JPH08294138A - 液晶プロジェクタ - Google Patents

液晶プロジェクタ

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JPH08294138A
JPH08294138A JP7096846A JP9684695A JPH08294138A JP H08294138 A JPH08294138 A JP H08294138A JP 7096846 A JP7096846 A JP 7096846A JP 9684695 A JP9684695 A JP 9684695A JP H08294138 A JPH08294138 A JP H08294138A
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JP
Japan
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signal
color
liquid crystal
luminance signal
signals
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Application number
JP7096846A
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English (en)
Inventor
Shosuke Ozuru
祥介 大鶴
Toshimasa Tomota
利正 友田
Toshio Koizumi
寿男 小泉
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 輝度用液晶パネルとカラー用液晶パネルを用
いた液晶プロジェクタにおいて輝度信号と色信号によ
り、オリジナルな画像を再生するとともに光利用効率の
向上した液晶プロジェクタを得る。 【構成】 信号処理回路50において、負の符号を持つ
色信号を除去して色信号R,G,Bを出力する。色信号
に対する補正と逆の補正を輝度信号に加え、輝度信号
Y’を出力する。輝度信号と色信号に対する補正は、偏
光ビームスプリッタ9により、画像が合成される場合に
相殺され、オリジナルな画像が生成される。また、ブー
スタ回路により信号を増幅して出力することにより、高
輝度な画像を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー用液晶パネル
と、輝度用液晶パネルを用いた液晶プロジェクタに関す
るものである。特に、色信号と輝度信号が互いに保管し
あうことにより、オリジナルな画像を正確に再現できる
と共に、光利用効率を向上した液晶プロジェクタに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】画像処理における色の重要性に関する研
究はテレビのモノクロ放送からカラーへの変革期にあた
る1940年代に発達し1949年に最初のレポートと
して“The appaarent colors o
f small substances”が、Midd
eietonとHolmesに依って報告された。その
後、これらの研究を基にカラー放送の基本ともなるNT
SCの規格が制定された。この規格の制定に際して考慮
しなければならなかった第一の点として、モノクロ放送
との互換性がある。つまり、モノクロと同じ放送信号帯
域で、しかもモノクロ放送の受信機に対して何ら影響を
与えない放送方式の開発が必要であった。そのために、
当時の研究者達は、人間の視覚特性の研究から始め、特
に狭い面積の色に対する識別能力に注目した。その結果
として、色に対する信号帯域がモノクロに対する信号帯
域の約1/3あれば充分であるという結論を得、すべて
の放送方式にこの特性が採用されている。この互換性を
持つことが動機となった研究が、モノクロ信号に無理に
カラー信号を詰め込んだという結果にならず、その信号
方式がカラー映像信号として非常に合理的の信号方式と
なった。そして、我々は、約半世紀にわたりこの発明の
恩恵を受けてきている。
【0003】一方、デジタル化の流れは、画像信号の領
域にも普及しつつあり、デジタル信号方式においても、
人間の色に対する視覚特性は継承され、Y:U:Vに対
して4:2:2及び4:1:1のコンポーネント信号が
多くの機器で採用されている。これらの事実から、カラ
ー映像信号では、縦、横共にカラー信号は、1/2〜1
/4が合理的でしかも、人間の視覚特性に対しては充分
な帯域であることが推測できる。この輝度とカラーの帯
域比は、信号方式だけに留める必要はなく、ディスプレ
イに対しても応用することが可能なはずである。即ち、
シャドウマスク方式のカラーCRTでは特定の色または
輝度だけの解像度を違う値にすることはできなかった
が、プロジェクタ等の様な映像信号を独立した系統の発
光装置または光スイッチを用いて光変調信号に変換後に
それぞれの光変調信号を合成する装置においては、輝度
(モノクロ)だけを分離したり、特定の色だけを違う解
像度にすることが可能である。このことにより放送方式
で用いられている信号及び人間の視覚特性に合致した合
理的な表示装置を実現することが可能となる。
【0004】図14は、特開平3−296030号公報
に示された従来の液晶プロジェクタを示す図である。以
下、特開平3−296030号公報に示された記述を用
いて、図14に示す従来の液晶プロジェクタを説明す
る。
【0005】図には、液晶パネルを4枚用いた4板式の
例が示されている。この図に示される構成において、色
温度の高い光源としてのメタルハライドランプ1からの
光が、偏光ビームスプリッタ2にて、P波とS波とに分
けられる。偏光ビームスプリッタ2にて反射され、S波
と分離されたP波は、ミラー3にて反射され、液晶パネ
