JPH08278261A - 送電線の素線切れ検出方法及び装置 - Google Patents
送電線の素線切れ検出方法及び装置Info
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- JPH08278261A JPH08278261A JP7799695A JP7799695A JPH08278261A JP H08278261 A JPH08278261 A JP H08278261A JP 7799695 A JP7799695 A JP 7799695A JP 7799695 A JP7799695 A JP 7799695A JP H08278261 A JPH08278261 A JP H08278261A
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- Electric Cable Installation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 素線切れ幅の大小にかかわらず検出もれのな
い送電線の素線切れ検出方法及び装置を提供する。 【構成】 送電線7に向けて互いに不等間隔で平行な3
つ以上のスリット光Lを照射して送電線表面に輝線群を
形成すると共にその輝線群を撮影し、得られた輝線像群
から個々の輝線像間の距離を複数箇所で求め、この輝線
像間距離をスリット光間毎に定めた距離基準値と比較す
ることにより素線切れを検出する。
い送電線の素線切れ検出方法及び装置を提供する。 【構成】 送電線7に向けて互いに不等間隔で平行な3
つ以上のスリット光Lを照射して送電線表面に輝線群を
形成すると共にその輝線群を撮影し、得られた輝線像群
から個々の輝線像間の距離を複数箇所で求め、この輝線
像間距離をスリット光間毎に定めた距離基準値と比較す
ることにより素線切れを検出する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スリット光による輝線
情報から送電線の素線切れを検出する方法及び装置に係
り、特に、素線切れ幅の大小にかかわらず検出もれのな
い送電線の素線切れ検出方法及び装置に関するものであ
る。
情報から送電線の素線切れを検出する方法及び装置に係
り、特に、素線切れ幅の大小にかかわらず検出もれのな
い送電線の素線切れ検出方法及び装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】架空送電線にあっては、切断によって引
き起こされる事故が社会の機能を大きく麻痺させてしま
うことから、常時健全な状態を維持できるように保守点
検をするのが一般的である。通常、送電線は多数の細い
素線を撚って構成されているので、送電線の保守点検に
おいて、切断事故に直接つながる素線の断線のチェック
がおもに行われている。
き起こされる事故が社会の機能を大きく麻痺させてしま
うことから、常時健全な状態を維持できるように保守点
検をするのが一般的である。通常、送電線は多数の細い
素線を撚って構成されているので、送電線の保守点検に
おいて、切断事故に直接つながる素線の断線のチェック
がおもに行われている。
【0003】このような素線の断線(素線切れ)を検出
する装置としては、接触子を送電線の周囲に接触させつ
つ回転させ、この接触子の上下変動を電気的に検出し、
この検出結果をリサージュ図形に表し、このリサージュ
図形を目視により観察するようにしたものがある(特公
昭43−16427号公報)。また、架空送電線上を走
行する装置に、この送電線を撮影する8ミリカメラ又は
ビデオカメラを1台又は複数台搭載し、反射光等を利用
して送電線の全周を撮影し、この映像を目視により観察
するようにしたものがある(特開平1−103110号
公報、実開昭54−118695号公報、実開昭61−
192614号公報、実開平1−79310号公報な
ど)。
する装置としては、接触子を送電線の周囲に接触させつ
つ回転させ、この接触子の上下変動を電気的に検出し、
この検出結果をリサージュ図形に表し、このリサージュ
図形を目視により観察するようにしたものがある(特公
昭43−16427号公報)。また、架空送電線上を走
行する装置に、この送電線を撮影する8ミリカメラ又は
