JPH08278281A - 電界効果型化学物質検出装置およびそれを用いたdna配列決定装置 - Google Patents

電界効果型化学物質検出装置およびそれを用いたdna配列決定装置

Info

Publication number
JPH08278281A
JPH08278281A JP7082263A JP8226395A JPH08278281A JP H08278281 A JPH08278281 A JP H08278281A JP 7082263 A JP7082263 A JP 7082263A JP 8226395 A JP8226395 A JP 8226395A JP H08278281 A JPH08278281 A JP H08278281A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dna
chemical substance
channel layer
stranded dna
detection device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7082263A
Other languages
English (en)
Inventor
Masataka Shirai
正敬 白井
Kazumune Uematsu
千宗 植松
Juichi Shimada
寿一 嶋田
Toshiyuki Usagawa
利幸 宇佐川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP7082263A priority Critical patent/JPH08278281A/ja
Publication of JPH08278281A publication Critical patent/JPH08278281A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】選択性電界効果型化学物質検出素子の検出感度
を向上させ、処理速度の速いDNA配列決定装置を提供
する。 【構成】イオン選択性電界効果電極のチャネル幅を擬1
次元的にまで短くする。さらにチャネルとなる細線の長
手方向に伝導電子(正孔)の受けるポテンシャルが変調
するような構造をとる。このイオン検出素子を用いて端
から分解されたDNA構成要素の種類を順次検出するこ
とによってDNAの配列を決定する。 【効果】S/N比は、移動度の高い細線の場合にはチャ
ネル幅の比の平方根に比例して向上し、細線中にポテン
シャルの変調がある場合はその平均的な周期とチャネル
幅の比に比例してさらに向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶液中もしくは気体中の
化学物質を高感度で検出できる電界効果型化学物質検出
装置およびそれを用いたDNA配列決定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、電界効果型化学物質検出素子はイ
オン選択性電界効果型電極を利用したものが知られてい
る。これはトランジスタ(FET)のゲート部に検出す
べきイオンと選択的に反応する感応膜を塗布した構造を
持っていることを特徴としている[文献1アイ・イー・
イー・イー トランザクションズ オン バイオメディ
カル エンジニアリング(IEEE Trans. Biomed)70巻1
号(1970),1388−1395参照]。またDNA
配列決定装置は、電気泳動と特定の塩基のところでDN
Aを切る酵素を利用したものが知られている[文献2:
プロシーディングオブ ザ ナショナルアカデミー オ
ブ サイエンシーズ オブ ザ ユー・エス・エイ(Pro
c. Natl. Acad. Sci.)74巻12号1977),5463
−5467参照]。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電界効果型化学物質検
出素子の問題点は検出感度向上に技術的制限があること
である。この検出素子では、図1に示すように、感応膜
が塗布された絶縁膜105は小さいほど感度は良くなる
が、その大きさはリソグラフィーの技術による制限があ
る。このため検出感度にも制限が生じる。またDNA配
列決定装置については、一度に決定することのできる配
列の長さは数百塩基に制限され、しかも一つの装置の中
で並列に処理できるDNAの数も数十に制限されている
という欠点を持ち、このことから処理に時間がかかりす
ぎるという問題がある。従来の技術での処理速度は、1
時間に数万塩基程度である。
【0004】本発明の目的は検出感度のリソグラフィー
からの制限を緩和し、検出感度を向上するとともに、こ
れによって常温もしくはそれ以下の温度で1価のイオン
まで検出可能な電界効果型検出素子を提供することにあ
る。
【0005】本発明の第二の目的は検出感度のリソグラ
フィーからの制限を緩和し、検出感度を向上するととも
に、これによって常温もしくはそれ以下の温度でイオン
化されていない1分子または1原子まで検出可能な電界
効果型検出素子を提供することにある。