ル4に供給される。この液晶パネル4は、アクティブマ
トリックス駆動のTFT液晶パネルである。また、この
液晶パネル4は、画像信号から抽出され端子5を介して
供給される輝度信号Yによって駆動されている。尚、こ
の液晶パネル4は、他の色差信号R−Y、B−Y、G−
Yで駆動される液晶パネル6〜8に比して、より高解像
度のものが用いられており、また、液晶パネル6〜8と
は独立的に設けられている。上述のP波は、この液晶パ
ネル4に於いて、輝度信号Yによって変調されて輝度成
分光LYとされる。この輝度成分光LYは、出力側に設
けられている偏光ビームスプリッタ9に供給される。
【0006】偏光ビームスプリッタ2を透過し、上述の
P波と分離されたS波は、ダイクロイックミラー10に
よって原色Rの成分のみを有する光SRが反射される。
この光SRはミラー11にて反射され、液晶パネル6に
供給される。この液晶パネル6は、アクティブマトリッ
クス駆動のTFT液晶パネルである。また、この液晶パ
ネル6は、画像信号から抽出され端子12を介して供給
される色差信号R−Yによって駆動されているもので、
上述の液晶パネル4に比して、低解像度のものが用いら
れている。上述の光SRは、この液晶パネル6に於い
て、色差信号R−Yによって変調されて、赤の原色成分
光LRが形成される。この原色成分光LRは、ダイクロ
イックミラー13を透過した後、赤と緑の原色成分光を
反射するダイクロイックミラー14によって反射され、
出力側の偏光ビームスプリッタ9に供給される。
【0007】偏光ビームスプリッタ2を透過したS波
は、ダイクロイックミラー15によって原色Gの成分の
みを有する光SGが反射される。この光SGは液晶パネ
ル7に供給される。この液晶パネル7は、アクティブマ
トリックス駆動のTFT液晶パネルである。また、この
液晶パネル7は、画像信号から抽出され端子16を介し
て供給される色差信号G−Yによって駆動されているも
ので、前述の液晶パネル4に比して、低解像度のものが
用いられている。上述の光SGは、この液晶パネル7に
於いて、色差信号G−Yによって変調されて、緑の原色
成分光LGが形成される。原色成分光LGは、ダイクロ
イックミラー13、14によって反射され、出力側の偏
光ビームスプリッタ9に供給される。上述のダイクロイ
ックミラー13は、原色成分光LGのみを反射するもの
である。
【0008】ダイクロイックミラー10、15を透過し
たS波は、原色Bの成分のみを有する光SBとなり、こ
の光SBは、液晶パネル8に供給される。この液晶パネ
ル8は、アクティブマトリックス駆動のTFT液晶パネ
ルである。また、この液晶パネル8は、画像信号から抽
出され端子17を介して供給される色差信号B−Yによ
って駆動されているもので、前述の液晶パネル4に比し
て、低解像度のものが用いられている。上述の光SB
は、この液晶パネル8に於いて、色差信号B−Yによっ
て変調されて、青の原色成分光LBが形成される。この
原色成分光LBは、ミラー18にて反射され、ダイクロ
イックミラー14を透過した後、出力側の偏光ビームス
プリッタ9に供給される。
【0009】出力側の偏光ビームスプリッタ9では、上
述の輝度成分光LYが透過すると共に、3原色R、G、
Bの各原色成分光LR、LG、LBが反射されることに
よって、合成される。輝度成分光LYと、各原色成分光
LR、LG、LBとが合成された光は、投写レンズ19
を介して、図示せぬスクリーン上に投写され、これによ
って、カラー画像が再現される。この例によれば、輝度
成分光LYに対応する液晶パネル4の解像度が、各原色
成分光LR、LG、LBに対応する液晶パネル6、7、
8の解像度に比して、高いので、高解像度のカラー画像
が得られ、そして、カラー画像を明るくすることができ
る。また、液晶パネル4は高解像度のものが用いられ、
他の液晶パネル6、7、8は、上述の液晶パネル4に比
して低解像度のものでよいため、全体的なコストアップ
が防止される。
【0010】以上が、特開平3−296030号公報に
記述された従来の液晶プロジェクタの説明である。
【0011】また、特開平4−44490号公報におい
ても、3つのカラー用液晶パネルと1つの輝度用液晶パ
ネルからの出射光を合成して、画像を生成する液晶プロ
ジェクタが開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の液晶プロジェク
タは、カラー用液晶パネルに対して輝度用液晶パネルを
別個に設け、カラー用液晶パネルからの出力光と輝度用
液晶パネルからの出力光を合成するものであるが、これ
らのカラー液晶パネルと輝度用液晶パネルに対して入力
する色信号と輝度信号に対しては、何ら特別な配慮をし
ていなかった。輝度信号Y及び2つの色差信号UとVと
いうコンポーネント信号から色差信号Wを生成すると、
色差信号UとVとWのいずれかには、負の符号を持つ信
号が含まれる。この負の符号を含む信号をそのまま液晶
パネルに入力することはできない。なぜならば、負の信
号を液晶パネルを通過する光ではあらわせないからであ
る。このように、液晶パネルに入力される信号は正の符
号を持つ信号でなければならず、何らかの処理を行い、
色差信号に含まれる負の符号を持つ信号を除去しなけれ
ばならないという課題があった。また、色差信号に含ま
れる負の符号を持つ信号を除去する場合に、その影響を
最小限におさえ、できるだけオリジナルな画像と同じ画
像を再現したいという課題があった。
【0013】また、従来の液晶プロジェクタは、液晶パ
ネルを用いているので、合成された画像が暗くなってし
まうという問題点があった。図15は、偏光膜方式によ
る液晶パネルを用いた従来の液晶プロジェクタの光利用
効率を説明する図である。光源からの光の強度を100
%とすると、偏光膜によりP波かS波のいずれかの偏光
光が吸収されてしまい、偏光膜を通過した光の強度は5
