JPH08296528A - 燃料噴射装置の調圧機構 - Google Patents

燃料噴射装置の調圧機構

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JPH08296528A
JPH08296528A JP7101334A JP10133495A JPH08296528A JP H08296528 A JPH08296528 A JP H08296528A JP 7101334 A JP7101334 A JP 7101334A JP 10133495 A JP10133495 A JP 10133495A JP H08296528 A JPH08296528 A JP H08296528A
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JP
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pressure
valve
fuel
pressure regulating
pump
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JP7101334A
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English (en)
Inventor
Toshiichi Imamori
敏一 今森
Michihiko Hara
道彦 原
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃料噴射装置付設の燃料噴射ポンプにおい
て、排気ガス対策のため噴射管内圧を高圧化する傾向に
対して、ポンプ内圧が低いために起こるバックフローに
よる気泡発生を抑制してキャビテーション・エロージョ
ンを防止するとともに、スピル圧を速やかに低下して燃
料噴射特性を向上させる。 【構成】 ポンプ入口部に逆止弁Aを、ポンプ出口部に
二段式調圧弁B1を配設し、該二段式調圧弁B1は、噴
射中、ギャラリー室1aの内圧がある程度高い状態で
は、開弁圧が低く流出面積の小さい内側弁11のみが開
弁して、バックフローによる内圧降下を抑制し、噴射終
了時の高圧スピルがかかる時に、開弁圧が高く流出面積
の大きい外側弁14も開弁して、ポンプ内圧を速やかに
降下する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの燃焼室に燃
料を噴射するための燃料噴射ポンプと、燃料噴射バルブ
よりなる燃料噴射装置において、燃料噴射バルブに連通
する燃料噴射ポンプの出口部の調圧機構の改良構成に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディーゼルエンジンに使用される
燃料噴射ポンプの構成について、図1乃至図3より簡単
に説明する。ポンプ本体1内に内嵌されたバレル2及び
デリベリホルダー10内に、ポンプ室2aとデリベリ油
路10b・10cが穿設されていて、該ポンプ室2a内
においてプランジャー3が往復摺動して、デリベリ油路
10b・10cを介して燃料噴射バルブに燃料を圧送す
るものである。
【0003】一方、該バレル2には、プランジャー3の
摺動方向と直角方向にバレルポート2b・2bが穿設さ
れていて、該ポンプ本体1におけるバレルポート2b・
2bの入口部には、ポンプ室2aからポンプ本体1内の
ギャラリー室1aへの噴射終了時のスピルを防禦するた
めのデフレクター6・6が嵌合されている。
【0004】また、ポンプ本体1にギャラリー室1aと
外部とを連通させる燃料吸入通路1bと燃料排出通路1
cが設けられており、燃料は、燃料吸入通路1bよりギ
ャラリー室1a、バレルポート2bを介して、ポンプ室
2a内に供給され、また、逃がし油を燃料排出通路1c
より排出する構成となっている。
【0005】このような燃料噴射装置の燃料噴射ポンプ
において、昨今、排気ガス対策上、燃焼効率を高めるた
めに、燃料噴射圧を高めることが要望され、それに伴っ
て、燃料噴射ポンプにおけるポンプ室から燃料噴射バル
ブへのデリベリ油路内圧を高圧化するようになった。
【0006】従って、燃料噴射中におけるデリベリ油路
からのバックフローが強くなり、特に噴射直前時のデリ
ベリ油路からのバックフローが非常に高速となり、バレ
ルポート内圧やギャラリー室内圧が負圧化して、気泡が
発生する傾向が高まる。この気泡が燃料噴射期間中も存
在したままであると、噴射終了時において非常に高圧の
スピルがかかることにより、気泡が潰れて、バレルポー
