JPH08298777A - 電流形インバータの転流制御方法および装置 - Google Patents

電流形インバータの転流制御方法および装置

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JPH08298777A
JPH08298777A JP7124312A JP12431295A JPH08298777A JP H08298777 A JPH08298777 A JP H08298777A JP 7124312 A JP7124312 A JP 7124312A JP 12431295 A JP12431295 A JP 12431295A JP H08298777 A JPH08298777 A JP H08298777A
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signal
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直喜 内田
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泰成 植野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転流の重なり期間を適正に制御する。 【構成】 順変換器16の出力直流電流Idcは、DC
CT50によって検出され、基準値設定回路52によっ
てIdcに応じた基準値CPにされ、比較器54に入力
される。比較器54は、MFCT56が検出した負荷電
流Imfを基準値CPと比較し、両者が一致したときに
タイマ58を起動する。時間計測回路60は、タイマ5
8が時間の計数を開始してからトランジスタに与えるス
イッチング信号がオフになるまでの時間を求める。転流
制御回路62は、時間計測回路60の計数時間を基準時
間と比較し、計数時間が基準時間となるようにスイッチ
ング信号発生器14にスイッチング信号の出力タイミン
グ制御信号を与える。また、転流制御回路62は、計数
時間が基準時間に制御できない場合、トランジスタ20
〜26とサイリスタ66とに作動信号を与え、逆変換器
12を短絡する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電流形インバータに係
り、特に誘導加熱装置の電源として用いるのに好適な電
流形インバータの転流制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】誘導加熱装置の高周波電源として、電流
形インバータが広く用いられている。この電流形インバ
ータは、順変換器等の直流源に接続した直流リアクトル
と、直流リアクトルからの直流電力を交流電力に変換し
て負荷に供給する逆変換器と、逆変換器の各スイッチン
グ素子にスイッチング信号を印加するスイッチング信号
発生器とを備えて構成され、大きな直流リアクトルを有
することから、負荷短絡に強いという特徴をもってい
る。そして、逆変換器のスイッチング素子としては、近
年、スイッチング速度が速く、自己消弧能力を有してい
て、サイリスタのように強制転流動作を必要としないト
ランジスタが採用されるようになっている。
【0003】電流形インバータは、すべてのスイッチン
グ素子が通電電流を遮断すると、直流リアクトルによる
電流を継続して流そうとする大きなエネルギーによる過
電圧がスイッチング素子に印加され、スイッチングロス
が増加し、最悪の場合、素子が破壊される。このため、
電流形インバータにおいては、次のことに留意する必要
がある。 (1)負荷電圧が反転する前にゲートパルス(スイッチ
ング信号)が消滅していること。 (2)負荷電圧が反転する前に電流の転流が完了してい
ること。 (3)電流の転流が完了するまでは、ゲートパルスが存
在していること。
【0004】そこで、特開平5−103478号公報に
は、負荷電流を検出してスイッチング素子(トランジス
タ)の通電期間を求め、この通電期間中にトランジスタ
をオフさせる信号が出力された場合に、このオフ信号を
当該トランジスタに入力するのを阻止して、負荷に短絡
等の事故が発生して過渡的に遅れてトランジスタにオフ
信号が入力し、トランジスタが破壊されることを防止す
る技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報に
記載のものは、負荷の短絡事故等の場合にスイッチング
阻止の破壊を防止できるようになっているが、転流の重
なり期間を適正に制御することができない。しかも、上
記公報に記載のものは、負荷の短絡事故等の場合に、通
電している素子だけを通電状態に保持しているため、直
