JPH08284778A - 燃料供給装置 - Google Patents

燃料供給装置

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JPH08284778A
JPH08284778A JP7088439A JP8843995A JPH08284778A JP H08284778 A JPH08284778 A JP H08284778A JP 7088439 A JP7088439 A JP 7088439A JP 8843995 A JP8843995 A JP 8843995A JP H08284778 A JPH08284778 A JP H08284778A
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隆 堂ヶ原
Hiromitsu Ando
弘光 安東
Yoshiro Danno
喜朗 団野
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L55/00Devices or appurtenances for use in, or in connection with, pipes or pipe systems
    • F16L55/04Devices damping pulsations or vibrations in fluids

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Pipe Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的簡便で安価な構成でありながら、燃料
噴射時の燃圧変動を効果的かつ長期間に亘って吸収する
ことを可能とした燃料供給装置を提供する。 【構成】 デリバリパイプ12の中央部には座面13と
連通孔14とが形成されており、座面13にはガスケッ
ト15を介してケーシング16がボルト締めされてい
る。ケーシング16は中空の鋳造品であり、その中空部
17は連通孔14を介してデリバリパイプ12と連通し
ている。ケーシング16の下部には、フッ素系の合成ゴ
ムを素材とするダイヤフラム18が配設されている。ケ
ーシング16およびデリバリパイプ12の内部空間は、
このダイヤフラム18により燃料室19とダンパ室20
とに区画され、更にダンパ室20側には高粘度のシリコ
ーンオイル21と加圧された窒素ガス22とが封入され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料噴射弁に燃料を供
給する燃料供給装置に関するもので、特に燃料噴射時に
おけるデリバリパイプ内の燃圧変動の吸収を図る技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の電子制御燃料噴射エンジンで
は、燃料ポンプからフィードパイプを介して供給された
燃料が、ECUに駆動制御された燃料噴射弁からサージ
チャンバや吸気管内に噴射される。燃料ポンプは、所定
の噴射圧を得られるように吐出圧が設定されると共に、
吐出量も全開走行時に十分な燃料供給が行えるように設
定されている。したがって、燃料を燃料噴射弁に供給す
る際には、燃圧レギュレータを用いることにより、燃圧
を所定の値に調圧すると共に、余剰燃料を燃料タンクに
戻すようにしている。燃圧レギュレータは、ダイヤフラ
ム,スプリング,弁体等を金属ボディ内に収納したもの
で、マルチポイントインジェクションでは燃料噴射弁が
取付けられたデリバリパイプの端部等に配設され、調圧
後の余剰燃料をリターンパイプを介して燃料タンクに還
流させる構造となっている。
【0003】ところで、このような従来の燃料供給装置
では、燃料タンクとエンジンルーム内の燃料噴射弁との
間にフィードパイプとリターンパイプとを配管しなけれ
ばならず、コストや組立工数が多く掛かる欠点があっ
た。また、リターンパイプから燃料タンクに還流してき
た燃料は、エンジンルームの熱気等により加熱されてお
り、還流量が多くなる渋滞走行時等に燃料タンク内での
燃料蒸発ガス(以下、単に蒸発ガス)の発生量を増大さ
せる問題もあった。燃料タンク内の蒸発ガスは、人体に
有害なHCを主成分としているため、蒸発ガス排出抑止
