JPH08291187A - 炭化水素油添加剤及びそれを含む潤滑油組成物 - Google Patents
炭化水素油添加剤及びそれを含む潤滑油組成物Info
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Abstract
をも有し、スラッジの生成を抑制する炭化水素油添加剤
及びこれを含有する潤滑油組成物を提供する。 【構成】 りん酸又は亜りん酸及びそれらのアルキル、
アルケニル、アリールエステルとアルキル、アルケニ
ル、アリールアミンとの塩、及び、アルキル、アルケニ
ル、置換若しくは無置換のフェニルで置換されたりん酸
エステルとアルキル、アルケニル、置換若しくは無置換
のフェニルで置換された置換フェニルアミン、トリ置
換、ジ置換若しくはモノ置換ジフェニルアミンとの塩を
含有する組成物からなる炭化水素油添加剤並びにこれを
含有する潤滑油組成物
Description
用の潤滑油組成物等において、酸化防止剤、耐荷重添加
剤として好適に使用される炭化水素油添加剤、及び、そ
の炭化水素油添加剤を含有することにより、特に酸化安
定性に優れ、スラッジが発生せず、かつ優れた耐荷重
能、特に極圧性を有し、しかも高温においても極圧性の
低下しない潤滑油組成物に関する。
止剤としては、アミン類、フェノール類が一般的に使用
されている。上記アミン類としては、例えば、N,N′
−ジフェニルパラフェニレンジアミン、4,4′−ジオ
クチルジフェニルアミン、N−フェニル−α−ナフチル
アミン等が知られている。上記フェノール類としては、
例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール等
を挙げることができる。また、ジ(2−エチルヘキシ
ル)ジチオりん酸亜鉛、ジアミンジチオカーバミン酸亜
鉛等の亜鉛化合物も、エンジン油、油圧作動油、軸受油
等に広く用いられている。
ニル−α−ナフチルアミンは、酸化防止能に優れている
が、基油への溶解性が低く、その変質物の溶解度も低い
ので、スラッジが発生しやすい。また、4,4′−ジオ
クチルジフェニルアミンも、その変質物の溶解度が低
く、スラッジの一因となっている。
類や置換ジフェニルアミン類の欠点を解消するため、特
開平3−95297号公報において、2種類のアミンを
混合する方法が開示されている。しかしこの方法におい
ても、酸化安定性を充分に向上させることはできない。
内燃機関で使用するアルカンジオールのりん酸エステ
ル、及び、ほう酸と、例えば、N−ココナッツ−1,3
−プロピレンジアミンのようなジアミン化合物との反応
生成物に、酸化安定性と耐摩耗性の効果のあることが記
されている。しかし、この効果はなお充分ではなく、し
かも反応生成物が複雑である上、それ自身の安定性に劣
り、極圧性も劣るという問題がある。
防止能及びスラッジ生成防止能は、ともに充分とはいえ
ない。また、ジアルキルジチオりん酸亜鉛等の亜鉛化合
物も、スラッジ生成の防止効果が充分とはいえず、スラ
ッジ生成防止対策が望まれていた。しかも、最近、特に
自動車のガソリンエンジン油、ギヤー油等は、省燃費
化、高速走行化、軽量化のために、いままでよりも過酷
な環境下で使われることが多く、より一層、酸化安定性
の高い潤滑油が求められるようになった。しかし、この
要求に対して、満足の行く潤滑油は未だ得られていな
い。
性を有していないので、潤滑油組成物には、酸化防止剤
の他に極圧剤を添加する必要がある。このような極圧剤
としては、例えば、特開昭63−254196号公報等
に開示されているように、りん酸エステル、亜りん酸エ
ステル、りん酸エステルのアミン塩、亜りん酸エステル
のアミン塩、脂肪酸エステル類、カルボン酸アミド等が
一般に知られている。
チルアシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッ
ドホスフェート等が、また、上記亜りん酸エステルとし
ては、ジラウリルハイドロジェンホスファイト、ジオレ
イルハイドロジェンホスファイト等が知られている。ま
た、りん酸エステルや亜りん酸エステルとともにアミン
塩を形成するアミンとしては、オレイルアミン、ココナ
ッツアミン、牛脂アミン等が知られている。さらに、上
記脂肪酸エステル類としては、ペンタエリスリトール脂
肪酸エステル、トリメチロールプロパン脂肪酸エステ
ル、カルボン酸エステル等が知られている。上記カルボ
ン酸アミドとしては、ラウリル酸、オレイン酸等の脂肪
酸や2価カルボン酸等と、ジエチルトリアミン、ヘキサ
エチレンペンタアミン、ココナッツアミン、オレイルア
ミン等との縮合物が知られている。しかし、酸化防止作
用と極圧性とを兼ね備えた添加剤は未だ知られていな
い。
ても、昇温していくと効果が低下する添加剤が多く、実
際の極圧条件下では、温度がかなり高くなり、添加剤の
性能が低下することがあるので、高温においても極圧性
を維持することが望まれていた。
に鑑み、酸化防止能と極圧性のいずれにも優れた炭化水
素油添加剤、及び、これを含有することによって酸化安
定性が著しく向上し、かつ、スラッジの生成を抑制する
ことができ、しかも、優れた極圧性を有する潤滑油組成
