JPH08281648A - 塗装樹脂製品の塗膜除去装置 - Google Patents

塗装樹脂製品の塗膜除去装置

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JPH08281648A
JPH08281648A JP8720795A JP8720795A JPH08281648A JP H08281648 A JPH08281648 A JP H08281648A JP 8720795 A JP8720795 A JP 8720795A JP 8720795 A JP8720795 A JP 8720795A JP H08281648 A JPH08281648 A JP H08281648A
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洋 山本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗膜の除去効率、環境安全性及び処理能力に
優れた塗装樹脂製品の塗膜除去装置を提供する。 【構成】 ロール表面にロール表面周方向に沿って蛇行
する環状の剪断刃14aとを有する剪断ロール14と支
持ロール13により塗膜を有する塗装樹脂部材を圧延し
て塗装樹脂部材Waから突出する突出部Wfを剪断除去
して平板状化し、その後回転周速度の異なる塗膜側ロー
ルと樹脂素材側ロールとによって圧延することにより、
樹脂素材と塗膜との間に剪断ズリ応力を付与して樹脂素
材から塗膜を剥離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車等の装飾
及び緩衝等のバンパ、サイドモール等の塗装が施された
塗装樹脂製品の塗膜除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年環境問題や資源再利用に対する関心
の高まりから樹脂製品のリサイクル化が叫ばれ、例えば
自動車産業分野においてもバンパ、サイドモール等の樹
脂製品を製造する際等に発生する工程内不良品及び廃車
等から分離回収される樹脂製品のリサイクルが注目され
ている。
【0003】この種のバンパ、サイドモール等の樹脂製
品は、外観及び品質向上のために製品の表面に塗装を施
す場合が多い。例えばバンパの表皮は、ポリプロピレン
系樹脂等の熱可塑性樹脂の樹脂素材上に塩素化ポリオレ
フィン系樹脂等の熱可塑性樹脂からなるプライマ層を介
して塗膜が形成されている。この塗膜は例えばアミノポ
リエステル系、アミノアクリル系、ポリエステルウレタ
ン系、アクリルウレタン系樹脂等の熱硬化性樹脂であ
り、硬化反応前のこれら樹脂は液状であるが、焼き付け
塗装工程により架橋構造が付与される。これは強固で緻
密な構造のため塗装が施された樹脂バンパは優れた耐薬
品性、耐熱性、耐擦り傷性、耐候性及び表面光沢性を有
する。
【0004】しかし、この塗装されたバンパをそのまま
粉砕し、ペレット化して再使用すると、樹脂製品の素材
を構成していたポリプロピレン系樹脂材料に塗膜片が混
入し、この塗膜片が混在するポリプロピレン系樹脂材を
用いた成形加工では、塗膜片が溶融樹脂の流動性を阻害
し、樹脂製品に“焼け”、“ウェルドマーク”、“気
泡”等の成形不良を発生させる原因となり、かつ樹脂製
品の表面に浮き出た塗膜片が樹脂製品の外観性を損う等
の不具合がある。
【0005】また塗膜片が熱硬化性樹脂であり、一方ベ
ースレジンとなるポリプロピレン系樹脂が熱可塑性樹脂
であることから塗膜片とベースレジンとの間にはほとん
ど相互作用がなく、微分散されない塗膜片が再生樹脂中
の混練一体化を阻止してリサイクル樹脂製品の機械的物
性を著しく低下させ、再生樹脂製品の用途範囲が大きく
制限される。
【0006】このことから塗装処理された樹脂製品をリ
サイクルする場合には塗膜除去が必要であり、塗装され
た樹脂製品から塗膜を剥離除去する方法としては、社団
法人自動車技術会編集発行の自動車技術Vol.46.
NO.5,1992の第3〜9ページに開示されるよう
に機械的、物理的及び化学的方法がある。
【0007】機械的塗膜除去方法は、例えば圧搾空気を
使用して微粒子状の研掃材を樹脂製品上に形成される塗
膜表面に吹き付けて塗膜や付着物を破壊して除去するシ
ョットブラスト法や樹脂製品を微粉砕した後、押出機内
で溶融させてスクリーンメッシュによって濾過し、溶融
せずに混在している塗膜片を除去するスクリーンメッシ
ュ法がある。
【0008】ショットブラスト法は、摩擦或いは衝撃等
により塗膜を除去することから毒性、環境安全性に優れ
る反面、多大な処理工程を要し、塗膜除去効率も充分で
なく、特に湾曲部や凹凸部の処理が困難である。一方ス
クリーンメッシュ法は濾過により塗膜片を除去すること
から毒性、環境安全性に優れるが、溶融しない塗膜片に
よるスクリーンメッシュの目詰まりを起こし、押出圧力
が著しく増加して押出量が減少し生産量が低下すると共
に塗膜片の除去効率も充分でなく、スクリーンメッシュ
の目詰まりによる生産効率の低下を回避するためのスク
リーンメッシュ交換を要する等の不具合がある。
【0009】物理的塗膜除去方法は、ハロゲン系溶剤や
各種の有機溶剤を用い、塗膜と素材との境界面への溶剤
浸透及び溶剤による塗膜の膨潤現象を利用して塗膜を除
去するものであり、環境安全性に劣り、かつ塗膜除去効
率や処理能力が比較的低く、更に素材まで変質させるお
それがある。
【0010】化学的塗膜除去方法は、例えば有機塩を含
有したエタノール水混合溶液で、剥離樹脂の架橋点付近
のエーテル結合を切断することによって塗膜を化学的に
分解除去する有機塩法がある。
【0011】この塗膜除去方法は、排水処理等の2次処
