JPH08297892A - 磁気テープガイド装置 - Google Patents

磁気テープガイド装置

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JPH08297892A
JPH08297892A JP7102742A JP10274295A JPH08297892A JP H08297892 A JPH08297892 A JP H08297892A JP 7102742 A JP7102742 A JP 7102742A JP 10274295 A JP10274295 A JP 10274295A JP H08297892 A JPH08297892 A JP H08297892A
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JP
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magnetic tape
circuit
magnetic
guide pin
signal
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JP7102742A
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English (en)
Inventor
Kikuji Kawakami
喜久治 川上
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気記録再生装置に備えられる磁気テープ案
内用の樹脂製の回転式ガイドピン7において、磁気テー
プの走行性を良くし、映像異常やエッジダメージ等の走
行トラブルをなくす。 【構成】 樹脂製の回転式ガイドピン7の磁気テープ案
内面11を、円筒方向に沿って歯車状に凹凸の溝が彫ら
れた粗面に形成する。ここで、凸部の高さδを1×10
-3mm〜5×10-3mmの範囲、凸部の幅X1 を5×1
-3mm以下、凸部の繰り返しピッチXを10×10-3
mm〜5×10-3+(0.065×103δ)1/4 mm
の範囲に限定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気テープガイド装置に
係わる。
【0002】
【従来の技術】各種磁気記録再生装置、例えばVTRに
おいて、図17に示すように例えば同軸心上に同径の上
下の磁気テープガイドドラム1及び2が配置された磁気
ヘッドドラム3が設けられ、このドラム3の周面を覆っ
てたすきがけに磁気テープ4が案内され、両ドラム1及
び2間に臨む回転磁気ヘッド5によって磁気テープ4に
対しての記録、再生が行なわれるようになされている。
この磁気ヘッドドラム3の、ガイドドラム1及び2は、
例えばその一方のドラム1が回転ドラムとされ、他方が
固定ドラムとされる。
【0003】さらに、磁気テープ4の移行途上には、こ
れを案内する例えば固定のガイドピン6や回転式ガイド
ピン7があり、これらのガイドピンは磁気テープ4に対
して多少の傾斜を設けて摺接ならしめ、ドラム2のテー
プ案内リード2aにテープが正確に移行するように設置
されている。
【0004】このように、磁気テープがそれぞれ円柱な
いし円筒体より成る固定のガイドピン6、ガイドドラム
1及び2(以下固定のガイドピンとガイドドラムは単に
固定ガイド体と略称する)や回転式ガイドピン7によっ
て案内される場合、磁気テープ4の走行そのものが記録
再生の性能に大きく係わることから、固定ガイド体や回
転式ガイドピンは磁気テープ4の安定した走行性が確保
できるように設置される。
【0005】これらのガイドピンのうち、固定ガイド体
は磁気テープとの摩擦摺動を考慮されて金属材を選ぶこ
とが多いが、回転式ガイドピンは磁気テープと接触する
ものの摩擦摺動しないと考えられることから、例えばポ
リアセタールといった金属よりも安価に製造できる樹脂
を材料に用いており、これらの材料は主に軸心の金属と
の耐摺動特性で選択されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、回転式ガイ
ドピン7は、図18に示すように例えば多少の傾きを持
って磁気テープ4と摺接するため、磁気テープとの静摩
擦係数が大きいとテープ幅方向に引き寄せられて本来の
位置からズレるが、テープを本来の位置に制限させる上
下のフランジ部7a及び7bにより静摩擦が作用する方
向とは逆に規制力が強く作用することから、この本来の
位置からズレた状態を長く維持することが困難で、再び
もとの位置に戻るという不規則な振動現象を引き起こ
す。この振動現象により磁気テープに微小振動が伝わり
磁気ヘッドと磁気テープの良好な接触状態に対して外乱
となり、画像そのものにジッターズレを引き起こす現象
(以下映像異常と呼ぶ)が起きる。また、静摩擦力が非
常に大きくなるとそのままテープ幅方向に大きく引き寄
せられ、回転式ガイドピン7の上下のフランジ部7a及
び7bによりテープエッジ部に傷が入る(以下エッジダ
メージと呼ぶ)といったトラブルが発生して磁気テープ
に大きなダメージを与えるといった問題が起きる。
【0007】一方、磁気記録の分野においては、年々高
密度化が要求されている。この場合、高保磁力のCo−
Ni,Co−Cr,Co−O系の磁性金属の蒸着、スパ
ッタリング等によって磁性層が形成された金属磁性薄膜
磁気テープが使用される方向にある。
