JPH08299506A - ゴルフクラブヘッドおよびその製造法 - Google Patents
ゴルフクラブヘッドおよびその製造法Info
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- JPH08299506A JPH08299506A JP7138726A JP13872695A JPH08299506A JP H08299506 A JPH08299506 A JP H08299506A JP 7138726 A JP7138726 A JP 7138726A JP 13872695 A JP13872695 A JP 13872695A JP H08299506 A JPH08299506 A JP H08299506A
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- golf club
- club head
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐久性が向上されるとともに、意匠的価値も
高いにもかかわらず低コストととなるヘッドおよびその
製造法を提供する。 【構成】 金属性ゴルフクラブヘッド1のヘッド本体1
a表面にチタンの窒化物などの被膜1bをPVD法によ
り形成してなるものである。そのため、ヘッド1の表面
硬度が上り、飛距離が伸びるとともにヘッド1の耐久性
も向上する。
高いにもかかわらず低コストととなるヘッドおよびその
製造法を提供する。 【構成】 金属性ゴルフクラブヘッド1のヘッド本体1
a表面にチタンの窒化物などの被膜1bをPVD法によ
り形成してなるものである。そのため、ヘッド1の表面
硬度が上り、飛距離が伸びるとともにヘッド1の耐久性
も向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴルフクラブヘッドおよ
びその製造法に関する。さらに詳しくは、フェース面お
よび/またはその他の部分にPVD法による被膜が形成
されているゴルフクラブヘッドおよびその製造法に関す
る。
びその製造法に関する。さらに詳しくは、フェース面お
よび/またはその他の部分にPVD法による被膜が形成
されているゴルフクラブヘッドおよびその製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ゴルフクラブヘッド(以下、単にヘッド
という)はゴルフボール(以下、単にボール)を打球す
るときに、フェース面がボールと衝突するとともに、ソ
ールやその周りの部分が芝や土砂と接触する。そのた
め、フェースやソールなどの表面に傷がつくことにな
る。また、フェースの表面硬度はボールの飛距離に関係
するため、その飛距離となるようにフェースの表面を所
定の硬度に調整する必要がある。すなわち、大きな飛距
離を得ようとすれば、表面硬度を上げる必要がある。そ
こで、従来より、ヘッドに傷がつきにくくするためやフ
ェース表面を所定の硬度とするために、ヘッドの表面処
理がなされている。例えば、特開昭60ー13073号
公報には、ヘッドの芝または土砂と接触する金属部分の
表面にCVD法によって窒化物または炭化物の被膜を施
し、その後これを高周波焼入れすることを特徴とするヘ
ッドの表面処理方法が提案されている。
という)はゴルフボール(以下、単にボール)を打球す
るときに、フェース面がボールと衝突するとともに、ソ
ールやその周りの部分が芝や土砂と接触する。そのた
め、フェースやソールなどの表面に傷がつくことにな
る。また、フェースの表面硬度はボールの飛距離に関係
するため、その飛距離となるようにフェースの表面を所
定の硬度に調整する必要がある。すなわち、大きな飛距
離を得ようとすれば、表面硬度を上げる必要がある。そ
こで、従来より、ヘッドに傷がつきにくくするためやフ
ェース表面を所定の硬度とするために、ヘッドの表面処
理がなされている。例えば、特開昭60ー13073号
公報には、ヘッドの芝または土砂と接触する金属部分の
表面にCVD法によって窒化物または炭化物の被膜を施
し、その後これを高周波焼入れすることを特徴とするヘ
ッドの表面処理方法が提案されている。
【0003】しかしながら、特開昭60ー13073号
の提案にかかわる表面処理方法においてはCVD法によ
り表面処理をしている関係上、処理温度が高くなるため
にヘッドの上部に設けられているシャフトの接続部材や
ヘッド本体に熱変形が生ずるという問題がある。その
上、CVD法においては形成できる被膜の色が限定され
るために、得られる意匠的効果も低いという問題もあ
る。
