JPH082999A - 窒化アルミニウム薄膜製造法 - Google Patents

窒化アルミニウム薄膜製造法

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JPH082999A
JPH082999A JP13529194A JP13529194A JPH082999A JP H082999 A JPH082999 A JP H082999A JP 13529194 A JP13529194 A JP 13529194A JP 13529194 A JP13529194 A JP 13529194A JP H082999 A JPH082999 A JP H082999A
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diamond
thin film
film
substrate
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JP13529194A
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Yoshiharu Uchiumi
慶春 内海
Takahiro Imai
貴浩 今井
Naoharu Fujimori
直治 藤森
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Abstract

(57)【要約】 アルミニウムまたは窒化アルミニウムをターゲットと
し、窒素またはアンモニアを含むガス雰囲気中にてスパ
ッタ法により、ダイヤモンド多結晶基板、またはダイヤ
モンド単結晶基板上にC軸配向の窒化アルミニウムまた
はエピタキシャルな窒化アルミニウム薄膜を形成する製
造方法を提供するものである。 【目的】 ダイヤモンド上に配向性の優れたC軸配向窒
化アルミニウム薄膜、あるいは窒化アルミニウムのC面
がダイヤモンド基板面と平行な窒化アルミニウムエピタ
キシャル薄膜を形成する。 【構成】 ダイヤモンド上に配向性の優れたC軸配向窒
化アルミニウム薄膜、あるいは窒化アルミニウムのC面
がダイヤモンド基板面と平行な窒化アルミニウムエピタ
キシャル薄膜を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば高周波フィル
タなどに用いられる、窒化アルミニウム薄膜基板、およ
び表面弾性波素子などに使用される窒化アルミニウム薄
膜の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】窒化アルミニウムは速い表面波伝搬速度
を有するため、高周波用表面弾性波素子用の材料として
注目されている。この用途に使用するためには、窒化ア
ルミニウムの単結晶を用いることが望ましいが大型の窒
化アルミニウム単結晶は現在の技術では製造できないた
め、異種基板上に窒化アルミニウム単結晶膜もしくは一
定の結晶方位に配向した窒化アルミニウム多結晶膜を形
成して用いることが行われている。通常、窒化アルミニ
ウム単結晶膜の方位や窒化アルミニウム多結晶膜の配向
方位はC軸が基板に垂直になるようにする。窒化アルミ
ニウム薄膜を形成する異種基板としては安価なガラス
や、単結晶窒化アルミニウムを成長させることのできる
サファイアなどが用いられてきた。
【0003】音速が大きく且つその物質上に窒化アルミ
ニウムを形成した場合に大きな電気機械結合係数を示す
ような異種基板として特開平2-20910にしめされるよう
に、物質中最も大きな音速を有するダイヤモンド上に窒
化アルミニウム薄膜を形成した構造がある。単結晶半導
体基板上に形成したダイヤモンド結晶体薄膜上に窒化ア
ルミニウム薄膜を形成させてなる弾性表面波デバイスに
関するものであって、(100)面[100]方向ダイ
ヤモンド結晶体薄膜と(001)面AlN薄膜との2層
構造における弾性表面波デバイスの解析結果が図面中に
記載されている。また、特開平5-090888では(100)
方向に配向したダイヤモンド多結晶膜上に窒化アルミニ
ウムのC軸配向膜を形成する方法が提案されている。ま
た、特開昭64-42813では、耐熱性及び耐環境性に優れた
基板としてダイヤモンド単結晶上に窒化アルミニウムを
形成した構造が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した、特開平2-20