物を提供することを目的とするものである。
素油添加剤として、次の一般式(I)で表される少なく
とも1種の塩又は次の一般式(II)で表される少なく
とも1種の塩を、次の一般式(IIIA)で表される塩
及び次の一般式(IIIB)で表される塩をモル比10
/1〜1/8で含有する組成物と共に用いるところにあ
る。
ルキル基、炭素数3〜22のアルケニル基、又は、炭素
数6〜18のアリール基(アリール基の水素が、炭素数
1〜18のアルキル基又は炭素数2〜18のアルケニル
基で置換されていてもよい。)を表す。R2 は、炭素数
1〜22のアルキル基、炭素数3〜22のアルケニル
基、又は、炭素数6〜18のアリール基(アリール基の
水素が、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数2〜1
8のアルケニル基で置換されていてもよい。)を表す。
aは、1〜3の整数を表し、bは、0〜2の整数を表
し、かつ、a=1のときb=2であり、a=2のときb
=1であり、a=3のときb=0である。nは、1〜3
の整数を表す。
て、水素、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数3〜2
2のアルケニル基、フェニル基、又は、炭素数1〜18
のアルキル基若しくは炭素数2〜18のアルケニル基で
置換されたフェニル基を表す。R2 、a、b、nは、上
記と同じ。
異なって、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数2〜
18のアルケニル基を表す。R8 、R9 は、同一若しく
は異なって、水素、炭素数1〜22のアルキル基(ただ
し、R8 及びR9 が同時にメチル基であることはな
い。)、炭素数3〜22のアルケニル基、フェニル基、
又は、炭素数1〜18のアルキル基若しくは炭素数2〜
18のアルケニル基で置換されたフェニル基を表す。d
は、0〜3の整数を表す。e、fは、同一又は異なっ
て、0〜3の整数を表すが、同時に0ではない。gは、
0〜4の有理数を表す。hは、1又は2を表す。Xは、
0.7〜6の有理数を表す。iは、0〜3の整数を表
す。j、kは、同一又は異なって、0〜3の整数を表す
が、同時に0ではない。rは、0〜4の有理数を表す。
sは、1〜3の整数を表し、t、uは、同一又は異なっ
て、0〜2の整数を表し、かつ、s+t+u=3を満た
す。Yは、0.7〜6の有理数を表す。本発明の要旨
は、また、炭化水素油添加剤として、上記一般式(I)
で表される少なくとも1種の塩と、上記一般式(II)
で表される少なくとも1種の塩とを共に用いるところ、
又は、上記一般式(II)で表される塩の少なくとも2
種を共に用いるところにもある。以下に本発明を詳述す
る。
(I)で表される少なくとも1種の塩及び上記一般式
(II)で表される少なくとも1種の塩のうち少なくと
も1種、並びに、上記一般式(IIIA)で表される塩
及び上記一般式(IIIB)で表される塩をモル比10
/1〜1/8で含有する組成物を同時に含有してなる。
される少なくとも1種の塩及び上記一般式(II)で表
される少なくとも1種の塩において、nの値は、1〜3
の範囲である。1より小さいと油溶性に劣り、3より大
きいと効果の増大が期待できず、また、経済上も不利と
なるので、上記範囲に限定される。
しては、例えば、第三級炭素原子を有する炭素数12〜
14のアルキルアミンと亜りん酸とをモル比1:1で含
有するアルキルアミン亜りん酸塩、第三級炭素原子を有
する炭素数12〜14のアルキルアミンと亜りん酸とを
モル比2:1で含有するアルキルアミン亜りん酸塩、第
三級炭素原子を有する炭素数12〜14のアルキルアミ
ンと亜りん酸とをモル比3:1で含有するアルキルアミ
ン亜りん酸塩、t−オクチルアミンと亜りん酸とをモル
比3:1で含有するt−オクチルアミン亜りん酸塩、第
三級炭素原子を有する炭素数18〜22のアルキルアミ
ンと亜りん酸とをモル比2:1で含有するアルキルアミ
ン亜りん酸塩、t−ブチルアミンと亜りん酸とをモル比
3:1で含有するt−ブチルアミン亜りん酸塩、t−ド
コサアルキルアミンと亜りん酸とをモル比3:1で含有
するt−ドコサアルキルアミン亜りん酸塩、2−エチル
ヘキシルアミンと亜りん酸とをモル比3:1で含有する
2−エチルヘキシルアミン亜りん酸塩、ブチルアミンと
亜りん酸とをモル比3:1で含有するブチルアミン亜り
ん酸塩、オレイルアミンと亜りん酸とをモル比2:1で
含有するオレイルアミン亜りん酸塩、牛脂アミンと亜り
ん酸とをモル比3:1で含有する牛脂アミン亜りん酸
塩、ココナツアミンと亜りん酸とをモル比2:1で含有
するココナツアミン亜りん酸塩、第三級炭素原子を有す
る炭素数12〜14のアルキルアミンとモノ−2−エチ
ルヘキシルホスファイトとをモル比1:1で含有するア
ルキルアミンモノ−2−エチルヘキシルホスファイト
塩、第三級炭素原子を有する炭素数12〜14のアルキ
ルアミンとモノオレイルホスファイトとをモル比1:1
で含有するアルキルアミンモノオレイルホスファイト
塩、ジオクチルジフェニルアミンと亜りん酸とをモル比
