JPH0828482A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

Info

Publication number
JPH0828482A
JPH0828482A JP16957394A JP16957394A JPH0828482A JP H0828482 A JPH0828482 A JP H0828482A JP 16957394 A JP16957394 A JP 16957394A JP 16957394 A JP16957394 A JP 16957394A JP H0828482 A JPH0828482 A JP H0828482A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scroll
compression chamber
seal member
groove portion
base plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16957394A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Yano
賢司 矢野
Masaaki Sugawa
昌晃 須川
Hiroshi Nakajima
浩史 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP16957394A priority Critical patent/JPH0828482A/ja
Publication of JPH0828482A publication Critical patent/JPH0828482A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C27/00Sealing arrangements in rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C27/005Axial sealings for working fluid

Abstract

(57)【要約】 【目的】 寝入起動時に液圧縮が生じた場合であって
も、渦巻ラップの破損を防止するとともに、圧縮機の起
動不良を防止することができるスクロール圧縮機の提供
にある。 【構成】 渦巻ラップ1a内の先端に形成された凹溝部
1b内に収容されているシール部材2の台板3cとの摺
接面に中間圧縮室6bに開口する切欠ポケット2aを設
けるとともに、凹溝部1b内と密閉ケーシングと固定ス
クロール1とで囲まれて形成されている吐出マフラー室
10とを連通する第2の連通路102を、渦巻ラップ1
aに形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷凍・空調に使用される
スクロール圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13および図14は、特開平4−26
2086号公報に示された従来のスクロール圧縮機を示
す要部拡大断面図である。図において、図中符号1は固
定スクロール、1aは固定スクロール1の渦巻ラップ、
1bは渦巻ラップ1aの先端に形成されている凹溝部、
2は凹溝部1bに嵌合されたシール部材、3は固定スク
ロール1と共同して圧縮作用を行う揺動スクロール、6
aは最内圧縮室、6bは中間圧縮室、6cは最外圧縮室
である。
【0003】次に動作について説明する。揺動スクロー
ル3と固定スクロール1とが組合わされて圧縮室6a〜
6cを形成することはよく知られている。スクロール圧
縮機の圧縮作用により冷媒ガスを圧縮すると、圧縮室6
a〜6bのそれぞれの圧力は、 最内圧縮室6aの圧力>中間圧縮室6bの圧力>最外圧
縮室6cの圧力 となる。図14に示すように、最内圧縮室6a内の冷媒
ガスは凹溝部1bシール部材2との間の間隙によりシー
ル部材2の背面に導入され、シール部材2に下向きの押
付力が加えられる。これにより、シール部材2の一端は
対向する台板3cに押圧され、最内圧縮室6a内からの
冷媒ガスの漏れを防止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のスクロール圧縮
機は、以上のように構成されているので、しばらく冷媒
ガスが圧縮室内に液化・静定している状態から起動させ
るとき、即ち、寝込起動時(以下単に「寝込起動時」と
いう)に発泡した冷媒液が、渦巻内に吸入された場合、
中間圧縮室でいわゆる液圧縮が生じ、中間圧縮室が異常
に昇圧して、渦巻ラップの破損や、スクロール圧縮機の
