JPH08297298A - 近赤外光変調装置 - Google Patents

近赤外光変調装置

Info

Publication number
JPH08297298A
JPH08297298A JP10144095A JP10144095A JPH08297298A JP H08297298 A JPH08297298 A JP H08297298A JP 10144095 A JP10144095 A JP 10144095A JP 10144095 A JP10144095 A JP 10144095A JP H08297298 A JPH08297298 A JP H08297298A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
light
writing
polymer composite
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10144095A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Kumai
裕 熊井
Yoshiharu Oi
好晴 大井
Takehiko Nishiyama
健彦 西山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AG Technology Co Ltd
Original Assignee
AG Technology Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AG Technology Co Ltd filed Critical AG Technology Co Ltd
Priority to JP10144095A priority Critical patent/JPH08297298A/ja
Publication of JPH08297298A publication Critical patent/JPH08297298A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】第1の透明導電膜、光導電層、反射層、液晶/
高分子複合体層、及び第2の透明導電膜が備えられた空
間光変調素子10と、レーザ光源11と、供給手段1
2、縮小書き込み光学系13、駆動電源14、書き込み
手段15とが設けられた近赤外光変調素子であって、近
赤外光の透過率が液晶/高分子複合体層で可変されて変
調光とされ、この変調光を縮小投影光学系を介して物体
20に照射されることを特徴とする近赤外光変調装置。 【効果】高速・多階調の書き込みが可能となった。ま
た、光の利用効率が向上した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶/高分子複合体備え
た液晶光学素子、特に近赤外レーザ光を利用し、空間光
変調素子として機能する液晶光学素子を備えた近赤外光
変調素子に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザによる書き込み加工は、レーザ光
を照射して、表面の一部を加熱、溶融あるいは蒸発さ
せ、周辺部との間にコントラストを形成する熱加工の一
種である。従来のインクスタンプ、打刻、印刷法に比べ
て、洗浄などで消えることがない。また、加工、刻印の
前後の処理がいらず、高速、高精細な印字が可能などの
特徴により半導体、電子部品への商標あるいは製品管理
のシリアルナンバー等の印字手段として用いられてい
る。
【0003】これまでのレーザを用いた書き込み装置は
主に以下の方式に分けられる。まず、従来例1としてレ
ーザ光をスキャンして任意の文字、図形をマーキングす
る方式がある。例えば、Qスイッチ赤外レーザを用いて
レーザ光をレンズで50μm程度に集光し、光路上に設
置したスキャニングミラーでビームスポットを走査さ
せ、一筆書きの要領で加工書き込みを行う。
【0004】一方、従来例2としてマスク方式がある。
これは文字や記号を形抜きした金属マスクを通してパル
ス赤外レーザを照射し、書き込み対象面にマスクの形状
に由来したパターンの刻印を行う方式である。
【0005】従来例1においては書き込みパターンをコ
ンピュータ入力で自在に設計できる等のように柔軟性が
あることが大きな利点とする。しかし、例えばスキャニ
ングが交差せざるを得ない書き込みパターンである場
合、交差部分では複数回のレーザスキャンが発生し、そ
のため他の部分に比べて照射エネルギー量が倍化するこ
ととなり、場所によって書き込み品位が劣化する等の問
題を有する。
【0006】さらに、複雑な書き込みパターンではスキ
ャニングに時間がかかり生産性が低下する。また、同一
パターンで連続書き込みを行う際においては、従来例2
の金属マスクによる固定パターンの書き込み時間と比べ
て生産性が相対的に低い等の問題がある。
【0007】一方、従来例2はある限られたパターンで
の連続書き込みには書き込み速度が速い反面、刻印し得
るパターンを変化させることが難しく、シリアルナンバ
ーや、少量単位の書き込みには不向きであった。
【0008】これらの問題を解決すべく、液晶マスクを
用いることにより所望の書き込み速度を得て、かつ任意
のパターンであっても対応し得る柔軟性を備え、従来相
反していた二つの性能の両立を図ったレーザ書き込み装
置が最近提案されている。
【0009】例えば、従来例3はマトリックスパターン
状電極を有するねじれネマチック(TN) 液晶をマスク
として用いた方式である。レーザ装置から出射された直
