JPH08284731A - 燃料噴射ポンプの制御装置 - Google Patents

燃料噴射ポンプの制御装置

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JPH08284731A
JPH08284731A JP8574595A JP8574595A JPH08284731A JP H08284731 A JPH08284731 A JP H08284731A JP 8574595 A JP8574595 A JP 8574595A JP 8574595 A JP8574595 A JP 8574595A JP H08284731 A JPH08284731 A JP H08284731A
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data
pump
fuel injection
engine
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JP8574595A
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Shinichi Maeda
真一 前田
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電源投入の際に機差バラツキを考慮した制御を
確実に行う。 【構成】エンジンに燃料を供給する燃料噴射ポンプ1に
はポンプ搭載側制御機器4が搭載され、燃料噴射ポンプ
毎の機差のデータを記憶したEEPROM6を有する。
EEPROM6のデータはエンジンの動作順序毎にブロ
ック化されるとともに、エンジンの動作として早期に行
われるものほど優先される優先順位が付けられている。
ポンプ非搭載側制御機器5は、EEPROM6に記憶し
たデータにてエンジン運転状態に応じた燃料噴射ポンプ
1の駆動を行わせるCPU9を有する。シリアル通信イ
ンターフェース7はEEPROM6に記憶したデータを
シリアル通信にてポンプ非搭載側制御機器5側に転送す
る。CPU9は電源投入に伴いEEPROM6のデータ
を優先順位の高い順にポンプ搭載側制御機器4からポン
プ非搭載側制御機器5に送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃料噴射ポンプの制
御装置に係り、詳しくは、燃料噴射ポンプに機差に関す
る補正データを記憶した記憶素子を有し、この補正デー
タを用いて燃料噴射ポンプを制御する制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ディーゼルエンジンに燃料を供給
する燃料噴射ポンプにおいては燃料噴射量が機構的部品
の精度に大きく左右される。そこで、その機構のバラツ
キを吸収するための補正量を燃料噴射ポンプに設けたメ
モリに記憶しておき、制御装置は通信手段によってその
補正データを得て、他の入力による基本的噴射量に補正
データを加味することでシステムのバラツキを低減する
技術がある(例えば、特公平4−28901号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、補正データ
は、始動時用の補正データ、アイドル用補正データ、負
荷に応じた補正データ等の各種のデータが必要となり、
このデータを通信する際の通信手法としてシリアル通信
を用いた場合には通信開始から全てのデータの送信が終
了するまで所定の時間を必要とする。よって、電源を投
入するとデータ通信が開始されるが、この電源を投入し
て直ぐに始動を開始した場合には、それまでに全ての補
正データが通信できない可能性があり、この際に不具合
が生じる。つまり、始動の際にスタータモータを駆動す
るとバッテリ電圧が変動するのでこの電圧変動により正
確なる通信を行えない可能性があり、これを回避すべく
スタータモータの駆動によるエンジン始動時には通信を
禁止することとなる。その結果、始動後のエンジン安定
回転後に、中断された補正データの通信が再開されるこ
ととなり、完全に全ての項目の補正データの通信が終了
するまでは機差バラツキを低減した状態での始動時また
は始動後の燃料噴射制御を行うことができず、始動時に
係わる補正データは無意味なものとなってしまう。
