JPH08299384A - 液吸収具及びその製造方法 - Google Patents

液吸収具及びその製造方法

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JPH08299384A
JPH08299384A JP7129423A JP12942395A JPH08299384A JP H08299384 A JPH08299384 A JP H08299384A JP 7129423 A JP7129423 A JP 7129423A JP 12942395 A JP12942395 A JP 12942395A JP H08299384 A JPH08299384 A JP H08299384A
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liquid
coating layer
absorbent
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resin coating
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JP7129423A
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Migaku Suzuki
磨 鈴木
Hiroaki Fukui
博章 福井
Atsushi Kawai
厚 河合
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Tomey Technology Corp
Original Assignee
Tomey Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 先端部のほぐれや脱落物の発生を起こしにく
く、かつ操作性に優れた液吸収具とその製造方法を提供
する。 【構成】 液吸収具1は、予め定められた形状に形成さ
れ、かつ水を主成分とする液体を吸収する吸収材2と、
少なくともその液体との接触側において該吸収材を被覆
する樹脂被覆層3と、その樹脂被覆層を吸収材2と結合
する加熱圧着部6とを備える。樹脂被覆層3は、ポリプ
ロピレン等の熱可塑性樹脂繊維により不織布状に形成さ
れ、吸収材2の端部に形成された接触吸収部8を覆い、
かつその液体の吸収に伴う形態の乱れを拘束する。これ
により、接触吸収部8からの切り屑や繊維片等の脱落が
生じにくく、またその拘束力が接触吸収部8の腰を強く
することから操作性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衛生用の液吸収具、特
に眼科、耳鼻科、脳外科等の手術に際し、血液や生理食
塩水、還流液等の液体を速やかに吸収するための液吸収
具、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述のような液吸収具としては、
例えば実公昭56−51852号公報において、ビスコ
ースレーヨン等の吸収性材料で薄紙状物を作り、この薄
紙状物を棒状にまとめてその外周を該薄紙状物で囲み、
先端に液体と接触させるための鋭角状の吸収端部を形成
するものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の液吸収具に
おいては、吸収材が薄紙状に形成されているため、液体
と接触させてこれを吸収させるときに先端部がほぐれ、
そのほぐれた部分が視野を遮ったりするので、手術時等
における操作性が低下する。また、裁断により形成され
た吸収端部のエッジや裁断面、及び吸収材の表面等から
切り屑や繊維片等が脱落しやすい難点がある。また、液
吸収具の強度(いわゆる腰)が不足しているために、手
術時に出血部等を液吸収具で強く押さえると、その接触
部近傍において液吸収具が変形しやすく操作性が低下す
る問題があった。
【0004】本発明の課題は、先端部のほぐれや脱落物
の発生を起こしにくく、かつ操作性に優れた液吸収具
と、その製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の液吸収具は、予
め定められた形状に形成され、かつ水を主成分とする液
体を吸収する吸収材と、少なくともその液体との接触側
において該吸収材を被覆する樹脂被覆層と、その樹脂被
覆層を吸収材と結合する加熱圧着部とを備える。樹脂被
覆層は、熱可塑性樹脂を主体に形成され、吸収材の少な
くとも液体との接触側において、その吸収材を液体の流
通部を有した状態で覆い、かつ液体の吸収に伴う吸収材
の形態の乱れを拘束するものとされる。このような樹脂
被覆層が形成されていることから本発明の液吸収具は、
吸収材側からの切り屑や繊維片等の脱落が生じにくい。
また、手術中等において血液や洗浄水等の液体と接触し
た際に、その接触部における吸収材のほぐれが樹脂被覆
層の拘束により抑制されるので視野が遮られることも少
なく、またその拘束力が液吸収具の腰を強くすることか
ら操作性が向上する。
【0006】樹脂被覆層は、液体との接触側において吸
収材とともに型成形することができる。この場合、その
型成形部に加熱圧着部が形成される。
【0007】また、吸収材は、少なくとも先端部を除い
てその周囲表面が樹脂被覆層により覆われたものとする
ことができる。例えば、樹脂被覆層が液体の流通性を有
さない構造を有する場合には、樹脂被覆層で覆われない
その先端部が液体の流通部とされる。
【0008】一方、樹脂被覆層自身を、液体の流通性を
有するように構成することもできる。具体的には樹脂被
覆層を、熱可塑性樹脂繊維を主体とするシート状物とし
て形成することができる。例えば、液吸収具の先端部を
