JPH08293650A - 高周波回路用基板 - Google Patents
高周波回路用基板Info
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- JPH08293650A JPH08293650A JP9849095A JP9849095A JPH08293650A JP H08293650 A JPH08293650 A JP H08293650A JP 9849095 A JP9849095 A JP 9849095A JP 9849095 A JP9849095 A JP 9849095A JP H08293650 A JPH08293650 A JP H08293650A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- frequency circuit
- dielectric sheet
- metal foil
- dielectric
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- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高周波回路用基板を構成する誘電体シートの
強度が高く、誘電率や誘電正接が低くて誘電率のばらつ
きが小さく、かつ誘電体シートと金属箔とのピール強度
が高く、反りが少ない高周波回路用基板を提供する。 【構成】 誘電体シートの少なくとも片面に接着層を介
して金属箔が積層されてなる高周波回路用基板であっ
て、前記誘電体シートが強化用繊維とポリオレフィン系
ポリマーとからなり、誘電体シートと金属箔とのピール
強度が0.5kg/cm以上であることを特徴とする高
周波回路用基板。
強度が高く、誘電率や誘電正接が低くて誘電率のばらつ
きが小さく、かつ誘電体シートと金属箔とのピール強度
が高く、反りが少ない高周波回路用基板を提供する。 【構成】 誘電体シートの少なくとも片面に接着層を介
して金属箔が積層されてなる高周波回路用基板であっ
て、前記誘電体シートが強化用繊維とポリオレフィン系
ポリマーとからなり、誘電体シートと金属箔とのピール
強度が0.5kg/cm以上であることを特徴とする高
周波回路用基板。
Description
【0001】
【産業用の利用分野】本発明は、高周波回路用基板に関
するものであり、さらに詳しくは衛星放送等のマイクロ
波受信用平板アンテナや、衛星通信、移動体無線等に好
適に利用できる高周波回路用基板に関するものである。
するものであり、さらに詳しくは衛星放送等のマイクロ
波受信用平板アンテナや、衛星通信、移動体無線等に好
適に利用できる高周波回路用基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクス分野や通信用分
野において使用される周波数は、半導体技術等の進歩に
伴って次第に高周波の領域に移行し、従来のキロヘルツ
の領域からメガヘルツやギガヘルツの領域にシフトして
いる。これらの高周波帯域では伝送のエネルギー損失が
大きくなりやすいので、比誘電率(以下εrという)や
誘電正接(以下tanδという)がより小さな誘電体を
用いた基板が必要になってきている。
野において使用される周波数は、半導体技術等の進歩に
伴って次第に高周波の領域に移行し、従来のキロヘルツ
の領域からメガヘルツやギガヘルツの領域にシフトして
いる。これらの高周波帯域では伝送のエネルギー損失が
大きくなりやすいので、比誘電率(以下εrという)や
誘電正接(以下tanδという)がより小さな誘電体を
用いた基板が必要になってきている。
【0003】これら高周波回路用基板の誘電体層には、
従来よりポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、
ポリスチレンやポリフェニレンオキシド等のようなεr
やtanδの低い材料をガラス繊維織物や不織布などの
補強材で強化した材料が用いられてきたが、補強材であ
るガラス繊維は一般にεrやtanδが高いために伝送
のエネルギー損失を低下させることには限界があった。
従来よりポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、
ポリスチレンやポリフェニレンオキシド等のようなεr
やtanδの低い材料をガラス繊維織物や不織布などの
補強材で強化した材料が用いられてきたが、補強材であ
るガラス繊維は一般にεrやtanδが高いために伝送
のエネルギー損失を低下させることには限界があった。
【0004】一方、空気は比誘電率が1と低いので、こ
れを誘電体層に含有させてεrやtanδを低下させた
高周波回路用基板が知られており、例えば特開昭60−
167394号公報には、ガラス微小中空球をポリオレ
フィン樹脂の誘電体層に混入させた回路基板が開示され
いるが、これらの誘電体層を用いた回路基板は、誘電体
層中で微小中空球を均一に分散させることが難しく、ε
rのばらつきが大きいこと、また温度変化に対しての寸
法変化や反りが大きくなる傾向があるという問題があっ
た。
れを誘電体層に含有させてεrやtanδを低下させた
高周波回路用基板が知られており、例えば特開昭60−
167394号公報には、ガラス微小中空球をポリオレ
フィン樹脂の誘電体層に混入させた回路基板が開示され
いるが、これらの誘電体層を用いた回路基板は、誘電体
層中で微小中空球を均一に分散させることが難しく、ε
rのばらつきが大きいこと、また温度変化に対しての寸
法変化や反りが大きくなる傾向があるという問題があっ
た。
【0005】また、特開昭63−58988号公報、特