【0004】そこで、この発明の目的は、電源投入の際
に機差バラツキを考慮した制御を確実に行うことができ
る燃料噴射ポンプの制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ディーゼルエンジンに燃料を供給する燃料噴射ポン
プに搭載され、燃料噴射ポンプ毎の機差のデータを記憶
した記憶素子を有するポンプ搭載側機器と、前記燃料噴
射ポンプに搭載されず、前記記憶素子に記憶したデータ
を用いてエンジン運転状態に応じた燃料噴射ポンプの駆
動を行わせる制御手段を有するポンプ非搭載側機器と、
前記記憶素子に記憶したデータをシリアル通信にてポン
プ非搭載側機器に転送する通信手段とを備えた燃料噴射
ポンプの制御装置であって、前記記憶素子のデータをエ
ンジンの動作順序毎にブロック化するとともに、このブ
ロック化されたデータに対しエンジンの動作として早期
に行われるものほど優先される優先順位を付け、電源投
入に伴いブロック化された前記記憶素子のデータを優先
順位の高い順にポンプ搭載側機器からポンプ非搭載側機
器に送信する通信制御手段を設けた燃料噴射ポンプの制
御装置をその要旨とする。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明における前記通信制御手段は、スタータモータに
よるエンジン始動時にはシリアル通信を禁止するととも
に、エンジン始動後においてエンジン始動のためのデー
タの順位より低い順位のデータを送信する燃料噴射ポン
プの制御装置をその要旨とする。
【0007】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、記憶素子のデ
ータがエンジンの動作順序毎にブロック化されるととも
に、このブロック化されたデータに対しエンジンの動作
として早期に行われるものほど優先される優先順位が付
けられている。そして、通信制御手段は電源投入に伴い
ブロック化された記憶素子のデータを優先順位の高い順
にポンプ搭載側機器からポンプ非搭載側機器に送信す
る。制御手段はこのデータを用いてエンジン運転状態に
応じた燃料噴射ポンプの駆動を行わせる。
【0008】つまり、エンジンの動作順序として、例え
ば、電源投入→エンジン始動動作→エンジン始動後のア
イドル動作→エンジン始動後の通常負荷動作というよう
に動作されるが、電源投入によりシリアル通信が開始さ
れ優先順位の高いエンジン始動用データがまず送信され
る。よって、電源投入からエンジン始動動作が直ちに行
われてもこの期間にエンジン始動用データがポンプ非搭
載側機器に送信されているので、このデータを用いて燃
料噴射ポンプの制御が行われる。
【0009】このように、エンジンの一連の動作に必要
なデータ順に通信されるので、記憶素子に記憶した全て
のデータが送信されないときに燃料噴射ポンプの駆動が
開始されても、駆動開始の際のデータが優先的に得ら
れ、電源投入の際に機差バラツキを考慮した制御が行わ
れる。
【0010】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の作用に加え、通信制御手段は、スタータ
モータによるエンジン始動時にはシリアル通信を禁止
し、エンジン始動後においてエンジン始動のためのデー
タの順位より低い順位のデータを送信する。
【0011】つまり、エンジン始動後においてはエンジ
ン始動のためのデータは不要であるので、次に優先させ
るべきデータを送信することにより通信の効率化が図ら
れる。
【0012】
【実施例】以下、この発明を具体化した一実施例を図面
に従って説明する。本実施例では、自動車に搭載される
ディーゼルエンジンにおける燃料噴射ポンプの制御装置
に具体化している。図1には燃料噴射ポンプの制御装置
の全体構成を示す。
【0013】ディーゼルエンジンに燃料を供給するディ
ーゼル用燃料噴射ポンプ1(制御対象)には、燃料噴射
量、燃料噴射時期の電子制御を行うため、噴射量制御用
アクチュエータ2と噴射時期制御用アクチュエータ3が
設けられている。このアクチュエータ2,3には電磁弁
等が用いられる。ディーゼル用燃料噴射ポンプ1を制御
する制御装置は、ポンプ1に搭載されるポンプ搭載側制
御機器4(特性バラツキ記憶装置)と、ポンプ1に搭載
されないポンプ非搭載側制御機器5(制御装置本体)と
からなる。