流リアクトル側から流入する大きなエネルギーに充分対
応することができず、通電していない素子が破壊される
おそれがある。また、直流リアクトルから素子の許容限
界時間以上にエネルギーが流入した場合、素子が破壊さ
れることになる。
【0006】本発明は、転流の重なり期間を適正に制御
することができるようにすることを目的としている。ま
た、本発明は、負荷の短絡事故等が発生した場合に、ス
イッチング素子の破壊を防止できるようにすることを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る電流形インバータの転流制御方法
は、直流リアクトルを介して供給された直流源の出力電
力を複数の自己消弧形スイッチング素子の動作により交
流電力に変換する電流形インバータの転流制御方法にお
いて、前記スイッチング素子に流れる電流を検出し、そ
のスイッチング素子に電流が流れなくなってから、その
素子を作動するスイッチング信号がオフするまでの時間
を求め、この求めた時間が予め定めた時間となるよう
に、前記スイッチング信号の出力タイミングを制御する
構成にしてある。
【0008】また、本発明に係る電流形インバータ装置
は、直流源に接続した直流リアクトルと、この直流リア
クトルから直流電力を受け、直流電力を複数の自己消弧
形スイッチング素子のスイッチング動作により交流電力
に変換して負荷に供給する逆変換器と、この逆変換器の
各スイッチング素子に指定の順序でスイッチング信号を
印加するスイッチング信号発生器とを有する電流形イン
バータ装置において、前記直流源が出力する直流電流に
応じた基準値を出力する基準値設定手段と、前記負荷に
供給される電流を検出する負荷電流検出手段と、この負
荷電流検出手段が検出した負荷電流と前記基準値設定手
段が出力する基準値とを比較し、両者が一致したときに
一致信号を出力する比較手段と、この比較手段の出力信
号と前記スイッチング信号発生器の出力信号とを取り込
み、前記比較手段が一致信号を出力してから前記スイッ
チング信号がオフとなるまでの時間を求める時間計測手
段と、この時間計測手段が出力した計測時間を予め定め
た基準時間と比較し、前記スイッチング信号発生器に前
記スイッチング信号の出力タイミング制御信号を与えて
前記計測時間を前記基準時間に制御する転流制御手段と
を有する構成となっている。
【0009】転流制御手段は、スイッチング信号発生器
にスイッチング信号出力タイミング制御信号を与えて計
測時間を調整するときに、計測時間を基準時間に制御す
ることが不能である場合、各スイッチング素子に保護動
作のための信号を与えるようにできる。また、逆変換器
には、逆変換器への直流電力の供給を阻止する電力供給
阻止手段を並列接続し、転流制御手段は、計測時間を基
準時間に制御不能であるときに、各スイッチング素子に
保護動作のための信号を与えるとともに、電力供給阻止
手段に駆動信号を与えて逆変換器を短絡させ、逆変換器
への電力の供給を阻止するようにできる。電力供給阻止
手段としては、サイリスタなどを用いることができる。
【0010】さらに、本発明の電流形インバータ装置
は、直流源に接続した直流リアクトルと、この直流リア
クトルから直流電力を受け、直流電力を複数の自己消弧
形スイッチング素子のスイッチング動作により交流電力
に変換して負荷に供給する逆変換器と、この逆変換器の
各スイッチング素子に指定の順序でスイッチング信号を
印加するスイッチング信号発生器とを有する電流形イン
バータ装置において、前記直流源が出力する直流電流に
応じた基準値を出力する基準値設定手段と、前記負荷に
供給される電流を検出する負荷電流検出手段と、この負
荷電流検出手段が検出した負荷電流と前記基準値設定手
段が出力する基準値とを比較し、両者が一致したときに
一致信号を出力する比較手段と、この比較手段の出力信
号と前記スイッチング信号発生器の出力信号とを取り込
み、前記比較手段が一致信号を出力してから前記スイッ
チング信号がオフとなるまでの時間を求める時間計測手
段と、この時間計測手段が出力した計測時間を予め定め
た基準時間と比較し、前記スイッチング信号発生器に前
記スイッチング信号の出力タイミング制御信号を与えて
前記計測時間を前記基準時間に制御する転流制御手段
と、前記逆変換器への直流電力の供給を阻止する電力供
給阻止手段と、前記負荷電流検出手段の検出値を取り込
み、負荷電流を時間の経過に対応させて記憶する負荷電
流記憶手段と、前記スイッチング信号発生器が出力した
前記スイッチング信号を受け、スイッチング信号がオフ
になったときから所定時間前の時刻を求める時間逆算手
段と、この時間逆算手段と前記負荷電流記憶手段との出