開平2−261641号公報および特開平3−1331
7号公報などにはポリオレフィン等の樹脂粉末を焼結し
て得られる樹脂粉末と空気の分散焼結誘電体(プラスチ
ック粉末焼結多孔質体)を基板の誘電体層に使用する方
法が提案されている。この方法により製造される基板
は、εrやtanδが小さく高周波特性は良好である
が、誘電体層であるシートの強度が不十分であるため、
シートの内面に金属箔を積層した場合、反りが発生しや
すいという問題があった。
開平2−261641号公報および特開平3−1331
7号公報などにはポリオレフィン等の樹脂粉末を焼結し
て得られる樹脂粉末と空気の分散焼結誘電体(プラスチ
ック粉末焼結多孔質体)を基板の誘電体層に使用する方
法が提案されている。この方法により製造される基板
は、εrやtanδが小さく高周波特性は良好である
が、誘電体層であるシートの強度が不十分であるため、
シートの内面に金属箔を積層した場合、反りが発生しや
すいという問題があった。
【0006】一方、特開平5−271436号公報に
は、ポリオレフィン系ポリマーと強化繊維とからなる誘
電体シートは、高周波帯で使われる金属張り積層板に利
用することができ、得られた基板は反りが少ないもので
あることが開示されている。しかしながら、高周波回路
用基板として使用していくには、上記誘電体シートと金
属箔との接着強度を向上させる必要があった。
は、ポリオレフィン系ポリマーと強化繊維とからなる誘
電体シートは、高周波帯で使われる金属張り積層板に利
用することができ、得られた基板は反りが少ないもので
あることが開示されている。しかしながら、高周波回路
用基板として使用していくには、上記誘電体シートと金
属箔との接着強度を向上させる必要があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような状況に鑑
み、本発明の課題は、誘電体シートの強度が高く、εr
やtanδが低くてεrのばらつきが小さく、かつ誘電
体シートと金属箔とのピール強度が大きく、反りが少な
い高周波回路用基板を提供することにある。
み、本発明の課題は、誘電体シートの強度が高く、εr
やtanδが低くてεrのばらつきが小さく、かつ誘電
体シートと金属箔とのピール強度が大きく、反りが少な
い高周波回路用基板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、特定の強化用
繊維で強化されたポリオレフィン系ポリマーからなる誘
電体シートに接着層を介して金属箔を積層すると、前記
課題が達成されることを見い出し、本発明に到達した。
な課題を解決するために鋭意検討の結果、特定の強化用
繊維で強化されたポリオレフィン系ポリマーからなる誘
電体シートに接着層を介して金属箔を積層すると、前記
課題が達成されることを見い出し、本発明に到達した。
【0009】すなわち、本発明は、誘電体シートの少な
くとも片面に接着層を介して金属箔が積層されてなる高
周波回路用基板であって、前記誘電体シートが強化用繊
維とポリオレフィン系ポリマーとからなり、誘電体シー
トと金属箔とのピール強度が0.5kg/cm以上であ
ることを特徴とする高周波回路用基板を要旨とするもの
である。
くとも片面に接着層を介して金属箔が積層されてなる高
周波回路用基板であって、前記誘電体シートが強化用繊
維とポリオレフィン系ポリマーとからなり、誘電体シー
トと金属箔とのピール強度が0.5kg/cm以上であ
ることを特徴とする高周波回路用基板を要旨とするもの
である。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。図1〜図
3は本発明の高周波回路用基板の各種態様の積層構造を
示す断面図であり、図1は金属板4の上に接着層2を介
して誘電体シート3が積層され、さらに接着層2を介し
て金属箔1が積層された高周波回路用基板であり、図2
は誘電体シート3の両面に接着層2を介して金属箔1が
積層されてなる高周波回路用基板であり、図3は誘電体
シート3の片面に接着層2を介して金属箔1が積層され
てなる高周波回路用基板である。
3は本発明の高周波回路用基板の各種態様の積層構造を
示す断面図であり、図1は金属板4の上に接着層2を介
して誘電体シート3が積層され、さらに接着層2を介し
て金属箔1が積層された高周波回路用基板であり、図2
は誘電体シート3の両面に接着層2を介して金属箔1が
積層されてなる高周波回路用基板であり、図3は誘電体
シート3の片面に接着層2を介して金属箔1が積層され
てなる高周波回路用基板である。
【0011】誘電体シートは、強化用繊維とポリオレフ
ィン系ポリマーとから構成されていて、誘電体シートの
気孔率は20〜80体積%が好ましく、30〜50体積
%であることがより好ましい。気孔率が20体積%より
小さいとεrやtanδが大きくなる傾向にあり、80
体積%を超えるとシートの強度が小さくなる傾向にあ
る。
ィン系ポリマーとから構成されていて、誘電体シートの
気孔率は20〜80体積%が好ましく、30〜50体積
%であることがより好ましい。気孔率が20体積%より
小さいとεrやtanδが大きくなる傾向にあり、80
体積%を超えるとシートの強度が小さくなる傾向にあ
る。
【0012】強化用繊維としては、ポリプロピレン繊
維、ポリエチレン繊維、超高分子量ポリエチレン繊維な
どのポリオレフィン系繊維、ポリテトラフルオロエチレ
ン繊維、石英繊維、ガラス繊維などが挙げられるが、ポ
リプロピレン繊維、超高分子量ポリエチレン繊維が特に
好ましく、これらは混合して用いることもできる。強化
用繊維の平均繊維長は、1〜50mmであることが好ま