ビデオカメラを1台又は複数台搭載し、反射光等を利用
して送電線の全周を撮影し、この映像を目視により観察
するようにしたものがある(特開平1−103110号
公報、実開昭54−118695号公報、実開昭61−
192614号公報、実開平1−79310号公報な
ど)。
【0004】しかしながら、上述した従来技術にあって
は、検出結果を示すリサージュ図形やカメラで撮影され
た映像を常時、目視により観察し素線切れの判断をしな
ければならなかった。そのため、素線切れの検査に多大
な労力を必要とし、かつ多くの時間を必要とし、その費
用も多大であった。
は、検出結果を示すリサージュ図形やカメラで撮影され
た映像を常時、目視により観察し素線切れの判断をしな
ければならなかった。そのため、素線切れの検査に多大
な労力を必要とし、かつ多くの時間を必要とし、その費
用も多大であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本出願人は、送電線に
スリット光(スリット等を通して得た厚みのほとんどな
い平行光束)を照射し、送電線表面に形成される輝線を
撮影し、得られた輝線像の形状情報から素線切れを検出
する技術を提案している。即ち、特開平5−18078
6号公報及び特開平6−3288号公報の技術は、輝線
像の形状情報を基準の図形情報と比較して素線切れを検
出するものであり、特開平6−74728号公報の技術
は、2つの平行なスリット光による2つの輝線像を用
い、輝線像間距離を基準の距離と比較して素線切れを検
出するものである。これらの技術により、定量的な素線
切れの検査が可能となると共に自動化され、労力、時
間、費用の節減が見込まれるようになった。
スリット光(スリット等を通して得た厚みのほとんどな
い平行光束)を照射し、送電線表面に形成される輝線を
撮影し、得られた輝線像の形状情報から素線切れを検出
する技術を提案している。即ち、特開平5−18078
6号公報及び特開平6−3288号公報の技術は、輝線
像の形状情報を基準の図形情報と比較して素線切れを検
出するものであり、特開平6−74728号公報の技術
は、2つの平行なスリット光による2つの輝線像を用
い、輝線像間距離を基準の距離と比較して素線切れを検
出するものである。これらの技術により、定量的な素線
切れの検査が可能となると共に自動化され、労力、時
間、費用の節減が見込まれるようになった。
【0006】このようにスリット光による輝線情報から
送電線の素線切れを検出する技術は優れた技術である。
こうした技術の普及を図るには確実性、信頼性を向上さ
せることが重要である。
送電線の素線切れを検出する技術は優れた技術である。
こうした技術の普及を図るには確実性、信頼性を向上さ
せることが重要である。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、素線切れ幅の大小にかかわらず検出もれのない送電
線の素線切れ検出方法及び装置を提供することにある。
し、素線切れ幅の大小にかかわらず検出もれのない送電
線の素線切れ検出方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、送電線に向けて互いに不等間隔で平行な3
つ以上のスリット光を照射して送電線表面に輝線群を形
成すると共にその輝線群を撮影し、得られた輝線像群か
ら個々の輝線像間の距離を複数箇所で求め、この輝線像
間距離をスリット光間毎に定めた距離基準値と比較する
ことにより素線切れを検出するものである。
に本発明は、送電線に向けて互いに不等間隔で平行な3
つ以上のスリット光を照射して送電線表面に輝線群を形
成すると共にその輝線群を撮影し、得られた輝線像群か
ら個々の輝線像間の距離を複数箇所で求め、この輝線像
間距離をスリット光間毎に定めた距離基準値と比較する
ことにより素線切れを検出するものである。
【0009】その装置は、送電線に向けて互いに不等間
隔で平行な3つ以上のスリット光を照射して送電線表面
に輝線群を形成する光源系と、その輝線群を撮影する撮
影系と、得られた輝線群像群から個々の輝線像間の距離
を複数箇所で求め、この輝線像間距離をスリット光間毎
に定めた距離基準値と比較することにより素線切れを検
出する処理系とからなる。
隔で平行な3つ以上のスリット光を照射して送電線表面
