JPH08290020A - 浄化装置 - Google Patents

浄化装置

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JPH08290020A
JPH08290020A JP7099199A JP9919995A JPH08290020A JP H08290020 A JPH08290020 A JP H08290020A JP 7099199 A JP7099199 A JP 7099199A JP 9919995 A JP9919995 A JP 9919995A JP H08290020 A JPH08290020 A JP H08290020A
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JP
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filter
aid
water
ceramic filter
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JP7099199A
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English (en)
Inventor
Akitoshi Sugimoto
本 昭 壽 杉
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MIKAZUKI BUNKA KAIKAN KK
Manman Green Golf KK
Original Assignee
MIKAZUKI BUNKA KAIKAN KK
Manman Green Golf KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】逆洗によって多孔質セラミックフィルタから剥
離された使用済の濾過助剤を再生使用することができ、
濾過助剤の費用および廃棄費用等を大幅に低減してラン
ニングコストを低減できる浄化装置を提供する。 【構成】多孔質セラミックフィルタを使用する濾過装置
と、この多孔質セラミックフィルタの表面に濾過助剤層
を形成する助剤層形成装置と、多孔質セラミックフィル
タの逆洗装置と、逆洗によって多孔質セラミックフィル
タの表面から剥離された濾過助剤と洗浄液の混合液を貯
槽して、混合液中の濾過助剤を洗浄した後、沈降分離に
よって濾過助剤を単離する再生装置とを有することによ
り、前記目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多孔質セラミックフィ
ルタを利用する各種用水の浄化装置において、逆洗によ
って多孔質セラミックフィルタから剥離された使用済の
濾過助剤を再生使用することができ、ランニングコスト
を大幅に低減できると共に、環境問題の点からも好まし
い浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】健康増進やストレス解消に適した全身運
動として水泳を行う者が増え、老若男女を問わずプール
に親しむものが増えている。これに伴い、水泳をより安
全かつ衛生的に楽しむために、プールの衛生状況、特に
水質に対する関心が高まっており、このプールの水質を
決定する浄化設備に対する要求はますます厳しいものと
なってきている。
【0003】このような状況の中、プールの浄化設備の
濾過装置として、多孔質セラミックフィルタを利用する
ものが注目されている。多孔質セラミックフィルタ(以
下、セラミックフィルタとする)は、プール、特に温水
プールの濾過に好ましい極めて微細な濾過空間を立体的
に有し、従来のフィルタでは濾過することが不可能であ
った、人体より放出される油分等の有機物も好適に濾過
することが可能である。
【0004】図2に、このようなセラミックフィルタを
利用するプールの浄化設備が概念的に示される。図示例
のプール10は、プールサイドに排水溝(側溝)12を
