JP2974011B1 - 容量制御型スクロール圧縮機 - Google Patents
容量制御型スクロール圧縮機Info
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Abstract
する。 【解決手段】 容量制御型スクロール圧縮機における第
1スクロール31の渦巻き内であって、アンロード時に
任意の流体作動室内の圧力が運転高圧Hpに至るときの
渦巻き容積圧縮比VrHPと同じ渦巻き容積圧縮比になる
位置に、第1流体作動室Aあるいは第2流体作動室Bと
吐出ドーム38内とを連通させるリリーフ弁49を設け
ている。したがって、特にフルロード時における低圧縮
比運転の際に、運転高圧Hpを超える過圧縮になるとリ
リーフ弁49が開き、当該流体作動室内の高圧ガスが吐
出ドーム38側に逃がされる。すなわち、フルロード運
転時における過圧縮運転を防止して、圧縮入力の増大や
第1,第2スクロール31,32の破損等を防止できる。
Description
ロール圧縮機の改良に関する。
分負荷運転を可能にしたスクロール圧縮機として、図8
および図9(図8のX−X矢視断面図)に示すようなもの
がある(特開平9−170573号公報)。このスクロー
ル圧縮機は、第1スクロール1の渦巻巻終を第2スクロ
ール2の渦巻巻終よりも伸開角でπ(rad)だけ長くした
非対称渦巻き型のスクロール圧縮機である。そして、第
1スクロール1の内面と第2スクロール2の外面とで形
成される第1流体作動室Aと第1スクロール1の外面と
第2スクロール2の内面とで形成される第2流体作動室
Bとが、単一の低圧ポート3に対して交互に開閉するよ
うになっており、第1スクロール1に対する第2スクロ
ール2の最外方側接触点Eから略1巻き分だけ内方に巻
き戻した点Jに、第1流体作動室Aと第2流体作動室B
とに共通の共通バイパス穴4を設けている。
バイパス穴4に連通する弁穴5を設け、この弁穴5の側
方部には低圧ポート3に連通するバイパス通路6を設け
ている。弁穴5には、共通バイパス穴4を開閉する段付
き円柱形のバイパス弁7を摺動自在に内装している。ま
た、バイパス弁7の段部にはコイルスプリング8を係止
させており、バイパス弁7の上部は蓋部材9で密閉され
て吐出ドーム10と仕切られて操作圧室11を形成して
いる。尚、操作圧室11には、電磁弁12によって低圧
ライン13と高圧ライン14とに選択的に連通される操
作圧ライン15を継手管16を介して接続している。1
7は高圧ライン14と低圧ライン13との短絡を防止す
るキャピラリチューブであり、18はケーシングであ
り、19は高圧ポートである。
第1スクロール1に対する第2スクロール2の最外方側
接触点Eから略1巻き分だけ内方に巻き戻した点Jに設
けられている。したがって、電磁弁12を閉鎖してバイ
パス弁7の操作圧室11に高圧ガスを供給し、バイパス
弁7を閉鎖した場合には吐出容量は全容量(100%)と
なる(以下、この状態をフルロードと言う)。一方、上記
電磁弁12を開放してバイパス弁7の操作圧室11に低
圧ガスを供給してバイパス弁7を開放した場合には、共
通バイパス穴4の位置が圧縮開始点となるために吐出容
量は全容量の約60%になる(以下、この状態をアンロ
ードと言う)。こうして、スクロール圧縮機の吐出容量
が100%(フルロード)と60%(アンロード)とに切り
換えられるのである。
来の容量制御型スクロール圧縮機には、以下のような問
題がある。すなわち、上記容量制御型スクロール圧縮機
においては、上述のようにフルロードとアンドードとに
切り換えられるのであるが、その場合には圧縮開始点が
変わるのであるから最大渦巻き圧縮容積比Vrも変わる
ことになる。そのために、アンロード時の高圧縮比運転
の際には、逆流損失が増大して大きな性能低下や吐出ガ
スの温度上昇が発生する。一方、フルロード時の低圧縮
比運転の際には、過圧縮損失が増大して大きな性能低下