装置のキャニスタに吸着された後にパージガスとして吸
気管に導入され新気と共に燃焼される。ところが、蒸発
ガスの発生量が多過ぎた場合には、キャニスタの吸着能
力の不足によりオーバフローが生じたり、過濃なパージ
ガスにより空燃比制御が正確に行えなくなる等の不具合
が生じる。
【0004】そこで、特開平5−321783号公報等
では、燃圧レギュレータを燃料タンク近傍等に設置した
リターンレス型の燃料供給装置が提案されている。この
種の燃料供給装置では、エンジンルーム内にリターンパ
イプが配管されないため、高温となった燃料の燃料タン
クへの還流がなくなり、蒸発ガスの発生量が抑えられと
共に部品点数や組立工数等も減少する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したリ
ターンレス型の燃料供給装置にも、デリバリパイプ内の
燃圧変動に起因して、空燃比制御の要となる燃料噴射量
制御の精度が悪化する問題があった。すなわち、ECU
は燃料噴射弁の開弁時間により燃料噴射量を制御してい
るが、燃料噴射弁から燃料が噴射された瞬間にデリバリ
パイプ内の燃圧が変動(低下)し、単位開弁時間あたり
の燃料噴射量が一定しなくなるのである。尚、旧来の装
置では、デリバリパイプの近傍に備えられた燃圧レギュ
レータがこの燃圧変動を吸収していたが、燃料タンク近
傍等に設置された燃圧レギュレータでは燃圧変動を吸収
できない。そのため、デリバリパイプ上の燃料噴射弁の
配置や燃料噴射順序等により、同一開弁時間でも個々の
燃料噴射弁からの燃料噴射量が相違し、エンジンの回転
変動や有害排出ガス成分の増加等が生じる要因となって
いた。そこで、デリバリパイプの近傍に燃圧変動を吸収
する燃圧変動吸収装置を備えることも試みられたが、ダ
イヤフラムやスプリング等を用いたものでは製作コスト
が高くなり、燃料供給装置をリターンレス型にする利点
が半減する問題があった。
【0006】本発明は、上記状況に鑑みなされたもの
で、比較的簡便で安価な構成でありながら、燃料噴射時
の燃圧変動を効果的かつ長期間に亘って吸収することを
可能とした燃料供給装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の請求項
1では、燃料を貯蔵する燃料タンクと、この燃料タンク
内の燃料を加圧して送給する燃料ポンプと、この燃料ポ
ンプからの燃料を所定の圧力に調圧する燃圧調整手段
と、多気筒内燃機関の各気筒の燃焼室に供給するべく、
燃料を噴射する複数の燃料噴射弁と、これら燃料噴射弁
に燃料を配分するデリバリパイプと、前記燃圧調整手段
から前記デリバリパイプへの燃料の送給に供されるフィ
ードパイプと、前記デリバリパイプに付設され、前記燃
料噴射弁が燃料を噴射した際に当該デリバリパイプ内に
生じる燃圧変動を加圧気体の膨張作用により吸収する燃
圧変動吸収手段とを備えた燃料供給装置を提案する。
【0008】また、本発明の請求項2では、請求項1の
燃料供給装置において、前記燃圧変動吸収手段が、前記
デリバリパイプを燃料室とダンパ室とに区画する弾性素
材からなる膜体と、当該ダンパ室に封入された加圧気体
および流体とを有するものを提案する。また、本発明の
請求項3では、請求項1の燃料供給装置において、前記
燃圧変動吸収手段が、弾性素材からなる中空体と、当該
中空体に封入された加圧気体および流体とを有するもの
を提案する。
【0009】また、本発明の請求項4では、請求項2の
燃料供給装置において、前記ダンパ室が前記デリバリパ
イプに固着されたケーシング内に形成されたものを提案
する。また、本発明の請求項5では、請求項4の燃料供
給装置において、前記ケーシングがデリバリパイプの上
方に配設されたものを提案する。
【0010】また、本発明の請求項6では、請求項3の
燃料供給装置において、前記中空体が前記デリバリパイ
プに固着されたケーシング内に収納されたものを提案す
る。また、本発明の請求項7では、請求項2または3の
燃料供給装置において、前記弾性素材が合成ゴムである
ものを提案する。また、本発明の請求項8では、請求項
2または3の燃料供給装置において、前記流体がシリコ
ーンオイルであるものを提案する。
【0011】また、本発明の請求項9では、請求項1〜
