JPH08300311A - 木質材の難燃化処理方法、およびそれを使用した難燃合板の製造方法 - Google Patents

木質材の難燃化処理方法、およびそれを使用した難燃合板の製造方法

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JPH08300311A
JPH08300311A JP12894295A JP12894295A JPH08300311A JP H08300311 A JPH08300311 A JP H08300311A JP 12894295 A JP12894295 A JP 12894295A JP 12894295 A JP12894295 A JP 12894295A JP H08300311 A JPH08300311 A JP H08300311A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 公的機関で規定した難燃性能を達成可能とす
る木質材の難燃化処理に関し、極めて簡便且つ経済的に
その目的が達せられる新規な構成からなる木質材の難燃
処理方法と、それを使用した難燃合板の製造方法とを提
供する。 【構成】 エーテル類とアルコール類とを含む水溶液中
に難燃化物質が混入され、その難燃化物質濃度において
略30〜50%程度の混合液とした上、60℃以下への
温度低下を来さないよう温度制御した混合液を、常態下
に置いた木質材に直接噴射し、乾燥段階における重量比
で、処理前の重量の約20〜30%前後の重量増が達せ
られるようにした浸透処理工程をした後、適宜乾燥処理
工程を経て難燃化を達成する木質材の難燃化処理方法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、日本工業規格(JIS)や
火災予防条例等公的機関で規定した難燃性試験による難
燃性能を達成することが可能となる木質材の難燃化処理
に関し、従前までの難燃化処理に比較して極めて簡便且
つ経済的にその目標が達せられるようにした新規な構成
からなる木質材の難燃処理方法と、それを使用した難燃
合板の製造方法とを提供しようとするものである。
【0002】
【従来技術】一頃のバブル経済最中のような活況はない
にしても、我が国の内外経済格差是正策の一つとして実
行され続けている内需拡大政策の御陰で、住宅建設をは
じめ、公共事業投資関連の建設気運はまだまだ堅調で、
街のあちこちにクレーン車のロッドアームが空中高く突
き出ている風景をよく見掛ける。このような景気動向を
反映して、中央都市部だけに止まらず、地方各市町村に
至るまで、市民センターやショッピングセンター等とい
った新しい施設建造物が次々に登場し、新築住宅や新築
マンションに入居する機会を得た人達だけではなく、一
般市民でも知らず知らずの中に新築された公共施設や商
業建築の中で過ごす時間が大巾に増え、新建材の中に身
を晒す機会は極めて多くなっている。
【0003】建築関連法規では、こうした事情を考慮し
て、新建材、特に公共性の高い場所に採用する新建材
や、厨房等火器類を扱う部位周りの新建材については、
従来にも増して強い性能規制、即ち難燃化あるいは不燃
化規制を課していて、今後とも強まることはあっても弱
められることは有り得ないといえる。この難燃化あるい
は不燃化規制に対しは、装飾性が豊かで比較的安価なブ
ラスチックスシートの積層された新建材やプラスチック
ス被膜処理をした新建材等が殆ど適合せず、また、通常
の化粧合板についてもその使用が許されていないため、
多くは、無機質系の新建材、例えば天然石材や人造石
材、陶磁器タイル、無機質材で裏打ちされた金属板等の
建材に限定されてしまうことから、室内環境作りに工夫
を凝らす面でかなりの制約を受ける結果となっている。
したがって、施主やデザイナー達の希望で、難燃規制の
課されている箇所に敢えて木質系の建材を採用しようと
すると、難燃化処理の施された合板や木レンガ等、難燃
認定を受けている木質系の建材が、現状では極めて高価
についてしまうことを承知の上で採用しなければならな