910の技術では、(001)面AlN薄膜と(100)
面[100]方向ダイヤモンド結晶体薄膜との2層構造
におけるSAWの位相速度のKH依存性を解析した結果
によりこの構造の優位性を示しているが、ダイヤモンド
上にAlN薄膜を形成する具体的な方法はしめされてい
ない。また、特開平5-090888では(100)配向ダイヤ
モンド多結晶膜上に窒化アルミニウム薄膜を形成する場
合には、良好なC軸配向膜が得られるかどうかは明かで
はなく、またAlN薄膜を形成する手法としてはCVD
法があげられている。また、特開昭64-42813では窒化ア
ルミニウムを成長させるダイヤモンド単結晶の結晶面方
位として(111)面があげられているが、その上に成
長する窒化アルミニウムの面方位に関しては触れられて
いない。
【0005】
【課題を解決するための手段】アルミニウムまたは窒化
アルミニウムをターゲットとし、窒素またはアンモニア
を含むガス雰囲気中にてスパッタ法により、ダイヤモン
ド単結晶基板上、または基板上に形成した配向性ダイヤ
モンド多結晶膜上にC軸配向窒化アルミニウム多結晶膜
を形成する製造方法を提供するものである。ダイヤモン
ド単結晶基板の(111)面上にC軸配向窒化アルミニ
ウム薄膜を形成することができる。一方、基板上に形成
した(111)配向ダイヤモンド多結晶膜上にC軸配向
窒化アルミニウム薄膜を形成してもよい。
【0006】より性能のよい高周波フィルタや表面弾性
波素子とするには、アルミニウムまたは窒化アルミニウ
ムをターゲットとし、窒素またはアンモニアを含むガス
雰囲気にてスパッタ法により、ダイヤモンド単結晶基板
上に、窒化アルミニウムのC面がダイヤモンド基板面と
平行な窒化アルミニウムエピタキシャル薄膜を形成する
製造方法を提供するものである。このとき、ダイヤモン
ド単結晶基板として(111)面を用いるとより容易に
窒化アルミニウムエピタキシャル薄膜を形成することが
できる。ダイヤモンドの表面は一般的に酸素などが付着
した表面になっているので、C軸配向の窒化アルミニウ
ム膜を得るためには、平坦に研磨されたダイヤモンド単
結晶あるいは配向性ダイヤモンド多結晶膜に水素終端処
理をあらかじめ施しておくと、C軸配向の高い窒化アル
ミニウム薄膜を得ることができる。この両方の処理をし
ておくとより効果的である。
【0007】発明者等はダイヤモンド上にC軸配向窒化
アルミニウム薄膜、あるいは窒化アルミニウムのC面が
ダイヤモンド基板面と平行な窒化アルミニウムエピタキ
シャル薄膜を形成する具体的手段として、スパッタ法が
特に有効であることを見い出した。
【0008】
【作用】本発明は、アルミニウムまたは窒化アルミニウ
ムをターゲットとし、窒素またはアンモニアを含むガス
雰囲気中にてスパッタ法により、ダイヤモンド単結晶基
板上または基板上に形成した配向性ダイヤモンド多結晶
膜上に、C軸配向窒化アルミニウム薄膜または窒化アル
ミニウムのC面が前記ダイヤモンド基板面と平行な窒化
アルミニウムエピタキシャル薄膜を形成することを実現
したものである。
【0009】本発明においては、化学量論比組成の窒化
アルミニウムを実現し良好な結晶性を得るために、成膜
雰囲気ガスとしてArを代表とするHe,Neなどの希
ガスのスパッタリングガスに加え、窒素またはアンモニ
アを反応ガスとして用い、反応性スパッタを行う。本発
明では基板温度が室温においてもC軸配向窒化アルミニ
ウム薄膜を形成することが可能であるが、良好なC軸配
向性を有する窒化アルミニウム薄膜または窒化アルミニ
ウムのC面が基板面と平行な窒化アルミニウムエピタキ
シャル膜を形成するためには、基板加熱を行う必要があ
る。C軸配向窒化アルミニウムを形成することのできる
基板温度の範囲は25℃から500℃であり、温度が高
いほどC軸配向性は良好となる。窒化アルミニウムのC
面が基板面と平行な窒化アルミニウムエピタキシャル膜
を形成するために必要な基板温度は700℃から130
0℃の間にあり、これより低い基板温度あるいは高い基
板温度においては、基板面にたいし窒化アルミニウムの
C面以外の面が平行である結晶が混在するため、結晶性
は低下する。
【0010】本発明によりダイヤモンド上に窒化アルミ
ニウムのC面がダイヤモンド基板面と平行な窒化アルミ
ニウムエピタキシャル薄膜、またはC軸配向窒化アルミ
ニウム薄膜を形成したものは窒化アルミニウムのC軸配
向性が表1に示すように高くなり、かつ熱の放散性がよ