起動不良が生ずるという問題があった。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であって、寝込起動時に渦巻ラップの破損を防止すると
ともに、圧縮機の起動不良を防止することができるスク
ロール圧縮機の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明が採用する手段は、密閉ケーシング内の上部
に固設された固定スクロールと、固定スクロールの下方
に配備された揺動スクロールと、固定スクロールの台板
および揺動スクロールの台板にそれぞれ立設された渦巻
ラップと、渦巻ラップのそれぞれの先端に渦巻方向に沿
って刻設された凹溝部と、凹溝部内にそれぞれ出没自在
に収容され対面するそれぞれの台板と摺接するシール部
材とを備え、固定スクロールの渦巻ラップと揺動スクロ
ールの渦巻ラップとを組み合わせて圧縮室を形成し、被
圧縮流体を圧縮室内に吸い込んで圧縮し吐出するように
したスクロール圧縮機において、シール部材の台板との
摺接面に圧縮室に開口する切欠ポケットを形成したもの
である。
【0007】又、密閉ケーシング内の上部に固設された
固定スクロールと、固定スクロールの下方に配備された
揺動スクロールと、固定スクロールの台板および揺動ス
クロールの台板にそれぞれ立設された渦巻ラップと、渦
巻ラップのそれぞれの先端に渦巻方向に沿って刻設され
た凹溝部と、凹溝部内にそれぞれ出没自在に収容され対
面するそれぞれの台板と摺接するシール部材とを備え、
固定スクロールの渦巻ラップと揺動スクロールの渦巻ラ
ップとを組み合わせて圧縮室を形成し、被圧縮流体を圧
縮室内に吸い込んで圧縮し吐出するようにしたスクロー
ル圧縮機において、シール部材の台板との摺接面に低圧
側の圧縮室に開口する切欠ポケットを設けるとともに、
渦巻ラップの凹溝部内と高圧側の圧縮室とを連通する第
1の連通路を、渦巻ラップに形成したものである。
【0008】更に、密閉ケーシング内の上部に固設され
た固定スクロールと、固定スクロールの下方に配備され
た揺動スクロールと、固定スクロールの台板および揺動
スクロールの台板にそれぞれ立設された渦巻ラップと、
渦巻ラップのそれぞれの先端に渦巻方向に沿って刻設さ
れた凹溝部と、凹溝部内にそれぞれ出没自在に収容され
対面するそれぞれの台板と摺接するシール部材とを備
え、固定スクロールの渦巻ラップと揺動スクロールの渦
巻ラップとを組み合わせて圧縮室を形成するとともに、
固定スクロールの台板の上方で密閉ケーシングの内面と
の間に吐出マフラー室を形成し、被圧縮流体を渦巻ラッ
プの渦巻外周から圧縮室内に吸い込んで圧縮し、固定ス
クロールの略中心部に穿設されている吐出口から吐出マ
フラー室へ吐出するようにしたスクロール圧縮機におい
て、シール部材の台板との摺接面に圧縮室に開口する切
欠ポケットを設けるとともに、凹溝部内と吐出マフラー
室とを連通する第2の連通路を、渦巻ラップに形成した
ものである。
【0009】上記各構成に加えて、少なくとも、切欠ポ
ケットの円周方向両側近傍でシール部材を分割し、切欠
ポケットを備えたシール部材を他の残りのシール部材と
別個独立に構成したものである。
【0010】上記各構成に加えて、分割されて隣合った
各シール部材の境界位置に、凹溝部を円周方向に仕切る
仕切壁をそれぞれ設けたものである。
【0011】
【作用】上記のように構成されたスクロール圧縮機は、
寝込起動時に、ある圧縮室で液圧縮が生じ、その圧縮室
内の圧力が上昇すると、渦巻ラップの先端の凹溝部内に
出没自在に収容されたシール部材の台板に対向する摺接
面に形成された切欠ポケット内の圧力が上昇し、シール
部材に上向きの押圧力が働く。これにより、シール部材
は凹溝部内に収容する方向に移動し、このシール部材と
台板との間に隙間を生じさせ、この隙間から被圧縮流体
が高圧側または低圧側の圧縮室に向けて流出し、当該圧
縮室の異常昇圧を防止する。
【0012】又、第1の連通路により、高圧側の圧縮室
内の被圧縮流体が凹溝部内に導入されるので、凹溝部内
の圧力は、高圧側の圧縮室内の圧力と同じ圧力となる。
そのため、通常運転時において、凹溝部内の圧力による
押圧力で、シール部材の摺接面は台板面に強く押圧され
る。一方、寝込起動時において、低圧側の圧縮室が高圧
になり、切欠ポケット内の圧力は高圧になった被圧縮流
体が導入され、高圧になる。これにより、低圧側の圧縮
室の圧力が高圧側の圧縮室の圧力に対して上昇すると、
凹溝部内へ押圧する圧力が働き、シール部材は凹溝部内
に収容する方向に移動し、このシール部材と台板との間
に隙間を生じさせ、当該圧縮室の異常昇圧を防止する。
【0013】吐出マフラー室内の被圧縮流体は、第2の
連通路により凹溝部内に導入され、凹溝部内の圧力は吐