や第1,第2スクロール1,2の渦巻部に掛る荷重が増大
して第1,第2スクロール1,2の破損の要因になる。
スクロール圧縮機運転時において、運転高圧Hpが環境
温度によって大きく変化するために、上述したような種
種の問題が生ずるのである。尚、上記運転高圧Hpとは
高圧側(例えば、吐出ドーム10内)の圧力であり、運転
低圧Lpとは低圧側(例えば、低圧ポート3内)の圧力で
ある。
た標準のスクロール圧縮機(以下、単に標準機と言う)の
場合について考える。(1)高圧縮比運転(例えば、Hp=
30kg/cmG,Lp=5kg/cmGとする)の場合ここで、上
記第1スクロール1と第2スクロール2とによる圧縮で
得られる最大圧力P(例えば、高圧ポート19内圧力)
は、式(1)で算出される。 P=Vrκ×Lp …(1) ここで、Vr:最大渦巻き圧縮容積比 κ:ポリトロープ指数 Lp:運転低圧
30kg/cmGと高く、且つ、運転低圧Lpが5kg/cmGで
あって、運転圧縮比Pr(=(Hp+1.03)/(Lp+1.0
3)=5.1)が高い高圧縮比運転の場合の上記最大圧力
Pは次のように算出される。但し、ポリトロープ指数κ
は1.2であるとする。 P=2.51.2×(5+1.03)−1.03=17.1(kg/c
mG) その結果、第1,第2スクロール1,2による最大圧力P
と運転高圧Hpとの圧力差(より端的に言うならば高圧ポ
ート19と吐出ドーム10との圧力差)ΔPは ΔP=P−HP=17.1−30=−12.9 となり、12.9(kg/cmG)分だけ吐出ドーム10側から
高圧ポート19側へ逆流が起こる。
mG,Lp=7kg/cmGとする)の場合また、例えば上記運
転高圧Hpが10kg/cmGと低く、且つ、運転低圧Lpが
7kg/cmGと高く、圧縮比Pr(=1.37)が低い低圧縮
比運転の場合の上記最大圧力Pは次のように算出され
る。 P=2.51.2×(7+1.03)−1.03=23.1(kg/c
mG) その結果、第1,第2スクロール1,2による最大圧力P
と運転高圧Hpとの圧力差ΔPは ΔP=P−HP=23.1−10=13.1 となり、13.1(kg/cmG)分だけ過圧縮となる。
御機と言う)であって、上記フルロード時の最大渦巻き
圧縮容積比Vrが3.0であり、上記アンロード時の最大
渦巻き圧縮容積比Vrが2.0である場合について考え
る。 (a)フルロード時(Vr=3.0) (1)高圧縮比運転の場合 上記最大圧力Pは次のように算出される。 P=3.01.2×(5+1.03)−1.03=21.5(kg/c
mG) したがって、上記最大圧力Pと運転高圧Hpとの圧力差
ΔPは ΔP=P−HP=21.5−30=−8.5 となり、8.5(kg/cmG)分だけ逆流が起こる。
mG) したがって、上記最大圧力Pと運転高圧Hpとの圧力差
ΔPは ΔP=P−HP=29.0−10=19.0 となり、19.0(kg/cmG)分だけ過圧縮となる。
mG) したがって、上記最大圧力Pと運転高圧Hpとの圧力差
ΔPは ΔP=P−HP=12.8−30=−17.2 となり、17.2(kg/cmG)分だけ逆流が起こる。
mG) したがって、上記最大圧力Pと運転高圧Hpとの圧力差
ΔPは ΔP=P−HP=17.4−10=7.4 となり、7.4(kg/cmG)分だけ過圧縮となる。
制御機(フルロードVr=3.0,アンロードVr=2.0)
とにおいて、上述のようにして算出された種々の運転圧
縮比Prでの上記圧力差ΔPを示す。図中、運転範囲の
最右側は高圧縮比側であり、最左側は低圧縮比側であ
る。また、ΔP>0の領域は渦巻き吐出部で過圧縮が生
ずる領域であり、ΔP<0の領域は渦巻き吐出部で吐出
ドーム10から渦巻き内にガスが逆流する領域である。
図10から分かるように、上記容量制御機の場合にはフ
ルロード時とアンロード時で最大渦巻き圧縮容積比Vr
が3.0と2.0とに大きく変わるために、アンロード時
には高圧縮比運転において、Yで示すように逆流損失が
