JPH08281989A - サーマルプリントヘッド - Google Patents
サーマルプリントヘッドInfo
- Publication number
- JPH08281989A JPH08281989A JP8854195A JP8854195A JPH08281989A JP H08281989 A JPH08281989 A JP H08281989A JP 8854195 A JP8854195 A JP 8854195A JP 8854195 A JP8854195 A JP 8854195A JP H08281989 A JPH08281989 A JP H08281989A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- protective layer
- layer
- print head
- thermal
- thermal print
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 静電破壊や電極の腐食、断線等が少ないサー
マルプリントヘッドを提供すること。 【構成】 支持基板上に形成された複数の発熱抵抗体３
と、この発熱抵抗体に電気的に接続された複数の電極
４、５と、複数の発熱抵抗体の少なくとも発熱部６を覆
うように形成された保護層７とを具備するサーマルプリ
ントヘッドにおいて、前記保護層７が、下層部分の絶縁
性保護層７ａと上層部分の導電性保護層７ｂの２層で構
成されていることを特徴としている。
マルプリントヘッドを提供すること。 【構成】 支持基板上に形成された複数の発熱抵抗体３
と、この発熱抵抗体に電気的に接続された複数の電極
４、５と、複数の発熱抵抗体の少なくとも発熱部６を覆
うように形成された保護層７とを具備するサーマルプリ
ントヘッドにおいて、前記保護層７が、下層部分の絶縁
性保護層７ａと上層部分の導電性保護層７ｂの２層で構
成されていることを特徴としている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリや孔版印
刷などＯＡ機器の感熱式記録装置に用いられるサーマル
プリントヘッドに関する。
刷などＯＡ機器の感熱式記録装置に用いられるサーマル
プリントヘッドに関する。
【０００２】
【従来の技術】サーマルプリントヘッドは、音が小さ
く、保守が容易で、またランニングコストが低いなどの
利点がある。このため、ファクシミリや孔版印刷などい
ろいろなＯＡ機器の感熱式記録装置に使用されている。
く、保守が容易で、またランニングコストが低いなどの
利点がある。このため、ファクシミリや孔版印刷などい
ろいろなＯＡ機器の感熱式記録装置に使用されている。
【０００３】サーマルプリントヘッドを製造する場合、
アルミナ基体の上部にグレーズガラス層が形成された支
持基板に、発熱抵抗体層やＡｌ等の導電層が成膜され
る。その後、ホトエングレービングプロセスによって、
複数の発熱抵抗体や電極パターンが形成される。さら
に、発熱抵抗体を保護する保護層が形成される。なお、
保護層には、発熱抵抗体や電極パターンの電気的短絡を
防止する機能が要求される関係から、絶縁性となってい
る。
アルミナ基体の上部にグレーズガラス層が形成された支
持基板に、発熱抵抗体層やＡｌ等の導電層が成膜され
る。その後、ホトエングレービングプロセスによって、
複数の発熱抵抗体や電極パターンが形成される。さら
に、発熱抵抗体を保護する保護層が形成される。なお、
保護層には、発熱抵抗体や電極パターンの電気的短絡を
防止する機能が要求される関係から、絶縁性となってい
る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、サーマルプ
リントヘッドの保護層には、使用状態において異物を巻
き込んでも破壊しない耐クラック性、そして、感熱紙や
感熱フィルムが接触しながら走行しても磨耗しない耐磨
耗性が要求される。このような要求から、従来、Ｓｉ−
Ｏ−Ｎ系の保護層が使用されている。しかし、Ｓｉ−Ｏ
−Ｎ系は絶縁性であるため、感熱紙や感熱フィルムなど
が接触して走行すると、保護層に静電気が発生し、静電
破壊することがある。また、静電気によって、発熱抵抗
体に電流を流す電極との間に電界が生じ、感熱紙や感熱
フィルム等に含まれるＳやＣｌなどの不純物イオンが、
保護層の欠陥部分からサーマルプリントヘッドの内部に
侵入してくる。この結果、不純物イオンが電極と反応
し、電極が腐食し、あるいは断線するなど不具合の原因
になる。
リントヘッドの保護層には、使用状態において異物を巻
き込んでも破壊しない耐クラック性、そして、感熱紙や
