリ
アミド、アラミド、ガラス等の繊維を撚り合わせて、ベ
ルトの用途に応じて適当なコードに形成し、熱延伸処理
及び接着処理が施されているものである。
【0022】上記上ゴム層3、接着ゴム層4、下ゴム層
6及びコグ8つまり未加硫ゴムシート3´,4´,6´
は共に、例えばクロロプレンゴム(CR)、スチレンブ
タジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、天
然ゴム(NR)、又はこれらのブレンドゴムにベルトの
用途に応じて適宜添加剤を加えた配合ゴムからなるゴム
弾性体で構成されている。
【0023】上記下帆布7は不織布又は不織紙で構成さ
れている。この不織布又は不織紙としては、例えばポリ
エステル、ポリアミド、レーヨン、ビニロン、セルロー
ス、パルプ等の合成繊維、人造繊維、天然繊維の単体、
又はこれらのブレンドが用いられる。また、この不織布
又は不織紙の厚さは0.01〜0.3mmであり、構成密
度は3〜100g /m2 に設定されている。
【0024】不織布又は不織紙の厚さ及び構成密度をこ
のような範囲に設定したのは、加硫成形によりコグ8を
所期の寸法通りに仕上げるための設計的範囲であり、各
々の下限は不織布又は不織紙の製造上の制約から規定さ
れ、また、上限は加硫成形上の制約から規定されたもの
である。このことを詳細に説明すると、次の如くであ
る。つまり、加硫成形時やベルト屈曲時に、それ程抵抗
なく不織布又は不織紙の繊維(フィラメント)の結合を
外したり、繊維(フィラメント)を切断して、コグ8の
突出成形を妨げないように不織布又は不織紙を型成形面
の凹凸形状に適正にフィットさせたり、不織布又は不織
紙をベルト屈曲動作にスムーズに追従して屈曲させるた
めである。
【0025】次いで、突起(コグ8)形成用の凹部9a
と凸部9bとからなる凹凸部が内周面に形成されたゴム
等の弾性体からなる円筒状のスリーブ9を上記金型1に
外嵌合する。つまり、上記下帆布7がスリーブ9の凹凸
部側に位置するように該下帆布7と未加硫ゴム成形材料
(未加硫ゴムシート3´,4´,6´)を上記金型1と
スリーブ9との間に介在させる。
【0026】そして、この状態で上記未加硫ゴム成形材
料(未加硫ゴムシート3´,4´,6´)を加圧加硫成
形し、得られた筒状の加硫成形体を脱型した後、所定幅
に幅切りすることにより、図6に示すように、複数本の
心線5がベルト長手方向に沿って埋設された接着ゴム層
4の上面に上ゴム層3が、下面に下ゴム層6がそれぞれ
一体に積層され、さらに、上ゴム層3に上帆布2が、下
ゴム層6に下帆布7がそれぞれ一体に被着されたコグド
VベルトAを得る。そして、このコグドVベルトAの下
ゴム層6下面には、複数のコグ8が上記凹凸部に対応し
てベルト長手方向に所定のピッチで波形に成形されてい
る。
【0027】(第2の製造方法)伝動ベルトの製造方法
の他の例を同じく図6に示すようなコグドVベルトAを
例に挙げて図3〜5に基づいて説明するに、まず、図3
に示すように、突起(コグ8)の形状に対応した凹部1
a及び凸部1bからなる凹凸部を外周面に有する円筒状
の金型1の外周面に下ゴム層6の材料である可塑状態の
未加硫ゴム6´´をロール10で加圧し、片面に金型1
の凹凸部の形状に対応した凹凸つまりコグ8を有する未
加硫ゴムシート6´とする。その際、金型1の凹凸部と
未加硫ゴム6´´との間に下帆布7を挿入する。
【0028】その後、図4及び図5に示すように、第1
の製造方法とは逆に接着ゴム層4の材料である未加硫ゴ
ムシート4´、心線5、同じく上記接着ゴム層4の材料
である未加硫ゴムシート4´、上ゴム層3の材料である
未加硫ゴムシート3´及び上帆布2を順に巻き付ける。
【0029】次いで、内周面がフラットなゴム等の弾性
体からなる円筒状のスリーブ9を上記金型1に外嵌合す
る。つまり、上記下帆布7が金型1の凹凸部側に位置す
るように該下帆布7と未加硫ゴム成形材料(未加硫ゴム
シート3´,4´,6´)を上記金型1とスリーブ9と
の間に介在させる。
【0030】そして、この状態で上記未加硫ゴム成形材
料(未加硫ゴムシート3´,4´,6´)を加圧加硫成
形し、得られた筒状の加硫成形体を脱型した後、所定幅
に幅切りすることにより、図6に示すようなコグドVベ
ルトAを得る。
【0031】なお、ベルト構成材料は第1の製造方法で
用いたものと同じものを用いればよい。
【0032】図7に示すような歯付ベルトBも第2の製
造方法と同じ要領にて得られるものであり、コグドVベ
ルトAに設けた上帆布2をなくして帆布を下帆布(歯
布)7だけとし、さらに突起であるコグ8を歯に変えて
符号8´にて示すほかは、図6のコグドVベルトAと同
様の構成であり、同一の構成部分については同一の符号
を付して示す。
【0033】次に、上記のコグドVベルトA(実施例
1)を比較例1,2と共に、歯付ベルトB(実施例2)
を比較例3,4と共にそれぞれ具体的に説明する。な
お、比較例2,4は下帆布を用いず突起(コグ、歯)が
露出している。また、実施例1及び比較例1,2で用い
た上帆布は、下記する実施例1,2に用いた下帆布と同
じ材質の不織布または不織紙であり、歯付ベルトBでは