に輝線群を形成する光源系と、その輝線群を撮影する撮
影系と、得られた輝線群像群から個々の輝線像間の距離
を複数箇所で求め、この輝線像間距離をスリット光間毎
に定めた距離基準値と比較することにより素線切れを検
出する処理系とからなる。
【0010】
【作用】スリット光を照射によって得られる輝線像は素
線切れ箇所で歪むので素線切れ検出に利用できる。この
とき、輝線像を基準と比較する絶対的な判断よりも、2
つの輝線像間の距離を用いた相対的な判断の方が精度が
高いことが分かっている。しかし、素線切れ幅には大小
があり、2つのスリット光間の幅によっては検出もれの
おそれがある。スリット光間の幅が小さければ幅の大き
い素線切れには相対的な差異が現れず、スリット光間の
幅が大きければ幅の小さい素線切れ部分をまたいでしま
う。しかし、2つのスリット光からは1つのスリット光
間しか作れないから、大小さまざまの幅の素線切れには
同時に対応できない。
線切れ箇所で歪むので素線切れ検出に利用できる。この
とき、輝線像を基準と比較する絶対的な判断よりも、2
つの輝線像間の距離を用いた相対的な判断の方が精度が
高いことが分かっている。しかし、素線切れ幅には大小
があり、2つのスリット光間の幅によっては検出もれの
おそれがある。スリット光間の幅が小さければ幅の大き
い素線切れには相対的な差異が現れず、スリット光間の
幅が大きければ幅の小さい素線切れ部分をまたいでしま
う。しかし、2つのスリット光からは1つのスリット光
間しか作れないから、大小さまざまの幅の素線切れには
同時に対応できない。
【0011】不等間隔の3つのスリット光があれば、組
み合わせにより大小幅の異なる3つのスリット光間が得
られるから、大小さまざまの幅の素線切れがあっても、
いずれかのスリット光間で検出できる。素線切れ幅の大
小にかかわらず検出もれがなくなる。
み合わせにより大小幅の異なる3つのスリット光間が得
られるから、大小さまざまの幅の素線切れがあっても、
いずれかのスリット光間で検出できる。素線切れ幅の大
小にかかわらず検出もれがなくなる。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。
詳述する。
【0013】図1に示されるように、送電線7に向けて
スリット光Lを照射すると、送電線表面に輝線32が形
成される。これを撮影すると図2、図3の画像Sには輝
線像33が得られる。ここでは、スリット光Lが送電線
7の軸に沿った一方向にのみ傾斜し、送電線7に対して
ねじれていないので、かつ撮影方向Aもまた送電線7の
軸に沿った一方向にのみ傾斜し、送電線7に対してねじ
れていないので、輝線像33は図示のように楕円弧状を
呈する。スリット光Lとして、送電線7の軸方向に不等
間隔でずれた互いに平行な4つのスリット光La,L
b,Lc,Ldを照射すると、送電線表面には輝線32
a,32b,32c,32dからなる輝線群が形成され
る。撮影方向Aがスリット光Lの反対に傾斜しているの
で、撮影方向Aに近い輝線32a,32b,32c,3
2dの並び順に対応して画像Sの下から順に輝線像33
a,33b,33c,33dからなる輝線像群が得られ
る。これらの画像Sの縦方向は送電線7の軸方向に対応
しているから、縦方向での輝線像間の距離はスリット光
間の幅に対応している。
スリット光Lを照射すると、送電線表面に輝線32が形
成される。これを撮影すると図2、図3の画像Sには輝
線像33が得られる。ここでは、スリット光Lが送電線
7の軸に沿った一方向にのみ傾斜し、送電線7に対して
ねじれていないので、かつ撮影方向Aもまた送電線7の
軸に沿った一方向にのみ傾斜し、送電線7に対してねじ
れていないので、輝線像33は図示のように楕円弧状を
呈する。スリット光Lとして、送電線7の軸方向に不等
間隔でずれた互いに平行な4つのスリット光La,L
b,Lc,Ldを照射すると、送電線表面には輝線32
a,32b,32c,32dからなる輝線群が形成され
る。撮影方向Aがスリット光Lの反対に傾斜しているの
で、撮影方向Aに近い輝線32a,32b,32c,3
2dの並び順に対応して画像Sの下から順に輝線像33
a,33b,33c,33dからなる輝線像群が得られ
る。これらの画像Sの縦方向は送電線7の軸方向に対応
しているから、縦方向での輝線像間の距離はスリット光