【0008】加えて信号形態もアナログ信号からディジ
タル信号に代わりつつあり、高密度化と共に信号形態に
合わせた媒体設計が必要とされている。
【0009】通常一般の磁気記録の方式は、面内に磁化
の容易軸を持った磁気記録媒体を用いる、いわゆる面内
磁気記録方式が取られるが、この方式では記録密度を上
げれば上げるほど磁気記録媒体の磁化方向が互いに反発
し合うように並ぶため、高密度化には自ずと限界があ
り、要求されるような高密度化を図ることは困難であ
る。
【0010】さらに、面内磁気記録方式では、磁化反転
が2回繰り返すパターンにおいて、それぞれの磁化反転
の間隔が詰まってくるほど(高密度化するほど)互いの
磁化反発及び波形干渉によるピークシフトが生じ、エラ
ーレートが悪化する等の欠点がある。
【0011】そこで近年、膜面に対して垂直方向に磁化
容易軸を有する磁気記録媒体を用いる垂直磁気記録方式
の開発が著しい。
【0012】垂直磁気記録方式では、面内磁気記録方式
に比べて減磁作用が極めて少なく、記録密度を飛躍的に
増大することが可能となる。
【0013】そしてこのような垂直磁気記録方式により
ディジタル信号を記録再生する際の磁気記録媒体として
も、垂直記録媒体として優れた磁気特性を有するCo−
Ni,Co−Cr,Co−O系の金属磁性薄膜磁気テー
プが用いられる。
【0014】ところが、このような金属薄膜磁気テープ
を用いる場合、この磁気テープは表面性が良好であり、
磁気テープガイド装置における上述した回転式ガイドピ
ンが、塑性変形を起こす金属製の場合静摩擦係数は変化
しないが、弾性変形を起こす樹脂製である場合、回転式
ガイドピンの接触面積が増大して静摩擦係数が大きくな
るため、これによる映像異常やエッジダメージ等のトラ
ブルが塗布型磁性層の磁気テープに比し、さらに問題と
なってくる。
【0015】このような磁気テープガイド装置におい
て、特に磁気テープを摺接した状態で案内する回転式ガ
イドピンによる映像異常やエッジダメージ等のトラブル
問題への対処は、通常、これら回転式ガイドピンの金属
化や表面粗面化等によって行われている。
【0016】即ち、樹脂製回転式ガイドピンにおいて
は、種々の表面加工が試みられている。例えば、NC旋
盤を用いて表面に適当な条件でネジ溝を切削加工した
り、また切削加工して適当な粗さになるよう制御されて
いる(但し、これらは射出成型後に別のプロセスとして
行なわれる為、コスト増の一因となる)。
【0017】ところがこのようにしても、特にエラーレ
ートの低減化特に10-5オーダーのエラーレートを図る
磁気記録再生装置の回転式ガイドピンによる映像異常や
エッジダメージ等の走行トラブルが問題となる。
【0018】本発明は、塗布型磁性層による磁気テープ
はもとより、特に金属性薄膜磁気テープを走行性を良く
案内することのできる磁気テープガイド装置に提供する
ものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、樹脂製回
転式ガイドピンにおける磁気テープ案内面と、磁気テー
プの映像異常やエッジダメージ、即ち静摩擦係数が大き
い場合に起因することを明確化し、これに基づいて磁気
テープの走行性にすぐれた磁気テープガイド装置を見い
出すに至ったものである。
【0020】例えば、磁気テープを案内する樹脂製の回
転式ガイドピンの静摩擦係数μsと実機における映像異
常に係わるジッターズレの発生頻度において、この静摩
擦係数μsとジッターズレとの関係についてみると、図
20に示す結果が得られた。この図において、ジッター
ズレの発生頻度は1秒あたりの平均発生数で表してい
る。
【0021】この場合、図20中○印及び●印はジッタ
ーズレの絶対値が0.12μs〜0.24μsとした場
合、△印及び▲印はジッターズレの絶対値が0.24μ
s以上とした場合である。ジッターズレの絶対値が0.
12μs未満の場合、NTSC方式の画面ではジッター
ズレが見られない。
【0022】尚、ジッターズレは図19に示すように、
NTSC方式のVTR201に信号発生機200をつな
いで磁気テープに信号を記録させた後、VTRでこの記
録した磁気テープを再生させて得られた信号をジッター
メータ202及びディジタルストレージオシロスコープ
203を接続して求めたものであり、この時の再生画像
はモニター204で監視している。
【0023】エッジダメージについては、上記映像異常
に係わるジッターズレを測定したVTRで発生するかし
ないかを求めており、上記で求めた回転式ガイドピンの
静摩擦係数との関係について見ると、図20に示す結果
が得られた。
【0024】図20中○印及び△印はエッジダメージが
発生しなかった場合であり、●印及び▲印はエッジダメ
ージが発生した場合である。
【0025】また、静摩擦係数μsは、次の方法によっ
て測定されたものであり、以下同様である。図21に示
すように被測定回転式ガイドピンDを配置し、これらの
周面にθの角度にわたって磁気テープ4を案内させ、テ
ープ4の一端におもりWを結合し、そのおもりWによっ
てテンションT1をかけるとともに他端において変位を
力に変換する例えばバネ式変換器205を連結した力検
出装置Mによって最大テンションTmax の測定を行う。
そして下記数1によって、数2として測定した。
【数1】Tmax /T1=exp(μs*θ)
【数2】μs=(1/θ)ln(Tmax /T1)
【0026】図20で分かるように、映像異常及びエッ
