JPH0828334B2 - 半導体装置の製造装置及びその使用方法 - Google Patents

半導体装置の製造装置及びその使用方法

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JPH0828334B2
JPH0828334B2 JP4320504A JP32050492A JPH0828334B2 JP H0828334 B2 JPH0828334 B2 JP H0828334B2 JP 4320504 A JP4320504 A JP 4320504A JP 32050492 A JP32050492 A JP 32050492A JP H0828334 B2 JPH0828334 B2 JP H0828334B2
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和夫 前田
浩一 大平
博 千野
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株式会社半導体プロセス研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(目次) ・産業上の利用分野 ・従来の技術 ・発明が解決しようとする課題 ・課題を解決するための手段 ・作用 ・実施例 (1)CVD装置の構成(図2〜図4) (2)ガス放出器のクリーニング方法(図1,図5) (3)膜形成方法(図6) ・発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造装置及びそ
の使用方法に関し、より詳しくは、CVD法によりウエ
ハ上に膜形成を行うための半導体製造装置及びその使用
方法に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、CVD装置においては、反応ガス
の化学的反応を利用してウエハ上に膜形成を行っている
ので、ガス分散具のガス放出面には副生成物として不要
なパーティクルが付着し、更にこのパーティクルが剥離
してウエハ上に再付着し、ウエハ汚染の原因となる。従
って、所定のサイクルでCVD装置のガス分散具のガス
放出面を清浄にすることが必要である。
【0004】プラズマCVD装置では、副生成物のパー
ティクルがガス分散具のガス放出面等に付着しても、チ
ャンバ内が減圧できるので、膜形成の後、チャンバ内に
エッチングガスを導入してガス放出面のパーティクルを
簡単に除去することができる。このような方法はin-sit
u クリーニングと呼ばれて実用化されている。
【0005】一方、常圧CVD装置では、ガス分散具か
ら放出される反応ガス、例えばSiH4-O2 混合ガスやTEOS
-O3 混合ガスの反応生成物がガス放出面にパウダー上の
パーティクルとなって付着する。しかしながら、常圧C
VD装置では、通常チャンバ内部を減圧するようになっ
ていないので、プラズマCVD装置のようにin-situク
リーニングを行うことは不可能である。このため、一旦
CVD装置の稼働を停止してガス放出面のパーティクル
を掃除機等で物理的に除去するか、フッ化水素酸(H
F)等に薬品では化学的に除去している。
【0006】
【解決しようとする課題】従って、常圧CVD装置で
は、清浄化のための時間や手間がかかり、装置の稼働率
を低下させている。また、累積したパウダーが著しく増
加した場合には、除去することが困難になるという問題
もある。
【0007】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので、装置の稼働率を低下させることなくチャ
ンバ内で発生する塵を容易に除去することが可能な半導
体製造装置及びその使用方法を提供することを目的とす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、第1に、反
応ガスを放出するガス放出面を備えたガス分散具と、ウ
エハ載置面を備えたウエハ保持具と、前記ウエハ保持具
に取り付けられた収納部に収納されているクリーナと、
前記ガス分散具又は前記ウエハ保持具を一平面上を移動
させる第1の移動手段と、前記ガス分散具又は前記ウエ
ハ保持具を前記一平面の軸方向に移動させる第2の移動
手段と、前記ガス放出面を清掃するときには、前記第2
の移動手段により前記ウエハ保持具又は前記ガス分散具
