JPH08296501A - スターリング機関用加熱器 - Google Patents

スターリング機関用加熱器

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JPH08296501A
JPH08296501A JP1557296A JP1557296A JPH08296501A JP H08296501 A JPH08296501 A JP H08296501A JP 1557296 A JP1557296 A JP 1557296A JP 1557296 A JP1557296 A JP 1557296A JP H08296501 A JPH08296501 A JP H08296501A
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Japan
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heater
stirling engine
heat
catalyst
expansion
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JP1557296A
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Osamu Tsubouchi
内 修 坪
Masayasu Ando
藤 正 康 安
Susumu Yamaguchi
口 進 山
Atsunao Itou
東 厚 直 伊
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02GHOT GAS OR COMBUSTION-PRODUCT POSITIVE-DISPLACEMENT ENGINE PLANTS; USE OF WASTE HEAT OF COMBUSTION ENGINES; NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02G1/00Hot gas positive-displacement engine plants
    • F02G1/04Hot gas positive-displacement engine plants of closed-cycle type
    • F02G1/043Hot gas positive-displacement engine plants of closed-cycle type the engine being operated by expansion and contraction of a mass of working gas which is heated and cooled in one of a plurality of constantly communicating expansible chambers, e.g. Stirling cycle type engines
    • F02G1/053Component parts or details
    • F02G1/055Heaters or coolers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02GHOT GAS OR COMBUSTION-PRODUCT POSITIVE-DISPLACEMENT ENGINE PLANTS; USE OF WASTE HEAT OF COMBUSTION ENGINES; NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02G2254/00Heat inputs
    • F02G2254/10Heat inputs by burners
    • F02G2254/11Catalytic burners
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02GHOT GAS OR COMBUSTION-PRODUCT POSITIVE-DISPLACEMENT ENGINE PLANTS; USE OF WASTE HEAT OF COMBUSTION ENGINES; NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • F02G2258/10Materials used ceramic

