JPH0829231B2 - セルロース系中空系およびその製造方法 - Google Patents

セルロース系中空系およびその製造方法

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JPH0829231B2
JPH0829231B2 JP1211806A JP21180689A JPH0829231B2 JP H0829231 B2 JPH0829231 B2 JP H0829231B2 JP 1211806 A JP1211806 A JP 1211806A JP 21180689 A JP21180689 A JP 21180689A JP H0829231 B2 JPH0829231 B2 JP H0829231B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、例えば人工透析用として好適に用いられる
セルロース系中空糸およびその製造方法ならびにこの中
空糸を用いた流体処理装置に関する。
<従来の技術> 最近、透析作用、限外濾過作用を利用した人工腎臓装
置による治療法の進歩はめさましく、腎機能が廃絶した
ままでも10年以上の生存が可能となっているが、その反
面、長期慢性腎不全患者特有の種々の合併症が生じてい
る。
かかる合併症の対策として、血中から、中高分子量の
物質を除去しようとする試みが種々検討されている。特
に、合併症の1つである手根管症候群の原因が血中のβ
−ミクログロブリン(分子量11800)にあることが明
らかにされて以来、血中のβ−ミクログロブリンを効
果的に除去する方法が研究されている。
このような血中のβ−ミクログロブリンを除去する
ための透析膜としては、特開昭63−109871号公報に記載
の血液透析膜がある。
この公報記載の発明は、 「総タンパク透過率が0.2%以下であり、β−ミクロ
グロブリンの除去率が5%以上であることを特徴とする
血液透析膜。」 であり、血液透析に際し、血中の多種タンパクのうち、
β−ミクログロブリンを選択的に除去することができ
るものである。
しかるに、この発明では、次のような欠点がある。
まず第1に、この公報で最も好適であるとされている
ポリメチルメタクリレート(PMMA)膜では、β−ミク
ログロブリンが透析膜に吸着され易く、これにより透析
膜が汚染され、膜本来の性能が経時的に低下するととも
に、透析膜の目づまりにより限外濾過率も経時的に低下
する。
第2に人工透析器においては、血液側と透析液側(陰
圧)との差圧により血中から水分を除去すること(限外
濾過)が行われるが、この公報の透析膜では、血中から
の除水量が多過ぎるため、生理食塩水等による補液の量
を増さねばならない。
この場合、例え生理食塩水といえども、体内への注入
量はなるべく少なくしたいという要請があるが、これに
反することになる。また補液量の増大により費用もかか
る。
このため、UFRコントローラを用いて人工透析器内の
透析液の圧力を調節して除水量を抑制することもできる
が、この場合には、バックフィルトレーションという現
象が生じ、透析液中の発熱物質(パイロジエン)が血液
中に混入し、人体に危険を及ぼすことがある。
<発明が解決しようとする課題> 本発明の目的は、上述した従来の技術の欠点を解消
し、血中より除去されるβ−ミクログロブリンの吸着
による中空糸膜の汚染を防止し、かつ血中からの除水量
を抑制しうるセルロース系中空糸およびその製造方法を
提供することにある。
<課題を解決するための手段> このような目的は、以下(1)〜(15)の本発明によ
り達成される。
(1)中空糸膜内表面における細孔の平均細孔径が55〜
300Åであり、20mg/のβ−ミクログロブリン溶液を
3時間循環した後の吸着によるβ−ミクログロブリン
の除去率が10%以下であることを特徴とするセルロース
径中空糸。
(2)前記中空糸膜の膜厚が5〜30μmである上記
(1)に記載のセルロース系中空糸。
(3)β−ミクログロブリンの濾過率が45%以上、限
外濾過速度が20ml/mmHg・hr・m2以下である上記(1)
または(2)に記載のセルロース系中空糸。
(4)ハウジング内に、上記(1)〜(3)のいずれか
に記載のセルロース系中空糸を複数本収納してなること
を特徴とする流体処理装置。
(5)人工透析器として用いられる上記(4)に記載の
流体処理装置。
(6)セルロース系紡糸原液を調製し、環状紡糸孔から
吐出させ、同時に内部中央部に非凝固性液を導入充填
し、次いで、凝固性液中を通過させて凝固再生した後、
洗浄し、このようにして得られた中空糸を可塑化処理
し、その後乾燥することにより中空糸を製造するに際
し、 前記紡糸原液の粘度が20℃で150〜500Pであり、前記