大きくなり過ぎて問題が生ずる。そこで、通常、容量制
御機では、図8に示すように、高圧ポート19に吐出弁
20を設けて、吐出ドーム10側から高圧ポート19側
への逆流を防止するようになっている。尚、21は弁ば
ねであり、22は弁押えである。
縮比運転において、Zで示すように過圧縮損失が大きく
なり過ぎるために、上述したように大きな性能低下を来
したり、第1,第2スクロール1,2の破損の危険性が生
ずるという問題がある。
転時における過圧縮損失を低減できる容量型スクロール
圧縮機を提供することにある。
め、請求項1に係る発明は、圧縮室内の所定位置に形成
されて流体作動室内の圧縮ガスを吸い込みポートに返す
バイパス通路を有する容量制御型スクロール圧縮機にお
いて、上記流体作動室内の圧力が吐出側よりも高くなる
と開放して,当該流体作動室内のガスを吐出側に逃がす
リリーフ弁を備えたことを特徴としている。
ーフ弁に連通している場合に、上記流体作動室内の圧力
が吐出側圧力よりも高くなると、上記リリーフ弁が開放
して当該流体作動室内のガスが吐出側に逃がされる。し
たがって、過圧縮運転が防止される。
係る発明の容量制御型スクロール圧縮機において、上記
圧縮室を形成する第1スクロールと第2スクロールと
は、一方のスクロールの渦巻巻終を他方のスクロールの
渦巻巻終よりも伸開角で180度だけ長くした非対称の
渦巻き形状を呈することを特徴としている。
と第2スクロールの外面とで形成される第1流体作動室
と、第1スクロールの外面と第2スクロールの内面とで
形成される第2流体作動室とが、同じリリーフ弁の位置
に交互に掛ることになる。したがって、唯1つのリリー
フ弁によって各流体作動室内のガスが吐出側に逃がされ
る。
係る発明の容量制御型スクロール圧縮機において、吐出
弁を有し、上記吐出弁とリリーフ弁とを同一種類の弁で
共通化したことを特長としている。
御とリリーフ制御を行うことができる。したがって、上
記吐出弁およびリリーフ弁の部品の共通化が図られ、誤
組防止やコストダウンにつながる。
係る発明の容量制御型スクロール圧縮機において、上記
吐出弁の弁押えと上記リリーフ弁の弁押えとを、一つの
弁押えで兼用したことを特長としている。
とリリーフ弁とが開閉される。したがって、上記吐出弁
およびリリーフ弁の構成が簡単になってコストダウンが
図られる。
係る発明の容量型スクロール圧縮機において、上記リリ
ーフ弁は、下記の式を満たすような位置に設けられてい
ることを特徴としている。 Vs2/Vre=Vs1/Vd ここで、Vre:上記開閉手段が閉鎖時における上記リリ
ーフ弁が開くときの上記流体作動室の容積 Vs2:上記開閉手段が閉鎖時における上記流体作動室の
圧縮開始容積 Vd:上記開閉手段が開放時における上記流体作動室の
吐出開始容積 Vs1:上記開閉手段が開放時における上記流体作動室の
圧縮開始容積
ているフルロード時も上記開閉手段が開放しているアン
ロード時も同じ渦巻き容積圧縮比Vrで運転される。こ
うして、運転範囲の拡大が図られる。
係る発明の容量制御型スクロール圧縮機において、上記
バイパス通路を開閉する開閉手段はパイロット圧で開閉
するようになっており、上記流体作動室は,上記バイパ
ス通路またはリリーフ弁通路の何れかに常時連通してい
ることを特徴としている。
閉手段はパイロット圧で開閉するようになっており、上
記流体作動室は上記バイパス通路またはリリーフ弁の何
れかに常時連通しているために、上記流体作動室内で液
圧縮が起きた場合には、当該流体作動室内の圧力が上記
開閉手段を開閉するパイロット圧またはリリーフ弁の上
側の吐出ドーム圧を大きく上回り、何れかの弁が開にな
って液が吸入側あるいは吐出側に逃がされる。こうし
て、液圧縮が確実に防止される。
態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態の容量
型スクロール圧縮機における部分断面図である。また、