が前記軸方向に移動されてそれらの間に空間が形成され
た後、前記クリーナを前記収納部から前記ガス放出面上
に移動させる、前記ウエハ保持具に取り付けられた第3
の移動手段とを有することを特徴とする半導体装置の製
造装置によって達成され、第2に、前記一平面上の移動
は、前記第1の移動手段を回転軸とする前記ウエハ保持
具の回転移動であることを特徴とする第1の発明に記載
の半導体装置の製造装置によって達成され、第3に、前
記一平面上の移動は、前記第1の移動手段を回転軸とす
る前記ガス分散具の回転移動であることを特徴とする第
1の発明に記載の半導体装置の製造装置によって達成さ
れ、第4に、前記クリーナは、前記ガス放出面の残留物
を除去するブラシと、該ブラシにより除去された残留物
を吸い込む吸引口とを有することを特徴とする第1乃至
第3の発明のいずれかに記載の半導体装置の製造装置に
よって達成され、第5に、前記ガス放出面を備えたガス
分散具又はクリーナの収納部が取り付けられたウエハ保
持具を移動させ、前記ウエハ保持具に保持されたウエハ
と前記ガス放出面とを対面させて、前記ウエハ上に反応
ガスを放出し、必要なときに、前記ガス分散具又は前記
ウエハ保持具を上下移動させてそれらの間に空間を形成
した後、前記クリーナを前記収納部から前記ガス放出面
上に移動させて前記ガス放出面を清掃することを特徴と
する半導体装置の製造装置の使用方法によって達成され
る。
【0009】
【作用】本発明の半導体装置の製造装置においては、ク
リーナの収納部が取り付けられたウエハ保持具又はガス
分散具を一平面に沿って移動させる第1の移動手段と、
ウエハ保持具又はガス分散具のうちいずれかを前記一平
面の軸方向に移動させる第2の移動手段と、クリーナを
収納部からガス放出面上に移動させる第3の移動手段と
を有している。そして、ガス放出面を清掃するときに
は、ガス放出面へのクリーナの移動の障害にならないよ
うに、第2の移動手段によりウエハ保持具又はガス分散
具を軸方向に移動してそれらの間に空間を形成した後、
第3の移動手段によりクリーナを収納部からガス放出面
上に移動させている。ウエハ保持具又はガス分散具を軸
方向に移動させる第2の移動手段を有しているので、ウ
エハ保持具に取り付けられた収納部のクリーナのガス放
出面に対する高さを調節できる。従って、クリーナの収
納部をガス放出面と対向する面内以外の適当な位置に取
り付けておいて、必要なときに、第2の移動手段により
クリーナをガス放出面と対向する面内に移動させ、更に
第3の移動手段により収納部からガス放出面上にクリー
ナを移動させて、ガス放出面を清掃することができる。
【0010】また、クリーナは、ガス放出面の残留物を
除去するブラシと、該ブラシにより除去された残留物を
吸い込む吸引口とを有しているので、ブラシによりガス
放出面をブラッシングし、同時にそのブラッシングによ
りガス放出面から剥離した塵を吸い込むことにより、ガ
ス放出面を清浄に保つとともに、周辺への塵の飛散を防
止してより高い清浄度を確保することができる。また、
クリーナは収納部を有するので、ウエハ保持具やガス分
散具と別の機構部に設けることができる。従って、例え
ば補修のためウエハ保持具やガス分散具を取り外す際に
は、クリーナはそのまま設置しておくことができるし、
逆にクリーナを取り外す際には、ウエハ保持具やガス分
散具をそのまま設置しておくことができるので、装置の
メンテナンスが容易である。
【0011】更に、クリーナがウエハ保持具やガス分散
具の周辺に配置されているので、例えばチャンバ内に装
置が納められている場合、チャンバを開放せずにチャン
バ内で発生する塵を容易に除去することができる。従っ
て、従来のように装置を停止する必要がないので、従来
と比較して装置の稼働率の向上を図ることができる。
【0012】また、回転軸にガス分散具、又はウエハ保
持具を固定して回転させるきとにより、清浄度が確保さ
れた、連続式の自動化されたCVD装置等の膜形成装置
の提供が可能となる。更に、回転軸とウエハ保持具とが
固定されている場合、ウエハ保持具と回転軸とが一体的
に形成されることにより、全てのガス放出面上にクリー
ナを移動することができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて説明する。 (1)CVD装置の構成 図1(a)〜(c)、図2〜図4は本発明の第1の実施