の提案にかかわる表面処理方法においてはCVD法によ
り表面処理をしている関係上、処理温度が高くなるため
にヘッドの上部に設けられているシャフトの接続部材や
ヘッド本体に熱変形が生ずるという問題がある。その
上、CVD法においては形成できる被膜の色が限定され
るために、得られる意匠的効果も低いという問題もあ
る。
【0004】また、フェースの表面には飛距離の調整、
あるいはアドレスの便宜もかねてフェース溝が形成され
ている。従来、このフェース溝は彫刻やプレス成形によ
り形成されているので、加工に長時間を要するという問
題や、少量生産の場合には型代が割高となり製品のコス
ト増大を招来するという問題もある。
あるいはアドレスの便宜もかねてフェース溝が形成され
ている。従来、このフェース溝は彫刻やプレス成形によ
り形成されているので、加工に長時間を要するという問
題や、少量生産の場合には型代が割高となり製品のコス
ト増大を招来するという問題もある。
【0005】さらに、ソールの表面にはブランド名など
がプレス印字されているが、これも前記と同様に、少量
生産の場合には型代が割高となり製品のコスト増大を招
来するという問題がある。
がプレス印字されているが、これも前記と同様に、少量
生産の場合には型代が割高となり製品のコスト増大を招
来するという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の課題に鑑みなされたものであって、耐久性が向上さ
れるととも、意匠的価値も高いにもかかわらず低コスト
となるヘッドおよびその製造法を提供することを目的と
している。
術の課題に鑑みなされたものであって、耐久性が向上さ
れるととも、意匠的価値も高いにもかかわらず低コスト
となるヘッドおよびその製造法を提供することを目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の金属製ゴルフク
ラブヘッドは、金属製ゴルフクラブヘッドであって、フ
ェース面および/またはその他の部分にPVD法による
被膜が形成されていることを特徴とする。
ラブヘッドは、金属製ゴルフクラブヘッドであって、フ
ェース面および/またはその他の部分にPVD法による
被膜が形成されていることを特徴とする。
【0008】ここで、前記被膜は、例えば、チタンの窒
化物、クロムの窒化物、チタンの炭化物、クロムの炭化
物またはそれらの2種以上の混合物を用いて形成され
る。
化物、クロムの窒化物、チタンの炭化物、クロムの炭化
物またはそれらの2種以上の混合物を用いて形成され
る。
【0009】本発明のゴルフクラブヘッドの好ましい態
様においては、被膜が形成される面にバレル研磨、バフ
研磨またはサンドブラストなどの表面処理がなされる。
様においては、被膜が形成される面にバレル研磨、バフ
研磨またはサンドブラストなどの表面処理がなされる。
【0010】また、本発明のゴルフクラブヘッドの別の
好ましい態様においては、レーザー印字および/または
マスキング・サンドブラストによるロゴマークなどの標
章および/またはフェース溝が形成されたヘッド部材に
前記被膜が形成される。
好ましい態様においては、レーザー印字および/または
マスキング・サンドブラストによるロゴマークなどの標
章および/またはフェース溝が形成されたヘッド部材に
前記被膜が形成される。
【0011】なお、本発明のゴルフクラブヘッドにおい
ては、前記被膜が選択的に形成されてもよい。
ては、前記被膜が選択的に形成されてもよい。
【0012】一方、本発明の金属製ゴルフクラブヘッド
の製造法は、金属製ゴルフクラブヘッドの製造法であっ
て、フェース面および/またはその他の部分にPVD法
による被膜を形成する手順を含んでいることを特徴とす
る。
の製造法は、金属製ゴルフクラブヘッドの製造法であっ
て、フェース面および/またはその他の部分にPVD法
による被膜を形成する手順を含んでいることを特徴とす
る。
【0013】ここで、前記被膜の形成が、チタンの窒化
物、クロムの窒化物、チタンの炭化物、クロムの炭化物
またはそれらの2種以上の混合物を用いてなされる。
物、クロムの窒化物、チタンの炭化物、クロムの炭化物
またはそれらの2種以上の混合物を用いてなされる。
【0014】本発明の金属製ゴルフクラブヘッドの製造
法の好ましい態様においては、前記被膜を形成する手順
の前に、被膜形成面にバレル研磨、バフ研磨またはサン
ドブラストなどの表面処理手順が設けられている。
法の好ましい態様においては、前記被膜を形成する手順
の前に、被膜形成面にバレル研磨、バフ研磨またはサン
ドブラストなどの表面処理手順が設けられている。
【0015】本発明の金属製ゴルフクラブヘッドの製造
