JPH08295805A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH08295805A
JPH08295805A JP10273295A JP10273295A JPH08295805A JP H08295805 A JPH08295805 A JP H08295805A JP 10273295 A JP10273295 A JP 10273295A JP 10273295 A JP10273295 A JP 10273295A JP H08295805 A JPH08295805 A JP H08295805A
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JP
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group
polymer
curable composition
organic polymer
polymerizable monomer
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JP10273295A
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English (en)
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Takao Doi
孝夫 土居
Hirotsugu Yamamoto
博嗣 山本
Takashi Watabe
崇 渡部
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】複合金属シアン化物錯体触媒を用いて製造した
ポリオキシアルキレンから誘導され、イオン性不純物が
50ppm以下である加水分解性ケイ素基含有有機重合
体およびエポキシ基含有重合性モノマーの重合体からな
る硬化性組成物。 【効果】貯蔵安定性が優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は改質された硬化性組成物
に関し、耐水接着性に優れた硬化物を与える、特に貯蔵
安定性に優れた硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】末端に加水分解性ケイ素基を有するポリ
オキシアルキレンは、硬化物がゴム弾性を有するという
特徴を生かし、被覆組成物・密封組成物などの用途に用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般的には強
度が弱いという欠点を有し、特に強度の要求される弾性
接着剤等の用途には単独で用いることが困難であった。
この強度を改良するために、エポキシ樹脂を併用する方
法が提案されている(特開昭61−268720参照)
が、この場合得られる硬化物の伸びが劣ることや一成分
型組成物を製造する際に貯蔵安定性が不充分であるとい
う欠点がある。
【0004】そこで、本発明者らは、高分子量かつ分子
量分布の狭い加水分解性ケイ素基含有有機重合体とエポ
キシ基含有化合物を併用した組成物を提案(特開平4−
298525)しており、硬化物の伸びと強度のバラン
スに優れかつ低粘度の組成物を得ている。しかし、用途
によっては組成物の貯蔵安定性、特に一成分型組成物の
安定性や硬化後の接着性、耐水接着性が不充分であった
り、硬化性が好ましくない場合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、不純物含有量
の少ない有機重合体を用いることにより、貯蔵安定性、
硬化後の接着性および、硬化性を改良した硬化性組成物
に関する下記の発明である。
【0006】複合金属シアン化物錯体(E)を触媒とし
て開始剤にアルキレンオキシドを重合させて得られる水
酸基含有ポリオキシアルキレン重合体(F)から誘導さ
れ、下記式(1)で示される加水分解性ケイ素基を有
し、かつイオン性不純物の総量が50ppm以下である
有機重合体(A)、およびエポキシ基含有重合性モノマ
ーあるいはそれと他の重合性モノマーを重合することに
よって得られる重合体(B)を含有することを特徴とす
る硬化性組成物、および該硬化性組成物を含有する接着
剤。
【0007】−R−SiXa1 3-a・・・(1)
【0008】式中、Rは2価の有機基、R1 は炭素数1
〜20の置換または非置換の1価の炭化水素基、Xは水
酸基または加水分解性基、aは1、2または3。
【0009】[有機重合体]本発明の有機重合体(A)
は、式(1)で示される加水分解性ケイ素基を有し、か
つイオン性不純物の総量が50ppm以下である。特に
イオン性不純物が、複合金属シアン化物錯体(E)に起
因する金属化合物および/またはアルカリ金属化合物を
含むイオン性不純物である場合に本発明は適する。イオ
ン性不純物が30ppm以下、さらには20ppm以下
であることが好ましい。
【0010】通常、加水分解性ケイ素基を有する有機重
合体は、有機重合体を製造する際や加水分解性ケイ素基
を導入する際に使用する触媒に起因するイオン性不純物
等を含有する。これらのイオン性不純物量を低減するこ
とにより、有機重合体(A)および本発明の硬化性組成
物の貯蔵安定性が良好となることが判明した。また、イ
オン性不純物は、硬化物の吸水率とも関連があり、その