例のCVD装置について説明する構成図で、図2はCV
D装置の全体の構成を示す側面図、図3、図4はそれぞ
れ図2のウエハ保持具及びガス分散具/クリーナの配置
を示す上面図、図1(a)はクリーナの詳細を示す上面
図、図1(c)は側面図である。
【0014】図2、図3において、21は円板状を有す
るウエハ保持具で、取り外しが可能な6つのサセプタ2
2a〜22fがセットされている。サセプタ22a〜2
2fはステンレスからなっており、ヒータ加熱により上
昇した温度が急激に低下しないように熱容量が大きくな
っている。また、サセプタ22a〜22fのウエハ載置
面23a〜23fにウエハ24a〜24fの被堆積面が
下側に向くようにウエハ24a〜24fが載置される。
また、ウエハ保持具21には配管25bを介して排気口
/ガス導入口25aが接続され、載置されたウエハ24
a〜24fを真空チャックにより固定する。更に、サセ
プタ22a〜22fは、各々のウエハ載置面23a〜2
3fに垂直な軸を中心に回転運動または該軸を中心とす
る円の半径方向に直接運動するようになされている。ま
た、26a〜26fは各サセプタ22a〜22fにセッ
トされたウエハの温度を計る温度計測手段で、熱電対等
が用いられる。
【0015】27はウエハ保持具21が固定されている
回転軸で、回転軸27を中心としてウエハ保持具21が
円周方向に回転する。また回転軸27は上下移動も可能
となっており、回転軸27の上下移動とともにウエハ保
持具21の上下移動も可能となっている。従って、回転
軸27の上方向の移動により、ウエハ保持具21とガス
分散具30の間に空間を確保し、この空間でクリーナ3
4を移動させることができる。
【0016】28a〜28fはウエハ保持具21の移動
面を挟んでガス分散具30のガス放出面32a〜32e
に対向するように設けられたヒータ(加熱手段)で、独
立して電力を供給できるように互いに分割されており、
サセプタ22a〜22fのウエハ載置面23a〜23f
と反対側から熱輻射又は熱伝導によりエネルギを供給し
てサセプタ22a〜22fを加熱し、サセプタ22a〜
22fの温度を上昇させることにより間接的にウエハ2
4a〜24fを加熱する。但し、図2にはヒータ28a
〜28fのうちヒータ28c,28fのみ示す。また、
サセプタ22a〜22fの着脱ができるように、ガス放
出面32a〜32eに平行な不図示の回動軸を中心とし
て上下に回動可能になっている。
【0017】図2、図4において、30はウエハに24
a〜24fに反応ガスを供給するガス分散具で、サセプ
タ22a〜22fに対応する間隔で回転軸27を中心と
する円周方向に沿って5箇所ガス放出器31a〜31e
が設けられている。1カ所にはガス放出器が設けられて
おらず、ロード/アンロード部33となっている。そし
て、各ガス放出器31a〜31eの周辺部はガス放出器
31a〜31eから放出された不要の反応ガスを排気す
ることができるようになっている。また、ガス放出器3
1a〜31eのガス放出面32a〜32eはサセプタ2
2a〜22fに対向するように上向きになっている。
【0018】34はガス放出面32a〜32eに付着す
る反応生成物等を除去するためのクリーナで、ウエハ保
持具21と一体的に形成されてウエハ保持具21ととも
に移動する回動軸37に固定され、必要ないときにはウ
エハ保持具21の回転軸27の近くに収納され、必要な
ときにガス放出面32a〜32e上に移動することがで
きるようになっている。また、図1(c)に詳細を示す
ように、細長い箱状の容器を有し、ガス放出面32a〜
32eと接する面にブラシ35が突出し、ブラシ35に
より剥奪した塵等を直ちに吸引することができるように
排気装置と接続される吸引口36が容器の側部に設けら
れている。
【0019】そして、ガス放出面32a〜32eを清浄
にする場合、ウエハ保持具21をガス分散具30に対向
させてウエハ上に膜形成を行った(図1(b))後、図
5に示すように、クリーナ34の移動の妨げにならない
ように、ウエハ保持具21が固定・保持された回転軸2
7の上方向への移動によりウエハ保持具21を上方に移
動しておいて、クリーナ34をガス分散具30のガス放
出面32a〜32e上に回動する。続いて、ブラシ35
によりガス放出面32a〜32eをこすりながら、離脱
した塵が飛散しないように、吸引口36から排気するこ
とにより離脱した塵を直ちに吸い込む。