樹脂被覆層により覆わずに露出させ、その先端部から液
体を吸収させる場合を考えると、樹脂被覆層自体が液体
の流通性を備えていない構成においては、吸収されるべ
き液体に対し液吸収具の露出した先端部を確実に当てる
ようにしなければ効率的に液体を吸収することができな
い。しかしながら流通性を有する樹脂被覆層を使用すれ
ば、先端部が正確に液体と接触していなくとも液体は周
辺の樹脂被覆層を透過して吸収材に吸収されるので、例
えば、液吸収具を傾けた状態で液体に当てても吸収速度
がそれほど低下しない。これにより、液吸収具を手術部
位等に対し当てる角度の融通性が増大するので、操作性
を向上させることができる。また、吸収材に液体が吸収
される際に、吸収材中の空気が樹脂被覆層を介して外部
に逃げることができるので、吸収速度が向上する。この
場合、吸収材がその先端部を含めて樹脂被覆層に覆われ
る構成としてもよい。
【0009】次に樹脂被覆層の材質であるが、各種熱可
塑性樹脂、すなわちポリプロピレン樹脂をはじめ、ポリ
エチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−
スチレン共重合樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂、
エチレン酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂等を主成分と
するものが使用できる。特に、ポリプロピレン樹脂は、
樹脂の軟化温度が比較的低く、吸収材との熱圧着部を形
成しやすいので好適に使用される。
【0010】また、樹脂被覆層を、熱可塑性樹脂繊維を
主体とするシート状物で形成する場合には、ポリプロピ
レンを主成分とする繊維を、例えば乾式法、湿式法、ス
パンボンド法等によりシート状に形成したものを使用す
ることができる。また、ポリエチレンテレフタレートと
ポリエチレンとのコンジュゲート繊維、又はポリプロピ
レンとポリエチレンとのコンジュゲート繊維等の使用も
可能である。この場合、疎水性の接着剤を使用して繊維
を結合したものも使用できるが、接着剤の使用量は形成
物の透液性を低下させない範囲内で調整するのがよい。
また、疎水性の接着剤を全く使用しない繊維形成物は、
樹脂被覆層の透液性を高める上でより有利であるといえ
る。シート状の繊維形成物は、繊維の方向がランダムな
不織布状のものとすることができるが、繊維の一部又は
全部が特定方向に整列したものであってもよい。例え
ば、水流を使用して繊維を整列させたもの、さらには網
状に交絡させたものを使用することができる。
【0011】次に、吸収材の材質は、具体的には親水性
の繊維形成物もしくは撥水性を有さない繊維形成物とす
ることが望ましく、ビスコースレーヨン、キュプラ(商
品名:ベンベルグ)等の再生セルロース繊維の他、木綿
繊維、木材パルプ繊維、セルロースアセテート繊維、ア
クリロニトリル系繊維等、及びそれらの混合物を主体と
して構成することができる。このうち特に再生セルロー
ス繊維は、毛管現象による液吸収効果に優れるほか、繊
維自身の保水性も大きいので本発明の液吸収具に好適に
使用することができる。
【0012】また、吸収材は、親水性のスポンジ状形成
物を主体に構成することもできる。例えばセルロースス
ポンジをはじめとして、ポリビニルアルコールスポンジ
(PVAスポンジ)、ポリウレタンスポンジ等の、吸水
性の高いものを使用することができ、特にセルロースス
ポンジを好適に使用することができる。この場合、液体
の吸収容量が小さくなり過ぎず、また吸収速度が低下し
過ぎないように、スポンジ状形成物の密度及びその気孔
の平均径を設定することが望ましい。スポンジ状形成物
の市販品としては、東レセルローススポンジ(東レファ
インケミカル(株)製、商品名)、スポンテックスセル
ローススポンジ(スポンテックス社製、商品名)等のセ
ルローススポンジ、ルビーセルA(トーヨーポリマー
(株)製、商品名)等のポリウレタンスポンジ、カネボ
ウPVAスポンジ(鐘紡(株)製、商品名)等のPVA
スポンジ等が使用できる。
【0013】また、吸収材の一部を、高吸水性ポリマー
により形成することができる。これにより、液吸収具の
吸収容量をさらに高めることができる。高吸水性ポリマ
ーは、例えば架橋ポリアクリル酸塩、澱粉−アクリル酸
塩グラフト共重合体架橋物、カルボキシメチルセルロー
ス系形成物等を顆粒状、粉末状、繊維状あるいはシート
状に形成したものが使用できる。
【0014】高吸水性ポリマーの市販品としては、粉末
状もしくは顆粒状のものとして、アラソープ(荒川化学
(株)製、商品名)、ポイズ(花王(株)製、商品
名)、サンウェット(三洋化成工業(株)製、商品
名)、スミカゲル(住友化学(株)製、商品名)、アロ
ンザップ(東亜合成化学(株)製、商品名)、アクアリ
ザーブ(日本合成化学(株)製、商品名)、アクアリッ
ク(日本触媒(株)製、商品名)、ダイヤウェット(三
菱化学(株)製、商品名)等を使用することができる。
シート状の高吸水性ポリマーとしては、例えば不織布状
に形成されたものを使用することができ、その市販品と
しては、ベルオアシス(鐘紡(株)製、商品名)、ラン
シール(東洋紡(株)製、商品名)、カルボキシメチル
化テクセル(新王子製紙(株)製、商品名)等が使用で
きる。
【0015】吸収材は上記親水性の繊維形成物及びスポ
ンジ状形成物ならびに高吸水性ポリマーを目的に応じて
適宜組合せ、それらの複合体として形成することが可能
である。
【0016】ここで樹脂被覆層は、熱可塑性樹脂繊維を
主体とし、かつ吸収材の一部をなすべき親水性のシート
状繊維形成物と予め積層・加熱圧着されてなるシート状
物とすることができる。この場合、樹脂被覆層は、その