0%になる。液晶パネルの変調度を100%とした場合
でも、結果的に光利用効率は50%になってしまう。
【0014】また、図16は、偏光ビームスプリッタを
用いた従来の液晶プロジェクタの光利用効率を説明する
図である。偏光ビームスプリッタは、P波を通過させ、
S波を反射する。P波は、カラー用液晶パネルに用いら
れ、S波は輝度用液晶パネルに用いられる。この場合、
S波とP波の両方の偏光光を用いているにもかかわら
ず、画像信号がカラー用液晶パネルと輝度用液晶パネル
のそれぞれに分散されることになり、結果的には、カラ
ー用液晶パネルと輝度用液晶パネルの開度がそれぞれ平
均的には50%となる。このようにして、カラー用液晶
パネルからの光の出力強度は、50%×50%=25%
となる。また、輝度用液晶パネルからの光の出力強度は
50%×50%=25%となる。最終的には両者が偏光
ビームスプリッタにより加算されるため、光利用効率は
50%となる。結果として、図15に示した偏光膜方式
を用いた液晶パネルの場合の光利用効率と図16に示し
た偏光ビームスプリッタを用いた場合の光利用効率は共
に50%となり、同じ光利用効率となる。以上のよう
に、従来の液晶プロジェクタに於いては、光源からの光
利用効率が平均的には50%となり、合成された画像が
暗いものになってしまう。
【0015】この発明は、以上のような問題点を解決す
るためになされたものであり、液晶パネルに対して、負
の符号を含まない駆動信号を供給する液晶プロジェクタ
を得ることを目的とする。
【0016】また、この発明は、前述したように、駆動
信号を補正する場合においても、オリジナルな画像をで
きるだけ忠実に再現することができる液晶プロジェクタ
を得ることを目的とする。
【0017】また、この発明は、光利用効率を向上さ
せ、高輝度の画像を生成する液晶プロジェクタを得るこ
とを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明に係る液晶プロ
ジェクタは、以下の要素を有することを特徴とする。 (a)輝度信号と第1と第2の色差信号を入力して、第
3の色差信号を生成し、輝度信号を出力するとともに、
第1〜第3の色差信号から補正信号を生成し、補正信号
により、上記第1〜第3の色差信号をそれぞれ補正し
て、色信号RとGとBを生成する信号処理回路、(b)
上記色信号RとGとBを駆動信号として入力し、光を変
調するカラー用液晶パネル、(c)上記輝度信号を駆動
信号として入力し光を変調する輝度用液晶パネル、
(d)上記カラー用液晶パネルと輝度用液晶パネルによ
り変調された光を合成する合成部。
【0019】上記信号処理部回路は、輝度信号と第1と
第2の色差信号を入力して第3の色差信号を生成するマ
トリックス演算回路と、上記第1〜第3の色差信号を入
力し、その中から最小の値を示す色差信号を補正信号と
して出力する最小値検出回路と、上記第1〜第3の色差
信号と補正信号を入力し、第1〜第3の色差信号から補
正信号を減算して色信号RとGとBを生成する変換演算
回路を備えたことを特徴とする。
【0020】上記信号処理回路は、上記補正信号により
輝度信号を補正して、補正した輝度信号を出力すること
を特徴とする。
【0021】上記変換演算回路は、輝度信号と補正信号
を加算して、補正した輝度信号を生成することを特徴と
する。
【0022】この発明に係る液晶プロジェクタは、以下
の要素を有することを特徴とする。 (a)輝度信号と色差信号を入力し、色信号RとGとB
を生成する信号処理回路、(b)輝度信号と色信号Rと
GとBの少なくともいずれかの信号を増幅するブースタ
回路、(c)上記ブースタ回路から出力された色信号R
とGとBを駆動信号として入力し、光を変調するカラー
用液晶パネル、(d)上記ブースタ回路から出力された
輝度信号を駆動信号として入力し光を変調する輝度用液
晶パネル、(e)上記カラー用液晶パネルと輝度用液晶
パネルにより変調された光を合成する合成部。
【0023】上記ブースタ回路は、輝度信号Yと色信号
RとGとBをそれぞれ増幅して増幅された輝度信号YX
と増幅された色信号RXとGXとBXを出力するブース
タ増幅器と、上記輝度信号YXを入力し、輝度信号YX
を、所定のレベルを越えた輝度信号YOとに分離して出
力する輝度信号用のクリップ回路と、上記色信号RXと
GXとBXに、上記輝度信号YOをそれぞれ加算する輝
度信号加算部とを備えたことを特徴とする。
【0024】上記ブースタ回路は、さらに、上記色信号
RXとGXとBXを入力し、色信号RXとGXとBX
を、所定のレベル以下の色信号RCとGCとBCと、所
定のレベルを越えた色信号ROとGOとBOとにそれぞ
れ分離して出力する色信号用のクリップ回路と、上記色
信号ROとGOとBOを、上記輝度信号YCに加算する
色信号加算部とを備えたことを特徴とする。
【0025】上記色信号加算部は、上記色信号ROとG
OとBOにそれぞれ所定の係数を乗算する乗算器を備え
たことを特徴とする。
【0026】
【作用】この発明においては、信号処理回路が、色差信
号UとVとWの中から負の符号を持つ信号を検出して補
正信号Sとし、補正信号Sにより色差信号UとVとWを
それぞれ補正するので、カラー用液晶パネルを駆動する
色信号RとGとBは、負の符号を含まない信号になる。
【0027】また、この発明においては、最小値検出回
路が、色差信号UとVとWの中から最小の値を示す信号
(負の符号を示す信号)を補正信号Sとして検出し、変
換演算回路が、色差信号UとVとWに対して補正信号S
を減算することにより負の符号を持つ信号を除去する。
【0028】また、この発明においては、信号処理回路
が、輝度信号Yを補正信号Sにより補正する。この輝度
信号Yの補正は、色信号の補正を補償するために行うも
のであり、合成部によりカラー用液晶パネルと輝度用液