理上の問題があり、かつ処理効率が低く効率的でない等
の不具合がある。
【0012】また樹脂製品の塗膜を除去する装置として
は、特開平5−337941号公報に開示され、かつ図
20に正面説明図を示す合成樹脂表面の剥離装置が提案
されている。
【0013】この剥離装置は、一対の搬送ローラ101
で樹脂製品、例えばサイドモール102を発泡性の合成
樹脂からなる回転体103、104間に移送し、かつサ
イドモール102の搬送速度Vを回転体103及び10
4の回転周速度よりも遅く設定することによりサイドモ
ール102の塗膜102a及び両面テープ102bに対
して切削及び高い摩擦力を作用させて、サイドモール1
02の表面の塗膜102a及び両面テープ102bを切
削剥離させ、かつ一対の搬送ローラ101によってサイ
ドモール102を外部に搬出するものである。
【0014】この装置は回転する発泡性の合成樹脂から
なる回転体103、104に樹脂製品を接触させること
から回転体103、104が脆性破壊され、粉塵を発生
させ、作業環境上好ましくなく、また折曲乃至湾曲した
樹脂製品には適しない等の不具合がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、塗膜の除去効率、環境安全性及び処理能力に優れ、
高品質のリサイクル樹脂製品を得ることを可能にする塗
装樹脂製品の塗膜除去装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明による塗装樹脂製品の塗膜除去装置は、少なく
とも一方のロール表面に、そのロール表面周方向に沿っ
て延び、かつ蛇行する環状の凸部からなるロール回転軸
線方向に複数列設された剪断刃を有する相対向して配設
された一対のロールによって圧延して前記剪断刃によっ
て塗膜を有する塗装樹脂部材から突出する突出部を剪断
除去する前処理装置と、互に対向配設された回転周速度
の異なる一対のロールによって上記塗装樹脂部材を圧延
し、かつ樹脂素材と塗膜との間に剪断ズリ応力を付与し
て樹脂素材から塗膜を剥離除去する塗膜剥離装置とを有
することを特徴とするものである。また本発明による他
の塗膜除去装置は、少なくとも一方のロール表面に、ロ
ール表面中央に対して略対称となり異なる螺旋方向に伸
びる螺旋状の凸部からなる剪断刃を有する相対向して配
設された一対のロールによって圧延して前記剪断刃によ
って塗膜を有する塗装樹脂部材から突出する突出部を剪
断除去し、かつ樹脂部材を塗膜側が樹脂素材側に対して
短辺となる断面形状に形状修正する前処理装置と、互に
対向配設された回転周速度の異なる一対のロールによっ
て上記塗装樹脂部材を圧延し、かつ樹脂素材と塗膜との
間に剪断ズリ応力を付与して樹脂素材から塗膜を剥離除
去する塗膜剥離装置とを有することを特徴とするもので
ある。
【0017】
【実施例】以下、本発明における塗装樹脂製品の塗膜除
去装置の一実施例を自動車部品の中でも比較的大物部品
である塗装が施された樹脂バンパを回収してリサイクル
する場合を例に説明する。
【0018】図1は本実施例の塗膜除去装置が適用され
る塗装樹脂製品のリサイクル方法の概要を示す説明図で
ある。
【0019】このリサイクル方法の概要を図1に従って
説明すると、樹脂バンパの製造及び組立の際に発生する
工程内不良品や廃車から取り外されたバンパWは、樹脂
製品回収工程aにおいて回収され、金属部分が取り除か
れ、必要に応じて次の樹脂製品切断工程bにおいて所定
幅の樹脂部材Waに切断される。
【0020】樹脂部材Waは次の塗膜剥離工程cにおい
て後述する塗膜除去装置1によって樹脂素材Wbから塗
膜Wcが剥離除去される。
【0021】塗膜剥離工程cで塗膜Wcが剥離除去され
た樹脂素材Wbは次の粉砕処理工程dにおいてシュレッ
ダ等で粉砕されて粉砕材Wdとなる。
【0022】粉砕材Wdは続くペレット化工程eにおい
て、例えば押出機へ供給され、押出機は、ホッパーに投
入された粉砕材Wdをスクリューの回転によってバレル
内を前進させ、かつバンドヒータ等で加熱し、バレル内
を前進する間に溶融させてダイから押し出して一定形状
のペレットWeを製造する。この際バレルの先端部に設
けられたスクリーンメッシュにより残存する塗膜片を除
去する。なお、このスクリーンメッシュを自動的に交換
可能とすることにより処理能力を上げ、生産性を向上さ
せることができる。
【0023】ペレット化工程eによって得られたペレッ
トWeは次の成形工程fにおいて必要に応じてバージン
ポリプロピレン系樹脂等から製造されたペレットが加え
られ、再びバンパW等の樹脂製品となる。
【0024】ペレット化工程eにおいて、粉砕材Wdを
ペレット化したが粉砕材Wdの粉砕状態、例えば粉砕材
Wdが微粉砕状態であるならばペレット化工程eを省略
することも可能である。
【0025】次に前記塗膜剥離工程cにおいて樹脂素材
Wbから塗膜Wcを剥離除去する塗膜除去装置1につい
て説明する。
【0026】図2は塗膜除去装置1の概要を示す全体説
明図であって、塗膜剥離装置1は樹脂製品切断工程bに
おいて所定幅に切断された樹脂部材Waから突出するリ
ブ等の突出部Wfを切除して平板状化する突出部剪断工
程Bと、突出部剪断工程Bで得た平板状化した樹脂部材
Waの端部形状を処理する端部処理工程Cとからなる前
処理工程A及び、前処理工程Aで形状が整えられた樹脂
部材Waの上面に施された塗膜Wcを樹脂素材Wbから
剥離する上面塗膜剥離工程Eと下面に施された塗膜を樹
脂素材Wbから剥離する下面塗膜剥離工程Fとからなる
塗膜剥離工程Dとを有している。
【0027】そして各突出部剪断工程B及び端部処理工
程Cの機能を果たす突出部剪断装置10及び端部処理装
置20とからなる前処理装置と、上面塗膜剥離工程E及
