JPH08283167A - 皮膚疾患用ローション - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】漢方材料を使用した、新たなる皮膚疾患用のロ
ーションを提供する。 【構成】地膚子の抽出物と蛇床子の抽出物とを含有する
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、地膚子（じふし）と
蛇床子（じゃしょうし）の抽出物を用いた皮膚疾患用の
ローションに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、湿疹、皮膚掻痒症、アトピー
性皮膚炎などのような皮膚疾患に対処する手段として、
坑ヒスタミン剤や一部の漢方薬が使用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、一般的に漢方
製剤の外用薬は少なく、ローションとしての使用例はほ
とんどない。前記の地膚子と蛇床子の双方ともに、単独
で皮膚疾患用に使用されるが、本発明はこの２種の材料
を用いて、より効果的な皮膚疾患用のローションの作成
を試みたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】課題を解決する手段とし
て本発明は、地膚子と蛇床子を一定の比率で配合し、そ
の煎液に各種成分を添加したものとした。

【０００５】

【作用】本発明で使用する地膚子は、アカザ科の植物
（地膚子…ホウキギとも呼ばれる）の成熟果実を乾燥し
たもので、主成分はサポニン、ビタミンＡ様物質であ
る。外用としては、煎液で患部を洗う方法が取られ、利
尿作用、湿熱を清めるなどの効能が知られ、また、皮膚
真菌の抑制にも効果的とされる。蛇床子は、セリ科蛇床
子の成熟果実を乾燥したもので、主成分は、ｌ−ｐｉｎ
ｅｎｅ，ｃａｍｐｈｅｎｅ，ｉｓｏｖａｌｅｒｉｃ ａ
ｃｉｄ，ｂｏｒｎｅｏｌ−ｉｓｏ−ｖａｌｅｒａｔｅな
どの精油、およびｍｅｔｈｏｘｙ ｓｔｅｎｏｌであ
る。外用としては、地膚子と同様に煎液で患部を洗う方
法が取られ、温腎補陽・燥湿殺虫の薬理作用がある。と
くに湿疹・皮膚掻痒症については、乳児湿疹、疥癬、皮
膚白癬症などに効有りとされる。これら２種の薬効によ
って皮膚疾患が改良されるが、従来のような煎液のみの
使用では患部から煎液がすぐに蒸発してしまい、皮膚の
乾燥感が見られるため、皮膚・粘膜を保護するためのグ
リセリン（純度８４〜８７％）を加え、かつ皮膚の消毒
のための薬用アルコール（純度７６〜８４％）を配合し
た。地膚子と蛇床子は、各々の薬効を最大に発揮させる
ために配合比を研究した。その結果、地膚子５に対して
蛇床子２．７〜３．３の割合い（重量比）で使用するこ
とで良好な結果が得られた。通常はこの範囲の比率にて
使用されるが、好ましくは地膚子５に対して蛇床子３の
割合がよい。なお、後述の実施例にて示すように、ハッ
カ油を少量加えて使用後に清涼感の得られるものとして
もよい。

【０００６】

〔効果判別方法〕

１．アトピー性皮膚炎は、入浴直後の使用を指示し、入
浴後のほてり、掻痒が速やかに軽滅したものを有効とし
た。 ２．皮膚掻痒症は、随時使用で、掻痒の軽減したものを
有効とした。 ３．湿疹については、繰返しの使用を指示し、使用後１
か月以内に自他覚的に改善が認められたものを有効とし
た。 〔結果〕 以上のように、各皮膚疾患について効果が認められ、と
くに皮膚掻痒症および湿疹について有効な結果が得られ
た。

【０００７】

【発明の効果】実施例にて示すように、本発明はアトピ
ー性皮膚炎、皮膚掻痒症、湿疹に対して薬効が認めら
れ、とくに皮膚掻痒症および湿疹について著効を有する
ものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】地膚子の抽出物と蛇床子の抽出物とを含有
   することを特徴とする皮膚疾患用ローション。