間の幅に対応している。
【0014】さて、素線切れのない送電線7による図2
の画像Sでは、各輝線像33がいずれも歪みのないきれ
いな楕円弧状を呈する。素線切れのある送電線7による
図3の画像Sでは、いずれか1つ以上の輝線像33がい
びつな楕円弧状を呈する。この例では、輝線像33b,
33dが大きく歪み、輝線像33cが小さく歪み、輝線
像33aのみが歪んでいない。
の画像Sでは、各輝線像33がいずれも歪みのないきれ
いな楕円弧状を呈する。素線切れのある送電線7による
図3の画像Sでは、いずれか1つ以上の輝線像33がい
びつな楕円弧状を呈する。この例では、輝線像33b,
33dが大きく歪み、輝線像33cが小さく歪み、輝線
像33aのみが歪んでいない。
【0015】個々の輝線像間の距離を複数箇所で求め
る。図示例では、対象箇所は中心線に沿った34iとそ
の右にずれた34jとする。素線切れのない場合、どの
組み合わせによる輝線像間でも各対象箇所における距離
は一定している。素線切れのある場合、組み合わせによ
っては輝線像間距離が各対象箇所で一定しない。例え
ば、輝線像33aと輝線像33bとの距離は、対象箇所
34iと対象箇所34jとで異なる。そこで、各対象箇
所での輝線像33aと輝線像33bとの距離を予めスリ
ット光La,Lb間に定めてある距離基準値と比較す
る。その差が所定値より大きいときには、その箇所に素
線切れがあると判断する。
る。図示例では、対象箇所は中心線に沿った34iとそ
の右にずれた34jとする。素線切れのない場合、どの
組み合わせによる輝線像間でも各対象箇所における距離
は一定している。素線切れのある場合、組み合わせによ
っては輝線像間距離が各対象箇所で一定しない。例え
ば、輝線像33aと輝線像33bとの距離は、対象箇所
34iと対象箇所34jとで異なる。そこで、各対象箇
所での輝線像33aと輝線像33bとの距離を予めスリ
ット光La,Lb間に定めてある距離基準値と比較す
る。その差が所定値より大きいときには、その箇所に素
線切れがあると判断する。
【0016】なお、スリット光Lが2つしかない従来の
方法では、輝線像33が2つしか得られず、例えば、そ
れらが輝線像33b,33dであれば、輝線像間距離が
対象箇所34iと対象箇所34jとで顕著に違わないの
で、距離基準値との比較をしても素線切れがあるとの判
断に至らない。本発明の方法では、仮に、スリット光L
b,Ld間に亘る大幅の素線切れがあっても輝線像33
aを用いた比較により検出される。また、スリット光L
a,Ld間に小幅の素線切れがあっても輝線像33b,
33c等を用いた比較により検出される。
方法では、輝線像33が2つしか得られず、例えば、そ
れらが輝線像33b,33dであれば、輝線像間距離が
対象箇所34iと対象箇所34jとで顕著に違わないの
で、距離基準値との比較をしても素線切れがあるとの判
断に至らない。本発明の方法では、仮に、スリット光L
b,Ld間に亘る大幅の素線切れがあっても輝線像33
aを用いた比較により検出される。また、スリット光L
a,Ld間に小幅の素線切れがあっても輝線像33b,
33c等を用いた比較により検出される。
【0017】次に本発明の方法を実施する具体的装置に
ついて述べる。
ついて述べる。
【0018】図4に示されるように、送電線7は多数の
細い素線7aを撚り合わせて構成されており、この送電
線7は図示しない例えば多数の鉄塔に沿って吊り下げら
れて設けられている。そして、この送電線7には、素線
切れを検出するにあたって本発明に係る素線切れ検出装
置が着脱自在に取り付けられる。
細い素線7aを撚り合わせて構成されており、この送電
線7は図示しない例えば多数の鉄塔に沿って吊り下げら
れて設けられている。そして、この送電線7には、素線
切れを検出するにあたって本発明に係る素線切れ検出装
置が着脱自在に取り付けられる。
【0019】素線切れ検出装置は暗箱を構成する本体1
を有しており、この本体1は送電線7を本体内の前後方
向(図の左方向を前方向とする)に貫通させることによ
り送電線7に取り付けられている。本体1内の前部及び
後部には、それぞれ送電線7を挟持すると共にその回転
軸が送電線7の軸方向と直交するように取り付けられた
車輪8,8が一対ずつ設けられており、本体1を送電線
7に沿って走行自在とするように構成されている。
