JPH08300252A - 研磨用クロス及び研磨装置 - Google Patents

研磨用クロス及び研磨装置

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JPH08300252A
JPH08300252A JP12739195A JP12739195A JPH08300252A JP H08300252 A JPH08300252 A JP H08300252A JP 12739195 A JP12739195 A JP 12739195A JP 12739195 A JP12739195 A JP 12739195A JP H08300252 A JPH08300252 A JP H08300252A
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JP
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polishing
polishing liquid
liquid
cloth
base layer
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JP12739195A
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English (en)
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Yoshihiro Miyazawa
芳宏 宮沢
Toshihiko Suzuki
利彦 鈴木
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 研磨液を研磨面に均一にかつ必要な量を過不
足なく供給できるようにした研磨用クロス及びその研磨
用クロスに適した研磨装置を提供する。 【構成】 本研磨用クロス10は、上表面に研磨面11
を有する発泡ポリウレタン製の厚さ0.5mm〜3mmの研
磨液含有層12と、厚さ4mmの研磨液透液性のベース層
14とから構成されている。ベース層14は、ベース層
14の下方から研磨液を透液させて研磨液含有層12に
供給するために研磨液透液性の材料、例えば発泡ポリウ
レタン或いは発泡ポリスチレン等の発泡材又は不織布材
で構成されている。研磨液透液性とは、研磨液を透液さ
せる性質を言い、研磨液に含まれる研磨砥粒の大きさ
は、0.01μm から数μm であるから、ベース層14
の研磨液透液性は、この大きさの研磨砥粒を通過させる
研磨液透液性である必要がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、研磨用クロス及びその
研磨用クロスを装着した研磨装置に関し、更に詳細に
は、均一にしかも必要な量の研磨液を過不足なく研磨面
に供給できるようにした研磨用クロス及びそれを装着し
た研磨装置にに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ウェハ等の半導体基板(以下、簡
単にウェハと言う)の表面を研磨する際には、図8及び
図9に示すような研磨装置40を使用している。研磨装
置40は、研磨用クロスGを張り付けた平坦な回転定盤
42と、回転定盤42を回転させる回転軸44と、研磨
用クロスGに研磨液を供給する研磨液供給パイプ46
と、ウェハホルダ48とから構成されている。研磨に当
たっては、回転軸44の周りに回転定盤42を回転させ
つつ、研磨用クロスGの上面に研磨液供給パイプ46か
ら研磨液を流しながら、研磨用クロスG上にウェハWの
表面を押し付ける。これにより、ウェハWの表面は、研
磨液の研磨作用によって研磨される。ウェハWは矢印の
方向の真空吸引によりウェハホルダ48に吸着保持され
ている。
【0003】従来の研磨用クロスGには、大別して、図
10(a)に示すように、表面に研磨面1を有し、発泡
ポリウレタン等の発泡材からなる厚さ0.5mmから3mm