1:1で含有するジオクチルジフェニルアミン亜りん酸
塩、アニリンとモノ−2−エチルヘキシルホスファイト
とをモル比1:1で含有するアニリンモノ−2−エチル
ヘキシルホスファイト塩等を挙げることができる。
に下記一般式(1)で表される少なくとも1種の塩及び
下記一般式(2)で表される少なくとも1種の塩並びに
これらの2種以上の混合物を含む。
様。R2 、a、b、nは、上記と同様。
としては、例えば、第三級炭素原子を有する炭素数12
〜14のアルキルアミンとりん酸とをモル比1:1で含
有するアルキルアミンりん酸塩、第三級炭素原子を有す
る炭素数12〜14のアルキルアミンとりん酸とをモル
比2:1で含有するアルキルアミンりん酸塩、第三級炭
素原子を有する炭素数12〜14のアルキルアミンとり
ん酸とをモル比3:1で含有するアルキルアミンりん酸
塩、t−オクチルアミンとりん酸とをモル比3:1で含
有するt−オクチルアミンりん酸塩、第三級炭素原子を
有する炭素数18〜22のアルキルアミンとりん酸とを
モル比2:1で含有するアルキルアミンりん酸塩、t−
ブチルアミンとりん酸とをモル比2:1で含有するt−
ブチルアミンりん酸塩、t−ドコサアルキルアミンとり
ん酸とをモル比3:1で含有するt−ドコサアルキルア
ミンりん酸塩、2−エチルヘキシルアミンとりん酸とを
モル比3:1で含有する2−エチルヘキシルアミンりん
酸塩、ブチルアミンとりん酸とをモル比3:1で含有す
るブチルアミンりん酸塩、オレイルアミンとりん酸とを
モル比2:1で含有するオレイルアミンりん酸塩、牛脂
アミンとりん酸とをモル比3:1で含有する牛脂アミン
りん酸塩、ココナツアミンとりん酸とをモル比2:1で
含有するココナツアミンりん酸塩、第三級炭素原子を有
する炭素数12〜14のアルキルアミンとモノ−2−エ
チルヘキシルホスフェートとをモル比2:1で含有する
アルキルアミンモノ−2−エチルヘキシルホスフェート
塩、第三級炭素原子を有する炭素数12〜14のアルキ
ルアミンとモノオレイルホスフェートとをモル比1:1
で含有するアルキルアミンモノオレイルホスフェート
塩、ジオクチルジフェニルアミンとりん酸とをモル比
1:1で含有するジオクチルジフェニルアミンりん酸
塩、アニリンとモノ−2−エチルヘキシルホスフェート
とをモル比1:1で含有するアニリンモノ−2−エチル
ヘキシルホスフェート塩、オレイルアミンとジメチルホ
スフェート及びモノメチルホスフェートからなる混合り
ん酸化合物とをモル比1:1で含有する塩、第三級炭素
原子を有する炭素数12〜14のアルキルアミンとジメ
チルホスフェート及びモノメチルホスフェートからなる
混合りん酸化合物とをモル比1:1で含有する塩、第三
級炭素原子を有する炭素数12〜14のアルキルアミン
とジ(2−エチルヘキシル)ホスフェート及びモノ(2
−エチルヘキシル)ホスフェートからなる混合りん酸化
合物とをモル比2:1で含有する塩等を挙げることがで
きる。
的に下記一般式(3)で表される少なくとも1種の塩、
下記一般式(4)で表される少なくとも1種の塩又は下
記一般式(5)で表される少なくとも1種の塩又はこれ
らの2種以上の混合物を含む。
R3 、R4 は、それぞれ、水素を除く上記R3 、上記R
4 と同様。
上記一般式(IIIB)で表される塩において、これら
の塩を構成するアミンとしては、例えば、アニリン、置
換フェニルアミン等を挙げることができ、更に、トリ置
換、ジ置換又はモノ置換ジフェニルアミンが含有されて
いてもよい。上記置換フェニルアミンにおける置換基の
具体例としては、例えば、メチル、エチル、イソプロピ
ル、n−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、sec−
ブチル、2−エチルヘキシル、n−オクチル、イソオク
チル、n−ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、
ドデシル、イソドデシル、トリデシル、テトラデシル、
ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、ノナデシ
ル、ビニル、オレイル等の基を挙げることができる。上
記置換フェニルアミンとしては、これらの基により構成
される置換フェニルアミンの1種又は2種以上とするこ
とができる。
ニルアミンにおける置換基の具体例としては、例えば、
メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブ
チル、t−ブチル、sec−ブチル、2−エチルヘキシ
ル、n−オクチル、イソオクチル、n−ノニル、イソノ
ニル、デシル、イソデシル、ドデシル、イソドデシル、
トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシ
ル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、ビニ
ル、オレイル等の基を挙げることができる。上記トリ置
換、ジ置換又はモノ置換ジフェニルアミンとしては、こ
れらの基により構成されるトリ置換、ジ置換又はモノ置
換ジフェニルアミンの1種又は2種以上とすることがで