親水性のシート状繊維形成物とともに吸収材を覆うもの
とされる。
【0017】次に吸収材は、液体との接触側に形成され
た接触吸収部と、その接触吸収部と一体的に形成され、
かつ該接触吸収部よりも体積の大きな吸収本体部とを備
えたものとすることができる。この場合、樹脂被覆層
は、少なくとも接触吸収部の一部を覆うものとされる。
より具体的な構成としては、吸収本体部が接触吸収部よ
りも大きな径を有するように、液吸収具全体を棒状に形
成することができる。吸収本体部を棒状に形成する場合
には、接触吸収部を吸収本体部の両端部に形成すること
もできる。また、吸収本体部を板状に形成し、接触吸収
部をその吸収本体部よりも細幅に、かつ吸収本体部の縁
部からその板面にほぼ沿う方向に突出して形成すること
もできる。なお、接触吸収部は、その基端側から先端側
に向けて幅が縮小する形状に形成してもよい。また、接
触吸収部は、吸収材から、当該接触吸収部に予定されて
いる部分を残してこれと隣接する部分を除去することに
より形成したものとすることができる。
【0018】さらに、吸収本体部の表面の全部又は一部
を、収縮性樹脂フィルムで被覆することができる。ここ
で、収縮性樹脂フィルムは、シート状ないしチューブ状
に成形された熱可塑性樹脂において、加熱しながら特定
の方向に延伸加工することにより、その延伸方向におけ
る樹脂分子の配向率を他の方向よりも高めたもので、再
加熱することにより、分子配向に伴い生じた内部応力の
緩和等に基づき、上記延伸方向における寸法が収縮する
性質を有するものである。例えば押出成形により形成さ
れた熱可塑性樹脂チューブを、所定の温度に加熱しなが
ら膨らませて円周方向に延伸し、分子配向を行わせたも
のは、再加熱することにより径が縮小する方向に収縮す
るものとなる。そして、収縮前のチューブの内側に吸収
本体部を挿入して加熱することにより、吸収本体部は、
チューブの収縮により少し圧縮された状態で樹脂フィル
ムにより覆われる。これにより、吸収本体部の強度(あ
るいは腰)を向上させることができ、液吸収具の操作性
が一層よくなる。この収縮性樹脂フィルムは、吸収本体
部とともに、接触吸収部の先端部を除く部分も覆うもの
とすることができる。これにより、接触吸収部の強度な
いし腰を高めることができ、液吸収具の操作性をさらに
向上させることができる。
【0019】上述のような収縮性樹脂フィルムは、例え
ばポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポ
リスチレン等、各種熱可塑性樹脂で構成されたものを使
用することができる。
【0020】以上説明した液吸収具の製造方法として
は、下記のような工程を含むものを例示することができ
る。 成形工程:水を主成分とする液体を吸収する吸収材を
予め定められた形状に成形する。 被覆工程:吸収材の、少なくとも液体との接触が予定
されている側において、該吸収材の表面を樹脂被覆層で
被覆する。 加熱圧着工程:樹脂被覆層の少なくとも一部を加熱軟
化させ、その軟化部分を吸収材側に向けて加圧して、樹
脂被覆層と吸収材とを結合する加熱圧着部を形成する。
【0021】加熱圧着工程における樹脂被覆層の加熱温
度は、加熱圧着部の形成が過不足なく起こり、また、吸
収材の熱変質等が生じない範囲で適宜調整される。さら
に、樹脂被覆層がシート状の繊維形成物で形成されてい
る場合には、熱圧着後においてもその繊維間に隙間があ
る程度残留した構造が維持され、ひいては液体の透過が
極度に妨げられない範囲で加熱温度ならびに加圧力が設
定される。その望ましい温度範囲は、樹脂被覆層の材質
によって異なるが、例えばポリプロピレンスパンボンド
不織布を使用する場合には130〜160℃、望ましく
は140〜150℃とし、またポリプロピレンサーマル
ボンド不織布を使用する場合には110〜140℃、望
ましくは125〜135℃とするのがよい。また、各種
コンジュゲート繊維の形成物を使用する場合は、繊維外
層部を軟化点が比較的低いポリエチレン等とし、繊維の
中心部を軟化点が比較的高いポリエチレンテレフタレー
ト等とするとともに、加熱温度を両者の軟化点の中間に
設定することにより、繊維中心部は軟化させず外側部分
のみを軟化させて熱圧着を行うことができる。これによ
り、加熱圧着を行っても繊維の原形が崩れにくくなるの
で、繊維形成物特有の多孔質構造が熱圧着後も良好に維
持され、ひいては樹脂被覆層の液体の流通性が向上す
る。例えばコンジュゲート繊維として、ポリエチレンテ
レフタレート/ポリエチレン系あるいはポリプロピレン
/ポリエチレン系のものを使用する場合、その加熱温度
は120〜160℃、望ましくは130〜150℃に設
定するのがよい。
【0022】次に、加熱圧着部は、液体との接触が予定
されている側において、樹脂被覆層を吸収材とともに型
成形することにより形成することができる。より具体的
な方法としては、成形に使用する金型中に抵抗発熱体や
誘導加熱コイル等の熱源を設けておき、上記成形中に金
型内で樹脂被覆層を加熱することによりこれを軟化さ
せ、成形に伴う加圧力により軟化した樹脂被覆層を吸収
材に圧着して加熱圧着部を形成する方法を例示すること
ができる。ここで、吸収材の上記先端部も含めて樹脂被
覆層により被覆し、加熱圧着工程終了後にその先端部を
樹脂被覆層と共に切断することができる。
【0023】一方、上記とは別の製造方法として、以下
のような工程を含むものを例示することができる。 積層シート体形成工程:熱可塑性樹脂繊維を主体とす
るシート状物として形成された樹脂被覆層を、吸収材の
一部をなすべき親水性のシート状繊維形成物と積層・熱
圧着して積層シート体を形成する。 成形工程:吸収材を予め定められた形状に成形する。 被覆工程:樹脂被覆層が外側となるように、その成形