ト壁面やプランジャー表面にキャビテーション・エロー
ジョンが発生するという弊害がある。
【0007】そこで、スピル以前の燃料開始時から燃料
噴射中におけるギャラリー室内圧やバレルポートの内圧
を高圧化して、バックフローによる圧力低下を抑制すべ
く、前記の従来の燃料噴射ポンプにおいて、図3(a)
の如く、ポンプ出口部に調圧弁B’を配設している。な
お、燃料噴射ポンプは、多気筒型エンジンに対して、各
気筒毎に設けるものであり、(b)の如く、フィードポ
ンプFPからの主吸入配管L1より各燃料噴射ポンプの
燃料吸入通路1bに吸入配管L2・L2・・・を分岐配
管しており、各ポンプ出口部の燃料排出通路1cより排
出配管L3・L3・・・を配管し、これらを主排出配管
L4にて合流させてドレーンさせる構成となっている。
そして、この実施例においては、(b)の如く、全燃料
噴射ポンプの排出燃料の合流配管である主排出配管L4
に、即ち、複数の燃料噴射ポンプに対して一つの調圧弁
B’を配設した構成としている。
【0008】また、特開平4−66770においては、
ポンプ入口部と出口部に逆止弁を設けた構成が開示され
ている。即ち、この場合には、多気筒型エンジンに対し
て複数個の燃料噴射ポンプを備える場合に、各燃料噴射
ポンプ毎に、その入口部と出口部に逆止弁を取り付ける
構成としている。
【0009】また、バレル内に内設する型式の調圧機構
として、特開平2─40076のようにバレルポートの
直角方向に絞り弁を付設した室を設けたり、開度調節可
能なデフレクターを設ける等の公知例がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように燃
料噴射中においてポート内圧やギャラリー室内圧を高圧
に保持すると、その一方で、噴射終了時にポンプ室から
バレルポートを介してギャラリー室へ燃料を逆流させる
スピル圧がなかなか抜けず、デフレクターの損傷はもと
より、デリベリ側の噴射管内圧がなかなか下がらず、燃
料噴射バルブにおける針弁の閉弁が緩慢になって、燃料
噴射が速やかに終了せず、エンジンの燃焼性能や燃料噴
射バルブの耐久性においても不具合をもたらす。従っ
て、スピル時には、逆にポンプ室内圧、ポート内圧、及
びギャラリー室内圧を低圧化するようにしなければなら
ない。
【0011】従来の方策の中で、ポンプ入口部と出口部
に逆止弁や調圧弁を設けたものは、噴射中のポンプ室内
圧をデリベリ油路内圧よりも高めるのに構成したもの
で、スピル時の高圧低下には対応していない。ポンプの
入口部・出口部に電磁弁を設ける、或いはバレルポート
において開度調節可能なデフレクターを設ける、或いは
バレルポートと直角方向の絞り弁室を設ける構成におい
ては、弁或いはデフレクターの開度調節可能なことか
ら、ポンプ室内等を高圧化したり、或いは低圧化する調
節が可能である。しかし、これらは構造が複雑となり、
特にバレルポート内に構成する場合には配設が困難であ
り、コスト高をもたらし、コンパクトな燃料噴射ポンプ
とならない。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
課題を解決するために、次のような手段を用いる。即
ち、バレルポートに連通するギャラリー室内圧を高圧に
保持すべく、調圧弁を設けた燃料噴射装置において、該
燃料噴射装置の燃料入口部に逆止弁を、燃料出口部に二
段以上の設定開弁圧及び流出面積を有する調圧弁を設け
た。
【0013】また、燃料噴射装置の調圧機構であって、
フィードポンプから吐出される燃料を、高圧に保持する
逆止弁を介してバレルポートに連通するギャラリー室に
供給するとともに、該ギャラリー室の燃料出口部に、二
段以上の設定開弁圧及び流出面積を有する調圧弁を配設
した構成において、該調圧弁を、一つの開弁圧及び流出
面積の小さな調圧弁の外周上に他の開弁圧及び流出面積
の大きな調圧弁を外嵌して構成した。
【0014】また、前記燃料噴射装置の調圧機構であっ
て、燃料圧送行程終了時に該バレルポートから逸流する
燃料による圧力上昇を調圧する調圧弁を、開弁圧及び流
出面積の異なる調圧弁を二個以上並設して構成した。
【0015】また、前記燃料噴射装置の調圧機構であっ
て、該調圧弁を、調圧弁の摺動室の側壁部に口径の異な
る二以上の燃料通路を穿設し、開弁圧の低い時に小口径
の燃料通路のみが開口し、開弁圧の高い時に大口径の燃
料通路も開口するよう構成した。
【0016】
【作用】ポンプ入口部に逆止弁を出口部に多段式の調圧
弁を設けることで、噴射中、ポンプ室内やギャラリー室
内がある程度の高圧となっている時に入口部の逆止弁が
閉弁し、かつ出口部では調圧弁が低圧に開弁圧を設定し