【0020】以上のように、本発明の実施例のCVD装
置によれば、回動軸37に固定され、吸引口36と該吸
引口36に接続されたブラシ35を有するクリーナ34
を具備し、該クリーナ34はガス放出面32a〜32e
上と該ガス放出面32a〜32e上以外のところとの間
を回動し、かつガス分散具30のガス放出面32a〜3
2e上に回動したクリーナ34のブラシ35はガス放出
面32a〜32eに接触するようになされている。
【0021】従って、膜形成前は膜形成後にクリーナ3
4を回動してブラシ35によりガス放出面32a〜32
eをブラッシングし、同時にこのブラッシングによりガ
ス放出面32a〜32eから剥離した塵を吸引口36か
ら吸引・除去することにより、ガス放出面32a〜32
eを清浄に保つことができると同時に、チャンバ内への
塵の拡散を防止してより高いチャンバ内の清浄度を確保
することができる。
【0022】また、クリーナ34は、回転軸37に固定
されているので、ウエハ保持具21やガス分散具30と
別の機構部に設けることができる。従って、清浄化或い
は補修のためサセプタ22a〜22fやガス放出器31
a〜31eを取り外す際は、クリーナ34はそのまま設
置しておくことができるし、逆にクリーナ34を取り外
す際には、サセプタ22a〜22fやガス放出器31a
〜31eをそのまま設置しておくことができるので、装
置のメンテナンスが容易である。
【0023】更に、回転軸27にウエハ保持具21を固
定して回転させることにより、清浄度が確保された、連
続式の自動化されたCVD装置等の膜形成装置の提供が
可能となる。この場合、ウエハ保持具21と回動軸37
とが一体的に形成されることにより、全てのガス放出器
31a〜31e上にクリーナ34を移動することができる。
【0024】なお、第1の実施例では、ウエハの被堆積
面を下向きに保持して移動するウエハ保持具21の下側
にガス分散具30が、上側にヒータ28a 〜28f が配置さ
れ、ウエハがフェースダウンの状態で膜形成が行われる
場合に適しているが、ウエハの被堆積面を上向きに保持
して移動するウエハ保持具の上側にガス分散具が、下側
にヒータが配置され、ウエハがフェースアップの状態で
膜形成が行われる場合にも適用することができる。
【0025】また、ウエハ保持具21を移動させている
が、場合によりウエハ保持具21を固定し、ガス分散具
を移動させることもできる。更に、ウエハ保持具21と
ヒータ28a 〜28f とは分離されているが、ウエハ保持具
とヒータとが一体化されていてもよい。
【0026】(2)ガス放出器のクリーニング方法 次に、クリーナ34を用いてガス放出器31a〜31eを清
浄にする方法について図1(a)〜(c),図4,図5
を参照しながら説明する。
【0027】CVDによりウエハ上に膜を形成する場
合、ウエハ上で反応ガスにより反応生成物が形成される
前に、反応ガスが通流するガス分散具のガス放出面32a
〜32eに反応生成物が形成される。この場合、この反応
生成物を放置しておくと、剥離して塵となり、ウエハに
付着してパターニングの妨げとなったり、生成膜の異常
成長が生じたり等するので、クリーナ34を用いてガス
放出器31a〜31eのガス放出面32a〜322 を定期的に清
浄にする必要がある。
【0028】クリーナ34を用いてガス放出器31a〜31
eのガス放出面32a〜32eを清浄にする場合、ウエハ保
持具21が固定された回転軸27を上方に移動し、ウエ
ハ保持具21とガス放出器31a〜31eの間にクリーナ3
4を移動することができる空間を確保した(図5)後、
回転軸27に接近して設けられているクリーナ34を回
動軸37を中心として時計周りに回動させ、ガス放出面
32dの上部に移動してガス放出器32dと接触させる
(図1(a),図4)。続いて回動軸37を中心として
ガス放出器32d全体をカバーできるように左右に往復
運動を行わせる。これにより、反応生成物はブラシ35
により物理的に強制剥離させられるとともに、剥離した
反応生成物は周辺に拡散することなくクリーナ34に吸
引されてCVD装置の外部に放出される(図1
(c))。
【0029】続いて、図4に示す回転軸27を回転させ
て、クリーナ34の位置を移動した後、上記と同様にし
てガス放出面32cをクリーニングする。このようにし
て残りのガス放出器32b ,32a ,32e を次々にクリーニ