【0006】本発明の第三の目的はクーロンブロケード
効果を利用してさらに検出感度を向上させた電界効果型
化学物質検出素子を提供することにある。
【0007】本発明の第四の目的は一度に並列に処理す
ることのできるDNA一本鎖の種類の数と塩基配列の数
に対する制限を取り除く方法および単位時間あたりに決
定できる塩基の数を多くする方法を安価で取り扱いやす
い大きさの装置に対して実現し、提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、半導体
表面に形成した細線状に電子もしくは正孔の流れるチャ
ネル層と、細線状の前記チャネル層の両端にそれぞれの
細線について独立に、もしくは何本かまとめて形成した
電極と、前記チャネル層の伝導性を変化させる手段とを
含んだ構成とすることにより検出感度の向上した電界効
果型化学物質検出装置が提供される。
【0009】本発明によれば上記検出素子において細線
を流れる荷電粒子が受けるポテンシャルが周期的もしく
はランダムに変化しており、伝導に寄与する粒子にとっ
て古典的には存在し得ない領域によって細線があちこち
で分断されているように構成された細線を持つことによ
ってさらに検出感度を向上させた素子が提供される。
【0010】本発明によれば、一本鎖のDNAを図8の
803で示した管の中に電界を使って引き込む手段を設
ける。この時、溶媒中のDNA濃度は10−11 M以
下の状態にしておく。そうすることによってDNAを統
計的に1分子ずつの図8の803の奥の方(図の右の
方)へ誘導することが可能となり、そのための手段を設
ける。
【0011】この1分子のDNAを図8の812の領域
に誘導し、この領域に固定化されたエクソヌクレアーゼ
活性のあるDNA分解酵素で、このDNAを3′or5′
末端から分解する。分解されたDNAは順番に時間の遅
れを持ってさらに図の右の方に誘導されるため、ある程
度の空間的に隔たりを持った状態で領域813に送られ
る。ここに分解されたDNAの塩基の種類を検出する手
段を設け、領域812に保持されたDNA塩基配列を決
定する。このことによって一度に決定することのできる
DNAの塩基数に対する制限がないDNA配列決定装置
を提供することができる。
【0012】特定の種類のDNAが管803に誘導され
る図8に示した一組のDNA配列決定装置(ユニット)
を幾つも並べるとことによって並列に処理することので
きる分子の数についての制限がなく、またこのユニット
自体の寸法が小さく、異なるユニットの設置はほぼ独立
であるため装置全体もあまり大型にならなく一定時間に
決定することのできる配列数が非常に多いDNA配列決
定装置を提供することができる。
【0013】
【作用】図1に従来のイオン選択性電界効果型電極を用
いた検出素子の概略図を示す。イオン選択性電界効果型
電極を用いた検出素子では感応膜がイオンと接触すると
感応部表面電位が変化し、この変化をソース・ドレイン
の二つの電極間を流れる電流の変化として検出する。本
発明では図2(a)で示すように、チャネル層が細線で
構成されているため、イオン感応部でイオンは位置を変
えずに保持されたイオンの担体との間のキャパシタンス
は小さくなる。たとえばチャネルの幅が1/Nになった
とすると、キャパシタンスは約1/Nになる。この時同
時に細線の抵抗はN倍になっており、雑音が細線の抵抗
の作る白色雑音から来るとするとS/N比(信号/雑
音)はソース・ドレイン間の電流を信号とするとき√N
倍になり感度が向上する。
【0014】さらに細線がその長手方向に周期的もしく
は非周期的に伝導電子の受けるポテンシャルが変調して
おり、伝導電子は細線中で島状に分布しており、この島
と島の間を電荷が熱的励起もしくはトンネリングによっ
て通過することによって電流が生じているような構造を
有する細線で素子が構成されることによって、この島の
大きさが従来の2次元のチャネル層を持つ素子の1/M
であったとするとイオンの担体との間のキャパシタンス
は1/NM倍となる。するとS/N比は上記と同様にM
×√N倍になる。このような構成例を図2(b)に示
す。
【0015】また2次元チャネルを細線に分割すること
によってもイオン濃度がある程度高く各細線それぞれが
同様に感応する場合は、細線の幅と細線間のスペースの
比の平方根だけ感度の向上が期待される。
【0016】さらに細線中にある島に着目してその両端
のポテンシャルの高い部分をトンネル接合(301,3
02)、島とイオン担体の間の絶縁膜をゲートキャパシ
タ(303)と見ることができ、細線の一部分を取り出
してみると図3(a)のような回路になっている。いま
イオン担体と島の間のキャパシタンスが十分小さくな
り、(1/C1+1/C2+1/Cg)e^2/2>k
T(k:ボルツマン定数,T:絶対温度,e:電荷素
量)が成立しているとすると、クーロンブロッケード効
果によりさらに感度が向上する。
【0017】図3の306のように微小な電荷によるゲ
ート電極の電位の変化に対するソース・ドレインの変化
の比は利得gmである。また量子力学によれば十分小さ
くなった島の中の電子の準位は離散的で小さなゲート電
圧の変化に対しては十分な利得はとれない(304)。