上帆布はない。
【0034】<実施例1,2に用いた下帆布>パルプと
レーヨンの混合繊維(パルプ15重量%、レーヨン85
重量% 商品名;ニューソフロン(L#140) ユニ
テック(株)製)からなり、構成密度が14g /m2 であ
る。
【0035】<比較例1に用いた下帆布>経糸及び緯糸
共に20番手S撚り/3の綿糸を60本/5cmの密度で
90°バイアス織りしたものである。
【0036】<比較例3に用いた下帆布>210/1の
スパン糸を経糸として、140/2のウーリー加工糸
(6,6ナイロン)を緯糸として100本(経糸)・7
0本(緯糸)/5cmの密度で綾織りしたものである。
【0037】上記の条件で製造されたコグドVベルトの
コスト及びエア溜まり不良のデータを表1に、歯付ベル
トの同様のデータを表2にそれぞれ示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】表1及び表2のデータから明らかなよう
に、コスト面は実施例1,2の方が比較例1,3よりも
安くなっている。さらに、エア溜まり不良率は、実施例
1,2では下帆布があるため比較例1,3に近い値が得
られたが、比較例2,4では不良率が高くなった。
【0041】これらのことは、主に下帆布が織布である
か、不織布又は不織紙であるかの差によるものである。
【0042】なお、上記実施例では、伝動ベルトとして
コグドVベルトA及び歯付ベルトBを例示したが、Vリ
ブドベルトであってもよく、さらには、コグ8等の突起
も底面側に限らず、背面側にも設けたものであってもよ
い。この場合には、金型1の外周面及びスリーブ9の内
周面の両方に凹凸部が形成されたものを用いればよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る本
発明によれば、金型及びスリーブの少なくとも一方に形
成された突起形成用の凹凸部側に不織布又は不織紙で構
成された帆布が位置するように該帆布と未加硫ゴム成形
材料を上記金型とスリーブとの間に介在させ、この状態
で上記未加硫ゴム成形材料を加圧加硫成形するので、帆
布の材質特性により、スリップが多発しないように伝動
ベルトの屈曲性を改善することができ、寿命の長い伝動
ベルトをすることができる。また、帆布を構成する不織
布又は不織紙があることで、エア溜まりによる欠肉の発
生及び型抜き不良を防止することができる。
【0044】請求項2に係る本発明によれば、帆布を構
成する不織布又は不織紙の厚さを0.01〜0.3mm
に、構成密度を3〜100g /m2 に設定したので、加硫
成形時に不織布又は不織紙に邪魔されることなくコグ等
を正規の形状に確実に突出成形することができるととも
に、ベルト走行時の不織布又は不織紙の屈曲による繊維
抵抗をなきも同然にすることができてベルト屈曲性を一
層優れたものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コグ形成用の凹凸部を内周面に有するスリーブ
と金型との間にベルト構成材料をセットした状態を拡大
して示す断面図である。
【図2】コグ形成用の凹凸部を内周面に有するスリーブ
と金型とにより未加硫ゴム成形材料を加圧加硫成形する
状態を示す断面図である。
【図3】ロールによる加圧方式により未加硫ゴムシート
に突起を形成する状態を示す説明図である。
【図4】コグ形成用の凹凸部を外周面に有する金型とス
リーブとの間にベルト構成材料をセットした状態を拡大
して示す断面図である。
【図5】コグ形成用の凹凸部を外周面に有する金型とス
リーブとにより未加硫ゴム成形材料を加圧加硫成形する
状態を示す断面図である。
【図6】コグドVベルトを部分的に示す斜視図である。
【図7】歯付ベルトを部分的に示す斜視図である。
【図8】コグに欠肉が生じたコグドVベルトを上下逆さ
にした斜視図である。
【符号の説明】
1 金型 1a 凹部 1b 凸部 3´ 未加硫ゴムシート(未加硫ゴム成形材料) 4´ 未加硫ゴムシート(未加硫ゴム成形材料) 6´ 未加硫ゴムシート(未加硫ゴム成形材料) 7 下帆布(又は歯布) 8 コグ(突起) 8´ 歯(突起) 9 スリーブ 9a 凹部 9b 凸部 A コグドVベルト(伝動ベルト) B 歯付ベルト(伝動ベルト)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型及びスリーブの少なくとも一方に形
    成された突起形成用の凹凸部側に不織布又は不織紙で構
    成された帆布が位置するように該帆布と未加硫ゴム成形
    材料を上記金型とスリーブとの間に介在させ、この状態
    で上記未加硫ゴム成形材料を加圧加硫成形して上記凹凸
    部に対応する突起を有する伝動ベルトを得ることを特徴
    とする伝動ベルトの製造方法。
  2. 【請求項2】 帆布を構成する不織布又は不織紙は、厚
    さが0.01〜0.3mmに、構成密度が3〜100g /m
    2 に設定されていることを特徴とする請求項1記載の伝
    動ベルトの製造方法。
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