いので、超高速通信用の損失の少ない高周波フィルタや
表面弾性波素子として利用することができる。そして表
1の窒化アルミニウムの結晶のロッキングカーブ半価幅
が小さいほどC軸配向性がよくなることを示しており、
窒化アルミニウム膜の(002)面のロッキングカーブ
半価幅が8度以下であることが望ましい。
【0011】
【表1】
【0012】本発明において窒化アルミニウムを形成す
るためのダイヤモンドとしては、窒化アルミニウムC面
と同じ6回対称原子配列をもつ(111)表面が最も良
好な結晶性および配向性をもつ窒化アルミニウムを形成
することが可能であるため、最も望ましい。ダイヤモン
ド(100)表面を用いても、C軸配向性を持つ窒化ア
ルミニウム薄膜を形成することが可能であるが、(11
1)表面上ほど良好な配向性は得られない。また前記し
た温度範囲まで基板加熱を行うことにより、ダイヤモン
ド単結晶(100)面上においても、窒化アルミニウム
のC面が基板面と平行な窒化アルミニウムエピタキシャ
ル膜を形成することが可能であるが、この場合、形成し
た窒化アルミニウム膜は2種類の面内エピタキシャル方
位関係を持つ結晶が混在するため、(111)表面上ほ
ど良好な結晶性が得られない。
【0013】窒化アルミニウム薄膜を形成する6回対称
原子配列をもつダイヤモンド(111)表面としては、
ダイヤモンド単結晶(111)面または(111)方位
に配向したダイヤモンド多結晶を用いることができる。
ダイヤモンド単結晶(111)面は窒化アルミニウム単
結晶薄膜を形成することができるので最も好ましいが高
価である。ダイヤモンド単結晶は天然、高圧人工合成、
気相人工合成のいずれの方法で得られたものでも用いる
ことができる。(111)方位に配向したダイヤモンド
多結晶は気相法で人工合成されたものが、安価で高品質
なので好ましい。(111)方位に配向したダイヤモン
ド多結晶は、X線回折法で(111)回折線と(22
0)回折線の高さの比が5:1以上であれば良い。
【0014】本発明で用いるダイヤモンドは、結晶性お
よび配向性に優れた窒化アルミニウムを形成するために
薄膜を形成する面の表面粗さが小さな事が好ましいの
で、機械的に加工する必要がある。ダイヤモンドの表面
粗さはRaが5nmから0.1μmの範囲にあれば良
い。ダイヤモンド単結晶(111)面は他の面に比べ機
械的に研磨するのに時間を要するが、(111)面から
1度から3度傾いた面を用いれば、研磨時間を短縮で
き、その上に形成した窒化アルミニウムの結晶性、配向
性にも影響は与えない。このように加工されたダイヤモ
ンド表面は酸素が吸着しておりダイヤモンド結晶の独自
の構造が表面に現れていないことが多い。
【0015】ダイヤモンド単結晶あるいはダイヤモンド
多結晶膜にたいし、表面水素終端を行うことによって、
ダイヤモンド表面の吸着酸素が除去され、ダイヤモンド
表面ダングリングボンドが水素原子により終端されるこ
とにより、その上に成長させた窒化アルミニウム薄膜が
ダイヤモンド表面の原子配列の影響を受けやすくなり、
配向性に優れた窒化アルミニウム薄膜を形成することが
できる。表面水素終端する方法としては、実施例に述べ
るように、マイクロ波を用いた水素プラズマを用いる方
法があるが、水素原子を励起し、活性な水素ラジカルを
作り出せる方法であれば、プラズマ法、熱フィラメント
法など公知の方法を用いることができる。
【0016】
【実施例】
(実施例1) 基板として表面を平坦に研磨した人工合
成ダイヤモンド単結晶(111)面を用い、有機溶媒に
よる洗浄とそれにつづく10%塩化水素水溶液による洗
浄を行った後、表面水素終端処理を行った。表面水素終
端処理はマイクロ波プラズマCVD装置を用い、水素ガ
スのみを装置内に供給し、圧力100Torr、マイク
ロ波電力400Wにて、10分間行った。上記の条件に
おいて、基板温度は900℃であった。
【0017】次に、上記の表面水素終端ダイヤモンド単
結晶(111)面上への窒化アルミニウム薄膜の成長を
以下のようにして行った。成膜装置として、アルミニウ
ムターゲットを装着したRFマグネトロンスパッタ装置を
用い、上記の試料を成膜室の基板ホルダーに装着し、成
膜室を2×10-6Torr以下に排気する。次に成膜室
にArガスを成膜室の圧力が5mTorrになるように供
給し、RF電力800wをターゲットに印加しターゲッ
トのプリスパッタを10分間行う。つづいて再び成膜室
を排気後、成膜室にArガスおよびN2ガスを共に2.