しかし十分小さな島では島間および島とイオン担体との
間のキャパシタンスが十分小さくなって、クーロンブロ
ッケード効果によりゲートの電位がある値から少しずれ
ただけで電流がf×e(f:伝導に寄与する電子が一つ
の島から隣の島に遷移するまでの平均の時間)だけ変化
する。これによってゲート電位がある特定の値に対して
は実効的に利得が大きくなったのと同じ効果が得られる
(305)。これによって同様にS/N比はr×M×√
N倍(rは古典的描像とクーロンブロッケード効果を入
れた場合との利得の比)になる。また検出すべき原子も
しくは分子と反応してイオンを生成する化学物質を含む
層をイオン感応膜の上に構成することによって特定の中
性粒子についてはイオンと同様の高い感度で検出するこ
とが可能である。
【0018】高感度のイオン検出素子を利用してDNA
の1次構造の決定をすることができる。
【0019】図8の803で示した管の中に一本鎖のD
NAを取り込み、統計的にほぼ1分子ずつ右の方へ輸送
しなければならない。さらに酵素が固定されている領域
に一本のDNA分子を保持し、他のDNA分子はこの領
域に来ないようにしなければならない。これを実行する
ために二つ以上の電極を図9のような構造で配列するこ
とによって管803中の電位分布を変化させる。
【0020】まず、図8について811の領域での電位
分布の変化のさせかたについて説明する。分子量10^
5のDNA分子の移動度は10^(−5)(cm^2sec^
(−1)V^(−1)) 以下である。それ故1秒間に管803
の入り口に入射する分子の数は溶液濃度を10^(−1
1)Mとして、電界がE=1Vcm^(−1)のとき6.0
×10^(−2)個以下である。ここで入り口を1μm×
1μmとした。またこの設定では熱運動を無視してい
る。
【0021】今、管803に入って来るDNA分子の数
をさらにコントロールするために、管803の入り口付
近に配置された二つ以上の電極で図9の領域811での
電位分布を、DNA分子を導きたいときには、図10の
(a),(b)両図において、実線で示された分布に、
導きたくないときには、点線で示された分布にする。実
際にはDNA分子を導きたいときでも実線の電位分布と
点線の電位分布は交互に周期的に切り替える。1周期の
中で実線と点線の時間の割合について実線の方を少なく
することによって事実上いくらでも管803に入射する
分子の数を減らすことができる。
【0022】われわれの目的は管803の中の領域81
2に1分子のDNAを保持することであるから、最初に
1分子のDNAが領域812に入ったら他の分子はこの
812の領域には入ってこないようにブロックしなくては
ならない。なぜなら、この領域で分解された1分子のD
NAについての配列を図8のこの領域より右の方で実行
し、ヌクレオチドに分解される時間の遅れを利用して配
列(一次構造)を決定するからである。
【0023】実際には、あるDNA分子が領域112の
領域に入って3もしくは5末端のヌクレオチドが分解さ
れてさらに右の方へ輸送されていき、この分解されたヌ
クレオチドからの信号が来るとすぐに新たに領域812
に1分子たりとも一本鎖DNAが入ってこないようにブロ
ックする。うまく検出できるためには領域812への平
均1分子一本鎖DNA到来時間間隔は領域812から領
域813の検出素子のある領域まで分解された塩基がド
リフトする時間よりもずっと大きくなければならない。
このような状況は上述の電極構成で実現することができ
る。
【0024】さらに領域811の途中でDNA分子が壁
面に吸着されたとしても別に問題はない。領域813に
ある素子からの信号が来るまで領域812にDNA分子
を呼び込めばよい。しかし分子が領域812に入って信
号が出され初めてからその領域の壁面に分子が(一本鎖
も分解されたヌクレオチドも)吸着されてしまうことは
致命的に良くない。
【0025】上記のDNAのブロックは電極を利用して
次のように行う。図10のグラフで下のグラフのような
電位分布とし、かつ入り口からさらに分子が入ってこな
いように点線の電位にする。図10の下のグラフで示し
た電位分布では812の領域では1分子一本鎖DNAは
電場が弱くて、この領域に固定化された高分子にひっか
かってほとんど動くことができない。しかし高分子に結
びつけられた多数のDNA分解酵素によって分解された
ヌクレオチドは速やかにさらに奥にドリフトしていくこ
とができる。このDNA分解酵素はエクソ活性を持つよ
うにしておき、一本鎖のDNAの3もしくは5末端から
分解していく。そうすると現在知られている分解酵素で
はドリフトを開始する時間について1秒程度の時間の遅
れが隣りあうベースの間に生じる。この時間の差は管8
03をドリフトさせるときには空間的な隔たりとして現
れる。
【0026】あとに示すように、一つ一つのヌクレオチ
ドは4種類のDNAが固定化された領域を通過すること
によって管803をドリフトしてきたベースが4種類の
内どれであるのかを判定する。そして誤って判定する確
率を下げるために、この4種類で1セットのものを管8
03に沿って幾つか並べる(現在の細線を作る技術では
SETもしくはテレグラフノイズ信号を検出するために
