JPH08282489A - 回転継手構造および可変ゲージ台車用輪軸 - Google Patents

回転継手構造および可変ゲージ台車用輪軸

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JPH08282489A
JPH08282489A JP7111224A JP11122495A JPH08282489A JP H08282489 A JPH08282489 A JP H08282489A JP 7111224 A JP7111224 A JP 7111224A JP 11122495 A JP11122495 A JP 11122495A JP H08282489 A JPH08282489 A JP H08282489A
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shaft
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昇 小林
Sunao Sugimoto
直 杉本
Mitsuji Yoshino
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フレッティングコロージョンを防止し、台車
の加速力を向上し、車輪のゲージ変換を確実かつ安定し
て行える可変ゲージ台車用輪軸をを提供する。 【構成】 車軸2の移動車輪6取付位置に、3つの円弧
形長溝7を円周方向に等間隔に形成し、その移動車輪6
のボス部6aの内周面に、プレーンベアリング8を設
け、各長溝7内に挿入可能且つ長溝面に接触可能な回転
子9を、ボス部6aの内周面から半径方向へ突出させ支
軸10の先端部10cに回動自在に設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一つの回転軸に対し
てその外周に被回転部材を軸方向に摺動自在に取り付け
るとともに、被回転部材に前記回転軸の回転力を伝達す
るための回転継手構造に関する。並びに一対のレールの
間隔であるゲージ(軌間ともいう)の異なる軌道を走行
する車両において、その車体を搭載する台車のゲージ
(左右の車輪間隔)をレールの間隔に合わせて変更可能
な可変ゲージ台車の輪軸(車輪およびこれを支持する車
軸)で、前記回転継手構造を利用した可変ゲージ台車用
輪軸に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記種類の可変ゲージ台車用輪軸につい
て、本出願人が特許出願して出願公開された公報(特開
平7−52795号)に記載されている。この輪軸21
の構造は、図5に示すように、駆動歯車24を一体回転
可能に備え、モータ(図示せず)の回転により駆動歯車
24を介して回転する車軸22の一端部に固定車輪23
を設け、他方の端部側には車輪(従動輪)26を軸方向
に摺動可能に設けたもので、従動輪26を回動自在に支
持する軸受箱27を、台車の支持枠(図示せず)に係合
させて支持することにより、従動輪26を狭軌あるいは
広軌に位置決めするものである。なお従動輪26を支持
する車軸22の内周面をプレーンベアリング28で構成
し、従動輪26を自由回転可能にした形式のものと、プ
レーンベアリング28に代えてスプライン機構29を用
いて、従動輪26に車軸22の回転が伝達されるように
した形式のものとがある。図中の符号25は固定車輪2
3側の軸受箱である。
【0003】その他の先行技術として、特開平6−27
0811号公報に記載の輪軸構造がある。図示を省略す
るが、この構造は、車輪を一つ設けた独立車輪軸の一対
を同一軸線上に対設し、左右の車軸の間に駆動装置を介
設し、駆動装置と各車軸の間を軸方向の変位を可能にす
る歯車型内装継手を介して接続してなり、歯車型内装継