された吸収材を積層シート体により覆う。
【0024】上記被覆工程において、吸収材の少なくと
も先端部を除いたその周囲表面を樹脂被覆層又は積層シ
ート体により覆うことができる。
【0025】また、成形工程において吸収材を、液体と
の接触側に形成された接触吸収部と、その接触吸収部と
一体的に形成され、かつ該接触吸収部よりも体積の大き
な吸収本体部とを備えた形状に形成することができる。
また、被覆工程において、少なくとも接触吸収部の一部
を、樹脂被覆層又は積層シート体で覆うことができる。
ここで、接触吸収部を形成する際には、当該接触吸収部
に予定されている部分を残してこれと隣接する部分を吸
収材から除去することにより形成すれば工程を簡略化す
ることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の液吸収具のいくつかの実施例
を図面を用いて説明する。 (実施例1)図1は、本発明の液吸収具とその製造方法
の一例を示すものである。まず、図1(a)に示すよう
に、親水性繊維形成物で形成された吸収材シート2aを
所定の寸法に裁断し、これを不規則に折り畳んで棒状に
まとめ上げ、さらにポリプロピレン等の熱可塑性樹脂繊
維で不織布状に形成された樹脂被覆層3により、少なく
とも一方の端面(先端部)1bが露出するように外周面
を被覆して棒状物1aを作成する。次に(b)に示すよ
うに、金型4を使用して、当該先端部で径が縮小するよ
うに棒状物1aの先端部を加圧成形する。この状態で
(c)に示すように、金型4に内蔵されたヒータ5を発
熱させて樹脂被覆層3の少なくとも一部を軟化させるこ
とにより熱圧着部6が形成され、樹脂被覆層3と吸収材
2とが結合される。このようにして得られた液吸収具1
は、(d)に示すように、型成形により径が縮小された
部分が接触吸収部8、他の部分が吸収本体部7とされる
とともに、接触吸収部8は端面1bを除いてその外周部
に樹脂被覆層3が熱圧着されたものとなる。ここで、金
型4の成形面には、軟化した樹脂の融着等を防止するた
めに、離型用の油剤を塗布したり、あるいはポリテトラ
フルオロエチレン樹脂等のフッ素樹脂などによる、離型
用のコーティングを施すことができる。
【0027】例えば吸収材2として再生セルロース系の
不織布(TCF703WJ、二村化学工業(株)製)
を、樹脂被覆層3としてポリプロピレン繊維サーマルボ
ンド不織布(ファイバーテック社製)を使用し、型成形
の温度を120〜140℃として液吸収具1を作り、そ
の接触吸収部8から生理食塩水を吸収させたところ、吸
収速度は十分大きく、また、接触吸収部8の先端部を生
理食塩水に当てる角度を変化させても吸収速度に大きな
変化はなかった。さらに、接触吸収部8は生理食塩水の
吸収後も適度な硬度を示し、ガラス板に押しつけてみる
と腰が強くしかもしなやかで、操作性に優れたものであ
ることがわかった。一方、型成形した接触吸収部8の表
面を顕微鏡観察したところ、樹脂被覆層3としてのサー
マルボンド不織布の部分は、その一部が繊維形態を保持
した状態で吸収材2と融着しており、多孔質構造を保持
していることがわかった。
【0028】図2〜図5は、液吸収具1のいくつかの変
形例を、その製造方法とともに示すものである。まず、
図2においては、(a)に示すように、親水性の繊維形
成物シートを棒状にまとめて糸9等で縛ることにより棒
状物1aを作成し、次にその一方の端部側において斜線
部分を裁断等により除去して接触吸収部8を形成する。
そして、(b)に示すように、接触吸収部8を含めて棒
状物1aの外周面全体を樹脂被覆層3で覆い、(c)に
示すように、さらにその外側から接触吸収部8が形成さ
れた端部に金型4を用いて加熱・成形を施すことにより
熱圧着部6が形成され、(d)に示すような液吸収具1
を得る。
【0029】一方、図3に示す方法では、(a)に示す
ように、吸収材2の側面全体を樹脂被覆層3で覆って棒
状物1aを形成し、その一方の端部側を樹脂被覆層3と
ともに裁断して接触吸収部8を形成する。ここで、その
裁断部において吸収材2が露出することとなるが、その
露出部2aに熱可塑性樹脂繊維により不織布状に形成さ
れた樹脂シート3aを当てがってこれを覆い、その後、
対応する端部に型成形を施すことにより液吸収具1を得
ることができる。また、図4に示す方法では、(a)に
示すように、棒状物1aの、接触吸収部8を形成する側
の末端部に樹脂被覆層3で覆われない露出部2bを形成
し、この露出部2bに裁断を施して接触吸収部8を形成
する。そして、(b)に示すように、この露出部2bを
同様に樹脂シート3aで覆って型成形を施すことによ
り、(c)に示すような液吸収具1を得る。
【0030】なお、吸収材の一部を除去して接触吸収部
を形成する手法は、その接触吸収部の周囲を樹脂被覆層
3で被覆する本発明の液吸収具に限らず、一般の液吸収
具の製造にも適用できるものである。例えば、図4
(b)において露出部2bに対し、樹脂シート3aで被
覆する代わりに、例えば水に実質的に不溶かつ親水性の
ポリマーをコーティングないし含浸して、本発明とは異
なる態様の液吸収具を製造することもできる。親水性ポ
リマーとしては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(2HEMA)あるいは2−ヒドロキシエチルアクリレ
ートの重合体、もしくは2−ヒドロキシエチルメタクリ
レートあるいは2−ヒドロキシエチルアクリレートを主
成分とする共重合体、さらには鹸化度が15〜50mol
%のポリビニルアルコール等を使用することができる。
上記のような親水性ポリマーをコーティングする方法と
しては、所定量のポリマーをエタノール、消毒用エタノ
ール、メタノール等の溶剤に溶解し、その溶液に接触吸