はある程度細線は短くなければならない)。そして順番
に分解されたベースを順序よく検出するために4種の1
セットの領域を通過する時間は分解の時間差よりもずっ
と大きいものにしておく。これによって熱および量子的
な揺らぎによって一本鎖DNAのある連続する二つのペ
プチド結合が平均的な分解間隔よりも短い(長い)間隔
で分解したとしても正しく読めるようにする。
【0027】次に一つのヌクレオチドの種類を検出する
仕組みを示す。図11がその検出するための1セットで
あり、アデニン(A)が固定化された領域と書いてある
ところに図11のように一本鎖のDNAを曲げて先端に
チミン(T)が相補的に結合するように固定化する。こ
うすることによって、スッタキングの効果により、より
安定にチミンが相補的に結合する。このDNAが固定化
された領域の真下には3nm程度の薄膜のSiO2 層を
挟んで乱れた細線もしくはトンネルキャパシタが直列に
繋がっているとみなせる細線が配置されている。
【0028】いまこの細線には微小な電流をいつも流し
ておく。そしてたとえばチミンが固定化されるとその持
っているリン酸イオンの電荷による電界のためにクーロ
ンブロッケードが起こり、電流が大きく下がる。基本的
にはこのことを塩基の種類の識別に利用する。今、溶液
中のイオン濃度を1mMの程度にしておく。そうすると
リン酸イオンの電荷はあまり遮蔽されずに細線の電流に
影響を及ぼす。
【0029】しかし溶液中の他のイオンからの信号や間
違って相補的でない塩基からの信号を取り除くことが必
要である。この問題を解決するためのいくつかの工夫を
以下で説明する。
【0030】まず管103の長手方向、DNAが固定化
された面に近いところに塩基間のすべての水素結合の共
鳴エネルギを含むスペクトルを持つレーザ光が入射でき
るようにしておく。さらにこのレーザ光を周期パルス的
に入射させる。今分解された塩基は管の中の上下方向の
調整された弱い電場によってDNA固定面近傍を図4の
中の右の方にドリフトしている(図12)。塩基が固定
化されたDNAと水素結合をしたときにも周期的に入射
するパルスレーザによって完全に上記水素結合が切られ
る。
【0031】レーザが入射していないとき電流信号が落
ちてかつレーザパルスが入射されているとき電流信号が
回復する信号のみを塩基からの信号として取り出し、レ
ーザの入射周期に無関係に変動する電流信号は無関係な
信号として取り出さない。すなわち、周期的に入射する
パルスレーザの入射時刻に動機した適当な量の正の電流
の時間微分が検出される時にDNAからの信号がきたと
する。分解された塩基は適当な速度で図の右の方にドリ
フトさせて一つの塩基から数百から数千の信号が出るよ
うにする。このような方式でどのくらい誤って信号を出
力するかの確率を評価すると次のようになる。
【0032】評価に用いた条件 ドリフト速度3.6×10-4cmsec-1 E=0.1V/cm 細線の幅=0.1μm,細線の長さ=1μm,管103
の幅=1μm イオン濃度0.1mM 固定化したDNAの近傍(数nm)に自由な分解された
塩基がいるときそれらが水素結合する確率=1.6% パルスレーザの周期=1μsec このとき本発明が正しく塩基の種類を判定するならば、
例えば、アデニンがドリフトしてきた場合には図15に
示したようにTを固定化した領域からの信号の数は他の
三つの領域からの信号の数よりも多いはずである。ここ
で信号の数の分布がポアソン分布に従うとする。また、
ある一つの領域からの信号の数が他の領域からの信号の
数よりも20個多い場合にその一つの領域の固定化され
たDNAに相補的に結合する塩基が来たものとする。こ
のとき正しい回答をシステムが出力する確率は1セット
(4種類の素子)で検出部が構成されているときには図
16に示した計算式から計算されるように1.0−1.3
×10^(−6)となる。それゆえこの検出部セットを5
セット用意して直列に接続すればシステムが間違った答
えを出す確率は大凡10^(−11)のオーダになる。
【0033】また管803の中を所望の速度で1分子D
NAを輸送する方法としては次の方法が考えられる。こ
の場合も図9でDNA分子は左から右に輸送するとす
る。今図9の902で示した電極にかけられる電圧は周
期的に振動しており、位相が右に行くほど少しずつ遅ら
せてある。さらにDNA分子の取り込み口にもっとも近
い一番左の電極は他の電極の周期の(大きな)自然数倍
になっておりほとんどの時間の間はDNA分子が近寄ら
ないような電位を与えられているとする。このようにす
ることによって1分子のDNAの輸送速度と分子の管8
03への取り込み確率を独立にコントロールすることが
できる。
【0034】
【実施例】
(実施例1)図4に素子の構造を示す。p型Si基板4
02上にソースおよびドレイン電極401とその間にS
iO2 (405)を形成する。このSiO2 とSi基板
の間にはD形nチャネル403ができるようにする。さ
らにその絶縁膜405上には細線を作るための電極40
4を形成し、チャネル403直上の406の部分はSi
2 表面が露出しておりH^(+)選択性イオン感応膜
として働く。チャネル403を形成する細線の幅は0.