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  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒータ効率を向上させ、効率の良い燃焼を行
うスターリング機関用加熱器を提供すること。 【解決手段】 ヒータチューブ3(加熱器)の表面にア
ルミナ11を担体として、さらにその上にパラジウム触
媒(酸化触媒)を担持させたヒータチューブ3からなる
スターリング機関用加熱器としたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スターリング機関
の作動ガスを加熱し、膨張させるスターリング機関用加
熱器に関する。
【0002】
【従来の技術】スターリング機関は、加熱器、再生器、
冷却器の3種の熱交換器から構成され、高圧封入した作
動ガスを各熱交換器において加熱、冷却して作動ガスを
膨張、圧縮させることによって作動ピストンを往復動さ
せ、外部に出力を取り出す外燃機関である。
【0003】図1は、スターリング機関の加熱器付近の
拡大図であるが、これによると、加熱器1は、セラミッ
クス製の筒状体からなる燃焼器2の回りに、略同心円状
に形成させる複数のヒータチューブ3からなっている。
ヒータチューブ3の一端は膨張ピストン4と膨張シリン
ダ5とで形成される膨張空間6に連通しており、他端は
再生器7を通して圧縮空間(図示せぬ)に連通してお
り、ヒータチューブ3で加熱された作動ガスは膨張して
膨張空間6に入り、膨張ピストン4を駆動する駆動源と
なる。
【0004】図2は、図1におけるA方向矢視図であ
る。燃焼バーナー装置8は燃焼器2の一端に配置に配置
しており、燃焼器2の内部に火炎を噴出する。燃焼器2
は、その側壁に複数個の孔9が設けてあり、この孔9か
ら火炎の熱がヒータチューブ3に伝達され、ヒータチュ
ーブ3を加熱する。
【0005】また、燃焼した排気ガスは、図1中、矢印
方向へと流れ、排気ダクト10より外部に放出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の燃焼器から
加熱器への熱伝達は、バーナーから発生する火炎からの
対流及び輻射熱伝達である。対流による熱伝達は、熱源
と被加熱体との間に流体を媒介させ、媒介流体(燃焼ガ
ス)が被加熱体である加熱器回りを流れることにより熱
伝達を行うものである。この対流熱伝達による伝熱方式
によると、流体を熱媒体としているため、その媒体に与
えられた熱量が全て被加熱体に熱を伝えるとは限らず、
そのため熱損失を生じることとなる。また輻射による熱
伝達は、熱源から放射される熱放射線が被加熱体に入射
し、吸収されることにより、熱伝達を行うものである。
被加熱体に入射する熱放射線は一部は吸収されるが、他
は反射したり、透過したりする。従って、被加熱体が完
全黒体でない限り、入射した熱放射線を全て吸収するこ
とができず、また熱源と被加熱体との形態係数も伝熱量
に影響し、対流伝熱と同様熱損失を生じる。
【0007】このように従来の加熱方法では上記熱損失
が必ず生じるため、入熱量に対するヒータ伝熱量の割合
(ヒータ効率)の向上には限界がある。故に本発明は、
ヒータ効率の向上を目的とし、ヒータ効率の良いスター
リング機関用加熱器を提供することを、技術的課題とす
るものである。
【0008】また従来の加熱方法では、未燃分の燃料を
減少させるために、燃焼器を大きいものとし、燃料の燃
焼器内での滞留時間を長くすることにより、未燃分の燃
料を燃焼させていたため、燃焼器の大型化により、全体
の装置も大型化してしまう。故に、本発明は、装置を大
型化せず、且つ燃焼効率の良いスターリング機関とする
ための、スターリング機関用加熱器を提供することを、
さらなる技術的課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために、本発明の請求項1において講じた技術的手段
は、作動ガスを膨張、圧縮させることにより外部に出力
を取り出すスターリング機関の内部に配され、一端が圧
縮空間に連通し、他端が再生器に連通し、内部を通過す
る作動ガスを加熱膨張させるスターリング機関用加熱器
において、前記スターリング機関用加熱器の表面上に酸
化触媒を塗布することを特徴とするスターリング機関用
加熱器としたことである。
【0010】上記技術的手段によれば、スターリング機
関の加熱器の表面に酸化触媒を塗布した。酸化触媒の存
在により、加熱器表面で酸化反応が起こり、加熱器自体
が反応熱により発熱する。この反応熱が作動ガスの加熱