た弁が開弁して、流出面積が絞られて、デリベリ油路か
らのバックフローにかかわらず、ポンプ室、ギャラリー
室の圧力を正圧に保持して、バレルポート内やギャラリ
ー室内に気泡を生じさせない。従って、その後の噴射終
了時におけるスピル時にもキャビテーション・エロージ
ョンは発生しない。
【0017】そして、噴射終了時のスピル時には非常な
高圧がポンプ室よりギャラリー室にかかるので、このス
ピル圧によって、ポンプ出口部の多段式調圧弁の、高圧
に開弁圧を設定した弁も開弁し、該ポンプ出口部におけ
る流出面積が増大して、ギャラリー室内の燃料がここか
ら流出するので、急速にギャラリー室内圧、バレルポー
ト内圧、及びポンプ室内圧が低下し、燃料噴射バルブに
おける針弁が一度で速やかに閉弁する。
【0018】また、多段式調圧弁の構成において、ま
ず、一つの調圧の外周上に他の調圧弁を外嵌したもの
は、内側の弁が開弁圧が低く、流出面積も絞られてお
り、噴射中等においては、内側の弁が開弁することで、
ギャラリー室内を一定の高圧に保持し、外側の弁は開弁
圧が高く、流出面積も大きいもので、スピル時の異常高
圧時に開弁してギャラリー室内圧等を低下させる作用を
もつ。
【0019】また、開弁圧の異なる調圧弁を二個以上並
設したものも、同様に、開弁圧が低く流出面積の小さい
調圧弁が、噴射中等に開弁して、ギャラリー室内を一定
の高圧に保持し、開弁圧が高く流出面積の大きい調圧弁
が、スピル時の異常高圧時に開弁してギャラリー室内圧
等を低下させる作用をもつ。
【0020】また、調圧弁の摺動室の側壁部に口径の異
なる二以上の燃料通路を穿設して構成した多段式調圧弁
においては、開弁圧の小さい時に、口径の小さな燃料通
路が開口して、噴射中等におけるギャラリー室内を一定
の高圧に保持し、スピル時で開弁圧が高い場合に大口径
の燃料通路が開口して、スピル圧を低下させる作用をも
つ。
【0021】
【実施例】次に、添付の図面に示した実施例に基づい
て、本発明の構成を説明する。図1は本発明の実施例に
係る燃料噴射装置における燃料噴射ポンプのバレルポー
ト方向の側面断面図、図2は同じく燃料入口通路及び出
口通路方向の側面断面図、図3は従来の燃料噴射ポンプ
で、(a)はポンプ出口部に単式の調圧弁B’を設けた
ものの図1及び図2におけるX−X矢視図、(b)は燃
料噴射ポンプを多気筒型エンジンの各気筒毎に設けた場
合の燃料系統図、図4は本発明の燃料噴射ポンプで、
(a)はポンプ入口部に逆止弁Aを出口部に調圧弁Bを
設けたものの図1及び図2におけるX−X矢視図、
(b)は燃料噴射ポンプを多気筒型エンジンの各気筒毎
に設けた場合の燃料系統図、図5は二段式調圧弁B1の
側面断面図、図6は同じく図5におけるY−Y矢視図、
図7は二段式調圧弁B2の側面断面図、図8は同じく図
7におけるY−Y矢視図、図9は二段式調圧弁B3の側
面断面図、図10は二段式調圧弁B4の側面断面図、図
11は同じく図10におけるY−Y矢視図、図12は二
段式調圧弁B1における開弁圧に対する流出面積の変位
を示すグラフ、図13は従来の燃料噴射ポンプにおける
噴射行程中の各部内圧の推移を示すグラフ、図14は本
発明の燃料噴射ポンプにおける噴射行程中の各部内圧の
推移を示すグラフである。
【0022】燃料噴射ポンプの基本的構造を図1乃至図
4より説明する。ポンプ本体1内の上部には、燃料噴射
時に開弁する噴射用デリベリバルブ8と燃料逆流時に開
弁する戻し油用デリベリバルブ9とを内設するデリベリ
ホルダー10を内嵌固設している。該デリベリホルダー
10の上端に燃料吐出口10aが開口していて、ここか
ら図示されない燃料噴射バルブに燃料が吐出されるもの
であり、該燃料噴射バルブには針弁が内設されていて、
エンジンの燃焼室に燃料噴射する際には、該針弁が作動
(リフト)して、噴射ノズルが開口し、燃料噴射される
のである。
【0023】ポンプ本体1内において、該デリベリホル
ダー10の下部には、バレル2が内嵌固設されており、
該バレル2内には、両デリベリバルブ8・9に連通する
縦方向のポンプ室2aが穿設されていて、該ポンプ室2
a内に摺動可能にプランジャー3が内嵌されている。プ
ランジャー3の下端にはタペット4が固設されていて、
該タペット4がプランジャーバネ5にて下方に付勢され
ており、該タペット4にカムが当接してプランジャー3
とともに上方摺動することで、ポンプ室2a内の燃料を
圧送し、燃料圧送後は、プランジャーバネ5の付勢力に
て速やかにプランジャー3及びタペット4が下方摺動し
て初期位置に戻る。
【0024】バレル2において、ポンプ室2に水平方向
に連通するバレルポート2b・2bが穿設されている。