の研磨液保液層2と、研磨液保液層2を支持する数mmの
厚さのポリエステル等のベース層3とを備えた研磨用ク
ロス4と、図10(b)に示すように、図10(a)の
研磨用クロス4の研磨液保液層2に代えて、研磨液保液
層としてポリエステル等の不織布材からなる厚さ0.5
mmから3mmの研磨液保液層5を有する研磨用クロス6と
がある。研磨用クロスG上に滴下された研磨液は、図9
(b)に示すように、研磨液保液層2又は5に吸収、ま
たは付着した状態で回転定盤42とウェハWの相対運動
により研磨面1に供給される。ここで、図9(a)は図
8の平面図であり、図9(b)は図9(a)の線I−I
での断面図である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、集積回路基板
の層間膜の凹凸を除去して層間膜の平坦化を行う平坦化
研磨や、SOI基板の高精度な平坦化研磨等のウェハの
精密研磨が要求されるにつれて、かかる従来の研磨用ク
ロス及び研磨装置には次のような問題があることが明ら
かになって来た。第1には、従来の研磨装置では、研磨
液を研磨液供給パイプによって上方から研磨用クロスに
供給するので、研磨用クロスの全面に研磨液を均一に供
給できない。そのため、均一な研磨が難しく、研磨ムラ
が生じると言う問題があった。第2には、研磨液保液層
の保液性が悪いため、ウェハ表面と研磨用クロスとの間
に均一な分布で研磨液を供給することが難しく、均一な
精密研磨を行うことが困難であると言う問題があった。
この問題は、特に保水性の悪い発泡ポリウレタン製の研
磨用クロスを使用した場合に著しい。第3には、逆に、
研磨用クロスに必要な研磨液を十分に供給しようとする
と、どうしても過剰な量の研磨液を供給することとな
り、そのため、研磨液保液層に保有できない過剰の研磨
液が定盤の外に遠心力で飛び散ったり、流れ出たりし
て、無駄になり、研磨コストが嵩むと言う問題であっ
た。
【0005】上述の問題に鑑み、本発明は、研磨液を研
磨面に均一にかつ必要な量を過不足なく供給できるよう
にした研磨用クロス及びその研磨用クロスに適した研磨
装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る研磨用クロスは、表面に研磨面を有
し、発泡材又は不織布材のいずれかからなる研磨液保液
層と、研磨液保液層を支持するベース層とを備える研磨
用クロスにおいて、ベース層が研磨液透液性であること
を特徴としている。
【0007】研磨液保液層に使用する発泡材又は不織布
材は従来の研磨用クロスに使用したものを使用できる。
これは、以下の本発明に係る研磨用クロスでも同じであ
る。本発明で使用するベース層の材料には、例えば不織
布材を使用できる。研磨液透液性とは、研磨液を透液さ
せる性質を言い、研磨液に含まれる研磨砥粒の大きさ
は、0.01μm から数μm であるから、ベース層の研
磨液透液性は、この大きさの研磨砥粒を通過させる研磨
液透液性を有する必要がある。本発明では、研磨液透液
性のベース層を介してベース層の下面から研磨液を研磨
液保液層に導くことができる。
【0008】また、本発明に係る別の研磨用クロスは、
表面に研磨面を有し、発泡材又は不織布材のいずれかか
らなる研磨液保液層と、研磨液保液層を支持するベース
層とを備える研磨用クロスにおいて、ベース層の下面か
ら厚さ方向に貫通して研磨液保液層に連通する研磨液供
給孔をベース層に設けたことを特徴としている。
【0009】研磨液を研磨液供給孔を介してベース層の
下面から研磨液保液層に導くことができる。研磨液供給
孔は、均一な分布でベース層の全面に配置した全面均等
配置でも、又は、局所的な配置でも、例えば後述する研
磨装置の回転テーブルの回転により研磨すべきウェハが
通るトラックのセンターライン上に線状に配置した局所
的な配置でも良い。
【0010】また、本発明に係る更に別の研磨用クロス
は、表面に研磨面を有し、発泡材又は不織布材のいずれ
かからなる研磨液保液層と、研磨液保液層を支持するベ
ース層とを備える研磨用クロスにおいて、ベース層の側
