JPH0828024B2 - ディスク装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はディスク装置、さらに詳細にはディスクを収
納したディスクカセットが挿入あるいは排出されるディ
スク装置に関する。

［従来の技術］ 従来ディスク装置、例えば磁気ディスク装置には、磁
気ディスク（フロッピーディスク）を収納したディスク
カセットが用いられており、ディスクカセットを磁気デ
ィスク装置に挿入したときは、シャッタレバーがディス
クカセットのシャッタに係合してディスクカセットの挿
入とともにシャッタを開放させ磁気ヘッドをディスクに
接触させて記録あるいは再生を行なっている。またディ
スクカセット排出時には、逆に磁気ヘッドをディスクか
ら離すとともに排出動作にともなってディスクカセット
のシャッタを閉じさせている。

［発明が解決しようとする問題点］ このような従来のディスク装置では、カセット排出時
排出ボタンを押すことによってかなりの付勢力でカセッ
トを排出させるので、ディスクカセットがディスク装置
から排出し過ぎたり、またカセットの排出量にばらつき
が発生する等の問題があった。これを解決するためにカ
セットの移動に制動をかける方法が考えられているが、
この場合にはカセット挿入時制動による負荷抵抗が発生
することになりカセット装填の操作性が悪くなるという
問題がある。

従って本発明は、上述したような問題点を解決するた
めになされたもので、ディスクカセットの挿入、排出を
確実にし、しかも操作性よく行なうことができるディス
ク装置を提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 上述した問題点を解決するため、本発明のディスク装
置によれば、 ディスクカセットから離間する第１の回動方向と、前
記カセットに接触して制動をかける第２の回動方向に回
動可能に軸支され、かつ、長穴を介し所定範囲内で前記
カセットの挿入、排出方向に変位可能に設けられた制動
部材と、 この制動部材を前記第１の回動方向及び前記カセット
の挿入方向に付勢する付勢手段と、 前記カセットの移動に従動して前記カセットのヘッド
ウインドウを開閉させるとともに、前記制動部材を前記
第２の回動方向及び前記カセットの排出方向に押圧する
シャッタレバーとが備えられ、 前記カセットの挿入前には、前記付勢手段の付勢と前
記シャッタレバーの押圧によって、前記制動部材は前記
カセットから離間し、かつ前記カセットの排出方向に変
位した第１の位置に位置させられ、 前記カセットの挿入に伴ない、前記シャッタレバーの
押圧が解除されて、前記制動部材が前記付勢手段の付勢
により前記第１の位置から、前記カセットに対する離間
状態のままで前記カセットの挿入方向に移動した第２の
位置へ変位させられ、 前記カセットの排出時には、排出量に応じて、前記制
動部材が先ず前記シャッタレバーの押圧により前記第２
の位置から前記カセットに接触し制動をかける第３の位
置に回動させられ、その後、更に前記シャッタレバーの
押圧により前記カセットの排出方向に変位させられると
共に前記付勢手段の付勢により前記第１の回動方向へ回
動されて前記第１の位置に復帰する構成を採用した。

［作用］ このような構成では、ディスクカセット挿入時には、
ディスクカセットの移動に何ら制動力がかからず操作性
が向上し、またカセット排出時には制動がかかるので、
カセット排出量のばらつきを少なくし、極端な排出を防
止することができる。

［実施例］ 以下、図面に示す実施例に従い、本発明を詳細に説明
する。

第１図〜第３図には、本発明実施例に係るディスク装
置（以下、磁気ディスク装置を例にとって説明する）が
図示されている。符号10で示すものは磁気ディスク装置
で、カセットの側壁13にカバー11を取り付けることによ
り全体が箱状に構成されている。

カセットガイド12にはシャッタ支柱15を中心に揺動自
在に軸承されたシャッタレバー16が設けられている。こ
のシャッタレバー16は一端がカセットガイドの突起12a
に、また他端がシャッタレバーの突起16aに係合したシ
ャッタばね17を介してシャッタレバー16を反時計方向に
付勢し、シャッタレバー16の先端16cが後述する制動レ
バー30に当接するように取り付けられている。またシャ
ッタレバー16にはシャッタピン18が植設されており、こ
の植設ピン18は、カセットガイド12に形成された扇形の
透孔12bから突出し、カセットガイド12の下面に沿って
案内されるディスクカセット40の凹部40aと係合しディ
スクカセット40のシャッタ41をカセットの矢印Ａ方向へ
の移動に応じてＢ方向に移動させる。

シャッタ41にはシャッタウインド41aが形成されてお
り、ディスクカセット40が完全に挿入された場合には、
シャッタ41はそのウインド41aがカセットのヘッドウイ
ンド40bと一致し、磁気ヘッド20がディスクカセット内
のディスク42に摺接できるようになる。一方ディスクカ
セットが排出された場合には、シャッタ41が閉じて、ヘ
ッドウインドが閉鎖するように構成されている。

またディスクカセットの移動路に制動レバー30が設け
られている。この制動レバー30は一端がカセットガイド
12に、また他端が制動レバー30の突起30aに取り付けら
れたコイルばね32を介してカセット挿入口から離れる方
向に付勢されている。この制動レバー30には長穴30bが
形成され、この長穴にはカセットガイド12に固定された
制動支柱31が嵌合する。