び下面塗膜剥離工程Fに対応して各々工程の機能を果す
上面塗膜剥離装置30及び下面塗膜剥離装置40を有
し、各装置10、20、30、40間には搬送装置5
0、60、70が配設されている。
【0028】次にこれら各装置について順次説明する。
突出部剪断装置10は、投入口12aから投入された樹
脂部材Waを搬送装置50へ導くガイド部12を有し、
ガイド部12の途中には相対向する一対の対向する支持
ロール13と剪断ロール14とを有している。
【0029】支持ロール13は図3に要部斜視図を示す
ように突出部剪断装置10の支持フレーム11に上下動
可能に支持された一対の支持ロール支持部材19a間に
回転可能に支持され、自在継手15aを介して連結され
る減速機付モータ等の回転駆動装置15によって回転駆
動される。更に支持ロール支持部材19aを昇降手段1
9によって上下動することにより支持ロール13が上下
動して支持ロール13と剪断ロール14との間の間隙量
が塗装樹脂部材Waの厚さ等に相応して調整される。
【0030】剪断ロール14は一対の剪断ロール支持部
材11aによってフレーム11に回転可能に支持ロール
13と対向して支持され、減速装置付モータ等の回転駆
動装置16によって回転駆動される。
【0031】そして剪断ロール14は、図4に斜視図を
示し、かつ図5の(a)に図4のI−I線断面図、
(b)にII−II線断面図、(c)に剪断ロール14
のロール表面の展開図を各々示すように円柱状のロール
表面のロール表面周方向に沿って滑らかに蛇行する環状
の凸部からなる剪断刃14aが形成され、各剪断刃14
aはロール表面周方向に沿って滑らかに蛇行する環状の
溝部14bを介して等間隔でロール回転軸方向に複数列
設されている。剪断刃14aのロール回転軸線方向幅L
1 は、ロール表面周方向に亙って一定であり、隣設する
剪断刃14a間に位置する各溝部14bのロール回転軸
線方向幅L2 はロール表面周方向に亙って一定であり、
かつリブ等の突出部Wfの幅より大であって剪断刃14
aの蛇行幅L3 は溝部14bの幅L2 より大なるように
設定されている。
【0032】支持ロール13と剪断ロール14とは支持
ロール13と剪断ロール14との間に投入口12aから
投入された樹脂部材Waを互に協働して挟み込んで搬送
装置50側へ送るよう互に逆回転方向で、しかも支持ロ
ール13の回転周速度に対して剪断ロール14の回転周
速度が大なるよう各々回転駆動装置15、16によって
回転駆動される。
【0033】従って、図6に作動説明図を示すように、
互に回転周速度の異なる支持ロール13と剪断ロール1
4間に投入されたリブ等の突出部Wfを有する樹脂部材
Waは、支持ロール13と剪断ロール14の協働によっ
て圧延されるに伴って、その突出部Wfが剪断ロール1
4のロール表面に沿って形成された溝部14b内に挿入
され、滑らかに蛇行する環状の剪断刃14aによって剪
断除去されて平板状となる。
【0034】剪断刃14aによって突出部Wfが剪断除
去された剪断面Wgは、剪断刃14aが滑らかに蛇行す
る環状に形成されることから、突出部Wfと剪断刃14
aとが衝撃的に当たることがなく図6(a)に破線W
g′で示すように剪断刃によって毟り取られることがな
く滑らかに切断される。
【0035】突出部Wfの剪断除去によって発生した切
屑及び他の粉塵等が剪断ロール14の剪断刃14a間の
溝部14bに付着して円滑な突出部除去が達成されなく
なるおそれがある。この対策として、更に突出部剪断装
置10には剪断ロール14の溝部14b内に付着した切
屑等の付着物を除去する剪断ロール付着物除去機構18
が設けられている。
【0036】剪断ロール付着物除去機構18は、図7に
その一部破断説明図を図6に、そのIII−III線断
面を示すように、断面略コ字形で剪断ロール14の回転
軸線と平行にフレーム11に取付けられたベース18a
と、断面略T字形のスライダ18bと、スライダ18b
の基部を挟持してスライダ18bをベース18a上に沿
って剪断ロール14の回転軸線方向の往復運動を許容し
て支持する一対のスライド受18cとを有している。
【0037】スライダ18bの頂部両端には、頂端に剪
断ロール14に形成された最も外側に位置する剪断刃1
4aの側面14cを互に協働して挟持し、側面14c上
を転動するガイドローラ18eを具備する一対のガイド
ピン18dが設けられ、回転する剪断ロール14の剪断
刃14aの側面14cに追従してスライダ18bが剪断
ロール14の回転軸線方向に往復動するように構成さ
れ、更にスライダ18bの頂部には、スライダ18bに
形成されたガイド穴18gに嵌合支持されてスプリング
18hによって突出方向に付勢されて各頂端が剪断ロー
ル14に形成された各溝部14b内に嵌入する複数のス
クレーパピン18fが設けられている。従ってスクレー
パピン18fは、溝部14bの蛇行に追従してロール回
転軸線方向に往復動する。
【0038】従って、回転する剪断ロール14に形成さ
れた溝部14b内に付着した切屑等の付着物は、剪断ロ
ール14の回転に応動して剪断ロール14の回転軸線方
向に移動して常時各溝部14b内に嵌入状態にあるスク
レーパピン18fの頂部によって掻き落される。
【0039】スクレーパピン18fの頂部によって掻き
落された付着物は、下方に設けられた受部18i上に落
下し、コンベア(図示せず)等によって突出部剪断装置
10外へ搬出される。
【0040】突出部剪断装置10によって突出部Wfが
剪断除去されて平板化された樹脂部材Waは搬送装置5
0へ供給され、搬送装置50によって次の端部処理工程
Cとして機能する端部処理装置20へ搬送供給される。
【0041】搬送装置50は、図2及び図8に要部を示
すようにモータ等の回転駆動装置52によってチェー