線偏光ビームを任意のパターンとした液晶パネルを介し
て縮小書き込み対象物に照射する。液晶マスクにより直
線偏光ビームが液晶層のねじれに従って、偏光方向が9
0°回転するか、しないかを液晶マスクを外部から電圧
駆動して制御する。
【0010】液晶パネルからの出射光は偏光が変化した
ビームと変化していないビームが混在しており、それを
偏光ビームスプリッターを介して分離し、縮小書き込み
対象物に対して書き込みを行う。液晶パネル入射時には
偏光ビームを利用する必要があるため、エネルギー効率
の面からは不利となる。また、高品質な刻印品位を得よ
うとすれば、大きなエネルギー光の利用が必要となっ
て、光源部に偏光変換器を使用せざるを得なくなること
等があり、装置全体の構成が複雑化してしまう。
【0011】さらに、従来例4はマトリックスパターン
状電極を備えた透過散乱型液晶パネルをマスクとして用
いる。光変調層として用いる液晶/高分子複合体層にお
ける光の透過と散乱とを、電極間への電圧印加で発生す
る電界で直接制御することを原理とする。自然光を直接
制御でき、またレーザに偏光依存性がないため、エネル
ギーの利用効率が高いことがメリットとなる。しかし、
透過散乱型液晶は一般に電圧に対する透過率の立上がり
閾値が鈍い。
【0012】従って、マルチプレックス駆動で情報パタ
ーンを入力する駆動方式では、情報量が限られるため、
高精細の情報量が必要な縮小書き込みには複数回パター
ンを変化させる必要があるため書き込みシーケンスが複
雑になる等の問題がある。
【0013】このため、書き込みすべき対象物のサイズ
や書き込みスピード等からの制約もあり汎用性という点
では問題となっていた。また、この情報量の少なさから
刻印階調はせいぜい10以下の低階調に制限され、多階
調性を有する縮小書き込みには対応できないという問題
点を有していた。このため、階調性を有する高精細の情
報書き込みに運用するには不充分であった。また、特開
平6−82768号公報には液晶/高分子複合体層を光
変調層として備えたレーザ投影装置についての発明が記
載されている。また、特開平2−93519号公報には
空間光変調素子として液晶/高分子複合体層を用いるこ
とが記載されている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するためなされたものであり、第1の透明導電膜
と、光導電層と、反射層と、液晶/高分子複合体層と、
第2の透明導電膜が備えられた空間光変調素子と、近赤
外光を発する光源と、縮小投影光学系とが設けられ、入
力光は第1の透明導電膜側から入射され、画像データが
光導電層に伝達され、光導電層にインピーダンス変化が
誘起され、近赤外光は第2の透明導電膜側から入射さ
れ、液晶/高分子複合体層を通過し、反射層で反射さ
れ、液晶/高分子複合体層を再び通過し、その際、イン
ピーダンス変化に応じて液晶/高分子複合体層での近赤
外光の透過率が可変されて変調光とされ、第2の透明導
電膜側から出射された変調光を縮小投影光学系を介して
物体に照射することを特徴とする近赤外光変調装置を提
供する。これを本発明の第1の発明と呼ぶ。
【0015】また、第1の発明の近赤外光変調装置にお
いて、空間光変調素子の有効面積S1 (mm2 )と液晶
/高分子複合体層の厚みd(μm)、物体への縮小率
(1/N倍に拡大)の関係が以下の式(1)及び(2)
を満足することを特徴とする近赤外光変調装置を提供す
る。これを本発明の第2の発明と呼ぶ。
【0016】
【数2】 4<S1 /N2 <70 ………………(1) 15<S1 /d2 <250 ………………(2)
【0017】また、上記の第1又は第2の発明の近赤外
光変調装置において、近赤外光が近赤外レーザ光であっ
て、変調された近赤外レーザ光が物体を加工することを
特徴とする近赤外光変調装置を提供する。
【0018】ここで、近赤外光変調素子には、特に分散
型液晶材料と光導電材料を基本構成とする液晶光学素子
を用いる。液晶/高分子複合体層と光導電層の間に加工
用の近赤外レーザを反射する反射層が挟持される。反射
層の層の総厚は使用する光の波長に依存し、必要反射率
から逆算して求められるが、一般に厚みが増すにつれ
て、解像度が低下するため、これらを勘案して決められ
る。
【0019】入力情報の書き込み光は、光導電層側から
入射し、読み出し(及び加工)用のレーザ光は液晶/高
分子複合体から入射する。ここで光導電層の暗抵抗率と
中間層の抵抗率が大きければ入力情報を読み出し用レー
ザ光に高効率で変換が可能となる。本発明では、書き込
み情報光から読み出し光への光増幅と波長変換の両方を
同時に行うことが特徴である。
【0020】さらに入力光の画像情報量が大きい場合は
縮小書き込み情報も大きく、また入力光が高精細であれ
ば、対象物への書き込みも高精細とすることが可能であ
る。また入力光に2次元的に強弱が設けられている場合
には、変調された近赤外レーザ光も忠実にこの強弱が反
映されるため、高い階調性のある書き込みも可能とな
る。
【0021】ここでは、近赤外での熱吸収が著しい偏光
板を必要としない液晶/高分子複合体を用いるため、近
赤外レーザ光の利用効率が高く、縮小書き込み対象物へ
の供給エネルギー量を落とすことなく、高い品位の縮小
書き込みが可能となる。
【0022】近赤外光レーザに対して使用される液晶/
高分子複合体への要求特性は、使用するレーザの発振波
長において、(A)電界がかかる際の反射率が高いこ
と、(B)電界がかからない時の散乱性が高いことの二
つがあげられる。
【0023】まず、(A)の条件は電圧印加により液晶