低減により耐水接着性を改良することが可能となった。
さらに、有機重合体の製造時の反応が容易になり、組成
物の硬化性が良くなるなどの利点がある。
【0011】有機重合体(A)は、複合金属シアン化物
錯体(E)を触媒として開始剤にアルキレンオキシドを
重合させて得られる水酸基含有ポリオキシアルキレン重
合体(F)から誘導される。有機重合体(A)は水酸基
含有ポリオキシアルキレン重合体(F)の水酸基におけ
る水素原子を式(1)に置換したものが好ましい。
【0012】水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体
(F)は、複合金属シアン化物錯体(E)を触媒とし、
ヒドロキシ化合物などの開始剤にアルキレンオキシドを
反応させて製造できる。
【0013】複合金属シアン化物錯体(E)の使用によ
り、従来のアルカリ金属触媒を使用するよりMw /Mn
が小さく、より高分子量で、より低粘度の水酸基含有ポ
リオキシアルキレン重合体(F)が得られる。
【0014】複合金属シアン化物錯体(E)としては亜
鉛ヘキサシアノコバルテートを主成分とする錯体が好ま
しく、そのエーテルおよび/またはアルコール錯体が特
に好ましい。その組成は本質的に特公昭46−2725
0記載のものが使用できる。エーテルとしてはエチレン
グリコールジメチルエーテル(グライム)、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル(ジグライム)等が好まし
く、錯体の製造時の取扱からグライムが特に好ましい。
アルコールとしてはt−ブタノールが好ましい。
【0015】開始剤としては2〜10個の活性水素を有
する化合物が好ましく、ポリヒドロキシ化合物が好まし
く、2〜8個、特に2〜4個の水酸基を有するポリヒド
ロキシ化合物が好ましい。具体的にはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,
4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ジグリセリン、シュークロースおよびこれらにアル
キレンオキシドを反応させて得られる目的物より低分子
量のポリオールがある。これらは1種単独使用でも2種
以上の併用でもよい。また、アリルアルコールのよう
な、不飽和基含有モノヒドロキシ化合物も使用できる。
【0016】本発明に使用するポリオキシアルキレン重
合体(F)の一分子当りの水酸基の数は2〜10個であ
ることが好ましい。粘度、強度と伸び等の物性のバラン
スから2〜8個、さらには2〜4個であることが特に好
ましい。
【0017】特に好ましいポリオキシアルキレン重合体
(F)はポリオキシプロピレンジオール、ポリオキシプ
ロピレントリオールおよびポリオキシプロピレンテトラ
オールである。また、下記(イ)や(ニ)の方法に用い
る場合、ポリオキシプロピレングリコールモノアリルエ
ーテルなどの不飽和基末端ポリオキシアルキレンモノオ
ールも使用できる。
【0018】ポリオキシアルキレン重合体(F)の水酸
基価換算分子量は5000〜30000が好ましく、8
000〜30000がより好ましい。
【0019】本発明における水酸基価換算分子量とは、
末端水酸基を含有するポリオキシアルキレン重合体
(F)の製造時に使用した開始剤の官能基数と重合体の
ポリオキシアルキレンの水酸基当たりの分子量の積で計
算した分子量のことをいう。
【0020】有機重合体(A)は下記式(1)で示され
る加水分解性ケイ素基を有する。
【0021】−R−SiXa1 3-a・・・(1)
【0022】式中、Rは2価の有機基、R1 は炭素数1
〜20の置換または非置換の1価の炭化水素基、Xは水
酸基または加水分解性基、aは1、2または3。
【0023】式(1)中のRは2価の有機基である。R
1 は炭素数1〜20の置換または非置換の1価の炭化水
素基であり、好ましくは炭素数8以下のアルキル基、フ
ェニル基やフルオロアルキル基である。特に好ましく
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキ
シル基、シクロヘキシル基、フェニル基等である。
【0024】式(1)中のXは水酸基または加水分解性
基である。加水分解性基としては、たとえばハロゲン原
子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ
基、アミノオキシ基、ケトキシメート基、ヒドリド基が
ある。これらのうち炭素原子を有する加水分解性基の炭
素数は6以下、特には4以下が好ましい。好ましいXは
炭素数4以下の低級アルコキシ基、特にメトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基などが例示できる。式(1)中
のaは1、2または3であり、2または3が好ましい。
【0025】次に有機重合体(A)の製造方法について
説明する。本発明における有機重合体(A)は、下記
(イ)〜(ニ)に述べるような方法により水酸基含有ポ
リオキシアルキレン重合体(F)の末端に加水分解性ケ
イ素基を導入できる。そのような化合物は室温で液状で
あり、かつ、硬化物が比較的低温でも柔軟性を保持し、
シーリング材、接着剤などに利用する場合、好ましい特
性を備える。
【0026】(イ)重合体(F)の末端不飽和基導入物
(G)と下記式(2)で示される水素化ケイ素化合物を
反応させる方法。