ン、ベルト等の伝達手段53及びプーリ54等を介して
回転駆動される搬送用塗膜側ロール56と搬送用樹脂素
材側ロール57とからなる複数、本実施例では5対のロ
ール対55がフレーム51に設けられている。
【0042】各ロール対55の相対向して設けられた塗
膜側ロール56と樹脂素材側ロール57は突出部剪断装
置10側から供給された樹脂部材Waを挟み込んで順次
端部処理装置20側へ搬送するよう互に逆回転方向に回
転駆動され、しかも回転周速度の異なる突出部剪断装置
10の支持ロール13と剪断ロール14との間に挟持さ
れて送り出される際塗膜Wc側へ弓なりに湾曲変形した
樹脂部材Waを平板状に形状修正するために塗膜側ロー
ル56の回転周速度が樹脂素材側ロール57の回転周速
度に比べ大なるよう塗膜側ロール56及び樹脂素材側ロ
ール57の回転速度が設定されている。
【0043】端部処理装置20は、搬送装置50によっ
て搬送された樹脂部材Waを次の搬送装置60へ導くた
めのガイド部22を有し、ガイド部22の途中に上面塗
膜剥離工程Eでの塗膜剥離効率の向上を図るため形状修
正する一対の対向する塗膜側圧延ロール23と樹脂素材
側圧延ロール24とを有している。
【0044】塗膜側圧延ロール23は略円柱状であっ
て、図9に要部斜視図を示すように、端部処理装置20
の支持フレーム21によって上下動可能に支持された対
峙する一対の塗膜側圧延ロール支持部材29a間に回転
可能に支持され、自在継手25aによって連結される減
速機付モータ等の回転駆動装置25によって回転駆動さ
れる。また塗膜側圧延ロール支持部材29aを昇降手段
29によって上下動することによって塗膜側圧延ロール
23が上下動し、塗膜側圧延ロール23と樹脂素材側圧
延ロール24との間の間隙量が調整される。
【0045】一方樹脂素材側圧延ロール24は、一対の
支持部材21aによって両端が回転可能に塗膜側圧延ロ
ール23と対向して支持フレーム21に支持され、減速
装置付モータ等の回転駆動装置26によって回転駆動さ
れ、塗膜側圧延ロール23と樹脂素材側圧延ロール24
とは各々回転駆動装置25、26によって塗膜側圧延ロ
ール23と樹脂素材側圧延ロール24との間に供給され
た樹脂部材Waを圧延して搬送装置60側へ送るために
互に逆回転方向に回転駆動される。
【0046】更に塗膜側圧延ロール23のロール表面に
は、図10に斜視図を示すように、ロール23のロール
表面中央側からロール表面側端側に向かって螺旋方向を
異にする複数の螺旋状溝23aが設けられ、各螺旋状溝
23aは断面円弧状であって塗膜側圧延ロール23の回
転に従って樹脂部材Waとの圧接部位が順次ロール表面
側端側からロール表面中央側に向けて変移するよう形成
されている。
【0047】従って、回転駆動される塗膜側圧延ロール
23と樹脂素材側圧延ロール24との間に供給された樹
脂部材Waはこれら圧延ロール23、24によって圧延
され、ロール23、24の回転軸線方向にも広がる。こ
の圧延に際し、塗膜側圧延ロール23のロール表面に形
成された螺旋状溝23aの端部、即ち螺旋状の突条部2
3bが塗膜Wcの表面に食い込み、樹脂部材Waの塗膜
Wc側に対して圧延によるロール23、24の回転軸線
方向に広がる延伸が抑制され、樹脂素材Wbの樹脂素材
側圧延ロール24との接触部がより多く延伸され、例え
ば図11(a)に樹脂部材Waの断面を示すように、略
断面矩形に形成された樹脂部材Waは、塗膜Wc側に対
して樹脂素材Wb側がより大きく延伸された図11
(b)に示す塗膜Wc側を短辺とする略台形断面の樹脂
部材Waに形状修正される。
【0048】突出部剪断工程で突出部Wfが剪断除去さ
れて平板状に形状修正され、かつ端部処理工程Cで略断
面矩形乃至樹脂素材Wb側が大なる略台形に形状修正さ
れた樹脂部材Waは、モータ等の回転駆動装置62によ
って伝達手段63を介して回転駆動される搬送用塗膜側
ロール66と搬送用樹脂素材側ロール67からなる複数
のロール対65を有する搬送装置60により順次これら
搬送用塗膜側ロール66と搬送用樹脂素材側ロール67
との間に挟み込まれ、搬送されて上面塗膜剥離工程Eと
しての機能を果す上面塗膜剥離装置30へ供給される。
【0049】上面塗膜剥離装置30は、搬送装置60に
よって搬送された樹脂部材Waを塗膜側ロール33と樹
脂素材側ロール34との間に導き、これらロール33、
34によって塗膜Wcが剥離された樹脂素材Wbを次の
搬送装置70へ導くガイド部32が設けられ、ガイド部
32の途中に塗膜Wcを剥離するための一対の塗膜側ロ
ール33と樹脂素材側ロール34とが対向配設されてい
る。
【0050】塗膜側ロール33及び樹脂素材側ロール3
4は、金属製であってロール表面が鏡面仕上げ、或いは
クロムメッキが施され、図12に要部斜視図を示すよう
に塗膜側ロール33は、上面塗膜剥離装置30の支持フ
レーム31に上下動可能に支持された対峙する一対の塗
膜側ロール支持部材39a間に回転可能に支持され、自
在継手35aを介して連結される減速機付モータ等の回
転駆動装置35によって回転駆動され、塗膜側ロール支
持部材39aを昇降手段39によって上下動することに
よって塗膜側ロール33が上下動して塗膜側ロール33
と樹脂素材側ロール34との間の間隙量が調整される。
【0051】一方樹脂素材側ロール34は、塗膜側ロー
ル33と対向して支持フレーム31に支持部材31aを
介して回転可能に両端が支持され、減速装置付モータ等
の回転駆動装置36によって回転駆動される。
【0052】塗膜側ロール33と樹脂素材側ロール34
とは各々の回転周速度が互に異なるように、例えば樹脂
素材Wb表面に圧接する樹脂素材側ロール34の回転周
速度に対して塗膜Wc表面に圧接する塗膜側ロール33