しく、3〜25mmであることがより好ましい。平均繊
維長が1mmより短い場合には、十分な強度のシートが
得られにくい傾向があり、50mmを超える場合は、ポ
リオレフィン系ポリマーとの十分な均一性が得られにく
い傾向がある。また強化用繊維の平均繊維径としては、
2〜100μmであることが好ましく、5〜50μmで
あることがより好ましい。平均繊維径が2μm未満では
気孔率が小さくなる傾向にあり、100μmを超えると
十分な強度のシートが得られにくい傾向にある。
維、ポリエチレン繊維、超高分子量ポリエチレン繊維な
どのポリオレフィン系繊維、ポリテトラフルオロエチレ
ン繊維、石英繊維、ガラス繊維などが挙げられるが、ポ
リプロピレン繊維、超高分子量ポリエチレン繊維が特に
好ましく、これらは混合して用いることもできる。強化
用繊維の平均繊維長は、1〜50mmであることが好ま
しく、3〜25mmであることがより好ましい。平均繊
維長が1mmより短い場合には、十分な強度のシートが
得られにくい傾向があり、50mmを超える場合は、ポ
リオレフィン系ポリマーとの十分な均一性が得られにく
い傾向がある。また強化用繊維の平均繊維径としては、
2〜100μmであることが好ましく、5〜50μmで
あることがより好ましい。平均繊維径が2μm未満では
気孔率が小さくなる傾向にあり、100μmを超えると
十分な強度のシートが得られにくい傾向にある。
【0013】ポリオレフィン系ポリマーとしては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリ−
4−メチルペンテン、塩素化ポリエチレンなどのポリオ
レフィン単独重合体、及びエチレンとプロピレン、イソ
ブチレン、イソペンテン、1−ヘキセン、4−メチルペ
ンテン、アクリル酸、メタアクリル酸、又は酢酸ビニル
とのポリオレフィン共重合体などが挙げられ、共重合体
におけるエチレン以外の共重合成分の配合量としては1
0モル%以下が好ましい。これらの中でも、ポリエチレ
ンが好ましく、特に分子量が約100万以上(粘度法に
よる測定値)の超高分子量ポリエチレンが好ましい。
エチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリ−
4−メチルペンテン、塩素化ポリエチレンなどのポリオ
レフィン単独重合体、及びエチレンとプロピレン、イソ
ブチレン、イソペンテン、1−ヘキセン、4−メチルペ
ンテン、アクリル酸、メタアクリル酸、又は酢酸ビニル
とのポリオレフィン共重合体などが挙げられ、共重合体
におけるエチレン以外の共重合成分の配合量としては1
0モル%以下が好ましい。これらの中でも、ポリエチレ
ンが好ましく、特に分子量が約100万以上(粘度法に
よる測定値)の超高分子量ポリエチレンが好ましい。
【0014】ポリオレフィン系ポリマーの使用形態は粉
末で用いるのが好ましく、その粉末の粒子径としては、
0.4mm以下が好ましく、0.01〜0.4mmであ
ることがより好ましい。0.01mmより小さいと2次
凝集を起こしやすい傾向があり、0.04mmを超える
と強化用繊維との十分な均一性が得られにくい傾向があ
る。また、ポリオレフィン系ポリマーの一部をパルプと
して用いると、誘電体シートの強度が向上し金属箔との
接着強度が向上する。パルプとしては、ポリエチレン系
パルプを用いるのが好ましい。
末で用いるのが好ましく、その粉末の粒子径としては、
0.4mm以下が好ましく、0.01〜0.4mmであ
ることがより好ましい。0.01mmより小さいと2次
凝集を起こしやすい傾向があり、0.04mmを超える
と強化用繊維との十分な均一性が得られにくい傾向があ
る。また、ポリオレフィン系ポリマーの一部をパルプと
して用いると、誘電体シートの強度が向上し金属箔との
接着強度が向上する。パルプとしては、ポリエチレン系
パルプを用いるのが好ましい。
【0015】誘電体シートにおける強化用繊維とポリオ
レフィン系ポリマーとの混合比としては、ポリオレフィ
ン系ポリマー100重量部に対して、強化用繊維25〜
400重量部であることが好ましく、30〜100重量
部であることがより好ましい。強化用繊維の割合が25
重量部より小さいと十分な強度のシートが得られにくい
傾向があり、400重量部を超えるとシートを作製する
ことが難しくなる傾向がある。また前記したパルプの割
合としては、シートの強度及び金属箔との接着性の点か
らポリオレフィン系ポリマー100重量部に対し5〜1
7重量部とするのが好ましい。
レフィン系ポリマーとの混合比としては、ポリオレフィ
ン系ポリマー100重量部に対して、強化用繊維25〜
400重量部であることが好ましく、30〜100重量
部であることがより好ましい。強化用繊維の割合が25
重量部より小さいと十分な強度のシートが得られにくい
傾向があり、400重量部を超えるとシートを作製する
ことが難しくなる傾向がある。また前記したパルプの割
合としては、シートの強度及び金属箔との接着性の点か
らポリオレフィン系ポリマー100重量部に対し5〜1
7重量部とするのが好ましい。
【0016】本発明において接着層は誘電体シートと金
属箔又は金属板との接着性を向上させるために設けるも
のであるが、誘電体シートのεrやtanδを低く保つ
ためにはできる限り薄くすることが好ましく、通常は接
着強度等の点から0.03〜0.1mmのものが好まし
く用いられる。接着層としては、熱接着性フィルムや合
成樹脂系接着剤が用いられるが、熱接着性フィルムの方
が作業性の点で優れているので好ましい。
属箔又は金属板との接着性を向上させるために設けるも
のであるが、誘電体シートのεrやtanδを低く保つ