が電界方向に配列した際に、液晶の屈折率と高分子の屈
折率が発振波長において、より一致することにより達成
される。次に(B)の条件は使用するレーザの発振波長
において、散乱強度が最大となる液晶/高分子複合体層
の構成条件は、マトリックス中に分散する液晶粒子の各
々の閾値特性が大きく分布しないこと、つまり液晶粒子
サイズに分布が小さいことと、適当な液晶/高分子複合
体の厚みを有することにより達成される。
【0024】上記の観点で具体的な、液晶/高分子複合
体を用いた液晶光学素子の素子パラメータとして重要な
のは、用いる液晶の屈折率nLCとその異方性△n、粘度
η(cst)、高分子マトリックス中に分散保持された
液晶粒子サイズR(μm)、複合体厚みd(μm)、高
分子マトリックスの屈折率(np )等がある。これらの
パラメータを使用する読み出しレーザ光の発振波長に対
して最適化することにより、優れた特性が得られる。な
お、液晶粒子は単に液晶の独立粒子を指すのではなく、
液晶セル内で部分的に、もしくは液晶セル内で全て連通
していてもよく、実質的に散乱に寄与する液晶ドメイン
が粒子状に存在していればよい。
【0025】これらの他に用いる液晶の誘電率異方性△
ε、弾性率等の最適化が望ましい。なお、ここで示す値
は特に断らない限り、使用環境温度、可視光に対する測
定値である。
【0026】液晶光学素子には、近赤外書き込み光のエ
ネルギー利用効率をできるだけ高く、またコントラスト
と解像度に基づく高い変調効率が要求される。従って、
従来のTN液晶に代表される偏光板を使用しない光学素
子では前者の要求項目が、また透過散乱を用いるダイナ
ミックスキャッタリングモード(DSM)液晶表示素子
では後者のコントラストの点で不適であり、液晶/高分
子複合体がこの両方の特性を同時に満足する素子として
望ましい。
【0027】本発明で使用する液晶/高分子複合体は、
マトリックス高分子の屈折率np が使用する液晶の常光
屈折率no と一致するようにされ、液晶に電圧印加され
た時には、この両者の屈折率が一致し光が散乱すること
なく、近赤外読み出し光が反射面で反射し、縮小書き込
み光学手段へと導かれる。また液晶に、電圧が印加され
ない場合は、両者の屈折率が一致せず、入射した近赤外
読み出し光は液晶部で散乱され、縮小書き込み光学手段
へは届かない。
【0028】使用する液晶の屈折率異方性△nは無電圧
時における散乱性に寄与し、高い散乱性を得るには、あ
る程度以上大きいことが好ましく、具体的には、0.1
8≦△nとされ、0.20≦△nが特に望ましい。一
方、△nが余りに大きすぎると、液晶に電圧が印加され
る時の透過(反射)性が悪く、また閾値特性という点で
は不利となるため、△n≦0.29が好ましい。これら
は、近赤外域での波長に対する液晶の屈折率の波長分散
を考慮した値である。
【0029】使用する液晶の常光屈折率no はマトリッ
クス高分子の屈折率np とほぼ一致することが好まし
い。具体的にはこの範囲がno −0.003<np <n
o +0.005であることが好ましい。
【0030】高分子マトリックス中に分散保持された液
晶層の平均粒子サイズR(μm)は、無電界時の散乱
性、電圧印加時の液晶の動作特性に寄与する。無電圧時
の散乱性は、使用する液晶の屈折率異方性△n、光の波
長λ、液晶の平均粒子サイズRの関係により変化する
が、λが可視光線域において、単位動作液晶量あたりの
散乱性が最大になるのは、平均粒子サイズR(μm)が
次の式(3)の関係を満たす場合である。
【0031】
【数3】0.5<△n・R<1.3 ………(3)
【0032】この範囲においては、近赤外線域で強い散
乱が得られるため、高いコントラスト比が得られる。
【0033】液晶の平均粒子サイズRが式(3)の範囲
より小さい場合、応答は速くなるが、単位動作液晶量当
たりの散乱性が低下すると共に、駆動に必要な電圧が高
くなる。逆に、平均粒子サイズRが式(3)の範囲より
大きい場合、低電圧で駆動可能となるが、単位動作液晶
あたりの散乱能が低下すると共に、反応速度は遅くな
る。
【0034】液晶の粒子サイズは、均一であることが好
ましい。粒子サイズに分布がある場合、おおきな粒子サ
イズ(RMAX )は散乱能の低下に、小さい粒子サイズ
(RMIN )の場合は駆動電圧の上昇につながり、結果と
して、駆動電圧の上昇とコントラストの低下を招く。粒
子サイズの分散σは平均サイズの0.25倍以内が望ま
しく、0.15倍以内がより望ましい。次に、重要な要
因の一つである液晶/高分子複合体の厚さd(μm)に
ついて考察する。
【0035】厚さdを大きくすると、無電圧時の散乱性
は向上し、閾値特性も鋭くなってくる。しかし、厚さd
があまり大きすぎると、電圧印加時の充分な反射性が達
成するために高い電圧を必要とし、消費電力の増大や、
従来のTN液晶用の駆動ICが使用できないといった問
題や、閾値特性が悪くなってしまうと言う問題が生じて
しまう。また、厚さdを小さくすると、低電圧で高い透
加反射性が得れられるが、無電圧時の散乱性は減少して
いく。このため、次の式(4)の関係を満たすことが好
ましい。
【0036】
【数4】3.5<△n・d<8.0 …………(4)
【0037】この式(4)の関係を満たすたことにより
オフ時の高い散乱性、オン時の高い透過性及び好ましい
閾値特性を得ることができる。
【0038】用いる液晶の他の性質も重要である。液晶
の誘電率異方性△εは、駆動電圧を決めると共に、液晶
/高分子複合体の電圧−反射率特性中のヒステリシス特
性とも関係する量であり、駆動電圧及びヒステリシス特
性から次の式(5)の関係を満たすことが好ましい。