に寄与する。
【0011】上記技術的課題を解決するにあたり、本発
明の請求項2において示したように、前記酸化触媒とし
て、パラジウムを使用することを特徴とする、請求項1
に記載のスターリング機関用加熱器とすることが好まし
い。他の触媒として、白金等が考えられるが、パラジウ
ムは白金よりもコスト的に有利であるため、安価で高性
能な加熱器とすることができる。
【0012】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項3において講じた技術的手段は、作動ガスを膨
張、圧縮させることにより外部に出力を取り出すスター
リング機関の内部に配され、一端が圧縮空間に連通し、
他端が再生器に連通し、内部を通過する作動ガスを加熱
膨張させるスターリング機関用加熱器において、前記ス
ターリング機関用加熱器の表面上に担体を塗布し、前記
担体上に酸化触媒を担持することを特徴とする、スター
リング機関用加熱器としたことである。
【0013】上記技術的手段によれば、加熱器の表面上
に担体を塗布し、担体上に酸化触媒を担持した。担体を
加熱器表面にコーティングすることにより、加熱器の比
表面積が増大する。さらにその上に酸化触媒を担持すれ
ば、担体を使用していない場合と比べて単位面積当たり
の触媒担持量が増大する。そのため未燃分の燃料がより
多く加熱器の表面上で酸化反応を起こして燃焼し、発熱
することになる。
【0014】上記技術的課題を解決するにあたり、本発
明の請求項4において示したように、前記酸化触媒とし
てパラジウムを使用することを特徴とする、請求項3に
記載のスターリング機関用加熱器とすることが好まし
い。他の触媒として、白金等が考えられるが、パラジウ
ムは白金よりもコスト的に有利であるため、安価で高性
能な加熱器とすることができる。
【0015】上記技術的課題を解決するにあたり、本発
明の請求項5において示したように、前記担体は、アル
ミナであることを特徴とする、請求項3に記載のスター
リング機関用加熱器とすることが好ましい。アルミナ
は、他の担体と比較して耐熱性に優れている。従って、
アルミナを担体とすることにより、より信頼性が高く、
より耐久性に優れたスターリング機関用加熱器を提供す
ることができる。
【0016】上記技術的課題を解決するにあたり、本発
明の請求項6において示したように、前記スターリング
機関用加熱器の表面温度は、700℃〜840℃である
ことを特徴とする、請求項1または3に記載のスターリ
ング機関用加熱器とすることが好ましい。これらの温度
範囲に加熱器を制御することにより、加熱器における燃
料の燃焼効率がさらに向上する。
【0017】上記技術的課題を解決するにあたり、本発
明の請求項7において示したように、前記酸化触媒は、
前記加熱器の表面全体に均一に塗布または担持されるこ
とを特徴とする、請求項1〜4に記載のスターリング機
関用加熱器とすることが好ましい。加熱器の表面全体に
酸化触媒を塗布または加熱することにより、加熱器の表
面全体が均一に加熱され、加熱器表面の温度がほぼ一定
となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。
【0019】装置構成自体は従来のスターリング機関用
加熱器と同様である。即ち、図1に示すように、加熱器
1は、セラミックス製の筒状体からなる燃焼器2の回り
に、略同心円状に形成される複数のヒータチューブ3か
らなっている。ヒータチューブ3の一端は膨張ピストン
4と膨張シリンダ5とで囲まれた空間で形成される膨張
空間6に連通しており、ヒータチューブ3で加熱された
作動ガスは膨張して膨張空間6に入り、膨張ピストン4
を駆動する駆動源となる。ヒータチューブの図示上方に
は排気ダクト10が設けられ、燃焼後の排気ガスは図に
おける矢印で示す経路を辿り、排気ダクト10より外部
に放出される。ヒータチューブ3の他端は再生器7に連
結されている。従って、本実施形態例において、筒状体
の燃焼器2の内部空間が燃料ガスの燃焼空間、ヒータチ
ューブ3の周辺空間が作動ガスの加熱空間、排気ダクト
10付近の空間が燃焼後の排気ガスの排気空間となる。
尚、図示はしないが、再生器7はさらに冷却器に連結さ
れ、冷却器は圧縮ピストンと圧縮シリンダとで囲まれた
空間で形成される圧縮空間に連通する。
【0020】図2は、図1におけるA方向矢視図であ
る。燃焼バーナー装置8は燃焼器2の一端に配置してお
り、燃焼器2の内部に火炎を噴出する。燃焼器2は、そ
の側壁に複数個の孔9が設けてあり、この孔9から火炎