の回転周速度が大きく、かつ両ロール33、34間に供
給された樹脂部材Waに押圧力を付与するよう互に逆方
向に回転駆動される。
【0053】従って搬送装置60から供給された樹脂部
材Waは、塗膜側ロール33及び樹脂素材側ロール34
の押圧力によって圧延され、かつ両ロール33、34間
の相対的な回転周速度の差に基づいて塗膜wcと樹脂素
材Wbとの間に剪断ズリ応力が加わり、樹脂素材Wbか
ら塗膜Wcが剥離する。
【0054】仮に塗膜側ロール33と樹脂素材側ロール
34との間に供給される樹脂部材Waの断面形状が図1
3(a)に示すよう矩形である場合には、塗膜側ロール
33と樹脂素材側ロール34と押圧力によって図13
(b)に示すように塗膜側ロール33が圧接する塗膜W
c側及び樹脂素材側ロール34が圧接する樹脂素材Wb
の表面側が外方へ迫り出すように変形し、端部において
充分な塗膜側ロール33と樹脂素材側ロール34とによ
る押圧力が得られず、樹脂素材Wbと塗膜Wcとの間に
充分な剪断ズリ応力が加わらず、塗膜Wcの剥離が完全
でなく塗膜Wcが樹脂素材Wbの端部付近に残存するお
それがある。
【0055】しかし、端部処理工程Cにおいて樹脂素材
Waの断面形状を図13(c)に示すように、塗膜Wc
側が短辺となる台形断面に形状修正されることから、塗
膜側ロール33と樹脂素材側ロール34との押圧力によ
って図13(d)のように塗膜Wc側及び樹脂素材Wb
の表面側が外方へ迫り出すように変形するものの、端部
においても塗膜側ロール33と樹脂素材側ロール34と
による押圧力が確保され、樹脂素材Wbと塗膜Wcとの
間に充分な剪断ズリ応力が付加され、その結果樹脂部材
Waの端部付近においても塗膜Wcの剥離が充分に達成
されて塗膜Wcの残存が回避される。
【0056】図12において符号37は、塗膜側ロール
33のロール表面33aに近接して塗膜側ロール33の
ロール表面33aに付着する塗膜を掻き取るスクレーパ
であり、スクレーパ37で塗膜側ロール33のロール表
面33aから掻き取られた塗膜Wcは、ベルトコンベア
37aによって上面塗膜剥離装置30から搬出して回収
される。
【0057】更に塗膜側ロール33への塗膜Wcの付着
力を減少してスクレーパ37による塗膜の掻き取り回収
を容易にするため塗膜側ロール33を冷却するロール冷
却手段が設けられている。
【0058】このロール冷却手段の一実施例を図14乃
至図16によって説明する。
【0059】図14はロール冷却手段の既要を示す説明
図であって、符号38は、回転駆動装置36によって回
転駆動される樹脂素材側ロール34或いは回転駆動装置
35によって回転駆動される塗膜側ロール33のいずれ
か一方或いは両ロール33、34、本実施例では塗膜側
ロール33を冷却する冷却手段である。
【0060】冷却手段38は、塗膜側ロール33の回転
駆動装置35に連結しない側の端部に接続されて塗膜側
ロール33内に冷却液を供給及び排出するための接続具
38iと冷却液貯蔵タンク38cとを連結する流入管3
8a及び排出管38bを有し、流入管38aには冷却液
貯蔵タンク38cから接続具38iを介して塗膜側ロー
ル33内に冷却液を圧送するためのポンプ38dが、排
出管38bには接続具38i側から順に塗膜側ロール3
3から回収される冷却液温度を検出する温度センサ38
f及び冷却液を冷却するためのラジエータ38hが設け
られている。
【0061】更に冷却手段38は、温度センサ38fか
らの温度検出信号に従ってポンプ38dを回転駆動する
モータ等の回転駆動装置38eの回転を制御するポンプ
駆動制御回路38gを有している。
【0062】一方塗膜側ロール33は、図15にその断
面図、図15(a)にIV−IV線断面図及び図16に
断面斜視図を示すように、ロール本体33Aと、連結部
材33Bと、環状部材33Cとを有し、ロール本体33
Aはその一端側が塗膜側ロール支持部材39aに回転可
能に支持され、回転駆動装置35によって回転駆動され
る回転軸33b及び回転軸33bを囲むように環状部材
嵌合溝33cが、他端部に連結部材嵌合凹部33dが各
々形成されている。更にロール本体33Aのロール表面
33aの近くには環状部材嵌合溝33cと連結部材嵌合
溝33dとの間を連通する複数の冷却液管路33eが形
成されている。
【0063】連結部材33Bは連結部材嵌合溝33d内
に嵌合する本体部33fと本体部33fから突出して塗
膜側ロール支持部材39aに回転可能に支持される回転
軸33gを有し、回転軸線に沿って回転軸33gから本
体部33fに達する有底の冷却液排出管路33h、ロー
ル本体Aに形成された冷却液管路33eと一端が連通す
る補助冷却液管路33i、補助冷却管路33iと冷却排
出管路33hとを連結する供給側連結管路33jと排出
側連結管路33k及び補助冷却液管路33iの他端が開
口する環状部材嵌合溝33cが形成されている。
【0064】環状部材33Cは、側面に断面U字状の溝
33rを有する環状形であって、ロール本体33Aの環
状部材嵌合溝33cに嵌入することにより環状部材嵌合
溝33cの底部と溝33rによって各冷却液管路33e
の端部を互に連通する連通管路33sを、また連結部材
33Bに形成した環状部材嵌合溝33cに嵌合すること
により各補助冷却液管路33iの端部を連通する連通管
路33sを各々形成する。
【0065】一方接続具38iは、注入管38aに接続
する入口38k及び排出管38bに接続する排出口38
mを有し、排出口38mの他端がベアリング38nを介
して冷却液排出管路33dから延設する連結管38pと
相対回転を許容して結合されるケーシング38j及び入
口38kから排出口38m、連結管38p内を間隙をも
って貫通して先端が冷却液排出管路33h内に開口する