【0014】このポンプ搭載側制御機器4とポンプ非搭
載側制御機器5とはクロック信号による同期式シリアル
通信ができるようになっており、ポンプ搭載側制御機器
4のEEPROM6に記憶された補正データ(噴射ポン
プ毎の機差を補正するためのデータ)がポンプ非搭載側
制御機器5に転送され、ポンプ非搭載側制御機器5のR
AM13にストアされ、この補正データを用いてアクチ
ュエータ2,3が駆動制御されるようになっている。
【0015】以下、その詳細を説明していく。ポンプ搭
載側制御機器4は、記憶素子としてのEEPROM(特
性バラツキ記憶素子)6と、通信手段としてのシリアル
通信インターフェース7と、通信バッファ8とからな
る。EEPROM6には燃料噴射ポンプ毎の機差のデー
タが記憶されている。このデータは、燃料噴射ポンプ1
の工場からの出荷工程時に実際に燃料を噴射させて噴射
特性を調べ、標準的なポンプでの噴射特性とのズレに関
するデータを補正データとして記憶しておいたものであ
る。
【0016】このEEPROM6のデータをより詳しく
説明すると、図2に示すようにディーゼルエンジンのガ
バナパターン特性の補正データがエンジンの動作順序毎
にブロック化されている。即ち、エンジンの動作順序と
しては、図1のイグニッションスイッチ16の操作によ
る電源投入、同じくイグニッションスイッチ16の操作
によるエンジン始動(スタータ・オン)、エンジンアイ
ドル(無負荷)、各負荷での運転となる。さらに、各負
荷での運転は、最大負荷(100%)と、無負荷と最大
負荷との間のパーシャル負荷(20%,40%,60
%,80%)とに区分される。そして、第1のブロック
が始動域、第2のブロックがアイドル域、第3のブ
ロックが最大噴射域,,、第4のブロックがパー
シャル域,,,となっている。このブロック化
されたデータは図3に示すように優先順位が付けられた
状態で格納されている。この優先順位はエンジンの動作
として早期に行われるものほど優先される順位となって
いる。具体的には、第1のブロックの始動域が最も高
く、以下、第2のブロックのアイドル域、第3のブロ
ックの最大噴射域,,、第4のブロックのパーシ
ャル域,,,の順に低くなっている。又、各領
域毎に通信データに異常がないかをチェックするための
SUMチェックデータを有する。
【0017】同様に、EEPROM6には噴射時期に関
する燃料噴射ポンプ毎の機差の補正データが記憶されて
いる。これについては、図2の縦軸を噴射時期の補正値
ΔTとしたものであり、そのブロック化パターンは図2
の〜に示したものとほぼ同じである。
【0018】このように、制御機器4はディーゼル用燃
料噴射ポンプ1に搭載され、ディーゼル用燃料噴射ポン
プ1の交換を行っても制御ユニットの再調整を行う必要
がなく、ディーゼル用燃料噴射ポンプ1と一体で管理さ
れる。
【0019】図1のポンプ非搭載側制御機器5は、ディ
ーゼル用燃料噴射ポンプ1の制御に関する種々の演算を
行うものであり、制御手段および通信制御手段としての
CPU9と電源回路10と通信バッファ11とアクチュ
エータ駆動回路12とRAM13とROM14を備えて
いる。イグニッションスイッチ16は、オフ位置と、オ
ン位置と、スタータ駆動位置とに切り換えできるように
なっており、オン位置にすることによりバッテリ15と
電源回路10とが電気的に接続される。又、イグニッシ
ョンスイッチ16をスタータ駆動位置にすると、バッテ
リ15とスタータモータ17とが電気的に接続され、モ
ータ駆動にてエンジン始動動作を行うことができる。
又、スタータ駆動位置においてもバッテリ15と電源回
路10とが電気的に接続される。
【0020】電源回路10はバッテリ15から電力の供
給を受けて所定の電圧をポンプ非搭載側制御機器5の全
体の各機器(回路)に供給する。CPU9は各種センサ
信号を取り込む。このセンサ信号は、アクセル開度セン
サからのアクセル開度信号、エンジン回転数センサ(ク
ランク角センサ)からのエンジン回転数信号、吸気圧セ
ンサからの吸気圧信号、吸気温センサからの吸気温信
号、エンジン冷却水温センサからの水温信号等である。
【0021】ROM14にはエンジン機種毎の適合デー
タ(ポンプの機差がないとしたときの制御データ)が記
憶されている。つまり、ROM14は中心値制御データ
保存用記憶素子として機能する。尚、ROM14はCP