【0027】HSiXa1 3-a・・・(2)
【0028】式中、R1 、X、aは前記に同じ。
【0029】重合体(F)の末端不飽和基導入物(G)
を得る方法としては、重合体(F)の末端水酸基OHを
OM(Mはアルカリ金属)とした後、塩化アリル等の不
飽和基含有ハロゲン化炭化水素と反応させる方法あるい
は不飽和基および水酸基と反応しうる官能基を有する化
合物を重合体(F)と反応させて、エステル結合、ウレ
タン結合、カーボネート結合などにより結合させる方法
がある。さらに、重合体(F)の製造においてアルキレ
ンオキシドを重合する際に、アリルグリシジルエーテル
などの不飽和基含有アルキレンオキシドを共重合させる
ことにより側鎖に不飽和基を導入する方法や開始剤とし
て末端不飽和基含有モノヒドロキシ化合物を用いること
によっても得られる。
【0030】(ロ)イソシアネート基と式(1)で示さ
れる加水分解性ケイ素基を有する化合物と重合体(F)
を反応させる方法。
【0031】(ハ)重合体(F)とトリレンジイソシア
ネートなどのポリイソシアネート化合物を反応させてイ
ソシアネート基末端とした後、該イソシアネート基に下
記式(3)で示されるケイ素化合物のW基を反応させる
方法。
【0032】R1 3-a−SiXa −R2 W・・・(3)
【0033】式中、R1 、R2 、X、aは前記に同じ、
Wは水酸基、カルボキシル基、メルカプト基およびアミ
ノ基(1級または2級)から選ばれた活性水素含有基。
【0034】(ニ)重合体(F)の末端不飽和基導入物
(G)の不飽和基と、Wがメルカプト基である式(3)
で示されるケイ素化合物のメルカプト基を反応させる方
法。
【0035】本発明における有機重合体(A)の分子量
は、原料である重合体(F)の水酸基価換算価分子量に
基づいて算出される。該分子量は5000〜30000
が好ましい。5000より低いと硬化物が硬く、かつ伸
びが低いものとなり、30000を超えると硬化物の柔
軟性および伸びは問題ないが、該重合体自体の粘度が著
しく高くなり、実用性が低くなる。特に8000〜30
000が好ましい。
【0036】[イオン性不純物の低減方法]イオン性不
純物の低減のための処理は上記(イ)〜(ニ)の各方法
における各ケイ素化合物を反応させる前後、等の適当な
段階で行うことが好ましく、たとえば、この処理の段階
としては下記(i)〜(iii) の3通りが例示できる。
【0037】(i)水酸基含有ポリオキシアルキレン重
合体(F)に加水分解性ケイ素基を導入し、有機重合体
(A)とした後に、イオン性不純物の低減を行う。
【0038】(ii)重合体(F)に含有されるイオン性
不純物を低減した後、重合体(F)に加水分解性ケイ素
基を導入し、有機重合体(A)とする。
【0039】(iii)重合体(F)の末端不飽和基導入物
(G)に含有されるイオン性不純物を、低減した後、末
端不飽和基導入物(G)と式(2)で示される水素化ケ
イ素化合物と反応させ、有機重合体(A)とする。
【0040】イオン性不純物の低減方法としては、下記
の(I)〜(II)の方法が挙げられる。また、特に複合
金属シアン化物錯体(E)に起因する金属化合物を除去
する場合に使用できる方法としては (III)がある。特に
(I)の方法がイオン性不純物を有効に、かつ経済的に
低減できるので好ましい。これら方法により、処理後の
イオン性不純物の総量を50ppm以下にできる。
【0041】(I)重合体に含有されるイオン性不純物
を、重合体に本質的に不溶な塩とした後、該塩を重合体
より除去する方法。具体的にはイオン性不純物と反応し
て重合体に本質的に不溶な塩を形成しうる化合物、水お
よび必要に応じてノニオン系界面活性剤を添加した後、
脱水することにより塩を析出させ、次に該塩を除去する
方法がある。塩を形成しうる化合物としては、塩酸、硫
酸、硝酸、リン酸、ピロリン酸、酸性ピロリン酸ナトリ
ウムなどが好ましい。析出させた塩は、ろ過操作や吸着
操作などにより除去できる。
【0042】(II)重合体に溶剤を添加した後、アニオ
ン交換樹脂および/またはカチオン交換樹脂と接触させ
てイオン性不純物を除去する方法。
【0043】(III)pH緩衝剤および任意にアンモニア
とキレート化剤で処理後、複合金属シアン化物錯体
(E)に起因する金属化合物を除去する方法、脂肪族ア
ルコールとキレート化剤を添加後、複合金属シアン化物
錯体(E)に起因する金属化合物を除去する方法、酸化
剤で処理後、複合金属シアン化物錯体(E)に起因する
金属化合物を除去する方法。
【0044】[モノマー]本発明で用いられる重合体
(B)は、エポキシ基含有重合性モノマーあるいはそれ
と他の重合性モノマーを重合することによって得られ
る。
【0045】エポキシ基含有重合性モノマーとしては分
子内に少なくとも1つのエポキシ基を有する重合性モノ
マーが好ましい。具体的には1−ビニル−3,4−エポ
キシシクロヘキサン、ブタジエンモノオキシド(3,4
−エポキシブテン−1)などの不飽和炭化水素オキシド
類;ビニルグリシジルエーテル、(メタ)アリルグリシ
ジルエーテルなどの不飽和グリシジルエーテル類;(メ
タ)アクリル酸グリシジル、クロトン酸グリシジル、桂
皮酸グリシジル、ビニル安息香酸グリシジル、などの不
飽和モノカルボン酸のグリシジルエステル類;不飽和ジ
カルボン酸のモノアルキルモノグリシジルエステル類も
しくはジグリシジルエステル類等が挙げられる(なお、