内管38qから構成され、ケーシング38jは塗膜側ロ
ール支持部材39aに設けられている。
【0066】そして、温度センサ38fが、排出管38
b内の冷却温度を検出し、その所定温度上昇に従ってポ
ンプ駆動制御回路38gからの出力値、例えば電流を増
大せしめ、駆動装置38eによって駆動されるポンプ3
8dによる冷却液の流量を増大せしめ、注入管38aを
介して接続具38iの入口38k及び内管38gを経由
して内管38g先端からの冷却液圧送量を増大させて回
転駆動される塗膜側ロール33の冷却液排出管路33h
内に供給される。
【0067】冷却液排出管路33h内に圧送された冷却
液は供給側連結管路33jから冷却液管路33e内に圧
送され、各冷却液管路33e、補助冷却液管路33i、
連通管路33s、33s内を流動し、ロール表面33a
近くを往復流動して塗膜側ロール33、特にロール表面
33aを冷却してロール33の温度上昇を抑える。
【0068】冷却側ロール33を冷却した冷却液は排出
側連結管路33kから排出管路33hへ、さらに連結管
38p内を通り、接続具38iの排出口38m及び排出
管38bを介してラジエータ38hへ圧送され、ラジエ
ータ38hで放熱冷却されて冷却液貯蔵タンク38cへ
回収される。
【0069】また塗膜側ロール33が冷却され、温度セ
ンサ38fによる検出温度が低下するとポンプ駆動制御
回路38gからの出力を減少せしめ、ロール33への冷
却液圧送量を減少させて冷却能力を減少させ、塗膜側ロ
ール33の温度を一定に制御する。
【0070】図17(a)は温度センサ38fによる塗
膜側ロール33から排出された冷却液温度と、塗膜側ロ
ール33のロール表面33aからスクレーパ37によっ
て塗膜側ロール33に付着した塗膜Wcを掻き取り除去
した後の塗膜側ロール33のロール表面33aへの塗膜
Wcの付着残存率との関係を示す図であり、図17
(b)は塗膜側ロール33と樹脂素材側ロール34とに
より塗膜Wcを剥離した際の塗膜剥離率と冷却液温度検
出温度との関係を示す図である。これら図17(a)、
(b)から塗膜側ロール33を所定温度以下に維持した
状態下、特に塗膜側ロール33から排出される冷却液が
40℃以下において塗膜側ロール33への塗膜付着残存
率の低減が顕著であり、また塗膜剥離率の高維持が可能
である。
【0071】上面塗膜剥離装置30で塗膜Wcが剥離さ
れた樹脂素材Wbは、搬送装置70によって次の下面塗
膜剥離工程Fの機能を果たす下面塗膜剥離装置40へ搬
送される。
【0072】搬送装置70は、モータ等の回転駆動装置
72によってチェーン、ベルト等の伝達手段73等を介
して回転駆動される上側ロール76と下側ロール77と
からなる複数、本実施例では5対のロール対75がフレ
ーム71に設けられている。
【0073】各ロール対75の相対向して設けられた上
側ロール76と下側ロール77は、上側塗膜剥離装置3
0から供給された樹脂素材Wbを互に協働して挟み込
み、順次下面塗膜剥離装置40側へ搬送するよう互に逆
方向に回転駆動され、しかも回転周速度の異なる塗膜側
ロール33と樹脂素材側ロール34との間で押圧され塗
膜Wcを剥離する際、塗膜側ロール33が樹脂素材側ロ
ール34の回転周速度より大なる回転周速度で回転駆動
されることから、下方へ弓なりに反って湾曲変形した樹
脂素材Wbを平板状に形状修正するために、下側ロール
77の回転周速度が上側ロール76の回転周速度に比べ
大なるように上側ローラ76及び下側ローラ77の回転
速度が設定されている。
【0074】下面塗膜剥離装置40は、搬送された樹脂
素材Wbを次のホッパ80等の回収部に導くガイド部4
2が設けられ、ガイド部42の途中には樹脂素材Wbの
下面に施された塗膜(図示せず)を剥離するための一対
の樹脂素材側ロール43と塗膜側ロール44とが対向配
設されている。
【0075】図18に要部斜視図を示すように樹脂側ロ
ール43は下面塗膜剥離装置40の支持フレーム41に
樹脂側ロール支持部材49aによって両端が支持され、
昇降手段49によって上下動可能に設けられ、自在継手
45aを介して回転駆動装置45によって回転駆動され
る。一方塗膜側ロール44は樹脂側ロール43と対向し
て支持部材41aによって支持フレーム41に支持さ
れ、回転駆動装置46によって回転駆動される。
【0076】樹脂側ロール43と塗膜ロール44とは各
々回転周速度が互に異なり、塗膜側ロール44が樹脂素
材側ロール43の回転周速度より大なる回転周速度で回
転駆動され、かつ両ロール43、44間に供給された樹
脂素材を圧延するよう互に逆方向に回転駆動される。
【0077】従って樹脂素材Wbは樹脂素材側ロール4
3及び樹脂素材側ロール44の押圧力によって圧延さ
れ、かつ両ロール43、44間の回転周速度の差に基づ
いて樹脂素材Wbと下面に施された塗膜との間に剪断ズ
リ応力が加わり樹脂素材Wbから塗膜が剥離される。
【0078】塗膜側ロール44のロール表面44aに近
接して塗膜側ロール44の表面に付着する塗膜を掻き取
るスクレーパ47及びスクレーパ47によって掻き取ら
れた塗膜を下面塗膜剥離装置40から搬出するベルトコ
ンベア47aが設けられ、更に塗膜側ロール44への塗
膜の付着力を軽減し、スクレーパ47による塗膜の掻き
取りを容易にするため上面塗膜剥離装置30と同様のロ
ール冷却手段が設けられている。
【0079】上記実施例において、突出部剪断工程Aに
使用される突出部剪断装置10の剪断ロール14に形成
される剪断刃14aをロール表面周方向に蛇行して伸び
る環状の凸部によって形成し、この剪断刃14aを溝部
14bを介してロール回転軸線方向に複数列設した場合
を例に説明したが、図19に斜視図を示すように、ロー
ル表面中央に対して略対称で、支持ロール13と協働し