の熱がヒータチューブ3に伝達され、また燃焼器2自体
からの輻射熱もヒータチューブに伝達され、ヒータチュ
ーブ3を加熱する。
【0021】ヒータチューブ3は、図3に示すように、
その表面に触媒担体としてのγ−アルミナ11が塗布さ
れており、さらに、その表面にパラジウム触媒12が担
持されている。酸化触媒としてのパラジウムは、ヒータ
チューブ3の表面全体に均一に担持される。これらの触
媒の担持は、以下のように行われる。
【0022】ヒータチューブ3の表面をショットブラス
トして除錆し、その後プラズマ溶射によりγ−アルミナ
11をヒータチューブ3の表面にコーティングする。更
に、その表面にパラジウム触媒12を担持する。
【0023】上記構成を備えたスターリング機関用加熱
器を用いたスターリング機関について、以下に、その動
作について図1及び図4を用いて簡単に説明する。
【0024】まず、図4(a)から図4(b)に移る行
程では、冷却器により冷却された作動ガスが圧縮空間内
で圧縮ピストンにより圧縮される。このとき、気体の圧
縮により発生する熱は、冷却器による作動ガスの冷却に
より相殺されるため、この行程はほぼ等温的に進行する
(等温圧縮行程)。次に、図4(b)から図4(c)に
移る行程では、圧縮ピストンが上死点方向に、膨張ピス
トンが下死点方向に動くため、作動ガスは等容的に圧縮
空間から膨張空間へと輸送される。このとき、作動ガス
は加熱器を経るため、加熱される(等容加熱行程)。次
に、図4(c)から図4(d)に移る行程では、加熱器
により加熱された作動ガスが膨張空間内で膨張し、膨張
ピストンを駆動する。このときの膨張により発生する冷
熱は、加熱器により作動ガスの加熱により相殺されるた
め、この行程はほぼ等温的に進行する(等温膨張行
程)。次に、図4(d)から図4(a)に移る行程で
は、圧縮ピストンが下死点方向に、膨張ピストンが上死
点方向に動くため、作動ガスは等容的に膨張空間から圧
縮空間へと輸送される。このとき、作動ガスは冷却器を
経るため、冷却される(等容冷却行程)。これら4つの
サイクルによりスターリングサイクルが構成されるが、
等温膨張行程において作動ガスが得る仕事の方が、等温
圧縮行程において作動ガスに与えられる仕事よりも大き
い。このため、このサイクルが維持され、連続的に駆動
することが可能となる。
【0025】本発明において、要点となる行程は、図4
(c)から図4(d)に移るときの、等温膨張行程であ
る。即ち、図1において、燃焼バーナー装置8から火炎
が噴出され、その火炎は燃焼器2を加熱し、さらに燃焼
器2から加熱器へと熱が伝達される。すると、加熱器内
の作動ガスが膨張し、膨張室6内の圧力を高め、これに
より膨張ピストン4が駆動するものである。
【0026】上記動作を実現するスターリング機関にお
いて、本発明におけるヒータチューブ3への触媒担持の
効果を確認するため、以下に示す試験条件にて試験を行
った。
【0027】(試験条件)スターリング機関の最低圧力
(作動ガスの最低圧力)Pmin =6,8MPa、エンジ
ン回転数(膨張ピストン4に連結された、図示せぬクラ
ンクシャフトの回転数)N=1000,1500rpm
の各条件において、燃料入力量Qin(kW)、空気予熱
量Qa (kW)、ヒータ入力量Qh (kW)を測定し
た。ここで、燃料入力量Qinとは、ヒータチューブ3の
最高温度を一定に保つために使用する燃料が燃焼したと
きに発生する発熱量の総和である。空気予熱量Qa は、
燃焼後の排気ガスを空気によって回収する熱量である。
本実施例においては、排気ガスを空気と熱交換すること
により回収し、その熱をヒータチューブ3の加熱に供し
ているため、ヒータチューブ3の加熱に利用する全入力
熱量は、燃料入力量Qinと空気予熱量Qa の和となる。
またヒータ入力量Qh は、ヒータチューブ3が受けとっ
た熱量(加熱器の吸熱量)である。尚、本実施例におい
ては、ヒータチューブ3の最高温度が840℃となるよ
うに燃料入力量Qinを制御し、エンジンの状態が安定し
た時点でデータ収録した。また比較のため、触媒を担持
していない加熱器についても同様の試験条件でデータ収
録した。
【0028】(試験結果)表1に試験結果を示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1において、ηh はヒータ効率であり、
ηh =Qh /(Qin+Qa )で求められる。表1より、
触媒を担持したものと、していないものとでは、触媒を
担持したものの方が、ヒータ効率ηh が良く、同条件の
ものと比較して、最大24%程度向上している。これ