(メタ)アリルや(メタ)アクリルといった場合、前者
はアリルおよびメタリルの両方を、後者はアクリルおよ
びメタクリルの両方を示すこととする。以下これに準ず
る)。
【0046】これらのうち、(メタ)アクリル酸グリシ
ジル、アリルグリシジルエーテルが好ましい。
【0047】これらエポキシ基含有重合性モノマーは他
の重合性モノマーと共重合させうる。他の重合性モノマ
ーとしては一般式(4)で示される重合性モノマーの単
独または2種以上の混合物が好ましい。
【0048】CH2 =C(R3 )(R4 )・・・(4)
【0049】式中、R3 、R4 は1価の有機基。R3
しては水素原子、ハロゲン原子または1価の炭化水素基
が好ましく、R4 としては水素原子、ハロゲン原子、1
価の炭化水素基、カルボキシル基、アルコキシカルボニ
ル基、ニトリル基、アルケニル基、アシルオキシ基、ア
ミド基またはピリジル基が好ましい。
【0050】重合性モノマーとしては、スチレン、α−
メチルスチレン、クロルスチレン等のスチレン系モノマ
ー;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸エステ
ル、(メタ)アクリルアミド等のアクリル系モノマー;
アクリロニトリル、2,4−ジシアノブテン−1等のシ
アノ基含有モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル
等のビニルエステル系モノマー;ブタジエン、イソプレ
ン、クロロプレンその他のジエン系モノマー;およびこ
れら以外のオレフィン、不飽和エステル類、ハロゲン化
オレフィン、ビニルエーテルなどがある。
【0051】また必要に応じて一般式(5)で示される
シリコン化合物も本発明における重合性モノマーとして
使用できる。
【0052】Y3-n −Si(R5n6 ・・・(5)
【0053】式中、R5 は1価の炭化水素基またはハロ
ゲン化炭化水素基。Yは水酸基またはハロゲン原子、ア
ルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、ア
ミノオキシ基、ケトキシメート基、等の加水分解性基。
nは0、1または2。R6 は重合性不飽和基を有する有
機残基。
【0054】(5)式で示されるシリコン化合物として
は、具体的には、γ−(メタ)アクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピル
メチルジメトキシシランなどの加水分解性ケイ素基含有
(メタ)アクリロキシアルキル化合物、ビニルメチルジ
メトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、トリス(β−メトキシエトキシ)ビ
ニルシランなどの加水分解性ケイ素基含有ビニル化合物
などがある。
【0055】これらの共重合性モノマーは、必要に応じ
て適宜選択しうる。アクリロニトリル等のシアノ基含有
モノマー、スチレン等のスチレン系モノマーを用いた場
合には、特に優れた接着性や機械物性を発現しうるので
好ましい。
【0056】エポキシ基含有重合性モノマーと他の重合
性モノマーと共重合させて重合体(B)を得る場合に
は、エポキシ基含有重合性モノマーは、重合性モノマー
の総量の1重量%以上が好ましく、10重量%以上が特
に好ましい。
【0057】本発明の硬化性組成物は、以下に示す
(ア)〜(キ)の方法で得られる。 (ア)有機重合体(A)と重合体(B)を混合する方
法。 (イ)有機重合体(A)中において重合性モノマーの重
合を行う方法。 (ウ)有機重合体(A)中において重合体(F)の末端
不飽和基導入物(G)の存在下で重合性モノマーの重合
を行う方法。
【0058】(エ)重合体(F)の末端不飽和基導入物
(G)中で重合性モノマーの重合を行った後、末端不飽
和基導入物(G)の末端不飽和基に式(2)の水素化ケ
イ素化合物を反応させる方法。 (オ)溶剤中で重合性モノマーの重合を行った後、有機
重合体(A)と混合し、続いて溶剤を留去する方法。
【0059】(カ)溶剤中において重合体(F)の末端
不飽和基導入物(G)の存在下で重合性モノマーの重合
を行った後、末端不飽和基導入物(G)の末端不飽和基
に式(2)の水素化ケイ素化合物を反応させ、続いて溶
剤を留去する方法。 (キ)溶剤中で重合性モノマーの重合を行った後、有機
重合体(A)と混合し、続いて溶剤を留去する方法。
【0060】なお、モノマーの重合の際に使用する、有
機重合体(A)、重合体(F)および重合体(F)の末
端不飽和基導入物(G)は、前記した方法によってイオ
ン性不純物を低減した重合体が適する。
【0061】溶剤は、重合に用いる重合性モノマーの種
類に応じて適宜選択しうる。
【0062】また、重合開始剤を用いてもよく、重合開
始剤はラジカル発生剤に限定されず、重合性モノマーを
重合しうる各種化合物が使用できる。また場合によって
は重合開始剤を用いることなく放射線や熱によって重合
してもよい。重合開始剤としては、たとえばパーオキシ
ド系、アゾ系、レドックス系の重合開始剤や金属化合物
触媒などがある。具体的な重合開始剤としては、たとえ
ばアゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシ
ド、t−アルキルパーオキシエステル、アセチルパーオ
キシド、ジイソプロピルパーオキシカーボネートなどが
ある。
【0063】本発明に用いる重合体(B)は、重量比で