いことになる。
【0004】現状において、このように難燃化処理の施
された木質系建材が極めて高価なものとなってしまっい
る理由は、その難燃化処理の難しさあるいは繁雑さが大
いに影響しているものと考えられる。これまでに採用さ
れてきている難燃化処理は、その殆どが減圧あるいは加
圧手段によって木材繊維間に難燃素材、主として金属微
粉末その他不燃物質を注入する方式を採用していること
から、その減圧あるいは加圧に要する設備機器が極めて
大掛かりで高価なものとなってしまうことと、大掛かり
な施設の割りに処理能力に限界があって、大量生産に不
向きであること等から、その設備投資と処理能力とを勘
案した原価設定となって、製造単価は、どうしてもかな
り割り高なものとならざるを得ないという事情を抱える
ものであった。
【0005】本願出願人は、染色という異質の分野で長
年に渡って培ってきた浸透技術を背景に、その技術の応
用を各方面に試みる中で、木材への各種浸透技術の応用
についても開発、研究を進める機会を得て、様々に試行
錯誤を繰り返してきた結果、木材の細胞構造の特殊性を
応用することによって、何等減圧あるいは加圧等の強制
操作を要することなく、常温常圧下において確実に目的
とする薬液の注入、定着を図ることができるという極め
て独創的な方法を見出だすことに成功したものであり、
この発明では、上記のような状況に置かれている木質系
建材の難燃化処理状況に鑑み、独特の浸透技術を使って
全く新規な木材の難燃化処理方法を開発、完成したもの
であって、以下にその構成の詳細を説示していくことと
する。
【0006】
【発明の構成】先ず、その基本的な木材の難燃処理方法
を説明すると次のとおりのものとなる。即ち、燐酸アン
モニウム、臭化アンモニウム、硼酸、硼砂、塩化アンモ
ニウム、酸化マグネシウム、燐酸カルシウム、および塩
化ランタンの組み合わせからなる難燃化物質を、エーテ
ル類単独か、またはエーテル類とアルコール類とからな
る混合溶剤を合わせて約10%程度含む水溶液中におい
て所定時間加熱、撹拌することによって、その混合割合
が略30、10、10、20、20、6、2、2 (%)
であって、その難燃化物質濃度が略30〜50%程度の
範囲となる混合液を形成する。
【0007】次に、その混合液を、常態下に置いた木質
材、例えば、難燃合板であれば2〜3mm厚程度に挽いた
木質単板に所定時間に渡って直接噴射し続け、乾燥(含
水率略10%程度の乾燥)段階における重量比におい
て、木質材が処理前の重量から少なくとも約20〜30
%前後の重量増が達せられるよう混合液の浸透処理を施
した上、乾燥工程を経て木質材の難燃処理を施すように
した難燃処理方法である。
【0008】難燃化物質として、燐酸アンモニウム、臭
化アンモニウム、硼酸、硼砂、塩化アンモニウム、酸化
マグネシウム、燐酸カルシウム、および塩化ランタンの
組み合わせからなる各物質が少なくとも必要とされ、そ
れらの混合液中での溶融割合は、標準的には、順次略3
0、10、10、20、20、6、2、2 (%) となる
割合が実現されるようにするものであって、常識的な範
囲での適宜増減は当然許される外、例えば特種な事情、
例えば対象となる木質材がやや腐り易い性状を有するも
のである等の事情が存在する場合等には、臭化アンモニ
ウム10%の割合を、20〜30%程度の割合にまで適
宜増量調整すること等も当然考え得る設計変更の一部と
なる。なお、酸化マグネシウム、燐酸カルシウム、およ
び塩化ランタンについては、その溶出液が使用される。
【0009】溶剤(浸透剤)としては、上記した難燃化
物質の水溶性を促進する(水への溶解力を増す)機能を
果たすと共に、木質材の細胞に作用してそのビット(細
胞壁孔。樹液の通路にあって、水分移動を調整する弁を
有し、通常、伐採後には閉じたままとなっている。)を
開かせてしまう機能を有し、且つ人体に無害であって、
できるだけ安価なものにするという条件と共に、温度上
昇に伴って溶解力を増し、しかも水と蒸発速度が等し
く、溶解力を増すために水の温度を高めてもそれだけが
先に蒸発してしまって溶剤濃度を変えてしまうことのな