面からその交差方向に穿孔された横孔と横孔から研磨液
保液層に通じる導液孔とを有する研磨液通路をベース層
に備えたことを特徴としている。研磨液を研磨液通路を
介して研磨液保液層に導くことができる。
【0011】研磨液中の研磨砥粒の大きさが0.01μ
m から数μm であるから、研磨液供給孔及び研磨液通路
の大きさ(径)は、使用する研磨液によって異なるが、
通常は1μm から1mm程度で良い。ベース層が例えば不
織布材等で形成されていて研磨液を通過させる導液性が
あれば、導液路を必ずしもベース層に設ける必要はな
い。
【0012】また、上記目的を達成するために、本発明
に係る研磨装置は、表面に研磨面を有し、発泡材又は不
織布材のいずれかからなる研磨液保液層を支持するベー
ス層が研磨液透液性である研磨用クロス、又はベース層
の下面から厚さ方向に貫通して研磨液保液層に連通する
研磨液供給孔をベース層に有する研磨用クロスのいずれ
かを定盤上に装着して基板を研磨する研磨装置であっ
て、回転軸と、上面に研磨用クロスを装着させる定盤
と、定盤の下面に接して設けられ、研磨液を滞留させる
溜部とを上部に備え、下部で回転軸に連結されて回転軸
と共に回転する回転テーブルと、回転軸をその軸線方向
に貫通し、かつ回転テーブルの溜部に通じる研磨液供給
路と、溜部から定盤上の研磨用クロスに研磨液を導くた
めに定盤に設けられた導液手段とを備えていることを特
徴としている。
【0013】本発明の好適な実施態様は、前記導液手段
が、研磨液透液性の定盤、溜部から定盤上面に研磨液を
導くように定盤に設けられた貫通孔、定盤の上面に設け
れた横溝と溜部から横溝に研磨液を導く導液路とからな
る研磨液供給路のいずれかであることを特徴としてい
る。
【0014】また、本発明に係る別の研磨装置は、表面
に研磨面を有し、発泡材又は不織布材からなる研磨液保
液層と、研磨液保液層を支持するベース層とを有し、ベ
ース層の側面からその交差方向に穿孔された横孔と横孔
から研磨液保液層に通じる導液孔とを有する研磨液通路
をベース層に備えた研磨用クロスを定盤上に装着して基
板を研磨する研磨装置であって、回転軸と、上面に研磨
用クロスを装着させる定盤を上部に備え、下部で回転軸
に連結されて回転軸と共に回転する回転テーブルと、回
転軸をその軸線方向に貫通した第1研磨液供給路と回転
テーブルを貫通して、一端で第1研磨液供給管に接続
し、他端で研磨用クロスの研磨液通路に接続する第2研
磨液供給管とを備えていることを特徴としている。
【0015】導液手段、第1研磨液供給管及び第2研磨
液供給管は、研磨液を導液する大きさを必要とし、研磨
液中の研磨砥粒の大きさが0.01μm から数μm であ
るから、正確には、使用する研磨液によって異なるが、
通常は1μm から1mm程度の大きさを有する必要があ
る。
【0016】
【作用】請求項1から3に記載の研磨用クロスでは、研
磨液透液性のベース層を備えるか、研磨液保液層に連通
する研磨液供給孔をベース層に設けるか、又は研磨液通
路を設けるかすることにより、ベース層の下面から研磨
液を研磨液保液層に導くようにしている。これにより、
研磨液保液層の全面に均一にかつ必要な量を過不足なく
供給できる。
【0017】請求項4に記載の研磨装置では、導液手段
を定盤に設けることにより、研磨液は、回転軸を貫通し
た研磨液供給路、溜部及び導液手段を経て定盤上の研磨
用クロスに供給される。請求項5は、導液手段の例を挙
げている。
【0018】請求項6に記載の研磨装置では、第2研磨
液供給管が、回転テーブルを貫通して、一端で第1研磨
液供給管に接続し、他端で研磨用クロスの研磨液通路に
接続されている。研磨液は、第1研磨液供給路及び第2
研磨液供給管を経て定盤上の研磨用クロスに供給され
る。
【0019】
【実施例】以下、添付図面を参照し、実施例に基づいて
本発明をより詳細に説明する。研磨用クロスの実施例1 図1は本発明に係る研磨用クロスの実施例1の構成を示
す断面図で、図1(a)は研磨液保液層が発泡材で形成