力信号から、前記所定時間前における負荷電流を求め
て、この求めた負荷電流が予め与えられた異常判別レベ
ルであるときに、前記各スイッチング素子に保護動作の
ための信号を与えるとともに、前記電力供給阻止手段を
作動させて前記逆変換器を短絡させる保護手段を有する
構成となっている。
【0011】
【作用】上記のごとく構成した本発明は、スイッチング
信号の出力タイミングを調整して、スイッチング素子に
電流が流れなくなってから、その素子を作動するスイッ
チング信号(ゲートパルス)がオフになるまでの時間を
予め定めた時間となるように制御するため、負荷電圧が
反転する前に電流の転流を完了させることができるとと
もに、電流の転流が完了するまでスイッチング信号を存
在させることができ、スイッチング素子が通電電流を遮
断することによる素子の過電圧破壊、あるいはスイッチ
ングロスの増加を防止することができる。
【0012】素子に電流が流れているか否かは、流れる
方向を含めた負荷電流を検出することにより知ることが
できる。そして、転流が完了したか否かは、負荷を流れ
る電流が直流リアクトルを介して逆変換器に供給される
直流電流となったか否かで判断できる。実際には、直流
源が出力する直流電流値にある定数を乗じて、負荷電流
の絶対値が直流電流値よりわずかに小さな値に達したこ
とを比較手段によって検知し、転流の完了と取扱ってさ
しつかえない。
【0013】負荷の短絡等の異常が生じたりして、転流
制御手段によってスイッチング信号の出力タイミングを
制御しても、計測時間が基準時間とならない場合、転流
の重なり期間がずれて通電電流を遮断するおそれがある
ので、各スイッチング素子に作動信号を与えて各素子を
オンの状態にし、通電電流が遮断されないようにして素
子の過電圧破壊が発生しないようにする。また、逆変換
器と並列に電力供給阻止手段を設けて、異常時にこの電
力供給阻止手段を作動さて逆変換器を短絡させ、スイッ
チング素子の許容限界時間以上にエネルギーが逆変換器
に流入する場合に、そのエネルギーを逆変換器に流入し
ないようにし、スイッチング素子の破壊を防止すること
ができる。
【0014】異常時に各イッチング素子や電力供給素子
手段を作動する場合、転流制御手段とは異なる異常判別
手段によって行わせることができる。この場合、スイッ
チング信号がオフになる所定時間前の負荷電流の大きさ
を異常判別レベルと比較し、異常か否かを判断するとよ
い。この異常判別レベルは、転流が完了する前にスイッ
チング信号がオフとなるおそれがあるレベルに設定す
る。
【0015】
【実施例】本発明に係る電流形インバータの転流制御方
法および装置の好ましい実施例を、添付図面に基づいて
詳細に説明する。図1は、本発明の実施例に係る誘導加
熱装置の交流電源として使用される電流形インバータ装
置の回路図である。
【0016】図1において、電流形インバータ装置は、
直流リアクトル10と逆変換器12およびスイッチング
信号発生器14とを備えており、直流リアクトル10が
順変換器16の出力側に接続してある。順変換器16
は、交流電源18の出力する交流電力を直流電力に変換
し、この直流電力を直流リアクトル10に出力する。
【0017】逆変換器12は、自己消弧形スイッチング
素子として4組のトランジスタ20、22、24、26
を備えており、これらが負荷28を介してブリッジ接続
され、ブリッジ回路のアームを構成している。すなわ
ち、トランジスタ20、22は、コレクタがアノード側
を直流リアクトル10に接続してあるダイオード30、
32を介して直流リアクトルに接続され、これらのトラ
ンジスタ20、22のエミッタ間に負荷28が接続して
ある。そして、トランジスタ24のコレクタは、アノー
ドをトランジスタ20のエミッタに接続したダイオード
34を介してトランジスタ20のエミッタに接続してあ
り、トランジスタ26のコレクタがアノード側をトラン
ジスタ22のエミッタに接続したダイオード36を介し
てトランジスタ22のエミッタに接続してあり、トラン
ジスタ24、26のエミッタが順変換器16に接続して
ある。また、各トランジスタ20〜26には、ダイオー
ド38、40、42、44が並列に接続してある。これ
らのダイオード38〜44は、カソードがコレクタに接
続してあり、アノードがエミッタに接続してある。
【0018】一方、各トランジスタ20〜26のベース
は、スイッチング信号発生器14に接続してあり、スイ
ッチング信号発生器14から作動信号であるスイッチン
グ信号(ゲートパルス)を受け作動するようになってい
る。そして、スイッチング信号発生器14は、トランジ
スタ20、26に同一のスイッチング信号を与え、トラ
ンジスタ22、24にトランジスタ20、26に与えた