を有しており、この本体1は送電線7を本体内の前後方
向(図の左方向を前方向とする)に貫通させることによ
り送電線7に取り付けられている。本体1内の前部及び
後部には、それぞれ送電線7を挟持すると共にその回転
軸が送電線7の軸方向と直交するように取り付けられた
車輪8,8が一対ずつ設けられており、本体1を送電線
7に沿って走行自在とするように構成されている。
【0020】上記二対の車輪8,8のいずれか一対、例
えば後部の車輪8,8には、これら車輪8,8を駆動す
るための電動機或いはガソリンエンジンよりなる走行駆
動系9が取り付けられており、この走行駆動系9からの
動力により本体1を送電線7に沿って走行させ得るよう
になっている。好ましくは、この走行駆動系9に無線装
置を設け、この素線切れ検出装置を遠隔操縦可能にする
とよい。また、他方の車輪8,8、この例では前部の車
輪8,8には、これら車輪8,8の回転数を検出する回
転計30が取り付けられており、この回転計30からの
出力に基づき送電線7上の走行距離及び位置を知り得る
ようになっている。これにより後述するように、送電線
7上の位置と画像データ、判定結果との対応付けができ
るようになっている。
えば後部の車輪8,8には、これら車輪8,8を駆動す
るための電動機或いはガソリンエンジンよりなる走行駆
動系9が取り付けられており、この走行駆動系9からの
動力により本体1を送電線7に沿って走行させ得るよう
になっている。好ましくは、この走行駆動系9に無線装
置を設け、この素線切れ検出装置を遠隔操縦可能にする
とよい。また、他方の車輪8,8、この例では前部の車
輪8,8には、これら車輪8,8の回転数を検出する回
転計30が取り付けられており、この回転計30からの
出力に基づき送電線7上の走行距離及び位置を知り得る
ようになっている。これにより後述するように、送電線
7上の位置と画像データ、判定結果との対応付けができ
るようになっている。
【0021】本体1より構成される暗箱内には、送電線
7に向けて互いに不等間隔で平行な4つのスリット光を
照射して送電線表面に輝線群を形成する光源系31と、
その輝線群を撮影する撮影系5と、得られた輝線群像群
から個々の輝線像間の距離を複数箇所で求め、この輝線
像間距離をスリット光間毎に定めた距離基準値と比較す
ることにより素線切れを検出する処理系6とが設けられ
ている。
7に向けて互いに不等間隔で平行な4つのスリット光を
照射して送電線表面に輝線群を形成する光源系31と、
その輝線群を撮影する撮影系5と、得られた輝線群像群
から個々の輝線像間の距離を複数箇所で求め、この輝線
像間距離をスリット光間毎に定めた距離基準値と比較す
ることにより素線切れを検出する処理系6とが設けられ
ている。
【0022】具体的には、光源系31は、送電線7に向
けてひかりを発する光源2と、この光源2からの光を平
行光束に変換するレンズ3と、このレンズ3からの平行
光束を4つの厚みのほとんどない平行光束(スリット
光)Lに変換するスリット4とから構成されている。図
示されるように、4つのスリット光Lは互いに平行であ
り、どのスリット光間も等間隔でない。この光源系31
は、送電線7の外方から送電線7の軸に沿った方向に傾
斜して送電線7に臨み、送電線7に対してねじれないで
交差するスリット光Lを照射し、送電線7の表面に4つ
の輝線32からなる輝線群を形成するものである。
けてひかりを発する光源2と、この光源2からの光を平
行光束に変換するレンズ3と、このレンズ3からの平行
光束を4つの厚みのほとんどない平行光束(スリット
光)Lに変換するスリット4とから構成されている。図
示されるように、4つのスリット光Lは互いに平行であ
り、どのスリット光間も等間隔でない。この光源系31
は、送電線7の外方から送電線7の軸に沿った方向に傾
斜して送電線7に臨み、送電線7に対してねじれないで
交差するスリット光Lを照射し、送電線7の表面に4つ
の輝線32からなる輝線群を形成するものである。
【0023】上記撮影系5としてのテレビカメラ51は
光源系31に対し、送電線7の周方向には同じ角度位置
で、送電線7の軸方向に反対向きに取り付けられ、スリ
ット光Lが照射される送電線7の表面に臨んでいる。従
って、輝線群を撮影して画像信号に変換し、この画像信
号を上記処理系6に伝達することができる。