された例、図1(b)は研磨液保液層が不織布材で形成
された例である。本実施例の研磨用クロス10は、図1
(a)に示すように、上表面に研磨面11を有する発泡
ポリウレタン製の厚さ0.5mm〜3mmの研磨液保液層1
2と、厚さ4mmの研磨液透液性のベース層14とから構
成されている。
【0020】ベース層14は、ベース層14の下方から
研磨液を透液させて研磨液保液層12に供給するために
研磨液透液性の材料、例えば発泡ポリウレタン或いは発
泡ポリスチレン等の発泡材又は不織布材で構成されてい
る。研磨液透液性とは、研磨液を透液させる性質を言
い、研磨液に含まれる研磨砥粒の大きさは、0.01μ
m から数μm であるから、ベース層14の研磨液透液性
は、この大きさの研磨砥粒を通過させる研磨液透液性を
有する必要がある。図1(b)に示す研磨用クロス16
は、研磨用クロス10の改変例であって、研磨液保液層
18が発泡材に代えてポリエステルの不織布材で形成さ
れていることを除いて、図1(a)に示す研磨用クロス
10の構成と同じである。
【0021】研磨用クロスの実施例2 図2は本発明に係る研磨用クロスの実施例2の構成を示
す断面図で、図2(a)は研磨液保液層が発泡材で形成
された例、図2(b)は研磨液保液層が不織布材で形成
された例である。図2(a)に示す本実施例の研磨用ク
ロス20は、実施例1の研磨用クロス10、16のベー
ス層14に代えて、別の構成のベース層22を備えてい
ることを除いて、実施例1の研磨用クロス10と同じ構
成を備えている。
【0022】本実施例のベース層22は、図2(a)に
示すように、ベース層22の下側から研磨液保液層12
に研磨液を供給するために、ベース層22の下面から研
磨液保液層12までベース層22の厚さ方向に研磨液供
給孔24が設けてある。研磨液供給孔24の孔径は、研
磨用クロス20の平坦度及び圧縮率の均一性を損なわな
い程度に小さく、かつ使用する研磨液中の研磨砥粒によ
る目詰まりが生じない程度に大きいことが必要である。
通常、研磨液供給孔24の孔径は、正確には、使用する
研磨砥粒により異なるが、研磨液に含まれる研磨砥粒の
大きさは通常0.01μm から数μm であることを考慮
すると、1μm から1mm程度の大きさで良い。また、研
磨液供給孔24は、均一な分布でベース層22の全面に
配置した全面均等配置でも、又は、局所的な配置でも、
例えば後述する研磨装置の回転テーブルの回転により研
磨すべきウェハが通るトラックのセンターライン上に線
状に配置した局所的な配置でも良い。
【0023】図2(b)に示す研磨用クロス26は、研
磨用クロス20の改変例であって、研磨液保液層18が
発泡材に代えてポリエステルの不織布材で形成されてい
ることを除いて、図2(a)に示す研磨用クロス20の
構成と同じである。
【0024】研磨用クロスの実施例3 図3は本発明に係る研磨用クロスの実施例3の構成を示
す断面図で、図3(a)は研磨液保液層が発泡材で形成
された例、図3(b)は研磨液保液層が不織布材で形成
された例である。図3(a)に示す本実施例の研磨用ク
ロス30は、実施例1の研磨用クロス10、16のベー
ス層14に代えて、別の構成のベース層32を備えてい
ることを除いて、実施例1の研磨用クロス10と同じ構
成を備えている。
【0025】本実施例の研磨用クロス30のベース層3
2には、ベース層32の側面からその底面にほぼ平行に
延在する研磨液供給横孔34と、研磨液供給横孔34か
ら研磨液保液層12に研磨液を導くために研磨液供給横
孔34から分岐して縦方向に研磨液保液層12まで延び
る研磨液供給縦孔36とかなる研磨液通路が設けてあ
る。研磨液供給横孔34及び縦孔36の孔径は、正確に
は使用する研磨液中の研磨砥粒により異なるが、研磨液
に含まれる研磨砥粒の大きさは通常0.01μm から数
μm であることを考慮すると、1μm から1mm程度の大
きさである。尚、ベース層32が、研磨液透液性の材
料、例えば不織布材で形成されている場合には、研磨液
供給縦孔36を設けなくても、横孔34からベース層の