乾燥が加熱体による乾燥であることを特徴とするセルロ
ース系中空糸の製造方法。
(7)前記洗浄の後、中空糸に対し、熱処理と前記可塑
化処理と前記乾燥とを連続的に施すことを特徴とする上
記(6)に記載のセルロース系中空糸の製造方法。
(8)前記熱処理は、中空糸を加熱流体、特に加熱水蒸
気と接触させることにより行う上記(7)に記載のセル
ロース系中空糸の製造方法。
(9)前記熱処理は、40〜120℃の温度で行う上記
(7)または(8)に記載のセルロース系中空糸の製造
方法。
(10)前記セルロース系紡糸原液の調整に際し、セルロ
ース系材料を溶解して溶解液を調製した後、これを希釈
液にて希釈して、粘度が20℃で150〜500Pである紡糸原
液とすることを特徴とする上記(6)ないし(9)のい
ずれかに記載のセルロース系中空糸の製造方法。
(11)前記希釈液が水である上記(10)に記載のセルロ
ース系中空糸の製造方法。
(12)前記紡糸原液を凝固再生させる際に、その紡糸原
液の温度を5〜25℃として行い上記(6)ないし(11)
のいずれかに記載のセルロース系中空糸の製造方法。
(13)前記洗浄は、少なくとも硫酸水溶液による酸洗工
程を有し、該酸洗工程にて用いられる硫酸水溶液の硫酸
濃度が、3〜15vol/である上記(6)ないし(12)のい
ずれかに記載のセルロース系中空糸の製造方法。
なお、前述の通り、本発明に係るセルロース系中空糸
は、人工透析用として好適に用いられるが、その用途は
これに限定されることなく、例えば液体中の特定物質を
選択的に除去する膜として、あるいは血液を濃縮するた
めの膜として用いる等、流体を処理するためのものであ
れば広範囲の目的、分野で用いることができる。
なお、特開昭61−146306号公報には、セルロース系中
空糸の製造方法が記載されているが、このものでは、本
発明の第1〜第3の製造方法とは異なり、紡糸原液の粘
度調製、熱処理および溶解液の希釈のいずれをも行わな
いため、本発明における平均細孔径と、β−ミクログ
ロブリンの除去率は十分にはえられない。
<具体的構成> 以下、本発明のセルロース系中空糸およびその製造方
法ならびに流体処理装置について詳述する。
本発明の中空糸としては、銅アンモニアセルロース、
酢酸セルロース等のセルロース系繊維があり、特に銅ア
ンモニアセルロースが好ましい。
セルロースとしては種々のものが使用できるが、一例
を挙げると、例えば平均重合度500〜2500のものが好ま
しい。
なお、銅アンモニアセルロース材質としては、特開昭
57−71408号、同57−71410号、同57−71409号、同57−7
1411号、同57−199808号等の公報に記載のものはいずれ
であってもよい。
このようなセルロース系中空糸膜では、β−ミクロ
グロブリンの濾過率(ふるい係数)が45%以上、好まし
くは、47〜95%であり、より好ましくは、50〜90%であ
ることが好ましい。
β−ミクログロブリンの濾過率が45%未満である
と、治療中のβ−ミクログロブリンの除去率が小さく
臨床上充分な結果が得られにくくなるからである。
なお、β−ミクログロブリンの濾過率は高ければ高
い程治療効果が高くなるため好ましいが、逆に限外濾過
速度の増大を招く他、有用蛋白であるアルブミン等の増
大を招く。
従って、β−ミクログロブリンの濾過率の上限は95
%程度とするのが好ましい。
ここで、β−ミクログロブリンの濾過率とは、β
−ミクログロブリンの濃度が20mg/の溶液を用い、流
速10ml/min、TMP100mmHgで循環し、1時間後の濾液濃度
/入口濃度を百分率で示したものを言う。
また、本発明のセルロース系中空糸膜は、3時間循環
後のβ−ミクログロブリンの吸着による除去率が10%
以下、好ましくは5%以下である。
この吸着による除去率が10%を超えると、β−ミク
ログロブリンの中空糸膜の細孔内への吸着量が増大し、
膜の汚染が生じるからである。
なお、血中からのβ−ミクログロブリンの除去は、
中空糸膜への吸着による除去と、中空糸膜の透過による
除去の2つの要因がある。
この場合、吸着による除去率は、以下のように測定す
る。すなわち、β−ミクログロブリンの濃度が20mg/
の溶液30mlを用い、濾過が生じない条件で表面積100m
2のモジュールで所定時間(3時間)循環する。濾過が
生じない条件とは、圧力調整を行って、TMPが0になる
条件である。
この後、その溶液のβ−ミクログロブリンの濃度に
ついて、[初期濃度−所定時間(3時間)後の濃度]−
[初期濃度]を百分率で示して、これを吸着による除去
率とする。
この場合、本発明の好ましい態様では5時間循環後の
吸着による除去率は、10%、特に5%以下とすることも
できる。