形成し、浄化水を供給するノズル44をプール底面に複
数配設して、側溝に流入したプール水を浄化し、ノズル
44から浄化水を噴射させることにより、汚染物質を水
面上に浮遊させてプール水と共にオーバーフローさせて
側溝12に流入させて浄化・循環してプール水を浄化す
る、オーバーフロー方式を利用するものである。この浄
化設備は、基本的に、オーバーフロータンク14、プレ
フィルタ16、循環ポンプ18aおよび18b、フィル
タユニット20、殺菌装置22、吸着装置24、プレコ
ート装置26および逆洗装置28より構成される。な
お、特に図示しなくても、各装置や設備の間には、必要
に応じてバルブが配置されているのはもちろんである。
【0005】図2に示される例において、通常のプール
使用時(プール水の循環浄化時)には、プール10から
オーバーフローして側溝12に流入したプール水は、オ
ーバーフロータンク14に一旦集水されて、循環ポンプ
18aあるいは18bによって移送され、プレフィルタ
16によって粗濾過されて髪の毛や絆創膏等の大きなゴ
ミが除去される。
【0006】通常のプール水の循環浄化時には、バルブ
32を閉塞してバルブ34が開放されており、プレフィ
ルタ16によって粗濾過されたプール水は、流入ライン
60からフィルタユニット20に流入する。フィルタユ
ニット20は、上方が閉塞する円筒状のセラミックフィ
ルタ30をハウジング20a内に多数配置してなるもの
であり、バルブ28からの流入ライン60は、プール水
がハウジング20aの側面から流入してセラミックフィ
ルタ30の外部に至るように接続されている。また、ハ
ウジング20aの底面から各セラミックフィルタ30の
貫通孔内に連通するように、セラミックフィルタ30に
よって濾過されたプール水の流出ライン62が形成され
ている。従って、プール水はセラミックフィルタ30の
外側面から流入して壁面を通過して貫通孔に至ることに
より高度に濾過され、この貫通孔から流出ライン62に
至る。なお、排水ライン65のバルブ54は、セラミッ
クフィルタ30の逆洗時以外は、基本的に閉塞されてい
る。
【0007】ここで、図示例の浄化設備は、セラミック
フィルタ30の外側面(表面)に濾過助剤からなる層を
形成するためのプレコート装置26を有している。前述
のように、セラミックフィルタ30は、人体から放出さ
れる油分等も濾過することが可能な、非常に微細な孔を
三次元的に有するため、これを直に使用して濾過を行う
と、微細な孔が目詰まりしてしまい、セラミックフィル
タ30の洗浄が非常に困難になってしまう恐れがある。
そのため、セラミックフィルタ30の表面(被濾過水の
流入面)に粉末状濾過助剤や、繊維状濾過助剤等の濾過
助剤からなる助剤層を形成し、この助剤層を用いて濾過
を行う。また、助剤層を有することにより、後述する、
セラミックフィルタ30の逆洗も効果的かつ効率よく行
うことができる。
【0008】図示例において、プレコート装置26は、
基本的に、繊維状濾過助剤としてのセルロースを水に分
散してなるセルロース分散水を作製するセルロース槽6
0と、粉末状濾過助剤としての珪藻土を水に分散してな
る珪藻土分散水を作製する珪藻土槽62と、前記分散水
をフィルタユニット20に供給するポンプ64および供
給ライン66とを有する。供給ライン66は、前述のプ
ール水の流入ライン60と同様に、分散水がハウジング
20aの側面からフィルタユニット20に流入してセラ
ミックフィルタ30の外部に至るように接続されてい
る。
【0009】このようなプレコート装置26による濾過
助剤層の形成は、下記のようにして行われる。まず、セ
ルロース槽60の撹拌装置60aおよび珪藻土槽62の
撹拌装置62aによって、貯槽される分散水を撹拌し、
両濾過助剤が水に十分に分散された状態にすると共に、
バルブ34を閉塞して、流出ライン62のバルブ38お
よび供給ライン66のバルブ68を開放する。通常は、
セラミックフィルタ30の表面に繊維助剤層を形成し、
その上に粉末助剤層を形成するので、まず、セルロース