ためにはできる限り薄くすることが好ましく、通常は接
着強度等の点から0.03〜0.1mmのものが好まし
く用いられる。接着層としては、熱接着性フィルムや合
成樹脂系接着剤が用いられるが、熱接着性フィルムの方
が作業性の点で優れているので好ましい。
【0017】熱接着性フィルムとしては、例えばエチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン−無水マレ
イン酸グラフト共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタク
リル酸重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル−酢
酸ビニル三元共重合体などのようにポリオレフィンに
α、β−不飽和カルボン酸、そのエステル、その酸無水
物を共重合もしくはグラフト共重合させたものが挙げら
れ、中でもエチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエ
チレン−無水マレイン酸グラフト共重合体が好ましい。
ン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン−無水マレ
イン酸グラフト共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタク
リル酸重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル−酢
酸ビニル三元共重合体などのようにポリオレフィンに
α、β−不飽和カルボン酸、そのエステル、その酸無水
物を共重合もしくはグラフト共重合させたものが挙げら
れ、中でもエチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエ
チレン−無水マレイン酸グラフト共重合体が好ましい。
【0018】本発明において、金属箔または金属板とし
ては、銅、白銅、青銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、
ステンレス、金、銀、白金等の箔または板が挙げられ
る。金属箔としては、一般には印刷回路用の銅箔が好ま
しく、銅箔の中でも極めて高純度の無酸素銅箔や圧延銅
箔が高周波帯域での伝送損失が少ない点で特に好まし
い。金属箔の厚みとしては、10〜50μmのものが好
ましく用いられる。また金属板は接地導体としての役割
や基板のそり防止に用いられるものであり、その中でも
アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、ステンレス等が
好適であり、高周波帯域の伝送損失を少なくする目的
で、これらの表面に銅メッキ、銀メッキ、金メッキなど
を施してもよい。金属板の厚みとしては、通常0.5〜
2mm程度のものが好ましく用いられるが、金属板は不
要な場合は使用しなくてもよい。
ては、銅、白銅、青銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、
ステンレス、金、銀、白金等の箔または板が挙げられ
る。金属箔としては、一般には印刷回路用の銅箔が好ま
しく、銅箔の中でも極めて高純度の無酸素銅箔や圧延銅
箔が高周波帯域での伝送損失が少ない点で特に好まし
い。金属箔の厚みとしては、10〜50μmのものが好
ましく用いられる。また金属板は接地導体としての役割
や基板のそり防止に用いられるものであり、その中でも
アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、ステンレス等が
好適であり、高周波帯域の伝送損失を少なくする目的
で、これらの表面に銅メッキ、銀メッキ、金メッキなど
を施してもよい。金属板の厚みとしては、通常0.5〜
2mm程度のものが好ましく用いられるが、金属板は不
要な場合は使用しなくてもよい。
【0019】本発明の高周波回路用基板は、誘電体シー
トの少なくとも片面に接着層を介して金属箔が積層され
てなるものであり、誘電体シートと金属箔とのピール強
度は0.5kg/cm以上であることが必要である。ピ
ール強度が0.5kg/cmより小さいと、導体回路形
成時に金属箔が誘電体シートより剥れてしまうことがあ
る。
トの少なくとも片面に接着層を介して金属箔が積層され
てなるものであり、誘電体シートと金属箔とのピール強
度は0.5kg/cm以上であることが必要である。ピ
ール強度が0.5kg/cmより小さいと、導体回路形
成時に金属箔が誘電体シートより剥れてしまうことがあ
る。
【0020】本発明の高周波回路用基板の製造方法とし
てはなんら限定されないが、例えば、次のようにして製
造することができる。まず、ポリオレフィン系ポリマー
粉末100重量部に対し、強化用繊維25〜400重量
部と、必要に応じてポリエチレン系パルプ5〜15重量
部とを水中に分散、混合した後、抄紙機などを用いて水
中の固形分をシート状に固液分離し、次いでこの湿った
シート状物を乾燥することにより目付が200〜100
0g/m2 程度の複合化シートを得る。
てはなんら限定されないが、例えば、次のようにして製
造することができる。まず、ポリオレフィン系ポリマー
粉末100重量部に対し、強化用繊維25〜400重量
部と、必要に応じてポリエチレン系パルプ5〜15重量
部とを水中に分散、混合した後、抄紙機などを用いて水
中の固形分をシート状に固液分離し、次いでこの湿った
シート状物を乾燥することにより目付が200〜100
0g/m2 程度の複合化シートを得る。
【0021】水中にポリオレフィン系ポリマー粉末と強