5mTorrの分圧になるように供給し、RFパワー4
00Wにて5分間ターゲットのプリスパッタを行った
後、ターゲットと基板間にあるシャッターを開き反応性
スパッタにより窒化アルミニウム薄膜の成膜を行う。基
板ホルダーに装着されたヒーターにより基板加熱を行
い、基板温度1150℃にて成膜を行った。
【0018】RHEEDにより評価した結果、作成した
窒化アルミニウム薄膜はダイヤモンド単結晶(111)
面にたいしC面が平行であり、面内で窒化アルミニウム
[11−20]//ダイヤ[110]の方位関係が成り
立っており、エピタキシャル成長であることが判明し
た。窒化アルミニウム薄膜の結晶性をラマン分光法によ
り評価したところ、窒化アルミニウムのピーク位置にピ
ークが見られ良好な結晶性を示した。X線回折のロッキ
ングカーブ測定により、この窒化アルミニウム薄膜のC
軸配向性の評価を行った結果、窒化アルミニウム(00
2)面のロッキングカーブ半価幅が0.5度の良好なC
軸配向性が得られた。
【0019】(実施例2) 実施例1と同様に表面を研
磨したダイヤモンド単結晶(111)面に、実施例1と
同様に基板洗浄、表面水素終端処理を行い、窒化アルミ
ニウム薄膜を成膜した。窒化アルミニウム薄膜の成膜条
件は基板温度を400℃とした以外は実施例1と同様で
ある。作成した窒化アルミニウム薄膜は、X線回折、RH
EEDによりダイヤモンド単結晶(111)面にたいしC
軸が垂直に配向した多結晶膜であることが確認された。
X線回折のロッキングカーブ測定により、この窒化アル
ミニウム薄膜のC軸配向性の評価を行った結果、窒化ア
ルミニウム(002)面のロッキングカーブ半価幅が
1.4度の良好なC軸配向性が得られた。
【0020】(実施例3) 基板としてシリコン単結晶
(100)面を用い、有機溶媒による脱脂、フッ化水素
水溶液による表面自然酸化膜の除去を行った後、熱フィ
ラメント法により以下の成膜条件にてダイヤモンド膜の
作成を行った。フィラメント−基板間距離8mm、フィ
ラメント温度2200℃、基板温度1000℃とし、C
4/H2=0.5%ガスを用い、成膜圧力30Torr
にて30時間成長させ、30μmの膜厚を得た。作成し
たダイヤモンド膜をX線回折により評価したところ、お
もに(111)配向成分からなる多結晶膜であり、(1
11)回折線と(220)回折線の高さの比は8:1で
あった。作成したダイヤモンド膜の表面にはかなりの凹
凸が生じていたため、表面粗度0.1μm以下まで機械
研磨を行った。
【0021】次に研磨表面にたいし、実施例1と同様に
して表面水素終端処理を行った後、窒化アルミニウム薄
膜を堆積させた。成膜条件は実施例2と同様である。作
成した窒化アルミニウム薄膜は、X線回折、RHEED
によりダイヤモンド多結晶膜表面にたいしC軸が垂直に
配向した多結晶膜であることが確認された。X線回折の
ロッキングカーブ測定により、この窒化アルミニウム膜
のC軸配向性の評価を行った結果、窒化アルミニウム
(002)面のロッキングカーブ半価幅が2.6度の良
好なC軸配向性が得られた。
【0022】(実施例4) 基板として表面を平坦に研
磨した人工合成ダイヤモンド単結晶(100)面を用
い、実施例1と同様に基板洗浄、表面水素終端処理を行
い、実施例1と同様の成膜条件で窒化アルミニウム薄膜
を成膜した。RHEEDにより評価した結果、作成した
窒化アルミニウム薄膜はダイヤモンド単結晶(100)
面にたいしC面が平行であり、面内で窒化アルミニウム
[11−20]//ダイヤ[110]、窒化アルミニウ
ム[10−10]//ダイヤ[110]の2種類の方位
関係が成り立っており、エピタキシャル成長であること
が判明した。窒化アルミニウム薄膜の結晶性をラマン分
光法により評価したところ、窒化アルミニウムのピーク
位置にピークは見られず実施例1のダイヤモンド単結晶
(111)面上よりも結晶性が劣ることが分かった。X
線回折のロッキングカーブ測定により、この窒化アルミ
ニウム薄膜のC軸配向性の評価を行った結果、窒化アル
ミニウム(002)面のロッキングカーブ半価幅が0.