【0039】
【数5】5<△ε<14 ………………………(5)
【0040】△εが5を超える液晶を用い、上記の構成
の液晶/高分子複合体を形成すれば、従来のTN液晶素
子に用いられる駆動用ICを用いることができる。
【0041】また、△εが14未満の液晶を用いること
により、ヒステリシス特性による残像を生じにくくする
ことができる。これにより、情報の書換えの際に消去信
号を入力しなくとも、高速で像の書換えができる液晶/
高分子複合体を形成することが可能となる。もちろん、
これより大きな△εを持つ液晶も、書換え時に全面を0
Vとするなど駆動波形に消去信号を用いることによって
使用することができる。
【0042】また、液晶の粘度η(cst)も、情報の
書換え速度に強く影響する。一般に、液晶の粒子サイズ
が大きくなるほど、オン状態からオフ状態への遷移は遅
くなるが、近赤外光の制御用の本発明の最適構成におい
ては、粒子サイズが可視光に対するそれよりも大きいた
めに、粘度の低い液晶が好ましい。特に数十msec以
下での応答を達成するためには、液晶の粘度ηは60c
st以下とすることが必要となる。
【0043】応答性の改善には、液晶の粒子サイズと共
にその形状も重要な要素となる。具体的には、液晶粒子
の形状を歪めることにより応答性を飛躍的に改善するこ
とができる。粒子サイズの最長軸RL と最短軸RS の長
さの比(アスペクト比L=RL /RS )が次の式(6)
の関係を満たすことが好ましい。なお、液晶粒子の形態
として、例えば回転楕円体構造が考えられるが、近似的
に長軸と短軸を有するような一定の空間構造を有してい
ればよい。
【0044】
【数6】1.3≦L≦2.5 ……………(6)
【0045】Lを1.3以上とすることにより応答時間
が速くなる。しかし、Lが大きすぎると変調素子の閾値
特性が鈍くなり、本装置の書き込みの閾値に直接影響
し、特に多階調性を要求する情報のさいには、大きな問
題となる。理想的な楕円形状でなくとも、空間内に或る
形状歪が存在していればよい。
【0046】また、液晶/高分子複合体の動作可能な液
晶の体積分率φは、散乱性の点からφ>45%が望まし
く、より高い散乱性を有するにはφ>55%が望まし
く、さらにφ>65%が好ましい。一方φがあまり大き
くなると、液晶/高分子複合体の構造安定性が悪くなる
ため、φ<80%が望ましい。
【0047】本発明の液晶光学素子に用いる液晶/高分
子複合体のは、ネマチック液晶とマトリックス高分子を
形成する硬化性化合物とを混ぜ合わせて、熱硬化、光硬
化、あるいは混合の際使用した溶媒除去等により、硬化
性化合物の硬化によりマトリックス高分子材料と液晶と
を分離し、液晶粒子が高分子マトリックス層に複合体と
して分散している。
【0048】あるいは、液晶と高分子材料をラテックス
状に混合した液を基板面に流延して乾燥し、対向基板を
重ねる等の液晶をカプセル状に独立分離したものであっ
ても問題はない。
【0049】一般に、光硬化あるいは熱硬化で複合体化
する方が、層構造の制御が容易であり、従って所望の光
学特性を得ることが容易であり望ましい。特に光硬化タ
イプの硬化性化合物を用いた方が、熱硬化タイプより短
時間に層構造を形成できるので好ましい。
【0050】具体的な製法としては、従来の通常のネマ
チック液晶と同様にシール材を用いてセルを形成し、注
入口からネマチック液晶と未硬化の硬化性化合物の混合
物を注入し、注入口を封止して後、光照射をするか加熱
して硬化させることもできる。従って、従来の液晶製造
技術から特段の変更をすることもなく製造が可能であ
る。
【0051】もちろん、シール材を用いることなく、例
えば、電極を設けた基板上にネマチック液晶と硬化性化
合物の未硬化物の混合物を供給し、その後、対抗の電極
付き基板を重ねて、光照射等により硬化させることもで
きる。その後、周辺にシール材を塗布して周辺をシール
することが、長期信頼性を考慮すると必要となる。
【0052】また、これらのネマチック液晶と未硬化の
硬化性化合物の混合物中に、基板間ギャップを維持する
ためのスペーサーとして、セラミック粒子、プラスチッ
ク粒子、ガラス繊維等を光学特性に負担がかからない程
度加えてもよい。さらに、必要に応じて顔料、色素、粘
度調整材、その他の本発明の性能に悪影響を与えない添
加剤を添加してもよい。
【0053】図1は本発明に用いる液晶光学素子の斜視
図を示す。図1において、1A、1Bは透明ガラス基板
を表し、2A、2Bはそれぞれ各基板に設けられた透明
電極(In23 −SnO2 、SnO2 など)を示す。
3は光導電層であり、4はネマチック液晶が高分子マト
リックスに分散保持されているよう液晶/高分子複合体
を示している。5は誘電体多層膜などによって構成され
る反射層である。この図1において、液晶/高分子複合
体は液晶の粒子が高分子マトリックス中に連続層として
分散していているが、粒子状に分散していてもよいし、
又はこの粒子が互いに連通してもよい。
【0054】光導電層3は、高い暗抵抗率を持つと共
に、情報入力に用いる光入射により抵抗率が大幅に低下
しなければならない。本発明では、一般に入力光は可視
光が用いられるため、可視光に対する抵抗率変化が大き
な材料が選択されることが望ましく、この限りにおいて
は、無機物質でも有機物質でもよい。
【0055】たとえば、前者では2〜10μm程度の水
素化アモルファスシリコン(a−Si :H)、アモルフ
ァスセレン、硫化カドミウム、BSOなどが、後者とし
ては、ポリビニルカルバゾール/トリニトロフルオレノ
ンなどが例示される。一般に、抵抗率変化率を大きくと