手は、軸方向に平行に延びた多数の歯形を有する内歯車
とこの内歯車に噛合し且つ軸方向に摺動可能な外歯車か
らなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の可変ゲージ台車用輪軸では、下記のような問題
点がある。
【0005】 特開平7−52795号の場合:前者
の形式では、モータの回転力が一方の車輪にしか伝達さ
れないため、十分な加速が得られない。また従動側の車
輪に比べて駆動側の車輪が早く摩耗する。さらに軌道の
曲線部分で、左右駆動の車輪で通常発生する(車輪径の
差による)転向力を利用できない。一方、後者の形式で
は、従動輪と車軸のスプライン箇所にフレッティングコ
ロージョン(微小振動摩耗)が生じるおそれがある。
【0006】 特開平6−270811号の場合:中
央の駆動軸と左右2本の車軸をトリポートで結合し、回
転力を左右の車輪に伝えている。この方式では、回転力
を伝えることはできるが、トリポートの節に当たる部分
では自由に折れ曲がるので、左右の車輪のヨー方向およ
びロール方向のモーメントを伝えることができない。一
般の車軸では2個で済む軸受が、この方式では左右2本
の車軸の両端に併せて4個の軸受を設ける必要があり、
構造が複雑で台車枠を構成する上で困難なものである。
【0007】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、回転軸と被回転部材との相対的な軸方向の円滑な摺
動が可能で、しかも回転軸の回転力を被回転部材に確実
に伝達でき、なおかつ左右の車輪の荷重によるるモーメ
ントを負担することができる回転継手構造を提供すると
ともに、フレッティングコロージョンを防止し、台車の
加速力を向上し、また車輪のゲージ変換を確実かつ安定
して行え、さらに軌道の曲線部で両側車輪間での転向力
を発生させ得る、前記回転継手構造を備えた可変ゲージ
台車用輪軸を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ためにこの発明の回転継手構造は、a)一つの回転軸に対
し、その外周に被回転部材を軸方向に摺動自在に取り付
けるとともに、被回転部材に前記回転軸の回転力を伝達
するための回転継手構造であって、b)前記回転軸の前記
被回転部材取付位置に、少なくとも一つの断面円弧形長
溝を軸方向に形成し、c)前記被回転部材の内周面に、プ
レーンベアリングを設け、d)前記各長溝内に挿入可能且
つ長溝面に接触可能な係合部を、前記被回転部材の内周
面から半径方向へ突出させて回動自在に設けている。
【0009】請求項2記載の、この発明にかかる可変ゲ
ージ台車用輪軸は、可変ゲージ台車用車軸を前記回転軸
により構成するとともに、該台車の片側の車輪又は両側
の車輪を前記被回転部材により構成している。なお、被
回転部材により構成する車輪が片側の場合には、他方の
車輪は車軸に固定される。
【0010】請求項3記載のように、前記係合部を、前
記長溝の円弧を描く半径よりも短い半径をもつ球面を前
記長溝と接触する部分に備えた回転子で構成することが
好ましい。
【0011】請求項4記載のように、三つの前記断面円
弧形長溝を、前記回転軸に円周方向に等間隔に形成し、
前記回転子を、前記被回転部材を半径方向内方へ貫通す
る支軸の先端部に軸受を介して回動自在に装着するとと
もに、前記支軸の先端部を膨出させてやや大きく形成
し、この膨出部の、前記被回転部材内周面に接触する座
面を球面状に形成することが好ましい。
【0012】請求項5記載のように、前記車軸の一端部
に一方の車輪を固定するとともに、他方の車輪を前記車
軸の長溝に沿って軸方向に摺動自在に構成し、駆動歯車
を車軸に固定してもよい。
【0013】請求項6記載のように、両方の車輪をそれ
ぞれ前記車軸の長溝に沿って軸方向に摺動自在に構成
