JPH0828124B2 - 照明器具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は例えば棚下等として使用される照明器具に関
する。

〔従来の技術〕

第４図から第６図は従来の照明器具を示しており、こ
れらの図中１は略直角をなして互いに連なる一辺2aおよ
び他辺2bを有した板金製の器具本体で、その内面は反射
面となっている。器具本体１の一辺2aの下面に固定した
一対のソケット取付け金具３は、これらに取付けたラン
プソケット４を介して棒状ランプ５を支持している。器
具本体１の下面には上記一辺2aの下面に固定された安定
器等の点灯用部品６を覆い隠す反射板７がねじ８で取付
けられている。そして、ランプ５を覆う透光性のカバー
９は、その上縁引掛け部9aを上記一辺2aの先端縁に形成
した引掛け溝部2cに引掛けるとともに、下縁係合部9bを
反射板７に形成した段部7aに引掛けて設けられている。
また、器具本体１と反射板７とカバー９の夫々の長さ方
向端部が形成する器具端部の外周には、キャップ状をな
す側板10が押込んで嵌合されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

このような構成において、板金製の器具本体１はプレ
ス加工により成形されるが、その長さ方向両端部は強度
的に弱く、特に長さ方向と直角な方向の幅寸法が大きい
上記一辺2aにおいては、プレス加工後に第６図に示すよ
うに端部に波を打つような変形を生じ易い。そして、こ
のような変形があると側板10を嵌合する場合の障害とな
り、組立て作業性を損うという問題がある。

本発明の目的は、器具本体の端部への側板の嵌合が容
易で組立て作業性を向上できる照明器具を得ることにあ
る。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明の照明器具におい
ては、略直角をなして互いに連なる一辺及び他辺を有し
た板金製の器具本体と、上記一辺の外面に重なる覆い板
部に略直角にソケット装置板部を連ねてＬ形をなし、上
記器具本体の一辺の長さ方向両端部にこの端部の略全体
にわたって夫々被着される一対のランプソケット取付け
金具と、上記器具本体の内面を覆って設けられる反射板
と、この反射板の反射面に対向して配設されるランプを
覆って設けられる透光性のカバーと、キャップ状をなし
上記器具本体の他辺、上記反射板およびカバーの夫々の
長さ方向端部と上記ランプソケット取付け金具とが形成
する器具端部の外周に嵌合される一対の側板とを具備し
たものである。

〔作用〕

本発明の照明器具の構成では、ランプソケット取付け
金具が器具本体の一辺の長さ方向両端部の略全体を覆っ
て、これら端部に装着されている。つまり、上記取付け
金具の覆い板部が上記一辺の端部外面全体を覆ってい
る。そして、器具端部に嵌合される側板は上記ランプソ
ケット取付け金具の覆い板部を案内として上記器具端部
に嵌合される。したがって、器具本体の一辺の端部にこ
れが波を打つような変形を生じていても、この一辺の端
部が上記側板の嵌合作業時に側板の開口縁と干渉するこ
とが妨げられ、上記変形が側板の嵌合作業に悪影響を与
えることがなくなる。

〔実施例〕

第１図から第３図を参照して本発明の一実施例を以下
説明する。

第２図および第３図に示すように組立てられる照明器
具は、器具本体11と、一対のソケット取付け金具12と、
一対のランプソケット13と、けい光ランプ14と、反射板
15と、カバー16と、点灯用部品17と、一対の側板26など
を具備して構成されている。

器具本体11は板金をプレス成形により折曲げてなるも
ので、これは第１図および第２図に示すように略直角を
なして互いに連なる一辺18および他辺19を有している。
なお、この実施例の場合には上記一辺18は棚下面に臨む
ように水平方向に沿っている。一辺18の先端縁18aは図
中下向きに折曲げられている。さらに、第２図に示すよ
うに一辺18の内面には安定器等の点灯用部品17が固定さ
れている。また、図において垂直方向に沿っている他辺
19の先端縁19aは図中前向きに折曲げられている。

一対のソケット取付け金具12は器具本体11の金属板よ
りも強度が強く夫々Ｌ形をなしているとともに、上記一
辺18の長さ方向と直角方向に沿う幅寸法Ａよりも長く
（その長さを第１図中寸法Ｂで示す。）形成されてい
る。これらの金具12はその覆い板部12aを上記一辺18の
長さ方向両端部外面に重ねて、これら両端部の略全体に
わたって夫々被着されている。そして、上記の寸法関係
（Ａ＜Ｂ）によりソケット取付け金具12の前半分は上記
一辺18の前方へ突出されている。なお、上記金具12と一
辺18との連結は第１図に示す止めねじ等の固定具20で実
施されているが、溶接や爪係合などにより行うようにし
てもよい。

これらソケット取付け金具12の上記覆い板部12aに略
直角に連なるソケット装置板部12bの前側部分にはラン
プソケット13が取付けられている。この取付けは第１図
中矢印方向に挿入されるねじ等の固定具21等により行わ
れている。一対のランプソケット13は相対向して設けら
れているとともに、これらの間に棒状をなすけい光ラン
プ14を着脱可能に支持している。

上記反射板15は板金をプレス成形して得たもので、本
体カバー部15aと、反射部15bとを有している。本体カバ
ー部15aには引掛け段部22が長さ方向全体にわたって成
形されている。また、反射部15bの先端縁部には断面Ｖ
状の引掛け溝23が成形されているとともに、反射部15b
の長さ方向両端部には上記ソケット13が挿通する凹部24
が夫々設けられている。