るため、厚くすると解像度が低下するため、これらの物
性を勘案して決めることが必要となる。
【0056】また透明ガラス基板1A、1Bは平行平面
度、使用する波長のλ/5以下に研磨し、厚みが5mm
の透明ガラスが望ましい。ここでいう透明ガラスとは、
「入力情報書込み光」及び「近赤外レーザ読み出し光」
に対して吸収がない、もしくは極力小さいガラスのこと
であり、基板表面での反射をおさえるため、それぞれの
波長に応じた反射防止コート層を持っていてもよいし、
ノングレア処理を施してもよい。
【0057】特に「近赤外レーザ読み出し光」に対して
吸収を小さくするには、ガラス組成中に含有する鉄分が
0.01%以下のガラスが望ましく、例えば、ホワイト
クラウンガラスが例示される。入力情報光が入射する側
と読み出し側にそれぞれ別のガラス材を設けてもよい。
【0058】空間光変調素子として用いる液晶光学素子
の基本動作を以下に説明する。液晶光学素子には透明電
極を通して駆動電源から一定の交流電圧VACを印加す
る。この交流電圧VACは内部構成の液晶/高分子複合
体、光導伝層及び反射層にそれぞれのインピーダンスに
応じて分配される。書き込み情報光が照射されない場合
に光導伝層のインピーダンスが分散型液晶の分散液晶層
(液晶/高分子複合体層)のインピーダンスに比べて非
常に高くなるように設定する。
【0059】このときには、あらかじめ液晶光学素子に
印加された電圧は液晶/高分子複合体層にははとんどか
からず、読み出し用近赤外レーザ光は液晶/高分子複合
体層でほとんど散乱され、縮小書き込み用光学手段には
届かず、従って書き込みされない。
【0060】一方、充分な強度をもつ入力光の書き込み
光が照射されると光導伝層のインピーダンスは大幅に減
少し、液晶/高分子複合体層に印加される電圧が大きく
なる。従って、液晶/高分子複合体層に入射した読み出
し用近赤外レーザ光は散乱されずに透過し、反射層で反
射後、再び、液晶/高分子複合体を通って変調出力され
る。従って、読み出し近赤外レーザ光が反射されて液晶
/高分子複合体層を2回通過するために電圧が印加高い
コントラストが得られる。
【0061】この基本動作を、一定の書き込み時間にわ
たった2次元情報として液晶光学素子に書き込む。この
2次元情報は空間光変調素子として機能する液晶光学素
子のアドレス面で2次元的な電荷情報に変換されること
により、液晶光学素子にかかる電荷強度が該電荷情報に
応じて変化する。この結果、液晶光学素子の液晶/高分
子複合体素子の光学特性は2次元的に変化する。
【0062】この液晶光学素子の液晶/高分子複合体層
を形成する際に、その硬化時に特定の部分のみに充分に
高い電圧を印加した状態で硬化することにより、液晶の
oとマトリックス高分子のnp を電圧変化に依存せず
常に一定とすることにより、その部分を常に読み出し近
赤外光の反射状態とすることができる。例えば、縮小書
き込み対象物の一定場所に、一定の情報を常に書き込み
際には、このような部分を同一の液晶光学素子上に形成
することが有用となる。
【0063】図2は、図1の液晶光学素子を用いた縮小
情報書き込みを行う近赤外光変調液晶装置のブロック図
である。図2において、11は近赤外レーザ光を発生さ
せるレーザ光源、12はそのレーザ光源から発生された
近赤外レーザを広げて液晶光学素子に入射せしめる供給
手段、10は液晶/高分子複合体を備える液晶変調素
子、13は液晶変調素子に形成された情報を読みだし、
縮小書き込みする光学系、14は駆動電源、15は書き
込み手段、20は書き込み対象である物体を示す。
【0064】なお、図2には図示されていないが、液晶
光学素子で反射された光のうち、拡散光を排除するため
に、孔のあいた板であるアパーチャーやスポットを、縮
小光学系の前あるいは中に、又は縮小光学系と書き込み
対象物の間に配置することがコントラストを高めるため
有効となる。
【0065】掃引される読み出し用近赤外レーザ光は、
この液晶光学素子の2次元光学特性に基づき変調され
る。このようにして読み出された近赤外レーザ変調光
は、よりエネルギーを高めるために配置された縮小光学
手段を経由し、縮小書き込み対象物に出射される。この
光学系は変調器の2次元情報を損ねることがなければ、
光束をレンズ系で拡大し2次元的に一括で入力しても、
あるいはビーム光としてポリゴンミラーと1軸操作鏡を
組み合わせて走査入力してもかまわない。また音響光学
素子等と組み合わせて光の進行方向を制御してもよい。
【0066】代表的な近赤外用レーザ光は、YAGレー
ザが例示される。入力情報の書き込み光は、読み出し光
と全く異なる波長を選択することが、反射層部において
の光損失あるいは混在(出力へのリーク)を押さえ、光
遮光層への負担を軽くするあるいは、光遮光層そのもの
を不要とすることが可能となる。
【0067】使用される入力情報の書き込み光は一般
に、ハロゲン光、He−Neレーザ、Arレーザ、半導
体レーザのなどがあげられる。もちろん、マルチプレッ
クス素子やTFT素子をマスクとしてこれらの光をパタ
ーン状に書き込んでもかまわないし、CRTのような発
光型光源を介して書き込んでもかまわない。この際、読
みだし光の波長が混在しているようなら、その波長をフ
ィルターを介して除去することが有効である。
【0068】また変調効率を高めるため、光導電層と液
晶層の抵抗配分を勘案して、読み出し光/書き込み光と
は別にバイアス光を使用してもよい。本発明における空
間光変調素子は、読み出し近赤外レーザ光は液晶/高分
子複合体で有機物を破壊しない程度の光であって、書き