図2は、図1のC−C矢視断面図である。
31,第2スクロール32,低圧ポート33,共通バイパ
ス穴34,バイパス通路35,バイパス弁36,蓋部材3
7,吐出ドーム38,低圧ライン39,高圧ライン40,継
手管41,ケーシング42,高圧ポート43,吐出弁44,
弁ばね45および弁押え46は、図8に示す従来の容量
型スクロール圧縮機における第1スクロール1,第2ス
クロール2,低圧ポート3,共通バイパス穴4,バイパス
通路6,バイパス弁7,蓋部材9,吐出ドーム10,低圧ラ
イン13,高圧ライン14,継手管16,ケーシング18,
高圧ポート19,吐出弁20,弁ばね21および弁押え2
2と同様の構成を有して、同様に動作する。尚、41a
は継手管41の連結管である。尚、上記バイパス弁36
の開閉制御は、図8に示す従来の容量型スクロール圧縮
機の場合と同様に、パイロット圧によって行うものとす
る。
ール31における渦巻き内に、第1流体作動室Aまたは
第2流体作動室Bと吐出ドーム38内とを選択的に連通
させる共通のリリーフ弁49を設けることによって、過
圧縮状態になった第1,第2流体作動室A,B内の高圧ガ
スを吐出ドーム38側に逃がすようにしている。ここ
で、リリーフ弁49はリード弁で構成されており、第1
スクロール31の鏡板48の高圧側の表面に一端がボル
ト51で取り付けられた弁板50の他端側で、鏡板48
に穿たれた通路47を閉鎖する構造を有している。ここ
で、リード弁49は、吐出弁44が開放する圧力で開放
する構造に形成しておけば、渦巻き内の圧力が吐出ドー
ム38内の圧力よりも異常に上昇することがない。
ロール圧縮機における低圧縮比運転時の任意の流体作動
室に関する容積V−圧力Pの関係を示す。ここで、実線
で示したサイクルa→c→e→f→aは、フルロード時
のサイクルである。また、一点鎖線で示したサイクルb
→d→e→f→bは、上記アンロード時のサイクルであ
る。尚、Vsは圧縮開始容積であり、Vdは吐出開始容積
である。
記流体作動室の容積Vが圧縮開始容積Vs1に至ると当該
流体作動室が共通バイパス穴34を閉鎖し始めて圧縮が
開始される(b)。そして、第2スクロール32の回転に
伴って当該流体作動室の容積Vが小さくなり、当該流体
作動室内の圧力Pが増大する。そして、圧力Pが運転高
圧Hpに至ると高圧ポート43の圧力(=P)が吐出弁4
4の閉鎖力を上回って吐出弁44が開放し、当該流体作
動室内の高圧ガスが吐出弁44を介して高圧ドーム38
内に吐出される(d)。この時点での当該流体作動室の容
積Vが吐出開始容積Vdである。以後は、当該流体作動
室の容積Vが減少しても圧力Pが運転高圧Hpに保たれ
る。
て、上記流体作動室の容積Vが圧縮開始容積Vs2に至る
と圧縮が開始される(a)。そして、第2スクロール32
の回転に伴って圧力Pが増大し、やがて運転高圧Hpに
至る(c)。ここで、従来の容量制御機の場合には、リリ
ーフ弁が無いために、更に第2スクロール32が回転し
続けると、破線で示すように圧力Pは運転高圧Hpを超
えて増大し、過圧縮状態となる。そして、当該流体作動
室が高圧ポート43に掛かると吐出弁44が圧力Pに負
けて徐々に開き始めて圧力Pが低下し始める。そして、
容積Vが吐出開始容積Vdに至ると、完全に吐出弁44
が開放して圧力Pは運転高圧Hpに落ち着く。
リリーフ弁49が設けられているために、当該流体作動
室内の圧力Pが運転高圧Hpを超えるとリリーフ弁49
が開き、当該流体作動室内の高圧ガスが吐出ドーム38
側に逃がされる。その結果、圧力Pは運転高圧Hpに保
たれることになり、過圧縮損失による圧縮機入力の増大
や第1,第2スクロール31,32の破損等を防止できる
のである。
置は次のようにして設定される。すなわち、リリーフ弁
49は当該流体作動室内の圧力Pが運転高圧Hpに至っ
た時に開けばよいのであるから、上記フルロード時のサ
イクルにおいて、上記アンロード時に圧力Pが運転高圧