きる。
A)で表される塩及び上記一般式(IIIB)で表され
る塩は、その構成アミンとして、上記アニリン、置換フ
ェニルアミン、トリ置換、ジ置換又はモノ置換ジフェニ
ルアミンの一部に代えて脂肪族アミンを含有することが
できる。上記脂肪族アミンは、上記アニリン、置換フェ
ニルアミン、トリ置換、ジ置換又はモノ置換ジフェニル
アミンの1〜90%を置換して含有することができる。
上記脂肪族アミンは、一般式(R′′) a NH bで表し
た場合、R′′は、例えば、炭素数1〜22の飽和又は
不飽和の炭化水素を表し、a=1のときはb=2、a=
2のときはb=1、a=3のときはb=0である。上記
脂肪族アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチル
アミン、プロピルアミン、ブチルアミン、オクチルアミ
ン、2−エチルヘキシルアミン、オレイルアミン、t−
ブチルアミン、t−オクチルアミン、t−ドデシルアミ
ン、t−テトラデシルアミン、t−オクタデシルアミ
ン、t−ドコサアミン、第三級炭素原子を有する炭素数
12〜14の炭化水素を置換基とするアミンの混合物、
第三級炭素原子を有する炭素数18〜22の炭化水素を
置換基とするアミンの混合物等を挙げることができる。
いて、これらの塩を構成するりん酸エステルとしては、
例えば、モノメチルりん酸エステル、ジメチルりん酸エ
ステル等を挙げることができ、これらの1種又は2種以
上を含有することができる。
いて、これらの塩を構成するりん酸エステルのR8 、R
9 の具体例としては、それぞれ、例えば、メチル、エチ
ル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、t−ブ
チル、sec−ブチル、2−エチルヘキシル、n−オク
チル、イソオクチル、n−ノニル、イソノニル、デシ
ル、イソデシル、ドデシル、イソドデシル、トリデシ
ル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプ
タデシル、オクタデシル、ノナデシル、オレイル、フェ
ニル、メチルフェニル、ノニルフェニル等の基を挙げる
ことができる。ただし、R8 及びR9 が同時にメチル基
であることはない。上記塩を構成するりん酸エステル
は、これらの基により構成されるりん酸エステルの1種
又は2種以上とすることができる。
記一般式(IIIB)で表される塩は、本質的に下記一
般式(6)〜(10)で表される塩を含む。
g、xは、上記と同様。R8 は、水素、メチル基を除く
上記R8 と同様。
A)で表される塩と上記一般式(IIIB)で表される
塩とをモル比10/1〜1/8で使用する。上記一般式
(IIIA)で表される塩がこの範囲より多いと潤滑油
への溶解性が悪くなり、この範囲より少ないと本発明に
係る極圧効果を得ることができなくなるので、上記範囲
に限定される。好ましくは、10/1〜1/3の範囲で
ある。
記一般式(I)で表される少なくとも1種の塩及び上記
一般式(II)で表される少なくとも1種の塩のみを含
有することもでき、また、上記一般式(I)で表される
少なくとも1種の塩若しくは上記一般式(II)で表さ
れる少なくとも1種の塩、又は、上記一般式(I)で表
される少なくとも1種の塩及び上記一般式(II)で表
される少なくとも1種の塩と、上記一般式(IIIA)
で表される塩及び上記一般式(IIIB)で表される塩
の両者からなる組成物とを併せて含有することもでき
る。また、所望により、上記一般式(II)で表される
少なくとも1種の塩のうちいずれか少なくとも2種のみ
を含有することも可能である。上記一般式(I)で表さ
れる少なくとも1種の塩及び上記一般式(II)で表さ
れる少なくとも1種の塩のみを共に含有する場合は、上
記一般式(I)で表される少なくとも1種の塩と、上記
一般式(II)で表される少なくとも1種の塩との重量
比が1/99〜99/1となる割合で含有する。重量比
が上記範囲未満であると極圧性能が劣り、上記範囲を超
えると溶解性が劣る。好ましくは1/10〜10/1で
ある。
種の塩又は上記一般式(II)で表される少なくとも1
種の塩と、上記一般式(IIIA)で表される塩及び上
記一般式(IIIB)で表される塩をモル比10/1〜
1/8で含有する組成物の両者を共に含有する場合、こ
れら両者の配合比率は、重量比で1/99〜99/1と
なる範囲である。上記一般式(IIIA)で表される塩
及び上記一般式(IIIB)で表される塩をモル比10
/1〜1/8で含有する組成物がこの範囲より少ないと
極圧性能が劣り、この範囲より多いと溶解性が劣る。好
ましくは1/10〜10/1である。
される少なくとも1種の塩として、脂肪族アミンを含有
するものを使用した場合、このものの一部に代えて芳香
族アミンを併用することもできる。また、上記一般式
(II)で表される少なくとも1種の塩として、脂肪族
アミンを含有するものを使用した場合、このものの一部
に代えて芳香族アミンを併用することもできる。
て製造することができる。例えば、上記一般式(III
A)で表される塩及び上記一般式(IIIB)で表され