晶パネルの光の合成の際に色信号の補正と輝度信号の補
正が相殺される。
【0029】また、この発明においては、輝度信号Yと
補正信号Sを加算することにより色信号を補償する信号
を生成する。即ち、色信号からは補正信号Sが減算さ
れ、輝度信号には補正信号Sが加算され、補正された色
信号と輝度信号がカラー用液晶パネルと輝度用液晶パネ
ルにより光に変換された後、合成部により光が加算合成
されることにより補正信号が消去される。
【0030】また、この発明においては、液晶プロジェ
クタがブースタ回路を備えているので、色信号が増幅さ
れ、カラー用液晶パネルにおける光利用効率が向上し、
高輝度な画像を生成する。
【0031】また、この発明においては、輝度信号用の
クリップ回路が、増幅の結果所定のレベルを越えた輝度
信号をオーバーフローした輝度信号として分離し、輝度
信号加算部が、オーバーフローした輝度信号を色信号に
加算することにより、輝度用液晶パネルでの白色信号の
不足分をカラー用液晶パネルにより補う。
【0032】また、この発明においては、色信号用のク
リップ回路が、増幅の結果所定のレベルを越えた色信号
をオーバーフローした色信号として分離し、色信号加算
部が、オーバーフローした色信号を輝度信号に加算する
ので、カラー用液晶パネルでの色度の不足分を輝度用液
晶パネルにより補うことができる。
【0033】また、この発明においては、色信号加算部
が乗算器を備えており、乗算器がオーバーフローした色
信号の持つ輝度成分の割合いを各オーバーフローした色
信号に乗算することにより、オーバーフローした色信号
に相当する輝度信号を輝度信号に加算する。
【0034】
【実施例】
実施例1.図1は、この発明にかかる液晶プロジェクタ
の構成を示す図である。図において、1はランプと主反
射鏡からなる光源、2は光源からの光をP波とS波に分
離する偏光ビームスプリッタ、20はP波を入力してR
とGとBの光を分離するクロスダイクロイックミラー、
4は輝度用液晶パネル、6,7,8はR,G,Bのカラ
ー用液晶パネル、41〜46は光を反射するミラー、2
1はカラー用液晶パネルからの出力光を合成するクロス
ダイクロイックミラー、9はS波とP波を合成する偏光
ビームスプリッタ、19は投写レンズである。輝度用液
晶パネルはカラー液晶パネルに比べて同等又は高解像度
のパネルである。
【0035】光源1からの光は、偏光ビームスプリッタ
2によりそれぞれP波及びS波に分離される。P波はク
ロスダイクロイックミラー20により波長により分離さ
れ、R,G,Bの光になる。これらに光はミラー41か
ら44によって反射されて、カラー用液晶パネル6,
7,8に入力される。カラー用液晶パネル6,7,8に
より変調された光はクロスダイクロイックミラー21に
より合成される。
【0036】一方、偏光ビームスプリッタ2により分離
されたS波は、ミラー45により輝度用液晶パネル4に
入力される。輝度用液晶パネル4により変調された光
は、ミラー46により偏光ビームスプリッタ9に入力さ
れる。偏光ビームスプリッタ9は、輝度用液晶パネル及
びカラー用液晶パネルからの出力光を合成する。投写レ
ンズ19は、合成した画像を図示していないスクリーン
に投写する。
【0037】また、図1において、信号処理回路50
は、輝度信号Yと色差信号UとVを入力し、輝度信号
Y’と色信号BとGとRを出力する。輝度信号Y’は、
輝度用液晶パネル4に駆動信号として出力される。色信
号BとGとRは、カラー用液晶パネル6,7,8に対し
て駆動信号として出力される。
【0038】この実施例における特徴は、信号処理回路
50が負の符号を含まない信号を駆動信号として各液晶
パネルに出力する点にある。以下、図2を用いて信号処
理回路50について説明する。図2において、51はマ
トリックス演算回路、52は最小値検出回路、53は変
換演算回路である。変換演算回路53には、加算器61
〜64が備えられている。
【0039】マトリックス演算回路51は、コンポーネ
ント信号である輝度信号Y、色差信号U,Vを入力す
る。この実施例においても、Y:U:V=4:2:2あ
るいは4:1:1のコンポーネント信号を入力する。輝
度信号Y及び色差信号UとVを入力したマトリックス演
算回路51は、色差信号Wを演算して出力する。輝度信
号Yと色差信号U,V,Wの関係は以下のような式で示
される。 Y=0.3R+0.59G+0.11B (1) U=R−Y (2) V=B−Y (3) W=G−Y (4)
【0040】マトリックス演算回路51は、上記(1)
〜(4)の式に基づいて色差信号Wを生成する。なお、
この実施例においては、輝度信号Yと色差信号U,Vか
ら色差信号Wを生成する場合を示しているが、輝度信号
と、色差信号U,V,Wのいずれか2つの色差信号か
ら、残りの他の1つの色差信号を演算することができ、
マトリックス演算回路51が色差信号Wを生成する場合
に限らず、色差信号Uあるいは色差信号Vを生成するよ
うな場合であってもかまわない。
【0041】このようにして、マトリックス演算回路5
1から出力された色差信号U,V,Wのいずれかには、
負の符号を持つ信号が一つ含まれている。負の符号を持
つ信号は、光で表すことはできないため、この負の符号
を持つ信号をそのまま駆動信号として、液晶パネルに入
力することはできない。そこで、負の符号を含まない信
号に変換する必要がある。
【0042】最小値検出回路52は、色差信号U,V,
Wの中で負の符号を持つ信号を検出する回路である。最
小値検出回路は単に三つの色差信号U,V,Wを比較し
最小値を補正信号Sとして出力する。あるいは最小値検
出回路は、三つの色差信号U,V,Wの中で負の符号を
持つ信号を検出しその信号を補正信号Sとして出力す
る。即ち、補正信号Sは、以下の式で示される。 S=Min〔U,V,W〕 (5)
【0043】変換演算回路53は、輝度信号Yと色差信