研磨液透液性により研磨液保液層12に研磨液を供給で
きる場合もある。また、横孔34は、多数の孔をパイプ
壁に設けたパイプ等を埋めて形成しても良い。
【0026】図3(b)に示す研磨用クロス38は、研
磨用クロス30の改変例であって、研磨液保液層18が
発泡材に代えてポリエステルの不織布材で形成されてい
ることを除いて、図3(a)に示す研磨用クロス30の
構成と同じである。
【0027】研磨装置の実施例1 図4は、本発明に係る研磨装置の実施例1の要部構成を
示す模式的断面図である。本実施例の研磨装置50は、
実施例1又は実施例2の研磨用クロス10、16、2
0、26のいずれかを定盤上に装着して基板を研磨する
研磨装置であって、図4に示すように、回転軸52と、
底部で回転軸52に一体的に連結され、回転軸52の回
転と共に一体的に回転する回転テーブル54とから構成
されている。回転テーブル54は、上面に研磨用クロス
を装着させる定盤56と、定盤56に接してその下に設
けられ、研磨液を滞留させる溜部58とを上部に備え、
下部で回転軸52に連結されている。回転軸52の軸芯
部には、研磨液供給路60が回転軸52の軸線方向に貫
通し、かつ回転テーブル54の溜部58に通じるように
設けられている。定盤56は、研磨液透液性を備えるよ
うに多孔質の焼結金属又はセラミックで形成されてい
る。
【0028】定盤56上に実施例1又は実施例2の研磨
用クロス10、16、20及び26のいずれかを貼着
し、研磨液供給路60を介して研磨液を供給すると、研
磨液は溜部58及び研磨液透液性の定盤56を経て研磨
用クロス10、16の研磨液透液性のベース層14又は
研磨用クロス20、26の研磨液供給孔26より研磨液
保液層12、18に到達する。研磨装置50の操作方法
は、研磨液の供給方法を除いて、従来の研磨装置40と
同じである。
【0029】研磨装置の実施例2 図5は、本発明に係る研磨装置の実施例2の要部構成を
示す模式的断面図である。本実施例の研磨装置70は、
実施例1又は実施例2の研磨用クロス10、16、2
0、26のいずれかを定盤上に装着して基板を研磨する
研磨装置であって、実施例1の研磨装置50の定盤56
に代えて、別の構成の定盤72を備えていることを除い
て、実施例1の研磨装置50の構成と同じ構成を備えて
いる。
【0030】本実施例の研磨装置70に設けられた定盤
72には、その下面から上面に向かって多数の貫通孔7
4が均一な分布で定盤72の全面に配置した全面均等配
置で設けられている。貫通孔74の径は、正確には使用
する研磨液中の研磨砥粒により異なるが、研磨液に含ま
れる研磨砥粒の大きさは通常0.01μm から数μm で
あることを考慮すると、1μm から1mm程度の大きさで
ある。
【0031】定盤72上に実施例1又は実施例2の研磨
用クロス10、16、20及び26のいずれかを貼着
し、研磨液供給路60を介して研磨液を供給すると、研
磨液は溜部58及び貫通孔74を介して研磨用クロス1
0、16の研磨液透液性のベース層14又は研磨用クロ
ス20、26の研磨液供給孔24より研磨液保液層1
2、18に到達する。研磨装置70の操作方法は、研磨
液の供給方法を除いて、従来の研磨装置40と同じであ
る。
【0032】研磨装置の実施例3 図6は、本発明に係る研磨装置の実施例3の要部構成を
示す模式的断面図である。本実施例の研磨装置80は、
研磨用クロスの実施例1又は実施例2のいずれかを定盤
上に装着して基板を研磨する研磨装置であって、実施例
1の研磨装置50の定盤56に代えて、別の構成の定盤
82が備えられていることを除いて、実施例1の研磨装
置50の構成と同じ構成を備えている。本実施例の研磨
装置80に設けられた定盤82には、その上面に放射状
に横溝84が設けられ、その横溝84に連通する縦溝8
6が定盤82の側面に溝状に刻設されている。
【0033】定盤82上に実施例1又は実施例2の研磨
用クロス10、16、20及び26のいずれかを貼着
し、研磨液供給路60を介して研磨液を供給すると、研
磨液は溜部58、次いで縦溝86及び横溝84を経て研