し、駆動歯車を一方の車輪と一体回転可能に設けてもよ
い。
【0014】
【作用】上記の構成を有するこの発明の回転継手構造
(請求項1)によると、回転軸上の被回転部材に対し相
対的に回転軸の軸方向の一方へ力を作用させることによ
って、被回転部材の内周面から半径方向へ突出し回転軸
の断面円弧形長溝内に挿入された係合部を介して、その
長溝に案内されて軸方向へ摺動する。そして、被回転部
材が回転軸に沿って摺動するとき、各係合部の一部が長
溝の円弧面に接触して係合部が回転するので、長溝内で
の係合部の移動が円滑に行われる。一方、回転軸に回転
力を作用させて回転軸を一方向に回転させることによっ
て、長溝円弧面と係合部の係合関係により回転力が被回
転部材に伝達され、被回転部材が回転軸と一体的に回転
する。また、回転軸に対し半径方向に被回転部材に相対
的に負荷が作用した場合には、被回転部材の内周面のプ
レーンベアリングが回転軸の外周面に接触し、回転軸で
支持される。したがって、回転軸あるいは被回転部材に
負荷が作用した状態でも、回転軸に対する被回転部材の
軸方向への摺動が円滑に行われる。
【0015】上記の構成を有する請求項2に記載の可変
ゲージ台車用輪軸によれば、ゲージ変換用軌道設備に対
応し、台車の車輪の間隔が軌道の間隔の変化に応じて変
更される際に、片側又は両側の車輪が車軸の断面円弧形
長溝に沿って軸方向に摺動する。このとき、各係合部の
一部が長溝の円弧面に接触して係合部が回転しながら長
溝内を移動するので、車輪は車軸の軸方向に円滑に移動
する。台車の場合、通常、車軸に対し車体の荷重が作用
するが、車軸の外周面(断面円弧形長溝の部分を除く)
の一部(下部)が車輪の内周面のプレーンベアリングに
よって支持され、荷重が分担されるので、車軸に沿った
車輪の移動は妨げられない。なお、車軸に駆動装置の回
転力を伝達して車軸を回転させたときには、車軸の回転
力が係合部と円弧形長溝との係合作用により車輪に伝達
されることは、言うまでもない。
【0016】請求項3に記載のものでは、図6に示すよ
うに、車軸に回転力が作用し、長溝に対する係合部とし
ての回転子が長溝の円弧面に接触する際に、回転子の球
面部分が点接触する。このため、車軸に対し車輪が軸方
向に摺動するとき、長溝内で回転子が回転しながら移動
するとともに、点接触であるために回転子の移動抵抗が
小さいので、車輪の摺動はスムーズに行われる。
【0017】請求項4に記載のものによれば、被回転部
材に回転子を取り付ける際に、各支軸の先端膨出部の球
面状座面が被回転部材の内周面に当接し、芯出しの作用
が生じる。これにより、三つの回転子が円周方向に12
0゜の角度で等間隔に配置され、対応する長溝の円弧面
に回転子が片当たりするのが防止される。
【0018】請求項5に記載の可変ゲージ台車用輪軸に
よれば、台車の車輪の間隔が軌道の間隔の変化に応じて
変更される際に、車軸一端の固定車輪に対し反対側の摺
動可能な車輪が車軸に沿って接近又は離間して車輪の間
隔が変更される。また通常、台車枠に配置される駆動装
置の回転が駆動歯車を介して車軸に伝達され、固定車輪
および摺動可能な車輪が回転し、台車が加速される。
【0019】請求項6に記載の可変ゲージ台車用輪軸に
よれば、台車の車輪の間隔が軌道の間隔の変化に応じて
変更される際に、車軸両端の摺動可能な車輪が相対向す
る方向に車軸に沿って接近又は離間することによって、
車輪の間隔が変更される。また、通常、台車枠に配置さ
れる駆動装置の回転は駆動歯車を介して一方の車輪に伝
達され、係合部(回転子)と長溝との係合作用により車
軸に伝達され、さらに車軸から長溝と係合部(回転子)
との係合作用により他方の車輪に伝達されて両側の車輪
が車軸と一体的に回転し、台車が加速される。
【0020】
【実施例】以下、本発明の可変ゲージ台車用輪軸の実施
例について図面を参照して説明する。