収部を浸漬して溶液を含浸させ、その後溶媒を蒸発させ
る方法を例示することができる。
【0031】図1〜図4に示した例においては、接触吸
収部8側の端面1bは樹脂被覆層3で覆われていない
が、樹脂被覆層3が不織布状に形成されている場合には
端面1bも含めて被覆してもよい。また、接触吸収部8
が形成される端部のみを不織布状の樹脂被覆層で覆い、
他を非透水性の樹脂フィルムで覆うようにしてもよい。
さらに、図5(a)に示すように、液吸収具1の全体を
金型4により成形することもできる。この場合、吸収本
体部7を含めて樹脂被覆層3の全面に熱圧着部6を形成
することができるが、(b)に示すように、吸収本体部
7については熱圧着部6を部分的ないし断続的に形成す
るようにしてもよい。さらに、図6(a)に示すよう
に、吸収本体部7の一部のみを樹脂被覆層3により覆う
ようにしてもよい。また、図6(b)に示すように樹脂
被覆層3を螺旋状に形成してもよい。
【0032】次に、図7(a)に示すように、接触吸収
部8を棒状の吸収本体部7の両端部に設けることもでき
る。そして、接触吸収部8のそれぞれを樹脂被覆層3で
被覆して加熱・成形することにより、熱圧着部6を形成
することができる。ここで、両接触吸収部8の太さや長
さを互いに異ならせることもでき、例えば図7(a)に
示すように、一方を太く、他方を細く形成しておけば、
細かい作業の必要な場合は細い側、やや多量の液体を速
やかに吸収したい場合には太い側というように、作業目
的に応じた使い分けができて便利である。一方、同図
(b)に示すように、各接触吸収部8をキャップ10に
より覆うこともできる。この場合、各キャップ10の頂
面に、その外径が他方のキャップ10の内径とほぼ等し
い凸部10aを形成しておけば、一方の接触吸収部8を
使用する場合に、取り外したキャップ10を他方のキャ
ップ10の凸部10aに嵌合・保持させることができ、
キャップ10の紛失等を防止するのに役立てることがで
きる。なお、液吸収具の両端に接触吸収部8を設けたり
キャップを設ける上述の態様は、本発明の液吸収具の構
成に限られるものではなく、一般の液吸収具に対しても
適用できる。
【0033】(実施例2)図8(a)は、棒状に形成し
た本発明の液吸収具の別の実施例を示すものである。液
吸収具11は、吸収材シート2aにより形成した芯部1
2と、その芯部12の外側に同じ吸収材シート2aを巻
き付けて形成した吸収本体部7とを備える。吸収材シー
ト2aとしては、例えば再生セルロース系不織布である
TCF703WJ(二村化学工業(株)製、単位面積当
りの重量30g/m2)が使用されている。
【0034】図9(a)に示すように、芯部12は、そ
の一方の端部が吸収本体部7の端部から所定長さ突出し
て、接触吸収部8を形成している。そして、その接触吸
収部8の周囲表面をポリプロピレン不織布で構成された
樹脂被覆層3で覆い、金型を用いて加熱・成形すること
により熱圧着部6を形成している。また、芯部12の後
端部は吸収本体部7の後端部とほぼ一致する位置まで延
びている。接触吸収部8の先端部は、斜めに切断された
鋭角状に形成されているが、加熱・成形により円錐状な
いし角錐状等の他の形状とすることもできる。また、図
8(a)に示すように、吸収本体部7の外側には、例え
ば透水性を有さないポリエステルシートで構成された防
水被覆層3aが巻き付けられ、粘着テープ17を用いて
その縁部が止められている。
【0035】ここで、図9(a)において一点鎖線で示
すように、芯部12の側面全体を樹脂被覆層3で覆って
もよい。熱圧着部6は、接触吸収部8に対応する部分に
形成されるが、芯部12の側面全体又は一部にも形成す
ることができる。さらに、熱圧着部6の形成は、芯部1
2の周囲に繊維形成物シート2aを巻き付けて吸収本体
部7を形成した後に行っても、あるいは吸収本体部7の
形成前に行ってもいずれでもよい。なお、図8(b)に
示すように、シート2aを不規則に折り畳んで棒状にま
とめ上げ、その中に芯部12を保持させるようにしても
よい。また、芯部12を吸収本体部7の両端部から突出
させて、それぞれ接触吸収部8として使用することもで
きる。さらに、図9(b)に示すように、芯部12の中
心に木材やプラスチック等で構成された補強材13を挿
入することにより、接触吸収部8の腰をさらに強めるこ
とができる。
【0036】例えば、図8(b)に示す液吸収具11を
次のようにして作成した。まず、縦10cm、横16cmに
裁断した再生セルロース不織布を横方向に巻き上げるこ
とにより芯部12を形成し、その先端部をポリプロピレ
ン不織布による樹脂被覆層3で覆って熱圧着することに
より、接触吸収部8を形成した。なお、熱圧着の温度は
約155℃とした。そして、縦8cm、横24cmの同材質
の不織布をまとめ挙げて吸収本体部7を作り、その中心
部において芯部12を保持させた。その接触吸収部8か
ら生理食塩水を吸収させたところ、接触吸収部8は水の
吸収に伴う形態の乱れがほとんどなく、適度に腰があ
り、繊維屑の脱落等も認められなかった。
【0037】ここで、液吸収具11は、下記のように構
成することもできる。まず、図10に示すように、吸収
材シートを巻き上げて細い棒状物を形成し、その外側を
さらに吸収材シートで包み、これをその中間で斜めに切
断して、鋭角状の先端部12aを有する芯部12を作成
する。そして、その切断された先端部に対しポリプロピ
レン不織布製の樹脂被覆層3を熱圧着する。次に、吸収
材シートを例えば3枚重ねて巻き上げ、円筒状の吸収本
体部7を形成する。この吸収本体部7に対し、その一方
の端部側から長さ方向に沿ってその中間部まで切込部1
4を形成する。そして、図11に示すように、この切込
部14に対し、上記芯部12を先端部12a側が所定長