込み対象に至るまでの縮小光学系によりエネルギー密度
を向上させている。
【0069】セラミックあるいはエポキシ樹脂など多く
の半導体等の封止パッケージの書き込み対象物への刻
印、HIC上での抵抗配線等の書き込み対象物の表面で
の抵抗配分、また相変化型の記憶媒体への書き込み対象
物表面への情報入力を行う近赤外変調装置に使用する素
子であり、近赤外レーザ光が素子の飽和反射時に破壊で
き、散乱時には破壊しない程度のコントラストを必要と
する。
【0070】近赤外レーザ読み出し光に対する面変調素
子の面積が大きいほど、単位容積当たりのエネルギー照
射量が小さくなり、液晶/高分子複合体の特性変動への
影響が軽微となる。しかし、一方で読み出しレーザ光を
均一にエキスパンドする光学系への負荷が大きくなる。
また従来のTN液晶に比べて液晶/高分子複合体は構成
される厚みd(μm)が、液晶への電圧がオフの際の散
乱性を大きくし、書き込みコントラストを確保するた
め、一般に厚くすることが多い。
【0071】このため、液晶変調素子に用いる厚みを維
持するためのスペーサのサイズが大きくなる。このスペ
ーサはジビニルベンゼンに代表される有機物、シリカに
代表される無機物のものが使用される。一般にスペーサ
の付近は通過しようとする光の散乱性が弱いため、スペ
ーササイズが大きくなることはコントラスト的には不利
となる。さらには、本発明のように高精細の書き込みに
特徴を有する装置には、スペーサのサイズによっては情
報の欠如箇所となり、小さければ小さい程好ましい。
【0072】一方、面変調された読み出し近赤外レーザ
光は、縮小書き込み光学系を経て書き込み対象物で集光
される。この時、面変調素子の面積に対して小さければ
小さい程エネルギー密度は上がり鮮明な書き込みが可能
となる。しかし、対象物上で面変調に応じた階調性をも
った書き込みをするには、必要以上の集光は書き込み対
象物でのコントラストが低下する原因にもなる。
【0073】従って、液晶変調素子を用いて縮小書き込
みを行うには、液晶変調素子の有効面積S1 と液晶変調
素子の液晶/高分子複合体部の厚みd(μm)、書き込
み対象物への縮小率Nの関係比が重要となる。すなわ
ち、上述した式(1)、(2)の関係を満たすことが好
ましい。
【0074】これらの条件を満足することにより高コン
トラストと高精細の両方の特性に優れた情報書き込みが
可能な装置を得ることができる。詳細なパラメータ値の
決定は、対象物の材質や書き込みレーザ光の出力、周波
数、尖頭値エネルギー等や光学系の設定などを勘案して
選択することができる。
【0075】一般に、縮小書き込み光学系はレンズから
構成され、液晶光学素子の情報を書き込み対象物に縮小
書き込みができればよい。もちろんレンズと平面鏡、凹
面鏡を用いたものでよい。特に液晶光学素子と書き込み
対象物との光路上に拡散光を除く装置、前述したような
アパーチャーやスポットを設置することにより、コント
ラスト比を大きくすることができる。
【0076】即ち、拡散光を減ずる装置とは、液晶光学
素子面を反射した読みだし近赤外レーザ光のうち、光路
に対して直進する光を取り出し、直進しない光を除くも
のであればよい。
【0077】また同じ効果を有する他の例としては、小
さな面積を有する鏡を同じ焦点近傍の位置に斜めに配置
し、反射させてもよい。特別な除去系を用いなくとも、
レンズの焦点距離、口径を散乱光が除去されるように選
択してもよい。
【0078】なお、レーザ光が散乱を受ける場合、光は
ランダムな位相変調を受けることになる。このため、入
射されるレーザ光のコヒレンシーは大きく損なわれ、れ
レーザ光としての強度は減衰するので、コヒレンシーの
高いレーザ光を入射光として利用した場合、通常のラン
ダム変調の光を入射光として使用した場合よりも散乱に
よる減衰が大きくなる。
【0079】このため、上記のような拡散光を防ぐ装置
を用いなくとも、実用上問題のないコントラスト比が得
られることもある。このような場合には、拡散光を防ぐ
ための装置を用いないことも可能である。
【0080】
【実施例】
(実施例1)ガラス基板上に透明導電膜としてITOを
蒸着成膜した上部に光導電層としてアモルファスシリコ
ン層、さらに反射層としてクロムを成膜した基板と、対
向基板としてITO付きガラス基板を24μm系のスペ
ーサーを介して、貼り合わせて構成した。
【0081】変調部が対角138mmの正方有効面積を
もつ空セルに、あらかじめ、ネマチック液晶と、2官能
ウレタンアクリレートオリゴマー、アクリレートモノマ
ー、光反応開始剤を均一に溶解した溶液を注入し、紫外
線照射により重合硬化させ、液晶/高分子複合体層を挟
持した液晶光学素子を形成した。
【0082】高分子マトリックス中の液晶粒子の平均サ
イズRは3.5μmであり、また用いた液晶の物性は、
室温、可視光における屈折率異方性Δnが0.21、誘
電率異方性Δεは10.9、粘度50cstであった。
さらに、書き込み光の光源、ビームエキスパンダーなど
の供給手段、駆動電源、レーザ光による書き込み手段、
縮小書き込み手段などと組み合わせて近赤外光変調装置
を構成した。
【0083】ITO電極間に駆動電圧として、1kH
z、30Vp-p の矩形波を印加し、CRTを介して諧調
性を有する入力情報の書き込み光を液晶光学素子に入力
した。読み出し光として用いたYAGレーザーの発振波
長1.064μmにおける特性は、入力情報の書き込み
光がなく、液晶部に飽和電圧が印加されない状態(オ
フ)での反射率が0.3%、入力情報の光が飽和強度と
なり、このとき液晶部に飽和電圧が印加された際の反射
率(イオン反射率)が72%であった。オン・オフのコ