は、ヒータチューブ3の加熱に利用する全入力熱量Qin
+Qa が、触媒を担持していないものに比べて減少して
いるためである。この結果は次の理由により説明され
る。即ち、ヒータチューブの表面に触媒を担持した場
合、ヒータチューブ表面で酸化反応が起こり、ヒータチ
ューブ表面自体が発熱する。のためヒータチューブの加
熱に利用する入力熱量は、対流熱伝達と輻射熱伝達に加
えて、ヒータチューブ表面での燃焼反応による発熱を加
味することができる。従って、このヒータチューブ表面
の発熱がヒータチューブの加熱に寄与することにより、
相対的に対流及び輻射による伝熱量を少なくすることが
でき、燃料入力量Qin及び空気予熱量Qa を減少するこ
とができる。このため、触媒を使用することにより、加
熱器を同一温度に保つために必要な燃料を節約すること
ができる。
【0031】上記表1に示す、加熱器の表面温度が84
0℃の場合以外の温度条件について、燃焼効率を調査し
た。これについて、図5に示す。図5は、加熱器の表面
温度が700℃、750℃の場合の燃焼効率を示すグラ
フであり、横軸にヒータ入力量Qh を、縦軸にヒータ効
率ηh をとったものである。またグラフ中、A,Bのも
のは加熱器表面にパラジウム触媒を担持したもの(Aは
加熱器表面温度が700℃、Bは加熱器表面温度が75
0℃)、Cは触媒を担持しないもの(加熱器表面温度7
00℃)である。これより明らかなように、触媒を担持
した加熱器においては、700℃、750℃の加熱器表
面温度においても、触媒を担持していない加熱器を用い
た場合と比較して、ヒータ効率ηh が大きいことがわか
る。
【0032】尚、本実施例においては、酸化触媒として
パラジウムを、担体としてγ−アルミナを使用したが、
その他の触媒として、白金、ニッケル、コバルト等が考
えられ、またその他の担体として活性化アルミナ、珪藻
土等が考えられる。これらの触媒及び担体に関しても、
本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、適用可能であ
る。
【0033】
【発明の効果】請求項1の発明は、以下の如く効果を有
する。
【0034】スターリング機関用加熱器の表面に酸化触
媒を塗布した。酸化触媒の存在により、加熱器表面で酸
化反応が起こり、加熱器自体が反応熱により発熱する。
この反応熱が作動ガスの加熱に寄与する。従って、加熱
器を同一温度に保つために必要な燃料を減少させること
ができ、燃料を節約することができる。この触媒塗布に
ついて、触媒を燃焼器、または燃焼バーナ装置に塗布す
ることも考えられるが、この場合、加熱器内の作動ガス
に熱を伝達する方法は、結局従来と同じ対流、輻射熱伝
達によるものとなってしまい、燃焼効率としては、本発
明よりも劣ることとなる。本発明は、対流、輻射熱伝達
以外に、加熱器自体を自ら加熱させることにより、ほぼ
直接的に作動ガスに熱を与えるものであるから、燃焼効
率が飛躍的に向上する。
【0035】また、従来においては、不完全燃焼により
発生する一酸化炭素の濃度を減少させるために、燃焼器
を大きいものとし、燃料の燃焼器内での対流時間を長く
することにより、一酸化炭素を反応させて濃度を下げて
いたが、本発明により、一酸化炭素等の未燃分の燃料が
加熱器表面で燃焼反応を起こすことにより、効率の良い
燃焼が可能となった。従って、燃焼器を従来のものより
も小さくしても、一酸化炭素の濃度は低く留まり、その
結果、装置の省スペース化を計ることができる。
【0036】請求項2、4の発明は、以下の如く効果を
有する。
【0037】加熱器の表面に塗布又は担体状に担持する
酸化触媒として、パラジウムを使用した。他の触媒とし
て、白金等が考えられるが、パラジウムは白金よりもコ
スト的に有利である。従って、コストの低減を計ること
ができる。
【0038】請求項3の発明は、以下の如く効果を有す
る。
【0039】加熱器の表面上に担体を塗布し、担体上に
酸化触媒を担持した。担体を加熱器表面にコーティング
することにより、加熱器の比表面積が増大する。さらに
その上に酸化触媒を担持すれば、担体を使用していない
場合と比べて単位面積当たりの触媒担持量が増大し、未
燃分の燃料がより多く加熱器の表面上で燃焼して発熱す
ることになる。従って、さらに熱効率の良い加熱器とす
ることができる。
【0040】請求項5の発明は、以下の如く効果を有す
る。
【0041】酸化触媒を担持させる担体として、アルミ
ナを使用した。アルミナは、他の担体と比較して耐熱性
に優れている。従って、アルミナを担体とすることによ