感熱フィルムが接触しながら走行しても磨耗しない耐磨
耗性が要求される。このような要求から、従来、Ｓｉ−
Ｏ−Ｎ系の保護層が使用されている。しかし、Ｓｉ−Ｏ
−Ｎ系は絶縁性であるため、感熱紙や感熱フィルムなど
が接触して走行すると、保護層に静電気が発生し、静電
破壊することがある。また、静電気によって、発熱抵抗
体に電流を流す電極との間に電界が生じ、感熱紙や感熱
フィルム等に含まれるＳやＣｌなどの不純物イオンが、
保護層の欠陥部分からサーマルプリントヘッドの内部に
侵入してくる。この結果、不純物イオンが電極と反応
し、電極が腐食し、あるいは断線するなど不具合の原因
になる。
【０００５】本発明は、上記した欠点を解決するもの
で、保護層の静電破壊や電極の腐食、断線などが少ない
サーマルプリントヘッドを提供することを目的とする。
で、保護層の静電破壊や電極の腐食、断線などが少ない
サーマルプリントヘッドを提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】第１の発明は、支持基板
と、この支持基板上に形成された複数の発熱抵抗体と、
この発熱抵抗体に電気的に接続された電極と、前記複数
の発熱抵抗体の少なくとも発熱部を覆うように形成され
た保護層とを具備するサーマルプリントヘッドにおい
て、前記保護層が、下層部分の絶縁性保護層と上層部分
の導電性保護層の２層で構成されている。
と、この支持基板上に形成された複数の発熱抵抗体と、
この発熱抵抗体に電気的に接続された電極と、前記複数
の発熱抵抗体の少なくとも発熱部を覆うように形成され
た保護層とを具備するサーマルプリントヘッドにおい
て、前記保護層が、下層部分の絶縁性保護層と上層部分
の導電性保護層の２層で構成されている。
【０００７】第２の発明は、下層部分の絶縁性保護層が
Ｓｉ−Ｏ−Ｎ系材料で、上層部分の導電性保護層がＴａ
2 Ｏ5 系材料で構成されている。
Ｓｉ−Ｏ−Ｎ系材料で、上層部分の導電性保護層がＴａ
2 Ｏ5 系材料で構成されている。
【０００８】
【作用】上記の構成によれば、前記保護層が、下層部分
の絶縁性保護層と上層部分の導電性保護層の２層で構成
されている。したがって、感熱紙や感熱フィルム等が帯
電した状態で、サーマルプリントヘッドの保護層に接触
しても、保護層の上層が導電性であるため、電荷が移動
し静電気による帯電が抑制される。なお、異物の巻き込
みに対する耐クラック性は、保護層の下層部分に耐クラ
ック性に優れるＳｉ−Ｏ−Ｎ系保護層を用いれば、従来
のサーマルプリントヘッドと同等の性能が得られる。
の絶縁性保護層と上層部分の導電性保護層の２層で構成
されている。したがって、感熱紙や感熱フィルム等が帯
電した状態で、サーマルプリントヘッドの保護層に接触
しても、保護層の上層が導電性であるため、電荷が移動
し静電気による帯電が抑制される。なお、異物の巻き込
みに対する耐クラック性は、保護層の下層部分に耐クラ
ック性に優れるＳｉ−Ｏ−Ｎ系保護層を用いれば、従来
のサーマルプリントヘッドと同等の性能が得られる。
【０００９】また、感熱紙や感熱フィルムの接触走行に
よって、保護層の上層部分の導電性部分が一部磨耗する
場合がある。しかし、磨耗する部分はプラテンローラが
押しつけられている範囲だけであり、感熱紙や感熱フィ
ルム等によって生ずる静電気に対する特性には影響がな
い。したがって、使用中における保護層の静電破壊や、
電極の腐食、断線などが少なくなり、信頼性の高いサー
マルプリントヘッドを実現できる。
よって、保護層の上層部分の導電性部分が一部磨耗する
場合がある。しかし、磨耗する部分はプラテンローラが
押しつけられている範囲だけであり、感熱紙や感熱フィ
ルム等によって生ずる静電気に対する特性には影響がな
い。したがって、使用中における保護層の静電破壊や、
電極の腐食、断線などが少なくなり、信頼性の高いサー
マルプリントヘッドを実現できる。
【００１０】
【実施例】本発明の一実施例について、図１を参照して
説明する。
説明する。
【００１１】１は、アルミナセラミック製の支持基体
で、支持基体１上に、ガラス成分からなるグレーズ層２
が形成される。また、グレーズ層２上に、Ｔａ−ＳｉＯ
2 やＮｂ−ＳｉＯ2 、Ｔｉ−ＳｉＯ2 等からなる発熱抵
抗体層３が形成される。そして、発熱抵抗体層３上に、
ＡｌやＡｌ−Ｓｉ、Ａｌ−Ｓｉ−Ｃｕ等からなる個別電
極４や共通電極５が形成される。このとき、個別電極４
と共通電極５間の発熱抵抗体層３上に発熱部６が形成さ
れる。
で、支持基体１上に、ガラス成分からなるグレーズ層２
が形成される。また、グレーズ層２上に、Ｔａ−ＳｉＯ
2 やＮｂ−ＳｉＯ2 、Ｔｉ−ＳｉＯ2 等からなる発熱抵
抗体層３が形成される。そして、発熱抵抗体層３上に、
