JPH08283893A - モータシャフト - Google Patents
モータシャフトInfo
- Publication number
- JPH08283893A JPH08283893A JP8968795A JP8968795A JPH08283893A JP H08283893 A JPH08283893 A JP H08283893A JP 8968795 A JP8968795 A JP 8968795A JP 8968795 A JP8968795 A JP 8968795A JP H08283893 A JPH08283893 A JP H08283893A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shaft
- motor shaft
- alloy
- mechanical strength
- weight ratio
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 モータのシャフトに関する発明であり、機械
的強度が高く細径シャフトとしても十分な強度を有し、
シャフトに極磁石を加熱方式により接合しても耐熱性に
優れてシャフトが曲がりにくいため振れ回りを小さくで
きるので、超小型モータ用シャフトとして最適である。 【構成】 重量比でCoを25％以上含む加工硬化および時
効硬化型Co基合金を用いる。合金の組成は(1) Co25〜50
％、Ni10〜20％、Cr10〜30％、Mo２〜10％、Ｗ１〜５
％、Ti、Al、Mn、Si、Be、Nbの１種または２種以上0.01
〜３％、Fe10〜30％、または、(2) Cr＋Mo20〜40％、Ni
20〜50％、Co25〜45％、Mn、Ti、Al、Fe各0.1 〜５％、
Nb 0.1〜３％、Ce、Ｙ、ミッシュメタルから選択される
希土類元素１種または２種以上0.01〜１％からなる。こ
れらの合金を用い、加工度60％以上で冷間線引加工した
後、 300℃〜 700℃で時効処理することを特徴とする。
的強度が高く細径シャフトとしても十分な強度を有し、
シャフトに極磁石を加熱方式により接合しても耐熱性に
優れてシャフトが曲がりにくいため振れ回りを小さくで
きるので、超小型モータ用シャフトとして最適である。 【構成】 重量比でCoを25％以上含む加工硬化および時
効硬化型Co基合金を用いる。合金の組成は(1) Co25〜50
％、Ni10〜20％、Cr10〜30％、Mo２〜10％、Ｗ１〜５
％、Ti、Al、Mn、Si、Be、Nbの１種または２種以上0.01
〜３％、Fe10〜30％、または、(2) Cr＋Mo20〜40％、Ni
20〜50％、Co25〜45％、Mn、Ti、Al、Fe各0.1 〜５％、
Nb 0.1〜３％、Ce、Ｙ、ミッシュメタルから選択される
希土類元素１種または２種以上0.01〜１％からなる。こ
れらの合金を用い、加工度60％以上で冷間線引加工した
後、 300℃〜 700℃で時効処理することを特徴とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はモータのシャフトに関す
るものであり、特に、例えば外径が１ｍｍ未満のような
細径シャフトに利用して有効である。
るものであり、特に、例えば外径が１ｍｍ未満のような
細径シャフトに利用して有効である。
【０００２】
【従来の技術】ＯＡ機器やカメラなどの小型化に伴い、
使用されるモータも外径が５ｍｍを切るような超小型に
なりつつあるが、使用されるシャフトの材質はステンレ
ス鋼が主であり強度的に不十分であった。
使用されるモータも外径が５ｍｍを切るような超小型に
なりつつあるが、使用されるシャフトの材質はステンレ
ス鋼が主であり強度的に不十分であった。
【０００３】
【本発明が解決しようとする課題】例えば外径が１ｍｍ
未満で長さが50ｍｍ以上のような細径長尺のシャフトの
場合、 (1) ステンレス鋼では析出硬化型でも硬さがHv550 、引
張強さが200kgf／mm2 程度であり、シャフトがたわみを
生じたり、受けとの間で磨耗を生じる。 (2) 極磁石をシャフトに溶接あるいはロー付け等の加熱
により接合する場合、熱影響によりシャフトが曲がって
しまう。 等の課題を有していた。
未満で長さが50ｍｍ以上のような細径長尺のシャフトの
場合、 (1) ステンレス鋼では析出硬化型でも硬さがHv550 、引
張強さが200kgf／mm2 程度であり、シャフトがたわみを
生じたり、受けとの間で磨耗を生じる。 (2) 極磁石をシャフトに溶接あるいはロー付け等の加熱
により接合する場合、熱影響によりシャフトが曲がって
しまう。 等の課題を有していた。
【０００４】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明においてシャフトの材質を、高い機械的強度
と耐熱性に優れたCo基合金とした。このCo基合金とはCo
を重量比で25％〜50％含むものであり、この範囲におい
て高い機械的強度と優れた耐熱性を有し、加工性もよ
い。
に、本発明においてシャフトの材質を、高い機械的強度
と耐熱性に優れたCo基合金とした。このCo基合金とはCo
を重量比で25％〜50％含むものであり、この範囲におい
て高い機械的強度と優れた耐熱性を有し、加工性もよ
い。
【０００５】合金の組成は重量比で、 (1) Co25〜50％、Ni10〜20％、Cr10〜30％、Mo２〜10
％、Ｗ１〜５％、Ti、Al、Mn、Si、Be、Nbの１種または
２種以上0.01〜３％、Fe10〜30％。 (2) Cr＋Mo20〜40％、Ni20〜50％、Co25〜45％、Mn、T
i、Al、Fe各 0.1〜５％、Nb0.1 〜３％、Ce、Ｙ、ミッ