ジダメージが静摩擦係数にのみ依存して、或る静摩擦係
数から映像異常やエッジダメージが発生することを究明
した。つまり、磁気テープと例えば樹脂製回転式ガイド
ピンの案内面11との静摩擦は、両者の弾性変形による
摩擦係数の増減に係わることを明確に認識し、これに基
づいて静摩擦係数の増加を効果的に回避する構造を提供
する。
【0027】即ち、本発明は、図1の模式的断面図で示
すように、回転式ガイドピン7の案内面11を、円筒方
向に沿って歯車状の凹凸の細溝を切るように粗面化する
ものである。そして、その表面の幾何学的特徴は、図1
に案内面11における断面を模式的に示すように、その
細溝による凸部の高さ即ち表面最大高さδ(Rmax )、
凸部の幅X1 、凸部の繰り返しピッチXで規定されるも
のであり、ここで磁気テープの回転ガイドピン即ち磁気
テープ案内面11が接触する山の高さδを1.0×10
-3mm〜5×10-3mmとし、更に凸部の幅X1 を5×
10-3mm以下とし、凸部の繰り返しピッチXを下記数
3を満足する粗面とする。
【数3】 10×10-3mm≦X≦5×10-3+(0.065×103 δ)1/4 mm
【0028】
【作用】上述の本発明構成によれば、表面性の良い金属
薄膜磁気テープにおいても低摩擦係数を実現化した。こ
れは、凸部の形状即ち凸部の幅X1 及び凸部の繰り返し
ピッチX等の考慮によって回避できたことによる。
【0029】
【実施例】以下本発明による磁気テープガイド装置は、
カラービデオ信号をディジタル化して磁気テープに記録
する特にエラーレートを10-5オーダー以下としたディ
ジタルVTRに適用して有益であり、先ずこの磁気記録
再生装置、即ちディジタルVTRを下記の順序に従って
説明する。
【0030】A.記録再生装置の構成 a.信号処理部 b.ブロック符号化 c.チャンネルエンコーダ及びチャンネルデコーダ d.走行系
【0031】A.記録再生装置の構成 ディジタルVTRとしては、放送局用のD1フォーマッ
トのコンポーネント形ディジタルVTR及びD2フォー
マットのコンポジット形ディジタルVTRが実用化され
ている。
【0032】前者のD1フォーマットディジタルVTR
は、輝度信号をそれぞれ13.5MHz,6.75MH
zのサンプリング周波数でA/D変換した後、所定の信
号処理を行って磁気テープ上に記録するもので、これら
コンポーネント成分のサンプリング周波数が4:2:2
であることから、4:2:2方式と称されている。
【0033】一方、後者のD2フォーマットディジタル
VTRは、コンポジットカラービデオ信号をカラー副搬
送波信号の周波数の4倍の周波数の信号でサンプリング
を行ってA/D変換し、所定の信号処理を行った後、磁
気テープに記録するようにしている。
【0034】いずれにしても、これらのディジタルVT
Rは、共に放送局用に使用されることを前提に設計され
ているために、画質優先とされ、1サンプルが例えば8
ビットにA/D変換されたディジタルカラービデオ信号
を実質的に圧縮することなしに記録するようになされて
いる。
【0035】従って、例えばD1フォーマットのディジ
タルVTRでは、大型のカセットテープを使用しても高
々1.5時間程度の再生時間しか得られず、一般家庭用
のVTRとして使用するには不適当である。
【0036】そこで、本実施例においては、例えば5μ
mのトラック幅に対して最短波長0.5μmの信号を記
録するようにし、記録密度4×105 bit/mm2
上、あるいは8×105 bit/mm2 以上を実現する
とともに、記録情報を再生歪みが少ないような形で圧縮
する方法を併用することによって、テープ幅Kが8mm
あるいはそれ以下の幅狭の磁気テープを使用しても長時
間の記録再生が可能なディジタルVTRに適用するもの
とする。
【0037】a.信号処理部 図2は記録側の構成全体を示すものであり、1Y,1
U,1Vでそれぞれ示す入力端子に、例えばカラービデ
オカメラからの三原色信号R,G,Bから形成されたデ
ィジタル輝度信号Y、ディジタル色差信号U、Vが供給
される。この場合、各信号のクロックレートはD1フォ
ーマットの各コンポーネント信号の周波数と同一とされ
る。即ち、それぞれのサンプリング周波数が13.5M
Hz,6.75MHzとされ、且つこれらの1サンプル
当たりのビット数が8ビットとされている。従って、入
力端子1Y,1U,1Vに供給される信号のデータ量と
しては、約216Mbps(メガビット/秒)となる。
この信号のうちブランキング時間のデータを除去し、有
効領域の情報のみを取り出す有効情報抽出回路102に
よってデータ量が約167Mbpsに圧縮される。
【0038】そして、上記有効情報抽出回路102の出
力のうちの輝度信号Yが周波数変換回路103に供給さ
れ、サンプリング周波数が13.5MHzからその3/
4に変換される。周波数変換回路103としては、例え
ば間引きフィルターが使用され、折り返し歪みが生じな
いようになされている。この周波数変換回路103の出
力信号はブロック化回路105は、後段に設けられたブ
ロック符号化回路108のために設けられている。
【0039】図3は符号化の単位のブロックの構造を示
す。この例は、3次元ブロックであって、例えば2フレ
ームに跨がる画面を分割することにより、同図に示すよ
うに(4ライン×4画素×2フレーム)の単位ブロック
が多数形成される。尚、図3において実線は奇数フィー
ルドのラインを示し、破線は偶数フィールドのラインを
示す。