化用繊維とポリエチレン系パルプとを分散、混合する際
には、結合剤を用いることが好ましく、そのような結合
剤としては、例えば、結合したスルホニウム基、スルホ
オキソニウム基、イソチオウロニウム基、ピリジニウム
基、第四級アンモニウム基、サルフェート基、スルホネ
ート基又はカルボキシレート基を含有する、アクリルポ
リマー又はスチレン/ブタジエンポリマーのような、結
合した陰イオンもしくは陽イオン電荷を有する実質的に
水に不溶な有機ポリマーが水に分散したポリマーラテッ
クスが挙げられる。この結合剤の添加量は、固形分とし
て0.1〜10重量%添加することが好ましく、特に
0.2〜5重量%添加することが好ましい。この他にも
澱粉、特に天然澱粉またはコーンスターチのような線状
澱粉並びに、陽イオン澱粉を含む酵素的もしくは化学的
に変性した澱粉を結合剤として用いることもできる。
化用繊維とポリエチレン系パルプとを分散、混合する際
には、結合剤を用いることが好ましく、そのような結合
剤としては、例えば、結合したスルホニウム基、スルホ
オキソニウム基、イソチオウロニウム基、ピリジニウム
基、第四級アンモニウム基、サルフェート基、スルホネ
ート基又はカルボキシレート基を含有する、アクリルポ
リマー又はスチレン/ブタジエンポリマーのような、結
合した陰イオンもしくは陽イオン電荷を有する実質的に
水に不溶な有機ポリマーが水に分散したポリマーラテッ
クスが挙げられる。この結合剤の添加量は、固形分とし
て0.1〜10重量%添加することが好ましく、特に
0.2〜5重量%添加することが好ましい。この他にも
澱粉、特に天然澱粉またはコーンスターチのような線状
澱粉並びに、陽イオン澱粉を含む酵素的もしくは化学的
に変性した澱粉を結合剤として用いることもできる。
【0022】さらにポリオレフィン系ポリマー粉末と強
化用繊維とポリエチレン系パルプとを水中で分散、混合
する際には、有機凝集剤を用いることも好ましく、その
ような有機凝集剤としては、アルミニウム・ポリクロリ
ド(アルミニウム・ヒドロオキシクロリド)、一部加水
分解したポリアクリルアミド、変性陽イオンポリアクリ
ルアミド、ジアリルジエチルアンモニウムクロリドなど
の種々の有機凝集剤が挙げられる。この有機凝集剤の添
加量は複合化シートの約3重量%未満が好ましく、1重
量%未満であることがより好ましい。この他にも、水中
で分散させたスラリーの粘度を調整する目的で、キサン
タンガム等の粘度調整剤も使用することができる。
化用繊維とポリエチレン系パルプとを水中で分散、混合
する際には、有機凝集剤を用いることも好ましく、その
ような有機凝集剤としては、アルミニウム・ポリクロリ
ド(アルミニウム・ヒドロオキシクロリド)、一部加水
分解したポリアクリルアミド、変性陽イオンポリアクリ
ルアミド、ジアリルジエチルアンモニウムクロリドなど
の種々の有機凝集剤が挙げられる。この有機凝集剤の添
加量は複合化シートの約3重量%未満が好ましく、1重
量%未満であることがより好ましい。この他にも、水中
で分散させたスラリーの粘度を調整する目的で、キサン
タンガム等の粘度調整剤も使用することができる。
【0023】前記のようにして得た複合化したシート
を、1枚もしくは2枚以上積層して加熱プレスし、しか
る後冷却プレスすることにより誘電体シートを得る。こ
のときの加熱温度としては、ポリオレフィン系ポリマー
の融点より10〜50℃高めであることが好ましく、圧
力としては、2〜50kg/cm2 であることが好まし
く、プレス時間としては、2〜10分間であることが好
ましい。また冷却プレスする際には加熱プレスと同圧力
で、しかも温度10〜50℃で1〜5分間行うことが好
ましい。
を、1枚もしくは2枚以上積層して加熱プレスし、しか
る後冷却プレスすることにより誘電体シートを得る。こ
のときの加熱温度としては、ポリオレフィン系ポリマー
の融点より10〜50℃高めであることが好ましく、圧
力としては、2〜50kg/cm2 であることが好まし
く、プレス時間としては、2〜10分間であることが好
ましい。また冷却プレスする際には加熱プレスと同圧力
で、しかも温度10〜50℃で1〜5分間行うことが好
ましい。
【0024】次いで、得られた誘電体シート一方の面に
熱接着性フィルムを介して金属箔を、他方の面に熱接着
性フィルムを介して金属板を配置し(あるいは、得られ
た誘電体シートの両面又は一方の面に熱接着性フィルム
を介して金属箔を配置し)、これらをバッチプレス板の
間に一定のクリアランスをもって載置し、加熱プレスし
たのち冷却プレスする。このときの加熱温度としては、
熱接着性フィルムの融点より5〜50℃高めにすること
が好ましく、圧力としては2〜80kg/cm2 である
ことが好ましく、プレス時間としては、2〜10分間で
あることが好ましい。また冷却プレスする際には、加熱
プレスと同圧力で、しかも温度10〜50℃で1〜5分
間行うことが好ましい。
熱接着性フィルムを介して金属箔を、他方の面に熱接着
性フィルムを介して金属板を配置し(あるいは、得られ
た誘電体シートの両面又は一方の面に熱接着性フィルム
を介して金属箔を配置し)、これらをバッチプレス板の
間に一定のクリアランスをもって載置し、加熱プレスし
たのち冷却プレスする。このときの加熱温度としては、
熱接着性フィルムの融点より5〜50℃高めにすること
が好ましく、圧力としては2〜80kg/cm2 である
ことが好ましく、プレス時間としては、2〜10分間で
あることが好ましい。また冷却プレスする際には、加熱
プレスと同圧力で、しかも温度10〜50℃で1〜5分
間行うことが好ましい。
【0025】このように構成されている高周波回路用基
板は、それを構成する誘電体シートが強化用繊維で強化