(A)成分/(B)成分が100/1〜1/100とな
る範囲で適宜使用されることが好ましい。100/1〜
1/10、さらに100/1〜1/1の範囲で使用され
るのが、作業性などの点で特に好ましい。
【0064】本発明の硬化性組成物はエポキシ硬化剤
(C)を含有してもよい。エポキシ硬化剤(C)として
は、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等
の脂肪族ポリアミン類、メタフェニレンジアミン等の芳
香族ポリアミン類、2級アミン類、トリス(ジメチルア
ミノメチル)フェノール等の3級アミン類、およびそれ
らの塩、酸無水物類、ポリアミド樹脂、ポリスルフィド
樹脂、三フッ化ホウ素錯化合物類、イミダゾール類、ジ
シアンジアミド類などが挙げられる。
【0065】また一般式(6)、(7)で示されるケチ
ミン類や、シラザン類のような潜在性の硬化剤も使用で
きる。
【0066】
【化1】 R78 C=N−R9 −NH−R10−N=CR1112・・・(6) R1314C=N−R15−N=CR1617 ・・・(7)
【0067】式(6)中、R7 、R8 、R11、R12は水
素原子、ハロゲン原子または1価の炭化水素基。R9
10は、2価の炭化水素基。
【0068】式(7)中、R13、R14、R16、R17は水
素原子、ハロゲン原子または1価の炭化水素基。R
15は、2価の炭化水素基。
【0069】また一般式(6)で示されるケチミン類の
イミノ基をスチレンオキシド、ブチルグリシジルエーテ
ルなどのエポキシ基含有化合物や、フェニルイソシアネ
ートなどのモノイソシアネート化合物と反応させた化合
物も使用できる。
【0070】本発明においてエポキシ硬化剤(C)は、
重量比で(B)成分/(C)成分が100/0〜100
/300となる範囲で使用されることが好ましく、10
0/0.1〜100/100の範囲で使用されることが
特に好ましい。
【0071】本発明の硬化性組成物は、エポキシ基また
はエポキシ基と反応しうる官能基と加水分解性ケイ素基
を同一分子中に含有する化合物(D)を含有してもよ
い。
【0072】化合物(D)としてはエポキシ基含有シラ
ン化合物、アミノ基含有シラン化合物、メルカプト基含
有シラン化合物、カルボキシル基含有シラン化合物およ
び(メタ)アクリロイル基含有シラン類などがある。
【0073】エポキシ基含有シラン類としては具体的に
はγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルトリエトキシシラン等がある。
【0074】アミノ基含有シラン類としては具体的には
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラ
ン、N−(N−ビニルベンジル−β−アミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノ
プロピルトリメトキシシラン、N,N’−ビス[(γ−
トリエトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン等が
ある。
【0075】メルカプト基含有シラン類としては具体的
にはγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルメチルジメトキシシラン等がある。
【0076】カルボキシル基含有シラン類としては具体
的にはβ−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−
カルボキシエチルフェニルビス(β−メトキシエトキ
シ)シラン、N−(N−カルボキシルメチル−β−アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等
がある。
【0077】(メタ)アクリロイル基含有シラン類とし
ては具体的にはγ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン
等がある。
【0078】化合物(D)は、重量比で((A)成分+
(B)成分)/(D)成分が100/0〜100/30
の範囲で使用されることが好ましい。
【0079】組成物中において重合性モノマーの重合体
(B)は、有機重合体(A)中で、微粒子状に均一に分
散していてもまた均一に溶解していてもよく、組成物の
粘度等の作業性を考慮した場合には均一に分散している
方が好ましい。
【0080】本発明の硬化性組成物には湿気との硬化を
促進させるために加水分解性ケイ素基の硬化反応を促進
する硬化促進触媒を使用してもよい。硬化促進触媒とし
ては、アルキルチタン酸塩、有機ケイ素チタン酸塩、ビ
スマストリス(2−エチルヘキソエート)、オクタン酸
錫およびジブチル錫ジラウレートのようなカルボン酸の
金属塩、ジブチルアミン−2−エチルヘキソエートのよ
うなアミン塩、ならびに他の酸性触媒および塩基性触媒
を使用できる。
【0081】本発明の硬化性組成物は、充填剤、可塑
剤、脱水剤、顔料、チキソ性付与剤、安定剤等の添加剤
を含有してもよい。
【0082】充填剤としては公知の充填剤が使用でき
る。充填剤は(A)成分と(B)成分の合計に対して0
〜1000重量%、特に50〜800重量%、さらには
50〜250重量%使用されることが好ましい。充填剤
の具体例としては以下のものが挙げられる。これらは単
独で用いてもよく2種以上併用してもよい。