05μm 、チャネル長は2μmである。これを用いて
高感度のpHセンサを構成することができる。
【0035】またSiO2 膜と電極404の間にSiO
2 ,Al23,Na2O の3元素のNASガラス薄膜を
形成して、Na^(+),K^(+)選択性感応膜と
し、pNa,pKセンサに利用することが可能である。
また、SiO2 絶縁膜405をSiO2 ,Si34の2
重膜とし、405および404上に電荷透過性の有機薄
膜上にペニシリナーゼを固定化して高感度のペニシリン
検出器を得ることができる。レセプタに他の酵素を用い
ることによって様々な高感度酵素センサを実現すること
ができる。
【0036】実際、チャネル幅が0.05μm の細線か
ら構成されたpHセンサを作製したところ、チャネル幅
1μmの従来のセンサに比べて4倍程度の感度の向上が
見られた。
【0037】(実施例2)細線中の電子の受けるポテン
シャルが長手方向に変調されている構造の実施例を示
す。細線には0.05μm幅 ,膜厚5nmで、ノンド
ープのグレインサイズの小さい多結晶Si細線を利用す
る(図7)。このSiグレインは直径の平均値が10n
mであり、5nm程度のばらつきがある。このばらつき
は量子化準位のばらつきをもたらし、そのばらつきは室
温における熱エネルギよりも大きい。それゆえ電流が流
れるチャネルは図7に示すようにほぼ1本である。それ
ゆえ、0.1μm の線幅の細線を形成することによって
実効的に10nmの線幅の1次元トンネル接合アレイを
形成したことになる。
【0038】この細線は図5に示すように、p型Si基
板上501にSiO2 膜502を、高濃度nドープ多結
晶Siのソース・ドレイン電極501直下の領域で1μ
m、チャネル直下の領域で50nmの膜厚で形成する
(図5a)。さらにH^(+)イオン選択性感応膜とし
て働くSiO2 膜を50nmデポする。その後、同図
(b)のように506の領域にゲート電極を形成し、細
線チャネル504中のキャリア密度の制御に利用する。
【0039】また図6のように細線を多重にしても、イ
オンを一つ一つカウントするのでなければほぼ同様の感
度の向上が得られる。
【0040】実際にチャネル長1μmの素子を作製した
ところチャネル幅1μmの素子に比べて220倍程度の
感度の向上が見られた。クーロンブロッケードの効果を
用いてイオンのカウンティングを行うことができる可能
性が示された。実際には広い意味でのイオン選択性の精
度の悪さのためにカウントされる信号の大部分がH^
(+)イオン以外からの信号であり、カウンティングに
は課題を残した。
【0041】また上記細線は、金コロイドを細線状に並
べることによって形成することもできる。
【0042】(実施例3)一組の素子の断面図を図8に
示す。この素子の基本的な構成は前述の通りである。管
803は一辺1μmの管とし、領域811から領域81
2に通しての電極構成を図9に示す。検出部813は図
11に示したとおりである。細線については実施例2と
同様多結晶Siを利用している。そしてこの細線の上に
固定化されたDNAと結合したヌクレオチド上のリン酸
イオンによって、実効的なトンネル接合アレイによって
形成された細線を流れる電流に影響が与えられる。この
電流が一定時間の間に運ぶ電荷量の変化をみることによ
ってヌクレオチドの到来からくる電荷として検出するこ
とができる。ヌクレオチド以外からの誤り信号を押さえ
るために周期的に強度を変調し、かつ水素結合に共鳴す
る波長のレーザ光を813表面に照射してヌクレオチド
の解離時定数を周期的に変化させ、ロックイン検出を行
う。
【0043】細線を流れる電流信号は、実際には基板上
に作り込まれた小さなコンデンサに一定時間(レーザパ
ルスの周期)で蓄えられる電荷量で検出する(図1
7)。
【0044】次に製造方法についてであるが、大きく分
けてプロセスは三つに分けることができる。まず管80
3より下の構造を形成する。これは普通のSiもしくは
化合物半導体のプロセスで行う。次にSiO2 をデポし
て溝803を形成する。溝の中にはできる限り分子が吸
着しないような表面処理を行う。さらに光学顕微鏡で覗
きながら領域812の領域に高分子ゲルを固定する。例
えばゲルは、ポリアクリルアミドを用い、架橋剤はアク
リルアミド、変性剤はトりメチルエチレンジアミンを使
う。
【0045】おおよそ0.1μm の径のゲルを溝のある
領域に置いて酵素をよく浸透させた後、余分なゲルを取
り除く。このときゲルが固定化される領域は数百nm程
度の長さの領域になり、余ったゲルが蓋をするときにじ
ゃまにならないように、ゲルをためる余分な溝を検出に
必要な溝の近くに適宜設ける。さらに、領域813に所
望のDNAを固定化する。固定化に際して(図13)は
光の照射された領域のみにDNAを固定化する技術を用
いる。最後に別の基板で蓋をして圧着する。
【0046】(実施例4)本実施例はヌクレオチド識別
装置で細線を並列に並べることによって検出感度を高め
た実施例である。実施例3で図11に示されているヌク
レオチド検出部で、一つの種類のヌクレオチドが相補的
に結合するDNAが固定化された領域の直下にある細線
を多数本にし、ヌクレオチドが輸送される配管の底面上
の細線の密度を向上させることによって正確に検出する
確率を向上させた。
【0047】図14に細線の配置を示す。この方式を採
用することによって細線幅0.05μmの細線を0.1μ
m ピッチで6本並べたものを一組にし、これを三組、
管の底面に配置することによってヌクレオチドの検出効
率を4倍程度向上できた。
【0048】
【発明の効果】イオン選択性電界効果型化学物質検出素
子の感度をチャネルに量子細線を用いることによって向
上することができる。
【0049】またこの検出素子を用いて処理速度の速い
DNA1次構造決定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のイオン選択性電界効果型化学物質検出素
子の説明図。
【図2】細線をチャネルに利用したイオン選択性電界効
果型化学物質検出素子の説明図。