さ突出するように挿入して接触吸収部8を形成し、切込
部14の両側を粘着テープ17等で止めるか、あるいは
糸、紐等の可橈性部材で縛ることにより、棒状液吸収具
11を得ることができる。液吸収具11の外側は、図1
2に示すように、ポリエステルシート等の防水被覆部3
aで覆うことができる。
【0038】また、図13に示すように、芯部12を親
水性のスポンジ状形成物、例えばセルローススポンジで
形成することもできる。このような液吸収具1は、例え
ば、セルローススポンジ(東レセルローススポンジSS
−600、東レファインケミカル(株)製)で形成した
芯部12の先端部にポリプロピレン不織布を樹脂被覆層
3として熱圧着し、さらに再生セルロース系不織布(T
CF703WJ)からなる吸収材シート2aを巻き付け
て吸収本体部7を形成することにより得ることができ
る。その接触吸収部8を生理食塩水に浸したところ、水
分の吸収に伴う形態の乱れがなく、また腰もあり、操作
性に優れたものであった。なお、樹脂被覆層3は一部吸
収本体部7側に入り込んで形成されている。
【0039】(実施例3)図14〜図18は、吸収材の
一部を高吸水性ポリマー部で構成した液吸収具の例を示
すものである。図14の液吸収具21は、図2(d)に
示した液吸収具1の吸収本体部7の外側を、樹脂被覆層
3の上からシート状の高吸水性ポリマー部15で覆い、
さらにその外側をポリエステルフィルムで構成された防
水被覆層3aで覆っている。この態様においては、吸収
本体部7に吸収された液体は外側に拡散し、ポリプロピ
レン不織布製の樹脂被覆層3を透過した後、高吸水性ポ
リマー部15に吸収される。高吸水性ポリマー部15
は、例えば再生セルロース系の不織布等と比較して吸収
容量が3〜50倍程度大きく、液吸収具21全体の吸収
容量を高めると共に、吸収材シート2aが吸収した液体
を吸い取ることにより、吸収材シート2aの吸収効率を
良好に維持する働きをする。例えば、高吸水性ポリマー
部15を不織布状のカルボキシメチル化テクセル(新王
子製紙(株)製、商品名)で構成した場合、図2の液吸
収具1よりもその吸収容量が約20%増加することがわ
かった。
【0040】また、図15に示す液吸収具21は、図9
(b)に示す液吸収具11とほぼ同様に構成されている
が、吸収材2aと防水被覆層3aとの間に高吸水性ポリ
マー部15が配置されている。この高吸水性ポリマー部
15を、不織布状のベルオアシス10069HC−NA
(鐘紡(株)製、商品名)で構成することにより、図9
(b)の液吸収具11よりもその吸収容量が約50%増
加することがわかった。
【0041】図16に示す液吸収具21においては、再
生セルロース系不織布等の吸収材シート2aと高吸水性
ポリマーシート15とを積層して、芯部12の周囲に巻
き付けることにより吸収本体部7が形成されている。吸
収本体部7の外側は防水被覆部3aにより覆われてい
る。なお、複数枚(例えば2枚)の吸収材シート2aを
重ね、これに高吸水性ポリマーシート15を1枚だけ積
層したり、両者共に複数枚ずつ重ね合わせたものを交互
に積層することも可能である。また、シート状の高吸水
性ポリマーに代えて、粉末状の高吸水性ポリマーを使用
することもできる。この場合、例えば図17に示すよう
に、吸収材シート2a上に粉末状の高吸水性ポリマーを
散布して層状の高吸水性ポリマー部15を形成し、その
上にさらに吸収材シート2aを積層して積層体16を作
り、この積層体16を巻き上げて吸収本体部7を形成す
る方法を採用することができる。この場合、吸収材シー
ト2aに予め水分を吸収させて湿らせておけば、高吸水
性ポリマーが水分を吸収して膨潤すると共に、吸収材シ
ート2aとの間に粘着力を生じ、積層体16の巻上げ時
等において、高吸水性ポリマー粉末が脱落しにくくな
る。
【0042】一方、図18に示すように、吸収材シート
2aを芯部12の周囲に巻きつけて形成した吸収本体部
43の後端側を、高吸水性ポリマーシートを巻き上げて
作った高吸水性ポリマー部15により置き換えた構成も
可能である。
【0043】(実施例4)図19は、吸収材を板状のス
ポンジ状形成物で構成した液吸収具の例を示すものであ
る。まず、セルローススポンジ板材を裁断して、図19
(a)に示すような予備体18を作製する。予備体18
は、吸収本体部7と、それよりも細幅に形成された接触
吸収部8とを備えている。接触吸収部8は、吸収本体部
7の一方の縁部を延長する形で、該吸収本体部7の板面
に沿って突出して形成されている。次に、実施例3の図
17に示した積層体16を短冊型に裁断し、予備体18
の折り返された吸収本体部7の間にこれを挟み込むとと
もに、さらにその外側を塩化ビニルシート等で構成され
た防水被覆部3aで覆うことにより、(b)に示す液吸
収具31を得る。そして、接触吸収部8の先端部8aを
除く部分に、ポリプロピレン不織布で構成された樹脂被
覆層3が加熱・圧着されている。なお、防水被覆部3a
は、接触吸収部8の基端部も覆うものとされている。
【0044】(実施例5)図20(a)に示す液吸収具
41においては、再生セルロース系不織布シートを円筒
状にまとめて棒状物41aを作り、その外周面を樹脂被
覆層(ポリプロピレン不織布シート)3で覆った後、そ
の両端部に加熱成形処理を施して熱圧着部6が形成され
ている。そして、この状態でその両端を樹脂被覆層3と
共にそれぞれ斜めに切断することにより、接触吸収部8
が形成されている。ここで、(b)に示すように、棒状
物41aの中間部において、樹脂被覆層3の外側にポリ
エステル樹脂製の収縮性樹脂フィルム(チューブ)42
を被せ、これを加熱・収縮させることにより、液吸収具
41の外側を該チューブ42で覆うことができる。
【0045】また、図20(c)に示すように、棒状物