該バレルポート2b・2bは、ポンプ本体1内に環状に
穿設したギャラリー室1aに連通しており、ポンプ本体
1の外側より該ギャラリー室1aを介して該バレルポー
ト2b・2bに、該バレルポート2b・2bからのスピ
ルを防禦するためのデフレクター6・6が嵌入されてい
る。また、ポンプ本体1の外側に、燃料吸入通路1bと
燃料排出通路1cが設けられていて、該燃料吸入通路1
bには逆止弁Aを、燃料排出通路1cには多段式の調圧
弁Bを配設している。燃料吸入通路1bにおいては、図
4図示のフィードポンプFPから吐出される燃料が、ギ
ャラリー内圧を高圧に保持するための該逆止弁Aを介し
てギャラリー室1a内に圧送供給される。なお、該ギャ
ラリー室1aの内圧が高い場合には、ポンプ本体1とバ
レル2との間が開いて、ギャラリー室1aより燃料が漏
れるおそれがあるが、これを防止すべくバレル2には、
ギャラリー室1aの近傍において、O−リング7を環設
している。
【0025】ギャラリー室1a、バレルポート2b、及
びポンプ室2aにおける燃料の給排構成について説明す
る。燃料吸入通路1bよりギャラリー室1a内に充填さ
れた燃料は、デフレクター6の隙間よりバレルポート2
bを通ってポンプ室2a内に充填され、プランジャー3
が上方摺動して、ポンプ室2a内の燃料がバルブホルダ
ー10内のデリベリ油路10b内に圧送され、噴射用デ
リベリバルブ8が開弁して燃料噴射バルブに燃料が圧送
され(この時、戻し油用デリベリバルブ9は閉弁してい
る。)、燃料噴射バルブにおける針弁が開弁して、燃料
が噴射される。この際、バレルポート2bはプランジャ
ー3にて閉塞される。プランジャー3が摺動上端に達す
ると、燃料噴射が終了し、プランジャー3が下方摺動を
開始するとともに燃料噴射バルブの針弁が閉弁する。こ
の際、燃料噴射バルブ内の過剰な燃料は逆流し、バルブ
ホルダー10内の戻し油用デリベリバルブ9が開弁し
て、デリベリ油路10cより燃料が逆流し、ポンプ室2
a内に流入する。また、この際、プランジャー3のスピ
ル用の溝部3aがバレルポート2bに対峙し、バレルポ
ート2bがポンプ室2aに連通して、ポンプ室2a内の
燃料がバレルポート2b内に流入(スピル)する。この
際、スピル燃料はデフレクター6に衝突して、バレルポ
ート2b内やギャラリー室1a内に高圧のスピル圧が急
激にかからないようにしている。
【0026】このように燃料が給排されるギャラリー室
1a、バレルポート2b、及びポンプ室2aの連通部分
において、燃焼効率向上のために噴射圧を高めたことに
よって、デリベリ油路10b・10c内圧が非常に高い
ものとなっており、このためポンプ室2aの内圧も高く
する必要があること、更に、非常に高圧なスピル圧がか
かる時に、速やかにポンプ室2a内圧、バレルポート2
b内圧、ギャラリー室1a内圧を低圧化する必要がある
ことから、本発明においては、図4の如く、燃料入口部
における燃料吸入通路1b端に逆止弁Aを、燃料出口部
の燃料排出通路1c端に多段式の調圧弁Bを設けてい
る。
【0027】なお、燃料噴射ポンプは、多気筒型エンジ
ンに対して備える場合、各気筒毎に取り付け、図4
(b)の如く、一つのフィードポンプFPより複数の燃
料噴射ポンプに燃料を供給する構成となる。即ち、フィ
ードポンプFPからの主吸入配管L1より吸入配管L2
・L2・・・を分岐させて、各燃料噴射ポンプの燃料入
口部に対して配管しており、また、各燃料噴射ポンプの
燃料出口部より排出配管L3・L3・・・を配管して、
主排出配管L4にて合流させ、ドレーンする構成として
いる。従来例の図3においては、主排出配管L4に一つ
だけの調圧弁B’を配設する構成としていたが、本実施
例においては、各燃料噴射ポンプのポンプ内圧を正確に
調圧すべく、各ポンプの燃料出口部毎に調圧弁Bを配設
している。
【0028】この中で、ポンプ出口部に配設する多段式
調圧弁Bの構成について、図5乃至図11より実施例を
示す。まず、図5及び図6に図示する二段式調圧弁B1
は、内側弁11に外側弁14を外嵌して、ポンプ本体1
における燃料排出通路1c端に穿設した弁室1d内に配
設した構成となっている。内側弁11は、内部に内側燃
料通路11aを形成しており、その中より、該内側弁1
1の後端よりも後方に配設したストッパー13内におけ
る燃料通路13aにかけてバネ12を内嵌している。一
方、外側弁14は、前端において、内側弁11の入口部
に連通する吸入孔14aを穿設しており、更に、外側の
弁室1d内において、弁摺動方向の外側燃料通路15・
15・・・を環状に形成しており、また、該外側弁14
の後端はストッパーを兼用する燃料排出管16に外嵌さ