槽60のバルブ70を開放してポンプ64を駆動し、セ
ルロース分散水をフィルタユニット20内のセラミック
フィルタ30外部に供給し、通常のプール水の濾過と同
様に、この分散水をセラミックフィルタ30で濾過する
ことにより、セラミックフィルタ30の表面にセルロー
ス層を形成する。次いで、セルロース槽60のバルブ7
0を閉塞して珪藻土槽62のバルブ72を開放し、同様
にポンプ64によって珪藻土分散水をフィルタユニット
20に供給し、セラミックフィルタ30で濾過すること
により、セルロース層の上層に珪藻土層を形成し、助剤
層の形成を終了する。
【0010】助剤層が表面に形成されたフィルタユニッ
ト20に流入して、セラミックフィルタ30によって高
度に濾過されたプール水は、バルブ38が開放されてい
る流出ライン62から、バルブ40を通過して、殺菌装
置22に流入して紫外線やオゾンによって殺菌され、さ
らに活性炭等を利用する吸着装置24によってセラミッ
クフィルタ30で補足できなかった夾雑物や殺菌で生じ
た不純物(分解物)が除去されて、高度に浄化された浄
化水とされ、必要に応じて加熱装置42によって所定温
度に加熱されて、プール10の底面に配置されたノズル
44からプール10内に噴射される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
浄化設備においては、プール水の浄化を続けると、助剤
層やセラミックフィルタ30の外側面には濾滓が蓄積
し、セラミックフィルタ30が有する極めて微細な孔を
ふさいでしまう。このような状態になると、濾過効率が
低下するのみならず、ひどい場合には高価なセラミック
フィルタ30を交換する必要まで生じてしまう。しか
も、セラミックフィルタ30は通常多数用いられるの
で、その交換は極めてコストの高いものとなってしま
う。そのため、一定期間ごとに、セラミックフィルタ3
0に堆積した濾滓を除去して洗浄する必要がある。
【0012】通常、セラミックフィルタの洗浄は、平常
時のプール水の濾過と逆方向に洗浄液を流す、逆洗によ
って行われる。また、洗浄には、洗浄液と空気とを混合
した二相流を高速で噴出する、いわゆるジェット水流が
好適に用いられる。すなわち、図示例の浄化設備であれ
ば、円筒状のセラミックフィルタ30の貫通孔に高速で
ジェット水流を噴射し、外側面に通過させることによ
り、助剤層と共にセラミックフィルタ30の表面に付着
した濾滓を除去し、セラミックフィルタ30の逆洗を行
う。
【0013】従来、このようなジェット水流による逆洗
は、洗浄液を充填する洗浄液槽の上流に、高圧空気を充
填するフラッシュタンクを配置し、フラッシュタンクの
高圧空気を洗浄液槽に噴射し、その圧力でジェット水流
を形成すると共に、セラミックフィルタに噴射する方法
が利用されていた。しかしながら、この逆洗方法は大型
のフラッシュタンクが必要である上に、ジェット水流の
圧力(流速)が短時間で急速に低下してしまい、しかも
形成されるジェット水流の洗浄力も小さいため、良好な
逆洗ができないという問題点がある。そのため、本発明
者は、洗浄液の流路を絞り込んで高速流にすると共に、
洗浄液中に高圧空気を噴射してジェット水流を形成する
ジェットノズルを利用する洗浄方法および装置を発明
し、先にこれを提案している(特開平3−224603
号公報参照)。この方法によれば、大型のフラッシュタ
ンク等を不要とできる上に、洗浄力の高いジェット水流
で十分な時間の逆洗が可能であり、極めて良好なセラミ
ックフィルタの逆洗を実施することができる。
【0014】図2に示される浄化設備は、これを応用す
るものである。この浄化設備の逆洗装置28は、流出ラ
イン62中にバルブ38と並列に配置されており、ジェ
ットノズル46と、このジェットノズル46に高圧空気
を供給するコンプレッサ48と、ジェットノズル46を
挟んで配置されるバルブ50および52とから構成され
る。
【0015】プール水の循環浄化時には、バルブ50お
よび52は閉塞されている。セラミックフィルタ30の