この反射板15は第２図に示すように器具本体11の内面
を覆って設けられている。すなわち、この反射板15は本
体カバー部15aの反射部15bに連なった部分を上記先端縁
18aに当接して位置決めされ、その状態で反射部15bの長
さ方向両端部をねじ等の固定具25により、上記取付け金
具12の覆い板部12aにおける前方突出部分に固定して設
けられている。それによって、本体カバー部15aが器具
本体11の内面を覆って配置されるとともに、反射部15b
が一対のソケット取付け金具12の前方突出部分間にわた
って配置されている。

カバー16は透光性の合成樹脂等により形成されてい
る。このカバー16の長さ方向に沿う両縁の一方は係合縁
16aとなっており、また他方は断面略Ｖ状に曲げられた
引掛け縁16bとして形成されている。そして、このカバ
ー16は、その弾性を利用して係合縁16aを引掛け段部22
に引掛け係合するとともに、引掛け縁16bを引掛け溝23
に引掛けることにより、反射板15に上記ランプ14を覆っ
て取付け保持されている。

上記側板26は合成樹脂あるいは金具の成形品であり、
周部に環状周壁を有してキャップ状をなしている。これ
らの側板26は、器具本体11の他辺19、反射板15およびカ
バー16の夫々の長さ方向端部と上記ソケット取付け金具
12とが形成する器具端部の外周に、これを内側に納める
ように嵌合して取付けられており、その取付けによりカ
バー16の動き止めをなしている。

以上の構成の照明器具を組立てるには、まず、ランプ
ソケット13を固定したソケット取付け金具12を、点灯用
部品17が内面に固定された器具本体11の長さ方向両端部
に被せて固定具20で夫々固定する。次ぎに、反射板15を
ソケット取付け金具12に固定具25で固定して、この反射
板15の器具カバー部15aで器具本体11の内面を覆う。そ
して、この反射板15の取付け時には、その凹部24を通し
てランプソケット13が露出される。この後に、相対向す
るランプソケット13間にけい光ランプ14を支持させてか
ら、このランプ14を覆うカバー16を反射板15に引掛けて
保持する。なお、その手順は記述の通りである。最後に
側板26を、器具本体11の他辺19、反射板15およびカバー
16の夫々の長さ方向端部と上記ソケット取付け金具12と
が形成する器具端部の外周に嵌合する。以上の手順によ
り第１図および第２図に示す照明器具の組立てが完了す
る。

そして、上記組立てにおける最後工程は次ぎの理由で
容易に行うことができる。すなわち、上記構成によれ
ば、ランプソケット取付け金具12は器具本体11の一辺18
の長さ方向両端部の略全体を覆って、これら端部に装着
されている。つまり、器具本体11の一辺18の端部にこれ
が波を打つような変形を生じていても、その変形は上記
一辺18の端部外面に重なっている上記取付け金具12の覆
い板部12aにより覆い隠すことができる。そして、上記
器具端部に側板26を押込んで嵌合させる際においては、
この側板26の環状周壁は上記ランプソケット取付け金具
12の覆い板部12aを案内として上記器具端部に嵌合され
る。

したがって、器具本体11の一辺18の端部にこれが波を
打つような変形を生じていても、この一辺18の端部が側
板26の嵌合作業時に側板26の開口縁と干渉することが妨
げられる。よって、上記変形が側板26の嵌合作業に悪影
響を与えることがなくなるものであり、そのため側板26
の嵌合作業を容易に実施できる。なお、以上のような作
用効果を得るのに部品点数の増加を伴うことなく実施で
きるとともに、この実施例では器具本体11の内面を反射
面に形成する必要がない。

なお、本発明は上記棚下灯以外の照明器具にも適用で
きることはもちろんであり、また第４図から第６図を用
いて説明した従来の照明器具においても、そのランプソ
ケット取付け金具を上記構成のＬ形として、その長さを
一辺の幅と略同じにすることにより実施できる。

〔発明の効果〕

以上のように構成された本発明によれば、ランプソケ
ット取付け金具をＬ形として、これを板金製器具本体の
一辺の端部にその略全体にわたって被着し、この金具の
上記一辺の端部外面に重なった覆い板部を案内として、
キャップ状の側板を嵌合できるようにしたことにより、
板金製器具本体の端部に発生する波打ち変形が、側板の
嵌合作業の障害となることを防止して、器具本体の端部
への側板の嵌合が容易で組立て作業性を向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図は本発明の一実施例を示し、第１図は
分解斜視図、第２図は断面図、第３図は斜視図である。
第４図から第６図は従来例を示し、第４図は分解斜視
図、第５図は断面図、第６図は器具本体の端部とこれに
嵌合される側板とを示す斜視図である。 11……器具本体、12……ソケット取付け金具、12a……
覆い板部、12b……ソケット装着板部、14……ランプ、1
5……反射板、16……カバー、18……一辺、19……他
辺、26……側板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】略直角をなして互いに連なる一辺及び他辺
   を有した板金製の器具本体と、上記一辺の外面に重なる
   覆い板部に略直角にソケット装置板部を連ねてＬ形をな
   し、上記器具本体の一辺の長さ方向両端部にこの端部の
   略全体にわたって夫々被着される一対のランプソケット
   取付け金具と、上記器具本体の内面を覆って設けられる
   反射板と、この反射板の反射面に対向して配設されるラ
   ンプを覆って設けられる透光性のカバーと、キャップ状
   をなし上記器具本体の他辺、上記反射板およびカバーの
   夫々の長さ方向端部と上記ランプソケット取付け金具と
   が形成する器具端部の外周に嵌合される一対の側板とを
   具備したことを特徴とする照明器具。