また、本発明のセルロース系中空糸膜は、限外濾過速
度が20ml/mmHg・hr・m2孔以下、より好ましくは5〜18m
l/mmHg・hr・m2であることが好ましい。
限外濾過速度が大であると、血中からの除水量が多く
なり、よって、生理食塩水等による補液の量が多くなる
ため経済的に不利となり、また、無害な生理食塩水であ
っても、体内への注入量はなるべく少なくしたという要
請に反することとなる。また、除水量を抑制するために
UFRコントローラを用いて透析液の圧力を調節すると、
バックフィルトレーションが生じ、透析液中の発熱物質
(パイロジエン)が血液中に混入し、血液の汚染を生じ
るため、好ましくない。従って、中空糸膜の限外濾過速
度は、20ml/mmHg・hr・m2以下とする。
このような中空糸膜の構造は、次の通りである。
中空糸膜には、無数の透孔状の細孔が形成されてお
り、中空糸膜の厚さ方向の一部分または全体にわたっ
て、物質の透過性能を決定づける細孔が集中している緻
密層ないし活性層を有している。
この緻密層は、中空糸膜の物質透過性、特に低分子タ
ンパクの透過性を実質的に左右するものであるが、本発
明の中空糸膜は、均一膜であっても、非対象膜であって
もよい。
ただし、中空糸膜の内表面の平均細細孔径は、55〜30
0Åである。
平均細細孔が55Å未満であるとβ−ミクログロブリ
ン等の低分子タンパク(分子量10,000〜50,000)の除去
率の低下が著しくなる。また300Åを超えると、アルブ
ミン(分子量66,000)等の有用タンパクの除去率が高く
なりすぎる。
なお、平均細孔径の測定方法としては、緻密層の表面
の高倍率電子顕微鏡写真を撮影し、これに基づいて画像
解析を行い、細孔平均面積Aを測定し、この細孔面積か
ら円相当径 を求め、これを平均細孔径とする。
本発明の中空糸の内径は、好ましくは180〜300μm、
より好ましくは180〜250μmである。
なお、中空糸膜の膜厚ないし肉厚は、薄いほど低分子
タンパクの拡散性が増すため好ましいが、薄すぎると強
度が低下する。従って、高い透析性能を付与するために
は膜厚は、好ましくは5〜30μm、より好ましくは8〜
15μmとする。
次に、このような中空糸を用いた流体処理装置につい
て、その典型例である人工透析器を例にとって説明す
る。
人工透析器は、ハウジングを有し、該ハウジング内の
両端には、それぞれ第1および第2血液室が形成され、
両血液室内には透析液室が形成され、これら各室は、隔
壁により区画されている。また、ハウジング内には、適
当な長さ(例えば、有効長170〜250mm程度)に切断され
た前述の中空糸を複数本(通常5000〜10000本程度)束
ねた中空糸束が、前記透析液室を挿通するように、かつ
中空糸束の両端部が、隔壁を貫通し、第1および第2血
液室が各中空糸の内腔を介して連通するように収納され
ている。またハウジングには、前記第1および第2血液
室にそれぞれ連通する血液入口ポートおよび血液出口ポ
ートと、前記透析液室に連通する透析液入口ポートおよ
び透析液出口ポートが形成されている。
このような人工透析器は、チューブ、チャンバー、ロ
ーラポンプ等を有する所定の血液回路の途中に設置され
ており、その血液入口ポートより第1血液室内に導入さ
れた血液は、各中空糸の内腔を通って第2血液室に至
り、血液出口ポートから送血される。一方、透析液回路
を経て透析液入口ポートより透析液室内に導入された透
析液(陰圧)は、各中空糸の外周面に接触し、透析液出
口ポートより排出される。
血液は、中空糸内を通過する際に、その中空糸膜を介
して透析がなされる。即ち、血中の低分子タンパク(特
に、β−ミクログロブリン)等の物質が除去されると
ともに、限外濾過による除水が行われる。
なお、本発明に係る人工透析器の中空糸以外の構成
は、従来どおりのものを用いることができ、例えば、特
開昭53−30990号公報、特開昭53−48395号公報、特開昭
55−116355号公報、特開昭59−82868号公報、実公昭56
−21399号公報等に示される構成のものを適用すること
ができる。
次に、本発明のセルロース系中空糸の製造方法につい
て説明する。
本発明の中空糸の製造方法は、以下のI〜Vの工程よ
りなる。
I.紡糸工程 後述する紡糸方法により、紡糸原液から中空糸を紡糸
する。
紡糸原液としては、例えば銅アンモニアセルロース溶
液、酢酸セルロース溶液等のセルロース系紡糸原液が挙
げられるが、そのなかでも銅アンモニアセルロース溶液
を用いるのが好ましい。
この銅アンモニアセルロース溶液は常法により調製さ
れる。例えば、まずアンモニア水、塩基性硫酸銅水溶液
および水を混合して銅アンモニア水溶液を調製し、これ
に酸化防止材(例えば亜硫酸ナトリウム)を加え、次い