41aの外周面を、ポリプロピレン不織布シート3と再
生セルロース系不織布シート44との積層シート体45
で覆い、その両端を積層シート体45とともにそれぞれ
斜めに切断して接触吸収部8を形成することにより、液
吸収具51を得ることができる。ここで、積層シート体
45の製造方法の一例を図21に示す。まず、図21
(a)に示すように、再生セルロース系不織布シート4
4とポリプロピレン不織布シート3とを重ね合わせてテ
ーブル50上に配置し、ヒータ52を備えたパンチ51
で加熱・圧縮することにより、(b)に示すように、再
生セルロース系不織布シート44とポリプロピレン不織
布シート3との間に熱圧着部6が形成されて積層シート
体45が得られる。そして、(c)に示すように、その
積層シート体45を棒状物41aの外周面に巻き付け、
その重なり部45において、ポリプロピレン不織布シー
ト3が熱圧着されることとなる。
【0046】(実施例6)図22(a)に示す液吸収具
61は、再生セルロース系不織布により形成された棒状
体61aの先端部を切除することにより、実施例1の図
4とほぼ同形状の接触吸収部8が形成されている。そし
て、その接触吸収部8の外側のみをポリプロピレン不織
布シート(樹脂被覆層)3で覆って加熱成形を施すこと
により、加熱圧着部6が形成されている。そして、吸収
本体部7の全体と接触吸収部8の基端部が、ポリエステ
ル樹脂等で構成された収縮性樹脂フィルム42で覆われ
ている。ここで、接触吸収部8の基端部においては、ポ
リプロピレン不織布シート(樹脂被覆層)3の外側から
収縮性樹脂フィルム42が被せられている。また、図2
2(b)に示す液吸収具71は、実施例1の図2の液吸
収具1とほぼ同様の形状の接触吸収部8が形成されてお
り、その外側にポリプロピレン不織布シート(樹脂被覆
層)3が加熱圧着部6を介して接合されている。また、
吸収本体部7は高吸水性ポリマーシート15で覆われ、
さらにその外側が収縮性樹脂フィルム42で覆われてい
る。
【0047】(実施例7)図23に示す液吸収具81は
次のように構成されている。すなわち、再生セルロース
系不織布シートを棒状にまとめ、その先端部を斜めに切
り落とすことにより、ほぼ同じ長さの棒状物81aを複
数本形成する。次に、同じく再生セルロース系不織布シ
ートにより棒状物を作り、その一方の先端部を図21等
に示す積層シート体45で覆い、これを斜めに切り落と
すことにより、上記各棒状物81aよりも長尺の芯部8
1bを作製する。そして、棒状物81aを芯部81bの
周囲に束ね、芯部81bが棒状物81aの束から突出し
た結束物82を形成する。そして、その結束物82を収
縮性樹脂フィルム製チューブ83内に収容し、チューブ
83を加熱・収縮させることにより液吸収具81が得ら
れる。チューブ83の収縮に伴う圧縮作用により、棒状
物81aは芯部81bの周りに束ねられた状態で拘束さ
れる。また、結束物82の芯部81bの突出側において
チューブ83は、それら束ねられた棒状物81a及び芯
部81bの先端形状に対応する形状とされ、芯部81b
はチューブ83から突出して接触吸収部8を形成してい
る。また、その接触吸収部8の基端部においてチューブ
83は、接触吸収部8を覆う積層シート体45を外側か
ら締めつけることにより、接触吸収部8から積層シート
体45が脱落することを阻止ないし抑制する働きをなし
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の液吸収具を、その製造工程とともに
示す模式図。
【図2】同じく、その第一の変形例を製造工程とともに
示す説明図。
【図3】同じく、その第二の変形例を製造工程とともに
示す説明図。
【図4】同じく、その第三の変形例を製造工程とともに
示す説明図。
【図5】図1の液吸収具において、液吸収具全体に加熱
・成形を施す例を示す断面図。
【図6】図1の液吸収具のさらに別の変形例を示す断面
図。
【図7】吸収本体部の両端に接触吸収部を形成した例
と、接触吸収部をキャップで覆った例とを示す模式図。
【図8】実施例2の液吸収具を、その第一の変形例とと
もに示す斜視図。
【図9】実施例2の液吸収具を、その第二の変形例とと
もに示す断面図。
【図10】実施例2の液吸収具の第三の変形例を示す分
解斜視図。
【図11】図10の組立状態を示す斜視図。
【図12】図11の断面図。
【図13】実施例2の液吸収具の第四の変形例を示す断
面図。
【図14】実施例3の液吸収具を示す断面図。
【図15】その第一の変形例を示す断面図。
【図16】同じく、第二の変形例を示す断面図。
【図17】積層体の断面図。
【図18】実施例3の液吸収具の第四の変形例を示す断
面図。
【図19】実施例4の液吸収具を、その構成要素ととも
に示す説明図。
【図20】実施例5の液吸収具をその変形例とともに示
す側面断面図。
【図21】積層シート体の製造方法を示す工程説明図。
【図22】実施例6の液吸収具をその変形例とともに示
す側面断面図。
【図23】実施例7の液吸収具の斜視図及び側面断面
図。
【符号の説明】
1、11、21、31、41、61、71、81 液吸
収具 1a、41a、61a、81a 棒状物 2 吸収材 3 樹脂被覆層 4 金型 5 ヒータ(熱源) 6 熱圧着部 7 吸収本体部 8 接触吸収部 10 キャップ 12 芯部 13 補強材 15 高吸水性ポリマー部 45 積層シート体

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定められた形状に形成され、かつ水
    を主成分とする液体を吸収する吸収材と、 熱可塑性樹脂を主体に形成された樹脂被覆層であって、
    前記吸収材の少なくとも前記液体との接触側において、