逆洗時には、バルブ34,38および40を閉塞して、
バルブ32,50および52、排水ライン65のバルブ
54を開放する。この状態で、ポンプ18aおよび18
bによって洗浄液(図示例では、プレフィルタ16で粗
濾過されたプール水)をジェットノズル46に供給する
と共に、コンプレッサ48からジェットノズル46に高
圧空気を供給して洗浄液に噴射、好ましくは洗浄液(以
下、逆洗水とする)の流れを加速する方向に噴射して逆
洗水と空気とを混合することによって、高速流のジェッ
ト水流を形成し、バルブ50を経てフィルタユニット2
0の底面からセラミックフィルタ30の貫通孔内にジェ
ット水流を噴射することによって、逆洗を行う。なお、
逆洗の際にポンプ18aおよび18bを併用するのは、
より強力なジェット水流を得るためである。
【0016】ここで、逆洗によってセラミックフィルタ
30から除去された濾滓や濾過助剤は、逆洗水と共に、
バルブ54が開放された排水ライン65から排出され、
廃棄物として処理される。すなわち、従来の浄化設備で
は、セラミックフィルタ30の逆洗を行うたびに濾過助
剤を廃棄し、新規な濾過助剤を用いて濾過助剤層を形成
する必要がある。ところが、セラミックフィルタ30は
通常多数用いられ、また、助剤層は、繊維助剤層と粉末
助剤層の2層以上を有するのが通常であるため、使用お
よび廃棄する濾過助剤の量も大量であり、濾過助剤の費
用および廃棄費用でランニングコストが高くなるという
問題点がある。また、逆洗を行う度に大量の濾過助剤を
廃棄するのは、環境問題の点からも好ましくない。
【0017】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、セラミックフィルタを用いた浄化
装置において、逆洗によって多孔質セラミックフィルタ
から剥離された使用済の濾過助剤を再生使用することが
でき、濾過助剤の費用および廃棄費用等を大幅に低減し
てランニングコストを低減できると共に、環境問題の点
からも好ましい浄化装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、多孔質セラミックフィルタを用いて用水
を濾過する濾過装置と、濾過助剤を液体に分散してなる
分散水の形成手段、および前記分散水を前記濾過装置に
供給する供給手段を有し、用水の濾過と同様にして前記
多孔質セラミックフィルタで前記分散水を濾過させるこ
とにより、多孔質セラミックフィルタに助剤層を形成す
る助剤層形成装置と、洗浄液の供給手段、高圧空気の供
給手段、前記洗浄液の供給手段から供給される洗浄液に
前記高圧空気の供給手段から供給された高圧空気を噴射
し、洗浄液と空気の二相流を形成する混合手段を有し、
前記混合手段によって形成された気液二相流を用水の濾
過と逆方向に前記多孔質セラミックフィルタを通過させ
ることにより、多孔質セラミックフィルタの逆洗を行う
逆洗装置と、前記逆洗によって多孔質セラミックフィル
タの表面から剥離された濾過助剤と洗浄液の混合液を貯
槽して、前記混合液中の濾過助剤を撹拌洗浄した後、沈
降分離によって濾過助剤を単離する再生装置とを有する
ことを特徴とする浄化装置を提供する。
【0019】また、前記本発明の浄化装置において、前
記助剤層形成装置が、新規濾過助剤の貯留槽と再生され
た濾過助剤の貯留槽とを有し、新規濾過助剤の貯留槽と
再生濾過助剤の貯留槽とのラインを切り替えることによ
って、多孔質セラミックフィルタに形成された新規な濾
過助剤からなる助剤層の上に、前記再生装置によって単
離された濾過助剤からなる再生助剤層を形成するのが好
ましい。
【0020】
【実施例】以下、本発明の浄化装置について、添付の図
面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0021】図1に、本発明の浄化装置を利用するプー
ル水の浄化設備の概念図を示す。なお、図1に示される
浄化設備は、濾過助剤の再生装置74および再生助剤層
形成装置76を有する以外は、前述の図2に示される浄