で原料セルロースを投入して攪拌溶解を行い、さらに水
酸化ナトリウム水溶液を添加して未溶液セルロースを完
全に溶解させて、溶解液として銅アンモニアセルロース
溶液を得る。
このような溶解液は、そのまま紡糸原液として用いら
れる。
あるいは、この溶解液を希釈液で希釈して紡糸原液と
する。
紡糸原液の粘度は、好ましくは、液温20℃において15
0〜500Pとする。
紡糸原液の粘度が低いほど血中の中高分子量物質の透
過性能が高い中空糸膜が得られるが、粘度が150P未満で
は、紡糸時に糸が切断し易くする。また、粘度が500Pを
超えると、得られた中空糸膜において、血中の中高分子
量物質、特にβ−ミクログロブリンの透過性能が低下
する。
なお、紡糸原液の粘度を上記範囲に調整する方法は、
セルロース濃度の調整(例えば、濃度を4.5〜7.8vol%
に調整)、温度の調整により行えばよい。
あるいは、溶解液を希釈するときには、紡糸原液粘度
をより正確に調整することができ、工程管理上好まし
い。
希釈液としては、セルロース溶解液と相溶性のあるも
のが好ましく、水、銅アンモニア水溶液、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンクロロホルム等がある。
特に、水は安全性、操作性等の面で特に好ましい。
また、溶解後の水の添加は、細孔径分布の変化等の構
造上の変化を生じ、しかも2次工程希釈は、紡糸原液粘
度がより正確に調整でき、晶質管理上好都合であるとい
う利点をもつ。
紡糸方法としては種々の方法があり、例えば空中落下
方法、特開昭57−71408号および同57−71410号に記載の
非凝固性液中へ吐出した後、該非凝固性液膜と凝固性液
との界面を通過させる方法、特開昭57−71409号に記載
の非凝固性液中へ直接吐出した後、凝固性液中を通過さ
せる方法、特開昭57−71411号に記載の非凝固性液に囲
繞させて吐出し、次いで凝固再生する方法、特開昭57−
199808号に記載の凝固性液を上層に、ハロゲン化炭化水
素によりなる非凝固性液を下層に充填してなる溶液の該
非凝固性液中に環状紡糸孔から直接吐出し、同時に内部
中央部に非凝固性液を導入充填し、次いで凝固性液中を
通過させて凝固再生する方法(以下、浮上法という。)
等があるが、特に最後者の浮上法が好ましいので、これ
を例にとって、以下、図面を参照しつつ本発明を説明す
る。
第1図は、本発明法により中空糸を製造するための製
造ラインの概略を示す側面図である。同図に示すよう
に、底部に非凝固性液槽1を設けた浴槽2において、前
記非凝固性液槽1に下層としてハロゲン化炭化水素より
なりかつ前記セルロース系紡糸原液に対し非凝固性を有
する非凝固性液3を、また上層として前記非凝固性液3
よりも比重が小さくかつ前記紡糸原液に対し凝固性を有
する凝固性液4を供給して二層を浴槽2に形成させる。
なお、非凝固性液3としては、例えばトリクロルトリ
フルオルエタン、テトラクロルエチレン等が挙げられ、
凝固性液4としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化リチウム等が挙げられる。
原液貯槽(図示せず)内の紡糸原液を導管5により圧
送し、紡糸口金装置6の上向きに設けられた環状紡糸孔
(図示せず)から前記下層の非凝固性液3中に直接押出
す。その際、内部液貯槽(図示せず)内に貯留されてい
る前記紡糸原液に対する非凝固性液3を内部液として導
管7より前記紡糸口金装置に供給し、前記環状に押出さ
れた線状紡糸原液8の内部中央部に導入して吐出させ
る。
非凝固性内部液としては、ミリスチン酸イソプロピ
ル、酢酸イソアミルアルコール、パルミチン酸イソプロ
ピル等が挙げられる。
環状紡糸孔より押出された線状紡糸原液8は、内部に
非凝固性液を含んだままなんら凝固することなく下層の
非凝固性液3中を上方へ進む。この場合、線状紡糸原液
8は、前記非凝固性液との比重差によりその浮力を受け
ながら上昇する。
次いで、この線状紡糸原液8は上層の凝固性液4中に
上昇するので、これを該凝固性液4中に設けられた変向
棒9により変向させて前記凝固性液4中を充分通過さ
せ、その後、ローラ10を経て引上げる。これにより線状
紡糸原液8は凝固再生される。
なお、上記紡糸原液の環状紡糸孔からの吐出および凝
固性液4中の通過に際し、その紡糸原液の温度を5〜25
℃とした状態でこれらを行うのが好ましい。
紡糸原液の温度が低いほど粘度が高くなり、紡糸の安
全性が向上するが、紡糸原液の温度を5℃未満とする
と、内部に充填される非凝固性液3が凝固し、中空糸膜
の内面に荒れを生じる可能性があり好ましくない。
また、紡糸原液の温度が25℃を超えると、紡糸時に切