【0021】図1は可変ゲージ台車用輪軸の第1実施例
を示す図面で、上半分は断面図、下半分は正面図であ
る。また、図2は図1の主要部を拡大して示す図面で、
図2(a)は図1のA部の断面図、図2(b)は図2(a)の
B−B線断面図、図2(c)は図2(a)のC−C線断面図
である。
【0022】図1に示すように、本例の可変台車用輪軸
1は、車軸2の一端部(図の左側)に車輪3のボス部3
aが圧入して固定されている。また、その固定された車
輪(以下、固定車輪という)3を挟んで内側に、駆動歯
車4のボス部4aが車軸2に圧入して固定されており、
固定車輪3の外側の車軸2の端部には、台車枠(図示せ
ず)に支持される軸受5が回動自在に支承されている。
【0023】一方、車軸2の固定車輪3と反対側の端部
には、車輪6が軸方向に摺動自在に配設されている。こ
の車輪(以下、移動車輪ともいう)6は、広軌と狭軌の
ゲージ間隔差に対応する距離を移動でき、且つ広軌と狭
軌のゲージに位置決めできるように構成されている。す
なわち、図2(b)に詳しく示すように、車軸2には、断
面円弧形の三つの長溝7が車軸2の円周方向に120゜
の等間隔に、且つ図1および図2(a)のようにそれぞれ
車軸2の軸方向に形成されている。
【0024】移動車輪6のボス部6aは、車輪本体6b
に対し外側が内側よりも長く延び、ボス部6aの内周面
の両端部に設けた環状溝6cに、図2(a)のようにリン
グ状のプレーンベアリング8が止リング8aを介して取
り付けられている。なお、プレーンベアリング8の内周
面と車軸2の外周面との間隙は、スキマ嵌め(数ミクロ
ン〜数十ミクロン)程度設けられる。また、ボス部6a
の軸方向のほぼ中間部に、長溝7に対応する係合部とし
ての回転子9が、円周方向に120゜の間隔で3個配置
されている。各回転子9は、支軸10の先端部に軸受
(図示せず)を介して回動自在に装着され、ボス部6a
の半径方向に貫通して穿設された取付孔6dに内側から
外側に向けて支軸10が緩挿され、支軸10の基端部に
形成されたネジ部10bにナット11を螺合し、締め付
けて固定されている。なお、ナット11はボス部6aの
凹所6e内に収納されている。
【0025】さらに、図1に示すように、車軸2の長溝
7の両側には、移動車輪6のボス部6aが当接するスト
ッパー12・13が固着されている。またボス部6aの
右側端部の外周面上には、前記軸受5に対応し同様に台
車枠(図示せず)に支持され軸受14が回動自在に支承
されている。
【0026】図3(a)〜(c)はそれぞれ回転子9および
その芯出し構造の異なる実施例を示す拡大断面図であ
る。本例の場合、図3(a)のように、支軸10の先端部
10cを膨出させてその外径を本体部分10aよりも大
きく形成するとともに、その先端部10cの座面10
c’を球面状に形成し、支軸10をボス部6aの取付孔
6dに緩挿してナット11を締め付けることにより取付
孔6dと支軸10の各中心軸線が一致し、芯出しが行わ
れるようにしている。
【0027】図3(b)に示す構造では、支軸10の本体
部分10aの外径を取付孔6dの内径よりかなり小さく
し、支軸10の長さ方向のほぼ中間位置から先端側を先
端に向け外径を漸次大きくした円錐体部10dに形成す
るとともに、取付孔6dの先端側を円錐体部10dに対
応させて円錐形状の孔6d’に形成し、円錐体部10d
と円錐形状孔6d’とで芯出し作用を生じさせるもので
ある。
【0028】図3(c)に示す構造では、図3(a)に示し
た構造の支軸10の先端部10cの座面を平坦面に形成
するとともに、この平坦な座面が接触するボス部6aの
内周面の一部6a’を対応する平坦な面に形成し、取付
孔6dと支軸10との嵌め合いで芯出しを図るものであ
る。
【0029】また、回転子9は、図2(b)に示すよう
に、円弧形長溝7内に挿入可能な大きさの球体の一部を