れるバネ17に当接している。なお、内側弁11・外側
弁14の各々の制限リフトL1・L2は、それぞれ弁1
1・14の後端と、ストッパー13・燃料排出管16の
前端との間の距離であり、各制限リフトL1・L2の範
囲にて内側弁11・外側弁14が摺動可能となってい
る。
【0029】このような構成の二段式調圧弁B1の特性
を、図12より説明する。調圧弁の開弁圧(kgf/c
2 )は、即ち、ギャラリー室1a(燃料排出通路1
c)の内圧であり、ギャラリー室内圧が0の場合には、
内側弁11、外側弁14とも、それぞれバネ12・17
の押圧力にて閉弁していて、流出面積は殆ど0である。
そこからギャラリー室1aの内圧が高まるにつれ、即
ち、開弁圧が増すにつれ、内側弁11のみが燃料排出通
路1cからの燃料圧で、後方摺動(リフト)して開度を
増してゆき、それとともに流出面積を増してゆく
()。やがて内側弁11が制限リフトに達して(スト
ッパー13に当接して)、なお燃料吸入圧が上がって
も、暫くは内側弁11のみにて燃料流出が行われ、流出
面積は一定に推移する()。そして、開弁圧一定値に
達すると、該内側弁11に加えて、外側弁14が後方摺
動(リフト)して開弁し、外側燃料通路15に燃料が流
入し、燃料排出管16に穿設した連通孔16aより該燃
料排出管16内へと流通する。外側弁14のリフト中の
燃料流出面積は、の如く推移する。そして、外側弁1
4が燃料排出管16に当接して制限リフトに達すると、
開弁圧が増しても、燃料流出面積は一定のままである
()。このような構成にて、ギャラリー室1aの内
圧、ひいては燃料排出通路1cの内圧が低い場合には、
設定開弁圧が低い内側弁10が開弁し、該内圧が高い場
合には、内側弁11と外側弁14とが開弁するというよ
うに、開弁圧及び流出面積を二段に設定した二段式調圧
弁B1となっているのである。
【0030】図7及び図8の二段式調圧弁B2は、同じ
く燃料排出通路1c端の弁室1d内において、内側弁1
1の周囲に外側弁14’を外嵌した構成となっている
が、該外側弁14’のストッパーとなる燃料排出管19
内には、内側弁11内に流入する燃料のみが流入し、外
側弁14’の開弁時においては、内側弁11内に流入す
る燃料に加えて、該弁室1d内に流入する燃料が、該弁
室1dに直角方向に連通するように穿設した外側燃料排
出路18を通じて排出される構成として、外側弁14’
開弁時の燃料流出通路を拡大しているのである。
【0031】図9の二段式調圧弁B3は、ポンプ本体1
内において、燃料排出通路1cを口径の異なる小径燃料
通路1e及び大径燃料通路1gに分岐し、それぞれに連
通する小型弁室1f・大型弁室1hを並列状に穿設し、
開弁圧の低い小型弁11’(内側弁11と同様の構成)
と開弁圧の高い大型弁14”(外側弁14と同様の構成
である。)とを各弁室1f・1h内に配設した構成であ
る。小型弁11’と大型弁14”には、各前端部に連通
孔11’a・14”aが穿設されていて、内部に燃料通
路11’b・14”bを穿設しており、ストッパー21
・23との間にバネ20・22を介した構造となってお
り、ストッパー21・23の後方において、各弁室1f
・1hの内部にて、燃料排出路を形成している。小型弁
11’の制限リフト、及び大型弁14”の制限リフト
は、二段式調圧弁B1・B2と同一のL1・L2であ
る。
【0032】このような構成において、ギャラリー室1
aの内圧(開弁圧)が低い場合には小型弁11’のみが
開弁して、低圧の燃料が小型弁11’の後方における小
型弁室1fを通じて排出され、内圧が高くなると、それ
に加えて、大型弁14”が開弁して、大型弁室1h内に
も燃料が流入し、排出される。
【0033】図10及び図11の二段式調圧弁B4につ
いて説明する。ポンプ本体において燃料排出通路1c端
に連通する弁室1d’が穿設されていて、該内部には、
ストッパー26が内設されており、該ストッパー26と
の間にバネ25を介して一つの弁24が摺動可能に内嵌
されている。該弁24に穿設した細孔24aは、燃料の
逃がし孔である。そして該弁室1d’に直角方向に、前
方に口径の小さな小径燃料排出通路27を、後方に口径
き大きな燃料排出通路28を穿設しており、ギャラリー
室1a内圧が低く、燃料排出圧が低い時には、弁24が
小さく後方に摺動して、小径燃料排出通路27のみに燃
料を送り込み、ギャラリー室1aの内圧が高く、燃料排
出圧が高い場合に、該弁24が大きく後方に摺動して、
大径燃料排出通路28にも燃料が送り込まれる構成とな
っている。
【0034】該二段式調圧分B4は、弁自体は一つの弁
24より構成されており、燃料排出通路を二段にして、
弁24の摺動量によって流出面積を切り換える構成とし