シュメタルから選択される希土類元素１種または２種以
上0.01〜１％の特許第１３７４５６４号の合金。 のいずれかからなる。
％、Ｗ１〜５％、Ti、Al、Mn、Si、Be、Nbの１種または
２種以上0.01〜３％、Fe10〜30％。 (2) Cr＋Mo20〜40％、Ni20〜50％、Co25〜45％、Mn、T
i、Al、Fe各 0.1〜５％、Nb0.1 〜３％、Ce、Ｙ、ミッ
シュメタルから選択される希土類元素１種または２種以
上0.01〜１％の特許第１３７４５６４号の合金。 のいずれかからなる。
【０００６】この合金を用い、最終線引加工度60％以上
で冷間線引加工を行う。ここで加工度を60％以上とした
のは、この合金において加工度がこれより低くなるとシ
ャフトに必要な機械的強度が得られないからである。線
引加工後、機械的な方法により直線状に矯正加工して所
定の長さに切断し、 300℃〜 700℃の温度で１〜３時間
真空または無酸化雰囲気炉で時効処理を行う。時効温度
を 300℃〜 700℃としたのは、この合金においてこの時
効温度範囲で処理すると機械的強度がシャフトとして最
適になり、耐熱性も時効処理しない場合より向上するか
らである。
で冷間線引加工を行う。ここで加工度を60％以上とした
のは、この合金において加工度がこれより低くなるとシ
ャフトに必要な機械的強度が得られないからである。線
引加工後、機械的な方法により直線状に矯正加工して所
定の長さに切断し、 300℃〜 700℃の温度で１〜３時間
真空または無酸化雰囲気炉で時効処理を行う。時効温度
を 300℃〜 700℃としたのは、この合金においてこの時
効温度範囲で処理すると機械的強度がシャフトとして最
適になり、耐熱性も時効処理しない場合より向上するか
らである。
【０００７】
【作用】前記のような構成により、機械的強度が高いた
めたわんだり磨耗しにくく、加熱方式によりシャフトに
極磁石を接合しても、耐熱性があるため曲がらない細径
長尺のシャフトを得ることができる。
めたわんだり磨耗しにくく、加熱方式によりシャフトに
極磁石を接合しても、耐熱性があるため曲がらない細径
長尺のシャフトを得ることができる。
【０００８】
【実施例】Co38.0％、Cr12.0％、Ni16.5％、Mo 4.0％、
Ｗ 4.0％、Mn 1.0％、Ti 1.0％、Si 0.8％、Fe22.7％、
からなる合金Ａと、Co36.4％、Cr20.5％、Ni31.3％、Mo
8.9％、Mn 0.4％、Ti 0.6％、Al 0.1％、Fe 0.7％、Nb
1.1％、ミッシュメタル0.01％からなる合金Ｂを用い、
ダイヤモンドダイスを使用して常温で最終加工度70％の
線引加工を行い、線径 0.6ｍｍの線材にした。その線材
を機械的な方法で直線状に矯正加工し、50ｍｍの長さに
切断した後、 500℃で２時間真空雰囲気炉で時効処理し
た。その後ワイヤー表面をセンターレス研磨してシャフ
トに仕上げた。得られたシャフトのビッカース硬さ(Hv)
と引張強さを表１に示す。尚、比較のためＳＵＳ６３１
製シャフトの数値も併記した。合金Ａ、合金Ｂとも硬
さ、引張強さが高く、ＳＵＳ６３１に比べ機械的強度に
優れていることがわかる。
Ｗ 4.0％、Mn 1.0％、Ti 1.0％、Si 0.8％、Fe22.7％、
からなる合金Ａと、Co36.4％、Cr20.5％、Ni31.3％、Mo
8.9％、Mn 0.4％、Ti 0.6％、Al 0.1％、Fe 0.7％、Nb
1.1％、ミッシュメタル0.01％からなる合金Ｂを用い、
ダイヤモンドダイスを使用して常温で最終加工度70％の
線引加工を行い、線径 0.6ｍｍの線材にした。その線材
を機械的な方法で直線状に矯正加工し、50ｍｍの長さに
切断した後、 500℃で２時間真空雰囲気炉で時効処理し
た。その後ワイヤー表面をセンターレス研磨してシャフ
トに仕上げた。得られたシャフトのビッカース硬さ(Hv)
と引張強さを表１に示す。尚、比較のためＳＵＳ６３１
製シャフトの数値も併記した。合金Ａ、合金Ｂとも硬
さ、引張強さが高く、ＳＵＳ６３１に比べ機械的強度に
優れていることがわかる。
【０００９】
【表１】
【００１０】次に、このシャフトに極磁石をレーザ溶接
にて接合した後のシャフトの曲がり量（直線からの最大
離れ幅）を測定した。全長50ｍｍにおける直線からの最
大離れ幅を表２に示す。
にて接合した後のシャフトの曲がり量（直線からの最大
離れ幅）を測定した。全長50ｍｍにおける直線からの最
大離れ幅を表２に示す。
【００１１】
【表２】
【００１２】尚、図１にシャフトに極磁石を接合したと
きの曲がり量の関係を示す。合金Ａ、合金ＢともＳＵＳ
６３１に比べ加熱の影響による曲がり量が非常に小さい
ことがわかる。
きの曲がり量の関係を示す。合金Ａ、合金ＢともＳＵＳ
６３１に比べ加熱の影響による曲がり量が非常に小さい
ことがわかる。
【００１３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のモータシ
ャフトは、機械的強度が高くてたわみや受けとの磨耗が
小さく、加熱方式により極磁石をシャフトに接合しても
曲がりにくいため振れ回りが小さいので、超小型モータ
に使用する細径シャフトに最適であるという効果があ
る。
ャフトは、機械的強度が高くてたわみや受けとの磨耗が
小さく、加熱方式により極磁石をシャフトに接合しても
曲がりにくいため振れ回りが小さいので、超小型モータ
に使用する細径シャフトに最適であるという効果があ
る。
【図１】本発明のモータシャフトを説明する図である。
１ シャフト ２ 極磁石 ３ 接合部 ４シャフト長 ５ 曲がり量
Claims (5)
- 【請求項１】 重量比でCoを25％〜50％含む加工硬化お
よび時効硬化型Co基合金を用いることを特徴とするモー