いエーテル類あるいはアルコール類の中から、温度上昇
に伴ってその溶解力を増していく性質がある比較的低分
子量のもの、例えばエーテル系溶剤としては、ジエチレ
ングリコール モノエチルエーテル(カルビトール C
6 143 )が、また、アルコール系溶剤としては、プ
ロピレングリコール(プロパンジーホル C3
8 2 )あるいはトリエチレングリコール(C6 14
4 )が選択される。
【0010】溶剤としてのエーテル類あるいはアルコー
ル類の組み合わせ割合は、先ず、難燃化処理の対象とな
る木質材の種類、例えば、ラワン材のように多少の変色
もさほど問題にならない比較的低級な木質材なのか、あ
るいは変色させてはならない高級材なのか、あるいは高
級材であって、しかも浸透させ難い緻密な構造の木質材
なのか等の条件によって変り、また、毒性の許される程
度、即ち、経済的ではあっても、低沸点の溶剤ほど毒性
が強くなるというエーテル類の性質を勘案して決定され
る必要があり、その結果、経済性を最優先し、人体には
無害ではあるものの多少の毒性が残っても支障を来さな
い溶剤としてであれば、エーテル系溶剤だけを単独使用
することとなり、また、やや経済性を犠牲にしてでも溶
剤としての機能を最優先し、極力毒性も少なくしなけれ
ばならない溶剤としては、最大30%程度のアルコール
系溶剤を混ぜた混合溶剤を採用することとなる。
【0011】上記溶剤は、水に対して略10%程度の割
合を達成できる量が、所定量の難燃化物質(即ち、燐酸
アンモニウム、臭化アンモニウム、硼酸、硼砂、塩化ア
ンモニウム、酸化マグネシウム、燐酸カルシウム、およ
び塩化ランタン)と共に水に混入、撹拌され、蒸気加熱
によって所要時間加熱していくと、混入物の所為で水温
は略103〜105℃程度まで上昇し、その過程で溶剤
および難燃化物質は、水に極めて均質な状態に溶融して
所定の混合液となる。
【0012】こうして、難燃化物質が、総量で水溶液の
略30〜50%程度の範囲の最適な割合となるよう調整
して混合液を得た上、それら混合液(この時点では、難
燃化物質溶融のための上記加熱は停止され、放置状態と
されて自然に常温まで下降していく。)の加熱、撹拌を
止め、自然に温度降下するに任せ、最終温度が60℃以
下とならないよう適宜加温制御しながら、該混合液を、
加熱、撹拌停止直後から、対象とする木質材全表面にシ
ャワー式に噴射し、それら所定割合で溶融している難燃
化物質が木質材中に浸透、定着していき、木質材重量
(水分含有量で約10%程度の乾燥状態とした木質材の
重量)が、処理前の木質材に対する重量比で、略20〜
30%前後の重量増が達成される浸透状態が実現される
ようにした時間(材質や材厚の外、使用溶剤によっても
変わる。)の間、通常では約20〜24時間程度を目安
として連続した噴射処理を続け、その後、従前までと同
様の乾燥処理を施して、この発明の木質材の難燃化処理
が完了することになる。
【0013】浸透処理工程は、密閉容器の中に対象とな
る木質材を吊るし、密閉容器中の配管ノズルから、60
℃以下に温度低下を来すことのないよう温度制御された
混合液をシャワー式に加圧噴射して、木質材全周面にそ
れら混合液が満遍なく供給されるようにした工程によっ
て実施されるものであり、この処理工程は、所定の乾燥
工程を経た乾燥状態(水分含有量で約10%程度の乾燥
状態とした木質材)で、その重量が、処理前の重量の略
20〜30%前後の重量増が達成されるようになるまで
の時間に渡って、連続して継続されなければならなず、
その噴射過程で、混合液の温度は、例えば、密閉容器下
方に設けたスチーム管の配管された回収タンクに集め、
適宜センサーで混合液の温度を検知しながらスチームを
通す等、適宜公知の加温制御をしながら、その混合液を
配管ノゾルに送り出す循環方式によるものとすると経済
的な処理工程とすることができる。
【0014】一方、所期の目的どおりの浸透処理工程を
経た木質材は、浸透処理工程のための密閉容器から取り
出され、乾燥室に移され、従来から採用されている木質
材乾燥方法、例えば125℃程度のスチームに適宜割合