光源系31に対し、送電線7の周方向には同じ角度位置
で、送電線7の軸方向に反対向きに取り付けられ、スリ
ット光Lが照射される送電線7の表面に臨んでいる。従
って、輝線群を撮影して画像信号に変換し、この画像信
号を上記処理系6に伝達することができる。
【0024】上記処理系6は、伝達された画像信号をA
/D変換によりデジタル信号とし、このデジタル信号か
ら輝線像の形状情報を抽出すると共に細線化し、この輝
線像の形状情報から素線切れを検出し、その結果を記録
するように構成されている。詳しくは、図5に示される
ように、処理系6は、テレビカメラ51からのアナログ
画像信号をデジタル画像信号に変換するA/D変換機1
2と、コンピュータ又は専用デジタル信号処理装置で構
成され、デジタル画像信号から輝線像部分を2値化によ
り抽出する2値化器13と、ソフトウェア又は専用ハー
ドウェアで構成され、上記輝線像部分を細線化する細線
化器14と、個々の輝線像間の距離を複数箇所で求め、
この輝線像間距離をスリット光間毎に定めた距離基準値
と比較することにより素線切れを判定する判定処理器1
4と、この判定結果を記録する記録器16とから構成さ
れている。この記録器16は、画像データ及び判定結果
を回転計30からの出力に基づく位置データと共に記録
するようになっている。
/D変換によりデジタル信号とし、このデジタル信号か
ら輝線像の形状情報を抽出すると共に細線化し、この輝
線像の形状情報から素線切れを検出し、その結果を記録
するように構成されている。詳しくは、図5に示される
ように、処理系6は、テレビカメラ51からのアナログ
画像信号をデジタル画像信号に変換するA/D変換機1
2と、コンピュータ又は専用デジタル信号処理装置で構
成され、デジタル画像信号から輝線像部分を2値化によ
り抽出する2値化器13と、ソフトウェア又は専用ハー
ドウェアで構成され、上記輝線像部分を細線化する細線
化器14と、個々の輝線像間の距離を複数箇所で求め、
この輝線像間距離をスリット光間毎に定めた距離基準値
と比較することにより素線切れを判定する判定処理器1
4と、この判定結果を記録する記録器16とから構成さ
れている。この記録器16は、画像データ及び判定結果
を回転計30からの出力に基づく位置データと共に記録
するようになっている。
【0025】以上のように構成された素線切れ検出装置
の動作を説明する。
の動作を説明する。
【0026】まず、本体1に設けた走行駆動系9を動作
させることにより、この本体1を送電線7に沿って適当
な速度で走行させる。これと同時に、光源系31を点灯
させ、送電線7に向けてスリット光Lを照射させる。こ
のとき図1を用いて前述したように、送電線7の軸方向
に不等間隔でずれた互いに平行な4つのスリット光L
a,Lb,Lc,Ldが照射され、送電線7の表面には
輝線32a,32b,32c,32dからなる輝線群が
形成される。テレビカメラ51による画像信号は処理系
6に伝達され、処理系6では素線切れの存否判断が行わ
れる。具体的には、図2、図3を用いて前述したよう
に、素線切れのない場合は各輝線像33がいずれも歪み
のない滑らかな楕円弧状を呈し、素線切れのある場合
は、その素線切れ部分に対応する輝線像33が凹むなど
歪みのある楕円弧状を呈する。そこで、2値化及び細線
化を経た画像データが判定処理器14に入力されると、
判定処理器14は任意の2つの輝線像33間の距離を複
数箇所34i,34j,・・で求め、この輝線像間距離
を当該スリット光間に対し予め記憶させてある距離基準
値と比較し、その差が所定値以上であれば、その箇所に
素線切れが存在すると判定する。このとき、複数の輝線
像による相対値を用いて判定しているので、1つの輝線
像を絶対値で判定するよりも検出精度が高く、かつ輝線
像が3つ以上あるので、素線切れ幅の大小にもよく対応
し、検出もれがない。
させることにより、この本体1を送電線7に沿って適当
な速度で走行させる。これと同時に、光源系31を点灯
させ、送電線7に向けてスリット光Lを照射させる。こ
のとき図1を用いて前述したように、送電線7の軸方向
に不等間隔でずれた互いに平行な4つのスリット光L
a,Lb,Lc,Ldが照射され、送電線7の表面には
輝線32a,32b,32c,32dからなる輝線群が
形成される。テレビカメラ51による画像信号は処理系