本体9aとし、その上端部を水平に切削して頂面9bと
し、本体9aの底部9cを円板状に形成した構造からな
る。そして、本体9aの球体の半径は長溝7の円弧面の
半径よりも小さくしている。
【0030】図6は回転子9と長溝7の開口部との寸法
関係を詳しく示すもので、図6(a)は回転子9と長溝7
の開口部との隙間δを大きくした一例で、図6(b)は回
転子9と長溝7の開口部との隙間δを小さくした一例で
ある。まず、図6(a)においては、長溝7の円弧面の回
転中心Oを車軸2の軸中心Oから半径Rの円周上に
設け、回転中心Oと軸中心Oとを結ぶ中心線S上で中
心Oから半径Rの位置に、回転子9の本体9aの球面
の回転中心Oを設けている。この位置関係において、
長溝7の円弧面の半径はr、回転子9の本体9aの球
面の半径はrで、R>R,r>rに設定して
いる。また図6(b)に示すように、長溝7の円弧面を中
心線Sを挟んで右側の円弧面は回転中心Oから左側
へ、また左側の円弧面は回転中心Oから右側へそれぞ
れ所定寸法偏心させた位置を中心にして半径rで円弧
を描くことにより、回転子9(中心線S上の位置)と長
溝7の円弧面との隙間δを小さくすることができる。し
かし、これらは長溝7の円弧面に回転子9の球面状本体
9aを点接触させるための例示であり、限定するもので
はない。
【0031】次に、上記した実施例の可変台車用輪軸1
について、この輪軸1を備えた可変台車の車輪の動作
(とくにゲージ変更動作)を説明する。
【0032】図1に示す輪軸1において、左右の軸受5
・14は、可変ゲージ台車(図示せず)が対向的に備え
ている左右一対の台車枠(図示せず)の下面に支承され
る。図の右側の可動式軸受14は、ゲージの変更に応じ
て台車枠(図示せず)の所定の位置決め箇所(狭軌用と
広軌用)に支持される。例えば、狭軌から広軌に移動車
輪6の位置が変更される場合は、移動車輪6が軸受14
とともに車軸2の外端部のストッパー13に当接される
まで移動する。このとき、移動車輪6が支持していた台
車の荷重は取り除かれ、車軸2の長溝7内に挿入されて
いる回転子9が長溝7の円弧面に点接触し、回転しなが
ら車軸2の軸方向に沿って移動車輪6を案内する。そし
て、広軌用ゲージ位置まで移動すると、再び支持枠(図
示せず)に位置決めされ支持される。この状態で、移動
車輪6および車軸2に台車(図示せず)の荷重が軸受1
4を介して作用することになる。通常、図2(c)のよう
に、車軸2の長溝7以外の部分(下部)が移動車輪6の
ボス部6aのプレーンベアリング8に接触し、車軸2の
固定車輪3側部分とで荷重が分担され支持される。
【0033】なお、上記のゲージ変換作業は、通常、駆
動モータ(図示せず)の回転力を駆動歯車4を介して車
軸2に伝達し一方向に回転させながら行われる。車軸2
の回転力は固定車輪3には直接伝達されるが、移動車輪
6には、3つの長溝7の円弧面と各回転子9(の球面
状)本体9aとの点接触により伝達される。
【0034】図4は可変台車用輪軸の第2実施例を示す
もので、上半分は断面図、下半分は正面図である。本例
の輪軸1’が上記実施例と相違するところは、左右の
車輪をそれぞれ移動車輪6・6’に構成して、それぞれ
車軸2の長溝7・7’に沿って軸方向に移動できるよう
にしたこと、移動車輪6’の車輪本体6bを挟んで、
ボス部6aの内側と外側をそれぞれ延設し、外側には軸
受5’を回動自在に被装し、内側には駆動歯車4’のボ
ス部4aを一体回転可能に圧入したこと、である。
【0035】したがって、本例の輪軸1’では、ゲージ
の変更時に両側の移動車輪6・6’が相対向する方向
に、それぞれ長溝7・7’に沿って移動し、変更され
る。そして、移動車輪6・6’が各ゲージ位置まで移動
すると、軸受5’・14を介して支持枠(図示せず)に
位置決めされ支持される。また、移動車輪6’とともに