化設備と同じ構成を有するので、同じ部材には同じ符号
を付し、以下の説明は異なる部分を主に行う。
【0022】前述のように、プール10は、プール水を
側溝12にオーバーフローさせ、このプール水を浄化し
てプール10の底に配置されたノズル44から噴射する
オーバーフロー方式を利用するもので、その浄化設備
は、基本的に、オーバーフロータンク14、プレフィル
タ16、循環ポンプ18aおよび18b、フィルタユニ
ット20、殺菌装置22、吸着装置24、プレコート装
置26、逆洗装置28、再生装置74および再生助剤層
形成装置76より構成される。
【0023】この浄化設備による、通常のプール水の循
環浄化時には、前述のように、側溝12にオーバーフロ
ーしたプール水をオーバーフロータンク14からプレフ
ィルタ16に流入して粗濾過し、次いで流入ライン60
からフィルタユニット20に流入させ、セラミックフィ
ルタ30によって精密濾過が施される。なお、セラミッ
クフィルタ30の表面には、助剤層として、下層(セラ
ミックフィルタ30の表面)のセルロース層、およびそ
の上層の珪藻土層の2層の助剤層が形成されているの
は、前述のとおりである。セラミックフィルタ30によ
って濾過されたプール水は、流出ライン62を経て殺菌
装置22で殺菌され、吸着装置24で残存する夾雑物等
が除去されて、高度に浄化された浄化水とされ、必要に
応じて加熱装置42によって加熱されて、プール10底
面のノズル44からプール10内に噴射される。
【0024】一方、この浄化設備においてセラミックフ
ィルタ30の逆洗を行う際には、前述のように、ポンプ
18aおよび18bを作動させ、プレフィルタ16によ
って粗濾過されたプール水を逆洗水として、バルブ32
および52を経てジェットノズル46に供給する。逆洗
水は、ジェットノズル46において流路を絞り込まれて
高速流にされると共に、コンプレッサ48からの高圧空
気が流れを加速する方向に噴射されて、空気と混合され
た二相流の強力なジェット水流とされる。ジェット水流
は、流出ライン62からセラミックフィルタ30の内部
に噴射され、外周面に付着した濾滓および濾過助剤を除
去してセラミックフィルタ30を高度に洗浄する。除去
された濾滓および濾過助剤は、逆洗水と共に排水ライン
65から排出される。
【0025】ここで、従来の浄化設備においては、逆洗
でセラミックフィルタ30から除去された濾過助剤は、
濾滓と共に廃棄されていた。これに対し、本発明の浄化
装置を利用する図1に示される設備では、逆洗によって
除去された濾過助剤は、再生装置74によって洗浄され
てセルロースと珪藻土とに単離・再生され、再生助剤層
形成装置76によって、再度セラミックフィルタ30の
助剤層として利用される。従って、本発明を利用する図
示例の浄化設備においては、従来は逆洗を行う度に廃棄
されていた濾過助剤を有効利用でき、濾過助剤の節約お
よび濾過助剤の廃棄費用の低減を計ることができ、ラン
ニングコストを大幅に低減できる。
【0026】再生装置74は、逆洗によってセラミック
フィルタ30から除去された濾過助剤を洗浄し、いわゆ
る沈降分離によって単離するものである。図示例におい
ては、再生装置74は、再生槽78と、撹拌装置78a
と、濾過助剤を単離した後に残った不純物や濾過助剤を
廃棄するための廃棄ライン80およびバルブ80aと、
珪藻土を単離・回収するための珪藻土回収ライン82お
よびバルブ82aと、セルロースを単離・回収するため
のセルロース回収ライン84およびバルブ84aとを有
する。
【0027】フィルタユニット20からの排水ライン6
5は、バルブ54を経て再生槽78に連結されており、
濾過助剤、濾滓および逆洗水等を含む混合液は、この再
生槽78に送られる。逆洗が終了して、前記混合液がす
べて再生槽78に送られると、必要に応じて、清浄な水
等の洗浄液および/または酸やアルカリ、洗剤等の洗浄
薬が再生槽78に流入され、撹拌装置78aによって撹
拌されることにより、除去された濾過助剤すなわちセル