る塩を含有する組成物の場合、例えば、ドデシルアニリ
ンにジメチルホスフェートとモノメチルホスフェート
(モル比1:1)及びジブチルホスフェートとモノブチ
ルホスフェート(モル比1:1)の1:1(重量比)混
合りん酸エステルを、又は、逆に、混合りん酸エステル
にドデシルアニリンを発熱に注意しながら滴下して反応
させた生成物(以下このものを「中間生成物」という)
に、亜りん酸とオレイルアミンをモル比1:3でそれぞ
れ添加するか、又は、予め反応させた亜りん酸とオレイ
ルアミンとの塩を、中間生成物に、中間生成物と亜りん
酸/オレイルアミンとの重量比が5:1となる割合で添
加することにより、又は、逆に、亜りん酸のオレイルア
ミンの塩に中間生成物を混合することによって製造する
ことができる。また、ジメチルホスフェートとモノメチ
ルホスフェートのドデシルアニリン塩とジブチルホスフ
ェートとモノブチルホスフェートのドデシルアニリン塩
とを混合してもよい。
じ油に50〜99%溶解させて、より取扱いを容易にし
たものを炭化水素油添加剤とすることもできる。
させて潤滑油組成物を製造することができる。本発明の
炭化水素油添加剤を潤滑油組成物の酸化防止剤及び極圧
剤として使用する場合には、上記基油に対して、0.0
1〜10.0重量%の割合で配合することが好ましく、
0.1〜4.0重量%の割合で配合することがより好ま
しい。炭化水素油添加剤の配合量が0.01重量%未満
であるときは、充分な酸化安定性及び耐荷重能が得られ
ないおそれがある。一方、配合量が10.0重量%を超
えても、それ以上の酸化安定性及び耐荷重能の向上は認
められない。
の少なくとも一種が用いられる。鉱油及び合成油は、4
0℃における動粘度が5〜10000cStの範囲内で
あることが好ましく、5〜1000cStの範囲内であ
ることがより好ましい。上記鉱油としては、上記粘度条
件を満たせば特に制限はなく、原油の潤滑油留分を溶剤
精製、水素化精製、白土精製、硫酸処理等により精製し
て得られるものを挙げることができる。
芳香族化合物、ポリグリコール油、エステル油、ジエス
テル油、トリメチロールプロパンカプリレートやペンタ
エリスリトール−2−エチルヘキサノエート等の脂肪族
多価アルコールの脂肪族カルボン酸エステル、合成ナフ
テン油、ポリブテン、デセレートオリゴマー等のポリα
−オレフィン油等を挙げることができる。
式(I)で表される少なくとも1種の塩と上記一般式
(II)で表される少なくとも1種の塩を併用してなる
か、上記一般式(I)で表される少なくとも1種の塩若
しくは上記一般式(II)で表される少なくとも1種の
塩のいずれかを使用し、更に、上記一般式(IIIA)
で表される塩及び上記一般式(IIIB)で表される塩
をモル比10/1〜1/8で含有する組成物を使用して
なるか、又は、上記一般式(II)で表される少なくと
も2種の塩のみを含有してなる炭化水素油添加剤を上述
した基油に加え、例えば、室温〜80℃、好ましくは、
室温〜40℃の温度で攪拌して溶解させることによって
行うことができる。本発明の潤滑油組成物には、更に、
潤滑油組成物に添加されている通常の添加剤が、従来と
同程度の割合で配合されていてもよい。上記添加剤とし
ては、例えば、清浄分散剤、流動点降下剤、粘度指数向
上剤、極圧剤、耐摩耗剤、油性向上剤、腐食防止剤、抗
乳化剤、乳化剤、消泡剤、金属不活性剤等を挙げること
ができる。
エンジン油、ディーゼルエンジン油、タービン油、油圧
作動油、油膜軸受油、ギヤー油、自動車変速機油、シリ
ンダー油、ダイナモ油、マシン油、金属加工油、切削
油、圧延油等を始めとする各種機器類用の潤滑油として
使用可能である。
明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではな
い。
0cSt)に、表1〜3に示すように、各酸成分及び各
アミン成分をモル比1:3で含有する塩成分並びに各
酸成分の強酸価を各アミン成分で中和して得られた塩成
分を、表1〜3に示した重量比で配合したものを炭化
水素油添加剤として、それぞれ表1〜3に示した添加量
で添加し、均一に溶解させて各実施例の潤滑油組成物を
製造した。実施例1〜20の塩成分中の各酸成分は、
それぞれ、ジ置換体とモノ置換体とをモル比1:1で含
有する。実施例21〜32の塩成分は、それぞれ、a
で示す両成分からなる塩とbで示す両成分からなる塩と
をモル比1:1で含有する組成物である。実施例22の
アミン成分は、aで示す塩及びbで示す塩のいずれにつ
いても、ドデシルアニリン/ジオクチルジフェニルアミ
ン=1/1のものである。実施例30の塩成分は、更
に、 tC12-14 アルキルアミンをドデシルアニリン含有
量の25重量%含有する。実施例31の塩成分は、更
に、オレイルアミンをドデシルアニリン含有量の25重
量%含有する。表中、添加量は、重量%である。
K 2514「潤滑油酸化安定度試験方法」に所載の
試験方法に準拠して、150℃、48時間の条件で酸化
処理を行い、処理前後の粘度の比(37.8℃)、全酸
価(mgKOH/g)の増加量、及び、ラッカー度(ワ
ニス棒の状態及びワニス棒へのスラッジの付着状態)を