6に伝達され、処理系6では素線切れの存否判断が行わ
れる。具体的には、図2、図3を用いて前述したよう
に、素線切れのない場合は各輝線像33がいずれも歪み
のない滑らかな楕円弧状を呈し、素線切れのある場合
は、その素線切れ部分に対応する輝線像33が凹むなど
歪みのある楕円弧状を呈する。そこで、2値化及び細線
化を経た画像データが判定処理器14に入力されると、
判定処理器14は任意の2つの輝線像33間の距離を複
数箇所34i,34j,・・で求め、この輝線像間距離
を当該スリット光間に対し予め記憶させてある距離基準
値と比較し、その差が所定値以上であれば、その箇所に
素線切れが存在すると判定する。このとき、複数の輝線
像による相対値を用いて判定しているので、1つの輝線
像を絶対値で判定するよりも検出精度が高く、かつ輝線
像が3つ以上あるので、素線切れ幅の大小にもよく対応
し、検出もれがない。
【0027】このようにして素線切れの存在が検出され
ると、その判定結果及び画像データが送電線7上の位置
とともに記録器16に記録される。即ち、素線切れの有
無のみならず、その場所までが自動的にかつ正確に特定
されることになる。本体1の走行終了後、この記録器1
6の記録内容を取り出せば、ただちに素線切れ場所が分
かるので、オペレータは従来のように常時、神経を集中
させてディスプレイ等を目視する必要がなくなり、労力
が軽減される。また、簡単に素線切れ場所が特定できる
ので、検査所要時間や費用も軽減される。また、素線切
れの有無が場所と共に記録に残るので、見逃しがなくな
る。
ると、その判定結果及び画像データが送電線7上の位置
とともに記録器16に記録される。即ち、素線切れの有
無のみならず、その場所までが自動的にかつ正確に特定
されることになる。本体1の走行終了後、この記録器1
6の記録内容を取り出せば、ただちに素線切れ場所が分
かるので、オペレータは従来のように常時、神経を集中
させてディスプレイ等を目視する必要がなくなり、労力
が軽減される。また、簡単に素線切れ場所が特定できる
ので、検査所要時間や費用も軽減される。また、素線切
れの有無が場所と共に記録に残るので、見逃しがなくな
る。
【0028】なお、判定結果は記録器16に記録すると
共に遠方に位置する例えば保守管理所に送信してもよ
く、この場合、本体1の走行と同時にオペレータは判定
結果をモニタすることができる。
共に遠方に位置する例えば保守管理所に送信してもよ
く、この場合、本体1の走行と同時にオペレータは判定
結果をモニタすることができる。
【0029】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
る。
【0030】(1)素線切れの検査が自動化され、労
力、時間、費用が節減できると共に、素線切れ幅の大小
にかかわらず検出もれがなくなるので、検査の確実性、
信頼性が向上する。
力、時間、費用が節減できると共に、素線切れ幅の大小
にかかわらず検出もれがなくなるので、検査の確実性、
信頼性が向上する。
【図1】本発明の方法を示す送電線の斜視図である。
【図2】本発明の方法で得られる画像の図である。
【図3】本発明の方法で得られる画像の図である。
【図4】本発明の一実施例を示す素線切れ検出装置の断
面図である。
面図である。
【図5】本発明の素線切れ検出装置の処理系のブロック
図である。
図である。
5 撮影系 6 処理系 7 送電線 7a 素線 31 光源系 32 輝線 33 輝線像
Claims (2)
- 【請求項1】 送電線に向けて互いに不等間隔で平行な
3つ以上のスリット光を照射して送電線表面に輝線群を
形成すると共にその輝線群を撮影し、得られた輝線像群
から個々の輝線像間の距離を複数箇所で求め、この輝線
像間距離をスリット光間毎に定めた距離基準値と比較す
ることにより素線切れを検出することを特徴とする送電
線の素線切れ検出方法。 - 【請求項2】 送電線に向けて互いに不等間隔で平行な
3つ以上のスリット光を照射して送電線表面に輝線群を
形成する光源系と、その輝線群を撮影する撮影系と、得
られた輝線群像群から個々の輝線像間の距離を複数箇所
で求め、この輝線像間距離をスリット光間毎に定めた距
離基準値と比較することにより素線切れを検出する処理