出マフラー室の圧力と略同じにある。この場合に、大き
な容積を有する吐出マフラー室は圧力の変動が小さく、
安定した圧力であり、これと連通する凹溝部内の圧力も
安定した圧力となる。即ち、正常運転において、この安
定した凹溝部内の圧力によりシール部材は摺接面を押圧
し、確実に圧縮室をシールする。又、寝込起動時におい
て、液圧縮によりある圧縮室の圧力が吐出マフラー室の
圧力より上昇すると、シール部材に上向きの押付力が働
き、シール部材と台板との間に隙間が生じ、隙間からあ
る圧縮室の被圧縮流体が高圧側または低圧側の圧縮室に
向けて流出する。
【0014】請求項第1項乃至請求項第3項の構成に加
えて、少なくとも、切欠ポケットの円周方向両側付近で
シール部材を分割しているので、切欠ポケットを備えた
シール部材は他の残りのシール部分から別個独立して凹
溝部内へスムーズに出没する。
【0015】請求項第4項の構成に加えて、分割された
隣合った各シール部材の境界位置に、凹溝部を円周方向
に仕切る仕切壁をそれぞれ設けている。この場合に、凹
溝部内に形成された仕切壁は、第1の連通路または第2
の連通路によって導入された被圧縮流体を凹溝部外に漏
出するのを防止する。
【0016】
【実施例】
実施例1.以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、請求項第1項に記載の一実施例のスク
ロール圧縮機を示す要部拡大断面図である。図におい
て、図中符号1は固定スクロール、1aは固定スクロー
ル1の渦巻ラップ、1bは渦巻ラップ1aの先端に形成
された凹溝部、2は凹溝部1bに収容されたシール部
材、2aはシール部材2に形成された切欠ポケット、3
cは揺動スクロールの台板、6aは最内圧縮室、6bは
中間圧縮室である。
【0017】このように構成されたスクロール圧縮機に
おいては、寝込起動時に、中間圧縮室6bで、液圧縮が
生じ、中間圧縮室6bの圧力が上昇すると、シール部材
2の台板3cに対向する摺接面に形成された切欠ポケッ
ト2a内の圧力が上昇して、シール部材2に上向きの押
圧力が働き、シール部材2と台板3cとの間に隙間が生
じ、この隙間から冷媒液が最内圧縮室6aに流出し、中
間圧縮室6bの異常昇圧を防止することができる。
【0018】尚、上記実施例に限られず、切欠ポット2
aを高圧側の圧縮室に開口して形成してもよい。この場
合、液圧縮時には高圧側から低圧側の圧縮室に冷媒液が
リリーフされる。
【0019】実施例2.図2は請求項2に記載の一実施
例に係るスクロール圧縮機の要部拡大断面図である。図
において、図中符号1は固定スクロール、1aは固定ス
クロール1の渦巻ラップ、1bは渦巻ラップ1aの先端
に形成された凹溝部、2は凹溝部1bに収容されたシー
ル部材、2aはシール部材2に形成された切欠ポケッ
ト、3cは揺動スクロールの台板、6aは最内圧縮室、
6bは中間圧縮室、101はシール部材2の背面に最内
圧縮室6aの被圧縮流体を導入させる第1の連通路であ
る。
【0020】このように構成されたスクロール圧縮機に
おいては、通常運転時には、 最内圧縮室6aの圧力P0 >中間圧縮室6bの圧力P1 である。従って、シール部材2には背面に導入された最
内圧縮室6aの圧力P0 により下向きの押圧力が作用
し、シール部材2が台板3cに押圧され確実なシール効
果を得ることができる。
【0021】一方、寝込起動時に、中間圧縮室6bで液
圧縮が生じた場合、最内圧縮室6aの圧力P0 に対して
中間圧縮室6bの圧力P1 が過大に大きくなる為、シー
ル部材2に上向きの押圧力が作用し、シール部材2と台
板3cとの間に隙間が生じ、この隙間から冷媒液が最内
圧縮室6aに流出し中間圧縮室6bの異常昇圧を防止す
ることができる。
【0022】実施例3.図3は請求項第2項および請求
項第4項に記載の一実施例を示す要部拡大断面図であ
る。又、図4は中間圧縮室で圧縮液が生じた際のシール
部材2の動作を示す要部拡大断面図である。
【0023】図において、図中符号1は固定スクロー
ル、1aは固定スクロール1の渦巻ラップ、1bは渦巻
ラップ1aの先端に形成された凹溝部、22は第1のシ
ール部材、22aは第1のシール部材22に形成された
切欠ポケット、101は第1のシール部材22の背面に
最内圧縮室6aの冷媒ガスを導入させる第1の連通路、
21は第1のシール部材22の円周方向の一端側に位置
する第2のシール部材、23は第1のシール部材22の
円周方向の他端側に位置する第3のシール部材である。
又、第1のシール部材22の背面の面積A1 は切欠ポケ
ット22aの開口面積Apより大きく設定するものであ
る。
【0024】このように構成されたスクロール圧縮機に