Hpに至るときの渦巻き容積圧縮比VrHP=Vs1/Vdと同
じ渦巻き容積圧縮比になるときにリリーフ弁49を開け
ばよいことになる。つまり、上記リリーフ弁49が開く
ときの当該流体作動室の容積をVreとすれば、式(2)が
成立する位置にリリーフ弁49を設ければ良いのであ
る。 Vs2/Vre=Vs1/Vd …(2)
は、容量制御型スクロール圧縮機における第1スクロー
ル31の渦巻き内であって、上記アンロード時に圧力P
が運転高圧Hpに至るときの渦巻き容積圧縮比VrHPと同
じ渦巻き容積圧縮比になる(つまり、式(2)が成立する)
位置に、第1流体作動室Aあるいは第2流体作動室Bと
吐出ドーム38内とを連通させるリリーフ弁49を設け
ている。したがって、特に上記フルロード時における低
圧縮比運転の際に、運転高圧Hpを超える過圧縮になる
とリリーフ弁49が開き、流体作動室内の高圧ガスが高
圧ドーム側に逃がされる。すなわち、本実施の形態によ
れば、過圧縮運転が防止されて、圧縮機入力の増大や第
1,第2スクロール31,32の破損等を防止できるので
ある。
立する位置に設けることによって、フルロード時もアン
ロード時も狙った渦巻き容積圧縮比Vrでの運転が可能
となり、性能アップや運転範囲の拡大につながる。
ル圧縮機の変形例を示す断面図であり、図1のC−C矢
視断面図に相当する。ケーシング61,第1スクロール
62およびバイパス弁63は、図1に示す容量制御形ス
クロール圧縮機におけるケーシング42,第1スクロー
ル31およびバイパス弁36と同じ構成を有して、同様
に動作する。
えとリリーフ弁65用の弁押えとを1枚の弁押え66で
兼用するのである。尚、弁押え66は、2本のボルト6
7,68で第1スクロール62に取り付けている。
ーフ弁65用の弁押えとを1枚の弁押え66で兼用する
ことによって、組み立て工数を削減して、誤組み立ての
防止やコストダウンを図ることができる。
型スクロール圧縮機の横断面図である。上記第1実施の
形態においては、第1スクロール31の渦巻巻終を第2
スクロール32の渦巻巻終よりも伸開角でπ(rad)だけ
長くして、第1スクロール31に対する第2スクロール
32の最外方側接触点Eを上記渦巻巻終とした、所謂非
対称渦巻き型のスクロール圧縮機を例に説明している
(図9参照)。しかしながら、この発明はこれに限定され
るものではなく、対称な一対のスクロールの渦巻巻終を
互いに伸開角でπ(rad)だけずらした所謂対称渦巻き型
のスクロール圧縮機の場合にも適用できる。
ロール圧縮機に関するものである。本対称渦巻き型のス
クロール圧縮機の場合には、第1スクロール71の内面
と第2スクロールの外面とで形成される第1流体作動室
と第1スクロール71の外面と第2スクロールの内面と
で形成される第2流体作動室とは同一位置に形成されず
に互いに対向して形成される。そのために、圧縮機の吐
出容量を変えるための上記バイパス弁は、上記第1流体
作動室用の第1バイパス弁72と上記第2流体作動室用
の第2バイパス弁73とを互いに対向した位置に設ける
必要がある。
室と第2流体作動室とは同一位置に形成されずに互いに
対向して形成されるのであるから、上記アンロード時に
圧力Pが運転高圧Hpに至るときの渦巻き容積圧縮比Vr
HPと同じ渦巻き容積圧縮比になる位置は、上記第1流体
作動室と第2流体作動室とで互いに対向した位置にな
る。そこで、本容量制御型スクロール圧縮機では、図5
に示すように、上記夫々の位置に第1リリーフ弁74と
第2リリーフ弁75との2つのリリーフ弁を設けるので
ある。尚、上記第1リリーフ弁74と第2リリーフ弁7
5との構造は、第1実施の形態の場合と同様にリード弁
である。
対称渦巻き型の容量制御型スクロール圧縮機において、
上記アンロード時に圧力Pが運転高圧Hpに至るときの
渦巻き容積圧縮比VrHPと同じ渦巻き容積圧縮比になる
2つの位置に、第1リリーフ弁74と第2リリーフ弁7