号U,V,Wと補正信号Sを入力する。加算器62〜6
4は、色差信号U,V,Wから補正信号Sを減算する。
一方、加算器61は、輝度信号に対して補正信号Sを加
算する。加算器61〜64の動作は、以下の式で表され
る。 Y’=Y+S (6) R=U−S (7) B=V−S (8) G=W−S (9)
【0044】輝度信号Yに補正信号Sを加算した新たな
輝度信号Y’は、輝度用液晶パネルの駆動信号として出
力される。また、色差信号U,V,Wから補正信号Sを
減算した信号を色信号R,G,Bとし、この色信号R,
G,Bがカラー用液晶パネル6,7,8の駆動信号とし
て出力される。
【0045】変換演算回路の演算により、負の符号を持
つ信号は存在しなくなる。例えば、一例として色差信号
Uが、色差信号UとVとWの中で最初の値を持つ信号、
即ち、負の符号を持つ信号である場合、補正信号Sは色
差信号Uとなる。即ち、S=Uとなる。上記(7)式に
より色信号R=U−U=0となる。また、(8)式及び
(9)式によりB=V−S=V−U>0及びG=W−S
=W−U>0となり、色信号BとGは、正の符号を持つ
信号となる。また、輝度信号Yに関しては、Yは正の符
号を持つ信号であり、Y>=絶対値Sという関係を持つ
ため、Y’=Y+S>0となり、輝度信号Y’も正の符
号を持つ信号となる。
【0046】このように信号処理回路50は、色信号に
対して補正信号Sを加算することにより、色信号の中に
ある負の符号を持つ信号を除去している。一方、輝度信
号に対して補正信号Sを減算することにより輝度信号を
補正している。前述したように、これらの信号は液晶パ
ネルを駆動するために用いられる。液晶パネルは、駆動
信号によって入力した光を変調して出力する。変調され
た光は、偏光ビームスプリッタ9により合成される。こ
の偏光ビームスプリッタ9による光の加算合成により、
色信号の補正に用いた補正信号Sと輝度信号の補正に用
いた補正信号Sが相殺されることになる。即ち、偏光ビ
ームスプリッタ9により、画像が合成された時点で、補
正信号Sの影響を除去し、元のコンポーネント信号から
作られる画像と同等の画像を生成することになる。
【0047】図3は、図1に示した信号処理回路の他の
構成を示す図である。図3に示した信号処理回路は、図
2に示した信号処理回路から加算器61を除去したもの
である。加算器61を除去してあるため、輝度信号の補
正は行われていない。このように輝度信号の補正が行わ
れていないため、前述したように偏光ビームスプリッタ
9における画像合成の際に、色信号R,G,Bが持って
いる補正信号Sの信号を除去することはできない。しか
し、図3に示すような信号処理回路を用いることによ
り、少なくとも液晶パネルを駆動する色信号R,G,B
は、全て負の符号を含まない信号にすることができる。
【0048】この実施例では、カラー用液晶パネルとし
て3板のパネルを用いる場合を示したが1板のパネルを
用いる場合でもよい。
【0049】実施例2.この実施例においては、光利用
効率を向上させるためにブースタ回路を追加する場合に
ついて説明する。図4は、ブースタ回路70を追加した
液晶プロジェクタの構成を示す図である。ブースタ回路
70は、信号処理回路50から出力された輝度信号Y’
と色信号R,G,Bを増幅する回路である。図4に示す
ように、輝度用液晶パネルとカラー用液晶パネルを用い
る場合には、輝度用液晶パネルとカラー用液晶パネルの
平均的な変調信号は、輝度用液晶パネルとカラー用液晶
パネルに分散されてしまうため、50%以下になる。例
え、片方が50%を超したとしても、合計で100%を
超えることはない。この特性を利用することにより、ブ
ースタ回路を追加し、輝度信号及び色信号を増幅するこ
とができる。
【0050】図5は、ブースタ回路70の構成を示す図
である。図において、81〜84は輝度信号及び色信号
を100%〜200%に増幅するブースタ増幅器、91
は輝度信号用のクリップ回路、92〜94は色信号用の
クリップ回路、101〜103は乗算器、111〜11
4は加算器である。
【0051】輝度信号Y’は、ブースタ増幅器81に入
力され、そこで100%〜200%に増幅される。増幅
された輝度信号YXは、クリップ回路91に入力され
る。クリップ回路91では、最大ドライブ電圧をクリッ
プレベルとして、入力した輝度信号YXがクリップレベ
ルを超えているかどうかを判断する。クリップレベルを
超えていない場合には、入力した輝度信号YXを、その
まま輝度信号YCとして、クリップ端子Cへ出力する。
一方、入力した輝度信号YXがクリップレベルを超えて
いる場合には、クリップレベル、即ち、最大ドライブ電
圧までの信号を輝度信号YCとして、クリップ端子Cへ
出力する。そして、クリップレベルを超えた分を輝度信
号YOとして、オーバーフロー端子OFに出力する。ク
リップ端子Cから出力された輝度信号YCは、加算器1
11に入力される。一方、オーバーフロー端子OFから
出力されたクリップレベルを超えた分の輝度信号YO
は、加算器112〜114に出力される。オーバーフロ
ーした輝度信号YOは、輝度用液晶パネルには、利用さ
れない信号であり、この分だけ白色信号の不足分が生ず
ることになる。この白色信号の不足分をカラー用液晶パ
ネルで補うために、輝度信号YOを加算器112〜11
4に入力している。
【0052】色信号RとGとBに対しても、輝度信号と
同様な増幅処理及びクリップ処理が行われる。即ち、ブ
ースタ増幅器82〜84において、色信号R,G,B
は、100%〜200%に増幅される。クリップ回路9
2〜94において、カラー用液晶パネルをドライブする
最大ドライブ電圧をクリップレベルとし、クリップレベ
ル以下の信号を色信号RC,GC,BCとして、加算器
112〜114へそれぞれ出力する。加算器112〜1
14においては、オーバーフローした輝度信号YOが入