ングしていき、全てのガス放出面32a〜32eをクリーニ
ングする。このとき、剥離した塵は直ちに吸引されるの
で、CVD装置内部は汚染されることなく清浄に保持す
ることができる。
【0030】以上のように、本発明の実施例のCVD装
置に係るクリーニング方法によれば、膜形成前又は膜形
成後にクリーナ34を回動してブラシ35によりガス放
出面32a〜32eをブラッシングし、同時にこのブラッシ
ングによりガス放出面32a〜32eから剥離した塵を吸引
口36から吸引・除去することにより、ガス放出面32a
〜32eを清浄に保つことができると同時に、チャンバ内
への塵の拡散を防止してより高いチャンバ内の清浄度を
確保することができる。
【0031】また、チャンバを開放せずにチャンバ内で
発生する塵を容易に除去することができる。従って、従
来のように装置を停止する必要がないので、従来と比較
して装置の稼働率の低下を防止することができる。
【0032】(3)膜形成方法 次に、上記のガス分散具30/ウエハ保持具21を有す
る、図2に示すCVD装置を用いてウエハ上に2層の絶
縁膜を形成する方法について図6(c),図2〜図4を
参照しながら説明する。この場合、図6(c)に示すよ
うに、ウエハ保持具21が回転軸27の回りを一回りす
る間に所定膜厚のCVDSiO2膜/PSG膜の2層の絶縁
体がウエハ24a〜24f 上に形成されるようになってい
る。なお、図6(c)において、Aはウエハ24a〜24f
上に形成されるCVDSiO2膜の所定の膜厚を示し、Bは
PSG膜の所定の膜厚を示す。
【0033】まず、不図示のカセットステーションから
ロボットにより第1のウエハ24aをローダ/アンロー
ダ部33に位置するサセプタ22aの下部に搬送する。
次いで、サセプタ22aのウエハ載置面23aに第1の
ウエハ24aを接触させるとともに、吸引口25aから
排気し、不図示のソレノイドバルブを開いて真空チャッ
クにより第1のウエハ24aをウエハ載置面23aに固
定する。このとき、すべてのヒータ28a〜28f に電力を
提供し、すべてのサセプタ22a〜22f のウエハ載置面23
a〜23f の温度を約350℃に保持する。
【0034】次に、第1のウエハ24aの温度が約35
0℃に達した後、 回転軸27を反時計回りに回転し、
ガス放出器31aの直上の位置にサセプタ22aを停止
する。このとき、移動時間は約0.8秒程度であり、ま
た、サセプタ22aの熱容量は大きいので、第1のウエ
ハ24aの温度は殆ど下がらない。
【0035】続いて、ガス放出器31aから反応ガスと
してTEOS−O3 の混合ガスを放出する。このとき、
SiO2膜の成長レートは約2000Åとなり、約1分間こ
の状態を保持することにより、目標とする膜圧の約1/
2の膜圧の約2000ÅのSiO2膜が第1のウエハ24a
上に形成される。また、膜形成の間中、不図示のオシレ
ーションユニットによりサセプタ22aは保持された位
置を中心として放射方向に直線往復運動を行っているの
で、第1のウエハ24a上への反応ガスの供給が均一化
され、形成されたSiO2膜の膜厚や膜質が均一になる。な
お、この間、上記と同様にして第2のウエハ24bをロ
ーダ/アンローダ部33に位置するサセプタ22bに載
置し、第2のウエハ24bの温度を約350℃に加熱し
ておく。
【0036】次に、回転軸27を回転し、ガス放出器3
1a,31bの直上の位置にそれぞれサセプタ22b、
22aを停止する。この時、第2のウエハ24bは既に
約350℃の温度に達しているため、直ちに膜形成を開
始することができる。従って直ちに、ガス放出器31
a,31bから反応ガスとしてTEOS−O3 の混合ガ
スを放出し、約1分間この状態を保持すると、第1のウ
エハ24a上には目標とする膜厚の約4000ÅのSiO2
膜が形成され、また、第2のウエハ24b上には目標と
する膜厚の約1/2の膜厚の約2000ÅのSiO2膜が形
成される。なお、この間、上記と同様にして第3のウエ
ハ24cの温度を約350°Cに加熱しておく。
【0037】次いで、回転軸27を回転し、ガス放出器
31a,31b,31cの直上の位置にそれぞれサセプ
タ22c,22b,22aを停止する。このとき、第3
のウエハ24cは既に約350°Cの温度に達している
ため、直ちに膜形成を開始することができる。従って、
直ちに、ガス分散器31a,31b,31cから反応ガ