のとは位相の異なるスイッチング信号を与え、トランジ
スタ20、26とトランジスタ22、24とを交互に作
動し、負荷28に交流電力を供給できるようにしてい
る。この負荷28は、加熱用コイル46とコンデンサ4
8とを並列接続した並列共振回路を構成している。
【0019】順変換器16と直流リアクトル10との間
の線路または直流リアクトル10と逆変換器12との間
の線路には、順変換器16の出力する直流電流Idcを
検出するための直流電流検出手段であるDCCT50が
設けてある。そして、DCCT50の出力側には、基準
値設定回路52が接続してある。この基準値設定回路5
2は、DCCT50の検出値に一定の定数k(ただし、
k<1)を乗じて順変換器16の出力直流電流に応じた
基準値=Idc×kを、詳細を後述するようにチェック
レベルCPとして比較手段である比較器54に出力する
ようになっている。また、比較器54には、負荷28と
直列に設けた負荷電流検出手段であるMFCT56の検
出した負荷電流(絶対値)Imfが入力するようになっ
ている。そして、比較器54は、チェックレベルCPと
負荷電流Imfとを比較し、両者が一致したときに一致
信号をタイマ58に出力してタイマ58を起動する。
【0020】タイマ58の出力信号は、時間計測手段と
しての時間計測回路60に入力するようにしてある。こ
の時間計測回路60は、スイッチング信号発生器14が
出力するスイッチング信号を取り込み、タイマ58が起
動してからスイッチング信号がオフとなるまでの時間を
計測して転流制御回路(転流制御手段)62に送出す
る。そして、転流制御回路62は、接続された基準時間
設定回路64の出力する基準時間と時間計測回路60が
計測した時間とを比較し、後述するように、計測時間が
基準時間となるようにスイッチング信号発生器14を制
御してスイッチング信号の出力タイミングを調整する。
また、転流制御回路62は、スイッチング信号発生器1
4を制御しても、時間計測回路60の計測時間が基準時
間の許容範囲から外れる場合、負荷28の短絡等の異常
が発生したものとして各トランジスタ20、22、2
4、26に作動信号を与えるとともに、逆変換器12と
並列に接続してある電力供給阻止手段であるサイリスタ
66のゲートに作動信号を与えるようになっている。
【0021】上記のごとく構成した実施例においては、
スイッチング信号発生器14が各トランジスタ20〜2
6を指定の順序でオン、オフするためのスイッチング信
号を生成し、各トランジスタ20〜26のベースに順次
印加する。例えば、トランジスタ20、26のベースに
スイッチング信号が与えられると、これらのトランジス
タ20、26がオンし、直流リアクトル10を介して順
変換器16からの直流ダイオード30、電流がトランジ
スタ20、負荷28、ダイオード36、トランジスタ2
6と流れる。また、トランジスタ22、24にスイッチ
ング信号が与えられると、順変換器16の出力した直流
電流がダイオード32、トランジスタ22、負荷28、
ダイオード34、トランジスタ24と流れる。従って、
トランジスタ20、26とトランジスタ22、24とを
交互にオン、オフすることにより、負荷28には向きの
異なる電流が交互に流れ、交流電力が供給されることに
なる。
【0022】DCCT50は、順変換器16の出力直流
電流Idcを検出して基準値設定回路52に入力する。
基準値設定回路52は、検出電流Idcに予め定めた定
数kを乗じたチェックレベル信号CPを作成し、比較器
54に入力する。このチェックレベル信号CPは、直流
電流Idcより僅かに小さな値であり、転流が完了する
直前の値に設定してある。
【0023】一方、図2に示したように、トランジスタ
20、26がオンの状態において、時刻t1にトランジ
スタ22、24のベースにスイッチング信号が与えられ
ると、トランジスタ22、24がオンしてこれらに電流
が流れ始めるとともに、トランジスタ20、26に流れ
ている電流が減少し始める。そして、MFCT56は、
これらの和の絶対値を負荷電流Imfとし手検出し、比
較器54に送出する。比較器54は、CPとImfとを
比較し、両者が一致した時刻t2にタイマ58に起動信
号を与えてタイマ58を起動する。タイマ58は、図2
の時刻t2から時間の計数を開始し、計数時間を時間計
測回路60に入力する。時間計測回路60は、スイッチ
ング信号発生器14の出力するスイッチング信号が入力
するようになっており、トランジスタ20、26に与え
ていたスイッチング信号がオフになるまでの時間TC
計測して転流制御回路62に送るとともに、タイマ58
をオフする。
【0024】転流制御回路62は、時間計測回路60の
計測した時間を基準時間設定回路64の出力する基準時