力されており、両者が加算されることにより、最終的な
色信号R,G,Bが出力される。クリップ回路92〜9
4において、クリップレベルを超えた分として取り出さ
れた信号は、オーバーフロー端子OFから、色信号R
O,GO,BOとして、乗算器101〜103に出力さ
れる。乗算器101の係数は、0.3であり、乗算器1
02の係数は、0.11であり、乗算器103の係数
は、0.59である。これは、前述した(1)式の係数
と同じである。即ち、オーバーフローした色信号に対し
て(1)式の計算を行うことにより、オーバーフローし
た色信号の輝度を求めていることになる。乗算器101
〜103で係数を掛けられた色信号は、加算器111に
出力される。加算器111においては、輝度信号YC
と、係数を掛けれた色信号、即ち、オーバーフローした
色の輝度信号が加算され、最終的な輝度信号Y’として
出力される。
【0053】図6は、クリップ回路の動作を示す図であ
る。ここでは、輝度信号をクリップする輝度信号用のク
リップ回路91の場合を例にして説明する。また、ブー
スタ増幅器81が、輝度信号を100%に増幅する場合
と、200%に増幅する場合について説明する。また、
図6に示すように、液晶パネルを駆動する駆動信号の最
大ドライブ電圧が6ボルトの場合について説明する。即
ち、クリップレベル=6ボルトである。
【0054】ブースタ増幅器が100%増幅に設定され
ている場合、即ち、増幅度が1倍である場合には、輝度
信号Y’は増幅されることなく、そのままブースタ増幅
器を通過する。図6においては、ブースタ増幅器が10
0%増幅に設定されている場合、Y’で示されている。
即ち、入力信号と出力信号の値は、同じである。但し、
クリップレベルが6ボルトに設定されているので、輝度
信号Y’の値が6ボルトを超えた場合でも、クリップ回
路は、クリップ端子Cから6ボルト以上の輝度信号を出
力しない。
【0055】次に、ブースタ増幅器が200%増幅に設
定されてる場合、即ち、入力信号を2倍にして出力する
場合について説明する。図6においては、ブースタ増幅
器が2倍増幅を行うため、輝度信号Y’の値に対して、
出力される輝度信号YXは、2倍の値を持っている。例
えば、入力した輝度信号Y’が2ボルトの場合には、ブ
ースタ増幅器から出力された輝度信号YXは、4ボルト
となる。また、入力した輝度信号Y’が4ボルトの場合
には、出力された輝度信号YXは、8ボルトになる。ク
リップ回路91は、6ボルトまでの信号をクリップ端子
から輝度信号YCとして出力する。従って、輝度信号Y
Xが0ボルト〜6ボルトまでの場合までは、そのままク
リップ端子Cから入力した輝度信号YXを、輝度信号Y
Cとして出力する。入力した輝度信号YXが6ボルト以
上の場合であっても、クリップ端子Cからは、6ボルト
の輝度信号YCが出力され続ける。一方、入力した輝度
信号YXが6ボルト以上の場合は、オーバーフロー端子
OFからオーバーフローした輝度信号YOが出力され
る。図6においては、斜線で示す部分がオーバーフロー
した輝度信号YOを示す部分である。例えば、輝度信号
YXが8ボルトの場合には、オーバーフローした輝度信
号は、2ボルトとなり、オーバーフロー端子OFから2
ボルトの輝度信号YOが出力される。この2ボルトの輝
度信号YOは、加算器112〜114により、色信号に
加算されることになる。
【0056】図6に示す場合は、輝度信号の場合を例に
して説明しているが、色信号R,G,Bについても同様
の動作が行われる。
【0057】図7は、ブースタ増幅器が150%の増幅
をする場合を示しいる。前述した図6と異なる点は、ク
リップ回路に入力される輝度信号YXの傾きが図6の場
合に比べて、緩やかになっている点である。図7の場合
は、輝度信号Y’が4ボルト以上になると、ブースタ増
幅器により150%に増幅された輝度信号YXが6ボル
ト以上になり、オーバーフローした輝度信号YOが発生
する。
【0058】次に、図8〜図10を用いてこの実施例に
おけるブースタ回路を用いた場合の輝度と飽和度の関係
について説明する。図8は、ブースタ増幅器が100%
の増幅を行う場合の輝度と飽和度の関係を示している。
図9は、ブースタ増幅器が200%の増幅を行う場合の
輝度と飽和度の関係を示している。図10は、ブースタ
増幅器が150%の増幅を行う場合の輝度と飽和度の関
係を示している。ここで、飽和度とは、色度の表示結果
を示すものであり、飽和度100%の場合は、色度の劣
化が生じない場合をいう。図8に示す場合は、信号の増
幅を行わない場合を示している。この場合は、飽和度
は、100%まで満足させることができる。即ち、色度
の劣化を生じないで画像を再生表示させることができ
る。但し、前述したように光利用効率は、たかだか50
%程度であり、充分な明るさを持った画像を提供するこ
とができない。
【0059】図9に示す場合は、ブースタ増幅器が20
0%の増幅を行う場合である。この場合は、信号が20
0%に増幅されたおかげで、輝度が2倍になる。しか
し、前述したように、信号が200%に増幅されたおか
げで、オーバーフローを起こす場合が生ずる。このオー
バーフローを起こした場合の色信号は、輝度に加算され
ることになるが、色度の劣化、即ち、飽和度の減少を生
ずる。例えば、赤色について説明すると、図9に示すよ
うに、200%増幅して輝度が0%〜50%の領域にな
る場合には、赤色の飽和度は100%であるが、輝度が
50%〜100%に増幅された領域においては、100
%から77%に飽和度が次第に減少する。即ち、図9に
示す縦線部の領域内で赤色を表示することができる。同
様に、緑色に関しても増幅された50%〜100%の領
域において、100%から62.8%に次第に減少す
る。即ち、図9に示す横線部の領域内で緑色を表示する
ことができる。青色に関しては、100%から90%に