スとしてTEOS−O3 及びTMPOの混合ガスを放出
し、約1分間この状態を保持すると、第1のウエハ24
a上には目標とする膜厚の約1/3の膜厚の約2000
ÅのPSG膜が形成され、また、第2のウエハ24b上
には目標とする膜厚の膜厚の約4000ÅのSiO2膜が形
成され、更に、第3のウエハ24c上には目標とする膜
厚の約1/2の膜厚の約2000のÅのSiO2膜が形成さ
れる。
【0038】このようにしてウエハをサセプタ22d〜
22fにセットして次々にウエハを送り、ウエハ上にSi
O2膜/PSG膜の2層の絶縁膜を形成していく。そし
て、再び第1のウエハ24aが回転軸27の回りを一回
りしてローダ/アンローダ部33に帰ってきたときに第
1のウエハ24a上には目標とする膜厚のSiO2膜/PS
G膜が形成されている。この間ウエハの温度はほぼ一定
の温度に保持されているので、膜形成のためのウエハの
温度の安定性は極めて良い。
【0039】次いで、ロボットをローダ/アンローダ部
33に回動させ、サセプタ22aの真空チャックと対応
するソレノイドバルブを閉じるとともに、不図示の窒素
ガスの導入口のバルブを開けて窒素ガスを真空チャック
に送ると第1のウエハ24aがウエハ載置面23aから
離脱して、ロボットに保持される。次に、ロボットによ
り第1のウエハ24aをカッセトステーション上の不図
示の冷却室に搬出する。冷却室に搬出された第1のウエ
ハ24aは窒素ガスを吹きつけることにより空冷され、
続いて、冷却された第1のウエハ24aをウエハカット
に収納する。このようにして、次々に所定膜厚のSiO2
/PSG膜がウエハカセットに蓄積されていく。
【0040】以上のように、実施例のCVD装置を用い
たSiO2膜の作成方法によれば、実質的にローダ/アンロ
ーダの時間が不要となるので、高いスループットを維持
することができる。
【0041】また、サセプタ22a 〜22fやガス放出器31
a 〜31e を複数、かつ互いに分離して設けることにより
ウエハ個々の製造管理が可能になる。更に、複数のサセ
プタ22a 〜22fが、保持されている各々の位置を中心に
前記一平面上を個々に直線往復運動するようになされて
いるので、反応ガスの供給に偏りがある場合でも、ウエ
ハへの反応ガスの供給が均一化される。また、ヒータ28
a 〜28f がウエハ保持具21と分離され、ウエハ保持具
21の移動中は加熱が行われていないにも係わらず、ウ
エハ保持具21が大きい熱容量を有し、短時間に移動を
完了することができるので、ウエハ温度がほぼ一定に保
持され、温度の安定性がよい。これにより、膜厚及び膜
質の均一な膜をウエハ上に形成することができる。
【0042】なお、上記の半導体装置の製造方法におい
ては、2種類の反応ガスを用いて2層の絶縁膜を形成し
ているが、図6(a)に示すように、所定のガス放出器
31a〜31e に1種類の反応ガスを流し、ウエハ241 が一
回りする間に単一の膜をウエハ241 上に形成することも
可能である。
【0043】また、図 6(b)に示すように、すべての
サセプタ22a〜22fに予めウエハ24g〜24kをセットし
た後、1種類の反応ガスを用いてウエハ24g〜24k上に
同時に膜形成を行うようなバッチ式に類似の方法により
単一の膜の形成を行うことも可能である。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明の半導体製造装置
においては、回動軸に固定され、吸引口と該吸引口に接
続されたブラシとを有するクリーナを具備し、該クリー
ナはガス放出面上と該ガス放出面上以外のところとの間
を回動し、かつガス分散具のガス放出面上に回動したク
リーナのブラシはガス放出面に接触するようになされて
いるので、ガス放出面を清浄に保つことができると同時
に、チャンバ内への塵の拡散を防止してより高いチャン
バ内の清浄度を確保することができる。また、クりーナ
は回動軸に固定されているので、ウエハ保持具やガス分
散具と別の機構部に設けることができる。これにより、
装置のメンテナンスが容易である。
【0045】更に、チャンバを開放せずにチャンバ内で
発生する塵を容易に除去することができる。従って、従
来のように装置を停止する必要がないので、従来と比較
して装置の稼働率の低下を防止すことができる。
【0046】また、回転軸にガス分散具、又はウエハ保
持具を固定して回転させることにより、清浄度が確保さ