されているので、強度が高く、また、気孔率が20〜8
0体積%であり、しかも気孔が均一に形成されているの
で、εrが通常2以下となり、tanδが低くてεrの
ばらつきが小さい。また、誘電体シートと金属箔とのピ
ール強度も高く、0.5kg/cm以上であるので、導
体回路形成時にも誘電体シートからの剥がれもなく、ま
た、基板の反りも小さい。したがって、このような高周
波回路用基板は、衛星放送等のマイクロ波受信用平板ア
ンテナや、衛星通信、移動体無線等の高周波回路用基板
に好適に利用できる。
板は、それを構成する誘電体シートが強化用繊維で強化
されているので、強度が高く、また、気孔率が20〜8
0体積%であり、しかも気孔が均一に形成されているの
で、εrが通常2以下となり、tanδが低くてεrの
ばらつきが小さい。また、誘電体シートと金属箔とのピ
ール強度も高く、0.5kg/cm以上であるので、導
体回路形成時にも誘電体シートからの剥がれもなく、ま
た、基板の反りも小さい。したがって、このような高周
波回路用基板は、衛星放送等のマイクロ波受信用平板ア
ンテナや、衛星通信、移動体無線等の高周波回路用基板
に好適に利用できる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお実施例中の特性については次の方法で測定し
た。 (1)誘電体シートの気孔率 気孔を有しないポリオレフィン系ポリマーと強化用繊維
からなる複合体の理論密度をAg/cm3 とし、この複
合体からなる本発明の誘電体シートの見掛け密度をBg
/cm3 として次式により気孔率を求めた。 (A−B)/A×100(%)
する。なお実施例中の特性については次の方法で測定し
た。 (1)誘電体シートの気孔率 気孔を有しないポリオレフィン系ポリマーと強化用繊維
からなる複合体の理論密度をAg/cm3 とし、この複
合体からなる本発明の誘電体シートの見掛け密度をBg
/cm3 として次式により気孔率を求めた。 (A−B)/A×100(%)
【0027】(2)誘電体シートのεr及びtanδ YHP社製のRFネットワークアナライザーHP−87
57Sを用いて11〜12GHZ 領域における誘電体シ
ートの25℃でのεr及びtanδを測定した。
57Sを用いて11〜12GHZ 領域における誘電体シ
ートの25℃でのεr及びtanδを測定した。
【0028】(3)εrのばらつき 300mm角の誘電体シートについて、縦、横とも5m
m間隔で計25箇所で測定したときのεrの(最大値−
最小値)をもって、εrのばらつきとした。
m間隔で計25箇所で測定したときのεrの(最大値−
最小値)をもって、εrのばらつきとした。
【0029】(4)引張り強度 JIS−K7113に従って誘電体シートの引張り強度
を測定した。
を測定した。
【0030】(5)ピール強度 JIS−C6487に従って誘電体シートと金属箔との
ピール強度(引剥し強度)を測定した。
ピール強度(引剥し強度)を測定した。
【0031】(6)基板の反り 300mm角の誘電体シートの両面に融点80℃で50
μm厚の熱誘着性フィルムを介して、厚さ105μmの
銅箔を積層し、1kg/cm2 の圧力下で、120℃で
1分間プレスすることにより得られた基板を水平な台の
上に載せたときの台からの最大変位を測定した。
μm厚の熱誘着性フィルムを介して、厚さ105μmの
銅箔を積層し、1kg/cm2 の圧力下で、120℃で
1分間プレスすることにより得られた基板を水平な台の
上に載せたときの台からの最大変位を測定した。
【0032】実施例1 水17.5リットル中に攪拌しながらキサンタンガム
0.25gを加えたのち、強化用繊維として平均繊維長
が5mmのポリプロピレン繊維(大和紡社製、マーキュ
リーPZL)35.0gをこの水に加え、5分間攪拌し
て十分に分散させた。次いで、この分散物に、ポリオレ
フィン系ポリマーとして超高分子量ポリエチレン(三井
石油化学工業社製、ミペロンXM−220)122.5
gとポリエチレン製パルプ(三井石油化学工業社製、S
WP−E400)17.5gと固体アクリル系ラテック
ス3.5gとを加えた後、0.5重量%の陽イオン凝集
剤(ベッツ ラボラトリー社製、ベッツ1260)63
gを徐々に加えることによって凝集させてスラリーを得
た。
0.25gを加えたのち、強化用繊維として平均繊維長
が5mmのポリプロピレン繊維(大和紡社製、マーキュ
リーPZL)35.0gをこの水に加え、5分間攪拌し
て十分に分散させた。次いで、この分散物に、ポリオレ
フィン系ポリマーとして超高分子量ポリエチレン(三井
石油化学工業社製、ミペロンXM−220)122.5
gとポリエチレン製パルプ(三井石油化学工業社製、S
WP−E400)17.5gと固体アクリル系ラテック
ス3.5gとを加えた後、0.5重量%の陽イオン凝集
剤(ベッツ ラボラトリー社製、ベッツ1260)63
gを徐々に加えることによって凝集させてスラリーを得
た。
【0033】このスラリーを水17.5リットルを含有
するシートマシン(熊谷理機工業社製)に加え、0.1
8mmのスクリーン上で固液分離して湿ったシートを
得、次いで得られたシートを軽く圧縮した後、110℃
で乾燥することにより350g/m2 の目付を有する複
合化したシートを得た。次いでこの複合化したシートを
正方形(300mm角)に裁断し、そのうちの1枚を両
面に離型紙を挟んで、5kg/cm2 の圧力下で、15
0℃で5分間加熱プレスした後、同圧力下で30℃で2
分間冷却プレスを行って誘電体シートを得た。
するシートマシン(熊谷理機工業社製)に加え、0.1
8mmのスクリーン上で固液分離して湿ったシートを