て樹脂部材Waを圧延する際、剪断ロール14の回転に
伴って樹脂素材Wbとの圧接部位が順次ロール表面中央
側からロール表面側端側方向へ変移する螺旋状の凸部に
よって剪断刃14aを形成することも可能である。
【0080】このように構成することにより、支持ロー
ル13と剪断ロール14との間に供給された樹脂部材W
aを圧延する際に、樹脂部材Waの樹脂素材Wbから突
出するリブ等の突出部Wfは、剪断刃14a間の溝部1
4b内に挿入され、螺旋状の剪断刃14aによって剪断
除去されて平板状となり、かつ剪断ロール14のロール
表面に形成された螺旋状の剪断刃14a間の溝部14b
内に突出部Wf及び樹脂素材Wbの表面が食い込み、樹
脂部材Waの塗膜Wc側に対して樹脂素材Wbの表面側
により多くのロール回転軸線外向きの延伸力が作用せし
められ、樹脂部材Waを塗膜Wc側に対して樹脂素材W
b側が大きく延伸した塗膜Wc側を短辺とする台形断面
の樹脂部材Waに形状修正される。
【0081】従って突出部剪断装置10による突出部W
fの剪断と同時に樹脂部材Waを台形断面に形状修正が
行われ、前処理工程Aにおける端部処理装置20を廃止
することが可能になり、塗膜除去装置1の簡素化及び装
置全体の小型化並びに設備費の削減が期待できる。
【0082】また上記各実施例では、突出部剪断装置1
0のロールを支持ロール13と剪断ロール14とによっ
て塗装樹脂部材Waを圧延して剪断ロール14の剪断刃
14aによって塗装樹脂部材Waの一側から突出する突
出部Wfを剪断除去したが、支持ロール13に代えて剪
断ロール14を用いることにより、塗装樹脂部材Waの
両面から突出する突出部を同時に剪断除去するよう構成
することも可能であり、突出部剪断装置10を複数連続
的に配設することも可能である。
【0083】上記実施例では、下面塗膜剥離工程E及び
この工程Eとしての機能を果す下面塗膜剥離装置40を
有する塗膜剥離装置1について記載したが、樹脂部材W
aの下面に塗膜が施されていない場合には下面塗膜剥離
装置40を省略することも可能であり、また上面塗膜剥
離装置10及び下面塗膜剥離装置40等を複数連続的に
配設することにより塗膜剥離をより確実なものとするこ
とができる。以上説明では、自動車のバンパの塗膜除去
について記載したが、他の塗装が施された塗装樹脂製品
の塗膜除去に広く適用し得る。
【0084】
【発明の効果】以上説明した本発明による塗装樹脂製品
の塗膜除去装置によれば、少なくとも一方のロール表面
に剪断刃を有して互に対向するロールによって圧延して
塗膜を有する塗装樹脂部材の突出部を剪断除去して平板
状に形状修正し、この形状が修正された樹脂部材を回転
周速度の異なる塗膜側ロールと樹脂素材側ロール間にお
いて圧延して、かつ樹脂素材と塗装との間に剪断ズリ応
力を加えることにより樹脂素材から塗膜を剥離すること
から、塗膜の除去効率の極めて高い樹脂素材が得られ、
高品質のリサイクル樹脂製品の生産を可能にし、かつ安
価に得られ、更に従来の塗膜除去方法に比べ、溶剤等を
用いる必要がないことから毒性がなく、環境安全性に優
れ、かつ処理能力に優れる等本発明特有の効果を有し、
広分野の塗装樹脂製品のリサイクルに貢献すること大な
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における塗装樹脂製品の塗膜除去装置の
一実施例を説明するための塗装樹脂製品のリサイクル方
法の概要説明図である。
【図2】本発明における塗膜除去装置の一実施例の概要
を示す全体説明図である。
【図3】本実施例に使用される突出部剪断装置の支持ロ
ールの要部斜視図である。
【図4】同じく、突出部剪断装置の剪断ロールの要部斜
視図である。
【図5】(a)は図4のI−I線断面図であり、(b)
は図4のII−II線断面図、(c)は剪断ロールのロ
ール表面展開図である。
【図6】同じく、突出部剪断装置の作動説明図である。
【図7】同じく、突出部剪断装置の剪断ロール付着物除
去機構の一部破断説明図である。
【図8】本実施例に使用される搬送装置の要部説明図で
ある。
【図9】本実施例に使用される端部処理装置の要部斜視
図である。
【図10】同じく端部処理装置の塗膜側圧延ロール及び
樹脂素材側圧延ロールの要部斜視図である。
【図11】同じく、端部処理装置による塗装部材の形状
修正を説明する塗装部材の断面図である。
【図12】本実施例に使用される上面塗膜剥離装置の要
部斜視図である。
【図13】同じく、上面塗膜剥離装置の作動を説明する
図である。
【図14】同じく、上面塗膜剥離装置のロール冷却手段
の概要説明図である。
【図15】同じく、ロール冷却手段の概要説明図であ
る。
【図16】同じく、ロール冷却手段の概要説明図であ
る。
【図17】同じく、塗膜側ロールへの塗膜付着残存率及
び塗膜剥離率の説明図である。
【図18】同じく、下面塗膜剥離装置の要部斜視図であ
る。
【図19】同じく、本実施例に使用される他の突出部剪
断装置の剪断ロールの要部斜視図である。
【図20】従来の塗膜剥離装置の説明図である。
【符号の説明】
1‥‥‥‥‥‥塗膜剥離装置 13‥‥‥‥‥支持ロール 14‥‥‥‥‥剪断ロール 14a‥‥‥‥剪断刃 14a‥‥‥‥溝部 18‥‥‥‥‥剪断ロール付着物除去機構 18b‥‥‥‥スライダ 18c‥‥‥‥スライダ受 18d‥‥‥‥ガイドピン 18e‥‥‥‥ガイドローラ 18f‥‥‥‥スクレーパピン 20‥‥‥‥‥端部処理装置 23‥‥‥‥‥塗膜側圧延ロール 23a‥‥‥‥螺旋状溝 24‥‥‥‥‥樹脂素材側ロール 24a‥‥‥‥螺旋状溝 30‥‥‥‥‥上側塗膜剥離装置 33‥‥‥‥‥塗膜側ロール 34‥‥‥‥‥樹脂素材側ロール 40‥‥‥‥‥下側塗膜剥離装置 43‥‥‥‥‥樹脂素材側ロール 44‥‥‥‥‥塗膜側ロール Wa‥‥‥‥‥樹脂部材 Wb‥‥‥‥‥樹脂素材 Wc‥‥‥‥‥塗膜 Wf‥‥‥‥‥突出部 A‥‥‥‥‥‥前処理工程 B‥‥‥‥‥‥突出部剪断工程 C‥‥‥‥‥‥端部処理工程 D‥‥‥‥‥‥塗膜剥離工程 E‥‥‥‥‥‥上面塗膜剥離工程 F‥‥‥‥‥‥下面塗膜剥離工程