間と比較する。この基準時間は、転流が完了してから負
荷電圧が反転するまでの時間を考慮して定めてあり、転
流完了から負荷電圧が反転する時間であって、チェック
レベルCPの値等に基づいて予め定めてある。そして、
転流制御回路62は、基準時間と計測時間との比較か
ら、スイッチング信号が負荷電圧の反転時刻t4より遅
くオフとなる場合には、スイッチング信号の出力タイミ
ングを早くする制御信号をスイッチング信号発生器14
に送出し、スイッチング信号が転流を完了する時刻t3
の前にオフになる場合には、スイッチング信号の出力タ
イミングを遅らせる制御信号をスイッチング信号発生器
14に与えて時間計測回路60の計測時間が基準時間と
なるように制御する。
【0025】スイッチング信号発生器14は、トランジ
スタ22、24にスイッチング信号を与えてから所定時
間を経過した時刻t5において再トランジスタ20、2
6にスイッチング信号を与える。これにより、トランジ
スタ20、26に電流が流れ始め、トランジスタ22、
24を流れている電流が減少し始める。そして、負荷電
流ImfがチェックレベルCPになるとタイマ58が作
動し、前記と同様にして時間計測回路60がタイマ58
が時間の計測を開始した時刻t6から、トランジスタ2
2、24に与えていたスイッチング信号がオフになった
時刻t8までの時間ΔTを計測する。また、転流制御回
路62は、前記と同様にして計測時間ΔTが所定の時間
となるようにスイッチング信号の発生タイミング制御信
号をスイッチング信号発生器14に与えて転流の重なり
期間を制御する。これにより、逆変換器12を構成して
いる各トランジスタ20〜26の転流重なり期間が適正
に制御され、トランジスタが通電電流を遮断することに
よるトランジスタの過電圧破壊の防止が図れるととも
に、スイッチングロスの増加を防ぐことができる。
【0026】なお、転流制御回路62は、図3(1)の
ように、スイッッチング信号がオフとなるタイミングが
正常に行われていたものが、上記のようにしてスイッチ
ング信号発生器14のスイッチング信号出力タイミング
を制御しても、図3(2)のように、例えばスイッチン
グ信号が転流の完了する前にオフとなる場合、負荷28
等に異常が発生したものとして各トランジスタ20〜2
6のベースに作動信号を与えて各トランジスタを強制的
にオンするとともに、サイリスタ66のゲートに信号を
与えてサイリスタ66をオンし、逆変換器12を短絡し
て直流リアクトル10からのエネルギーが逆変換器12
に入力するのを阻止する。
【0027】従って、負荷28の短絡などの際における
トランジスタの通電電流の遮断に伴う過電圧破壊を防止
することができる。しかも、サイリスタ66により、逆
変換器12を短絡するようにしているため、各トランジ
スタ20〜26に定格を超えるような電流が長時間にわ
たって流れるような場合であっても、その電流をサイリ
スタ66に流すことができ、トランジスタの破壊を防止
することができる。
【0028】図4は、他の実施例を示したものである。
本実施例においては、異常検出レベルを別に設定し、保
護手段となる異常判別回路によって異常を検出するよう
にしたものである。図4において、比較器54の出力
は、時間計測回路60に直接入力するようにしてある。
そして、時間計測回路60は、例えば任意の時刻から時
間を計数して出力するタイマ70の出力時間を取り込
み、比較器54が一致信号を出力してからスイッチング
信号がオフになるまでの時間を計測して転流制御回路6
2に入力するようになっている。また、転流制御回路6
2は、前記と同様にしてスイッチング信号発生器14が
出力するスイッチング信号の出力タイミングを制御す
る。ただし、転流制御回路62は、異常時にトランジス
タやサイリスタの作動信号を出力しない。
【0029】MFCT56の検出値は、負荷電流記憶手
段である負荷電流記憶回路72にも入力するようになっ
ている。この負荷電流記憶回路72は、タイマ70の出
力を取り込んで、経過時間と対応させてMFCT56が
検出した負荷電流Imfを記憶する。また、タイマ70
の出力側には、時間逆算回路74が接続してある。この
時間逆算回路74は、スイッチング信号発生器14の出
力を受け、スイッチング信号がオフになったときから、
予め定めた時間だけ前の時刻を求めて異常判別回路76
に送出する。そして、異常判別回路76は、時間逆算回
路74が求めた時刻における負荷電流Imfを負荷電流
記憶回路72から読み出し、これを異常レベル設定回路
78に予め設定してある異常レベルCVと比較し、Id
c≧CVであると各トランジスタ20〜26のベースに
作動信号を出力するとともに、サイリスタ66のゲート
