JP7321436B2 - アルミニウムの腐食診断装置および同装置を備える電線診断システム - Google Patents
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Description
例えば、鋼心アルミより線(ACSR)やアルミ覆鋼線では、アルミが銀ないし白色であるのに対し、電線の腐食が進行した場合に生じる生成物(以下、「腐食生成物」という)も白色であることから、画像診断では検出が難しいという課題があった。
[2]前記撮像装置に、青色光に透過波長中心を有するバンドパスフィルタが装着されていることを特徴とする[1]に記載のアルミニウムの腐食診断装置。
[3]前記制御部が、前記紫外光を照射した状態で前記撮像装置により撮像した第1の撮像画像と、第1の撮像画像と同じ箇所に前記紫外光を照射しない状態で前記撮像装置により撮像した第2の撮像画像を取得し、前記第1の撮像画像と前記第2の撮像画像との差分画像に基づいてアルミニウム製品の表面の異常部分を前記表示装置に強調表示させることを特徴とする[1]または[2]に記載のアルミニウムの腐食診断装置。
[5]さらに、前記撮像装置と対向するように設けられたミラーを備え、前記撮像装置が直接撮像した電線の撮像画像および前記撮像装置がミラーを介して撮像した電線の撮像画像を前記通信装置を介して外部に送信可能であることを特徴とする[4]に記載のアルミニウムの腐食診断装置。
[6][1]ないし[5]のいずれかに記載のアルミニウムの腐食診断装置と、前記アルミニウムの腐食診断装置から通信網を介して電線の撮像画像を受信するサーバ装置と、を備え、前記サーバ装置が、受信した電線の撮像画像に基づいて電線の異常部分を検出する機能を備えることを特徴とする電線診断システム。
[7][3]に記載のアルミニウムの腐食診断装置と、前記アルミニウムの腐食診断装置から通信網を介して電線の撮像画像を受信するサーバ装置と、を備え、前記サーバ装置が、前記第1の撮像画像と前記第2の撮像画像との差分画像に基づいて電線の異常部分を検出する機能を備えることを特徴とする電線診断システム。
以下では、本発明の詳細を実施形態例により説明する。
第一実施形態例に係る電線診断装置1は、活線状態の電線Wに着脱される自走式送装置であり、図1に示すように、一対の車輪2a,2bと、本体部3と、撮像装置4と、紫外光照射装置5a,5bと、一対のミラー6a,6bと、車輪駆動源7と、制御部8と、電源装置9とを備えている。
車輪2bはモータ等により構成された車輪駆動源7と連結されており、車輪駆動源7により車輪2bを回動すると、チェーン21を介して車輪2aも回動され、これにより電線診断装置1は、電線W上を前進および後退動作することが可能である。なお、チェーン21は必須の構成ではなく、設けなくともよい。車輪駆動源7には、図示しないロータリエンコーダが設けられており、後述する制御部8によって回転数を計測し、走行距離や走行速度を算出可能となっている。
撮像装置4a,4bは、電線Wを連続撮像するための可視光カメラであり、青色光に透過中心波長を有するバンドパスフィルタが装着されている。第一実施形態例では、撮像装置4a,4bを透過中心波長470nmのバンドパスフィルタを装着したCCDビデオカメラにより構成した。撮像装置4a,4bは、電線Wの下方に配置されており、電線Wの下半部およびミラー6a,6bに写し出された電線Wの上半部を撮像し、撮像された電線Wの画像は制御部8の記憶装置に記憶される。制御部8は、通信装置(例えば、有線または無線通信モジュール)を備えており、図示しない監視サーバ装置に電線Wの画像を、逐次または一定のタイミングでまとめて送信する。
なお、本実施形態例とは異なり、電線Wを中心に放射状に配置された3台の撮像装置により構成してもよいし、1台の撮像装置と2枚以上のミラーの組み合わせを採用してもよい。
電源装置9は、撮像装置4、紫外光照射装置5a,5b、車輪駆動源7および制御部8に電力を供給する。
図6(c)は、図6(b)の画像において鋼線の露出部分を診断プログラムにより着色表示した画像(第1強調表示モード)であり、図6(d)は、図6(b)の画像において鋼線の露出部分のみを着色表示した画像(第2強調表示モード)である。このように、第一実施形態例に係る診断プログラムによれば、可視光画像では判別が困難であった鋼線の露出の有無を診断者が容易に把握することが可能となる。