【図3】ある条件下で成立する細線の一部に対する等価
回路図といろいろな条件での細線の示すゲート電圧に対
するソース・ドレイン電流の変化の説明図。
【図4】実施例1の説明図。
【図5】実施例2の説明図。
【図6】実施例2で細線を多重にした実施例の説明図。
【図7】多結晶Si細線の説明図。
【図8】DNA1次構造検出素子の説明図。
【図9】DNA分子輸送のための電極の配置図。
【図10】DNA分子輸送のための電界の分布図。
【図11】ヌクレオチドの種類の分別のための検出部の
説明図。
【図12】ヌクレオチドの種類分別時の検出動作の説明
図。
【図13】DNA固定化の方法の説明図。
【図14】実施例4の説明図。
【図15】信号解析の時の特性図。
【図16】ノイズの評価のための計算過程の説明図。
【図17】検出回路のブロック図。
【符号の説明】
101…ソース(ドレイン)、102…Si基板、10
3…チャネル、104…ゲート電極、105…絶縁膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇佐川 利幸 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体表面に形成した細線状に電子もしく
    は正孔の流れるチャネル層と、細線状の前記チャネル層
    の両端にそれぞれの細線について独立に、もしくは何本
    かまとめて形成した電極と、前記チャネル層の伝導性を
    変化させる手段とを含むことを特徴とする電界効果型化
    学物質検出装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記導電性を変化させ
    る手段は、検出すべきイオンもしくは検出すべき化学物
    質によって2次的に発生したイオンあるいは電子を保持
    する層を持つことによって実現する電界効果型化学物質
    検出装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記検出すべきイオン
    もしくは検出すべき化学物質によって2次的に発生した
    イオンあるいは電子を保持する層が、前記イオンあるい
    は電子と結合する絶縁性薄膜、あるいは絶縁性薄膜上に
    固定化された前記イオンと結合する化学物質で構成され
    る電界効果型化学物質検出装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記細線状のチャネル
    層に多結晶Siを利用した電界効果型化学物質検出装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記細線状のチャネル
    層に金属微粒子を一方向に並べたものを利用する電界効
    果型化学物質検出装置。
  6. 【請求項6】一本鎖のDNAもしくはそれを分解した構
    成要素を一定方向に導くための管状の構造と、前記一本
    鎖のDNAを分解するための酵素を前記管状の構造の特
    定の領域に保持しておく機構と、前記管状の構造の内壁
    の一部に、半導体表面に形成した細線状に電子もしくは
    正孔の流れるチャネル層と、細線状の前記チャネル層の
    両端にそれぞれの細線について独立に、もしくは何本か
    まとめて形成した電極と、前記チャネル層の伝導性を変
    化させる手段とを含んで構成もされた電界効果型化学物
    質検出装置を用いたことを特徴とするDNA配列決定装
    置。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記一本鎖のDNAも
    しくはそれを分解した構成要素を一定方向に導くための
    手段として、前記管状の構造の中に一本鎖のDNAを中
    に取り込むための電極と、一本鎖のDNAもしくはそれ
    を分解した構成要素を一定方向に移動させるための電極
    を持つDNA配列決定装置。
JP7082263A 1995-04-07 1995-04-07 電界効果型化学物質検出装置およびそれを用いたdna配列決定装置 Pending JPH08278281A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7082263A JPH08278281A (ja) 1995-04-07 1995-04-07 電界効果型化学物質検出装置およびそれを用いたdna配列決定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7082263A JPH08278281A (ja) 1995-04-07 1995-04-07 電界効果型化学物質検出装置およびそれを用いたdna配列決定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08278281A true JPH08278281A (ja) 1996-10-22

Family

ID=13769591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7082263A Pending JPH08278281A (ja) 1995-04-07 1995-04-07 電界効果型化学物質検出装置およびそれを用いたdna配列決定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08278281A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003042683A1 (en) * 2001-11-16 2003-05-22 Bio-X Inc. Fet type sensor, ion density detecting method comprising this sensor, and base sequence detecting method