ているので、配設スペースの縮小化、低コスト化に貢献
できる。
【0035】以上の二段式調圧弁B1〜B4において、
各燃料排出用の通路面積、及び弁の設定開弁圧は同一と
している。即ち、図12は、調圧弁B1についての開弁
圧に対する燃料流出面積の推移を示すグラフであるが、
調圧弁B2・B3・B4についても、同一のグラフが得
られるよう設定されているのである。
【0036】次に、図13及び図14を用いて、逆止弁
Aと多段式調圧弁Bを配設した場合における燃料噴射ポ
ンプの調圧作用を、従来の燃料噴射ポンプにおける内圧
変動と比較して検証する。なお、多段式調圧弁Bは、図
5及び図6の二段式調圧弁B1を実施例としているが、
他の二段式調圧弁B2〜B4も同様の成果を得る。図1
3及び図14は、デリベリ油路10b内圧の噴射管内圧
Pinj、バレルポート2bにおけるポート内圧Pp、
及びギャラリー室内圧Pgを計測して、噴射行程のカム
作動角度(deg)に対する各圧力(kgf/cm2
の変動をグラフ化しており、両図のグラフの比較によ
り、本発明の調圧効果を確認することができる。なお、
図中、FICは燃料噴射開始点を示しており、Need
le Liftは燃料噴射バルブにおける針弁リフト
(リフトすると開弁して燃料が噴射される。)である。
【0037】まず、図13より、従来の燃料噴射ポンプ
において、バレルポート2bの壁面及びプランジャー3
の表面に発生するキャビテーション・エロージョンにつ
いて説明する。プランジャー3は、カムでリフトされな
い限り、バネ5の引っ張り力にて常にカムの基本軌跡上
の位置、即ち図1に図示される状態にある。そして、カ
ム角度deg=−20の地点よりプランジャー3がデリ
ベリホルダー10側に摺動し始め、ポンプ室2aの容積
を縮小させ、ポンプ室2a内の燃料は、バレルポート2
bを通り、ギャラリー室1aへ逆流(バックフロー)
し、燃料吸入通路1b及び燃料排出通路1cを通って吸
入配管L2〜L1及び排出配管L3〜L4へ流出する。
このポンプ室2aから流出する燃料によって、ポート内
圧Pp及びギャラリー室内圧Pgは若干加圧される
(ア)。
【0038】次に、カム角度deg=0の地点にて、プ
ランジャー3がバレルポート2bを閉じ、燃料圧送が始
まる。噴射管内圧Pinjが燃料噴射バルブの開弁設定
圧以上になると、針弁も開弁(リフト)し、ポンプ室2
a内の燃料が、噴射用デリベリバルブ8を介して噴射さ
れる。このプランジャー3がバレルポート2bを閉じる
直前では、バレルポート2bの開口面積は極めて小さな
ものとなり、ポンプ室2aからギャラリー室1aへ流れ
るバックフローの流速は極めて高速となって、ポート内
圧Pp及びギャラリー室内圧Pgは負圧となり(イ)、
バレルポート2b内及びギャラリー室1a内に気泡が発
生する。このポート内圧Pp及びギャラリー室内圧Pg
は、燃料噴射期間中においても正圧に復帰せず(ウ)、
バレルポート2b内及びギャラリー室1a内に気泡が存
在したままである。
【0039】そして、噴射終了時には、非常に高圧の噴
射管内圧Pinjにより、燃料が、デリベリ油路10
c、戻し油用デリベリバルブ9及びポンプ室2aを通っ
て、バレルポート2b内及びギャラリー室1a内へスピ
ルする(エ)。このスピルは非常に強い衝撃力を伴い、
バレルポート2b内及びギャラリー室1a内に存在する
気泡を激しく潰し、キャビテーション・エロージョンを
発生させるのである。また、スピル圧は、速やかには収
束せず(オ)、この影響で、噴射管内圧Pinjの降下
も緩慢になり(カ)、燃料噴射バルブの針弁が円滑には
閉弁せず、エンジンの燃焼性能が悪くなるとともに、針
弁を含め、燃料噴射バルブの耐久性にも影響するのであ
る。
【0040】次に、図14にて、本発明の燃料噴射ポン
プの場合を説明する。まず、燃料入口部の逆止弁Aはの
開弁設定圧は、燃料フィードポンプFPの吐出圧力以下
に設定されている。プランジャー3がデリベリホルダー
10側に摺動し始め、バックフローによりポート内圧P
p及びギャラリー室内圧Pgが加圧され(ア)、逆止弁
Aの設定圧以上になると、該逆止弁Aが閉弁し、吸入配
管L2〜L1への燃料の逆流を阻止する。また、(ア)
に示す地点での圧力は、燃料出口部に配設した二段式調
圧弁B1の内側弁11の開弁設定圧以上、外側弁14の
開弁設定圧未満となるように調整している。これによ
り、燃料出口部において、内側弁11の開弁によって、
噴射用デリベリバルブ8が開弁しない程度に圧力上昇を
抑えているものの、外側弁14を閉弁したままにして、
燃料出口部の流出面積を狭くしているので、ある程度の
高圧を保持している。このため、プランジャー3がバレ