U9の外部ROMとしたが、CPU内蔵のROMとして
もよい。
【0022】RAM13にはポンプ搭載側制御機器4の
EEPROM6から転送された補正データが記憶され
る。ポンプ非搭載側制御機器5とポンプ搭載側制御機器
4とは通信のための信号線L1,L2にて接続されてい
る。つまり、ポンプ非搭載側制御機器5の通信バッファ
11とポンプ搭載側制御機器4の通信バッファ8とがシ
リアル通信線L1,L2にて接続されている。
【0023】ポンプ非搭載側制御機器5のCPU9はシ
リアル通信線L1にて通信バッファ11および通信バッ
ファ8を介してシリアル通信インターフェース7に要求
コマンドを送る。さらに、ポンプ搭載側制御機器4のシ
リアル通信インターフェース7はEEPROM6に記憶
した補正データをシリアル通信線L2にて通信バッファ
8および通信バッファ11を介してCPU9に転送す
る。このように、シリアル通信線L1,L2を用いてデ
ータ通信が行われる。
【0024】尚、ポンプ非搭載側制御機器5からポンプ
搭載側制御機器4にクロック信号が出力され、このクロ
ック信号にて通信の際の同期がとられるようになってい
る。ポンプ非搭載側制御機器5のアクチュエータ駆動回
路12とディーゼル用燃料噴射ポンプ1の噴射量制御用
アクチュエータ2とが駆動線26にて接続されるととも
に、アクチュエータ駆動回路12と噴射時期制御用アク
チュエータ3とが駆動線27にて接続されている。
【0025】ポンプ非搭載側制御機器5のCPU9は各
種センサ信号によりROM14に記憶されたエンジン機
種毎の適合データ(ポンプの機差がないとしたときのデ
ータ)を用いた演算を行い、その演算結果を基にエンジ
ンの運転状態に応じて要求される燃料噴射量、燃料噴射
時期となるようアクチュエータ駆動回路12を介して噴
射量制御用アクチュエータ駆動信号SG1と噴射時期制
御用アクチュエータ駆動信号SG2を出力する。この駆
動信号SG1,SG2により噴射量制御用アクチュエー
タ2および噴射時期制御用アクチュエータ3が駆動され
る。
【0026】この際、ディーゼル用燃料噴射ポンプ1に
は機械加工精度、および組付精度などに起因する個体間
の特性バラツキが存在するため同じエンジンの運転状態
で同じ駆動信号を出力しても、実際の燃料噴射量、燃料
噴射時期は燃料噴射ポンプ機差によってバラツキが生じ
る。そこで、RAM13に記憶されたEEPROM6の
補正データを用いて補正を行って、特性バラツキをきめ
細かく補正し、なるべく要求値に近い燃料噴射量、燃料
噴射時期としてエンジンの性能向上を図っている。
【0027】このように、CPU9はEEPROM6の
燃料噴射ポンプ毎の機差のデータを用いてディーゼル用
燃料噴射ポンプ1のアクチュエータ2,3を駆動制御す
る。以下に、燃料噴射ポンプの制御装置の動作の詳細を
説明する。
【0028】図4,5はCPU9にて処理される補正デ
ータ通信処理のフローを示すものであり、図4は電源投
入に伴うイニシャルルーチン、図5は所定時間毎に起動
するメインルーチンである。
【0029】図6はイグニッションスイッチ16、スタ
ータモータ17、補正データの通信タイミング、および
その通信内容を示すタイミングチャートである。図6に
おいて、t1のタイミングにてイグニッションスイッチ
16がオン位置に操作され、その後のt2のタイミング
にてスタータ駆動位置に操作され、t3のタイミングに
てスタータ駆動位置からオン位置に戻されたものとす
る。
【0030】図6のスタータ駆動中においてはCPU9
はデータ通信を禁止する。即ち、始動の際にスタータモ
ータ17を駆動するとバッテリ電圧が変動するのでこの
電圧変動により正確なる通信を行えない可能性がある。
そこで、これを回避すべくスタータモータ17の駆動に
よるエンジン始動時には通信を禁止する。
【0031】図6のt1のタイミングにてイグニッショ
ンスイッチ16がオン操作されると、CPU9は図4の
処理を開始する。CPU9はステップ100で電源投入
に伴うイニシャルルーチンにて内蔵した通信ポイント設
定RAM9aに対し最初に行う通信データポイント(補
正データ要求コマンド(アドレス))として最も優先順
位の高い始動域データを設定する。
【0032】その後のメインルーチンのステップ200
でCPU9はスタータ・オンか否か判定し、オフならば
ステップ201で前回処理においてスタータ・オンであ