8の燃料供給装置において、前記燃圧調整手段が前記燃
料タンク近傍または前記燃料タンク内に設けられている
ものを提案する。
【0012】
【作用】請求項1の燃料供給装置では、燃料噴射弁から
燃料が噴射されてデリバリパイプ内の燃圧が低下する
と、燃圧変動吸収手段を構成する加圧気体が膨張し、低
下した燃圧を所定値まで復帰させる。請求項2の燃料供
給装置では、燃圧の低下によりダンパ室内の加圧気体が
膨張すると、膜体が燃料室側に膨出して燃圧を上昇させ
る。この際に膜体の表面が流体に覆われることにより、
膜体の細孔が流体により塞がれ、加圧気体が燃料室側へ
漏出しなくなる。
【0013】請求項3の燃料供給装置では、燃圧の低下
により加圧気体が膨張すると、中空体の容積が増大して
燃圧を上昇させる。この際に中空体の内面が流体に覆わ
れることにより、中空体の細孔が流体により塞がれ、加
圧気体が燃料側へ漏出しなくなる。請求項4の燃料供給
装置では、例えば加圧気体と流体とを封入して膜体を取
付けることによって、予めケーシング内にダンパ室を形
成しておき、しかる後にケーシングをデリバリパイプに
組付ける。
【0014】請求項5の燃料供給装置では、比重差によ
り加圧気体と膜体との間に流体の層が介在するため、加
圧気体の燃料室側への漏出が更に起こり難くなる。請求
項6の燃料供給装置では、中空体がデリバリパイプ内で
移動しなくなり、燃料噴射弁への燃料通路が中空体によ
り閉塞されるようなことが起こらない。請求項7の燃料
供給装置では、燃圧の変動時に加圧気体が膨張あるいは
収縮すると、膜体や中空体が長期に亘り安定した状態で
弾性変形する。
【0015】請求項8の燃料供給装置では、燃料の温度
が上昇したり、長期間の使用が行われた場合等にも、流
体の劣化や膜体等との化学反応が起こらない。請求項9
の燃料供給装置では、燃圧の調整が燃料タンクの近傍や
その内部で行われるため、デリバリパイプから燃料タン
クへの余剰燃料の還流がなくなる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明に係る燃料供
給装置の一実施例を詳細に説明する。図1は、本発明を
採用したフロントエンジン乗用車のレイアウト図であ
る。この図に示すように、燃料タンク1は、車体2の後
部に配置されており、一体に形成された給油管3を介し
て給油が行われる。燃料タンク1には燃料ポンプ4が内
蔵されており、燃料を加圧して、燃料タンク1の直前に
配置された燃圧レギュレータ5に送給する。燃圧レギュ
レータ5は、ダイヤフラム,スプリング,弁体等を金属
ボディ内に収納した公知のものであり、燃料を所定の設
定圧に調圧する。燃圧レギュレータ5には、車体2の前
部に形成されたエンジンルーム6に調圧後の燃料を送給
するフィードパイプ7と、余剰燃料を燃料タンク1に還
流させるリターンパイプ8とが接続されている。一方、
エンジンルーム6内には、直列4気筒型のガソリンエン
ジン(以下、単にエンジン)9が横置きに搭載されてい
る。エンジン9の吸気マニホールド10には、気筒数分
の燃料噴射弁11が配設されており、これら燃料噴射弁
11にはフィードパイプ7からの燃料がデリバリパイプ
12により分配される。
【0017】図2には、本発明の第1実施例を縦断面に
より示してある。デリバリパイプ12は中空の金属管で
あり、その下部には4本の燃料噴射弁11が取付けら
れ、右端にはフィードパイプ7が接続している。本実施
例の場合、燃圧変動吸収手段はデリバリパイプ12の上
部に突設されており、次のような構成となっている。す
なわち、図3(図2中のIII 部拡大図)に示すように、
デリバリパイプ12の中央部には座面13と連通孔14
とが形成されており、座面13にはガスケット15を介
してケーシング16がボルト締めされている。ケーシン
グ16は中空の鋳造品であり、その中空部17は連通孔
14を介してデリバリパイプ12と連通している。ケー
シング16の下部には、フッ素系の合成ゴムを素材とす
るダイヤフラム(膜体)18が配設されている。ケーシ
ング16およびデリバリパイプ12の内部空間は、この
ダイヤフラム18により燃料室19とダンパ室20とに
区画され、更にダンパ室20側には高粘度のシリコーン
オイル21と加圧された窒素ガス22とが封入されてい
る。図中、23はダイヤフラム18をケーシング16に