れた、連続式の自動化されたCVD装置等の膜形成装置
の提供が可能となる。更に、回転軸とウエハ保持具とが
固定されている場合、ウエハ保持具と回動軸とが一体的
に形成されることにより、全てのガス放出面上にクリー
ナを移動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るCVD装置に用いられる
クリーナについての説明図である。
【図2】本発明の実施例に係るCVD装置について説明
する側面構成図である。
【図3】本発明の実施例に係るCVD装置のウエハ保持
具の詳細について説明する平面構成図である。
【図4】本発明の実施例に係るCVD装置のガス分散具
/クリーナの詳細について説明する側面構成図である。
【図5】本発明の実施例に係るCVD装置のガス分散具
のクリーニング方法について説明する側面図である。
【図6】本発明の実施例に係るCVD装置を用いた半導
体装置の製造方法について説明する図である。
【符号の説明】
21 ウエハ保持具、 22a 〜22f サセプタ( ウエハ載置台) 、 22a 〜22f ウエハ載置面、 24,24a 〜241 ウエハ、 25a 排気口/ガス導入口、 25b 配管、 26a 〜26f 熱電対( 温度測定手段) 、 27 回転軸、 28a 〜28f ヒータ( 加熱手段) 、 30 ガス分散具、 31a 〜31e ガス放出器、 32,32a 〜32e ガス放出面、 33 ローダ/アンローダ部、 34 クリーナ、 35 ブラシ、 36 吸引口、 37 回動軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大平 浩一 東京都港区港南2ー13ー29 株式会社半導 体プロセス研究所内 (72)発明者 千野 博 東京都港区港南2ー13ー29 株式会社半導 体プロセス研究所内 (56)参考文献 特公 平7−93270(JP,B2)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応ガスを放出するガス放出面を備えたガ
    ス分散具と、 ウエハ載置面を備えたウエハ保持具と、 前記ウエハ保持具に取り付けられた収納部に収納されて
    いるクリーナと、 前記ガス分散具又は前記ウエハ保持具を一平面上を移動
    させる第1の移動手段と、 前記ガス分散具又は前記ウエハ保持具を前記一平面の軸
    方向に移動させる第2の移動手段と、 前記ガス放出面を清掃するときには、前記第2の移動手
    段により前記ウエハ保持具又は前記ガス分散具が前記軸
    方向に移動されてそれらの間に空間が形成された後、前
    記クリーナを前記収納部から前記ガス放出面上に移動さ
    せる、前記ウエハ保持具に取り付けられた第3の移動手
    段とを有することを特徴とする半導体装置の製造装置。
  2. 【請求項2】前記一平面上の移動は、前記第1の移動手
    段を回転軸とする前記ウエハ保持具の回転移動であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造装
    置。
  3. 【請求項3】前記一平面上の移動は、前記第1の移動手
    段を回転軸とする前記ガス分散具の回転移動であること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造装置。
  4. 【請求項4】前記クリーナは、前記ガス放出面の残留物
    を除去するブラシと、該ブラシにより除去された残留物
    を吸い込む吸引口とを有することを特徴とする請求項1
    乃至請求項3のいずれかに記載の半導体装置の製造装
    置。
  5. 【請求項5】前記ガス放出面を備えたガス分散具又はク
    リーナの収納部が取り付けられたウエハ保持具を移動さ
    せ、前記ウエハ保持具に保持されたウエハと前記ガス放
    出面とを対面させて、前記ウエハ上に反応ガスを放出
    し、 必要なときに、前記ガス分散具又は前記ウエハ保持具を
    上下移動させてそれらの間に空間を形成した後、前記ク
    リーナを前記収納部から前記ガス放出面上に移動させて
    前記ガス放出面を清掃することを特徴とする半導体装置
    の製造装置の使用方法。
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