法の別の好ましい態様においては、ヘッド部材にレーザ
ー印字および/またはマスキング・サンドブラストによ
るロゴマークなどの標章および/またはフェース溝を形
成する手順が設けられている。
法の別の好ましい態様においては、ヘッド部材にレーザ
ー印字および/またはマスキング・サンドブラストによ
るロゴマークなどの標章および/またはフェース溝を形
成する手順が設けられている。
【0016】なお、本発明の金属製ゴルフクラブヘッド
の製造法においては、被膜を形成する手順の前に、ヘッ
ド部材を選択的に耐熱性マスキング材により被覆する手
順が設けられてもよい。
の製造法においては、被膜を形成する手順の前に、ヘッ
ド部材を選択的に耐熱性マスキング材により被覆する手
順が設けられてもよい。
【0017】
【作用】本発明の金属性ゴルフクラブヘッドは、PVD
法により形成されたチタンの窒化物やクロムの炭化物被
膜によりコーティングされているので、表面硬度が上り
飛距離が伸びる。また、硬質被膜により被覆されている
ので、レーザー印字やマスキング・サンドブラストなど
により形成された浅いフェース溝やロゴマークなども摩
滅することもなく、あるいは使用中にヘッドに傷がつく
おそれもない。さらに、PVD法により形成される被膜
の色彩は選択の幅が広いので、意匠的価値の高いゴルフ
クラブヘッドとなる。
法により形成されたチタンの窒化物やクロムの炭化物被
膜によりコーティングされているので、表面硬度が上り
飛距離が伸びる。また、硬質被膜により被覆されている
ので、レーザー印字やマスキング・サンドブラストなど
により形成された浅いフェース溝やロゴマークなども摩
滅することもなく、あるいは使用中にヘッドに傷がつく
おそれもない。さらに、PVD法により形成される被膜
の色彩は選択の幅が広いので、意匠的価値の高いゴルフ
クラブヘッドとなる。
【0018】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明を実
施例に基づいて説明するが、本発明はかかる実施例のみ
に限定されるものではない。
施例に基づいて説明するが、本発明はかかる実施例のみ
に限定されるものではない。
【0019】本発明のヘッドの一実施例の断面図を図1
ないし図3に示し、このヘッド1は、具体的には、いわ
ゆるウッドクラブのヘッドである。ウッドクラブと称し
ても、よく知られているように、ヘッド本体1aは金属
とされている。そして、このヘッド本体1a表面に、P
VD法による硬質被膜(以下、誤解の生じないときは、
単に被膜という)、例えばチタンの窒化物の真空蒸着法
による被膜1bが形成されている。ここで、図1ないし
図3において、被膜の厚さは作図の便宜上誇張されてい
る。また、このヘッド本体1a表面に蒸着される蒸着物
質としては、チタンの窒化物の他に、クロムの窒化物、
チタンの炭化物およびクロムの炭化物、またはそれら
(チタンの窒化物を含む)の2種以上の混合物が用いら
れる。なお、これらの蒸着物質の選定に当たっては、そ
れが蒸着されて形成される被膜の色彩をも考慮して選定
されるのが好ましい。そうすることにより、ヘッド1の
意匠的効果も向上する。この蒸着を行う際に、被膜形成
を望まない部分を、耐熱性樹脂によりマスギングしてヘ
ッド本体1aに選択的に被膜を形成してもよい。
ないし図3に示し、このヘッド1は、具体的には、いわ
ゆるウッドクラブのヘッドである。ウッドクラブと称し
ても、よく知られているように、ヘッド本体1aは金属
とされている。そして、このヘッド本体1a表面に、P
VD法による硬質被膜(以下、誤解の生じないときは、
単に被膜という)、例えばチタンの窒化物の真空蒸着法
による被膜1bが形成されている。ここで、図1ないし
図3において、被膜の厚さは作図の便宜上誇張されてい
る。また、このヘッド本体1a表面に蒸着される蒸着物
質としては、チタンの窒化物の他に、クロムの窒化物、
チタンの炭化物およびクロムの炭化物、またはそれら
(チタンの窒化物を含む)の2種以上の混合物が用いら
れる。なお、これらの蒸着物質の選定に当たっては、そ
れが蒸着されて形成される被膜の色彩をも考慮して選定
されるのが好ましい。そうすることにより、ヘッド1の
意匠的効果も向上する。この蒸着を行う際に、被膜形成
を望まない部分を、耐熱性樹脂によりマスギングしてヘ
ッド本体1aに選択的に被膜を形成してもよい。
【0020】また、図2および図3に示すように、従来
のヘッドと同様に、フェースにはフェース溝2が形成さ
れ(図2参照)、ソール1c表面にはロゴマークなどの
標章3が形成されている(図3参照)。このロゴマーク