ルポート2bを閉じる直前において、バレルポート2b
内の高速のバックフローにも拘らず、圧力低下が少なく
なる(イ)。また、(ア)においてギャラリー室1a内
に充分な圧力をかけているので、燃料噴射期間中、即ち
スピル以前に、ポート内圧Pp及びギャラリー室内圧P
gは正圧に復帰し、負圧とならず(ウ)、気泡も存在し
ていない。
【0041】そして、噴射終了時には、非常に高圧の噴
射管内圧Pinjにより、燃料が、デリベリ油路10
c、戻し油用デリベリバルブ9及びポンプ室2aを通っ
て、バレルポート2b内及びギャラリー室1a内にスピ
ルする(エ)。この時、バレルポート2b内及びギャラ
リー室1a内には気泡が存在しないので、キャビテーシ
ョン・エロージョンは発生しない。更に、高圧のスピル
がギャラリー室2a内に流入すると、二段式調圧弁B1
の外側弁14が開弁し、充分な燃料出口部面積が確保さ
れるので、ポート内圧Pp及びギャラリー室内圧Pgは
一気に収束し(オ)、噴射管内圧Pinjの圧力降下も
速やかになる(カ)。従って、燃料噴射バルブにおける
針弁が速やかに一度で閉弁し、良好な燃料噴射が確保さ
れ、エンジンの燃焼性能を向上するのである。
【0042】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
次のような効果を奏する。即ち、請求項1のように構成
したことにより、燃料噴射中は、ポンプ入口部の逆止弁
が閉弁し、かつポンプ出口部の多段式調圧弁が、流出面
積の小さい方を開弁するので、ポンプ室からギャラリー
室にかけての内圧を高めてデリベリ油路内圧より高圧を
保持し、バックフローによる圧力低下を少なくする。従
って、バレルポートやギャラリー室内に気泡が発生しな
いので、噴射終了時にキャビテーション・エロージョン
が発生しない。
【0043】また、噴射終了時における非常に高圧のス
ピル圧がかかった場合には、ポンプ出口部の多段式調圧
弁の流出面積が大きくなって、急速にギャラリー室、バ
レルポート、及びポンプ室の内圧を低下させ、噴射管内
圧も、スピル後にポンプ内圧が急速に低下することで、
速やかに低圧化し、従って、燃料噴射バルブにおける針
弁も噴射終了とともに一度で閉弁し、燃料漏れを起こさ
ず、燃料噴射が安定する。
【0044】このように、デリベリ油路内圧が高くても
キャビテーション・エロージョンを起こさない燃料噴射
ポンプを、ポンプの入口部と出口部に構成の簡単な逆止
弁と多段式調圧弁を設けるだけで構成することができる
ので、大出力のエンジンに対しても、キャビテーション
・エロージョンを引き起こさずに対応できる燃料噴射ポ
ンプ、即ち、燃料噴射装置を装着でき、安定したエンジ
ン出力と低コスト化を実現できるのである。
【0045】また、請求項2の如く構成することで、フ
ィードポンプの吐出圧に、更に燃料噴射終了時にバレル
ポートから逸流する燃料の圧力を加担し、ギャラリー室
内を高圧に調圧維持する。また、ポンプ出口部の多段式
調圧弁を、開弁圧の低い時に内側の弁が開弁して燃料流
出面積を少なく、開弁圧の低い時に外側の弁が開弁して
流出面積を多くするよう設定した多段式調圧弁を得るこ
とができる。そして、この多段式調圧弁を用いて、噴射
時には、開弁圧を低く設定した内側の弁のみが開いて燃
料流出面積を絞り、ポンプ室内圧を、噴射管内圧より高
い程度の高圧に保持できて、バックフローによる圧力降
下を抑制できて、その後のスピル時におけるキャビテー
ション・エロージョンを回避できるとともに、噴射終了
時の非常に高いスピル圧がかかった時に、開弁圧を高く
設定した外側の弁も開いて、流出面積を拡大し、速やか
にギャラリー室、バレルポート、及びポンプ室の内圧を
低下させて、燃料噴射後の噴射管内圧を速やかに降下さ
せることができる。このように、キャビテーション・エ
ロージョンを防止し、良好に燃料噴射を終了すべくポン
プ内圧を調節できる調圧弁を、簡単な構成で得ることが
できるのである。
【0046】また、請求項3の如く構成することで、噴
射時の時には開弁圧を低く設定した弁のみが開弁して流
出面積を少なく、スピル時の非常に高圧のかかった時に
開弁圧を高く設定した弁も開いて、流出面積を拡大する
ので、キャビテーション・エロージョンを防止し、良好
に燃料噴射を終了すべくポンプ内圧を調節できる多段式
調圧弁を簡単に得ることができるのである。
【0047】また、請求項4の如く構成することで、噴
射時の時には開弁圧が低く、小口径の燃料排出通路が開
口して、ポンプ内圧を一定高圧に保持し、スピル時の非
常に高圧のかかった時に、大口径の燃料排出通路も開口
して、ポンプ内圧を急速に低下させるので、キャビテー