磨用クロス10、16の研磨液透液性のベース層14又
は研磨用クロス20、26の研磨液供給孔24より研磨
液保液層12、18に到達する。研磨装置80の操作方
法は、研磨液の供給方法を除いて、従来の研磨装置40
と同じである。
【0034】研磨装置の実施例4 図7は、本発明に係る研磨装置の実施例4の要部構成を
示す模式的断面図である。本実施例の研磨装置90は、
実施例3の研磨用クロス30、38を定盤上に装着して
基板を研磨する研磨装置であって、図7に示すように、
回転軸92と、底部で回転軸92に一体的に連結され、
回転軸92の回転と共に一体的に回転する回転テーブル
94と、第1研磨液供給路96と、第2研磨液供給路9
8とから構成されている。第1研磨液供給路96は、回
転軸92の軸線方向に回転軸92の軸芯部を貫通して設
けられている。回転テーブル94は、上面に研磨用クロ
スを装着させるための定盤96を上部に備え、下部で回
転軸92に連結されている。第2研磨液供給路98は、
一端で研磨液供給路96の上部に接続し、回転テーブル
94を貫通して、他端で定盤96上に装着された研磨用
クロス30、38の研磨液供給横孔34に接続してい
る。
【0035】定盤96上に実施例3の研磨用クロス3
0、38のいずれかを貼着し、第1研磨液供給路60を
介して研磨液を供給すると、研磨液は第2研磨液供給路
98を経て研磨用クロス30、38のベース層32の研
磨液供給横孔34に流入し、研磨液供給縦孔36を経て
研磨液保液層12、18に到達する。
【0036】
【発明の効果】請求項1から3に記載の研磨用クロスの
構成によれば、ベース層を介して研磨用クロスの研磨液
保液層の裏面全面に研磨液を均一に供給できるので、研
磨に必要な量の研磨液を過不足なく、かつ均一に供給で
きる。請求項4から6に記載の研磨装置の構成によれ
ば、回転軸及び回転テーブルに設けた研磨液供給手段を
介して定盤に装着された請求項1から3に記載の研磨用
クロスに必要な量の研磨液を過不足なく、かつ均一に供
給できる。よって、本発明に係る研磨用クロスを装着し
た本発明に係る研磨装置を使用してウェハを研磨するこ
とにより、研磨の均一性及び再現性を向上させ、かつ研
磨液の無駄な消費を防止できる。よって、研磨コストを
節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研磨用クロスの実施例1の構成を
示す断面図で、図1(a)は研磨液保液層が発泡材のも
の、図1(b)は研磨液保液層が不織布材のものであ
る。
【図2】本発明に係る研磨用クロスの実施例2の構成を
示す断面図で、図2(a)は研磨液保液層が発泡材のも
の、図2(b)は研磨液保液層が不織布材のものであ
る。
【図3】本発明に係る研磨用クロスの実施例3の構成を
示す断面図で、図3(a)は研磨液保液層が発泡材のも
の、図3(b)は研磨液保液層が不織布材のものであ
る。
【図4】本発明に係る研磨装置の実施例1の要部構成を
示す模式的断面図である。
【図5】本発明に係る研磨装置の実施例2の要部構成を
示す模式的断面図である。
【図6】本発明に係る研磨装置の実施例3の要部構成を
示す模式的断面図である。
【図7】本発明に係る研磨装置の実施例4の要部構成を
示す模式的断面図である。
【図8】従来の研磨装置の斜視図である。
【図9】図9(a)は図8の研磨装置の平面図、図9
(b)は図9(a)の線I−Iでの断面図である。
【図10】従来の研磨用クロスの構成を示す断面図で、
図10(a)は研磨液保液層が発泡材のもの、図10
(b)は研磨液保液層が不織布材のものである。
【符号の説明】