糸が生じやすく、製造上好ましくない。
なお、紡糸原液をこのような温度に維持する方法とし
ては、例えば、浴槽2を恒温槽中に入れた状態とするこ
とが可能である。
II.洗浄工程 第1図に示すように、凝固性液4中より引上げられた
中空糸12を、ローラ10を経てドライブローラ11により下
方へ向けて反転し、ベルトコンベア等よりなる搬送装置
13により搬送しながら、その上部に設けられたアルカリ
洗浄装置14a、第1水洗装置14b、酸洗浄装置14cおよび
第2水洗装置14dによりそれぞれシャワー洗浄を施し
て、順次再凝固、水洗、脱銅および水洗を施す。
この場合、銅アンモニアセルロースによる中空糸に対
しては、酸洗浄装置14cでは酸洗液として硫酸水溶液が
用いられるが、本発明ではその硫酸濃度が3〜15vol%
のものを用いるのが好ましい。硫酸濃度が3vol%未満で
は脱銅作用が緩慢となり中空糸の緻密層の大孔径化が充
分に図れず、また、硫酸濃度が15vol%を超えると、中
空糸の大孔径化は図れるものの、その強度が低下し、ま
たは水洗工程上、不便を生じ製造上問題がある。
III.熱処理工程 第1図に示すように、洗浄がなされた中空糸12をドラ
イブローラ15により熱処理装置16へ送り、熱処理を施
す。この熱処理装置16は、加熱効率に優れるという点
で、温水、加熱水蒸気等の加熱流体と、中空糸12とを接
触させて中空糸12を加熱する構成のものが好ましく、そ
の構成例を第2図に示す。
同図に示すように、熱処理装置16は、箱体40を有し、
該箱体40の図中左右側部には、それぞれ中空糸12が通過
し得る通過孔41、42が形成されている。また箱体40の図
中上部および下部には、それぞれ、加熱流体(例えば熱
水、加熱水蒸気等)の導入口43および排出口44が形成さ
れている。
加熱水蒸気発生装置(図示せず)により発生した加熱
水蒸気47は、配管45を通り、導入口43より箱体40の内部
に導入され、さらに排出口44より配管46を通じて排出さ
れる。一方、中空糸12には、図中左方から右方へ走行し
ており、通過孔41より箱体40の内部に入り、ここで水蒸
気47と接触して加熱され、通過孔42より箱体40外へ搬出
される。
このように、中空糸12を可塑化処理する前に、熱処理
することにより、中空糸12が軟化し、後述する可塑化処
理におけるグリセリンの取込みにおいて、中空糸膜のマ
トリクス中に効果的に、グリセリンが取込まれるため、
大孔径化が維持できるという効果がある。
このような、熱処理における熱処理条件は、40〜120
℃の温度で行うのが好ましい。処理温度が40℃未満で
は、中空糸に上記熱処理を施す効果が充分に得られず、
また120℃を超える熱処理を施すためには、熱処理装置
の設備コストが高くなり、好ましくない。
また、上記温度範囲における処理時間は、紡糸速度、
熱処理温度等の条件により異なるが通常は1秒〜15分秒
程度とするのが好ましい。
なお、熱処理装置16は、上記構成のものに限られず、
例えば、発熱体を有するヒータ等、通常用いられている
加熱装置であってもよい。
なお、本発明において、上記のごとく紡糸原液の粘度
を20℃で150〜500Pとしているので、このような熱処理
工程を省略してもよく、この場合でも上記構成の中空糸
を得ることができる。
IV.可塑化工程 第1図に示すように、熱処理が施された中空糸12は、
可塑化処理装置17に導かれ、該装置内のグリセリン水溶
液と接触して可塑化がなされる。
可塑化処理装置17の構成例を第3図に示す。同図に示
すように、可塑化処理装置17は、グリセリン水溶液20が
満たされた浴槽21を有し、該浴槽21の上方の中空糸入側
および出側には、それぞれドライブローラ22aおよび22b
が設置され、浴槽21内部の液面下には、ローラ(または
変向棒)23aおよび23bが設置されている。図中左方より
送られてきた中空糸12は、ドライブローラ22aを経てグ
リセリン水溶液20中に浸漬され、ローラ23aおよび23bを
経て液中を走行し、ドライブローラ22bにより引上げら
れる。
この場合、後述するように、グリセリン水溶液は所定
の濃度に保たれる。このようなグリセリン濃度の制御
は、第3図に示すように、浴槽21内のグリセリン水溶液
20を導管24より抜出し、循環ポンプ25により濃度計26、
例えば、濃度調節用示差屈折計を経て熱交換器27に送り
所定の温度に加温した後、浴槽21内へ戻すという循環に
より行なわれる。グリセリン濃度が低下すると、濃度計
26からの指示信号がライン28にて新鮮グリセリン供給ポ
ンプ29へ送られ、該供給ポンプ29より導管24に新鮮グリ
セリンが供給される。一方、濃度が高くなると、逆浸透
水供給経路30より逆浸透水等の新鮮水が導管24に補給さ