などの標章3およびフェース溝2のヘッド本体1aへの
形成は、例えばレーザー印字やマスキング・サンドブラ
ストによりなされる。そのため、従来のプレス印字の場
合に必要とされた金型の製作が不要となり、少量生産の
場合の生産性の向上やコスト低減を図ることができる。
また、レーザー印字などは数値制御機械により容易にな
されるので、従来のプレス印字におけるような熟練を要
しないという利点もある。なお、レーザー印字などによ
り得られるフェース溝2やロゴマークなどの標章3の深
さは、数ミクロン程度であるが、本発明においては、こ
れらはチタンの窒化物などの硬質被膜1bで覆われてい
るので、通常の使用では摩耗により消滅するようなこと
はない。
のヘッドと同様に、フェースにはフェース溝2が形成さ
れ(図2参照)、ソール1c表面にはロゴマークなどの
標章3が形成されている(図3参照)。このロゴマーク
などの標章3およびフェース溝2のヘッド本体1aへの
形成は、例えばレーザー印字やマスキング・サンドブラ
ストによりなされる。そのため、従来のプレス印字の場
合に必要とされた金型の製作が不要となり、少量生産の
場合の生産性の向上やコスト低減を図ることができる。
また、レーザー印字などは数値制御機械により容易にな
されるので、従来のプレス印字におけるような熟練を要
しないという利点もある。なお、レーザー印字などによ
り得られるフェース溝2やロゴマークなどの標章3の深
さは、数ミクロン程度であるが、本発明においては、こ
れらはチタンの窒化物などの硬質被膜1bで覆われてい
るので、通常の使用では摩耗により消滅するようなこと
はない。
【0021】また、本発明の好ましい態様においては、
ヘッド本体1aは被膜1bが形成される前に、バレル研
磨、バフ研磨、サンドブラストなどにより表面処理がな
されている。なお、用いられる表面処理の種類は、ヘッ
ド本体1aに蒸着される窒化物や炭化物の種類に応じて
適宜選定される。例えば、バフ研磨されたヘッド本体1
aにチタンの窒化物の被膜1bを形成した場合、ヘッド
1表面に著しい金属光沢が生じプレーに支障をきたすこ
とになるので、チタンの窒化物の被膜1bを形成する場
合、ヘッド本体1aは、例えばサンドブラストにより表
面処理がなされる。
ヘッド本体1aは被膜1bが形成される前に、バレル研
磨、バフ研磨、サンドブラストなどにより表面処理がな
されている。なお、用いられる表面処理の種類は、ヘッ
ド本体1aに蒸着される窒化物や炭化物の種類に応じて
適宜選定される。例えば、バフ研磨されたヘッド本体1
aにチタンの窒化物の被膜1bを形成した場合、ヘッド
1表面に著しい金属光沢が生じプレーに支障をきたすこ
とになるので、チタンの窒化物の被膜1bを形成する場
合、ヘッド本体1aは、例えばサンドブラストにより表
面処理がなされる。
【0022】図4は本発明のヘッドの製造法に用いるP
VD装置の模式図を示し、同PVD装置は、従来より薄
膜半導体の製造に用いられている真空蒸着装置10をヘ
ッド1の製造に転用したもので、11は蒸着物質が収納
されているボート、12はヘッド加熱ヒーター、13は
膜厚モニター、14はシャッターを示す。
VD装置の模式図を示し、同PVD装置は、従来より薄
膜半導体の製造に用いられている真空蒸着装置10をヘ
ッド1の製造に転用したもので、11は蒸着物質が収納
されているボート、12はヘッド加熱ヒーター、13は
膜厚モニター、14はシャッターを示す。
【0023】なお、蒸着物質のチタンの窒化物や炭化物
などを単なる真空蒸着によってヘッド本体1aに蒸着さ
せただけでは、ヘッド本体1aに所定組成の被膜1bが
形成されない場合には、蒸着法として反応性蒸着法が用
いられる。また、用いられるPVD法としては、真空蒸
着法に限定されるものではなく、スパッタリング法、E
ーBガン法(エレクトロンービームガン法)、グロー放
電法なども好適に用いられる。
などを単なる真空蒸着によってヘッド本体1aに蒸着さ
せただけでは、ヘッド本体1aに所定組成の被膜1bが
形成されない場合には、蒸着法として反応性蒸着法が用
いられる。また、用いられるPVD法としては、真空蒸
着法に限定されるものではなく、スパッタリング法、E
ーBガン法(エレクトロンービームガン法)、グロー放
電法なども好適に用いられる。
【0024】以下、より具体的な実施例に基づいて本発
明をより詳細に説明する。
明をより詳細に説明する。
【0025】実施例および比較例 チタン合金(Ti−6Al−4V)を用いてヘッド本体
1aのクラウン1dを鋳造により作製し、ついで得られ
たクラウン1dに純チタン製のソールプレート1cを溶
接で接合し、重量が200gで体積が250ccのヘッ
