JPH08283775A - 香料の発散方法 - Google Patents

香料の発散方法

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JPH08283775A
JPH08283775A JP11775695A JP11775695A JPH08283775A JP H08283775 A JPH08283775 A JP H08283775A JP 11775695 A JP11775695 A JP 11775695A JP 11775695 A JP11775695 A JP 11775695A JP H08283775 A JPH08283775 A JP H08283775A
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JP
Japan
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perfume
glycoside
yeast
fragrance
saccharide
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Application number
JP11775695A
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English (en)
Inventor
Junichi Matsui
順一 松井
Hiroko Nakatsugawa
弘子 中津川
Takeshi Ikemoto
毅 池本
Minoru Iwamoto
実 岩本
Akira Fujita
藤田  明
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
T Hasegawa Co Ltd
Kanebo Ltd
Original Assignee
T Hasegawa Co Ltd
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】香料物質の放出が徐々に起こり、香料本来の芳
香が長時間にわたって安定的に発散される方法を提供す
る。 【構成】酵母によって香料配糖体の分解して、香料成分
を発散させることを特徴とする香料の発散方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は香料の発散方法に関し、
さらに詳しくは酵母による香料配糖体の分解を利用した
徐放性で持続性に優れた香料の発散方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、徐放性芳香組成物に香料を配合す
る場合、液状の組成物においては油性香料をアルコール
類、プロピレングリコール、カルビトールその他の適宜
溶剤乃至保留剤に溶解させた水溶性香料を添加するか又
は界面活性剤を利用して油性香料を直接これら液状化粧
品中に可溶化させるか、又はエマルジョンの状態で添加
する方法が採用されている。また粉体あるいは固体状の
組成物においては、これら油性香料を適宜な賦形剤を用
いて吸着、包接化合物、カプセル化或いはコーティング
などにより粉末状又は顆粒状として配合するのが一般的
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】香料類は、これらの組
成物を使用した瞬間から揮散し始め、経時的に減衰して
最終的には香りの効果が失われるという課題がある。こ
のような香りの散逸を防止し、持続的に香気成分を発散
させる方法として保留剤を添加することが行われている
が、その効果は不十分である。また包接化合物、カプセ
ル化物を用いる方法は持続性には優れているが香りの発
現が極度に抑制されるために、賦香量としては必ずしも
満足されず、適度な香りを長時間にわたって安定的に放
出する技術課題はいまだに解決されていない。
【0004】本発明は、これらの課題を解決して、持続
性に優れた香料の発散方法を提供することを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決すべく鋭意研究した。その結果、香料を特定の
配糖体誘導体とし、これを酵母と作用させることによっ
て、上記のごとき課題が解決されることを見いだし本発
明を完成した。
【0006】すなわち、本発明において利用する香料配
糖体が酵母によって徐々に分解され、時間の経過ととも
に香料化合物が安定的に放出される結果、香気成分が長
時間にわたって持続的に発散されることがわかった。