測定して、炭化水素油添加剤の、酸化防止剤としての能
力を評価した。また、調製した各潤滑油組成物に関し、
基油への溶解性、及び、NDS K2740所載の試験
方法に準拠して會田式四球摩擦試験機を用いて、0.5
kg/cm2 ずつ荷重を増やしていく方法で、各実施例
の潤滑油組成物の耐荷重圧(kg/cm2 )を測定し
た。測定は室温と100℃とで行った。試験結果は、表
5〜6に示した。表中において、ラッカー度は、スラッ
ジの有無及びワニス棒の状態を評価し、スラッジの有無
は、付着物無、薄、中、濃で状態を表し、ワニス棒の状
態は、着色の有無で状態を表した。基油への溶解性は、
○:溶解、×:不溶、で評価した。
た。比較例1〜3においては、表4に示すように、各酸
成分の強酸価を各アミン成分で中和して得られた塩成分
のみを炭化水素油添加剤として、それぞれ表4に示し
た添加量で添加したこと以外は、実施例1と同様にして
潤滑油組成物を製造し、評価した。これらの場合、塩成
分中の各酸成分は、それぞれ、ジ置換体とモノ置換体
とをモル比1:1で含有する。比較例4、5において
は、それぞれ、aで示す塩とbで示す塩とをモル比1:
1で含有する組成物からなる塩成分のみを炭化水素油
添加剤として、それぞれ表4に示した添加量で添加した
こと以外は、実施例1と同様にして潤滑油組成物を製造
し、評価した。比較例6においては、亜りん酸と tC
12-14 アルキルアミンをモル比1:3で含有量する塩か
らなる塩成分のみを炭化水素油添加剤として、表4に
示した添加量で添加したこと以外は、実施例1と同様に
して潤滑油組成物を製造し、評価した。結果を表7に示
した。
添加剤は、潤滑油添加剤として高性能であることが判っ
た。即ち、耐荷重能については、一般式(I)で表され
る塩と一般式(II)で表される塩とからなるときは、
一般式(II)で表される塩単独の場合と比べて、室温
での耐荷重圧は変わらないが、100℃になると著しく
耐荷重圧が増加する。一般式(I)で表される塩と、上
記一般式(IIIA)で表される塩及び上記一般式(I
IIB)で表される塩をモル比10/1〜1/8で含有
する組成物からなるときは、室温、100℃のいずれに
おいても、上記一般式(IIIA)で表される塩及び上
記一般式(IIIB)で表される塩をモル比10/1〜
1/8で含有する組成物単独の場合に比べて耐荷重圧が
向上しているが、特に100℃においてその向上が著し
い。一般式(II)で表される塩と上記一般式(III
A)で表される塩及び上記一般式(IIIB)で表され
る塩をモル比10/1〜1/8で含有する組成物との組
み合わせ、及び、一般式(II)で表される塩と一般式
(II)で表される他の塩との組み合わせにおいては、
一般式(I)で表される塩を必須成分とするときに比べ
て若干劣るものの、やはり耐荷重能が著しく向上した。
(I)で表される塩を必須成分とするときは、酸化劣化
は殆ど受けいないことが判明した。即ち、比較例1〜3
においては、若干スラッジの発生があり、比較例4、5
では、スラッジは認められないがワニス棒の着色が認め
られたことと比較して、本発明の炭化水素油添加剤を使
用することにより、一般式(I)で表される塩と一般式
(II)で表される塩との組み合わせ、又は、一般式
(II)で表される塩と一般式(II)で表される他の
塩との組み合わせからなるときは、スラッジの発生がな
くなり、一般式(I)で表される塩と、一般式(III
A)で表される塩及び上記一般式(IIIB)で表され
る塩をモル比10/1〜1/8で含有する組成物との組
み合わせ、又は、一般式(II)で表される塩と、一般
式(IIIA)で表される塩及び上記一般式(III
B)で表される塩をモル比10/1〜1/8で含有する
組成物との組み合わせからなる時は、スラッジの発生が
ないのはもちろん、ワニス棒の着色もなく、著しく酸化
安定性が向上されたことが判った。
た。実施例33〜38においては、炭化水素油添加剤と
して、亜りん酸/ tC12-14 アルキルアミン=1/3
(モル比)である一般式(I)で表される塩を塩成分
として、一般式(IIIA)、一般式(IIIB)にお
いて、メチルアシッドホスフェートの強酸価をドデシル
アニリン中和したもの/イソプロピルアシッドホスフェ
ートの強酸価をドデシルアニリン中和したもの=1/1
(モル比)からなる組成物を塩成分として、重量比
1:4でそれぞれ配合したものを用い、実施例39〜4
4においては、炭化水素油添加剤として、りん酸/ tC
12-14 アルキルアミン=1/3(モル比)である一般式
(II)で表される塩を塩成分として、一般式(II
IA)、一般式(IIIB)において、メチルアシッド
ホスフェートの強酸価をドデシルアニリン中和したもの
/イソプロピルアシッドホスフェートの強酸価をドデシ
ルアニリン中和したもの=1/1(モル比)からなる組
成物を塩成分として、重量比1:4でそれぞれ配合し
たものを表8に示した添加量で用いたこと以外は、実施
例1と同様にして各実施例の潤滑油組成物を製造し、評
価した。結果を表9に示した。
表9の結果から、本発明の炭化水素油添加剤の添加量が
0.01重量%以上で性能が向上することが判り、0.