5との2つのリリーフ弁を設けている。したがって、上
記フルロード時における低圧縮比運転の際に、運転高圧
Hpを超える過圧縮になると第1リリーフ弁74あるい
は第2リリーフ弁75が開いて、上記第1,第2流体作
動室内の高圧ガスを吐出ドーム側に逃がして過圧縮運転
を防止できる。その際に、第1スクロール71と第2ス
クロールとを同じ形状に形成することによってスクロー
ルの製造工数を低減し、コストダウンを図ることができ
る。
圧縮機の変形例を示す横断面図である。本例において
は、図4に示す容量制御形スクロール圧縮機の場合と同
様に、吐出弁84用の弁押えと第1リリーフ弁85用の
弁押えと第2リリーフ弁86用の弁押えを1枚の弁押え
87で兼用するのである。尚、弁押え87は、3本のボ
ルト88,89,90で第1スクロール81に取り付けて
いる。
第1リリーフ弁85用の弁押えと第2リリーフ弁86用
の弁押えを1枚の弁押え87で兼用することによって、
組み立て工数を削減して、誤組み立ての防止やコストダ
ウンを図ることができる。
65,74,75,85,86を設けることによって、上記
フルロード時における低圧縮比運転の際に過圧縮運転に
なることを防止できるのであるが、上記過圧縮は液圧縮
の場合でも起こる。そこで、以下の実施の形態において
は、上記液圧縮をも防止できる構造を有する容量制御型
スクロール圧縮機に関する。
スクロール圧縮機の任意の流体作動室に関するバイパス
弁およびリリーフ弁の動作期間を示す図である。但し、
横軸は第2スクロールの回転角θであり、縦軸は当該流
体作動室の容積Vである。ここで、回転角θは、第2ス
クロールの最外方側接触点Eが第1スクロールに接触し
て当該流体作動室が形成された時点(閉じ切り角)を
「0」としている。
が上記バイパス弁に掛っている範囲である。ここで、範
囲αの開始角度θα1は、上記閉じ切り角θ=0に近い
角度に設定されている。また、範囲βは、当該流体作動
室が上記リリーフ弁に掛っている範囲である。ここで、
範囲βの開始角度θβ1は範囲αの終了角度θα2とオー
バーラップするように設定されている。また、範囲γ
は、当該流体作動室が上記吐出弁に掛っている範囲であ
る。ここで、範囲γの開始角度θγ1は範囲βの終了角
度θβ2とオーバーラップするように設定されている。
その場合、上記閉じ切り角θ=0から当該流体作動室が
上記吐出弁に掛かり始める角度θ=θγ1までで表され
る圧縮角が4π以下になるようにしている。
上記範囲αの開始角度θα1を閉じ切り角θ=0に近い
角度に設定すると共に、上記圧縮角を4π以下にしてい
る。そして、当該流体作動室が上記バイパス弁に掛る範
囲αと、上記リリーフ弁に掛る範囲βと、上記吐出弁に
掛る範囲γとの開始角度と終了角度とをオーバーラップ
させている。したがって、当該流体作動室は、上記バイ
パス弁とリリーフ弁との少なくとも一つと常時連通して
いることになり、どの状態で液圧縮が発生しても液を上
記バイパス弁,リリーフ弁および吐出弁の何れかから上
記低圧側あるいは吐出ドーム側に逃がすことができる。
したがって、本実施の形態によれば、液圧縮による異常
昇圧を確実に防止できる。
4,84用の弁押えとリリーフ弁65,85,86用の弁
押えとを1枚の弁板66,87で兼用している。しかし
ながら、この発明はこれに限定されるものではなく、上
記吐出弁64,84とリリーフ弁65,85,86とを同
一種類の弁で共通化を図っても差し支えない。
る発明の容量制御型スクロール圧縮機は、第1スクロー
ルと第2スクロールとで形成される流体作動室内のガス
圧が吐出側圧力よりも高くなると開放して、当該流体作
動室内のガスを吐出側に逃がすリリーフ弁を設けたの
で、過圧縮運転を防止できる。したがって、特に上記フ
ルロード時の過圧縮損失を低減でき、上記過圧縮損失に
よる圧縮機入力の増大や第1,第2スクロールの破損等
を防止できる。
クロール圧縮機は、上記圧縮室を形成する第1スクロー