ロースおよび珪藻土の洗浄が行われる。なお、洗浄液と
しては、逆洗水すなわちプレフィルタ16によって粗濾
過されたプール水を用いてもよい。
【0028】セルロースおよび珪藻土の洗浄が終了した
ら、撹拌装置78aを停止して、再生槽78内に充填さ
れる混合液を静置し、セルロースおよび珪藻土を分離す
る。なお、洗浄に酸やアリカリ等を使用した場合には、
中和の操作が行われるのは言うまでもない。ここで、再
生槽78内の液量は所定容量とするのが好ましいので、
混合液の量が多い場合には廃棄ライン80から廃棄す
る、あるいは混合液の量が少ない場合には、洗浄前にあ
らかじめ洗浄液を追加する等、必要に応じて静置前に液
量を調整する。
【0029】この静置により、混合液中の不純物、セル
ロースおよび珪藻土は、いわゆる沈降分離によって層分
離される。すなわち、人体より放出される油分や有機物
質などの軽質分は上方に浮上し、ヘドロ状の重質分は下
方に沈殿することにより、不純物が分離され、中間部の
下層には珪藻土が、上層にはセルロースが、それぞれ層
分離する。つまり図示例の装置は、沈降分離のいわゆる
分級によって各成分を分離するものであり、密度(比
重)を利用する選別であってもよく、粒径や形状等によ
る分粒であってもよい。また、静置による重力沈降のみ
ならず、撹拌等による遠心力を利用してもよく、静電場
を利用してもよく、あるいはこれらを併用して沈降分離
を行ってもよい。また、沈降と浮上とを組み合わせた分
離であってもよいのはもちろんである。さらに、洗浄さ
れる濾過助剤の比重に応じて、洗浄液の比重を調整ある
いは選択してもよい。
【0030】珪藻土回収ライン82およびセルロース回
収ライン84は、再生槽78のサイズや液量等に応じ
て、珪藻土回収ライン82は珪藻土の層が形成される高
さ(鉛直方向)に、セルロース回収ライン84はその上
方のセルロースの層が形成される高さに、それぞれ対応
して再生槽78の側壁に連結されている。従って、初め
にバルブ84aを開放することによりセルロースを回収
し、次いでバルブ82aを開放することにより珪藻土を
回収することができる。残った濾過助剤や不純物は、バ
ルブ80aを開放することにより、廃棄ライン80から
廃棄される。なお、珪藻およびセルロースの層がそれぞ
れに対応する回収ラインの高さと合わない場合には、バ
ルブ80aの開放等により液量を調節して各層の高さを
調節すればよい。
【0031】図示例の浄化設備において、再生装置74
は再生助剤層形成装置76に接続される。再生助剤層形
成装置76は、前述のプレコート装置26と同様に、再
生装置74によって再生された濾過助剤を水に分散して
なる分散水を作製し、これをフィルタユニット20に供
給して、セラミックフィルタ30に再生助剤層を形成す
るものであって、再生珪藻土の分散水を作製する再生珪
藻土槽86と、再生セルロースの分散水を作製する再生
セルロース槽60と、両分散水をフィルタユニット20
に供給するためのポンプ90および再生助剤供給ライン
92とを有する。再生装置74の珪藻土回収ライン82
は再生珪藻土槽86に、セルロース回収ライン84は同
再生セルロース槽88に、それぞれ接続される。また、
再生助剤供給ライン92は、前記プレコート装置26の
供給ライン66に接続される。
【0032】再生助剤層形成装置76によるセラミック
フィルタ30の再生助剤層の形成は、基本的に、前述の
プレコート装置26と同様に行われる。すなわち、再生
珪藻土槽86の撹拌装置86aおよび再生セルロース槽
60の撹拌装置88aによって、両槽に貯槽される分散
水を撹拌して両再生濾過助剤が十分に分散された状態に
すると共に、バルブ34を閉塞して、プレコート装置2
6のバルブ70および72を閉塞してバルブ68を開放
し、バルブ94を開放して再生助剤供給ライン92と供
給ライン66とを接続する。この状態で、形成する再生
助剤層に応じて、再生セルロース層を形成する場合に
は、再生セルロース槽88のバルブ98を開放して、再
生セルロース分散水をポンプ90によって再生助剤供給