タシャフト。 - 【請求項２】 請求項１において、重量比で、Co25〜50
％、Ni10〜20％、Cr10〜30％、Mo２〜10％、Ｗ１〜５
％、Ti、Al、Mn、Si、Be、Nbの１種または２種以上0.01
〜３％、Fe10〜30％からなるCo基合金を用いることを特
徴とするモータシャフト。 - 【請求項３】 請求項１において、重量比で、Cr＋Mo20
〜40％、Ni20〜50％、Co25〜45％、Mn、Ti、Al、Fe各
0.1〜５％、Nb 0.1〜３％、Ce、Ｙ、ミッシュメタルか
ら選択される希土類元素１種または２種以上0.01〜１％
からなるCo基合金を用いることを特徴とするモータシャ
フト。 - 【請求項４】 前記の合金において、加工度60％以上で
冷間線引加工した線材を用いることを特徴とするモータ
シャフト。 - 【請求項５】 前記請求項１、２、３、４において、30
0 ℃〜700 ℃で時効処理することを特徴とするモータシ
ャフト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8968795A JPH08283893A (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | モータシャフト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8968795A JPH08283893A (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | モータシャフト |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08283893A true JPH08283893A (ja) | 1996-10-29 |
Family
ID=13977686
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8968795A Pending JPH08283893A (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | モータシャフト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08283893A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1900835A1 (en) | 2006-09-15 | 2008-03-19 | Haynes International, Inc. | Cobalt-chromium-iron-nickel alloys amenable to nitride strengthening |
| WO2011074256A1 (ja) * | 2009-12-16 | 2011-06-23 | キヤノン電子株式会社 | 振動素子、光走査装置、アクチュエータ装置、映像投影装置及び画像形成装置 |
-
1995
- 1995-04-14 JP JP8968795A patent/JPH08283893A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1900835A1 (en) | 2006-09-15 | 2008-03-19 | Haynes International, Inc. | Cobalt-chromium-iron-nickel alloys amenable to nitride strengthening |
| AU2007216791B2 (en) * | 2006-09-15 | 2011-11-24 | Haynes International, Inc | Cobalt-chromium-iron-nickel alloys amenable to nitride strengthening |
| US8075839B2 (en) | 2006-09-15 | 2011-12-13 | Haynes International, Inc. | Cobalt-chromium-iron-nickel alloys amenable to nitride strengthening |
| WO2011074256A1 (ja) * | 2009-12-16 | 2011-06-23 | キヤノン電子株式会社 | 振動素子、光走査装置、アクチュエータ装置、映像投影装置及び画像形成装置 |
| CN102666367A (zh) * | 2009-12-16 | 2012-09-12 | 佳能电子株式会社 | 振动元件、光扫描装置、致动装置、视频投影装置及图像形成装置 |
| JPWO2011074256A1 (ja) * | 2009-12-16 | 2013-04-25 | キヤノン電子株式会社 | 振動素子、光走査装置、アクチュエータ装置、映像投影装置及び画像形成装置 |
| JP5587912B2 (ja) * | 2009-12-16 | 2014-09-10 | キヤノン電子株式会社 | 振動素子、光走査装置、アクチュエータ装置、映像投影装置及び画像形成装置 |
| US9327968B2 (en) | 2009-12-16 | 2016-05-03 | Canon Denshi Kabushiki Kaisha | Vibrating element, optical scanning device, actuator device, video projection apparatus, and image forming apparatus |
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