【0083】炭酸カルシウム、フュームシリカ、沈降性
シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカーボンブラッ
ク、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレ
ー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナ
イト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、シラスバル
ーン、木粉、パルプ、木綿チップ、マイカ、くるみ穀
粉、もみ穀粉、グラファイト、アルミニウム微粉末、フ
リント粉末等の粉体状充填剤、石綿、ガラス繊維、ガラ
スフィラメント、炭素繊維、ケブラー繊維、ポリエチレ
ンファイバー等の繊維状充填剤。
【0084】本発明において任意に公知の可塑剤が使用
できる。可塑剤の使用量は(A)成分と(B)成分の合
計に対して0〜200重量%、特に1〜100重量%使
用されることが好ましい。可塑剤の具体例としては以下
のものが挙げられる。
【0085】フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、
フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル類。アジ
ピン酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸
ジブチル、オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エス
テル。ペンタエリスリトールエステルなどのアルコール
エステル類。リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジル
等のリン酸エステル類。エポキシ化大豆油、4,5−エ
ポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシステ
アリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤。塩素化パラフィ
ン。2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類など
のポリエステル系可塑剤、ポリオキシプロピレングリコ
ールやその誘導体等のポリオキシアルキレン類、ポリ−
α−メチルスチレン、ポリスチレン等のポリスチレンの
オリゴマー類、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレ
ン、ポリブテン、水添ポリブテン、エポキシ化ポリブタ
ジエン等のオリゴマー類等の高分子可塑剤。
【0086】本発明の硬化性組成物にはさらに貯蔵安定
性を改良するために脱水剤を添加してもよい。脱水剤と
しては、オルトギ酸アルキル類、ビニルトリメトキシシ
ラン、テトラエトキシシランなどの加水分解性有機シリ
コン化合物、加水分解性有機チタン化合物等を使用でき
る。
【0087】顔料としては酸化鉄、酸化クロム、酸化チ
タン等の無機顔料およびフタロシアニンブルー、フタロ
シアニングリーン等の有機顔料が、チキソ性付与剤とし
ては有機酸処理炭酸カルシウム、水添ひまし油、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、微粉末シリカ等
が、安定剤としては老化防止剤、紫外線吸収剤等が挙げ
られる。
【0088】本発明の硬化性組成物は、シーリング材、
防水剤、接着剤、コーティング剤等に使用しうる。特に
接着剤用として適しており、弾性接着剤用、感圧性接着
剤用として有効である。
【0089】
【実施例】
[製造例1]ジプロピレングリコールを開始剤として亜
鉛ヘキサシアノコバルテート触媒を用いてプロピレンオ
キシドの重合を行い、ポリオキシプロピレンジオールを
得た。これに水酸化ナトリウムを加え、触媒を失活させ
た後に塩酸で中和し、析出した塩を吸着剤とともに濾過
して精製物を得た。
【0090】これにイソシアネートプロピルメチルジメ
トキシシランを加え、ウレタン化反応を行い両末端をメ
チルジメトキシシリルプロピル基に変換し、有機重合体
A1を得た。残存するイオン性不純物の総量は14pp
mであった。有機重合体A1の分子量は原料ポリオキシ
プロピレンジオールの水酸基価換算分子量を基にして1
1500、分子量分布(Mw /Mn )は1.22であっ
た。
【0091】[製造例2]グリセリンを開始剤として亜
鉛ヘキサシアノコバルテート触媒を用いてプロピレンオ
キシドの重合を行い、ポリオキシプロピレントリオール
を得た。これに、ナトリウムメトキシドのメタノール溶
液を加え、メタノールを留去した後、塩化アリルを反応
させ末端の水酸基をアリルオキシ基に変換した。反応物
に少量の水分および酸性ピロリン酸ナトリウムを添加
し、塩を凝集させた後、吸着剤とともに濾過して精製物
を得た。残存するイオン性不純物の総量は3ppmであ
った。
【0092】得られた末端アリル基含有ポリオキシアル
キレンの分子量は原料ポリオキシプロピレントリオール
の水酸基価換算分子量を基にして17200、分子量分
布(Mw /Mn )は1.28であった。
【0093】得られた末端アリル基含有ポリオキシアル
キレンにメチルジメトキシシランを白金触媒存在下に反
応させて末端をメチルジメトキシシリルプロピル基に変