1〜4.0重量%であると更に向上し、添加量10重量
%までは性能の向上が見られ、添加量がそれ以上になっ
ても効果は維持されることが明らかであった。
た。実施例45〜47においては、炭化水素油添加剤と
して、亜りん酸/ tC12-14 アルキルアミンの含有モル
比がそれぞれ表10に示した値である一般式(I)で表
される塩を塩成分として、一般式(IIIA)、一般
式(IIIB)において、メチルアシッドホスフェート
の強酸価をドデシルアニリンで中和したもの/イソプロ
ピルアシッドホスフェートの強酸価をドデシルアニリン
で中和したもの=1/1(モル比)からなる組成物を塩
成分として、重量比1:4でそれぞれ配合したもの
を、実施例48〜50においては、炭化水素油添加剤と
して、りん酸/ tC12-14 アルキルアミンのモル比がそ
れぞれ表10に示した値である一般式(II)で表され
る塩を塩成分として、一般式(IIIA)、一般式
(IIIB)において、メチルアシッドホスフェートの
強酸価をドデシルアニリンで中和したもの/イソプロピ
ルアシッドホスフェートの強酸価をドデシルアニリンで
中和したもの=1/1(モル比)からなる組成物を塩成
分として、重量比1:4でそれぞれ配合したものを用
いたこと以外は、実施例1と同様にして各実施例の潤滑
油組成物を製造し、評価した。結果を表11に示した。
I)で表される塩におけるりん化合物とアミンとのモル
比と性能の関係を検討した表11の結果から、上記モル
比1/2以上の場合に特に優れた効果を発揮し、上記モ
ル比1/1の場合も、若干効果は劣るものの、一般式
(I)で表される塩又は一般式(II)で表される塩を
無添加の場合に比べて、性能の向上がみられることが判
明した。
た。一般式(I)において、表12に示した酸成分とア
ミン成分とがモル比1:3である塩を塩成分として用
い、一般式(IIIA)、一般式(IIIB)におい
て、表12のaで示す両成分からなる塩とbで示す両成
分からなる塩を、それぞれ、モル比1/1で含有する組
成物を塩成分として、重量比1:4で用いて炭化水素
油添加剤を調製したこと以外は、実施例1と同様にして
各実施例の潤滑油組成物を製造し、評価した。結果を表
13に示した。表からわかるように、一般式(III
A)で表される塩、一般式(IIIB)で表される塩の
構造別種類に無関係に一般式(I)で表される塩の添加
効果があった。
し、かつ優れた耐荷重効果をも有し、スラッジの生成を
抑制する炭化水素油添加剤及びこれを含有する潤滑油組
成物を提供することができる。
Claims (9)
- 【請求項1】 次の一般式(I)で表される少なくとも
1種の塩、並びに、次の一般式(IIIA)で表される
塩及び次の一般式(IIIB)で表される塩をモル比1
0/1〜1/8で含有する組成物からなることを特徴と
する炭化水素油添加剤。 【化1】 式中、R1 は、水素、炭素数1〜22のアルキル基、炭
素数3〜22のアルケニル基、又は、炭素数6〜18の
アリール基(アリール基の水素が、炭素数1〜18のア
ルキル基又は炭素数2〜18のアルケニル基で置換され
ていてもよい。)を表す。R2 は、炭素数1〜22のア
ルキル基、炭素数3〜22のアルケニル基、又は、炭素
数6〜18のアリール基(アリール基の水素が、炭素数
1〜18のアルキル基又は炭素数2〜18のアルケニル
基で置換されていてもよい。)を表す。aは、1〜3の
整数を表し、bは、0〜2の整数を表し、かつ、a=1
のときb=2であり、a=2のときb=1であり、a=
3のときb=0である。nは、1〜3の整数を表す。 【化2】 式中、R5 、R6 、R7 は、同一若しくは異なって、炭
素数1〜18のアルキル基又は炭素数2〜18のアルケ
ニル基を表す。R8 、R9 は、同一若しくは異なって、
水素、炭素数1〜22のアルキル基(ただし、R8 及び
R9 が同時にメチル基であることはない。)、炭素数3
〜22のアルケニル基、フェニル基、又は、炭素数1〜
18のアルキル基若しくは炭素数2〜18のアルケニル
基で置換されたフェニル基を表す。dは、0〜3の整数
を表す。e、fは、同一又は異なって、0〜3の整数を
表すが、同時に0ではない。gは、0〜4の有理数を表
す。hは、1又は2を表す。Xは、0.7〜6の有理数
を表す。iは、0〜3の整数を表す。j、kは、同一又
は異なって、0〜3の整数を表すが、同時に0ではな
い。rは、0〜4の有理数を表す。sは、1〜3の整数
を表し、t、uは、同一又は異なって、0〜2の整数を
表し、かつ、s+t+u=3を満たす。Yは、0.7〜
6の有理数を表す。 - 【請求項2】 次の一般式(II)で表される少なくと
も1種の塩、並びに、次の一般式(IIIA)で表され
る塩及び次の一般式(IIIB)で表される塩をモル比
10/1〜1/8で含有する組成物からなることを特徴
とする炭化水素油添加剤。 【化3】 式中、R2 は、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数3
〜22のアルケニル基、又は、炭素数6〜18のアリー
ル基(アリール基の水素が、炭素数1〜18のアルキル
基又は炭素数2〜18のアルケニル基で置換されていて
もよい。)を表す。R3 、R4 は、同一若しくは異なっ