ション・エロージョンを防止し、良好に燃料噴射を終了
すべくポンプ内圧を調節できる多段式調圧弁を簡単に得
ることができる。またこの多段式調圧弁は、弁自体は一
つの弁より構成されていて、その摺動方向と直角方向に
二段の燃料排出通路を穿設する仕組なので、配設スペー
スを取らず、コストも低くすむという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る燃料噴射装置における燃
料噴射ポンプのバレルポート方向の側面断面図である。
【図2】同じく燃料入口通路及び出口通路方向の側面断
面図である。
【図3】従来の燃料噴射ポンプで、(a)はポンプ出口
部に単式の調圧弁B’を設けたものの図1及び図2にお
けるX−X矢視図、(b)は燃料噴射ポンプを多気筒型
エンジンの各気筒毎に設けた場合の燃料系統図である。
【図4】本発明の燃料噴射ポンプで、(a)はポンプ入
口部に逆止弁Aを出口部に調圧弁Bを設けたものの図1
及び図2におけるX−X矢視図、(b)は燃料噴射ポン
プを多気筒型エンジンの各気筒毎に設けた場合の燃料系
統図である。
【図5】二段式調圧弁B1の側面断面図である。
【図6】同じく図5におけるY−Y矢視図である。
【図7】二段式調圧弁B2の側面断面図である。
【図8】同じく図7におけるY−Y矢視図である。
【図9】二段式調圧弁B3の側面断面図である。
【図10】二段式調圧弁B4の側面断面図である。
【図11】同じく図10におけるY−Y矢視図である。
【図12】二段式調圧弁B1における開弁圧に対する流
出面積の変位を示すグラフ図である。
【図13】従来の燃料噴射ポンプにおける噴射行程中の
各部内圧の推移を示すグラフ図である。
【図14】本発明の燃料噴射ポンプにおけ噴射行程中の
各部内圧の推移を示すグラフ図である。
【符号の説明】 A 逆止弁 B 二段式調圧弁 B1〜B4 二段式調圧弁 1 ポンプ本体 1a ギャラリー室 1b 燃料吸入通路 1c 燃料排出通路 1d 弁室 1e 小径燃料排出通路 1f 小型弁室 1g 大径燃料排出通路 1h 大型弁室 2 バレル 2a ポンプ室 2b バレルポート 3 プランジャー 6 デフレクター 7 O−リング 8 噴射用デリベリバルブ 9 戻し油用デリベリバルブ 10 デリベリホルダー 10b デリベリ油路 10c デリベリ油路 11 内側弁 11’ 小型弁 14 外側弁 14’ 外側弁 14” 大型弁 15 外側燃料通路 24 弁 27 小径燃料排出通路 28 大径燃料排出通路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射装置のバレルポートに連通する
    ギャラリー室内圧を高圧に保持すべく、調圧弁を設けた
    燃料噴射装置において、該燃料噴射装置の燃料入口部に
    逆止弁を、燃料出口部に二段以上の設定開弁圧及び流出
    面積を有する調圧弁を設けたことを特徴とする燃料噴射
    装置の調圧機構。
  2. 【請求項2】 フィードポンプから吐出される燃料を、
    高圧に保持する逆止弁を介してバレルポートに連通する
    ギャラリー室に供給するとともに、該ギャラリー室の燃
    料出口部に、二段以上の設定開弁圧及び流出面積を有す
    る調圧弁を配設した構成において、該調圧弁を、一つの
    開弁圧及び流出面積の小さな調圧弁の外周上に他の開弁
    圧及び流出面積の大きな調圧弁を外嵌して構成したこと
    を特徴とする燃料噴射装置の調圧機構。
  3. 【請求項3】 フィードポンプから吐出される燃料を、
    高圧に保持する逆止弁を介してバレルポートに連通する
    ギャラリー室に供給するとともに、燃料圧送行程終了時
    に該バレルポートから逸流する燃料による圧力上昇を調
    圧する調圧弁を、開弁圧及び流出面積の異なる調圧弁を
    二個以上並設して構成したことを特徴とする燃料噴射装
    置の調圧機構。
  4. 【請求項4】 バレルポートに連通するギャラリー室
    に、逆止弁を介して燃料を供給する一方、燃料圧送行程
    終了時にバレルポートから逸流する燃料による圧力上昇
    を調圧する調圧弁を設けた燃料噴射装置の調圧機構にお
    いて、該調圧弁を、調圧弁の摺動室の側壁部に口径の異
    なる二以上の燃料通路を穿設し、開弁圧の低い時に小口
    径の燃料通路のみが開口し、開弁圧の高い時に大口径の
    燃料通路も開口するよう構成したことを特徴とする燃料
    噴射装置の調圧機構。
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