駆動歯車4’が移動するが、これはゲージ変更時に支持
枠(図示せず)に取り付けられた駆動モータ(図示せ
ず)も変位するため、その変位に対応させるためであ
る。本例の場合、駆動モータ(図示せず)の回転は駆動
歯車4’を介して移動車輪6’に伝達され、回転子9と
長溝7との円弧面との接触(係合)により車軸2に伝達
され、さらに車軸2から長溝7の円弧面と回転子9との
接触(係合)により他方の移動車輪6にも同時に伝達さ
れて両側の車輪6・6’が車軸2と一体的に回転する。
その他の動作および構成については、上記第1実施例の
輪軸1と共通するので説明を省略する。また共通する構
成部材については、共通の符号を用いて図中に示す。
【0036】上記に本発明の可変台車用輪軸の2つの実
施例を説明したが、これらに限定するものではなく、例
えば下記のように実施することができる。
【0037】 回転子9の本体9aを長溝7の円弧面
に相応する球面に形成し、回転子9を長溝7の円弧面に
線接触させて回転力を伝達したり、長溝7の円弧面に沿
って回転子9を線接触状態で回転させながら軸方向に案
内したりできる。
【0038】 上記した輪軸1の車軸2を駆動モータ
などで回転する回転軸とし、その外周に移動車輪6に代
わる被回転部材を軸方向に摺動自在に取り付け、被回転
部材に回転軸の回転力を伝達するための回転継手構造に
構成することができる。こうした回転継手構造は、例え
ば、軸を折る方向に大きなモーメントがかかり、なおか
つ軸方向に摺動が必要な継手に使用できる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
この発明の回転継手構造および可変ゲージ台車用輪軸に
は、次のような効果がある。
【0040】(1) 請求項1の回転継手構造では、回転軸
上の被回転部材に対し相対的に回転軸の軸方向の一方へ
円滑に移動でき、また回転軸に回転力を作用させて被回
転部材を回転軸と一体的に回転させられるとともに、被
回転部材を回転させながら回転軸の軸方向に移動させる
こともできる。
【0041】(2) 請求項2の可変ゲージ台車用輪軸で
は、この輪軸を可変ゲージ台車に配備することにより、
ゲージ変換用軌道設備に対応し台車の車輪の間隔を軌道
の間隔の変化に応じて変更する際に、片側又は両側の車
輪を回転駆動しながら車軸の軸方向に円滑に移動するこ
とができる。
【0042】(3) 請求項3の回転継手構造又は可変ゲー
ジ台車用輪軸では、回転子の球面部分が長溝の円弧面に
点接触するため、車軸に対し車輪が軸方向に摺動すると
き、長溝内で回転子が回転しながら移動すると同時に、
回転子の移動抵抗が小さい。
【0043】(4) 請求項4の回転継手構造又は可変ゲー
ジ台車用輪軸では、芯出しの作用が生じるため、三つの
回転子が円周方向に120゜の角度で等間隔に配置さ
れ、各長溝の円弧面に対する回転子の片当たりが防止で
きる。
【0044】(5) 請求項5の可変ゲージ台車用輪軸で
は、ゲージ変更の際に、一方の固定車輪に対し他方の摺
動可能な車輪が車軸に沿って接近又は離間して車輪の間
隔が変更されるとともに、駆動装置の回転が駆動歯車を
介して車軸に伝達され、固定車輪および摺動可能な車輪
が回転して台車が加速される。
【0045】(6) 請求項6の可変ゲージ台車用輪軸で
は、ゲージ変更の際に、両側の移動可能な車輪が相対向
する方向に車軸に沿って接近又は離間することによって
車輪の間隔が変更されるとともに、駆動装置の回転は駆
動歯車および係合部(回転子)と長溝の係合作用を介し
て両側の車輪が車軸と一体的に回転して台車が加速され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変ゲージ台車用輪軸の第1実施例を
示す図面で、上半分は断面図、下半分は正面図である。
【図2】図1の可変ゲージ台車用輪軸の主要部を拡大し