ったか否か判断し、スタータ・オンでないと、ステップ
202で通信ポイント設定RAM9aにセットされた通
信ポイントのデータ送信要求をシリアル通信インターフ
ェース7に行う。当初は図4のステップ100の処理に
より始動域データの送信要求を行う。この要求によ
り、シリアル通信インターフェース7は要求されている
データをEEPROM6から読み出しCPU9に送る。
【0033】CPU9はステップ203で応答による補
正データとともにSUMチェックデータを受信する。S
UMチェックデータとしては、例えば、補正データに対
する反転データまたは補正データとSUMチェックデー
タの加算値がある決められた固定値となるように設定さ
れている。CPU9はステップ204でそれをチェック
して通信データの良否を判定し、正常であればステップ
205で通信データを補正データ格納用RAM13にス
トアする。そして、CPU9はステップ206で優先順
位に従ってデータの通信要求を通信ポイント設定RAM
9aに設定する。
【0034】一方、ステップ204において通信データ
が異常の時にはCPU9はステップ207でシステムと
して問題とならない標準値をROM14から読み出し、
そのデータを補正データ格納用RAM13にストアし、
ステップ206に移行する。つまり、CPU9は補正に
反映すべきデータが存在しなくなるため、ポンプ非搭載
側制御機器5のROM14に保存されている標準値デー
タを用いる。
【0035】次回の処理にてステップ200→201→
202→203→204→205(→207)→206
を実行する。この処理を繰り返すことにより、図2の
を含む,,…の補正データが順次EEPROM6か
らRAM13に転送されていく(図6のt1〜t2)。
【0036】CPU9はイグニッションスイッチ16の
操作によりスタータがオンであるとステップ200から
直ちにリターンし、通信処理を行わない(図6のt2〜
t3の期間)。
【0037】そして、CPU9はイグニッションスイッ
チ16の操作によりスタータがオフとなりオン位置に戻
されるとステップ200からステップ201に移行して
前回、スタータ・オンであったか否か判定し、オンであ
ったとすると(始動直後であれば)、ステップ208に
移行してアイドル域から通信を行うべく通信ポイント
設定RAM9aの受信データとしてアイドル域をセッ
トする。その後、CPU9はステップ202に移行し
て、その通信ポイント設定RAM9aのデータの送信を
シリアル通信インターフェース7に要求する。
【0038】そして、前述したようにステップ203で
補正データとともにSUMチェックデータを受信し、ス
テップ204でそれをチェックして通信データの良否判
定し、正常であればステップ205で通信データを補正
データ格納用RAM13にストアし、ステップ206で
通信ポイント設定RAM9aに次に優先順位の低い通信
ポイントを設定する。
【0039】次回の処理においてはステップ200→2
01→202→203→204→205→206を実行
する。この処理を繰り返すことにより図2の〜の補
正データが順次EEPROM6からRAM13に転送さ
れていく(図6のt3〜t4)。
【0040】図7はポンプ非搭載側制御機器5(制御装
置本体)のCPU9における燃料噴射量算出までの処理
を示したデータフローチャートである。まず、基本噴射
量演算部18はアクセル開度、エンジン回転数により基
本噴射量Qaを算出する。一方、基本最大噴射量演算部
19はエンジン回転数と吸気圧により基本最大噴射量Q
bを算出し、さらに、補正演算部20は吸気温による補
正係数K1と水温による補正係数K2とによる基本最大
噴射量Qbの補正を行い補正後基本最大噴射量Qb’
(=Qb・K1・K2)を算出する。そして、セレクタ
21は基本噴射量Qaと補正後基本最大噴射量Qb’の
うちの小さい方を選択し、加算部22はその最小値に対
し、アクセル開度による加速補正を行う。
【0041】一方、機差補正演算部23はポンプ搭載側
制御機器4によりシリアル通信データとして受信した補
正データと、エンジン回転数と、アクセル開度(負荷;
%)とから機差バラツキ補正値ΔQを演算する。そし
て、加減算部24は加算部22の出力値に対し機差補正
演算部23からの機差バラツキ補正量ΔQを加算または
減算して噴射ポンプ毎の機差バラツキに応じた補正を行