おいては、第1のシール部材22には背面に導入された
最内圧縮室6aの圧力により下向きの押圧力P0 ×A1
が作用し、又、切欠ポケット22aには中間圧縮室6b
の圧力P1 により上向きの押圧力P1 ×Apが作用す
る。
【0025】引き続き説明すると、通常運転時には、 最内圧縮室6aの圧力P0 >中間圧縮室6bの圧力P1 となるので、P01 >P1 Apとなり、第1のシール
部材22には、下向きの押圧力が作用し、第2、第1、
第3のシール部材21,22,23が台板3cに押圧さ
れ、確実なシール効果が得られるものである。
【0026】一方、寝込起動時に中間圧縮室6bで液圧
縮が生じた場合に、最内圧縮室6aの圧力P0 に対して
中間圧縮室6bの圧力P1 が過大に大きくなるので、第
1のシール部材22に作用する圧力はP01 <P1
pとなり、上向きの押圧力が作用する。第1のシール部
材22は上向きの圧力により、渦巻ラップ1aの凹溝部
1bへ収容する方向へ移動し、第1のシール部材22と
台板3cとの間に隙間が生じ、この隙間から冷媒液が最
内圧縮室6aに流出し中間圧縮室6bの異常昇圧を防止
することができる。
【0027】実施例4.図5および図6は請求項第2お
よび請求項第5項に記載の一実施例に係るスクロール圧
縮機を示す要部拡大断面図である。図において、図中符
号1は固定スクロール、1aは固定スクロール1の渦巻
ラップ、42は第1のシール部材、41は第1のシール
部材42の円周方向の一端側に位置する第2のシール部
材、43は第1のシール部材42の円周方向の他端側に
位置する第3のシール部材、42aは第1のシール部材
42に形成されている切欠ポケットである。
【0028】引き続き、構成を説明すると、1dは第1
のシール部材42を円周方向の一端側で仕切る仕切壁、
1eは第1のシール部材42を円周方向の他端側で仕切
る仕切壁、32は仕切壁1d、1eによって囲まれて形
成される第1の凹溝部、31は第1の凹溝部32の一端
側に、仕切壁1dで仕切られて形成される第2の凹溝
部、33は第1の凹溝部32の他端側に、仕切壁1eで
仕切られて形成される第3の凹溝部である。
【0029】このように構成されたスクロール圧縮機
は、実施例3と同様に、通常運転時には確実なシール効
果が得られるとともに、液圧縮時には中間圧縮室6bの
異常昇圧を防止することができる。又、渦巻ラップ1a
の先端は、仕切壁1d、1eにより仕切られている第
2、第3のシール部材41,43の背面に最内圧縮室6
aの被圧縮流体が導入されず、第2、第3のシール部材
41,43を台板3cに押圧する押圧力を適正に設定す
ることができるとともに、最内圧縮室6aから冷媒ガス
が第1の凹溝部32から円周方向外周に流れだして外部
へ漏れることを防止することができ、効率良く圧縮する
ことができる。
【0030】実施例5.図7は請求項第3項に記載の一
実施例に係るスクロール圧縮機を示す要部拡大断面図で
ある。又、図8は中間圧縮室で液圧縮が生じた際のシー
ル部材の動作を示す要部拡大断面図である。
【0031】図において、1は固定スクロール、1aは
固定スクロール1に設けられている渦巻ラップ、1bは
渦巻ラップ1aの先端の形成される凹溝部、2は凹溝部
1bに収容されているシール部材、2aはシール部材2
の摺接面に形成されている切欠ポケット、3cはシール
部材2が摺接される台板、6bは中間圧縮室、6cは最
外圧縮室、10は吐出マフラー室、102はシール部材
2の背面に吐出マフラー室10の冷媒ガスを導入させる
第2の連通路である。
【0032】このように構成されたスクロール圧縮機に
おいて、吐出マフラー室10の圧力Pm、中間圧縮室6
bの圧力P1 とすると、通常運転時には、吐出マフラー
室10の圧力Pm>中間圧縮室6bの圧力P1 であるの
で、シール部材2の背面に導入された吐出マフラー室1
0の圧力Pmにより、シール部材2を下向きに押圧する
押圧力が作用し、シール部材2が台板3cに押圧され、
確実なシール効果を生ずる。
【0033】一方、寝込起動時に中間圧縮室6bで液圧
縮が生じた場合、最内圧縮室6aの圧力P0 に対して中
間圧縮室6bの圧力P1 が過大に大きくなる為、シール
部材2に上向きの押圧力が作用し、シール部材2と台板
3cとの間に隙間が生じ、この隙間から冷媒液が最外圧
縮室6cに流出し、中間圧縮室6bの異常昇圧を防止す
ることができる。
【0034】実施例6.図9は請求項第3項および請求
項第4項に記載の一実施例に係るスクロール圧縮機を示
す要部拡大断面図、図10は中間圧縮室で液圧縮が生じ
た際のシール部材の動作を示す要部拡大断面図である。
【0035】図中符号1は固定スクロール、1aは固定
スクロール1に設けられた渦巻ラップ、1bは渦巻ラッ