    その吸収材を前記液体の流通部を有した状態で覆い、か
    つ前記液体の吸収に伴う該吸収材の形態の乱れを拘束す
    る樹脂被覆層と、 その樹脂被覆層を前記吸収材と結合する加熱圧着部と、 を有することを特徴とする液吸収具。
  2. 【請求項2】 前記樹脂被覆層は前記液体との接触側に
    おいて前記吸収材とともに型成形されてなり、その型成
    形部に前記加熱圧着部が形成されている請求項1記載の
    液吸収具。
  3. 【請求項3】 前記樹脂被覆層自身が前記液体の流通性
    を有するものとされている請求項1又は2に記載の液吸
    収具。
  4. 【請求項4】 前記樹脂被覆層は、熱可塑性樹脂繊維を
    主体とするシート状物により構成されている請求項3記
    載の液吸収具。
  5. 【請求項5】 前記樹脂被覆層を形成する熱可塑性樹脂
    は、ポリプロピレンを主成分とするものである請求項1
    ないし4のいずれかに記載の液吸収具。
  6. 【請求項6】 前記吸収材は、親水性の繊維形成物又は
    親水性のスポンジ状形成物の少なくともいずれかを主体
    に構成されたものである請求項1ないし5のいずれかに
    記載の液吸収具。
  7. 【請求項7】 前記吸収材は、その一部が高吸水性ポリ
    マーにより形成されている請求項1ないし6のいずれか
    に記載の液吸収具。
  8. 【請求項8】 前記吸収材は、少なくとも先端部を除い
    てその周囲表面が前記樹脂被覆層により覆われている請
    求項1ないし7のいずれかに記載の液吸収具。
  9. 【請求項9】 前記樹脂被覆層は、熱可塑性樹脂繊維を
    主体とし、かつ前記吸収材の一部をなすべき親水性のシ
    ート状繊維形成物と予め積層・加熱圧着されてなるシー
    ト状物とされ、その親水性のシート状繊維形成物ととも
    に前記吸収材を覆うものとされる請求項1ないし8のい
    ずれかに記載の液吸収具。
  10. 【請求項10】 前記吸収材は、前記液体との接触側に
    形成された接触吸収部と、その接触吸収部と一体的に形
    成され、かつ該接触吸収部よりも体積の大きな吸収本体
    部とを備えたものとされ、前記樹脂被覆層は少なくとも
    前記接触吸収部の一部を覆うものとされる請求項1ない
    し9のいずれかに記載の液吸収具。
  11. 【請求項11】 前記接触吸収部は、前記吸収材から、
    当該接触吸収部に予定されている部分を残してこれと隣
    接する部分を除去することにより形成されたものである
    請求項10記載の液吸収具。
  12. 【請求項12】 吸収材を予め定められた形状に成形す
    る成形工程と、 前記吸収材の、少なくとも液体との接触が予定されてい
    る側において、該吸収材の表面を樹脂被覆層で被覆する
    被覆工程と、 前記樹脂被覆層の少なくとも一部を加熱軟化させ、その
    軟化部分を前記吸収材に向けて加圧して、前記樹脂被覆
    層と前記吸収材とを結合する加熱圧着部を形成する加熱
    圧着工程と、 を含むことを特徴とする液吸収具の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記加熱圧着工程において、前記樹脂
    被覆層は、前記液体との接触が予定されている側で前記
    吸収材とともに型成形され、その型成形部に前記加熱圧
    着部が形成される請求項12記載の液吸収具の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 熱可塑性樹脂繊維を主体とするシート
    状物として形成された樹脂被覆層を、吸収材の一部をな
    すべき親水性のシート状繊維形成物と積層・加熱圧着し
    て積層シート体を形成する積層シート体形成工程と、 吸収材を予め定められた形状に成形する成形工程と、 前記樹脂被覆層が外側となるように、その成形された吸
    収材を前記積層シート体により覆う被覆工程と、 を含むことを特徴とする液吸収具の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記被覆工程において、前記吸収材の
    少なくとも先端部を除くその周囲表面が、前記樹脂被覆
    層又は前記積層シート体により被覆される請求項12な
    いし14のいずれかに記載の液吸収具の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記成形工程において、前記吸収材
    は、前記液体との接触側に形成された接触吸収部と、そ
    の接触吸収部と一体的に形成され、かつ該接触吸収部よ
    りも体積の大きな吸収本体部とを備えた形状に形成され
    るとともに、 前記被覆工程において、少なくとも前記接触吸収部の一
    部が、前記樹脂被覆層又は前記積層シート体により覆わ
    れる請求項12ないし15のいずれかに記載の液吸収具
    の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記成形工程において、前記接触吸収
    部は、当該接触吸収部に予定されている部分を残してこ
    れと隣接する部分を前記吸収材から除去することにより
    形成される請求項16記載の液吸収具の製造方法。
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CN103037828A (zh) * 2010-06-16 2013-04-10 鲁吉利工程股份公司 用纤维材料包裹本体的方法
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