て示す図面で、図2(a)は図1のA部の断面図、図2
(b)は図2(a)のB−B線断面図、図2(c)は図2(a)
のC−C線断面図である。
【図3】図3の(a)〜(c)はそれぞれ回転子9およびそ
の芯出し構造の異なる実施例を示す拡大断面図である。
【図4】本発明の可変台車用輪軸の第2実施例を示す図
面で、上半分は断面図、下半分は正面図である。
【図5】先願にかかる可変ゲージ台車用輪軸を示す正面
視断面図である。
【図6】図1の可変ゲージ台車用輪軸における回転子9
と長溝7の開口部との寸法関係を詳しく示す説明図で、
図6(a)は回転子9と長溝7の開口部との隙間δを大き
くする方法の一例で、図6(b)は回転子9と長溝7の開
口部との隙間δを小さくする方法の一例である。 〔図面の簡単な説明〕
【符号の説明】
1・1' 可変ゲージ台車用輪軸 2 車軸 3 固定車輪 4・4’ 駆動歯車 5・5’・14 軸受 6・6’ 移動車輪 6aボス部 7・7’長溝 8 プレーンベアリング 9 回転子(係合部) 10 支軸 12・13 ストッパー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの回転軸に対し、その外周に被回転
    部材を軸方向に摺動自在に取り付けるとともに、被回転
    部材に前記回転軸の回転力を伝達するための回転継手構
    造であって、 前記回転軸の前記被回転部材取付位置に、少なくとも一
    つの断面円弧形長溝を軸方向に形成し、 前記被回転部材の内周面に、プレーンベアリングを設
    け、 前記各長溝内に挿入可能且つ長溝面に接触可能な係合部
    を、前記被回転部材の内周面から半径方向へ突出させて
    回動自在に設けたことを特徴とする回転継手構造。
  2. 【請求項2】 可変ゲージ台車の車軸を前記回転軸によ
    り構成するとともに、該台車の片側の車輪又は両側の車
    輪を前記被回転部材により構成した請求項1記載の回転
    継手構造を備えた可変ゲージ台車用輪軸。
  3. 【請求項3】 前記係合部を、前記長溝の円弧を描く半
    径よりも短い半径をもつ球面を前記長溝と接触する部分
    に備えた回転子で構成した請求項1記載の回転継手構造
    又は請求項2記載の可変ゲージ台車用輪軸。
  4. 【請求項4】 三つの前記断面円弧形長溝を、前記回転
    軸に円周方向に等間隔に形成し、 前記回転子を、前記被回転部材を半径方向内方へ貫通す
    る支軸の先端部に軸受を介して回動自在に装着するとと
    もに、前記支軸の先端部を膨出させてやや大きく形成
    し、この膨出部の、前記被回転部材内周面に接触する座
    面を球面状に形成した請求項3記載の回転継手構造又は
    可変ゲージ台車用輪軸。
  5. 【請求項5】 前記車軸の一端部に一方の車輪を固定す
    るとともに、他方の車輪を前記車軸の長溝に沿って軸方
    向に摺動自在に構成し、駆動歯車を車軸に固定した請求
    項2〜4のいずれかに記載の可変ゲージ台車用輪軸。
  6. 【請求項6】 両方の車輪をそれぞれ前記車軸の長溝に
    沿って軸方向に摺動自在に構成し、駆動歯車を一方の車
    輪と一体回転可能に設けた請求項2〜4のいずれかに記
    載の可変ゲージ台車用輪軸。
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WO2006080774A1 (en) * 2005-01-27 2006-08-03 Korea Railroad Research Institute Gauge-changeable wheelset for railway vehicle
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