固定する係止リングである。
【0018】第1実施例では、運転者がイグニッション
キーを操作してエンジン9を始動すると、燃料ポンプ4
により加圧された燃料タンク1内の燃料が、燃圧レギュ
レータ5により調圧された後、フィードパイプ7を介し
てデリバリパイプ12に送給される。そして、図示しな
いECUに駆動された各燃料噴射弁11から燃料が順次
噴射されると、デリバリパイプ12内の燃圧が間欠的に
低下する。ところが、本実施例の装置では、ある燃料噴
射弁11から燃料噴射が行われて燃圧が低下すると、そ
の瞬間にダンパ室20内の窒素ガス22が膨張し、ダイ
ヤフラム18が燃料室19側に押し下げられる。これに
より、デリバリパイプ12内の燃圧が上昇し、別の燃料
噴射弁11から次回の燃料噴射が行われる時点では設定
圧に復帰する。したがって、各燃料噴射弁11からはそ
の開弁時間に応じた量の燃料が噴射されることになり、
従来装置で問題となっていたエンジンの回転変動や有害
排出ガス成分の増加等が起こらなくなる。
【0019】また、合成ゴム製のダイヤフラム18には
微小な細孔の存在が避けられないが、表面に高粘度のシ
リコーンオイル21が接している場合、これらの細孔が
シリコーンオイル21によって塞がれる。したがって、
ダンパ室20から燃料室19側に窒素ガス22が洩れる
ことが防止され、窒素ガス22の圧力低下が起こらなく
なり、所期の燃圧変動吸収性能が恒久的に維持される。
【0020】図4には、本発明の第2実施例を要部縦断
面により示してある。本実施例では燃圧変動吸収手段が
デリバリパイプ12の端部に突設されており、次のよう
な構成となっている。すなわち、デリバリパイプ12
は、その端部が開放されると共に、内周面に雌ねじ25
が形成されている。ケーシング16は、その端部の外周
面に雄ねじ26が形成されており、ねじ込まれることに
よりデリバリパイプ12に結合されている。図中、15
はガスケットである。本実施例においてもケーシング1
6は中空の鋳造品であり、その中空部17がデリバリパ
イプ12の内部に連通している。ケーシング16の開放
端には、ダイヤフラム18が配設され、係止リング23
により固定されている。ケーシング16およびデリバリ
パイプ12の内部空間は、このダイヤフラム18により
燃料室19とダンパ室20とに区画され、更にダンパ室
20側には高粘度のシリコーンオイル21と加圧された
窒素ガス22とが封入されている。
【0021】第2実施例の装置も、その作用は第1実施
例と同様であり、燃料噴射による燃圧の低下が窒素ガス
22の膨張により吸収される。しかし、本実施例の場合
には、雌ねじ25を加工すること等により、既成のデリ
バリパイプ12に対しても比較的容易に燃圧変動吸収手
段を設けることができる。また、ケーシング16の形状
も比較的単純で、かつボルト締めを行わないこともあ
り、製造コストや組立工数は第1実施例の装置に比べて
少なくなっている。尚、シリコーンオイル21はダイヤ
フラム18の表面に薄膜を形成するため、デリバリパイ
プ12の傾き等によりシリコーンオイル21がケーシン
グ16の端部側に偏っても、ダイヤフラム18の細孔が
塞がれて窒素ガス22の漏洩が防止される。
【0022】図5には、本発明の第3実施例を要部縦断
面により示してある。本実施例では、第1実施例と同様
に、燃圧変動吸収手段がデリバリパイプ12の上部に突
設されており、次のような構成となっている。すなわ
ち、デリバリパイプ12の中央部には座面13と連通孔
14とが形成されており、座面13にはガスケット15
を介してケーシング16がボルト締めされている。ケー
シング16は中空の鋳造品であり、その中空部17は連
通孔14を介してデリバリパイプ12と連通している。
ケーシング16の下部には、多数の連通穴30が形成さ
れたリテイニングプレート31が配設され、係止リング
23により固定されている。ケーシング16の内部には
フッ素系の合成ゴムを素材とする中空のボール(中空
体)32が配設され、リテイニングプレート31により
デリバリパイプ12内に落下しないように保持されてい
る。ボール32内には、高粘度のシリコーンオイル21
と加圧された窒素ガス22とが注入されており、図示し
ない注入孔が溶着等の方法により塞がれている。