て、水素、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数3〜2
2のアルケニル基、フェニル基、又は、炭素数1〜18
のアルキル基若しくは炭素数2〜18のアルケニル基で
置換されたフェニル基を表す。aは、1〜3の整数を表
し、bは、0〜2の整数を表し、かつ、a=1のときb
=2であり、a=2のときb=1であり、a=3のとき
b=0である。nは、1〜3の整数を表す。 【化4】 式中、R5 、R6 、R7 は、同一若しくは異なって、炭
素数1〜18のアルキル基又は炭素数2〜18のアルケ
ニル基を表す。R8 、R9 は、同一若しくは異なって、
水素、炭素数1〜22のアルキル基(ただし、R8 及び
R9 が同時にメチル基であることはない。)、炭素数3
〜22のアルケニル基、フェニル基、又は、炭素数1〜
18のアルキル基若しくは炭素数2〜18のアルケニル
基で置換されたフェニル基を表す。dは、0〜3の整数
を表す。e、fは、同一又は異なって、0〜3の整数を
表すが、同時に0ではない。gは、0〜4の有理数を表
す。hは、1又は2を表す。Xは、0.7〜6の有理数
を表す。iは、0〜3の整数を表す。j、kは、同一又
は異なって、0〜3の整数を表すが、同時に0ではな
い。rは、0〜4の有理数を表す。sは、1〜3の整数
を表し、t、uは、同一又は異なって、0〜2の整数を
表し、かつ、s+t+u=3を満たす。Yは、0.7〜
6の有理数を表す。 - 【請求項3】 次の一般式(I)で表される少なくとも
1種の塩、及び、次の一般式(II)で表される少なく
とも1種の塩からなることを特徴とする炭化水素油添加
剤。 【化5】 式中、R1 は、水素、炭素数1〜22のアルキル基、炭
素数3〜22のアルケニル基、又は、炭素数6〜18の
アリール基(アリール基の水素が、炭素数1〜18のア
ルキル基又は炭素数2〜18のアルケニル基で置換され
ていてもよい。)を表す。R2 は、炭素数1〜22のア
ルキル基、炭素数3〜22のアルケニル基、又は、炭素
数6〜18のアリール基(アリール基の水素が、炭素数
1〜18のアルキル基又は炭素数2〜18のアルケニル
基で置換されていてもよい。)を表す。aは、1〜3の
整数を表し、bは、0〜2の整数を表し、かつ、a=1
のときb=2であり、a=2のときb=1であり、a=
3のときb=0である。nは、1〜3の整数を表す。 【化6】 式中、R3 、R4 は、同一若しくは異なって、水素、炭
素数1〜22のアルキル基、炭素数3〜22のアルケニ
ル基、フェニル基、又は、炭素数1〜18のアルキル基
若しくは炭素数2〜18のアルケニル基で置換されたフ
ェニル基を表す。R2 、a、b、nは、前記と同じ。 - 【請求項4】 次の一般式(II)で表される塩の少な
くとも2種からなることを特徴とする炭化水素油添加
剤。 【化7】 式中、R2 は、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数3
〜22のアルケニル基、又は、炭素数6〜18のアリー
ル基(アリール基の水素が、炭素数1〜18のアルキル
基又は炭素数2〜18のアルケニル基で置換されていて
もよい。)を表す。R3 、R4 は、同一若しくは異なっ
て、水素、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数3〜2
2のアルケニル基、フェニル基、又は、炭素数1〜18
のアルキル基若しくは炭素数2〜18のアルケニル基で
置換されたフェニル基を表す。aは、1〜3の整数を表
し、bは、0〜2の整数を表し、かつ、a=1のときb
=2であり、a=2のときb=1であり、a=3のとき
b=0である。nは、1〜3の整数を表す。 - 【請求項5】 一般式(I)で表される少なくとも1種
の塩と、一般式(IIIA)で表される塩及び一般式
(IIIB)で表される塩をモル比10/1〜1/8で
含有する組成物との重量比が、1/99〜99/1であ
る請求項1記載の炭化水素油添加剤。 - 【請求項6】 一般式(II)で表される少なくとも1
種の塩と、一般式(IIIA)で表される塩及び一般式
(IIIB)で表される塩をモル比10/1〜1/8で
含有する組成物との重量比が、1/99〜99/1であ
る請求項2記載の炭化水素油添加剤。 - 【請求項7】 一般式(I)で表される少なくとも1種
の塩と、一般式(II)で表される少なくとも1種の塩
との重量比が1/99〜99/1である請求項3記載の
炭化水素油添加剤。 - 【請求項8】 一般式(IIIA)で表される塩及び一
般式(IIIB)で表される塩をモル比10/1〜1/
8で含有する組成物が、一般式(IIIA)で表される
塩、一般式(IIIB)で表される塩の芳香族アミンの
一部を脂肪族アミンに置換した塩からなるものである請
求項1、2、5又は6記載の炭化水素油添加剤。 - 【請求項9】 請求項1、2、3、4、5、6、7又は
8記載の炭化水素油添加剤、並びに、鉱油及び合成油よ
りなる群から選択された少なくとも1種を含有してなる
ことを特徴とする潤滑油組成物。
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