【0007】香料配糖体が酵素により分解されて香味が
発現してくることは知られており、例えばチモール配糖
体、シス−3−ヘキセノール配糖体及びサリチル酸メチ
ル配糖体から選ばれる1種又は2種以上の配糖体を口腔
組成物に配合し、これらの口腔組成物を使用する時に唾
液中のグルコシダーゼの作用により配糖体が加水分解さ
れ、それぞれチモール、シス−3−ヘキセノール、サリ
チル酸メチルを遊離して香味を発現させる口腔組成物が
提案されている(特開平3−90016号公報)。
【0008】上記以外の配糖体に関しては、例えばペリ
リルアルコールなどのモノテルペン類の配糖体が天然の
植物中に存在し、他の成分が関与して薬理活性を発現す
ること、更にこれらのモノテルペン類の配糖体は容易に
合成可能であることも開示されている(特開平3−28
7597号公報;特開平4−300889号公報)。
【0009】更に、香料を配糖体、リン酸エステル誘導
体、アミノ酸誘導体、カルボン酸誘導体のいずれかの誘
導体とした後、人体用の徐放性芳香組成物に配合し、皮
膚常在菌によってこれらの誘導体を分解して徐々に且つ
長時間にわたって安定的に芳香を発生せしめることに関
しても本発明者らが先に検討し提案しているが、該発明
で香料の誘導体を分解し香気を発生せしめる菌として、
表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、黄色
ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、座瘡桿菌(Prop
ionibacterium acnes )、ピチロスポルム(Pityrospor
um ovale、 Pityrosporum orbiculare)等がある(特願
平5−307309号)。
【0010】しかしながら、皮膚常在菌ではないパン酵
母のような酵母が特定の香料配糖体から安定的に芳香を
発生せしめることに関しては全く記載がなく、本発明者
らによって初めて見いだされた技術である。以下、本発
明を詳細に説明する。
【0011】本発明に用いられる酵母としては、特に限
定されるものでなく、例えばサッカロマイセス(Saccha
romyces )、ハンセヌラ(Hansenula )、クルイベロマ
イセス(Kluyveromyces )、ロダロマイセス(Lodderom
yces)、ピチア(Pichia)、ナドソニア(Nadsonia)、
サッカロマイコデス(Saccharomycodes )、ハンセニア
スポラ(Hanseeniaspora)、シゾサッカロマイセス(Sc
hizosaccharomyces )、リポマイセス(Lipomyces )、
エンドマイコプシス(Endomycopsis)、ネマトスポラ
(Nematospora )等のようなエンドマイセタレス(Endo
mycetales )に属するもの、ロイコスポルディウム(Le
ucosporidium)、ロドスポルディウム(Rhodosporidiu
m)のようなユスチラジナレス(Ustilaginales )に属
するもの、ブレラ(Bullera )、スポロボロマイセス
(Sporoboromyces)、スポリディオルス(Sporidiobolu
s )のようなスポロボロマイセタセアエ(Sporobolomyc
etaceae)に属するもの(以上子のう菌酵母)やブレタ
ノマイセス(Brettanomyces )、クリプトコッカス(Cr
yptococcus)、クロエッケラ(Kloeckera )、ロドトル
ラ(Rhodotorula )、ステリグマトマイセス(Sterigma
tomyces )(以上無胞子酵母)等が挙げられるが、安価
で入手しやすく、取扱いが容易なパン酵母(Saccharomy
ces cerevesiae)が特に望ましい。
【0012】本発明に用いられる香料配糖体誘導体は、
香料を配糖体誘導体化し、芳香を抑えたものならどのよ
うなものでもよい。
【0013】具体的には、糖部分として、単糖類(グル
コース、ガラクトース、マンノース、ラムノース、キシ
ロース、リボース、アラビノース、グルコサミン、ガラ
クトサミン等)、二糖類(ラクトース、マルトース、シ
ュークロース、セロビオース、イソマルトース、エピラ
クトース等)が挙げられる。
【0014】香料成分に相当するアグリコンとしては、
ペンタノール、3−メチル−ブタノール、3−メチル−
1−ペンタノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノー
ル、ウンデカノール、シス−3−ヘキセノール、シス−
6−ノネノール、2,6−ノナジエン−1−オール、9