れる。
また、別の可塑化処理方法としては、第4図に示すよ
うに可塑化処理装置17の浴槽21内に収納されているグリ
セリン水溶液20中に、駆動ローラ31を一部分浸漬して回
転させ、該ローラ31の円周表面と中空糸12とを接触させ
ることにより該ローラ31の表面に付着しているグリセリ
ン水溶液を前記中空糸12に付着させて可塑化する方法が
ある。なお、グリセリン水溶液の濃度管理は第3図の場
合と同様であり、同図と同一符合は同一の部材等を表わ
す。
しかして、前記グリセリン水溶液20のグリセリン濃度
は3〜30vol%が好ましく、より好ましくは5〜20vol%
である。グリセリン濃度が3vol%未満では中空糸膜の除
水能が低くなり、一方、30vol%を超えると、中空糸膜
の吸湿性が高くなり、そのままでは実用上使用困難とな
り、また、人工腎臓を製造するにあたり、ポッティング
不良となる可能性が高い。
このような濃度範囲のグリセリン水溶液と中空糸との
接触時間は、好ましくは0.5〜5秒、より好ましくは1
〜4秒である。なお、該グリセリン水溶液の液温は20〜
60℃が好ましい。
V.乾燥工程 第1図に示すように、可塑化処理装置17により可塑化
された中空糸12は、乾燥装置18へ送られて乾燥され、そ
の後巻取装置19により、巻取られる。
乾燥装置18における乾燥は、乾燥装置18の加熱体32に
中空糸12を直接接触させることにより行なわれる。
加熱体32は、該加熱体32の中空糸12との接触部位の温
度が中空糸自体を損傷することのない最適温度、例えば
100〜140℃、好ましくは110〜130℃に保持し得るもので
あればいかなる機構を有するものでもよく、例えば、該
接触部位を加熱体32内部に熱水、加熱蒸気等の加熱流体
による熱媒体を導入して加熱する機構のもの、あるい
は、加熱体32内部に熱線等の発熱体を有し該発熱体に通
電して電気的に加熱する機構のものなどがあり、またそ
の形状は、少なくとも該接触部位が中空繊維との接触時
に大きな接触摩損を起こさない、ボール、ローラ等の回
転体が好ましい。
このような加熱体32としては、第5図に示すようなス
チーム導入型の回転ローラ等がある。このスチーム導入
型の回転ローラは、チェーン、ベルト等により回転する
中空ローラ32aの回転軸まわりに配されたスチーム導入
口33よりスチームを該ローラ32aの内部空間に導入し、
一方回転軸内に配されたドレン排出口34よりドレンを排
出し、これによりローラ32aを加熱するものである。な
お、スチーム導入口33およびドレン排出口34は、それぞ
れロータリージョイント等を介して導入系および排出系
に連結されている。
しかして、このように加熱体32に中空糸12を直接接触
させて乾燥を行なうと、乾燥が短時間でなされるため、
中空糸の収縮が少いという利点がある。また、例えば第
1図に示すようにローラ型の加熱体32を複数個設けてな
る乾燥装置18を用いた場合にも中空糸の乾燥による収縮
は、加熱体32との滑面接触部位のみで起こるため、各ロ
ーラ間における張力は中空糸の収縮による影響をほとん
ど受けず、中空糸の搬送に必要な最低限の値におさえら
れる。さらに中空糸の乾燥は、最初の加熱体32との接触
によりほぼ完全になされるために、この段階で中空糸は
外力に対する抵抗力の強いものとなり、その後のローラ
間の張力影響をほとんど受けないものである。
<実施例> 以下、本発明を、具体的実施例に基づき、更に詳細に
説明する。
(実施例1) 25%アンモニア水溶液2354gに塩基性硫酸銅540gを懸
濁させて銅アンモニア水溶液を調製し、これに10vol%
亜硫酸ナトリウム水溶液1690gを添加した。この溶液に
重合度約1000(±100)のコットンリンターパルプを湿
式粉砕し、脱水した含水リンター(含水率69.7%)2273
gを投入し、濃度調製用RO水を添加して攪拌溶解を行な
い、次いで10vol%水酸化ナトリウム水溶液1233gを添加
して、紡糸原液である銅アンモニアセルロース水溶液
(セルロース濃度8vol%、粘度993P)を調製した。
一方、第1図に示すような装置を用いて、浴槽2の非
凝固性液槽1に非凝固性液3として1,1,1−トリクロル
エタンを供給して下層を形成させ、次いで凝固性液とし
て50g/の濃度の水酸化ナトリウム水溶液を供給して上
層を形成させた。
前記紡糸原液にRO(逆浸透圧)水を添加して撹拌し、
セルロース濃度6.5vol%、粘度316(20℃)に調整し、
この希釈された紡糸原液を、環状紡糸孔を上向きに装着
した紡糸孔より前記下層の液温20±2℃の非凝固性液3
中に直接吐出させた。紡糸孔の孔系は3.8mmであり、紡
糸原液(20℃)の吐出量は5.86ml/分とした。
一方、紡糸口金装置6に装着した非凝固性液の導入管