換し、有機重合体A2を得た。残存するイオン性不純物
の総量は3ppmであった。
【0094】有機重合体A2の分子量は原料ポリオキシ
プロピレントリオールの水酸基価換算分子量を基にして
17500、分子量分布(Mw /Mn )は1.29であ
った。
【0095】[製造例3]KOH触媒を用いて得られた
平均分子量3000のポリオキシプロピレンジオールを
金属ナトリウムにて末端ナトリウム化した後、ジブロモ
メタンと反応させて高分子量化を行った。得られた高分
子量ポリオキシプロピレンジオールを製造例2と同様の
方法で末端アリル化した後、同様に塩を凝集させ析出し
た塩を濾過して精製物を得た。
【0096】製造例2と同様の方法で、末端をメチルジ
メトキシシリルプロピル基に変換し、有機重合体A3を
得た。残存するイオン性不純物の総量は113ppmで
あった。有機重合体A3の分子量は原料ポリオキシプロ
ピレンジオールの水酸基価換算分子量を基にして920
0、分子量分布(Mw /Mn )は2.48であった。
【0097】[製造例4]グリセリンを開始剤として亜
鉛ヘキサシアノコバルテート触媒を用いてプロピレンオ
キシドの重合を行い、ポリオキシプロピレントリオール
を得た。これを製造例2と同様の方法で末端アリル化し
た。乳濁した反応物を濾紙で濾過し、薄濁った液状物を
得た。
【0098】得られた末端アリル基含有ポリオキシアル
キレンにメチルジメトキシシランを白金触媒存在下に反
応させて末端をメチルジメトキシシリルプロピル基に変
換し、有機重合体A4を得た。残存するイオン性不純物
の総量は108ppmであった。有機重合体A4の分子
量は原料ポリオキシプロピレントリオールの水酸基価換
算分子量を基にして18400、分子量分布(Mw /M
n )は1.33であった。
【0099】[製造例5〜8]有機重合体A1〜A4各
々100gのうち50gを300mlの4ツ口フラスコ
に入れ、110℃に保ちながら残りの有機重合体50g
とグリシジルメタクリレート21gとアクリロニトリル
9gとアゾビスイソブチロニトリル0.6gとの混合物
を窒素雰囲気下で撹拌しながら2時間かけて滴下した。
その後同温度で0.5時間撹拌を続けた。反応終了後未
反応モノマーを110℃、0.1mmHgで2時間加熱
減圧脱気にて除去し、有機重合体P1〜P4を得た。
【0100】[製造例9]有機重合体A2の100gに
製造例2で得られた末端アリル基含有ポリオキシアルキ
レン15gを溶解し、4ツ口フラスコに入れ、100℃
に保ちながら、グリシジルメタクリレート21gとアク
リロニトリル9gとアゾビスイソブチロニトリル0.2
gとの混合物を窒素雰囲気下で撹拌しながら2時間かけ
て滴下した。その後同温度で0.5時間撹拌を続けた。
反応終了後、未反応モノマーを110℃、0.1mmH
gで2時間加熱減圧脱気にて留去し、有機重合体P5を
得た。
【0101】[製造例10]トルエン100gに製造例
2で得られた末端アリル基含有ポリオキシアルキレン5
0gを溶解し、4ツ口フラスコに入れ、100℃に保ち
ながら、グリシジルメタクリレート70gとアクリロニ
トリル20gとスチレン10gとアゾビスイソブチロニ
トリル0.6gとの混合物を窒素雰囲気下で撹拌しなが
ら2時間かけて滴下した。その後同温度で0.5時間撹
拌を続けた。反応終了後、有機重合体A2を250g添
加し撹拌混合した後、撹拌下、トルエンおよび未反応モ
ノマーを110℃、0.1mmHgで2時間加熱減圧脱
気にて留去し、有機重合体P6を得た。
【0102】[実施例および比較例]有機重合体P1〜
P6を用いて、硬化体を作製した例を以下に示す。エポ
キシ基またはエポキシ基と反応しうる官能基と加水分解
性ケイ素基を同一分子中に含有する化合物(D)として
表1に示した化合物S1〜S2を使用した。なお、部は
重量部を示す。
【0103】
【表1】
【0104】[実施例1、2および比較例1、2]有機
重合体(P1〜P4)100部、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール5部、ジブチルス
ズジラウレート2部を添加し、よく混合し組成物を得
た。
【0105】その組成物を用いて2mm厚のシートを作
成し20℃で7日、さらに50℃で7日硬化養生後に、
引張強度と破断時伸びを測定した。結果を表2に示す。
【0106】また長さ300mm、幅25mm、厚さ
0.15mmのアルミニウム板2枚の被着体面を溶剤で
拭き、上記組成物を0.5mm厚となるようアルミニウ
ム板の両面に塗布し、両被着体面を貼り合わせ、5kg
のローラーで5回圧着した。養生は上記と同様20℃で
7日間、50℃で7日間行った。さらに50℃温水に7
日間浸漬した。アルミニウム板貼り合わせ試験体の養生
直後とさらに50℃温水に7日間浸漬した後のT型剥離
強度を、JISK6854に準じ、200mm/分の引
張速度で測定した。結果を表2に示す。
【0107】
【表2】
【0108】[実施例3、4および比較例3、4]有機
重合体(P5、P6、P3、P4)100部、ジブチル
スズジラウレート2部、および化合物S1またはS2の
4部を添加し、よく混合し組成物を得た。これら組成物
を用いて実施例1と同様の試験を行った。結果を表3に
示す。
【0109】
【表3】
【0110】[実施例5、6および比較例5、6]有機
重合体(P5、P6、P3、P4)100部、ジブチル
スズジラウレート2部、2,4,6−トリス(ジメチル