−デセノール、ゲラニオール、リナロール、ネロール、
シトロネロール、ヒドロキシシトロネロール、ミルセノ
ール、3,7−ジメチルオクタノール、ファルネソー
ル、ネロリドール、ラバンジュロールなどのごとき脂肪
族アルコール類;メントール、ターピネオール、ピペリ
トール、ペリラアルコール、カルベオール、ミルテノー
ル、サンタロール、セドロール、パチュリアルコール、
イオノール、ヒドロキシダマスコンなどのごとき脂環族
アルコール類;ベンジルアルコール、クミンアルコー
ル、2−フェニルエチルアルコール、フェニルプロピル
アルコール、シンナミルアルコール、α−アミルシンナ
ミルアルコールなどのごとき芳香族アルコール類;オイ
ゲノール,バニリン,アニスアルコール、ラズベリーケ
トン、ピペロニルアルコール、セサモールなどのフェノ
ール類等が挙げられる。
【0015】なお、本発明でいうアグリコンとは、糖と
O−グリコシド結合を介して結合している非糖部分全体
を意味するものである。
【0016】アグリコンと糖の結合はα体、β体いずれ
かもしくはα体、β体の混合物でもよい。
【0017】本発明に使用する配糖体としては、市販さ
れているものも多くあり容易に入手することができる
が、公知の方法で容易に合成することもできる。例えば
糖類とアグリコンに相当する上記アルコール類とを酸類
の存在下に反応させることにより容易に合成できる。ま
た従来公知のKoenigs−Knorr反応等を用い
ることにより、β−体のみを合成することも可能である
[Chem.Ber.,34,957(1901)]。更にカラムクロマトなど
の手段を用いてこれらの配糖体を精製することもでき
る。
【0018】又、本発明者らが既に提案した特開平6−
57288号公報に記載の方法により天然抽出物として
得たものも利用できる。
【0019】本発明の方法としては、上記のような香料
配糖体の一種又は二種以上を配合した組成物を酵母と分
離した状態とし、使用時に接触させて用いる二剤式とし
てもよいし、両者を一剤式として配合してもよい。その
適用範囲としては、様々な匂いをマスキングし、更に積
極的に快い芳香を要求する目的で使用されるものであれ
ば限定されない。例えば、頭髪化粧料、制汗剤、消臭
剤、芳香剤、入浴剤等として利用できる。又、飲食品の
芳香付与剤、酵母による醗酵の程度を示す指示薬、酵母
の存在を確認する検出薬等としても利用できる。
【0020】本発明の香料配糖体は水溶性である場合が
多いため、水溶液として利用できるが、水に体する溶解
度が小さい場合、必要に応じて可溶化、乳化して用いる
ことができる。
【0021】可溶化の方法としては、香料配糖体を、多
量のエタノール、グリセリン、プロピレングリコール、
カルビトール、ダイアセチン、トリアセチン、ソルビッ
トなどのアルコールおよび多価アルコール、またはアル
キルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステ
ル塩、アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ベタ
イン型、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ショ糖脂
肪酸エステルのような界面活性剤に溶解して、必要に応
じて水に希釈して得られる。
【0022】乳化の方法としては、香料配糖体を、ショ
糖脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ア
ラビアガム、トラガントガム、メチルセルロース、カゼ
イン、大豆レシチン、卵黄レシチン、デンプン、アルギ
ン酸ナトリウム、ローカストビーンガム、グァーガム、
カラギーナン、ソルビット、プロピレングリコール、グ
リセリン、キサンタンガム、ペクチン、セルロース誘導
体、デンプン誘導体、サイクロデキストリン、ポリグリ
セリン脂肪酸エステル、サポニン、ショ糖などの乳化
剤、乳化安定剤もしくは界面活性剤の適当量と適宜組み
合わせて、コロイドミルあるいはホモゲナイザーによっ
て均質化する方法等が挙げられる。
【0023】また、所望により上述の可溶化した香料配
糖体あるいは乳化した香料配糖体に適当な賦形剤、例え
ばデキストリン、デンプン、加工デンプンなどを加え
て、例えば噴霧乾燥、真空乾燥などの手段により乾燥し
て粉末化することもできる。
【0024】本発明の香料配糖体の配合濃度は、その種
類や香料配糖体を構成している香料の閾値など様々な条
件によって変化し、一概には規定できないが、一般的に
は香料配糖体を含む徐放性芳香組成物中における濃度と
して0.001〜20重量%程度の範囲が好ましく、更