【0040】また、有効情報抽出回路102の出力のう
ち、2つの色差信号U,Vがサブサンプリング及びサブ
ラインの回路104に供給され、サンプリング周波数が
それぞれ6.75MHzからその半分に変換された後、
2つのディジタル色差信号が互いにライン毎に選択さ
れ、1チャンネルのデータに合成される。従って、この
サブサンプリング及びサブライン回路104からは線順
次化されたディジタル色差信号が得られる。
【0041】このサブサンプリング及びサブライン回路
104によってサブサンプル及びサブライン化された信
号の画素構成を図4に示す。図4において、○印は第一
の色差信号Uのサブサンプリング画素を示し、×印はサ
ブサンプルによって間引かれた画素の位置を示す。
【0042】上記サブサンプリング及びサブライン回路
104からの線順次化出力信号は、ブロック化回路10
6に供給される。ブロック化回路106では一方のブロ
ック化回路105と同様に、テレビジョン信号の操作の
順序の色差データがブロックの順序のデータに変換され
る。このブロック化回路106は、一方のブロック化回
路105と同様に、色差データを(4ライン×4画素×
2フレーム)のブロック構造に変換する。そしてこれら
のブロック化回路105及び106の出力信号が合成回
路107に供給される。
【0043】合成回路107では、ブロックの順序に変
換された輝度信号及び色差信号が1チャンネルのデータ
に変換され、この合成回路107の出力信号がブロック
符号化回路108に供給される。ブロック符号化回路1
08としては、後述するようにブロック毎のダイナミッ
クレンジに適応した符号化回路(ADRC(Adapt
ive Dynamic Range Coding)
と称する)DCT(Discrete Cosine
Transform)回路等が適用できる。前記ブロッ
ク符号化回路108からの出力信号は、さらにフレーム
化回路109に供給され、フレーム構造のデータに変換
される。このフレーム化回路109では、画素系のクロ
ックと記録系のクロックとの乗り換えが行なわれる。
【0044】次に、フレーム化回路109の出力信号が
エラー訂正符号のパリティ発生回路110に供給され、
エラー訂正符号のパリティが生成される。パリティ発生
回路110の出力信号は、チャンネルエンコーダ111
に供給され、記録データの低域部分を減少させるような
チャンネルコーディングがなされる。チャンネルエンコ
ーダ111の出力信号が記録アンプ112A,112B
と回転トランスを介して一対の磁気ヘッド113A及び
113Bに供給され、磁気テープに記録される。尚、オ
ーディオ信号と、ビデオ信号とは別に圧縮符号化され、
チャンネルエンコーダ111に供給される。
【0045】上述の信号処理によって、入力のデータ量
216Mbpsが、有効走査期間のみを抽出することに
よって約167Mbpsに低減され、更に周波数変換と
サブサンプル、サブラインとによってこれが84Mbp
sに減少される。このデータは、ブロック符号化回路1
08で圧縮符号化することにより、約25Mbpsに圧
縮され、その後のパリティ、オーディオ信号等の付加的
な情報を加えて、記録データ量として31.56Mbp
sとなる。
【0046】次に、再生側の構成について図5を参照し
て説明する。再生の際には、図5に示すように、先ず磁
気ヘッド113A及び113Bからの再生データが回転
トランス及び再生アンプ114A及び114Bを介して
チャンネルデコーダ115に供給される。チャンネルデ
コーダ115においてチャンネルコーディングの復調が
なされ、チャンネルデコーダ115の出力信号がTBC
回路(時間軸補正回路)116に供給される。このTB
C回路116において、再生信号の時間軸変動成分が除
去される。TBC回路116からの再生データがECC
回路117に供給され、エラー訂正符号を用いたエラー
訂正とエラー修整とが行なわれる。ECC回路117の
出力信号がフレーム分解回路118に供給される。
【0047】フレーム分解回路118によって、ブロッ
ク符号化データの各成分がそれぞれ分離されるととも
に、記録系のクロックからの画素系のクロックへの乗り
換えがなされる。フレーム分解回路118で分離された
各データがブロック復号回路119に供給され、各ブロ
ック単位に原データと対応する復元データが復号され、
復号データが分配回路120に供給される。この分配回
路120で復号データが輝度信号と色差信号に分離され
る。輝度信号及び色差信号がブロック分解回路121,
122にそれぞれ供給される。ブロック分解回路12
1,122は、記録側のブロック化回路105,106
とは逆に、ブロックの順序の復号データをラスター走査
の順に変換する。
【0048】ブロック分解回路121からの復号輝度信
号が補間フィルター123に供給される。補間フィルタ
ー123では、輝度信号のサンプリングレートが3fs
から4fs(4fs=13.5MHz)に変換される。
補間フィルター123からのディジタル輝度信号Yは出
力端子126Yに取り出される。
【0049】一方、ブロック分解回路122からのディ
ジタル色差信号が分配回路124に供給され、線順次化
されたディジタル色差信号U,Vがディジタル色差信号
U及びVにそれぞれ分離される。分配回路124からの
ディジタル色差信号U,Vが補間回路125に供給さ
れ、それぞれ補間される。補間回路125は、復元され
た画素データを用いて間引かれたライン及び画素のデー
タを補間するもので、補間回路125からはサンプリン