7よりミリスチン酸イソプロピル(比重0.854)を導入
し、前記棒状吐出原液に内包させて吐出させた。上記導
入管7の管径は1.2mmであり、ミリスチン酸イソプロピ
ルの吐出液は1.50ml/分とした。
次いで、非凝固性液を内包する吐出紡糸原液8(比重
1.026)を1,1,1−トリクロルエタン中に上昇させ、さら
に上層の水酸化ナトリウム水溶液(20±2℃)中を上昇
させた後、変向棒9により水平方向に進行させた。
このときの非凝固性液の走行は200mmであり、界面か
ら変向棒の上端までの距離は150mmであり、紡糸速度60m
/分、走行距離4.4mであった。この浴槽からローラ10お
よび11により引上げた後、搬送装置13上に堆積させ、該
搬送装置13上で1.5N水酸化ナトリウム水溶液をシャワー
状に振りかけ充分凝固させ、水洗処理し、5%硫酸によ
り再生処理(脱銅処理)をし、さらに水洗処理した。
その後、第2図に示す熱処理装置にて、中空糸を100
℃の水蒸気に2秒間接触させ、直ちに可塑化処理を行な
った。
可塑化処理は、第3図に示すような可塑化処理を用
い、グリセリン濃度を10vol%に調整したグリセリン水
溶液(液温30℃)に1秒間浸漬して処理した。
次いで、第1図に示すような乾燥装置18を用いて乾燥
させ、中空糸を得た。なおこのときの加熱体32の中空糸
との接触部位の温度は112℃に設定した。
(実施例2) 実施例1における紡糸原液にRO水を添加して攪拌し、
セルロース濃度6.0vol%、粘度256P(20℃)に調整した
紡糸原液を用い、可塑化処理前の熱処理を行わなかった
以外は、前記実施例1と同様にして、中空糸を製造し
た。
(比較例1) 希釈しない紡糸原液を用い、可塑化処理前の熱処理を
行わず、更に可塑化処理におけるグリセリン濃度を9vol
%にした以外は、前記実施例1と同様にして、中空糸を
製造した。
(試験例1) 前記実施例1、2および比較例1で製造した中空糸を
用いて、膜表面積100cm2のミニダイアライザーを作製
し、これを用いて以下の操作を行い、β−ミクログロ
ブリンの濾過率を求めた。その結果を、下記表1に示
す。
第6図に示す実験回路を組み、β−ミクログロブリ
ンの濃度が20mg/の溶液を流速10ml/min、TMP100mmHg
で1時間循環し、濾過側溶液及びダイアライザー入口側
溶液をサンプリングした。
これら各サンプリング液について、EIA法によりβ
−ミクログロブリンの濃度を測定し、下記の算出式に
よりβ−ミクログロブリンの濾過率を求めた。
結果を表1に示す。
表1および後述の表2、表3中、データの±値は標準
偏差である。
濾過率=1時間後の濾液濃度/入口濃度×100 … (試験例2) 前記実施例1、2および比較例1で製造した中空糸を
用いて、膜表面積1.2m2のダイアライザーを作製し、日
本人工臓器学会の基準のB法(ECUM法)に従って限外濾
過速度を測定した。その結果を下記表2に示す。
(試験例3) 実施例1、2および比較例1で製造した中空糸ならび
にポリメチルメタクリレート(PMMA)の中空糸を用い
て、膜表面積100cm2のミニダイアライザーを作製し、こ
れを用いて以下の操作を行い、β−ミクログロブリン
の中空糸膜への吸着による除去率を求めた。その結果を
下記表3に示す。
β−ミクログロブリンの濃度が20mg/の溶液(37
℃)30mlを、流速4ml/minで濾過が生じない状態で循環
した。循環開始前の溶液(初期濃度)および3時間経過
後の溶液をサンプリングした。
EIA法により、各サンプリング液のβ−ミクログロ
ブリン濃度を測定し、下記の算出式によりβ−ミク
ログロブリンの吸着による除去率を求めた。
吸着による除去率 =(初期濃度−3時間後の濃度)/初期濃度 ×100 … 表3にその結果を示す。
上記表1および2に示すように、本発明の実施例1、
2による中空糸は、β−ミクログロブリンの透過性に
優れ、しかも限外濾過速度の上昇も抑制されている。ま
た、上記表3に示すように、実施例1、2では、β
ミクログロブリンの中空糸膜への吸着は、ほとんど生じ
ていない。
(試験例4) 前記実施例1、2および比較例1で製造した中空糸の
内径および膜厚を光学顕微鏡(OPPIPHOT−POL日本光学
工業(株)製)により測定した。さらに、それらの断面
構造を電解放射型走査電子顕微鏡(日立製作所(株)
製、S−800型)にて、加速電圧5KV、倍率9万倍で観察
したところ、実施例1〜3の中空糸では、膜の厚さ方向
に沿ってほぼ均一な径の細孔が形成されていたが、膜の
内表面に緻密層の形成が認められた。
さらに、各例の内表面の電解放射型電子顕微鏡写真を
撮影し、得られた写真に対し、画像解析装置(東芝
(株)製、TOSPIX−U)にて粒子解析パッケージ(東芝