系とからなることを特徴とする送電線の素線切れ検出装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7799695A JPH08278261A (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 送電線の素線切れ検出方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7799695A JPH08278261A (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 送電線の素線切れ検出方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08278261A true JPH08278261A (ja) | 1996-10-22 |
Family
ID=13649428
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7799695A Pending JPH08278261A (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 送電線の素線切れ検出方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08278261A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010169404A (ja) * | 2009-01-20 | 2010-08-05 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | 突起付長尺体測定方法 |
WO2011105629A1 (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-01 | Jfeスチール株式会社 | ワイヤロープピッチの測定方法とワイヤロープピッチ測定装置およびワイヤロープの製造方法 |
CN106953274B (zh) * | 2017-04-07 | 2018-09-28 | 深圳供电局有限公司 | 一种变电站导线压接修补装置及方法 |
JP2018165626A (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-25 | 株式会社東京精密 | 表面異物検出装置およびそれを用いた表面異物検出方法 |
-
1995
- 1995-04-03 JP JP7799695A patent/JPH08278261A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010169404A (ja) * | 2009-01-20 | 2010-08-05 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | 突起付長尺体測定方法 |
WO2011105629A1 (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-01 | Jfeスチール株式会社 | ワイヤロープピッチの測定方法とワイヤロープピッチ測定装置およびワイヤロープの製造方法 |
JP2011196994A (ja) * | 2010-02-25 | 2011-10-06 | Jfe Steel Corp | ワイヤロープピッチの測定方法とワイヤロープピッチ測定装置およびワイヤロープの製造方法 |
JP2018165626A (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-25 | 株式会社東京精密 | 表面異物検出装置およびそれを用いた表面異物検出方法 |
JP2021167845A (ja) * | 2017-03-28 | 2021-10-21 | 株式会社東京精密 | 表面異物検出装置およびそれを用いた表面異物検出方法 |
CN106953274B (zh) * | 2017-04-07 | 2018-09-28 | 深圳供电局有限公司 | 一种变电站导线压接修补装置及方法 |
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