グレートが2fsのディジタル色差信号U及びVが得ら
れ、出力端子126U及び126Vにそれぞれ取り出さ
れる。
【0050】b.ブロック符号化 図2におけるブロック符号化回路108としては、AD
RCエンコーダが用いられる。このADRCエンコーダ
は、各ブロックに含まれる複数の画素データの最大値M
AXと最小値MINとを検出し、これら最大値MAX及
び最小値MINからブロックのダイナミックレンジDR
を検出し、このダイナミックレンジDRに適応した符号
化を行い、原画素データのビット数よりも少ないビット
数により、再量子化を行うものである。ブロック符号化
回路108の他の例としては、各ブロックの画素データ
をDCT処理した後、このDCT処理で得られた係数デ
ータを量子化し、量子化データをランレングス・ハフマ
ン符号化して圧縮符号化する構成を用いてもよい。
【0051】ここでは、ADRCエンコーダを用い、更
にマルチダビングしたときにも画質劣化が生じないエン
コーダの例を図6を参照して説明する。図6において、
入力端子27に例えば1サンプルが8ビットに量子化さ
れたディジタルビデオ信号(或いはディジタル色差信
号)が図2の合成回路107より入力される。入力端子
27からのブロック化データが最大値、最小値検出回路
29及び遅延回路30に供給される。最大値、最小値検
出回路29は、ブロック毎に最小値MIN:最大値MA
Xを検出する。遅延回路30からは、最大値及び最小値
が検出されるのに要する時間、入力データを遅延させ
る。遅延回路30からの画素データが比較回路31及び
32に供給される。
【0052】最大値、最小値検出回路29からの最大値
MAXが減算回路33に供給され、最小値MINが加算
回路34に供給される。これらの減算回路33及び加算
回路34には、ビットシフト回路35から4ビット固定
長でノンエッジマッチング量子化した場合の1量子化ス
テップ幅の値(Δ=1/16DR)が供給される。ビッ
トシフト回路35は、(1/16)の割算を行うよう
に、ダイナミックレンジDRを4ビットシフトする構成
とされている。減算回路33からは(MAX−Δ)のし
きい値が得られ、加算回路34からは(MIN+Δ)の
しきい値が得られる。これらの減算回路33及び加算回
路34からのしきい値が比較回路31,32にそれぞれ
供給される。尚、このしきい値を規定する値Δは、量子
化ステップ幅に限らず、ノイズレベルに相当する固定値
としてもよい。
【0053】比較回路31の出力信号がANDゲート3
6に供給され、比較回路32の出力信号がANDゲート
37に供給される。ANDゲート36及び37には、遅
延回路30からの入力データが供給される。比較回路3
1の出力信号は、入力データがしきい値より大きいとき
にハイレベルとなり、従ってANDゲート36の出力端
子には(MAX〜MIN−Δ)の最大レベル範囲に含ま
れる入力データの画素データが抽出される。一方、比較
回路32の出力信号は、入力データがしきい値より小さ
いときにハイレベルとなり、従ってANDゲート37の
出力端子には、(MAX〜MIN+Δ)の最小レベル範
囲に含まれる入力データの画素データが抽出される。
【0054】ANDゲート36の出力信号が平均化回路
38に供給され、ANDゲート37の出力信号が平均化
回路39に供給される。これらの平均化回路38,39
はブロック毎に平均値を算出するもので、端子40から
ブロック周期のリセット信号が平均化回路38,39に
供給されている。平均化回路38からは、(MAX〜M
IN−Δ)の最大レベル範囲に属する画素データの平均
値MAX′が得られ、平均化回路39からは(MAX〜
MIN+Δ)の最小レベル範囲に属する画素データの平
均値MIN′が得られる。平均値MAX′から平均値M
IN′が減算回路41で減算され、この減算回路41か
らダイナミックレンジDR′が得られる。
【0055】また、平均値MIN′が減算回路42に供
給され、遅延回路43を介された入力データから平均値
MIN′が減算回路42において減算され、最小値除去
後のデータPDIが形成される。このデータPDI及び
修整されたダイナミックレンジDR′が量子化回路44
に供給される。この実施例では、量子化に割り当てられ
るビット数nが0ビット(コード信号を転送しない)、
1ビット、2ビット、3ビット、4ビットの何れかとさ
れる可変長のADRCであって、エッジマッチング量子
化がなされる。割り当てビット数nは、ブロック毎にビ
ット数決定回路45において決定され、ビット数nのデ
ータが量子化回路44に供給される。
【0056】可変長ADRCは、ダイナミックレンジD
R′が小さいブロックでは、割り当てビット数nを少な
くし、ダイナミックレンジDR′が大きいブロックで
は、割り当てビット数を多くすることで、効率の良い符
号化を行うことができる。即ち、ビット数nを決定する
際のしきい値をT1〜T4(T1<T2<T3<T4)
とすると、(DR′<T1)のブロックはコード信号が
転送されず、ダイナミックレンジDR′の情報のみが転
送され、(T1≦DR′<T2)のブロックは、(n=
1)とされ、(T2≦DR′<T3)のブロックは、
(n=2)とされ、(T3≦DR′<T4)のブロック
は、(n=3)とされ、(DR′≧T4)のブロック
は、(n=4)とされる。
【0057】かかる可変長ADRCでは、しきい値T1
〜T4を変えることで、発生情報量を制御すること(い
わゆるバッファリング)ができる。従って、1フィール