プ1aの先端の形成される凹溝部、22は第1のシール
部材、21は第1のシール部材22の円周方向の一端側
に位置する第2のシール部材、23は第1のシール部材
22の円周方向の他端側に位置する第3のシール部材、
22aは第1のシール部材22に形成されている切欠ポ
ケットである。102は第1のシール部材22の背面に
吐出マフラー室10の冷媒ガスを導入させる第2の連通
路である。尚、第1のシール部材22の背面の面積A1
は切欠ポケット22aの開口面積Apより大きく設定す
るものである。
【0036】このように構成されたスクロール圧縮機に
おいて、第1のシール部材22にはその背面に導入され
た吐出マフラー室10の圧力Pmにより下向きの押圧力
Pm×A1 が作用し、又、切欠ポケット22aには中間
圧縮室6bの圧力P1 により上向きの押圧力P1 ×Ap
が作用する。
【0037】通常運転時には、吐出マフラー室10の圧
力Pm>中間圧縮室6bの圧力P1なので、PmA1
1 Apとなり、第1のシール部材22には下向きの押
圧力が作用し、第2、第1、第3のシール部材21,2
2,23が台板3cに押圧され、確実なシール効果が得
られるものである。
【0038】一方、寝込起動時に中間圧縮室6bで液圧
縮が生じた場合、吐出マフラー室10の圧力Pmに対し
て、中間圧縮室6bの圧力P1 が過大に大きくなるので
第1のシール部材22に作用する力は、PmA1 <P1
Apとなり、第1のシール部材22は上向きの押圧力を
受け、凹溝部1b側へ移動し、第1のシール部材22と
台板3cとの間に隙間を生じさせる。この隙間から冷媒
液が最外圧縮室6cに流出し、中間圧縮室6bの異常昇
圧を防止できる。
【0039】実施例7.図11および図12は請求項第
3項および請求項第5項に記載のスクロール圧縮機の一
実施例を示す要部拡大断面図である。図中符号1は固定
スクロール、1aは固定スクロール1の渦巻ラップ、4
2は第1のシール部材、41は第1のシール部材42の
円周方向の一端側に位置する第2のシール部材、43は
第1のシール部材42の円周方向の他端側に位置する第
3のシール部材、42aは第1のシール部材42に形成
されている切欠ポケットである。
【0040】引き続き、構成を説明すると、1dは第1
のシール部材42と第2のシール部材41とを円周方向
の一端側で仕切る仕切壁、1eは第1のシール部材42
と第3のシール部材43とを円周方向の他端側で仕切る
仕切壁、32は仕切壁1d,1eによって形成される第
1の凹溝部、31は第1の凹溝部32の一端側に、仕切
壁1dで仕切られて形成される第2の凹溝部、33は第
1の凹溝部32の他端側に、仕切壁1eで仕切られて形
成される第3の凹溝部である。又、102は第1のシー
ル部材42の背面に吐出マフラー室10の圧力を導入さ
せる第2の連通路である。
【0041】このように構成されたスクロール圧縮機
は、実施例6と同様に、通常運転時には確実なシール効
果が得られ、液圧縮時には、中間圧室6bの異常昇圧を
防止できる。加えて、渦巻ラップ1aの先端は、仕切壁
1d,1eにより仕切られているので、第1の凹溝部3
2と第1のシール部材42の背面に囲まれた部位に第2
の連通路102によって導入された吐出マフラー室10
内の冷媒ガスは他の部分、即ち、第2、第3のシール部
分41,43の背面に吐出マフラー室10の冷媒ガスが
漏れださず、第2、第3のシール部材を台板3cに押圧
する押圧力を適正に設定することができるとともに、吐
出マフラー室10から媒ガスが第1の凹溝部32内を円
周方向外周に向けて流れて外部へ漏れるのを防止するこ
とができる。
【0042】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、以下の効果を奏する。シール部材の摺接面には、圧
縮室に開口させた切欠ポケットが形成されている。この
場合に、切欠ポケットに導入された被圧縮流体は切欠ポ
ケットの内壁を押圧し、シール部材を凹溝部内へ収容す
る方向に移動させる。これにより隣り合った圧縮室内と
の間に隙間が生じ、この隙間から被圧縮流体が高圧側ま
たは低圧側の圧縮室に向けて流出して当該圧縮室の異常
昇圧を防止する。即ち、寝込起動時の起動不良、渦巻ラ
ップの破損を防止することができる。
【0043】又、第1の連通路は渦巻ラップの凹溝部内
と高圧側の圧縮室とを連通し、凹溝部内と高圧側の圧縮
室とを略同じ圧力にする。これにより、寝込起動時に
は、低圧側の圧縮室の圧力が高圧側の圧縮室の圧力に対
して上昇すると、シール部材に凹溝部内へ押圧する力が
働き、被圧縮流体により高圧になっている圧縮室を開放
させることができ、これにより寝込起動時の起動不良