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】連結部材33Bは連結部材嵌合溝33d内
に嵌合する本体部33fと本体部33fから突出して塗
膜側ロール支持部材39aに回転可能に支持される回転
軸33gを有し、回転軸線に沿って回転軸33gから本
体部33fに達する有底の冷却液排出管路33h、ロー
ル本体33Aに形成された冷却液管路33eと一端が連
通する補助冷却液管路33i、補助冷却管路33iと
冷却排出管路33hとを連結する供給側連結管路33
jと排出側連結管路33k及び補助冷却液管路33iの
他端が開口する環状部材嵌合溝33cが形成されてい
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】環状部材33Cは、環状形であって、ロー
ル本体33Aの環状部材嵌合溝33cに嵌することに
より隣接する各冷却液管路33eの端部を相互に連通す
る連通管路33sを閉塞し、ロール本体33A内に冷却
液の循環通路を形成する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】一方接続具38iは、注入管38aに接続
する入口38k及び排出管38bに接続する排出口38
mを有し、排出口38mの他端がベアリング38nを介
て回転軸33gの一端にねじ止めされた連結管38p
と相対回転を許容して結合されるケーシング38j及び
入口38kから排出口38m、連結管38p及び冷却液
排出管路33h内を間隙をもって貫通して先端が供給側
連結管路33j内に開口する内管38qから構成され、
ケーシング38jは塗膜側ロール支持部材39aに設け
られている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正内容】
【0067】供給側連結管路33j内に圧送された冷却
は冷却液管路33e内に圧送され、各冷却液管路33
e、補助冷却液管路33i、連通管路33s内を流動
し、ロール表面33a近くを循環流動して塗膜側ロール
33、特にロール表面33aを冷却してロール33の温
度上昇を抑える。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方のロール表面に、そのロ
    ール表面周方向に沿って延び、かつ蛇行する環状の凸部
    からなるロール回転軸線方向に複数列設された剪断刃を
    有する相対向して配設された一対のロールによって圧延
    して前記剪断刃によって塗膜を有する塗装樹脂部材から
    突出する突出部を剪断除去する前処理装置と、互に対向
    配設された回転周速度の異なる一対のロールによって上
    記塗装樹脂部材を圧延し、かつ樹脂素材と塗膜との間に
    剪断ズリ応力を付与して樹脂素材から塗膜を剥離除去す
    る塗膜剥離装置とを有することを特徴とする塗装樹脂製
    品の塗膜除去装置。
  2. 【請求項2】 剪断刃のロール回転軸線方向幅が、ロー
    ル表面周方向に亙って一定であり、かつ隣設する剪断刃
    間に位置する溝部がロール表面周方向に沿って蛇行する
    環状であって、この溝部のロール回転軸線方向幅がロー
    ル表面周方向に亙って一定である請求項1に記載の塗装
    樹脂製品の塗膜除去装置。
  3. 【請求項3】 溝部に頂部が嵌入するスクレーパピンを
    具備する剪断ロール付着物除去機構を有する請求項1ま
    たは2に記載の塗装樹脂製品の塗膜除去装置。
  4. 【請求項4】 スクレーパピンが、溝部の蛇行に追従し
    てロール回転軸線方向に往復動可能である請求項3に記
    載の塗装樹脂製品の塗膜除去装置。
  5. 【請求項5】 剪断ロール付着物除去機構が、スクレー
    パピンと、スクレーパピンを支持するスライダと、スラ
    イダに設けられて回転する剪断刃の側面上を転動するガ
    イドローラを具備してスライダをロール回転軸線方向に
    往復動せしめるガイドピンと、スライダをロール回転軸
    線方向の往復動を許容して支持するスライダ受を有する
    請求項3または4に記載の塗装樹脂製品の塗膜除去装
    置。
  6. 【請求項6】 少なくとも一方のロール表面に、ロール
    表面中央に対して略対称となり異なる螺旋方向に伸びる
    螺旋状の凸部からなる剪断刃を有する相対向して配設さ
    れた一対のロールによって圧延して前記剪断刃によって
    塗膜を有する塗装樹脂部材から突出する突出部を剪断除
    去し、かつ樹脂部材を塗膜側が樹脂素材側に対して短辺
    となる断面形状に形状修正する前処理装置と、互に対向
    配設された回転周速度の異なる一対のロールによって上
    記塗装樹脂部材を圧延し、かつ樹脂素材と塗膜との間に
    剪断ズリ応力を付与して樹脂素材から塗膜を剥離除去す
    る塗膜剥離装置とを有することを特徴とする塗装樹脂製
    品の塗膜除去装置。
  7. 【請求項7】 剪断刃が、ロールの回転に伴って塗装樹
    脂部材との圧接部位が順次ロール表面中央側からロール
    表面側端側へ変移する螺旋状である請求項6の塗装樹脂
    製品の塗膜除去装置。
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