ントラスト比が約220であった。
【0084】また、この液晶光学素子には電圧透過率特
性にヒステリシス特性がほとんどなく、書き込み情報の
切り替え時間は約50msであった。こうして得られ
た、近赤外光変調装置によって、縮小率1/20として
セラミック基板へ文字データの書き込みを行った。書き
込まれた縮小情報は精細度が良好で諧調性も高く像残り
もなく高品位のものであった。
【0085】(実施例2)実施例1とほぼ同様にして、
液晶光学素子を形成した。使用した液晶は実施例1とは
異なり、屈折率異方性Δnが0.27、誘電率異方性Δ
εは16.9、粘度54cstであった。また、液晶粒
子の平均粒子サイズRは2.8μmであり、電極間距離
は20μmであった。この液晶光学素子のYAG波長に
対するオンオフのコントラストは160であった。そし
てこの液晶光学素子を実施例1と同じ光学系と組み合わ
せて近赤外光変調装置を形成した。そして、プラスチッ
ク基板に対して書き込みを行ったところ、ヒステリシス
に基づく諧調不良が認められたが、精細度は良好であっ
た。
【0086】(比較例1)実施例1とほぼ同様にして、
液晶光学素子を作成した。但し、使用したスペーサー材
を30μmとし、ITO間の駆動電圧をオン時、液晶へ
充分電圧が印加されるように設定した。実施例と同様に
近赤外光変調装置を形成した。オン・オフのコントラス
トは250と向上し、セラミック基板への書き込み品位
も高い諧調性をもっていたが、スペーサー部分が書き込
みに影響して精細度品位の劣化が確認された。
【0087】(比較例2)実施例1とほぼ同様にして、
液晶光学素子を形成した。但し、使用したスペーサー材
を5μmとし、ITO間の駆動電圧を調整したが、オン
・オフコントラストは約40が最高であった。近赤外光
変調装置を形成し、書き込み実験を行ったところ、読み
出しYAGレーザ光によるセラミック基板への書き込み
は外観品位に見劣りするものであった。
【0088】(比較例3)実施例1とほぼ同様にして、
液晶光学素子を形成した。但し、使用したスペーサー材
を5μmとし、ITO間の駆動電圧を調整したが、オン
・オフコントラストは約40が最高であった。近赤外光
変調装置を形成し、書き込み実験を行ったところ、読み
出しYAG光によるセラミック基板への書き込みは外観
品位に見劣りするものであった。
【0089】(比較例4)実施例1とほぼ同様にして、
液晶光学素子を作成した。但し、使用した液晶変調素子
の有効部が正方対角144mmとし、入力情報の書き込
みのための単位エネルギーは実質的に実施例1と変更な
いように調整した。こうして得られた、液晶光学素子と
縮小光学系などとを組み合わせて近赤外光変調装置を形
成した。縮小率1/11としてセラミック基板へ書き込
みを行った。書き込まれた縮小情報は階調つぶれが見ら
れ、外観品位に見劣りがあった。
【0090】
【発明の効果】本発明において、刻印階調を10を超え
ることができた。実用上12〜16階程度で高速の刻印
ができるようになった。つまり、高速・多階調性の縮小
書き込みが可能となった。そして、階調性を有する高精
細の刻印結果が得られた。
【0091】また、近赤外での熱吸収が著しい偏光板を
必要としない液晶/高分子複合体を用いるため、近赤外
レーザー光の利用効率が高く、縮小書き込み対象物への
供給エネルギー量を落とすことなく、高い品位の縮小書
き込みが可能となった。
【0092】このようにして所望の書き込み速度と、か
つ任意のパターンであっても対応し得る柔軟性との二つ
の性能の両立が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における液晶光学素子の斜視図。
【図2】本発明の近赤外光変調液晶装置のブロック図。
【符号の説明】
10:液晶光学素子 11:レーザ光源 12:供給手段 13:縮小書き込み光学系 14:駆動電源 15:書き込み手段 20:物体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の透明導電膜と、光導電層と、反射層
    と、液晶/高分子複合体層と、第2の透明導電膜が備え
    られた空間光変調素子と、近赤外光を発する光源と、縮
    小投影光学系とが設けられ、入力光は第1の透明導電膜
    側から入射され、画像データが光導電層に伝達され、光
    導電層にインピーダンス変化が誘起され、近赤外光は第
    2の透明導電膜側から入射され、液晶/高分子複合体層
    を通過し、反射層で反射され、液晶/高分子複合体層を
    再び通過し、その際、インピーダンス変化に応じて液晶
    /高分子複合体層での近赤外光の透過率が可変されて変
    調光とされ、第2の透明導電膜側から出射され、この変
    調光を縮小投影光学系を介して物体に照射することを特
    徴とする近赤外光変調装置。
  2. 【請求項2】空間光変調素子の有効面積S1 (mm2
    と、液晶/高分子複合体層の厚みd(μm)と、物体へ
    の縮小率(1/N倍に拡大)との関係が以下の式(1)
    及び(2)を満足することを特徴とする請求項1の近赤
    外光変調装置。 【数1】 4<S1 /N2 <70 ………………(1) 15<S1 /d2 <250 ………………(2)
  3. 【請求項3】近赤外光が近赤外レーザ光であって、変調
    された近赤外レーザ光が物体を加工することを特徴とす
    る請求項1又は2の近赤外光変調装置。
