JPH082830B2 - ジヒドロキシアセトンの晶析法 - Google Patents

ジヒドロキシアセトンの晶析法

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JPH082830B2
JPH082830B2 JP2574088A JP2574088A JPH082830B2 JP H082830 B2 JPH082830 B2 JP H082830B2 JP 2574088 A JP2574088 A JP 2574088A JP 2574088 A JP2574088 A JP 2574088A JP H082830 B2 JPH082830 B2 JP H082830B2
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dihydroxyacetone
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は医薬品等の原料として有用なジヒドロキシア
セトンの晶析法に関する物である。
(従来技術) 従来より、ジヒドロキシアセトンは種々の方法により
製造されている。例えば、微生物発酵法によって製造さ
れたジヒドロキシアセトン含有発酵液は、菌体を除去し
た後、陽イオン交換樹脂・陰イオン交換樹脂と順次接触
させ、しかる後減圧濃縮して得られたジヒドロキシアセ
トン濃縮液に溶媒を加え晶析することによりジヒドロキ
シアセトンを得ている。また、その他の種々の化学的方
法で製造されたジヒドロキシアセトンも、晶析法により
精製する事ができる。
(発明が解決しようとする課題) しかし、このような従来の晶析方法では結晶析出の度
毎に異なった融点を示す結晶が得られ、一定した融点の
結晶を得る事は困難であった。この問題点を解決する方
法として晶析液のpHを酸にて調整する方法(特公昭53−
14051)がある。しかし、この方法では酸を用いるため
に設備に使用する材質に制約を受ける、また、ジヒドロ
キシアセトンはpHが4以下では不安定であり得られる結
晶の品質・安定性に問題がある。
さらに、ジヒドロキシアセトンから2−アミノ−1,3
−プロパンジオールを製造する際に、原料としてジヒド
ロキシアセトンのダイマーを用いる方法(特願昭62−16
9751)のように、ジヒドロキシアセトンのダイマーとモ
ノマーを作り分ける技術が必要とされている。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、ジヒドロキシアセトンのモノマーとダ
イマーの関係について鋭意検討したところ、驚くべき事
に、ジヒドロキシアセトンを晶析するに際し、晶析液中
の溶媒と水の比率を9/1〜10/0に調整する事により、得
られる結晶中のモノマー/ダイマー比を0/10〜10/0に制
御でき、その結果、一定した融点の結晶が得られる事を
見出し本発明にいたった。
本発明によると、ジヒドロキシアセトンが結晶になる
際に、結晶のモノマーとダイマーの比率を決定する要因
が溶媒と水の比率であり、溶媒/水比がおよそ9/1以下
でダイマー100%の結晶が、溶媒/水比がおよそ10/0で
モノマー100%の結晶が得られ、その中間の溶媒/水組
成ではダイマーとモノマーの比率が連続的に変化した組
成の結晶が得られる。
本発明で用いられる溶媒は、晶析時に晶析液が2液に
分液しない溶媒が晶析効率等の点で好しい。
また、溶媒が2成分以上の混合物であっても、何らか
の添加物を加えたものでもさしつかえない。例として
は、エタノール、イソプロパノール、アセトンなどがあ
げられる。
用いる溶媒量は、ジヒドロキシアセトン1重量部に対
し0.3〜2.0重量部用いるのが好ましい。溶媒の使用量が
少な過ぎると操作上結晶の取り出しが困難となり、ま
た、多過ぎると収率が悪くなる。
晶析を行なう温度は特に限定しないが、好ましくは0
〜30〔℃〕である。
実施例1 微生物発酵法によってジヒドロキシアセトンを製造
し、菌体除去した発酵液を陽イオン交換樹脂(IR−120
B)、陰イオン交換樹脂(IRA−68)、活性炭処理して粗
ジヒドロキシアセトン水溶液を得た。
この粗ジヒドロキシアセトン水溶液を減圧濃縮し、水
分1.7〔wt%〕のジヒドロキシアセトン濃縮液を得た。
この濃縮液465.9〔g〕にイソプロパノール800.0〔g〕
を加え20〔℃〕にて32〔hrs〕撹拌しながら晶析した。
したがって、溶媒/水比は9.9/0.1である。
結晶析出液を濾過し、さらに結晶をイソプロパノール
206.1〔g〕で洗浄した後、真空乾燥して融点65−70
〔℃〕の白色粉末結晶を得た。
この結晶をDMSO−d6に溶解しNMRで分析したところ、
モノマー100%の結晶であることが確認された。
実施例2 実施例1で得た粗ジヒドロキシアセトン水溶液を減圧
濃縮し、水分3.0〔wt%〕のジヒドロキシアセトン濃縮
液を得た。この濃縮液500.0〔g〕にイソプロパノール5
00.0〔g〕を加え20〔℃〕にて32〔hrs〕撹拌しながら
晶析した。したがって、溶媒/水比は9.7/0.3である。
結晶析出液を濾過し、さらに結晶をイソプロパノール
200.0〔g〕で洗浄した後、真空乾燥して融点70−75
〔℃〕の白色粉末結晶を得た。
この結晶をDMSO−d6に溶解しNMRで分析したところ、
モノマー/ダイマー比が7/3の結晶であることが確認さ
れた。
また、同様の実験を繰り返し3回行なったが、融点、
モノマー/ダイマー比とも同一の結晶が得られた。
実施例3 実施例1で得た粗ジヒドロキシアセトン水溶液を減圧
濃縮し、水分10.2〔wt%〕のジヒドロキシアセトン濃縮
液を得た。この濃縮液500.0〔g〕にイソプロパノール5
00.0〔g〕を加え20〔℃〕にて32〔hrs〕撹拌しながら
晶析した。したがって、溶媒/水比は9.0/1.0である。
結晶析出液を濾過し、さらに結晶をイソピロパノール
200.0〔g〕で洗浄した後、真空乾燥して融点74−78
〔℃〕の白色粉末結晶を得た。
この結晶をDMSO−d6に溶解しNMRで分析したところ、
ダイマー100%の結晶であることが確認された。
(発明の効果) 本発明により簡単な方法で、任意のモノマー/ダイマ
ー比率を有するジヒドロキシアセトンを得る事ができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジヒドロキシアセトンを晶析するに際し、
    晶析液中の溶媒と水の比率を9/1〜10/0に調整する事に
    より得られる結晶中のモノマー/ダイマー比を0/10〜10
    /0に任意に変化させる事を特徴とするジヒドロキシアセ
    トンの晶析法。
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