(株)製のソフト)を用いて、画像処理を行い、平均細
孔面積Aから を算出し、平均細孔径Rを求めた。その結果を下記表4
に示す。
これらの結果から本発明の結果があきらかである。
なお、実施例1、2のダイアライザーは、良好な透析
性能を発揮した。
<発明の効果> 以上述べた通り、本発明のセルロース系中空糸および
その製造方法によれば、例えば人工透析を行うに際し、 1)β−ミクログロブリンの濾過率が高く、例えば手
根管症候群の発生を予防することができ、 2)血中より、β−ミクログロブリンを除去するにあ
たり、β−ミクログロブリンが中空糸膜に吸着され、
膜が汚染されるのを防止することができ、 3)限外濾過速度の低減により、血中からの除水量が抑
制され、よって補液量の増加がなく、またバックフィル
トレーションを生じるおそれのあるUFRコントローラを
使用する必要もなく、人体への安全性が高いセルロース
系中空糸およびこれを用いた人工透析器が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明法により中空糸を製造するための製造
ラインの概略を示す側面図である。 第2図は、第1図中の熱処理装置の構成例を示す断面側
面図である。 第3図は、第1図中の可塑化処理装置の構成例を示す部
分断面図である。 第4図は、第1図中の可塑化処理装置の他の構成例を示
す部分断面側面図である。 第5図は、第1図中の加熱体の構成例を示す断面側面図
である。 第6図は実施例において示す試験例で用いた実験回路の
概略図である。 符号の説明 1……非凝固性液槽、 2……浴槽、 3……非凝固性液、 4……凝固性液、 5……導管、 6……紡糸口金装置、 7……導管、 8……線状紡糸原液、 9……変向棒、 10……ローラ、 11……ドライブローラ、 12……中空糸、 13……搬送装置、 14a……アルカリ洗浄装置、 14b……第1水洗装置、 14c……酸洗浄装置、 14d……第2水洗装置、 15……ドライブローラ、 16……熱処理装置、 17……可塑化処理装置、 18……乾燥装置、 19……巻取装置、 20……グリセリン水溶液、 21……浴槽 22a、22b……ドライブローラ、 23a、23b……ローラ、 24……導管、 25……循環ポンプ、 26……濃度計、 27……熱交換器、 28……ライン、 29……新鮮グリセリン供給ポンプ、 30……逆浸透水供給経路、 31……駆動ローラ、 32……加熱体、 32a……中空ローラ、 33……スチーム導入口、 34……ドレン排出口、 40……箱体、 41、42……通過孔、 43……導入口、 44……排出口、 45、46……配管、 47……加熱水蒸気、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猿橋 誠 静岡県富士市大淵2656番地の1 テルモ株 式会社内 (72)発明者 松本 優 静岡県富士宮市万野原新田2827番地 テル モ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−39855(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空糸膜内表面における細孔の平均細孔径
    が55〜300Åであり、20mg/lのβ−ミクログロブリン
    溶液を3時間循環した後の吸着によるβ−ミクログロ
    ブリンの除去率が10%以下であることを特徴とするセル
    ロース系中空糸。
  2. 【請求項2】セルロース系紡糸原液を調製し、環状紡糸
    孔から吐出させ、同時に内部中央部に非凝固性液を導入
    充填し、次いで、凝固性液中を通過させて凝固再生した
    後、洗浄し、このようにして得られた中空糸を可塑化処
    理し、その後乾燥することにより中空糸を製造するに際
    し、 前記紡糸原液の粘度が20℃で150〜500Pであり、前記乾
    燥が加熱体による乾燥であることを特徴とするセルロー
    ス系中空糸の製造方法。
  3. 【請求項3】前記洗浄の後、中空糸に対し、熱処理と前
    記可塑化処理と前記乾燥とを連続的に施すことを特徴と
    する請求項2に記載のセルロース系中空糸の製造方法。
  4. 【請求項4】前記セルロース系紡糸原液の調整に際し、
    セルロース系材料を溶解して溶解液を調製した後、これ
    を希釈液にて希釈して、粘度が20℃で150〜500Pである
    紡糸原液とすることを特徴とする請求項2または3に記
    載のセルロース系中空糸の製造方法。
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