で乾燥空気を混合する方式による等の乾燥処理工程を経
て、水分含有量で約10%程度の乾燥状態で難燃化処理
された木質材を実現するものである。上記した基本的な
処理方法を使用して製造する以下のとおりの工程からな
る難燃合板の製造方法も、この発明に包含されている。
【0015】
【関連する他の発明】この発明が包含する難燃化合板の
製造方法は、基本的に次のような構成から成り立ってい
る。即ち、エーテル類単独かまたはエーテル類とアルコ
ール類とを合わせて約10%程度含む水溶液中において
所定時間加温、溶融されることにより、燐酸アンモニウ
ム、臭化アンモニウム、硼酸、硼砂、塩化アンモニウ
ム、酸化マグネシウム、燐酸カルシウム、および塩化ラ
ンタンからなる難燃化物質が、略30、10、10、2
0、20、6、2、2 (%) の混合割合で混入され、そ
の難燃化物質濃度において略30〜50%程度の混合液
とした上、加熱を停止し、60℃以下への温度低下を来
さないよう加温制御した混合液を、常態下に置いた木質
材に所定時間に渡って直接噴射し続け、乾燥(含水率略
10%程度の乾燥)段階における重量比において、木質
材が処理前の重量から少なくとも約20〜30%前後の
重量増が達せられるよう混合液の浸透処理工程を施した
後、適宜乾燥処理工程を経て乾燥した木単板を、適宜耐
熱性接着剤で接着、積層一体化して合板とするようにし
た難燃合板の製造方法である。
【0016】耐熱性接着剤としては、付加縮合型のフェ
ノール系樹脂で、耐水性、耐薬品性、耐老化性等に秀
れ、耐熱性でもそれ自身150〜180℃の値を示すレ
ゾルシン樹脂が最適であり、硬化剤として20部程度の
ホルムアルデヒド(メタナール)が加えられる。また、
またこの硬化剤としてのホルムアルデヒドは、加熱時に
ホルマリンガスを発生させてしまうため、それを防止す
る目的でアンモニア水を添加して結晶化したヘキサメチ
レンテトラミン(ウロトロピン)を採用すると共に、耐
熱性を高める目的で、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、
炭化ジルコニウム(ZrC)、および炭化タンタル(T
aC)を、3:1:1の割合で、5%混入したものとす
る。難燃化処理を終えた木単板は、用途に応じた枚数、
例えば5層、7層といった層構成に見合う枚数が用意さ
れ、上記耐熱性接着剤を塗布して加圧、加熱養生する、
所謂従前までの合板製造工程を経て、所定厚さ、例えば
5プライ難燃合板あるいしは7プライ難燃合板等といっ
た難燃合板を製造するものである。
【0017】
【作用効果】以上のような構成からなるこの発明の木質
材の難燃化処理方法は、所定の割合の溶剤(浸透剤)と
難燃化物質とを水に混ぜ、加熱、撹拌して均質な混合液
とした上、単に60℃以下に温度低下を来さないよう温
度制御をするだけで、木質材には何等従来のような加
圧、あるいは減圧処理することなく、常温下に置いた状
態で難燃化処理が可能となる極めて簡便且つ経済的な難
燃化処理方法であり、従前までの加圧、あるいは減圧方
式に比較し、山形県工業技術センターの指導担当研究員
の試算では、設備費で1/3〜1/4、即ち、従前まで
の加圧、減圧装置では数千万から数億円に対し、この発
明の装置には1000万円規模程度となり、より具体的
には、例えば、12mmの難燃合板で日産300枚を生産
する設備装置では、1/5〜1/10程度で済ますこと
が可能であり、したがって、最終製品価格において30
00〜4000円程度に押さえることができ、現状1〜
2万円に付いている難燃合板価格の1/3〜1/4程度
とすることが可能であるとする報告もあり、木質材の難
燃化処理方法として極めて秀れていることが判明してい
る。
【0018】これら簡易な設備装置で難燃化処理を可能
としている技術的背景は、従前までに見られないこの発
明固有の混合液、特に所定割合の溶剤(浸透剤)が、本
来であれば閉じたままとなって難燃物質溶液を受け入れ
ることのない木質材(細胞壁で仕切られた細胞室の集合
体)のビット(細胞壁孔。伐採後には閉じたままで、加
熱されたり乾燥すると更に強力に閉じてしまい、細胞室