や、渦巻ラップの破損を防止することができる。加え
て、第1の連通路により渦巻ラップの凹溝部内は高圧側
の圧縮室と同じ圧力になり、通常運転時には、確実に圧
縮室をシールすることができる。
【0044】吐出マフラー室内の圧力は大きな容積を有
し変動も小さく、この吐出マフラー室は凹溝部と第2の
連通路により連通され、凹溝部内は吐出マフラー室と略
同じ圧力に保たれる。即ち、台板の面を押圧するシール
部材の押圧力は変動が非常に小さく安定し、より確実に
圧縮室をシールする。加えて、切欠ポケットに導入され
た被圧縮流体は切欠ポケットの内壁を押圧し、シール部
材を凹溝部内へ収容する方向に移動させる。これにより
隣り合った圧縮室内との間に隙間が生じ、この隙間から
被圧縮流体が高圧側または低圧側の圧縮室に向けて流出
し、当該圧縮室の異常昇圧を防止する。これにより、寝
込起動時の起動不良、渦巻ラップの破損を防止すること
ができる。
【0045】次に、少なくとも、切欠ポケットの円周方
向両側付近でシール部材を分割している。この場合に、
切欠ポケットを備えたシール部材は他の残りのシール部
分と別個独立して凹溝部内へスムーズに出没し、リリー
フ動作を得る。これにより、確実に寝込起動時の起動不
良を防止することができ、固定および揺動スクロールの
破損を防止することができる。
【0046】引き続いて、分割されて隣合った各シール
部材の境界位置に、凹溝部を円周方向に仕切る仕切壁を
それぞれ設けている。この場合に、第1の連通路または
第2の連通路によって、高圧側の圧縮室または吐出マフ
ラー室から凹溝部内に導入された被圧縮流体が凹溝部内
を円周方向外周に向かって流れて外部へ漏れ出るのを仕
切壁が防止し、効率良く、且つ、確実にシール不良を防
止することができ、良好なリリーフ効果を得ることがで
きる。吐出マフラー室10から媒ガスが第1の凹溝部3
2内を円周方向外周に向けて流れて外部へ漏れるのを防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係るスクロール圧縮機を
示す要部拡大断面図である。
【図2】 本発明の実施例2に係るスクロール圧縮機を
示す要部拡大断面図である。
【図3】 本発明の実施例3に係るスクロール圧縮機を
示す要部拡大断面図である。
【図4】 本発明の実施例3に係るスクロール圧縮機を
示す要部拡大断面図である。
【図5】 本発明の実施例4に係るスクロール圧縮機を
示す要部拡大断面図である。
【図6】 本発明の実施例4に係るスクロール圧縮機を
示す要部拡大断面図である。
【図7】 本発明の実施例5に係るスクロール圧縮機を
示す要部拡大断面図である。
【図8】 本発明の実施例5に係るスクロール圧縮機を
示す要部拡大断面図である。
【図9】 本発明の実施例6に係るスクロール圧縮機を
示す要部拡大断面図である。
【図10】 本発明の実施例6に係るスクロール圧縮機
を示す要部拡大断面図である。
【図11】 本発明の実施例7に係るスクロール圧縮機
を示す要部拡大断面図である。
【図12】 本発明の実施例7に係るスクロール圧縮機
を示す要部拡大断面図である。
【図13】 従来のスクロール圧縮機の要部を示す断面
図である。
【図14】 従来のスクロール圧縮機のシール部材の動
作を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固定スクロール、1a 渦巻ラップ、1b 凹溝
部、1d 仕切壁、1e仕切壁、2 シール部材、2a
切欠ポケット、3c 台板、6a 最内圧縮室、6b
中間圧縮室、6c 最外圧縮室、10 吐出マフラー
室、21 第2のシール部材、22 第1のシール部
材、22a 切欠ポケット、23 第3のシール部材、
31 第2の凹溝部、32 第1の凹溝部、33 第3
の凹溝部、42a 切欠ポケット、41 第2のシール
部材、42 第1のシール部材、43 第3のシール部
材、101 第1の連通路、102 第2の連通路。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉ケーシング内の上部に固設された固
    定スクロールと、前記固定スクロールの下方に配備され
    た揺動スクロールと、前記固定スクロールの台板および
    前記揺動スクロールの台板にそれぞれ立設された渦巻ラ
    ップと、前記渦巻ラップのそれぞれの先端に渦巻方向に
    沿って刻設された凹溝部と、前記凹溝部内にそれぞれ出
    没自在に収容され対面するそれぞれの台板と摺接するシ
    ール部材とを備え、前記固定スクロールの渦巻ラップと
    前記揺動スクロールの渦巻ラップとを組み合わせて圧縮
    室を形成し、被圧縮流体を前記圧縮室内に吸い込んで圧