ルと第2スクロールとは、一方のスクロールの渦巻巻終
を他方のスクロールの渦巻巻終よりも伸開角で180度
だけ長くした非対称の渦巻き形状を呈するようにしたの
で、第1スクロールの内面と第2スクロールの外面とで
形成される第1流体作動室と、第1スクロールの外面と
第2スクロールの内面とで形成される第2流体作動室と
は、同じリリーフ弁の位置に交互に掛る。したがって、
上記リリーフ弁は1つだけ設ければよく、上記第1スク
ロールの剛性の低下や加工組み立て性の低下を防止でき
る。さらに、部品点数を少なくしてコストダウンを図る
ことができる。
クロール圧縮機は、吐出弁とリリーフ弁とを同一種類の
弁で共通化したので、部品の共通化を図ることができ、
誤組の防止,組み立て工数の削減およびコストダウンを
図ることができる。
クロール圧縮機は、上記吐出弁の弁押えと上記リリーフ
弁の押えとを1つの弁押えで兼用したので、1つの弁押
えで吐出弁とリリーフ弁を固定できる。したがって、上
記吐出弁およびリリーフ弁の構成を簡単にして、組み立
て工数を削減し、誤組を防止し、コストダウンを図るこ
とができる。
ール圧縮機における上記リリーフ弁は、下記の式を満た
すような位置に設けられているので、上記フルロード時
の場合も上記アンロード時の場合も同じ渦巻き容積圧縮
比Vrで運転できる。したがって、性能向上につなが
り、運転範囲の拡大を図ることができる。 Vs2/Vre=Vs1/Vd ここで、Vre:上記フルロード時における上記リリーフ
弁が開くときの上記流体作動室の容積 Vs2:上記フルロード時における上記流体作動室の圧縮
開始容積 Vd:上記アンロード時における上記流体作動室の吐出
開始容積 Vs1:上記アンロード時における上記流体作動室の圧縮
開始容積
クロール圧縮機における上記バイパス通路の開閉手段は
パイロット圧で開閉するようになっており、上記流体作
動室は上記バイパス通路またはリリーフ弁通路の何れか
に常時連通するようにしたので、上記流体作動室内で液
圧縮が起きた場合には上記開閉手段およびリリーフ弁の
何れかから液を吸入側あるいは吐出側に逃がすことがで
きる。したがって、この発明によれば液圧縮を確実に防
止できる。
分縦断面図である。
る低圧縮比運転時の任意の流体作動室に関する容積V−
圧力Pの関係を示す図である。
した容量制御型スクロール圧縮機の横断面図である。
ル圧縮機における横断面図である。
板とを兼用した対称渦巻き型の容量制御型スクロール圧
縮機における横断面図である。
ール圧縮機における任意の流体作動室に関するバイパス
弁およびリリーフ弁の動作期間を示す図である。
面図である。
縮比Prでの圧縮圧力Pと運転高圧Hpとの圧力差ΔPを
示す図である。
クロール、 33…低圧ポート、36,6
3,72,73,82,83…バイパス弁、39…低圧ライ
ン、 40…高圧ライン、41…継手
管、 43…高圧ポート、44,
64,84…吐出弁、 47…通路 49,65,74,75,85,86…リリーフ弁、50,6
6,87…弁押え。
Claims (6)
- 【請求項1】 圧縮室内の所定位置に形成されて流体作
動室(A)内の圧縮ガスを吸い込みポート(33)に返すバ
イパス通路(35)と、上記バイパス通路(35)を開閉す
る開閉手段(36)を有する容量制御型スクロール圧縮機
において、 上記流体作動室(A)内の圧力が吐出側よりも高くなると
開放して、当該流体作動室(A)内のガスを吐出側(38)
に逃がすリリーフ弁(49)を備えたことを特徴とする容
量制御型スクロール圧縮機。 - 【請求項2】 請求項1に記載の容量制御型スクロール
圧縮機において、 上記圧縮室を形成する第1スクロール(31)と第2スク
ロール(32)とは、一方のスクロールの渦巻巻終を他方
のスクロールの渦巻巻終よりも伸開角で180度だけ長
くした非対称の渦巻き形状を呈することを特徴とする容
量制御型スクロール圧縮機。 - 【請求項3】 請求項1に記載の容量制御型スクロール