ＡｌやＡｌ−Ｓｉ、Ａｌ−Ｓｉ−Ｃｕ等からなる個別電
極４や共通電極５が形成される。このとき、個別電極４
と共通電極５間の発熱抵抗体層３上に発熱部６が形成さ
れる。
【００１２】そして、少なくとも発熱部６が被覆される
ように保護層７が形成される。図では、保護層７が、個
別電極４や共通電極５、発熱部６から離れている。しか
し、実際の構造では、保護層７はこれら各部分に接し、
被覆する形になっている。また、保護層７は、例えば上
下の２層で構成され、下層部分には、例えばＳｉ−Ｏ−
Ｎ系の絶縁性保護層７ａが形成され、上層部分には、例
えばＴａ2 Ｏ5 系の導電性保護層７ｂが形成される。な
お、Ｔａ2 Ｏ5 系の導電性保護層７ｂは、例えば、Ｔａ
2 Ｏ5 ターゲットを用い、バイアススパッタリング法で
形成される。
ように保護層７が形成される。図では、保護層７が、個
別電極４や共通電極５、発熱部６から離れている。しか
し、実際の構造では、保護層７はこれら各部分に接し、
被覆する形になっている。また、保護層７は、例えば上
下の２層で構成され、下層部分には、例えばＳｉ−Ｏ−
Ｎ系の絶縁性保護層７ａが形成され、上層部分には、例
えばＴａ2 Ｏ5 系の導電性保護層７ｂが形成される。な
お、Ｔａ2 Ｏ5 系の導電性保護層７ｂは、例えば、Ｔａ
2 Ｏ5 ターゲットを用い、バイアススパッタリング法で
形成される。
【００１３】上記した構成のサーマルプリントヘッドを
用いて、ファクシミリや孔版印刷機等の感熱式印字装置
を構成した場合の概略の構造について、図２を参照して
説明する。２１はサーマルプリントヘッドで、２２が発
熱部である。なお、発熱部２２は保護層２３で被覆され
ている。保護層２３は、下層部分の絶縁性保護層２３ａ
と上層部分の導電性保護層２３ｂの２層構造になってい
る。そして、発熱部２２の上方にはプラテンローラ２５
が設置されている。そして、回転するプラテンローラ２
５と保護層２３間に挟まれて、感熱紙や感熱フィルム２
４が走行する。なお、感熱紙や感熱フィルム２４の走路
に沿って、金属カバー２６が設けられている。金属カバ
ー２６は、感熱紙や感熱フィルム２４等に帯電した電荷
を除くように作用する。
用いて、ファクシミリや孔版印刷機等の感熱式印字装置
を構成した場合の概略の構造について、図２を参照して
説明する。２１はサーマルプリントヘッドで、２２が発
熱部である。なお、発熱部２２は保護層２３で被覆され
ている。保護層２３は、下層部分の絶縁性保護層２３ａ
と上層部分の導電性保護層２３ｂの２層構造になってい
る。そして、発熱部２２の上方にはプラテンローラ２５
が設置されている。そして、回転するプラテンローラ２
５と保護層２３間に挟まれて、感熱紙や感熱フィルム２
４が走行する。なお、感熱紙や感熱フィルム２４の走路
に沿って、金属カバー２６が設けられている。金属カバ
ー２６は、感熱紙や感熱フィルム２４等に帯電した電荷
を除くように作用する。
【００１４】上記したように、感熱紙や感熱フィルム２
４を印字する場合、感熱紙や感熱フィルム２４がサーマ
ルプリントヘッド２１の保護層２３の表面を擦る形にな
る。このとき、保護層２３が絶縁性であると静電気が発
生し帯電する。しかし、本発明の場合は、保護層２３の
上層部分が導電性の保護層２３ｂとなっているため、静
電気の発生や帯電が抑えられる。
４を印字する場合、感熱紙や感熱フィルム２４がサーマ
ルプリントヘッド２１の保護層２３の表面を擦る形にな
る。このとき、保護層２３が絶縁性であると静電気が発
生し帯電する。しかし、本発明の場合は、保護層２３の
上層部分が導電性の保護層２３ｂとなっているため、静
電気の発生や帯電が抑えられる。
【００１５】また、感熱紙や感熱フィルム２４等が帯電
した状態で保護層２３に接触しても、保護層２３の上層
部分が導電性であるため、電荷が移動し、静電気による
帯電が抑制される。この場合、感熱紙や感熱フィルム２
４の電荷を除く金属カバーなどを、保護層２３の上層部
分の導電性保護層２３ｂ部分に接触しておけば、電荷を
除く効果が大きくなり信頼性がより向上する。
した状態で保護層２３に接触しても、保護層２３の上層
部分が導電性であるため、電荷が移動し、静電気による
帯電が抑制される。この場合、感熱紙や感熱フィルム２
４の電荷を除く金属カバーなどを、保護層２３の上層部
分の導電性保護層２３ｂ部分に接触しておけば、電荷を
除く効果が大きくなり信頼性がより向上する。
【００１６】また、異物の巻き込みに対する耐クラック
性は、保護層２３の下層部分の絶縁性保護層２３ａとし
て、耐クラック性に優れるＳｉ−Ｏ−Ｎ系保護層を用い
れば、従来のサーマルプリントヘッドと同等程度の特性
が得られる。また、感熱紙や感熱フィルム２４の接触走