に好ましくは0.005〜10重量%程度である。又、
酵母の使用量は、香料配糖体を分解させる最低量であれ
ばよく、酵母が増殖するので制限がないが、一般的には
香料配糖体に対し、0.01〜2000重量%程度とす
るのが好ましい。
【0025】このように本発明は、従来長時間にわたる
芳香強度を維持するために必要以上に多量に添加する傾
向にあった香料の添加量を著しく減少することができ、
更に香料自体も芳香を抑えた誘導体の形で配合されてい
るので、従来品に比較して経時変化も顕著に改善され
る。また、香りの持続性に優れ、更に芳香増強のほか、
香りの変調などに用いることもできる。
【0026】本発明の方法には、前記した如き香料誘導
体のほかに当然のことながら、一般的に使用される、例
えばペパーミント油、スペアミント油、ローズ油、パチ
ュリ油、オレンジ油、ネロリ油、レモン油などの天然精
油;α−ピネン、β−ピネン、テルピノーレン、p−サ
イメンなどのテルペン系炭化水素類;シス−3−ヘキセ
ノール、n−ウンデシレンアルコール、n−オクチルア
ルコールなどの脂肪族アルコール類;リナロール、ゲラ
ニオール、シトロネロール、l−メントール、ネロリド
ール、サンタロールどのテルペン系アルコール類;フェ
ニルエチルアルコール、シンナミックアルコール、メチ
ルフェニルカルビノール、t−ブチルシクロヘキサノー
ルなどの芳香族アルコール類またはその誘導体;アニソ
ール、アネトール、オイゲノールなどのフェノール類ま
たはその誘導体;n−ヘプチルアルデヒド、ウンデシレ
ンアルデヒド、2,6−ノナジエナールなどの脂肪族ア
ルデヒド類;シトラール、シトロネラール、ヒドロキシ
シトロネラール、ペリラアルデヒドなどのテルペン系ア
ルデヒド類;ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデ
ヒド、シンナミックアルデヒド、アニスアルデヒド、ク
ミンアルデヒド、ヘリオトロピン、サイクラメンアルデ
ヒド、バニリンなどの芳香族アルデヒド類;メチルn−
アミルケトン、メチルヘプテノン、ジアセチルなどの脂
肪族ケトン類;l−カルボン、メントン、ピペリトン、
カンファーなどのテルペン系環状ケトン類;ベンゾフェ
ノン、イオノン、メチルイオノン、イロン、マルトー
ル、ジャスモンなどの環状ケトン類;ムスコン、シクロ
ペンタデカノン、エチレンブラシレートなどの大環状ム
スク、ニトロムスク、インダンムスクなどのムスク系香
料化合物類;ローズオキサイド、リナロールオキサイド
などのオキサイド類;脂肪族酸類又は芳香族酸類のテル
ペン系アルコール、脂肪族アルコール、芳香族アルコー
ル、フェノール類などとのエステル類;含窒素香料化合
物類;硫黄含有香料化合物及びこれら例示した如き天然
精油類、香料化合物類を適宜混合して得られる調合香料
を配合することができる。
【0027】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に
説明する。
【0028】
【実施例】
【0029】合成例1 シトロネリルグルコサイド(β
体)の合成方法 脱水剤モレキュラー・シーブズ 4A 125g、トリ
フルオロ酢酸銀(I)30.8g、ドライエーテル30
0ml中に氷水で冷却しつつ、アセトブロモグルコース
40g、ドライエーテル100mlの溶液を滴下した。
次にシトロネロール12.2g、ドライエーテル30m
lの溶液を滴下した。その後、室温下に8時間反応し
た。反応終了後、酢酸エチルを加え反応液をセライトろ
過し、濾液を重曹水で洗い、油層を脱水後、減圧下に濃
縮し、シリカゲルカラムによりテトラアセチル体を精製
した。このテトラアセチル体をメタノール300ml、
ナトリウムメチラートで室温下に脱アセチル化を行い、
カラムクロマト精製し、目的物15.3gを得た。得ら
れた結晶の13C−NMR測定結果において、C−1位の
シグナルを104.3ppmに検出したことから、この
構造を確認した。
【0030】合成例2 2−フェニルエチルグルコサイ
ド(α体)の合成方法 D−グルコース40g、2−フェニルエチルアルコール
240g、酸性イオン交換樹脂(アンバーリスト15)
8gの混合物を80〜85℃で8時間反応した。反応終
了後、反応液を室温まで冷却し、セライト濾過を行っ
た。母液より過剰の2−フェニルエチルアルコールを減
圧下に除去した。得られた粗製物に3倍量の水を加えた
後、冷蔵庫に放置する事により、2−フェニルエチルグ
ルコサイド(α体)20gを白色結晶として得た。その
13C−NMR測定結果において、C−1位のシグナルを
97.7ppmに検出したことから、この構造を確認し
た。