う。さらに、加減算部25は、加減算部24の出力値に
対し各種補正値を加減算した後、最終噴射量として演算
結果を出力する。
【0042】このように、ポンプ搭載側制御機器4によ
りシリアル通信データとして受信した特性バラツキ補正
データによる噴射ポンプ毎の機差バラツキに応じた補正
を行い最終噴射量に反映させる。
【0043】ここで、電源投入からスタータ・オンまで
の期間が短く、即ち図6の期間T1が非常に小さい場合
にも、全ての補正データのうちの図8に示す始動域と
アイドル域の補正データが転送されている。従って、
スタータ・オンによるエンジン始動時において必要な始
動域が既に送られてきているので、この補正データを
用いた燃料噴射量の制御が行われる。
【0044】燃料噴射時期に関しても、方法は特に限定
しないが同様の補正を行うことができる。又、それぞれ
の演算結果を基にパルス出力のON/OFFタイミン
グ、ON/OFFデューティなど直接的にアクチュエー
タ2,3を駆動する信号形態に変換し出力するが、その
際に補正データを反映しアクチュエータ2,3の応答性
などの特性を補正することもできる。
【0045】このように本実施例では、EEPROM6
(記憶素子)のデータをエンジンの動作順序毎にブロッ
ク化するとともに、このブロック化されたデータに対し
エンジンの動作として早期に行われるものほど優先され
る優先順位を付け、電源投入に伴いブロック化されたE
EPROM6のデータを優先順位の高い順にポンプ搭載
側制御機器4からポンプ非搭載側制御機器5に送信する
ようにした。よって、エンジンの動作順序として、電源
投入→エンジン始動動作→エンジン始動後のアイドル動
作→エンジン始動後の通常負荷動作というように動作さ
れるが、電源投入によりシリアル通信が開始され優先順
位の高いエンジン始動用データがまず送信され、電源投
入からエンジン始動動作が直ちに行われてもこの期間に
エンジン始動用データがポンプ非搭載側制御機器5に送
信されているので、このデータを用いて燃料噴射ポンプ
1の駆動が行われる。このように、エンジンの一連の動
作に必要なデータ順に通信されるので、EEPROM6
に記憶した全てのデータが送信されないときに燃料噴射
ポンプの駆動が開始されても、駆動開始の際のデータが
優先的に得られ、電源投入の際に機差バラツキを考慮し
た制御を確実に行うことができる。
【0046】又、スタータモータによるエンジン始動時
にはシリアル通信を禁止するとともに、エンジン始動後
においてエンジン始動のためのデータの順位より低い順
位のデータを送信するようにした。よって、エンジン始
動後においてはエンジン始動のためのデータは不要であ
るので、次に優先させるべきデータを送信することによ
り通信の効率化を図ることができる。
【0047】尚、この発明は次のように実施してもよ
い。通信手段は前述の実施例では、ポンプ非搭載側制御
機器5からクロック信号の供給を受けて同期式シリアル
通信を行うものであったが、通信手段はポンプ搭載側制
御機器4にクロック源(発振子)を有し、非同期式シリ
アル通信を行うものとしてもよい。
【0048】さらに、記憶素子としてのEEPROM6
の代わりに、OTPROMを用いてよい。上記実施例に
おいては補正データの通信において通信結果はRAM1
3に記憶したが、バックアップメモリに記憶してもよ
い。この場合には、通信にて一旦受け取った補正データ
を記憶して通信の頻度を最小限に抑えることができ、
又、バッテリ接続後の最初の電源投入時に本発明の作用
効果が発揮される。
【0049】又、データの通信はイグニッションスイッ
チ・オンからオフの間に一度だけ行ったが、イグニッシ
ョンスイッチ・オンからオフの間に複数回(例えば所定
時間毎に)行ってもよい。
【0050】さらに、上記実施例では始動時(スタータ
・オン時)には通信を禁止しているが、SUMチェック
の他にも、シリアル通信でのエラー検出機能(パリティ
チェック、オーバーフレミングエラー等)を設け、スタ
ータ・オン時でも通信するようにし、エラー発生時の通
信データは無視するようにしてもよい。
【0051】さらには、スタータ・オフ後の通信ではア
イドル域から実施するようにしたが、スタータ・オン
する前の通信ポイントから継続して行ってもよい。又、
イグニッションスイッチ16のオンからスタータ・オン