JP2003531592A (ja) * 2000-04-24 2003-10-28 イーグル リサーチ アンド ディベロップメント,リミティッド ライアビリティー カンパニー 超高速の核酸配列決定のための電界効果トランジスタ装置
JP2003533676A (ja) * 2000-04-24 2003-11-11 イーグル リサーチ アンド ディベロップメント,リミティッド ライアビリティー カンパニー 超高速の核酸配列決定のための電界効果トランジスタ装置
WO2004038398A1 (ja) * 2002-10-25 2004-05-06 Nikon Corporation 有機分子検出素子および有機分子検出装置
JP2008536103A (ja) * 2005-03-08 2008-09-04 ナショナル リサーチ カウンシル オブ カナダ 静電的に制御された原子的な規模の導電性デバイス
US7888013B2 (en) 2004-08-27 2011-02-15 National Institute For Materials Science Method of analyzing DNA sequence using field-effect device, and base sequence analyzer
JP2013019851A (ja) * 2011-07-13 2013-01-31 Hiroshima Univ 半導体センサ
US8502277B2 (en) 2003-08-29 2013-08-06 Japan Science And Technology Agency Field-effect transistor, single-electron transistor and sensor using the same
US9063081B2 (en) 2000-04-24 2015-06-23 Life Technologies Corporation Ultra-fast nucleic acid sequencing device and a method for making and using the same
JP2016539327A (ja) * 2013-11-09 2016-12-15 フォルシュングスツェントルム・ユーリッヒ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 生物試料、化学試料又はその他の試料の電圧及び電位を測定するための装置及び方法
JP2017009534A (ja) * 2015-06-25 2017-01-12 日本電信電話株式会社 光センサ素子

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003531592A (ja) * 2000-04-24 2003-10-28 イーグル リサーチ アンド ディベロップメント,リミティッド ライアビリティー カンパニー 超高速の核酸配列決定のための電界効果トランジスタ装置
JP2003533676A (ja) * 2000-04-24 2003-11-11 イーグル リサーチ アンド ディベロップメント,リミティッド ライアビリティー カンパニー 超高速の核酸配列決定のための電界効果トランジスタ装置
US9758824B2 (en) 2000-04-24 2017-09-12 Life Technologies Corporation Ultra-fast nucleic acid sequencing device and a method for making and using the same
US9410923B2 (en) 2000-04-24 2016-08-09 Life Technologies Corporation Ultra-fast nucleic acid sequencing device and a method for making and using the same
JP4758047B2 (ja) * 2000-04-24 2011-08-24 ライフ テクノロジーズ コーポレーション 超高速の核酸配列決定のための電界効果トランジスタ装置
US9228976B2 (en) 2000-04-24 2016-01-05 Life Technologies Corporation Method and apparatus for detecting nucleotides
US9063081B2 (en) 2000-04-24 2015-06-23 Life Technologies Corporation Ultra-fast nucleic acid sequencing device and a method for making and using the same
WO2003042683A1 (en) * 2001-11-16 2003-05-22 Bio-X Inc. Fet type sensor, ion density detecting method comprising this sensor, and base sequence detecting method
CN100429509C (zh) * 2001-11-16 2008-10-29 株式会社Bio-X Fet型传感器
WO2004038398A1 (ja) * 2002-10-25 2004-05-06 Nikon Corporation 有機分子検出素子および有機分子検出装置
US8766326B2 (en) 2003-08-29 2014-07-01 Japan Science And Technology Agency Field-effect transistor, single-electron transistor and sensor
US8772099B2 (en) 2003-08-29 2014-07-08 Japan Science And Technology Agency Method of use of a field-effect transistor, single-electron transistor and sensor