ド本体1aを得た。得られたヘッド本体1aについてバ
レル研磨により表面処理を行ったのち、ヘッド本体1a
のフェースにフェース溝2をレーザー印字により2μm
の深さで形成した。しかるのち、ヘッド本体1aにPV
D法の一種であるアクティブ・スパッタリング法によ
り、ターゲットにTiを用い、チャンバー内の圧力を1
0-3〜10-2Torrに調節して、所定割合のArとN
2の混合ガスを所定流量で流し、厚さ約6μmのTiN
の被膜1bを形成した。
1aのクラウン1dを鋳造により作製し、ついで得られ
たクラウン1dに純チタン製のソールプレート1cを溶
接で接合し、重量が200gで体積が250ccのヘッ
ド本体1aを得た。得られたヘッド本体1aについてバ
レル研磨により表面処理を行ったのち、ヘッド本体1a
のフェースにフェース溝2をレーザー印字により2μm
の深さで形成した。しかるのち、ヘッド本体1aにPV
D法の一種であるアクティブ・スパッタリング法によ
り、ターゲットにTiを用い、チャンバー内の圧力を1
0-3〜10-2Torrに調節して、所定割合のArとN
2の混合ガスを所定流量で流し、厚さ約6μmのTiN
の被膜1bを形成した。
【0026】この被膜1bが形成されたヘッド1に、カ
ーボン製の長さが44.5インチで硬さがSのシャフト
を装着してゴルフクラブとした(実施例)。ついで、得
られたゴルフクラブにより打球テストを行った。その結
果、ヘッド速度が42m/sにおいて飛距離265ヤー
ドを得た。また、10000発の打球後においてもヘッ
ド1には傷は認められなかった。
ーボン製の長さが44.5インチで硬さがSのシャフト
を装着してゴルフクラブとした(実施例)。ついで、得
られたゴルフクラブにより打球テストを行った。その結
果、ヘッド速度が42m/sにおいて飛距離265ヤー
ドを得た。また、10000発の打球後においてもヘッ
ド1には傷は認められなかった。
【0027】比較のために、従来と同様にフェースにフ
ェース溝を彫刻により0.45mmの深さで形成すると
ともに、ヘッドにアクリル焼付塗装を行った他は、実施
例と同一にしてゴルフクラブを作製した(比較例)。つ
いで、得られたゴルフクラブにより打球テストを行っ
た。その結果、ヘッド速度が42m/sにおいて飛距離
255ヤードしか得られず、またヘッド1にわずか10
0発の打球後において塗装がはがれ傷が発生した。
ェース溝を彫刻により0.45mmの深さで形成すると
ともに、ヘッドにアクリル焼付塗装を行った他は、実施
例と同一にしてゴルフクラブを作製した(比較例)。つ
いで、得られたゴルフクラブにより打球テストを行っ
た。その結果、ヘッド速度が42m/sにおいて飛距離
255ヤードしか得られず、またヘッド1にわずか10
0発の打球後において塗装がはがれ傷が発生した。
【0028】このように、実施例のゴルフクラブは、従
来のゴルフクラブに比較して飛距離および耐久性が格段
に向上しているのがわかる。
来のゴルフクラブに比較して飛距離および耐久性が格段
に向上しているのがわかる。
【0029】以上、本発明を実施例に基づいて説明して
きたが、本発明はかかる実施例のみに限定されるもので
はなく、種々改変が可能である。例えば、本実施例では
ゴルフクラブとしてウッドクラブを用いて説明してきた
が、アイアンであってもよく、パターであってもよい。
きたが、本発明はかかる実施例のみに限定されるもので
はなく、種々改変が可能である。例えば、本実施例では
ゴルフクラブとしてウッドクラブを用いて説明してきた
が、アイアンであってもよく、パターであってもよい。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
色彩豊かで意匠的価値が優れるとともに飛距離も大き
く、しかも耐久性に優れたゴルフクラブヘッドを低コス
トで作製できるという優れた効果が得られる。
色彩豊かで意匠的価値が優れるとともに飛距離も大き
く、しかも耐久性に優れたゴルフクラブヘッドを低コス
トで作製できるという優れた効果が得られる。
【図1】本発明の一実施例のヘッドの断面図である。
【図2】図1のA部詳細図である。
【図3】図1のB部詳細図である。
【図4】本発明の製造法に用いられるPVD装置の模式
図である。
図である。
1 ヘッド 1a ヘッド本体 1b 被膜 1c ソールプレート 1d クラウン 2 フェース溝 3 ロゴマーク、標章 10 真空蒸着装置
Claims (8)
- 【請求項1】 金属製ゴルフクラブヘッドであって、フ
ェース面および/またはその他の部分にPVD法による
被膜が形成されていることを特徴とする金属製ゴルフク
ラブヘッド。 - 【請求項2】 前記被膜が、チタンの窒化物、クロムの