第二実施形態例は、例えば10cm×10cm程度の測定範囲において、アルミニウム製品の腐食を検出するアルミニウム腐食診断装置51に関する。このアルミニウム腐食診断装置51は、紫外光を照射した際に異常部が発する蛍光を解析することにより異常部を検出する。
図7および図8に示すように、アルミニウム腐食診断装置51は、複数個の紫外光源52と、撮像装置53と、フロント部54と、本体部55とを備えている。
紫外光源52は、撮像装置53の周面に沿って配置された8個の紫外LED光源により構成されている。紫外光源52の個数は例示の8個に限定されず、これより少ない個数(例えば1~7個)またはこれより多い個数(例えば9~数十個)であってもよい。
本体部55は外側面に電源ボタン55a、撮影ボタン55bおよび通信コネクタ56が配設されており、背面に図示しないディスプレイが配設されている。ここで本体部55にディスプレイを設けず、外部端末61のディスプレイをアルミニウム腐食診断装置51のディスプレイとして利用するように構成してもよい。
本体部55の内部には、処理装置と、解析プログラムが記憶された記憶装置と、無線通信モジュールと、電源装置とが配設されている。アルミニウム腐食診断装置51により撮像した画像は、無線通信モジュールまたは通信コネクタ56を介してスマートフォン、PC、ウェアラブル端末等の外部端末61に送信することが可能である。
2a,2b 車輪
3 本体部
4a,4b 撮像装置
5a,5b 紫外光照射装置
6a,6b ミラー
7 車輪駆動源
8 制御部
9 電源装置
21 チェーン
31 ビーム
51 アルミニウム腐食診断装置
52 紫外光源
53 撮像装置
54 フロント部
55 本体部
60 アルミニウム製品
61 外部端末
W 電線
Claims (7)
- アルミニウム製品に320nm~400nmの波長域の紫外光を照射する紫外光照射装置と、
390~490nmの波長域の蛍光を含む可視光画像を撮像する撮像装置と、
記憶装置および通信装置を備え、前記撮像装置を制御する制御部と、を備え、
前記制御部が、前記紫外光を照射した状態で前記撮像装置により撮像した撮像画像を取得し、当該撮像画像における前記蛍光に基づいて前記アルミニウム製品の表面の状態を診断し、外部または内蔵の表示装置に表示させることを特徴とするアルミニウムの腐食診断装置。 - 前記撮像装置に、青色光に透過波長中心を有するバンドパスフィルタが装着されていることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウムの腐食診断装置。
- 前記制御部が、前記紫外光を照射した状態で前記撮像装置により撮像した第1の撮像画像と、第1の撮像画像と同じ箇所に前記紫外光を照射しない状態で前記撮像装置により撮像した第2の撮像画像を取得し、前記第1の撮像画像と前記第2の撮像画像との差分画像に基づいてアルミニウム製品の表面の異常部分を前記表示装置に強調表示させることを特徴とする請求項1または2に記載のアルミニウムの腐食診断装置。
- 前記アルミニウム製品が電線であり、
さらに、電線に装着可能な車輪を備える走行部を備え、
前記制御部が、走行時に前記紫外光を断続的に照射しながら電線の画像を前記撮像装置により連続的に撮像し、前記紫外光が照射された電線の撮像画像を前記通信装置を介して外部に送信可能であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のアルミニウムの腐食診断装置。 - さらに、前記撮像装置と対向するように設けられたミラーを備え、前記撮像装置が直接撮像した電線の撮像画像および前記撮像装置がミラーを介して撮像した電線の撮像画像を前記通信装置を介して外部に送信可能であることを特徴とする請求項4に記載のアルミニウムの腐食診断装置。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載のアルミニウムの腐食診断装置と、
前記アルミニウムの腐食診断装置から通信網を介して電線の撮像画像を受信するサーバ装置と、を備え、
前記サーバ装置が、受信した電線の撮像画像に基づいて電線の異常部分を検出する機能を備えることを特徴とする電線診断システム。 - 請求項3に記載のアルミニウムの腐食診断装置と、
前記アルミニウムの腐食診断装置から通信網を介して電線の撮像画像を受信するサーバ装置と、を備え、
前記サーバ装置が、前記第1の撮像画像と前記第2の撮像画像との差分画像に基づいて電線の異常部分を検出する機能を備えることを特徴とする電線診断システム。
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