【0031】合成例3 オイゲニルグルコサイド(β
体)の合成方法 グルコースペンタアセテート8.0gを無水トルエン4
0mlに溶解させた後、オイゲノール3.28g及びモ
レキュラー・シーブズ 4A 2.0gを加え、約1時
間撹拌した。次いで三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル
錯体1mlを加え、さらに一昼夜撹拌を行った。反応終
了後、モレキュラー・シーブズ 4Aを濾別し、濾液を
0.5N水酸化カリウム水溶液50mlにて2度洗浄
し、未反応のオイゲノールを除去した。更に水洗を行
い、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に乾燥し、目
的物2.4gを得た。得られた結晶の13C−NMR測定
結果において、C−1位のシグナルを102.9ppm
に検出したことから、この構造を確認した。
【0032】〔パン酵母による香料配糖体分解能試験方
法〕合成例1〜3の各配糖体をそれぞれ0.5重量%含
むショ糖15重量%水溶液に、30℃で1時間培養させ
たパン酵母7重量%を添加した。次いで40℃にて振と
う培養した。培養15分後、及び4時間後に培養液を採
取し酵母を遠心沈降させた後、上澄み液を同量のジエチ
ルエーテルを用いて抽出し、GC−MSにより香気成分
の構造を確認するとともにGC(検出器:FID)によ
り、生成量の分析を行った。
【0033】実施例1 先に記載した配糖体分解能試験方法における試験結果を
以下表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】尚、発生した香気成分として、シトロネリ
ルグルコサイド(β体)からシトロネロール、2−フェ
ニルエチルグルコサイド(α体)から2−フェニルエチ
ルアルコール、オイゲニルグルコサイド(β体)からは
オイゲノールを確認した。
【0036】
【発明の効果】本発明の香料の発散方法は、時間の経過
とともに香料配糖体が酵母により分解され、徐々に香料
物質を放出していくため、香りの持続性に優れたもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池本 毅 神奈川県小田原市寿町5丁目3番28号 鐘 紡株式会社化粧品研究所内 (72)発明者 岩本 実 神奈川県川崎市中原区苅宿335番地 長谷 川香料株式会社技術研究所内 (72)発明者 藤田 明 神奈川県川崎市中原区苅宿335番地 長谷 川香料株式会社技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酵母によって香料配糖体を分解して、香
    料成分を発散させることを特徴とする香料の発散方法。
JP11775695A 1994-11-10 1995-04-18 香料の発散方法 Pending JPH08283775A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11775695A JPH08283775A (ja) 1995-04-18 1995-04-18 香料の発散方法
DE69534385T DE69534385T2 (de) 1994-11-10 1995-05-10 Duftstoff mit verzögerter freisetzung und verfahren zur detektion von mikroorganismen durch diesen duftstoff
US08/849,421 US6576247B1 (en) 1994-11-10 1995-05-10 Sustained-release aromatic and method of detecting micro-organism by using the same
EP95918167A EP0786247B1 (en) 1994-11-10 1995-05-10 Sustained-release aromatic and method of detecting microorganism by using the same
PCT/JP1995/000898 WO1996014827A1 (fr) 1994-11-10 1995-05-10 Produit aromatique a liberation prolongee, et procede de detection de micro-organismes au moyen d'un tel produit

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