    縮し吐出するようにしたスクロール圧縮機において、 前記シール部材の前記台板との摺接面に圧縮室に開口す
    る切欠ポケットを形成したことを特徴とするスクロール
    圧縮機。
  2. 【請求項2】 密閉ケーシング内の上部に固設された固
    定スクロールと、前記固定スクロールの下方に配備され
    た揺動スクロールと、前記固定スクロールの台板および
    前記揺動スクロールの台板にそれぞれ立設された渦巻ラ
    ップと、前記渦巻ラップのそれぞれの先端に渦巻方向に
    沿って刻設された凹溝部と、前記凹溝部内にそれぞれ出
    没自在に収容され対面するそれぞれの台板と摺接するシ
    ール部材とを備え、前記固定スクロールの渦巻ラップと
    前記揺動スクロールの渦巻ラップとを組み合わせて圧縮
    室を形成し、被圧縮流体を前記圧縮室内に吸い込んで圧
    縮し吐出するようにしたスクロール圧縮機において、 前記シール部材の前記台板との摺接面に低圧側の圧縮室
    に開口する切欠ポケットを設けるとともに、前記渦巻ラ
    ップの凹溝部内と高圧側の前記圧縮室とを連通する第1
    の連通路を、前記渦巻ラップに形成したことを特徴とす
    るスクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 密閉ケーシング内の上部に固設された固
    定スクロールと、前記固定スクロールの下方に配備され
    た揺動スクロールと、前記固定スクロールの台板および
    前記揺動スクロールの台板にそれぞれ立設された渦巻ラ
    ップと、前記渦巻ラップのそれぞれの先端に渦巻方向に
    沿って刻設された凹溝部と、前記凹溝部内にそれぞれ出
    没自在に収容され対面するそれぞれの台板と摺接するシ
    ール部材とを備え、前記固定スクロールの渦巻ラップと
    前記揺動スクロールの渦巻ラップとを組み合わせて圧縮
    室を形成するとともに、前記固定スクロールの台板の上
    方で密閉ケーシングの内面との間に吐出マフラー室を形
    成し、被圧縮流体を前記渦巻ラップの渦巻外周から前記
    圧縮室内に吸い込んで圧縮し、前記固定スクロールの略
    中心部に穿設されている吐出口から前記吐出マフラー室
    へ吐出するようにしたスクロール圧縮機において、 前記シール部材の前記台板との摺接面に圧縮室に開口す
    る切欠ポケットを設けるとともに、前記凹溝部内と前記
    吐出マフラー室とを連通する第2の連通路を、前記渦巻
    ラップに形成したことを特徴とするスクロール圧縮機。
  4. 【請求項4】 少なくとも、切欠ポケットの円周方向両
    側近傍でシール部材を分割して、前記切欠ポケットを備
    えたシール部材を他の残りのシール部材と別個独立に構
    成したことを特徴とする請求項第1項乃至第3項のいず
    れかに記載のスクロール圧縮機。
  5. 【請求項5】 分割されて隣合った各シール部材の境界
    位置に、凹溝部を円周方向に仕切る仕切壁をそれぞれ設
    けたことを特徴とする請求項第4項に記載のスクロール
    圧縮機。
JP16957394A 1994-07-21 1994-07-21 スクロール圧縮機 Pending JPH0828482A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16957394A JPH0828482A (ja) 1994-07-21 1994-07-21 スクロール圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16957394A JPH0828482A (ja) 1994-07-21 1994-07-21 スクロール圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0828482A true JPH0828482A (ja) 1996-01-30

Family

ID=15888987

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16957394A Pending JPH0828482A (ja) 1994-07-21 1994-07-21 スクロール圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0828482A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0840012A1 (en) * 1996-10-30 1998-05-06 Carrier Corporation Scroll compressor