1 研磨面 2、5 研磨液保液層 3 ベース層 4、6 従来の研磨用クロス 10 研磨用クロスの実施例1 12 研磨液保液層 14 ベース層 16 研磨用クロスの実施例1の改変例 18 研磨液保液層 20 研磨用クロスの実施例2 22 ベース層 24 研磨液供給孔 26 研磨用クロスの実施例1の改変例 30 研磨用クロスの実施例3 32 ベース層 34 研磨液供給横孔 36 研磨液供給縦孔 38 研磨用クロスの実施例3の改変例 40 従来の研磨装置 42 回転定盤 44 回転軸 46 研磨液供給パイプ 48 ウェハホルダ 50 研磨装置の実施例 52 回転軸 54 回転テーブル 56 定盤 58 溜部 60 研磨液供給路 70 研磨装置の実施例2 72 定盤 74 貫通孔 80 研磨装置の実施例3 82 定盤 84 横溝 86 縦溝 90 研磨装置の実施例4 92 回転軸 94 回転テーブル 96 第1研磨液供給路 98 第2研磨液供給路
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/304 321 H01L 21/304 321Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に研磨面を有し、発泡材又は不織布
    材のいずれかからなる研磨液保液層と、研磨液保液層を
    支持するベース層とを備える研磨用クロスにおいて、 ベース層が研磨液透液性であることを特徴とする研磨用
    クロス。
  2. 【請求項2】 表面に研磨面を有し、発泡材又は不織布
    材のいずれかからなる研磨液保液層と、研磨液保液層を
    支持するベース層とを備える研磨用クロスにおいて、 ベース層の下面から厚さ方向に貫通して研磨液保液層に
    連通する研磨液供給孔をベース層に設けたことを特徴と
    する研磨用クロス。
  3. 【請求項3】 表面に研磨面を有し、発泡材又は不織布
    材のいずれかからなる研磨液保液層と、研磨液保液層を
    支持するベース層とを備える研磨用クロスにおいて、 ベース層の側面からその交差方向に穿孔された横孔と横
    孔から研磨液保液層に通じる導液孔とを有する研磨液通
    路をベース層に備えたことを特徴とする研磨用クロス。
  4. 【請求項4】 表面に研磨面を有し、発泡材又は不織布
    材のいずれかからなる研磨液保液層を支持するベース層
    が研磨液透液性である研磨用クロス、又はベース層の下
    面から厚さ方向に貫通して研磨液保液層に連通する研磨
    液供給孔をベース層に有する研磨用クロスのいずれかを
    定盤上に装着して基板を研磨する研磨装置であって、 回転軸と、 上面に研磨用クロスを装着させる定盤と、定盤の下面に
    接して設けられ、研磨液を滞留させる溜部とを上部に備
    え、下部で回転軸に連結されて回転軸と共に回転する回
    転テーブルと、 回転軸をその軸線方向に貫通し、かつ回転テーブルの溜
    部に通じる研磨液供給路と、 溜部から定盤上の研磨用クロスに研磨液を導くために定
    盤に設けられた導液手段とを備えていることを特徴とす
    る研磨装置。
  5. 【請求項5】 前記導液手段が、研磨液透液性の定盤、
    溜部から定盤上面に研磨液を導くように定盤に設けられ
    た貫通孔、定盤の上面に設けれた横溝と溜部から横溝に
    研磨液を導く導液路とからなる研磨液供給路のいずれか
    であることを特徴とする請求項4に記載の研磨装置。
  6. 【請求項6】 表面に研磨面を有し、発泡材又は不織布
    材からなる研磨液保液層と、研磨液保液層を支持するベ
    ース層とを有し、ベース層の側面からその交差方向に穿
    孔された横孔と横孔から研磨液保液層に通じる導液孔と
    を有する研磨液通路をベース層に備えた研磨用クロスを
    定盤上に装着して基板を研磨する研磨装置であって、 回転軸と、 上面に研磨用クロスを装着させる定盤を上部に備え、下
    部で回転軸に連結されて回転軸と共に回転する回転テー
    ブルと、 回転軸をその軸線方向に貫通した第1研磨液供給路と回
    転テーブルを貫通して、一端で第1研磨液供給管に接続
    し、他端で研磨用クロスの研磨液通路に接続する第2研
    磨液供給管とを備えていることを特徴とする研磨装置。
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