ド或いは1フレーム当たりの発生情報量を所定値にする
ことが要求される本実施例のディジタルオーディオビデ
オテープレコーダのような伝送路に対しても可変長AD
RCを適用できる。
【0058】発生情報量を所定値にするためのしきい値
T1〜T4を決定するバッファリング回路46では、し
きい値の組(T1,T2,T3,T4)が複数例えば3
2組用意されており、これらのしきい値の組がパラメー
タコードPi(i=0,1,2,‥‥,31)により区
別される。パラメータコードPiの番号iが大きくなる
に従って、発生情報量が単調に減少するように設定され
ている。但し、発生情報量が減少するに従って、復元画
像の画質が劣化する。
【0059】バッファリング回路46からのしきい値T
1〜T4が比較回路47に供給され、遅延回路48を介
されたダイナミックレンジDR′が比較回路47に供給
される。遅延回路48はバッファリング回路46でしき
い値の組が決定されるのに要する時間、DR′を遅延さ
せる。比較回路47では、ブロックのダイナミックレン
ジDR′と各しきい値とがそれぞれ比較され、比較出力
がビット数決定回路45に供給され、そのブロックの割
り当てビット数nが決定される。量子化回路44ではダ
イナミックレンジDR′と割り当てビット数nとを用い
て遅延回路49を介された最小値除去後のデータPDI
がエッジマッチングの量子化により、コード信号DTに
変換される。量子化回路44は例えばROMで構成され
ている。
【0060】遅延回路48,50をそれぞれ介して修整
されたダイナミックレンジDR′、平均値MIN′が出
力され、更にコード信号DTとしきい値の組を示すパラ
メータコードPiが出力される。この例では、一旦ノン
エッジマッチ量子化された信号が新たにダイナミックレ
ンジ情報に基づいて、エッジマッチ量子化されているた
めに、ダビングしたときの画像劣化は少ないものとされ
る。
【0061】c.チャンネルエンコーダ及びチャンネル
デコーダ 次に、図2のチャンネルエンコーダ111及びチャンネ
ルデコーダ115について説明する。チャンネルエンコ
ーダ111においては、図7に示すように、図2におけ
るパリティ発生回路110の出力が供給される適応型ス
クランブル回路で、複数のM系列のスクランブル回路5
1が用意され、その中で入力信号に対し最も高周波成分
及び直流成分の少ない出力が得られるようなM系列が選
択されるように構成されている。52はパーシャルレス
ポンス・クラス4検出方式のためのプリコーダで、1/
1−D2 (Dは単位遅延用回路)の演算処理がなされ
る。このプリコーダ52の出力を記録アンプ112A,
112Bを介して磁気ヘッド113A及び113Bによ
り記録再生し、再生出力を再生アンプ114A,114
Bによって増幅するようになされている。
【0062】一方、チャンネルデコーダ115において
は、図8に示すように、パーシャルレスポンス・クラス
4の再生側の演算処理回路53は1+Dの演算が再生ア
ンプ114A,114Bの出力に対して行なわれる。ま
た、いわゆるビタビ復号回路54においては、演算処理
回路53の出力に対してデータの相関性や確からしさ等
を用いた演算により、ノイズに強いデータの復号が行わ
れる。このビタビ復号回路54の出力がディスクランブ
ル回路55に供給され、記録側のスクランブル処理によ
って並び換えられたデータが元の系列に戻され原データ
が復元される。この実施例において用いられるビタビ復
号回路54によって、ビット毎の復号を行うよりも、再
生C/N換算が3dBで改良が得られる。
【0063】d.走行系 上述の磁気ヘッド113A及び113Bは、例えば図9
Aに示すように、ドラム76に対して180°の対向間
隔で取り付けられるか、或いは図9Bに示すように、例
えば一体構造とされた形でドラム76に取り付けられ
る。ドラム76の周面には、180°よりやや大きい
か、或いはやや小さい巻き付け角で磁気テープ(図示せ
ず)が斜めに巻き付けられている。図9Aに示すヘッド
配置では、磁気テープに対して磁気ヘッド113A及び
113Bがほぼ交互に接し、図9Bに示すヘッド配置で
は、磁気ヘッド113A及び113Bが同時に磁気テー
プを走査する。
【0064】また磁気ヘッド113A及び113Bのそ
れぞれのギャップの延長方向(アジマス角と称する)は
互いに異ならしめて構成されており、例えば図10に示
すように、磁気ヘッド113Aと113Bとの間に、±
20°のアジマス角が設定されて、このアジマス角の相
違により、磁気テープには、図11に記録パターンの一
例を示すように、隣り合う記録トラックTA及びTBに
おいて、アジマス角に相当する角度をもって互いに逆向
きに傾いて記録されるようになされる。従って、再生時
には、アジマス損失により、隣り合うトラック間のクロ
ストーク量を低減することができる。
【0065】図12及び図13は、磁気ヘッド113A
及び113Bを一体構造(いわゆるダブルアジマスヘッ
ド)とした場合のより具体的な構成を示す。例えば15
0rps(NTSC方式)の高速で回転される上ガイド
ドラム76に対して、一体構造の磁気ヘッド113A及
び113Bが取り付けられ、下ガイドドラム77が固定
とされている。従って、磁気テープ78には、1フィー
ルドのデータが5本のトラックに分割して記録される。
このセグメント方式により、トラックの長さを短くする
ことができる。磁気テープ78の巻き付け角θが、例え
ば166°とされ、ドラム径φが16.5mmとされて