GB2386646A (en) * 2002-02-11 2003-09-24 Scroll Tech Scroll compressor with economizer injection ports extending through scroll wrap
JP2007032554A (ja) * 2005-06-21 2007-02-08 Daikin Ind Ltd 回転式圧縮機
CN105526175A (zh) * 2016-01-18 2016-04-27 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 压缩机及空调

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0840012A1 (en) * 1996-10-30 1998-05-06 Carrier Corporation Scroll compressor
US5833443A (en) * 1996-10-30 1998-11-10 Carrier Corporation Scroll compressor with reduced separating force between fixed and orbiting scroll members
US5873711A (en) * 1996-10-30 1999-02-23 Carrier Corporation Scroll compressor with reduced separating force between fixed and orbiting scroll members
GB2386646A (en) * 2002-02-11 2003-09-24 Scroll Tech Scroll compressor with economizer injection ports extending through scroll wrap
GB2386646B (en) * 2002-02-11 2005-03-09 Scroll Tech A scroll compressor
JP2007032554A (ja) * 2005-06-21 2007-02-08 Daikin Ind Ltd 回転式圧縮機
CN105526175A (zh) * 2016-01-18 2016-04-27 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 压缩机及空调

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7029251B2 (en) Backpressure mechanism of scroll type compressor
US7207787B2 (en) Scroll compressor with backflow-proof mechanism
JP3731069B2 (ja) 圧縮機
US7018180B2 (en) Vacuum preventing device of scroll compressor
JP5018993B2 (ja) スクロール圧縮機
JP2010043641A (ja) スクロール圧縮機
JPH10339283A (ja) スクロ−ル圧縮機
US7611343B2 (en) Multistage compression type rotary compressor
JPH0828482A (ja) スクロール圧縮機
WO2005010372A1 (ja) スクロール圧縮機
JP2003097471A (ja) 回転式気体圧縮機
JP2935579B2 (ja) スクロール型圧縮機用の軸線方向密閉装置
JP2000110747A (ja) スクロール圧縮機
JP3028642B2 (ja) スクロール形流体機械
JP2974011B1 (ja) 容量制御型スクロール圧縮機
JP2000097171A (ja) スクロール圧縮機およびそれを使用した冷凍システム
JPH0727063A (ja) スクロ−ル形圧縮機
JPH06264877A (ja) スクロ−ル形圧縮機
JPS6134372A (ja) スクロ−ル形圧縮機
JPH05180177A (ja) スクロール圧縮機
JP2000329081A (ja) スクロール型圧縮機
JPH0658277A (ja) ロータリー圧縮機
JP3291378B2 (ja) スクロール圧縮機
JP4044793B2 (ja) スクロール圧縮機
JPH0642477A (ja) ベーンロータリーコンプレッサー