US8502277B2 (en) 2003-08-29 2013-08-06 Japan Science And Technology Agency Field-effect transistor, single-electron transistor and sensor using the same
US9506892B2 (en) 2003-08-29 2016-11-29 Japan Science And Technology Agency Field-effect transistor, single-electron transistor and sensor using the same
US7888013B2 (en) 2004-08-27 2011-02-15 National Institute For Materials Science Method of analyzing DNA sequence using field-effect device, and base sequence analyzer
JP2008536103A (ja) * 2005-03-08 2008-09-04 ナショナル リサーチ カウンシル オブ カナダ 静電的に制御された原子的な規模の導電性デバイス
JP2013019851A (ja) * 2011-07-13 2013-01-31 Hiroshima Univ 半導体センサ
JP2016539327A (ja) * 2013-11-09 2016-12-15 フォルシュングスツェントルム・ユーリッヒ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 生物試料、化学試料又はその他の試料の電圧及び電位を測定するための装置及び方法
US10859529B2 (en) 2013-11-09 2020-12-08 Forschungszentrum Juelich Gmbh Device and method for measuring small voltages and potentials on a biological, chemical or other sample
JP2017009534A (ja) * 2015-06-25 2017-01-12 日本電信電話株式会社 光センサ素子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11644437B2 (en) Nanopore sensing by local electrical potential measurement
US11959904B2 (en) Nanopore sensing with a fluidic passage
US20070178507A1 (en) Method and apparatus for detection of molecules using nanopores
US7947485B2 (en) Method and apparatus for molecular analysis using nanoelectronic circuits
EP3315461B1 (en) Micro-porous electrode and method for analysis of chemical substances
Feng et al. Nanopore-based fourth-generation DNA sequencing technology
JPH08278281A (ja) 電界効果型化学物質検出装置およびそれを用いたdna配列決定装置
US6685810B2 (en) Development of a gel-free molecular sieve based on self-assembled nano-arrays
CN101668866B (zh) 用于利用纳米孔进行分子检测的设备和方法
EP2521796B1 (en) Dna sequencing methods and detectors and systems for carrying out the same
EP0376611A2 (en) Electrophoretic system
US20060275779A1 (en) Method and apparatus for molecular analysis using nanowires
US20070190542A1 (en) Hybridization assisted nanopore sequencing
US20080318243A1 (en) DNA measuring system and method
EP2653861A2 (en) Methods and apparatus for measuring analytes using large scale FET arrays
US10996211B2 (en) Measuring reagent and analysis device for analyzing biopolymer
WO2011097171A1 (en) Controlled tunnel gap device for sequencing polymers
KR101856050B1 (ko) 핵산 시퀀싱을 위한 통합 포토닉 전자 센서 어레이
JP5898969B2 (ja) 半導体装置
US7579149B2 (en) Method and apparatus to separate molecules according to their mobilities
CN113390940A (zh) 一种集成纳米孔的分子隧穿检测装置
JP2022134830A (ja) デバイス、トンネル電流測定装置、核酸配列読取装置、トンネル電流測定方法、および、核酸配列読取方法
Asghar et al. Solid State Nanopores for Selective Sensing of DNA
CN117295822A (zh) 生物体分子分析方法、生物体分子分析试剂和生物体分子分析设备