内からの樹液の移動を阻止する器官。)を自然に開放状
としてなし、混合液中の難燃物質溶液の木質材細胞室内
への浸透、定着を円滑化していることに起因しているも
のと予想されている。
【0019】こうして、この発明の難燃化処理方法で処
理された木質材では、処理前の木質材との重量比で約2
0〜30前後もの重量増を達成することが可能であり、
その結果、JIS A 1321 難燃3級の規定に従
った難燃性試験成績書(平成4年9月17日付け、調定
No.1518 財団法人秋田県工業材料試験センター
理事長証明)では、表1のとおりの性能試験結果が出て
いて、図1には、その試験における供試体NO.1の排気温
度・発煙量曲線図が、図2には、供試体NO.2の排気温度
・発煙量曲線図が、更に図3には、供試体NO.3の排気温
度・発煙量曲線図が夫々示されているとおりであり、規
定された値以上の難燃化が達成されていることを証明し
ている。
【0020】
【表 1】
【0021】また、火災予防条例第63条第2項の規定
に従った難燃性試験の試験結果書(平成4年10月30
日付け、予予(試)第5号 東京消防庁消防長 消防総
監証明)でも、表2のとおりの成績を納めていて、図4
には、その試験における試験体番号Aの排気温度・発煙
量曲線図が、図5には、試験体番号Bの排気温度・発煙
量曲線図が、更に図6には、試験体番号Cの排気温度・
発煙量曲線図が夫々示されているとおりであり、この発
明の処理方法によって難燃処理された木質材が、公的機
関によって定められている所定の難燃性能を確実に達成
し得るものであることが証明されている。
【0022】
【表 2】
【0023】これらの難燃性は、木質材中に定着した難
燃性物質が、外部から加熱されて熱分解を起こし、アン
モニア、二酸化炭素、水等の不燃性物質(気体等)とな
って木質材の表面を覆って酸素の供給を妨げると共に、
溶解熱を奪って温度上昇を阻害する作用を及ぼす一方、
塩化ランタン、硼砂、塩化アンモニウム等といった難燃
性物質は、単体同士の熱時反応によって、例えば2NH
4 cl+B2 3 →2NB+2Hcl+3H2 Oと反応して
融点が3000℃のNBを作り出すと共に、難燃合板の
耐熱性接着剤に酸化ジルコニウム(ZrO2 )、炭化ジ
ルコニウム(ZrC)、および炭化タンタル(TaC)
を添加したものの場合には、更に、7Zr +3B4 C+
2 3 →7Zr B2 +3COと反応して、これまた高
融点(3000℃)のZr B2 を、更に3Mg(OH)
2 +2NH4 cl→Mg3 2 +6H2 O+2Hclと反応
して同じく高融点物質のMg3 2 を夫々作り出す外、
Zr(SO4 2 (硫酸ジルコニウム)は、単体で38
0℃以上に加熱されて高融点(2700℃)のZr
2 、Mg(OH)2 (水酸化マグネシウム)も350
℃以上の加熱で高融点(2852℃)のMgO2 となる
等、難燃化物質が夫々加熱変化して木質材の難燃化に寄
与する結果からもたらされているものと予想される。
【0024】叙上の如く、この発明の木質材の難燃化処
理方法は、加圧、減圧する等従来技術がそうであったよ
うな強制浸透手段を一切必要とすることもなく、固有の
混合液の作用で、常温常圧(常態)下において木質材細
胞室内あるいはその周りに難燃化物質を比較的簡単に浸
透、定着させてしまうことが可能となることから、極め
て簡便な設備装置によって難燃化処理をすることができ
る上、植物器官の作用を利用した手段となるため、浸透
具合も極めて円滑なものとなって難燃化処理効率を高く
することができる結果、従前までの難燃化処理に比較し
て極めて安価なものとすることができるという顕著な特
徴を奏するものとなっている。
【0025】しかも、その難燃化処理方法、あるいはそ
れを使用した難燃合板の製造方法によって得られる難燃
性能は、木質材中の難燃物質あるいは耐熱性接着剤が単
体で、あるいは難燃化物質相互、または難燃化物質と耐
熱性接着剤中の添加物質とが相俟って加熱反応して有効
性を生じるという信頼性の高いものとなっていて、公的
基準を見事に達成できるという秀れた特徴をも有してい