アミノメチル)フェノール5部、ジブチルスズジラウレ
ート2部、および化合物S1またはS2の2部を添加
し、よく混合し組成物を得た。これら組成物を用いて実
施例1と同様の試験を行った。結果を表4に示す。
【0111】
【表4】
【0112】
【発明の効果】本発明の硬化性組成物は、その硬化物が
著しく優れた機械強度と接着性を有し、かつ組成物の貯
蔵安定性、耐水接着性、硬化性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 171/02 JFW C09J 171/02 JFW 201/00 JAP 201/00 JAP

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複合金属シアン化物錯体(E)を触媒とし
    て開始剤にアルキレンオキシドを重合させて得られる水
    酸基含有ポリオキシアルキレン重合体(F)から誘導さ
    れ、下記式(1)で示される加水分解性ケイ素基を有
    し、かつイオン性不純物の総量が50ppm以下である
    有機重合体(A)、およびエポキシ基含有重合性モノマ
    ーあるいはそれと他の重合性モノマーを重合することに
    よって得られる重合体(B)を含有することを特徴とす
    る硬化性組成物。 −R−SiXa1 3-a・・・(1) 式中、Rは2価の有機基、R1 は炭素数1〜20の置換
    または非置換の1価の炭化水素基、Xは水酸基または加
    水分解性基、aは1、2または3。
  2. 【請求項2】エポキシ硬化剤(C)を含有することを特
    徴とする、請求項1の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】エポキシ基またはエポキシ基と反応しうる
    官能基と加水分解性ケイ素基を同一分子中に含有する化
    合物(D)を含有することを特徴とする、請求項1また
    は2の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】重合体(B)が、有機重合体(A)中に均
    一に分散している、請求項1〜3のいずれかの硬化性組
    成物。
  5. 【請求項5】有機重合体(A)中において、エポキシ基
    含有重合性モノマーあるいはそれと他の重合性モノマー
    を重合することによって得られる、請求項1〜4のいず
    れかの硬化性組成物。
  6. 【請求項6】有機重合体(A)中において、重合体
    (F)の末端不飽和基導入物(G)の存在下、エポキシ
    基含有重合性モノマーあるいはそれと他の重合性モノマ
    ーを重合することによって得られる、請求項1〜4のい
    ずれかの硬化性組成物。
  7. 【請求項7】溶剤中において重合体(F)の末端不飽和
    基導入物(G)の存在下、エポキシ基含有重合性モノマ
    ーあるいはその他の重合性モノマーを重合することによ
    って、重合体を得た後、有機重合体(A)と混合し、続
    いて溶剤を留去することによって得られる、請求項1〜
    4のいずれかの硬化性組成物。
  8. 【請求項8】イオン性不純物が、複合金属シアン化物錯
    体(E)に起因する金属化合物および/またはアルカリ
    金属化合物を含むイオン性不純物である、請求項1〜7
    のいずれかの硬化性組成物。
  9. 【請求項9】有機重合体(A)に含有されるイオン性不
    純物を、有機重合体(A)に本質的に不溶な塩とした
    後、該塩を有機重合体(A)より除去することにより有
    機重合体(A)に含有されるイオン性不純物を50pp
    m以下としてなることを特徴とする、請求項1〜8のい
    ずれかの硬化性組成物。
  10. 【請求項10】有機重合体(A)が、重合体(F)に含
    有されるイオン性不純物を、重合体(F)に本質的に不
    溶な塩とした後、該塩を重合体(F)より除去すること
    により重合体(F)に含有されるイオン性不純物を50
    ppm以下とした後、重合体(F)に加水分解性ケイ素
    基を導入して得られる有機重合体である、請求項1〜8
    のいずれかの硬化性組成物。
  11. 【請求項11】有機重合体(A)が、重合体(F)の末
    端不飽和基導入物(G)に含有されるイオン性不純物
    を、末端不飽和基導入物(G)に本質的に不溶な塩とし
    た後、該塩を末端不飽和基導入物(G)より除去するこ
    とにより末端不飽和基導入物(G)に含有されるイオン
    性不純物を50ppm以下とした後、末端不飽和基導入
    物(G)と下記式(2)で示される水素化ケイ素化合物
    と反応させることにより得られる有機重合体である、請
    求項1〜8のいずれかの硬化性組成物。 HSiXa1 3-a・・・(2) 式中、R1 は炭素数1〜20の置換または非置換の1価
    の炭化水素基、Xは水酸基または加水分解性基、aは
    1、2または3。
  12. 【請求項12】請求項1〜11のいずれかの硬化性組成
    物を含有する接着剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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