得、次いで得られたシートを軽く圧縮した後、110℃
で乾燥することにより350g/m2 の目付を有する複
合化したシートを得た。次いでこの複合化したシートを
正方形(300mm角)に裁断し、そのうちの1枚を両
面に離型紙を挟んで、5kg/cm2 の圧力下で、15
0℃で5分間加熱プレスした後、同圧力下で30℃で2
分間冷却プレスを行って誘電体シートを得た。
【0034】次に、各々の大きさが300mm角であ
り、厚さ1mmのアルミニウム板(JIS1100−H
18)、厚さ50μmの熱接着性フィルム(東セロ社
製、アドマーXE070)、前記のようにして得た誘電
体シート、厚さ50μmの熱接着性フィルム(東セロ社
製、アドマーXE070)及び厚さ35μmの圧延銅箔
(福田金属箔粉工業社製、RCF−5B)をこの順序で
積層し、これら全体を内間隔が302mm角で厚さ1.
82mm、幅10mmのアルミ製スペーサー内に載置
し、5kg/cm2 の圧力下で150℃で5分間加熱プ
レスした後、同圧力下で、30℃で2分間冷却プレスを
行って、図1に示す断面構造で、厚みが1.82mmの
高周波回路用基板を作製した。得られた高周波回路用基
板の特性を表1に示す。
り、厚さ1mmのアルミニウム板(JIS1100−H
18)、厚さ50μmの熱接着性フィルム(東セロ社
製、アドマーXE070)、前記のようにして得た誘電
体シート、厚さ50μmの熱接着性フィルム(東セロ社
製、アドマーXE070)及び厚さ35μmの圧延銅箔
(福田金属箔粉工業社製、RCF−5B)をこの順序で
積層し、これら全体を内間隔が302mm角で厚さ1.
82mm、幅10mmのアルミ製スペーサー内に載置
し、5kg/cm2 の圧力下で150℃で5分間加熱プ
レスした後、同圧力下で、30℃で2分間冷却プレスを
行って、図1に示す断面構造で、厚みが1.82mmの
高周波回路用基板を作製した。得られた高周波回路用基
板の特性を表1に示す。
【0035】実施例2 強化用繊維として、平均繊維長が5mmのポリプロピレ
ン繊維(大和紡社製、マーキュリーPZL)17.5g
と平均繊維長6mmの超高分子量ポリエチレン繊維(三
井石油化学工業社製、テクミロンNC−310)17.
5gとの混合物を用いること以外は、実施例1と同様に
して厚みが1.82mmの高周波回路用基板を作製し
た。その特性値を表1に示す。
ン繊維(大和紡社製、マーキュリーPZL)17.5g
と平均繊維長6mmの超高分子量ポリエチレン繊維(三
井石油化学工業社製、テクミロンNC−310)17.
5gとの混合物を用いること以外は、実施例1と同様に
して厚みが1.82mmの高周波回路用基板を作製し
た。その特性値を表1に示す。
【0036】実施例3 ポリオレフィン系ポリマーとして、超高分子量ポリエチ
レン粉末(東洋インキ社製、PE−CONP−140
7)125gとポリエチレン製パルプ(三井石油化学工
業社製、SWP−E400)15gを用いること以外
は、実施例1と同様にして厚みが1.82mmの高周波
回路用基板を作製した。その特性値を表1に示す。
レン粉末(東洋インキ社製、PE−CONP−140
7)125gとポリエチレン製パルプ(三井石油化学工
業社製、SWP−E400)15gを用いること以外
は、実施例1と同様にして厚みが1.82mmの高周波
回路用基板を作製した。その特性値を表1に示す。
【0037】実施例4 実施例1で得られた350g/m2 の目付を有する複合
化シートを正方形(300mm角)に裁断し、その5枚
を重ね、両面に離型紙を挟んで、5kg/cm 2 の圧力
下で、150℃で5分間加熱プレスした後、同圧力下で
30℃で2分間冷却プレスを行って誘電体シートを得
た。次いで、各々の大きさが300mm角で、厚さ18
μmの圧延銅箔(福田金属箔粉工業社製、RCF−5
B)、厚さ50μmの接着性フィルム(東セロ社製、ア
ドマーXE070)、上記の誘電体シート、厚さ50μ
mの熱接着性フィルム(東セロ社製、アドマーXE07
0)、及び厚さ18μmの圧延銅箔(福田金属箔粉工業
社製、RCF−5B)の順に積層し、これら全体を内間
隔が302mm角で、厚さ3.2mm、幅10mmのア
ルミ製スペーサー内に載置し、5kg/cm2 の圧力下
で150℃で5分間加熱プレスした後、同圧力下で30
℃で2分間冷却プレスを行って、図2に示す断面構造
で、厚みが3.2mmの高周波回路用基板を作製した。
その特性値を表1に示す。
化シートを正方形(300mm角)に裁断し、その5枚
を重ね、両面に離型紙を挟んで、5kg/cm 2 の圧力
下で、150℃で5分間加熱プレスした後、同圧力下で
30℃で2分間冷却プレスを行って誘電体シートを得
た。次いで、各々の大きさが300mm角で、厚さ18
μmの圧延銅箔(福田金属箔粉工業社製、RCF−5
B)、厚さ50μmの接着性フィルム(東セロ社製、ア
ドマーXE070)、上記の誘電体シート、厚さ50μ
mの熱接着性フィルム(東セロ社製、アドマーXE07
0)、及び厚さ18μmの圧延銅箔(福田金属箔粉工業
社製、RCF−5B)の順に積層し、これら全体を内間
隔が302mm角で、厚さ3.2mm、幅10mmのア
ルミ製スペーサー内に載置し、5kg/cm2 の圧力下
で150℃で5分間加熱プレスした後、同圧力下で30
℃で2分間冷却プレスを行って、図2に示す断面構造
で、厚みが3.2mmの高周波回路用基板を作製した。
その特性値を表1に示す。
【0038】比較例1 超高分子量ポリエチレン粉末(三井石油化学工業社製、
ミペロンXM−220)43gを、厚さ0.8mmのス
ペーサーを用いて170℃、プレス圧5kg/cm2 、
プレス時間10分で焼結成形を行って300mm角の誘