までは始動域とアイドル域のみのデータ通信を行
い、始動後にアイドル域と最大噴射域,,とパ
ーシャル域,,のデータ通信を行ってもよい。
【0052】さらに、上記実施例では燃料噴射量と噴射
時期の両方について機差補正データをEEPROMに記
憶したが、いずれか一方のみをEEPROMに記憶して
もよい。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、電源投入の際に機差バラツキを考慮した制
御を確実に行うことができる優れた効果を発揮する。
【0054】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加え、通信の効率化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のディーゼルエンジン用燃料噴射ポンプ
の制御装置の全体図。
【図2】補正データを示す特性図。
【図3】補正データの優先順位およびデータ内容を説明
する説明図。
【図4】補正データ通信処理のフローチャート。
【図5】補正データ通信処理のフローチャート。
【図6】タイミングチャート。
【図7】燃料噴射量算出までの処理を示したデータフロ
ーチャート。
【図8】補正データを示す特性図。
【符号の説明】
1…燃料噴射ポンプ、4…ポンプ搭載側制御機器、5…
ポンプ非搭載側制御機器、6…記憶素子としてのEEP
ROM、7…通信手段としてのシリアル通信インターフ
ェース、9…制御手段および通信制御手段としてのCP

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼルエンジンに燃料を供給する燃
    料噴射ポンプに搭載され、燃料噴射ポンプ毎の機差のデ
    ータを記憶した記憶素子を有するポンプ搭載側機器と、 前記燃料噴射ポンプに搭載されず、前記記憶素子に記憶
    したデータを用いてエンジン運転状態に応じた燃料噴射
    ポンプの駆動を行わせる制御手段を有するポンプ非搭載
    側機器と、 前記記憶素子に記憶したデータをシリアル通信にてポン
    プ非搭載側機器に転送する通信手段とを備えた燃料噴射
    ポンプの制御装置であって、 前記記憶素子のデータをエンジンの動作順序毎にブロッ
    ク化するとともに、このブロック化されたデータに対し
    エンジンの動作として早期に行われるものほど優先され
    る優先順位を付け、電源投入に伴いブロック化された前
    記記憶素子のデータを優先順位の高い順にポンプ搭載側
    機器からポンプ非搭載側機器に送信する通信制御手段を
    設けたことを特徴とする燃料噴射ポンプの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記通信制御手段は、スタータモータに
    よるエンジン始動時にはシリアル通信を禁止するととも
    に、エンジン始動後においてエンジン始動のためのデー
    タの順位より低い順位のデータを送信する請求項1に記
    載の燃料噴射ポンプの制御装置。
JP8574595A 1995-04-11 1995-04-11 燃料噴射ポンプの制御装置 Pending JPH08284731A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001512258A (ja) * 1997-07-28 2001-08-21 メラー ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 小型制御部におけるメモリ占有面積マネージメント及びユーザプログラムの処理のための回路装置
US6961650B2 (en) 2002-04-23 2005-11-01 Toyoto Jidosha Kabushiki Kaisha Data map forming method, data map formation-purpose information record medium forming method and apparatus
JP2015103544A (ja) * 2013-11-21 2015-06-04 トヨタ自動車株式会社 記憶装置

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