行に対する耐磨耗性も十分なものになる。この場合、感
熱紙や感熱フィルム２４の接触走行で、上層部分の導電
性保護層２３ｂの一部が磨耗しても、磨耗する部分はプ
ラテンローラ２５が押しつけられている範囲だけであ
り、感熱紙や感熱フィルム２４等によって生ずる静電気
に対する特性に影響しない。
性は、保護層２３の下層部分の絶縁性保護層２３ａとし
て、耐クラック性に優れるＳｉ−Ｏ−Ｎ系保護層を用い
れば、従来のサーマルプリントヘッドと同等程度の特性
が得られる。また、感熱紙や感熱フィルム２４の接触走
行に対する耐磨耗性も十分なものになる。この場合、感
熱紙や感熱フィルム２４の接触走行で、上層部分の導電
性保護層２３ｂの一部が磨耗しても、磨耗する部分はプ
ラテンローラ２５が押しつけられている範囲だけであ
り、感熱紙や感熱フィルム２４等によって生ずる静電気
に対する特性に影響しない。
【００１７】
【発明の効果】本発明によれば、静電破壊や電極の腐
食、断線が少ないサーマルプリントヘッドを実現でき
る。
食、断線が少ないサーマルプリントヘッドを実現でき
る。
【図１】本発明の一実施例を示す概略の構造図で、一部
を分解して示している。
を分解して示している。
【図２】本発明の使用状況を説明する図である。
１…支持基体 ２…グレーズ層 ３…発熱抵抗体層 ４…個別電極 ５…共通電極 ６…発熱部 ７…保護層 ７ａ…絶縁性保護層 ７ｂ…導電性保護層
Claims (2)
- 【請求項１】 支持基板と、この支持基板上に形成され
た複数の発熱抵抗体と、この発熱抵抗体に電気的に接続
された電極と、前記複数の発熱抵抗体の少なくとも発熱
部を覆うように形成された保護層とを具備するサーマル
プリントヘッドにおいて、前記保護層が、下層部分の絶
縁性保護層と上層部分の導電性保護層の２層で構成され
ていることを特徴とするサーマルプリントヘッド。 - 【請求項２】 下層部分の絶縁性保護層がＳｉ−Ｏ−Ｎ
系材料、上層部分の導電性保護層がＴａ2 Ｏ5 系材料で
あることを特徴とする請求項１記載のサーマルプリント
ヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8854195A JPH08281989A (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | サーマルプリントヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8854195A JPH08281989A (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | サーマルプリントヘッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08281989A true JPH08281989A (ja) | 1996-10-29 |
Family
ID=13945717
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8854195A Pending JPH08281989A (ja) | 1995-04-14 | 1995-04-14 | サーマルプリントヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08281989A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100360317C (zh) * | 2004-08-18 | 2008-01-09 | 罗姆股份有限公司 | 热敏打印头的制造方法 |
| WO2016178432A1 (ja) * | 2015-05-07 | 2016-11-10 | アオイ電子株式会社 | サーマルヘッド |
-
1995
- 1995-04-14 JP JP8854195A patent/JPH08281989A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100360317C (zh) * | 2004-08-18 | 2008-01-09 | 罗姆股份有限公司 | 热敏打印头的制造方法 |
| WO2016178432A1 (ja) * | 2015-05-07 | 2016-11-10 | アオイ電子株式会社 | サーマルヘッド |
| JP2016210076A (ja) * | 2015-05-07 | 2016-12-15 | アオイ電子株式会社 | サーマルヘッド |
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