制動レバー30の磁気ヘッド側の端部30cはシャッタレ
バー16の変位に従って、シャッタレバー16の先端16bあ
るいは16cに当接するように構成される。制動レバー30
の端部30cがシャッタレバー16の先端16cと当接したとき
は、第１図に図示したように制動レバー30の反対側端部
30dが側壁13と接触し、またシャッタレバー16の先端16b
と当接したときは、第３図に図示したように側壁13から
離れ、後述するように制動レバー30の端部30dの制動軸3
3に取り付けられ、摩擦ゴム等でできた制動輪34とディ
スクカセット20の側面が接触するように取り付けられ
る。

なお、第１図において符号44で示すものはディスクカ
セットを排出させるボタンである。

次にこのように構成された装置の動作を説明する。ま
ず、ディスクカセット40が挿入される前は、シャッタレ
バー16と制動レバー30は第１図に図示したような状態に
なっている。従ってディスクカセット40を第１図に図示
したように挿入するときは、制動レバー30の端部30dは
側壁13と接触しており、カセットを挿入してもカセット
は制動輪34と接触することなく進むので、異和感なくカ
セットを円滑に挿入することができる。

カセットがさらに挿入され、カセットの凹部40aにシ
ャッタピン18が係合すると、シャッタレバー16はカセッ
トの挿入とともに支柱15を中心に時計方向に回動され、
シャッタ42を移動させヘッドウインド40bを開放させ
る。この状態が第２図に図示されている。この場合、制
動レバー30はばね32により右方向に引かれた状態になっ
ている。

一方、カセットを排出させる場合には、排出ボタン44
を操作する。このとき、付勢された排出レバー（不図
示）によりカセット40は左方向に移動される。この排出
によりシャッタ41が閉じるとともに第３図に図示した位
置までカセット40が排出されると、シャッタレバー16の
先端16bが制動レバーの端部30cと当接し、制動レバー30
を制動支柱31を中心に少し回動させ、制動論34をカセッ
ト40の側面40cに接触させ、それによりカセットの排出
移動に制動をかける。

続いてカセット40が制動輪34の位置を越えてさらに左
方に排出され、制動輪34とカセット40の接触が解除され
ると、制動レバー30がシャッターレバー16の力により図
３の実線の位置よりさらに時計回りに回動し、この際、
曲面となっている制動レバー30の端部30cがシャッター
レバー16の先端16bの斜面を滑って先端16cに当接するよ
うになる。ここで、先端16cは先端16bに対して角度を有
して形成されているので、制動レバー30はシャッターレ
バー16の先端16bを介して第３図中左方に力を受ける。
制動レバー30には長穴30bが形成されているので、この
左方への付勢力により制動レバー30はコイルバネ32の付
勢力に抗して左方向へ移動するとともに、同時にコイル
バネ32の付勢力により制動レバー30の反時計方向への回
動が生じ、制動輪34が側壁13に当接して制動レバー30の
回動が停止され、第１図の初期状態（第３図では一点鎖
線の位置）に戻る。

このようにカセット挿入時には無負荷状態に、また排
出時のみ制動がかかった状態にすることができる。

なお上述した実施例では、磁気ディスク装置を例にし
て説明したが、光ディスク装置等他のディスク装置にも
利用できるものである。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明によれば、ディスクカセ
ット挿入時にはディスクカセットの移動に制動をかける
ことなく、また排出時にはディスクカセットの移動に制
動をかけるようにしているので、カセットの排出量のば
らつきを少なくするとともに挿入時には負荷抵抗を少な
くし操作性のよいディスク装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はディスク装置の要部の構造を示した一部破断平
面図、第２図及び第３図はディスクカセットの挿入時及
び排出時の動作を説明した平面図である。 10……磁気ディスク装置 12……カセットガイド 16……シャッタレバー 20……磁気ヘッド、30……制動レバー 40……ディスクカセット

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ディスクカセットから離間する第１の回動
   方向と、前記カセットに接触して制動をかける第２の回
   動方向に回動可能に軸支され、かつ、長穴を介し所定範
   囲内で前記カセットの挿入、排出方向に変位可能に設け
   られた制動部材と、 この制動部材を前記第１の回動方向及び前記カセットの
   挿入方向に付勢する付勢手段と、 前記カセットの移動に従動して前記カセットのヘッドウ
   インドウを開閉させるとともに、前記制動部材を前記第
   ２の回動方向及び前記カセットの排出方向に押圧するシ
   ャッタレバーとが備えられ、 前記カセットの挿入前には、前記付勢手段の付勢と前記
   シャッタレバーの押圧によって、前記制動部材は前記カ
   セットから離間し、かつ前記カセットの排出方向に変位
   した第１の位置に位置させられ、 前記カセットの挿入に伴ない、前記シャッタレバーの押
   圧が解除されて、前記制動部材が前記付勢手段の付勢に
   より前記第１の位置から、前記カセットに対する離間状
   態のままで前記カセットの挿入方向に移動した第２の位
   置へ変位させられ、 前記カセットの排出時には、排出量に応じて、前記制動
   部材が先ず前記シャッタレバーの押圧により前記第２の
   位置から前記カセットに接触し制動をかける第３の位置
   に回動させられ、その後、更に前記シャッタレバーの押
   圧により前記カセットの排出方向に変位させられると共
   に前記付勢手段の付勢により前記第１の回動方向へ回動
   されて前記第１の位置に復帰することを特徴とするディ
   スク装置。