に作動信号を出力して逆変換器12を短絡させる。
【0030】すなわち、図5に示したように、スイッチ
ング信号がオフになったときから例えば時間TC だけさ
かのぼった時刻における負荷電流の異常検出レベルCV
を異常レベル設定回路78に設定しておく。そして、異
常判別回路76は、図5の実線に示したように、スイッ
チング信号がオフになるTC時間前の検出負荷電流Id
cがCVより小さければ、異常の発生はないものとして
トランジスタやサイリスタに作動信号を出力しない。し
かし、図5の破線に示してあるように、スイッチング信
号がオフになるTC時間前のIdcがCV以上である場
合には、異常が発生したものとしてトランジスタ20〜
26とサイリスタ66とに作動信号を出力し、逆変換器
12を短絡する。これにより、前記実施例と同様の効果
を得ることができる。なお、スイッチング信号がオフに
なる前の予め定めた時間は、スイッチング信号がオンし
てから予め定めた時間を経過したときとしてもよい。
【0031】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、スイッチング信号の出力タイミングを調整して、ス
イッチング素子に電流が流れなくなってから、その素子
を作動するスイッチング信号がオフになるまでの時間を
予め定めた時間となるように制御するため、負荷電圧が
反転する前に電流の転流を完了させることができるとと
もに、電流の転流を完了するまでスイッチング信号を存
在させることができ、スイッチング素子が通電電流を遮
断することによるスイッチング素子の過電圧破壊、ある
いはスイッチングロスの増加を防止することができる。
【0032】また、スイッチング素子に電流が流れてい
るか否かを、負荷電流を検出して行っているため、個々
の素子に電流検出手段を設ける必要がなく、回路の簡素
化を図ることができる。そして、転流が完了したか否か
を、負荷を流れる電流が直流リアクトルを介して供給さ
れる直流電流に近い値となったか否かで判断しており、
転流の完了を比較的容易に検出することができる。さら
に、本発明は、負荷の短絡等の異常が生じたりして計測
時間が基準時間とならない場合、各スイッチング素子に
作動信号を与えて逆変換器のスイッチング素子が通電電
流を遮断しないようにしたことにより、素子の過電圧破
壊を防止することができる。また、逆変換器と並列に、
逆変換器への直流電力の供給を阻止する電力供給阻止手
段、すなわち短絡サイリスタを設けて、異常時にこの電
力供給阻止手段を作動して逆変換器を短絡させるように
しているため、スイッチング素子の許容限界以上の時間
にわたって大きなエネルギーが逆変換器に流入する場合
に、電力供給阻止手段が逆変換器へ電力が流入しないよ
うにするため、スイッチング素子の破壊を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る電流形インバータ装置の
回路図である。
【図2】実施例の作用の説明図である。
【図3】実施例の正常時と異常時とにおける負荷電流と
スイッチング信号との関係を説明する図である。
【図4】他の実施例の説明図である。
【図5】他の実施例の作用の説明図である。
【符号の説明】
10 直流リアクトル 12 逆変換器 14 スイッチング信号発生器 16 順変換器 20、22、24、26 スイッチング素子(トラン
ジスタ) 28 負荷 50 直流電流検出手段(DCCT) 52 基準値設定手段(基準値設定回路) 54 比較手段(比較器) 58、70 タイマ 60 時間計測手段(時間計測回路) 62 転流制御手段(転流制御回路) 64 基準時間設定回路 66 電力供給阻止手段(サイリスタ) 72 負荷電流記憶手段(負荷電流記憶回路) 74 時間逆算手段(時間逆算回路) 76 保護手段(異常判別回路) 78 異常レベル設定回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流リアクトルを介して供給された直流
    源の出力電力を複数の自己消弧形スイッチング素子の動
    作により交流電力に変換する電流形インバータの転流制
    御方法において、前記スイッチング素子に流れる電流を
    検出し、そのスイッチング素子に電流が流れなくなって
    から、その素子を作動するスイッチング信号がオフする
    までの時間を求め、この求めた時間が予め定めた時間と
    なるように、前記スイッチング信号の出力タイミングを
    制御することを特徴とする電流形インバータの転流制御
    方法。
  2. 【請求項2】 直流源に接続した直流リアクトルと、こ
    の直流リアクトルから直流電力を受け、直流電力を複数