次第に減少する。即ち、図9に示す斜線部の領域内で青
色を表示することができる。これらの飽和度の減少の傾
きは、(1)式の係数、即ち、図5に示した乗算器10
1〜103の係数に依存している。また、飽和度の減少
が生ずるのは、輝度が50%〜100%の範囲内であ
る。これは、図6に示したように、入力した色信号が0
ボルト〜3ボルトの場合には、2倍に増幅された場合で
も、そのまま液晶パネルを駆動する駆動信号として利用
することができるが、入力した信号が3ボルト以上を超
えた場合には、2倍にすることにより、オーバーフロー
してしまう信号が生ずるからである。
【0060】図10に示す場合は、ブースタ増幅器が1
50%の増幅を行う場合を示している。150%の増幅
を行う場合でも、飽和度の減少が生ずる。例えば、輝度
が100%になると、赤色で表示できる最大の飽和度
は、87%になる。同様に、緑色は、77%になる。ま
た、青色は、94.8%になる。また、飽和度が劣化し
始める位置は、図9とは異なり、50%と100%の間
になる。これは、図7に示したように、オーバーフロー
する信号が生じ始めるのは、入力した色信号が4ボルト
を超えた部分からであるためである。入力した色信号
R,G,Bが0ボルト〜4ボルトまでの範囲において
は、それらの色信号が100%カラー液晶パネルを駆動
するために用いられるのに対し、入力した色信号R,
G,Bが4ボルト以上の場合には、クリップ回路により
オーバーフローした分がカットされてしまうため、飽和
度の減少を生ずることになる。図10に示す場合は、1
50%の増幅をしている場合であるため、図9に示す場
合に比べて、飽和度の減少する範囲が少なくなる。
【0061】このように、図9及び図10は、輝度が非
常に高く、かつ、色度の高いところでは、色度が多少劣
化してしまうという不具合があることを示している。こ
の増幅による飽和度の劣化とは、白色光による輝度の補
償により色度が低下し、色度の高いところでは、本来の
色よりいくらか白く見える現象である。もし、輝度が非
常に高く、色度の高いところでの色度の多少の劣化を妥
協するとすれば、このブースタ回路を用いることによ
り、光利用効率を大幅に向上させることができる。図9
及び図10からも分かるように、ブーストを掛けても表
示できなくなる領域は、そう大きくなく、また、自然画
において、図9及び図10に示すような表示できなくな
る領域が使用される頻度は、かなり低いものと思われ
る。そこで、この妥協は、実用上然程問題でなく、それ
以上に明るい輝度が得られる方が利点として大きいと思
われる。しかし、使用者の趣向もあるので、標準的に
は、ブースタ増幅器を100%増幅に設定しておいて、
好みに応じて上げることができる機能にすることが望ま
しい。このように、ブースタ増幅器の増幅度は、好みに
応じて使用者が自由に調節できるようにすることが望ま
しい。また、ブースタ増幅器81〜84は、連動して同
じ増幅率を設定できるようにしても構わないし、或い
は、別々な増幅率を設定できるようにしても構わない。
【0062】この実施例のブースタ回路を備えることに
より、図11に示すように、輝度用液晶パネル及びカラ
ー用液晶パネルの合計変調率が、従来は、100%まで
に抑えられていたのが、200%まで持ち上げられ、P
波,S波それぞれの偏光光を最大100%透すことにな
り、パネルの開口率等の効率を無視すれば、P波,S波
それぞれの最大透過率が100%となり、光利用効率と
しても100%となり、従来の偏硬膜方式の2倍とな
る。
【0063】前述したように、輝度用液晶パネルとカラ
ー用液晶パネルの平均的な変調信号は、経路が輝度用と
カラー用に2分されているので、50%以下である。こ
のような特性を利用することにより、ブースタ回路を設
け、信号を増幅させることにより、液晶パネルの開度を
増大させることにより、結果として光利用効率を上げた
液晶プロジェクタを得ることができる。
【0064】図12は、ブースタ回路の他の例を示す図
である。図12に示すブースタ回路においては、色信号
R,G,Bのオーバーフローを取り扱わない場合を示し
ている。図12に示すブースタ回路においては、輝度信
号のオーバーフローが生じた場合だけ、色信号R,G,
Bに対してその不足分を補うようにした例を示してい
る。
【0065】図13は、ブースタ回路の他の例を示す図
である。図13に示すブースタ回路は、輝度信号のオー
バーフローを取り扱わない場合を示している。図13に
示すブースタ回路は、色信号において、オーバーフロー
が生じた場合のみ、輝度信号にその不足分を補う場合を
示している。
【0066】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、負の
符号を含まない駆動信号により液晶パネルを駆動するこ
とができる。
【0067】また、この発明によれば、最小値検出回路
により負の符号を持つ信号を検出し、変換演算回路によ
る減算処理という簡単な処理により負の符号を持つ信号
をなくすことができる。
【0068】また、この発明によれば、輝度信号を補正
することにより色信号の補正を相殺することができる。
【0069】また、この発明によれば、輝度信号の補正
を加算処理という簡単な処理により行うことができる。
【0070】また、この発明によれば、液晶パネルを駆
動する駆動信号を増幅するので、光利用効率が向上した
液晶プロジェクタを得ることができる。
【0071】また、この発明によれば、輝度信号の過増
幅により利用されない輝度信号を色信号に加算するので
輝度信号の増幅を無駄にすることがない。
【0072】また、この発明によれば、色信号の過増幅
により利用されない色信号を輝度信号に加算するので色
信号の増幅結果を無駄にしない。
【0073】また、この発明によれば、乗算器により各
色信号の輝度成分の割合を乗算するのでオーバーフロー