いる。
【0066】また、ダブルアジマスヘッドを使用し、同
時記録を行うこともできる。通常、上ドラム76の回転
部の偏心等により、磁気テープ78の振動が生じ、トラ
ックの直線性のエラーが発生する。図14Aにおいて矢
印dで示すように、磁気テープ78が下側に押さえつけ
られ、また、図14Bにおいて矢印uで示すように、磁
気テープ78が上側に引っ張られ、これにより磁気テー
プ78が振動し、トラックの直線性が劣化する。しかし
ながら、180°で一対の磁気ヘッドが対向配置された
ものと比較して、ダブルアジマスヘッドで同時記録を行
うことで、かかる直線性のエラー量を小さくできる。更
に、ダブルアジマスヘッドは、ヘッド間の距離が小さい
ので、ペアリング調整により正確に行うことができる利
点がある。このようなテープ・ヘッド系により、幅狭の
トラックの記録再生を行うことができる。
【0067】本発明は上述したディジタルVTR例えば
図9、図12及び図13で示した磁気ヘッドを用いる磁
気テープガイド装置に適用し得る。
【0068】即ちこの場合、図1の模式的断面図で示す
ように、磁気テープを案内する回転式ガイドピン7、例
えばポリアセタールにより成る樹脂製円筒体の円筒面
(案内面11)を、円筒方向に沿って歯車状の凹凸の細
溝を切るように粗面化する。
【0069】尚、これは追加工によって粗面化されるも
のではなく、回転式ガイドピン7の射出成型時に粗面化
されるものであり、このため追加工プロセスが不要なの
でコスト的には従来と変わらない。また回転式ガイドピ
ン7の材料としては、前記のポリアセタール樹脂の他に
も、例えばポリエチレン樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド
樹脂等の耐摩耗性に優れるとともに射出成型で製造可能
な樹脂材料が好適に用いられる。
【0070】そして、この回転式ガイドピン7において
は、その粗面状の案内面11の凸部の高さδ即ち最大高
さRmax 、凸部の繰り返しピッチX、凸部自身の幅X1
が変数となるが、このうち凸部の高さδを1.0μm〜
5μmとする。ここに、δを1.0μm以上とするの
は、1.0μm未満では、凸部繰り返しピッチX及び凸
部の幅X1 による効果が見られず、静摩擦係数が大きい
ことからである。また、δが5μmを超えるときは、ガ
イドピンの真円度を害うおそれがあることによる。特
に、ディジタルVTRの普及型をはかって小型化する場
合、磁気テープは幅Kを例えば6mm幅とされ、これに
伴って回転式ガイドピン7はトラッキングエラーを考慮
して半径が0.7〜12mmとする。このとき、δ>5
μmでは真円度に大きな影響をもたらし、磁気テープの
安定した走行を阻害するおそれが生じてくる。
【0071】また、残りの変数については、表1に示す
ように、凸部の高さδを1.5μmに固定して、凸部繰
り返しピッチX及び凸部の幅X1 を幾種類かに振ったポ
リアセタール樹脂製回転式ガイドピンを用意し、これに
市販の金属磁性薄膜磁気テープを摺接させた場合の走行
試験を行いその影響を検討した。
【0072】
【表1】
【0073】この場合、X=10μmでX1 =3.5μ
mのガイド、及びX=20μmでX 1 =4.0μmのガ
イド以外の回転ガイドについては、ジッターズレによる
映像異常現象及びエッジダメージが観測された。
【0074】静摩擦係数μsとジッターズレ及びエッジ
ダメージとの相関は、図20に示す関係が求まってお
り、この図から静摩擦係数μsが0.5以下であれば画
面上で映像異常が観測されず、静摩擦係数μsが0.5
以下であれば良好な走行性が得られることが分かってい
る。
【0075】上記表1の場合についても、静摩擦係数が
0.5以下である組合せ、すなわち前述のX=10μm
でX1 =3.5μm、及びX=20μmでX1 =4.0
μmのガイドについてはジッターズレによる映像異常現
象、エッジダメージの両トラブルは観測されないことを
確認した。
【0076】この結果から、凸部の幅X1 が前述の両ト
ラブルに対して効果があることが分かったものの、実際
には凸部繰り返しピッチXが8.0μmのガイドピンに
ついては凸部の幅X1 の値に係わらず静摩擦係数が大き
いままであり、ジッターズレ及びエッジダメージが観測
され、X1 の効果が得られないことが分かった。このこ
とからX1 の効果が得られるのは凸部繰り返しピッチが
10μm以上であることが判明した。
【0077】そこで、凸部繰り返しピッチXが10μm
以上のガイドについて静摩擦係数μsと凸部の幅X1
の関係を表1のデータから求めると下記数4が得られ
る。
【数4】μs=0.20+6.0×10-2*X1
【0078】そして、この数4から静摩擦係数μsが
0.5以下になる凸部の幅X1 の条件を求めると5.0
μm以下であることがわかった。
【0079】一方、凸部繰り返しピッチの上限つまり凹
部の幅長さVの上限については、図15にそのモデル図
を示すように、磁気テープ4あるいは78に垂直方向の
力が掛かって磁気テープにたるみが生じた場合に、この
磁気テープが案内面11の凹部底辺に達して山の効果
(テープとの接触点を減らす効果)を失うまでとなる。
この場合のたるみの最大値δmax と、凹部の幅Vとの関
係は、材料力学によって、下記数5で示すように求めら
れる。
【数5】 δmax =(5*w*V4 )/(384*E*I) ここで、Iは磁気テープ幅方向での断面2次モーメント