ることから、各種建造物へ巾広く採用することが可能と
なって火災に対する万全な施設の普及が図られ、国民の
生命と財産とを守るために大いにその威力を発揮するも
のと予想される。
【図面の簡単な説明】
【図 1】難燃3級の規定に従った難燃性試験成績書
(平成4年9月17日付け、調定No.1518 財団
法人秋田県工業材料試験センター理事長証明)に添付さ
れた供試体NO.1の排気温度・発煙量曲線図である。
【図 2】同、供試体NO.2の排気温度・発煙量曲線図で
ある。
【図 3】同、供試体NO.3の排気温度・発煙量曲線図で
ある。
【図 4】火災予防条例第63条第2項の規定に従った
難燃性試験の試験結果書(平成4年10月30日付け、
予予(試)第5号 東京消防庁消防長 消防総監証明)
に添付された試験体番号Aの排気温度・発煙量曲線図で
ある。
【図 5】同、試験体番号Bの排気温度・発煙量曲線図
である。
【図 6】同、試験体番号Cの排気温度・発煙量曲線図
ある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エーテル類単独かまたはエーテル類とア
    ルコール類とを合わせて約10%程度含む水溶液中にお
    いて所定時間加熱、撹拌されることにより、燐酸アンモ
    ニウム、臭化アンモニウム、硼酸、硼砂、塩化アンモニ
    ウム、酸化マグネシウム、燐酸カルシウム、および塩化
    ランタンからなる難燃化物質が、略30、10、10、
    20、20、6、2、2 (%) の混合割合で混入され、
    その難燃化物質濃度において略30〜50%程度の混合
    液とした上、加熱を停止し、60℃以下への温度低下を
    来さないよう温度制御した混合液を、常態下に置いた木
    質材に所定時間に渡って直接噴射し続け、乾燥(含水率
    略10%程度の乾燥)段階における重量比において、木
    質材が処理前の重量から少なくとも約20〜30%前後
    の重量増が達せられるよう混合液の浸透処理工程を継続
    した後、適宜乾燥処理工程を経て難燃化を達成するよう
    にした木質材の難燃化処理方法。
  2. 【請求項2】 エーテル類単独かまたはエーテル類とア
    ルコール類とを合わせて約10%程度含む水溶液中にお
    いて所定時間加温、溶融されることにより、燐酸アンモ
    ニウム、臭化アンモニウム、硼酸、硼砂、塩化アンモニ
    ウム、酸化マグネシウム、燐酸カルシウム、および塩化
    ランタンからなる難燃化物質が、略30、10、10、
    20、20、6、2、2 (%) の混合割合で混入され、
    その難燃化物質濃度において略30〜50%程度の混合
    液とした上、加熱を停止し、60℃以下への温度低下を
    来さないよう温度制御した混合液を、常態下に置いた木
    質材に所定時間に渡って直接噴射し続け、乾燥(含水率
    略10%程度の乾燥)段階における重量比において、木
    質材が処理前の重量から少なくとも約20〜30%前後
    の重量増が達せられるよう混合液の浸透処理工程を施し
    た後、適宜乾燥処理工程を経て乾燥した木単板を、適宜
    耐熱性接着剤で接着、積層一体化して合板とするように
    した、請求項1記載の木質材の難燃化処理方法を使用し
    た難燃合板の製造方法。
  3. 【請求項3】 水溶液中のアルコール類含有量が、対エ
    ーテル類比で0から略30%程度の範囲内の最適値とし
    てなるようにした請求項1または2何れか記載の木質材
    の難燃化処理方法、または難燃合板の製造方法。
  4. 【請求項4】 接着剤が、フェノール系レゾルシン樹脂
    に対し、酸化ジルコニウム、炭化ジルコニウム、炭化タ
    ンタル、およびアンモニア水の添加されたホルムアルデ
    ヒドを硬化剤として約20部前後加えてなるものとした
    請求項2または3何れか記載の難燃合板の製造方法。
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