    の自己消弧形スイッチング素子のスイッチング動作によ
    り交流電力に変換して負荷に供給する逆変換器と、この
    逆変換器の各スイッチング素子に指定の順序でスイッチ
    ング信号を印加するスイッチング信号発生器とを有する
    電流形インバータ装置において、前記直流源が出力する
    直流電流に応じた基準値を出力する基準値設定手段と、
    前記負荷に供給される電流を検出する負荷電流検出手段
    と、この負荷電流検出手段が検出した負荷電流と前記基
    準値設定手段が出力する基準値とを比較し、両者が一致
    したときに一致信号を出力する比較手段と、この比較手
    段の出力信号と前記スイッチング信号発生器の出力信号
    とを取り込み、前記比較手段が一致信号を出力してから
    前記スイッチング信号がオフとなるまでの時間を求める
    時間計測手段と、この時間計測手段が出力した計測時間
    を予め定めた基準時間と比較し、前記スイッチング信号
    発生器に前記スイッチング信号の出力タイミング制御信
    号を与えて前記計測時間を前記基準時間に制御する転流
    制御手段とを有することを特徴とする電流形インバータ
    装置。
  3. 【請求項3】 前記転流制御手段は、前記計測時間を前
    記基準時間に制御不能であるときに、前記各スイッチン
    グ素子に作動信号を与えることを特徴とする請求項2に
    記載の電流形インバータ装置。
  4. 【請求項4】 前記逆変換器には、逆変換器への直流電
    力の供給を阻止する電力供給阻止手段が並列接続してあ
    り、前記転流制御手段は、前記計測時間を前記基準時間
    に制御不能であるときに、前記各スイッチング素子に保
    護動作のための信号を与えるとともに、前記電力供給阻
    止手段に駆動信号を与えて前記逆変換器を短絡させるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の電流形インバータ装
    置。
  5. 【請求項5】 直流源に接続した直流リアクトルと、こ
    の直流リアクトルから直流電力を受け、直流電力を複数
    の自己消弧形スイッチング素子のスイッチング動作によ
    り交流電力に変換して負荷に供給する逆変換器と、この
    逆変換器の各スイッチング素子に指定の順序でスイッチ
    ング信号を印加するスイッチング信号発生器とを有する
    電流形インバータ装置において、前記直流源が出力する
    直流電流に応じた基準値を出力する基準値設定手段と、
    前記負荷に供給される電流を検出する負荷電流検出手段
    と、この負荷電流検出手段が検出した負荷電流と前記基
    準値設定手段が出力する基準値とを比較し、両者が一致
    したときに一致信号を出力する比較手段と、この比較手
    段の出力信号と前記スイッチング信号発生器の出力信号
    とを取り込み、前記比較手段が一致信号を出力してから
    前記スイッチング信号がオフとなるまでの時間を求める
    時間計測手段と、この時間計測手段が出力した計測時間
    を予め定めた基準時間と比較し、前記スイッチング信号
    発生器に前記スイッチング信号の出力タイミング制御信
    号を与えて前記計測時間を前記基準時間に制御する転流
    制御手段と、前記逆変換器への直流電力の供給を阻止す
    る電力供給阻止手段と、前記負荷電流検出手段の検出値
    を取り込み、負荷電流を時間の経過に対応させて記憶す
    る負荷電流記憶手段と、前記スイッチング信号発生器が
    出力した前記スイッチング信号を受け、スイッチング信
    号がオフになったときから所定時間前の時刻を求める時
    間逆算手段と、この時間逆算手段と前記負荷電流記憶手
    段との出力信号から、前記所定時間前における負荷電流
    を求めて、この求めた負荷電流が予め与えられた異常判
    別レベルであるときに、前記各スイッチング素子に保護
    動作のための信号を与えるとともに、前記電力供給阻止
    手段を作動させて前記逆変換器を短絡させる保護手段を
    有することを特徴とする電流形インバータ装置。
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WO2013125004A1 (ja) 2012-02-23 2013-08-29 株式会社京三製作所 電流形インバータ装置、および電流形インバータ装置の制御方法

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