(I=K*d3 /12、Kは磁気テープの幅長さ、dは
テープの厚さ)、Eは磁気テープのヤング率、wは磁気
テープの長手方向の単位長さ当たりの分布荷重であり、
回転ガイドピンに張力Tをもって巻き付けた系におい
て、回転ガイドピンの半径をrとするとき数6で与えら
れる。
【数6】w=2*T*sin(1/2r)
【0080】数5及び数6をまとめると、数7になる。
【数7】 δmax =5*T*V4 *sin(1/2r)/(16*E*d3 *K) となる。
【0081】ここでδmax は、前述のδできめられるこ
とから、δmax =δである。また、E=7×109 Nm
-2=7×109 g/mms2 ,d=0.01mm,r=
12mm,K=6mm,T=4.9×10-2N=4.9
×104 gmm/s2 とした。
【0082】さらに、凸部繰り返しピッチXと凹部の幅
VにはX=X1 +V(X1 ≦5μm)の関係式があるこ
とから、これらの値に基づいて数7からδmax (=δ)
と凸部繰り返しピッチXの関係を求めると図16中曲線
61が最大値になり、この曲線61は、数8になる。
【数8】 X=5×10-3+(0.065×103 δ)1/4 mm
【0083】従って、Xは数3で示した 10×10-3mm≦X≦5×10-3+(0.065×103 δ)1/4 mm に選ぶ。
【0084】更に、回転式ガイドピンの凸部の高さδと
凸部の繰り返しピッチX及び凸部の幅X1 を変えた場合
の静摩擦係数μsについて測定した結果を表2、表3で
示す。
【0085】
【表2】
【0086】
【表3】
【0087】表2中のδ=0.8μmとして本発明で特
定した範囲1.0μm未満の場合で凸部繰り返しピッチ
Xを上記数3を満足するX=120μmとしたにも拘わ
らず、静摩擦係数μsは0.5を超えていることが分か
る。
【0088】また、表3のデータにおいても明らかなよ
うに、δ≧1.0μm,X≧10μmでX1 ≦5μmの
δ,X,X1 の組合せを満たす場合、静摩擦係数μsが
0.5より小さくなっていることが分かる。
【0089】上述したところから明らかなように、本発
明装置では静摩擦係数の増加を効果的に抑えることがで
きるので、エラーレートの減少への貢献が大であって特
に10-5オーダーのエラーレートを目標とするディジタ
ルVTRに適用して好適である。
【0090】
【発明の効果】本発明によれば、磁気テープの回転式ガ
イドピンに対する映像異常やエッジダメージを効果的に
回避出来るので、常時安定した走行を行うことができ
る。従って特にエラーレートを10-5オーダーに抑える
ディジタルVTRに適用してその利益は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】樹脂製回転式ガイドピンの磁気テープ案内面の
断面図である。
【図2】本発明を適用する磁気記録装置の記録側信号処
理部の一例の構成図である。
【図3】符号化の単位のブロックを示す図である。
【図4】信号の画素構成を示す図である。
【図5】本発明磁気記録装置の再生側信号処理部の一例
の構成図である。
【図6】本発明磁気記録装置のブロック符号化回路の一
例の構成図である。
【図7】チャンネルエンコーダの一例の構成図である。
【図8】チャンネルデコーダの一例の構成図である。
【図9】ヘッド配置の説明図である。
【図10】回転ヘッドの説明図である。
【図11】記録パターンの説明図である。
【図12】ヘッド配置の説明図である。
【図13】ヘッド配置の説明図であ。
【図14】磁気テープの振動の説明図である。
【図15】磁気テープのたるみ量の説明図である。
【図16】X−δ曲線図である。
【図17】磁気テープガイド装置の斜視図である。
【図18】映像異常及びエッジダメージ発生のメカニズ
ムの説明図である。
【図19】ジッターズレ発生頻度測定法の説明図であ
る。
【図20】静摩擦係数とジッターズレとの関係の測定結
果を示す図である。
【図21】静摩擦係数測定法の説明図である。
【符号の説明】
7 回転式ガイドピン 11 案内面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気テープの記録再生装置において、磁
    気テープの案内を目的とする回転式ガイドピンのうち樹
    脂製の回転式ガイドピンについて、この回転式ガイドピ
    ンの磁気テープ案内円筒面が、円筒方向に沿って歯車状
    に凹凸の溝が彫られ、凸部の高さδが1.0×10-3
    m≦δ≦5.0×10-3mmの範囲で、凸部自身の幅が
    5×10-3mm以下で限定され、凸部の繰り返しピッチ
    Xが10×10-3mm≦X≦5×10-3+(0.065
    ×103 δ)1/4 mmの範囲に限定された粗面よりなる
    ことを特徴とする磁気テープガイド装置。
  2. 【請求項2】 上記回転式ガイドピンの半径が0.7〜
    12mmに限定されたことを特徴とする請求項1に記載
    の磁気テープガイド装置。
  3. 【請求項3】 上記回転式ガイドピンの材料には、耐摩
    耗性に優れるとともに成型で製造可能なポリアセタール
    樹脂、ポリエチレン樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂
    が用いられてなる請求項1に記載の磁気テープガイド装
    置。
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