圧縮機において、 吐出弁を有し、 上記吐出弁とリリーフ弁とを同一種類の弁で共通化した
ことを特長とする容量制御型スクロール圧縮機。 - 【請求項4】 請求項1に記載の容量制御型スクロール
圧縮機において、 上記吐出弁(64,84)の弁押えと上記リリーフ弁(6
5,85,86)の弁押えとを1つの弁押え(66,87)で
兼用したことを特長とする容量制御型スクロール圧縮
機。 - 【請求項5】 請求項1に記載の容量型スクロール圧縮
機において、 上記リリーフ(49)弁は、下記の式を満たすような位置
に設けられていることを特徴とする容量制御型スクロー
ル圧縮機。 Vs2/Vre=Vs1/Vd ここで、Vre:上記開閉手段(36)が閉鎖時における上
記リリーフ弁(49)が開く時の上記流体作動室(A)の容
積 Vs2:上記開閉手段(36)が閉鎖時における上記流体作
動室(A)の圧縮開始容積 Vd:上記開閉手段(36)が開放時における上記流体作
動室(A)の吐出開始容積 Vs1:上記開閉手段(36)が開放時における上記流体作
動室(A)の圧縮開始容積 - 【請求項6】 請求項1に記載の容量制御型スクロール
圧縮機において、 上記バイパス通路(35)を開閉する開閉手段(36)は、
パイロット圧で開閉するようになっており、 上記流体作動室(A)は、上記バイパス通路(35)または
リリーフ弁通路(47)の何れかに常時連通していること
を特徴とする容量制御型スクロール圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18396598A JP2974011B1 (ja) | 1998-06-30 | 1998-06-30 | 容量制御型スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JP2974011B1 true JP2974011B1 (ja) | 1999-11-08 |
JP2000018182A JP2000018182A (ja) | 2000-01-18 |
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Family Applications (1)
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JP18396598A Expired - Fee Related JP2974011B1 (ja) | 1998-06-30 | 1998-06-30 | 容量制御型スクロール圧縮機 |
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JP (1) | JP2974011B1 (ja) |
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JP5018832B2 (ja) * | 2009-06-15 | 2012-09-05 | 株式会社日立製作所 | スクロール圧縮機 |
JP6298272B2 (ja) * | 2013-10-28 | 2018-03-20 | 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 | スクロール圧縮機 |
JP7017240B2 (ja) * | 2018-10-09 | 2022-02-08 | 有限会社スクロール技研 | スクロール型圧縮機 |
-
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- 1998-06-30 JP JP18396598A patent/JP2974011B1/ja not_active Expired - Fee Related
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