した色信号から輝度信号を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の液晶プロジェクタの構成を示す図
である。
【図2】 この発明の信号処理回路の構成を示す図であ
る。
【図3】 この発明の信号処理回路の他の構成を示す図
である。
【図4】 この発明のブースタ回路を備えた液晶プロジ
ェクタの構成を示す図である。
【図5】 この発明のブースタ回路の構成を示す図であ
る。
【図6】 この発明のブースタ回路の増幅率が200%
の場合の動作を示す図である。
【図7】 この発明のブースタ回路の増幅率が150%
の場合の動作を示す図である。
【図8】 この発明のブースタ回路のカラー飽和度を説
明する図である。
【図9】 この発明のブースタ回路のカラー飽和度を説
明する図である。
【図10】 この発明のブースタ回路のカラー飽和度を
説明する図である。
【図11】 この発明のブースタ回路を持つ液晶プロジ
ェクタの光利用効率を説明する図である。
【図12】 この発明のブースタ回路の他の構成を示す
図である。
【図13】 この発明のブースタ回路の他の構成を示す
図である。
【図14】 従来の液晶プロジェクタの構成を示す図で
ある。
【図15】 従来の偏光膜方式の液晶プロジェクタの光
利用効率を説明する図である。
【図16】 従来のブースタ回路を備えていない液晶プ
ロジェクタの光利用効率を説明する図である。
【符号の説明】
1 光源、2 偏光ビームスプリッタ、4 輝度用液晶
パネル、6,7,8カラー用液晶パネル、9 偏光ビー
ムスプリッタ、20,21 クロスダイクロイックミラ
ー、50 信号処理回路、51 マトリックス演算回
路、52 最小値検出回路、53 変換演算回路、6
1,62,63,64 加算器、70 ブースタ回路、
81〜83 ブースタ増幅器、91 輝度信号用のクリ
ップ回路、92〜94 カラー信号用のクリップ回路、
101〜103 乗算器、111〜114 加算器。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の要素を有する液晶プロジェクタ (a)輝度信号と第1と第2の色差信号を入力して、第
    3の色差信号を生成し、輝度信号を出力するとともに、
    第1〜第3の色差信号から補正信号を生成し、補正信号
    により、上記第1〜第3の色差信号をそれぞれ補正し
    て、色信号RとGとBを生成する信号処理回路、 (b)上記色信号RとGとBを駆動信号として入力し、
    光を変調するカラー用液晶パネル、 (c)上記輝度信号を駆動信号として入力し光を変調す
    る輝度用液晶パネル、 (d)上記カラー用液晶パネルと輝度用液晶パネルによ
    り変調された光を合成する合成部。
  2. 【請求項2】 上記信号処理部回路は、輝度信号と第1
    と第2の色差信号を入力して第3の色差信号を生成する
    マトリックス演算回路と、上記第1〜第3の色差信号を
    入力し、その中から最小の値を示す色差信号を補正信号
    として出力する最小値検出回路と、上記第1〜第3の色
    差信号と補正信号を入力し、第1〜第3の色差信号から
    補正信号を減算して色信号RとGとBを生成する変換演
    算回路を備えたことを特徴とする請求項1記載の液晶プ
    ロジェクタ。
  3. 【請求項3】 上記信号処理回路は、上記補正信号によ
    り輝度信号を補正して、補正した輝度信号を出力するこ
    とを特徴とする請求項2記載の液晶プロジェクタ。
  4. 【請求項4】 上記変換演算回路は、輝度信号と補正信
    号を加算して、補正した輝度信号を生成することを特徴
    とする請求項3記載の液晶プロジェクタ。
  5. 【請求項5】 以下の要素を有する液晶プロジェクタ (a)輝度信号と色差信号を入力し、色信号RとGとB
    を生成する信号処理回路、 (b)輝度信号と色信号RとGとBの少なくともいずれ
    かの信号を増幅するブースタ回路、 (c)上記ブースタ回路から出力された色信号RとGと
    Bを駆動信号として入力し、光を変調するカラー用液晶
    パネル、 (d)上記ブースタ回路から出力された輝度信号を駆動
    信号として入力し光を変調する輝度用液晶パネル、 (e)上記カラー用液晶パネルと輝度用液晶パネルによ
    り変調された光を合成する合成部。
  6. 【請求項6】 上記ブースタ回路は、輝度信号Yと色信
    号RとGとBをそれぞれ増幅して増幅された輝度信号Y
    Xと増幅された色信号RXとGXとBXを出力するブー
    スタ増幅器と、 上記輝度信号YXを入力し、輝度信号YXを、所定のレ
    ベルを越えた輝度信号YOとに分離して出力する輝度信
    号用のクリップ回路と、 上記色信号RXとGXとBXに、上記輝度信号YOをそ
    れぞれ加算する輝度信号加算部とを備えたことを特徴と
    する請求項5記載の液晶プロジェクタ。
  7. 【請求項7】 上記ブースタ回路は、さらに、 上記色信号RXとGXとBXを入力し、色信号RXとG
    XとBXを、所定のレベル以下の色信号RCとGCとB
    Cと、所定のレベルを越えた色信号ROとGOとBOと
    にそれぞれ分離して出力する色信号用のクリップ回路
    と、 上記色信号ROとGOとBOを、上記輝度信号YCに加
    算する色信号加算部とを備えたことを特徴とする請求項
    6記載の液晶プロジェクタ。
  8. 【請求項8】 上記色信号加算部は、上記色信号ROと
    GOとBOにそれぞれ所定の係数を乗算する乗算器を備
    えたことを特徴とする請求項7記載の液晶プロジェク
    タ。
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