【0023】第3実施例では、燃料噴射により燃圧が低
下すると、内部の窒素ガス22が膨張してボール32の
外径が増大し、ケーシング16内の燃料がリテイニング
プレート31の連通穴30からデリバリパイプ12内に
流入する。これにより、デリバリパイプ12内の燃圧変
動が吸収され、第1実施例と同様に、各燃料噴射弁11
からはその開弁時間に比例した量の燃料が噴射されるこ
とになる。尚、この実施例においても、第2実施例と同
様に、シリコーンオイル21はボール32の内面に薄膜
を形成するため、ボール32の細孔が塞がれて窒素ガス
22の漏洩が防止される。
【0024】以上で、具体的実施例の説明を終えるが、
本発明の態様はこの実施例に限るものではない。例え
ば、上述した各実施例では、デリバリパイプにケーシン
グを取付けて燃圧変動吸収手段を構成するようにした
が、例えば、デリバリパイプ内に直にダイヤフラムを組
付けたり、デリバリパイプ自体にボールを保持させる方
法等により、ケーシングを廃止してもよい。また、ダイ
ヤフラムやボールの素材としてフッ素系以外の合成ゴム
等を用いてもよいし、流体や加圧気体もシリコーンオイ
ルや窒素ガス以外のものを用いるようにしてもよい。そ
の他、装置の具体的な構成については、本発明の主旨を
逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0025】
【発明の効果】本発明の請求項1の燃料供給装置によれ
ば、燃料を貯蔵する燃料タンクと、この燃料タンク内の
燃料を加圧して送給する燃料ポンプと、この燃料ポンプ
からの燃料を所定の圧力に調圧する燃圧調整手段と、多
気筒内燃機関の各気筒の燃焼室に供給するべく、燃料を
噴射する複数の燃料噴射弁と、これら燃料噴射弁に燃料
を配分するデリバリパイプと、前記燃圧調整手段から前
記デリバリパイプへの燃料の送給に供されるフィードパ
イプと、前記デリバリパイプに付設され、前記燃料噴射
弁が燃料を噴射した際に当該デリバリパイプ内に生じる
燃圧変動を加圧気体の膨張作用により吸収する燃圧変動
吸収手段とを備えるようにしたため、燃料噴射弁から燃
料が噴射されてデリバリパイプの燃圧が低下すると、燃
圧変動吸収手段を構成する加圧気体が膨張して低下した
燃圧を所定値まで復帰させ、燃料噴射量制御精度が悪化
に起因するエンジンの回転変動や有害排出ガス成分の増
加が防止される。
【0026】また、請求項2の燃料供給装置によれば、
請求項1の燃料供給装置において、前記燃圧変動吸収手
段が、前記デリバリパイプを燃料室とダンパ室とに区画
する弾性素材からなる膜体と、当該ダンパ室に封入され
た加圧気体および流体とを有するようにしたため、膜体
の表面が流体に覆われることにより、膜体の細孔が流体
により塞がれ、加圧気体の燃料室側への漏出による燃圧
変動吸収性能の低下が起こり難くなる。
【0027】また、請求項3の燃料供給装置によれば、
請求項1の燃料供給装置において、前記燃圧変動吸収手
段が、弾性素材からなる中空体と、当該中空体に封入さ
れた加圧気体および流体とを有するようにしたため、中
空体の内面が流体に覆われることにより、中空体の細孔
が流体により塞がれ、加圧気体の燃料室側への漏出によ
る燃圧変動吸収性能の低下が起こらなくなる。
【0028】また、請求項4の燃料供給装置によれば、
請求項2の燃料供給装置において、前記ダンパ室が前記
デリバリパイプに固着されたケーシング内に形成される
ようにしたため、ダンパ室が予め形成されたケーシング
をデリバリパイプに組付けること等により、組立性の向
上が図れる。また、請求項5の燃料供給装置によれば、
請求項4の燃料供給装置において、前記ケーシングがデ
リバリパイプの上方に配設されるようにしたため、比重
差により加圧気体と膜体との間に流体の層が介在するよ
うになり、加圧気体の燃料室側への漏出に起因する燃圧
変動吸収性能の低下が更に起こり難くなる。
【0029】また、請求項6の燃料供給装置によれば、
請求項3の燃料供給装置において、前記中空体が前記デ
リバリパイプに固着されたケーシング内に収納されるよ
うにしたため、中空体がデリバリパイプ内で移動して燃
料噴射弁への燃料通路を閉塞するようなことが起こらな
くなる。また、請求項7の燃料供給装置によれば、請求
項2または3の燃料供給装置において、前記弾性素材を