JP10144095A 1995-04-25 1995-04-25 近赤外光変調装置 Withdrawn JPH08297298A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10144095A JPH08297298A (ja) 1995-04-25 1995-04-25 近赤外光変調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10144095A JPH08297298A (ja) 1995-04-25 1995-04-25 近赤外光変調装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08297298A true JPH08297298A (ja) 1996-11-12

Family

ID=14300759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10144095A Withdrawn JPH08297298A (ja) 1995-04-25 1995-04-25 近赤外光変調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08297298A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9891454B2 (en) 2011-12-29 2018-02-13 Cardinal Ig Company Multiple glazing with variable diffusion by liquid crystals and method of manufacture thereof
WO2020162171A1 (ja) * 2019-02-05 2020-08-13 オムロン株式会社 印字システム、印字装置、印字方法およびプログラム
JP2022087134A (ja) * 2019-02-05 2022-06-09 オムロン株式会社 印字システム、印字装置、印字方法およびプログラム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9891454B2 (en) 2011-12-29 2018-02-13 Cardinal Ig Company Multiple glazing with variable diffusion by liquid crystals and method of manufacture thereof
WO2020162171A1 (ja) * 2019-02-05 2020-08-13 オムロン株式会社 印字システム、印字装置、印字方法およびプログラム
JP2020124854A (ja) * 2019-02-05 2020-08-20 オムロン株式会社 印字システム、印字装置、印字方法およびプログラム
CN113348088A (zh) * 2019-02-05 2021-09-03 欧姆龙株式会社 打印系统、打印装置、打印方法以及程序
JP2022087134A (ja) * 2019-02-05 2022-06-09 オムロン株式会社 印字システム、印字装置、印字方法およびプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5583673A (en) Polymer dispersed liquid crystal display device, and a method for producing the same
US5196952A (en) Liquid crystal display element and a projection type liquid crystal display apparatus
JPH08297298A (ja) 近赤外光変調装置
JPH06342169A (ja) 光スイッチング素子
JP3080122B2 (ja) 表示・記録媒体、表示・記録方法および表示・記録装置
JP3162762B2 (ja) 表示素子
JP4348806B2 (ja) 光学装置
JP3077356B2 (ja) 液晶パネル及びそれを用いた液晶投写型テレビ
JP3162816B2 (ja) 光書込み型空間光変調素子
JP2840224B2 (ja) 液晶偏光制御素子
JP3179638B2 (ja) 光学素子の形成方法
JPH07104282A (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
JP2005134504A (ja) 液晶表示素子及びその製造方法
JP3092899B2 (ja) 液晶表示素子およびその製造方法
JPH09236822A (ja) 液晶表示素子及びその製造方法
JP2503830B2 (ja) 液晶表示素子
JPH0358021A (ja) アクティブマトリクス液晶表示素子及び投射型アクティブマトリクス液晶表示装置
JPH1172619A (ja) 偏光材料
JP2796912B2 (ja) 液晶電気光学装置
JP3250689B2 (ja) 光スイッチング素子及び光スイッチング方法
JP2008250073A (ja) 書き換え可能光学アドレス型光配向液晶表示装置の光学駆動装置
JPH03228024A (ja) 投射型液晶表示装置
JP2500566B2 (ja) 液晶光学素子及び液晶表示素子
JPH0854618A (ja) 反射型表示装置
JPH0921999A (ja) 液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020702