ライン92から供給ライン66に供給し、フィルタユニ
ット20内に流入させてセラミックフィルタ30で濾過
し、再生セルロース層を形成する。再生珪藻土層を形成
する場合には、バルブ98を閉塞して再生珪藻土槽86
のバルブ96を開放して、同様にして再生珪藻土分散水
をフィルタユニット20内に流入させて濾過し、再生珪
藻土層を形成する。
【0033】本発明の浄化装置においては、最初に新規
な濾過助剤を使用した後はこれを再生使用して、セラミ
ックフィルタ30の表面に再生濾過助剤のみを使用して
濾過助剤層を形成して、濾過助剤を所定回数だけ再生使
用した後に再生濾過助剤を廃棄して、プレコート装置2
6によって新規な濾過助剤による助剤層を形成する方
法; 再生濾過助剤と新規な濾過助剤とを混合して助剤
層を形成する方法; セルロース(珪藻土)は新規な物
を使用して珪藻土(セルロース)は再生品を使用する方
法; 等、再生濾過助剤の利用方法には特に限定はな
い。また、再生濾過助剤を回収して、別の浄化装置や浄
化装置以外の別の用途に利用してもよい。しかしなが
ら、図示例の装置においては、コストの低減を好適に計
り、しかも、高度な浄化が可能である点で、下記のよう
にして、新規な濾過助剤からなる助剤層の上に再生助剤
からなる助剤層を形成するのが好ましい。
【0034】まず、セルロース槽60、珪藻土槽62、
再生セルロース槽88および再生珪藻土槽86のそれぞ
れの撹拌装置によって、貯槽される分散水を撹拌し、各
濾過助剤が水に十分に分散された状態にすると共に、バ
ルブ34および再生助剤供給ライン92のバルブ94を
閉塞して、流出ライン62のバルブ38および供給ライ
ン66のバルブ68を開放する。なお、各槽の撹拌は、
形成する助剤層の順序に応じて順次行ってもよいのはも
ちろんである(この点は、先に説明した助剤層の形成す
べてに共通である)。
【0035】前述のように、通常は、セラミックフィル
タ30の表面に繊維助剤層を形成し、その上に粉末助剤
層を形成するので、まず、セルロース槽60のバルブ7
0を開放してポンプ64を駆動し、セルロース分散水を
フィルタユニット20に供給してセラミックフィルタ3
0の表面に、新規なセルロースからなるセルロース層を
形成する。次いで、ポンプ64を停止してバルブ70を
閉塞し、バルブ94を開放して再生助剤供給ライン92
と供給ライン66とを接続し、再生セルロース槽88の
バルブ98を開放して、ポンプ90を駆動することによ
り、再生セルロース分散水をフィルタユニット20に供
給して、新規セルロース層の上に再生セルロース層を形
成する。
【0036】このようにしてセルロース層の形成が終了
したら、ポンプ90を停止してバルブ94および98を
閉塞し、次いでバルブ72を開放してポンプ64を駆動
して、珪藻土分散水をフィルタユニット20に供給し
て、再生セルロース層の上に新規な珪藻土からなる珪藻
土層を形成する。次いで、ポンプ64を停止してバルブ
72を閉塞し、バルブ94を開放して再生助剤供給ライ
ン92と供給ライン66とを接続し、再生珪藻土槽86
のバルブ96を開放して、ポンプ90を駆動することに
より、再生珪藻土分散水をフィルタユニット20に供給
して、新規珪藻土層の上に再生珪藻土層を形成して、助
剤層の形成を終了する。
【0037】以上説明した例においては、濾過助剤とし
てセルロースと珪藻土とを用いていたが、本発明におい
て濾過助剤はこれに限定はされず、繊維状濾過助剤のア
スベスト、鋸くず、各種のファイバー等や、粉末状濾過
助剤のゼオライト、活性炭、シリカ、パーライト等、公
知のセラミックフィルタの濾過助剤が全て利用可能であ
る。また、形成する助剤層も、図示例の2層に限定はさ
れず、1層であってもよく、あるいは3層以上の助剤槽
を形成するものであってもよい。この場合でも、比重を
利用する本発明の浄化装置の再生装置によって、各濾過
助剤を好適に再生、単離することが可能である。
【0038】以上説明した例は、本発明の浄化装置をプ
ールの浄化設備に利用した例であったが、本発明はこれ