窒化物、チタンの炭化物、クロムの炭化物またはそれら
の2種以上の混合物を用いて形成されていることを特徴
とする請求項1記載の金属製ゴルフクラブヘッド。 - 【請求項3】 レーザー印字および/またはマスキング
・サンドブラストによるロゴマークなどの標章および/
またはフェース溝が形成されたヘッド部材に前記被膜が
形成されていることを特徴とする請求項1記載の金属製
ゴルフクラブヘッド。 - 【請求項4】 金属製ゴルフクラブヘッドの製造法であ
って、フェース面および/またはその他の部分にPVD
法による被膜を形成する手順を含んでいることを特徴と
する金属製ゴルフクラブヘッドの製造法。 - 【請求項5】 前記被膜の形成が、チタンの窒化物、ク
ロムの窒化物、チタンの炭化物、クロムの炭化物または
それらの2種以上の混合物を用いてなされることを特徴
とする請求項4記載の金属製ゴルフクラブヘッドの製造
法。 - 【請求項6】 前記被膜を形成する手順の前に、被膜形
成面にバレル研磨、バフ研磨またはサンドブラストなど
の表面処理手順が設けられていることを特徴とする請求
項4記載の金属製ゴルフクラブヘッドの製造法。 - 【請求項7】 ヘッド部材にレーザー印字および/また
はマスキング・サンドブラストによるロゴマークなどの
標章および/またはフェース溝を形成する手順が設けら
れていることを特徴とする請求項4記載の金属製ゴルフ
クラブヘッドの製造法。 - 【請求項8】 被膜を形成する手順の前に、ヘッド部材
を選択的に耐熱性マスキング材により被覆する手順が設
けられていることを特徴とする請求項4記載の金属製ゴ
ルフクラブヘッドの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7138726A JPH08299506A (ja) | 1995-05-11 | 1995-05-11 | ゴルフクラブヘッドおよびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7138726A JPH08299506A (ja) | 1995-05-11 | 1995-05-11 | ゴルフクラブヘッドおよびその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08299506A true JPH08299506A (ja) | 1996-11-19 |
Family
ID=15228727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7138726A Withdrawn JPH08299506A (ja) | 1995-05-11 | 1995-05-11 | ゴルフクラブヘッドおよびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08299506A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004142343A (ja) * | 2002-10-25 | 2004-05-20 | Fu Sheng Industrial Co Ltd | ゴルフクラブヘッドのレーザー彫刻着色方法 |
JP2015150435A (ja) * | 2014-02-10 | 2015-08-24 | 復盛應用科技股▲分▼有限公司 | ゴルフクラブヘッド及びその製造方法 |
US10427010B2 (en) | 2015-05-19 | 2019-10-01 | Karsten Manufacturing Corporation | High density outer layer of a golf club head |
JP2019181007A (ja) * | 2018-04-16 | 2019-10-24 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴルフクラブヘッド |
JP2021126328A (ja) * | 2020-02-13 | 2021-09-02 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴルフクラブヘッド及びその製造方法 |
-
1995
- 1995-05-11 JP JP7138726A patent/JPH08299506A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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