6度の良好なC軸配向性が得られた。
【0023】(実施例5) 基板として表面を平坦に研
磨した人工合成ダイヤモンド単結晶(100)面を用
い、実施例1と同様に基板洗浄、表面水素終端処理を行
い、実施例2と同様の成膜条件で窒化アルミニウム薄膜
を成膜した。作成した窒化アルミニウム薄膜は、X線回
折、RHEEDによりダイヤモンド単結晶(100)面
にたいしC軸が垂直に配向した多結晶膜であることが確
認された。X線回折のロッキングカーブ測定により、こ
の窒化アルミニウム薄膜のC軸配向性の評価を行った結
果、窒化アルミニウム(002)面のロッキングカーブ
半価幅が6.0度の良好なC軸配向性が得られた。
【0024】(実施例6) 基板としてシリコン単結晶
(100)面を用い、有機溶媒による脱脂、フッ化水素
水溶液による表面自然酸化膜の除去を行った後、熱フィ
ラメント法により以下の成膜条件にてダイヤモンド膜の
作成を行った。フィラメント−基板間距離8mm、フィ
ラメント温度2200℃、基板温度750℃とし、CH
4/H2=2%ガスを用い、成膜圧力40Torrにて1
2時間成長させ30μmの膜厚を得た。作成したダイヤ
モンド膜をX線回折により評価したところ、おもに(1
00)配向成分からなる多結晶膜であった。ダイヤモン
ド膜表面にたいし、実施例3と同様に表面粗度0.1μ
m以下まで機械研磨を行い、実施例1と同様にして表面
水素終端処理を行った後、窒化アルミニウム膜を堆積さ
せた。成膜条件は実施例2と同様である。
【0025】作成した窒化アルミニウム薄膜は、X線回
折、RHEEDによりダイヤモンド単結晶(100)面
にたいしC軸が垂直に配向した多結晶膜であることが確
認された。X線回折のロッキングカーブ測定により、こ
の窒化アルミニウム薄膜のC軸配向性の評価を行った結
果、窒化アルミニウム(002)面のロッキングカーブ
半価幅が7.5度の良好なC軸配向性が得られた。実施
例1、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5、実施
例6の結果をまとめたものを表1に示す。以上のように
本発明によるとスパッタ法を用いダイヤモンド単結晶あ
るいは多結晶膜上に良好なC軸配向性を有する窒化アル
ミニウム多結晶膜あるいはエピタキシャル薄膜を形成す
ることが可能となる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるとダ
イヤモンド上に配向性の優れたC軸配向窒化アルミニウ
ム薄膜、あるいは窒化アルミニウムのC面がダイヤモン
ド基板面と平行な窒化アルミニウムエピタキシャル薄膜
を形成することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムまたは窒化アルミニウムを
    ターゲットとし、窒素またはアンモニアを含むガス雰囲
    気中にてスパッタ法により、ダイヤモンド単結晶基板
    上、または基板上に形成した配向性ダイヤモンド多結晶
    膜基板上にC軸配向窒化アルミニウム多結晶膜を形成す
    ることを特徴とした、窒化アルミニウム薄膜の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 ダイヤモンド単結晶の(111)面上ま
    たは基板上に形成した(111)配向ダイヤモンド多結
    晶膜上にC軸配向窒化アルミニウム薄膜を形成すること
    を特徴とした、請求項1に記載の窒化アルミニウム薄膜
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 アルミニウムまたは窒化アルミニウムを
    ターゲットとし、窒素またはアンモニアを含むガス雰囲
    気中にてスパッタ法により、ダイヤモンド単結晶基板上
    に、窒化アルミニウムのC面が前記ダイヤモンド基板面
    と平行な窒化アルミニウムエピタキシャル薄膜を形成す
    ることを特徴とした、窒化アルミニウム薄膜の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 ダイヤモンド単結晶(111)面上に窒
    化アルミニウムのC面が前記ダイヤモンド基板面と平行
    な窒化アルミニウムエピタキシャル薄膜を形成すること
    を特徴とした、請求項3に記載の窒化アルミニウム薄膜
    の製造方法。
JP13529194A 1994-02-25 1994-06-17 窒化アルミニウム薄膜製造法 Pending JPH082999A (ja)

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US08/393,482 US5571603A (en) 1994-02-25 1995-02-24 Aluminum nitride film substrate and process for producing same
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH082984A (ja) * 1994-06-17 1996-01-09 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化アルミニウム薄膜基板製造法
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JP2019535148A (ja) * 2017-09-22 2019-12-05 安徽安努奇科技有限公司Anhuianuki Technologies Co., Ltd. 圧電共振器の製造方法と圧電共振器
JP2021006496A (ja) * 2019-06-28 2021-01-21 国立大学法人京都工芸繊維大学 薄膜の製造方法および半導体装置の製造方法

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