合成ゴムとしたため、膜体や中空体が長期に亘り安定し
た状態で弾性変形し、燃圧変動吸収性能が確保される。
【0030】また、請求項8の燃料供給装置によれば、
請求項2または3の燃料供給装置において、前記流体を
シリコーンオイルとしたため、燃料の温度が上昇した
り、長期間の使用が行われた場合等にも、流体の劣化や
膜体等との化学反応が起こらず、燃圧変動吸収性能が確
保される。また、請求項9の燃料供給装置によれば、請
求項1〜8の燃料供給装置において、前記燃圧調整手段
を前記燃料タンク近傍または前記燃料タンク内に設ける
ようにしたため、デリバリパイプからの燃料の還流によ
る燃料タンク内での蒸発ガスの発生が抑制されると共
に、リターンパイプ等が不要となって部品点数や組立工
数が削減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料供給装置の第1実施例を示し
た概略構成図である。
【図2】第1実施例の燃圧変動吸収手段を設けたデリバ
リパイプの縦断面図である。
【図3】図2中のIII 部拡大図である。
【図4】第2実施例の燃圧変動吸収手段を示す要部拡大
縦断面図である。
【図5】第3実施例の燃圧変動吸収手段を示す要部拡大
縦断面図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク 2 車体 4 燃料ポンプ 5 燃圧レギュレータ 7 フィードパイプ 9 エンジン 11 燃料噴射弁 12 デリバリパイプ 16 ケーシング 18 ダイヤフラム 19 燃料室 20 ダンパ室 21 シリコーンオイル 22 窒素ガス 31 リテイニングプレート 32 ボール

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料を貯蔵する燃料タンクと、 この燃料タンク内の燃料を加圧して送給する燃料ポンプ
    と、 この燃料ポンプからの燃料を所定の圧力に調圧する燃圧
    調整手段と、 多気筒内燃機関の各気筒の燃焼室に供給するべく、燃料
    を噴射する複数の燃料噴射弁と、 これら燃料噴射弁に燃料を配分するデリバリパイプと、 前記燃圧調整手段から前記デリバリパイプへの燃料の送
    給に供されるフィードパイプと、 前記デリバリパイプに付設され、前記燃料噴射弁が燃料
    を噴射した際に当該デリバリパイプ内に生じる燃圧変動
    を加圧気体の膨張作用により吸収する燃圧変動吸収手段
    とを備えたことを特徴とする燃料供給装置。
  2. 【請求項2】 前記燃圧変動吸収手段が、前記デリバリ
    パイプを燃料室とダンパ室とに区画する弾性素材からな
    る膜体と、当該ダンパ室に封入された加圧気体および流
    体とを有することを特徴とする、請求項1記載の燃料供
    給装置。
  3. 【請求項3】 前記燃圧変動吸収手段が、弾性素材から
    なる中空体と、当該中空体に封入された加圧気体および
    流体とを有することを特徴とする、請求項1記載の燃料
    供給装置。
  4. 【請求項4】 前記ダンパ室が前記デリバリパイプに固
    着されたケーシング内に形成されたことを特徴とする、
    請求項2記載の燃料供給装置。
  5. 【請求項5】 前記ケーシングがデリバリパイプの上方
    に配設されたことを特徴とする、請求項4記載の燃料供
    給装置。
  6. 【請求項6】 前記中空体が前記デリバリパイプに固着
    されたケーシング内に収納されたことを特徴とする、請
    求項3記載の燃料供給装置。
  7. 【請求項7】 前記弾性素材が合成ゴムであることを特
    徴とする、請求項2または3記載の燃料供給装置。
  8. 【請求項8】 前記流体がシリコーンオイルであること
    を特徴とする、請求項2または3記載の燃料供給装置。
  9. 【請求項9】 前記燃圧調整手段が前記燃料タンク近傍
    または前記燃料タンク内に設けられていることを特徴と
    する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の燃料供給装
    置。
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