に限定はされず、プール施設、クワハウス、浴場等のジ
ャクジーや浴槽、水族館や養魚場の人工池等の各種の施
設の浄化設備に好適に利用可能である。
【0039】以上、本発明の浄化装置について説明した
が、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨
を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行って
もよいのはもちろんである。
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の浄
化装置は、セラミックフィルタを用いた浄化装置におい
て、逆洗によって多孔質セラミックフィルタから剥離さ
れた使用済の濾過助剤を再生して有効利用することがで
き、濾過助剤の費用、および使用済濾過助剤の廃棄費用
等を大幅に低減してランニングコストを低減できると共
に、環境問題の点からも好ましい浄化装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浄化装置を利用するプール水浄化設備
の概念図である。
【図2】従来の浄化装置を利用するプール水浄化設備の
概念図である。
【符号の説明】
10 プール 12 側溝 14 オーバーフロータンク 16 プレフィルタ 18a,18b,64,90 ポンプ 20 フィルタユニット 22 殺菌装置 24 吸着装置 26 プレコート装置 32,34,38,40,50,52,54,70,7
2,80a,82a,84a,94,96,98 バル
ブ 28 逆洗装置 30 (多孔質)セラミックフィルタ 32 濾過助剤槽 42 加熱装置 44 ノズル 46 ジェットノズル 48 コンプレッサ 60 セルロース槽 62 珪藻土槽 66 供給ライン 74 再生装置 76 再生助剤層形成装置 78 再生槽 80 廃棄ライン 82 珪藻土回収ライン 84 セルロース回収ライン 86 再生珪藻土槽 88 再生セルロース槽 92 再生助剤供給ライン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質セラミックフィルタを用いて用水を
    濾過する濾過装置と、 濾過助剤を液体に分散してなる分散水の形成手段、およ
    び前記分散水を前記濾過装置に供給する供給手段を有
    し、用水の濾過と同様にして前記多孔質セラミックフィ
    ルタで前記分散水を濾過させることにより、多孔質セラ
    ミックフィルタに助剤層を形成する助剤層形成装置と、 洗浄液の供給手段、高圧空気の供給手段、前記洗浄液の
    供給手段から供給される洗浄液に前記高圧空気の供給手
    段から供給された高圧空気を噴射し、洗浄液と空気の二
    相流を形成する混合手段を有し、前記混合手段によって
    形成された気液二相流を用水の濾過と逆方向に前記多孔
    質セラミックフィルタを通過させることにより、多孔質
    セラミックフィルタの逆洗を行う逆洗装置と、 前記逆洗によって多孔質セラミックフィルタの表面から
    剥離された濾過助剤と洗浄液の混合液を貯槽して、前記
    混合液中の濾過助剤を撹拌洗浄した後、沈降分離によっ
    て濾過助剤を単離する再生装置とを有することを特徴と
    する浄化装置。
  2. 【請求項2】前記助剤層形成装置が、新規濾過助剤の貯
    留槽と再生された濾過助剤の貯留槽とを有し、新規濾過
    助剤の貯留槽と再生濾過助剤の貯留槽とのラインを切り
    替えることによって、多孔質セラミックフィルタに形成
    された新規な濾過助剤からなる助剤層の上に、前記再生
    装置によって単離された濾過助剤からなる再生助剤層を
    形成する請求項1に記載の浄化装置。
JP7099199A 1995-04-25 1995-04-25 浄化装置 Withdrawn JPH08290020A (ja)

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