り、より信頼性が高く、より耐久性に優れたスターリン
グ機関用加熱器とすることができる。
【0042】請求項6の発明は、以下の如く効果を有す
る。
【0043】加熱器の表面温度は700℃〜840℃と
した。これらの温度範囲に加熱器表面温度を制御するこ
とにより、酸化触媒の燃焼反応を促進し、より効率の良
い燃焼を行うことができる。
【0044】請求項7の発明は、以下の如く効果を有す
る。
【0045】酸化触媒を、加熱器の表面全体に均一に塗
布または担持した。これにより、加熱器の表面全体を酸
化触媒の燃焼反応により加熱し、加熱器の温度分布をほ
ぼ一定とすることができる。これにより、局部的な加熱
器の温度上昇または温度降下を防止でき、加熱器の温度
のバラツキによるスターリングサイクルの効率のロスを
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スターリング機関の加熱器付近の拡大部分断面
図である。
【図2】図1におけるA方向矢視図である。
【図3】本発明におけるヒータチューブ(加熱器)の拡
大断面図である。
【図4】スターリング機関の作動原理を示す図である。
【図5】加熱器表面に触媒を担持した場合と担持しない
場合との、ヒータ効率の違いを示すグラフであり、横軸
がヒータ入熱量、縦軸がヒータ効率である。
【符号の説明】
1 加熱器 2 燃焼器 3 ヒータチューブ(加熱器) 4 膨張ピストン 5 膨張シリンダ 6 膨張空間 7 再生器 8 燃焼バーナ装置 9 孔 10 排気ダクト 11 γ−アルミナ(アルミナ) 12 パラジウム触媒(酸化触媒)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊 東 厚 直 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作動ガスを膨張、圧縮させることにより
    外部に出力を取り出すスターリング機関の内部に配さ
    れ、一端が圧縮空間に連通し、他端が再生器に連通し、
    内部を通過する作動ガスを加熱膨張させるスターリング
    機関用加熱器において、 前記スターリング機関用加熱器の表面上に酸化触媒を塗
    布することを特徴とするスターリング機関用加熱器。
  2. 【請求項2】 前記酸化触媒は、パラジウムであること
    を特徴とする、請求項1に記載のスターリング機関用加
    熱器。
  3. 【請求項3】 作動ガスを膨張、圧縮させることにより
    外部に出力を取り出すスターリング機関の内部に配さ
    れ、一端が圧縮空間に連通し、他端が再生器に連通し、
    内部を通過する作動ガスを加熱膨張させるスターリング
    機関用加熱器において、 前記スターリング機関用加熱器の表面上に担体を塗布
    し、前記担体上に酸化触媒を担持することを特徴とす
    る、スターリング機関用加熱器。
  4. 【請求項4】 前記酸化触媒は、パラジウムであること
    を特徴とする、請求項3に記載のスターリング機関用加
    熱器。
  5. 【請求項5】 前記担体は、アルミナであることを特徴
    とする、請求項3に記載のスターリング機関用加熱器。
  6. 【請求項6】 前記スターリング機関用加熱器の表面温
    度は、700℃〜840℃であることを特徴とする、請
    求項1または3に記載のスターリング機関用加熱器。
  7. 【請求項7】 前記酸化触媒は、前記加熱器の表面全体
    に均一に塗布または担持されることを特徴とする、請求
    項1〜4に記載のスターリング機関用加熱器。
JP1557296A 1995-03-02 1996-01-31 スターリング機関用加熱器 Pending JPH08296501A (ja)

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JP1557296A JPH08296501A (ja) 1995-03-02 1996-01-31 スターリング機関用加熱器

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JP7-43177 1995-03-02
JP4317795 1995-03-02
JP1557296A JPH08296501A (ja) 1995-03-02 1996-01-31 スターリング機関用加熱器

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