電体シートを得た。この誘電体シートを使用した以外
は、実施例1と同様にして、厚みが1.82mmの高周
波回路用基板を作製した。その特性値を表1に示す。
ミペロンXM−220)43gを、厚さ0.8mmのス
ペーサーを用いて170℃、プレス圧5kg/cm2 、
プレス時間10分で焼結成形を行って300mm角の誘
電体シートを得た。この誘電体シートを使用した以外
は、実施例1と同様にして、厚みが1.82mmの高周
波回路用基板を作製した。その特性値を表1に示す。
【0039】比較例2 厚さ50μmの熱接着性フィルムを使用しないこと以外
は、実施例1と同様にして厚みが1.82mの高周波回
路用基板を作製した。その特性値を表1に示す。
は、実施例1と同様にして厚みが1.82mの高周波回
路用基板を作製した。その特性値を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明の高周波回路用基板は、それを構
成している誘電体シートの強度が高く、εr及びtan
δ低くてεrのばらつきが小さい。また、誘電体シート
と金属箔とのピール強度も高いので、導体回路形成時に
も誘電体シートからの剥がれもなく、反りが小さい。し
たがって、本発明の高周波回路用基板は、衛星放送等の
マイクロ波受信用平板アンテナや、衛星通信、移動体無
線等の高周波回路用基板に好適に利用できる。
成している誘電体シートの強度が高く、εr及びtan
δ低くてεrのばらつきが小さい。また、誘電体シート
と金属箔とのピール強度も高いので、導体回路形成時に
も誘電体シートからの剥がれもなく、反りが小さい。し
たがって、本発明の高周波回路用基板は、衛星放送等の
マイクロ波受信用平板アンテナや、衛星通信、移動体無
線等の高周波回路用基板に好適に利用できる。
【図1】本発明の高周波回路用基板の積層構造の1例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図2】本発明の高周波回路用基板の積層構造の他の例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図3】本発明の高周波回路用基板の積層構造の他の例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
1 金属箔 2 接着層 3 誘電体シート 4 金属板
Claims (1)
- 【請求項1】 誘電体シートの少なくとも片面に接着層
を介して金属箔が積層されてなる高周波回路用基板であ
って、前記誘電体シートが強化用繊維とポリオレフィン
系ポリマーとからなり、誘電体シートと金属箔とのピー
ル強度が0.5kg/cm以上であることを特徴とする
高周波回路用基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9849095A JPH08293650A (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | 高周波回路用基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9849095A JPH08293650A (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | 高周波回路用基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08293650A true JPH08293650A (ja) | 1996-11-05 |
Family
ID=14221100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9849095A Pending JPH08293650A (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | 高周波回路用基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08293650A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101909409A (zh) * | 2010-07-16 | 2010-12-08 | 统赢软性电路(珠海)有限公司 | 高频多层混压信号板的制作工艺 |
CN102045965A (zh) * | 2010-11-17 | 2011-05-04 | 深圳统信电路电子有限公司 | 一种嵌埋电感磁环的层压制作方法 |
JP2015074089A (ja) * | 2013-10-04 | 2015-04-20 | 三井化学東セロ株式会社 | 高周波基板材料 |
-
1995
- 1995-04-24 JP JP9849095A patent/JPH08293650A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101909409A (zh) * | 2010-07-16 | 2010-12-08 | 统赢软性电路(珠海)有限公司 | 高频多层混压信号板的制作工艺 |
CN102045965A (zh) * | 2010-11-17 | 2011-05-04 | 深圳统信电路电子有限公司 | 一种嵌埋电感磁环的层压制作方法 |
JP2015074089A (ja) * | 2013-10-04 | 2015-04-20 | 三井化学東セロ株式会社 | 高周波基板材料 |
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