JP2001153788A - 構造体の劣化診断方法及び蛍光構造体 - Google Patents

構造体の劣化診断方法及び蛍光構造体

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JP2001153788A
JP2001153788A JP33480999A JP33480999A JP2001153788A JP 2001153788 A JP2001153788 A JP 2001153788A JP 33480999 A JP33480999 A JP 33480999A JP 33480999 A JP33480999 A JP 33480999A JP 2001153788 A JP2001153788 A JP 2001153788A
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deterioration
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fluorescent material
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JP33480999A
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English (en)
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Masahito Watabe
雅人 渡部
Koji Nagano
宏治 長野
Satoshi Sugiyama
聡 杉山
Masanori Isozaki
正則 磯崎
Kokei Haji
弘敬 土師
Yoshiyuki Yasutomi
義幸 安富
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Japan Fine Ceramics Center
Hitachi Cable Ltd
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Japan Fine Ceramics Center
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目視による構造体の劣化の診断を正確かつ容
易に行うことができる新規な構造体の劣化診断方法及び
蛍光構造体の提供。 【解決手段】 構造体1の表面に蛍光材料を含む蛍光層
2を形成すると共にその蛍光層2の表面に遮光性の被覆
層3を形成しておき、その被覆層3が外的影響によって
劣化してその内側の蛍光層2が露出したときに、その露
出した部分の蛍光状態を目視により直接又は間接的に観
察してその構造体の劣化状況を診断する。これによって
目視による構造体の劣化の診断を正確かつ容易に行うこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属,セラミック
ス等の無機物,ポリマー等の有機物からなる各種構造
体、特に、化学プラントや発電プラント等の定期的な保
守が要求される構造体の劣化状態を容易に診断すること
を可能とした構造体の劣化診断法及び蛍光構造体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、産業の基幹を成す各種化学プラントや原子力・火力
発電プラント等は、各種工業材料や電力等を長期に亘っ
て安定供給する必要があることから、特に長期の信頼性
が要求される。
【0003】この長期信頼性を確保するためには、定期
的な保守が必要不可欠なものとなっているが、その保守
の時期や規模を決定するためには、そのプラントを構成
する各構造体の劣化状況を正確に診断する必要がある。
【0004】このような構造体の劣化状況を診断するた
めの従来の方法としては、例えば、計算によってその構
造体固有の寿命の求め、その計算結果からの劣化状況を
予測して劣化状況を診断する方法(特開昭59−333
5号)や、実機の近傍にダミーの被測定材を設置してお
き、その被測定材の劣化状況を測定することにより、実
機の劣化状態を間接的に診断する方法(特開平57−1
13360号)等が提案されている。しかしながら、い
ずれの方法も実際の構造体自体を直接診断するものでは
ないため、正確な劣化診断を行うことが困難であった。
【0005】また、構造体の中に導電回路を設け、この
導電回路の電気抵抗率の変化から使用環境下における劣
化現象を判断する方法(特開平6−102223号)も
提案されているが、この方法は、外部から電気を通電す
ると共に、抵抗率を測定するための機器やセンサー等を
各構造体に対して設置しなければならないため、多数の
構造体が複雑に組合わさって構成される化学プラントや
高温雰囲気の原子力・火力発電プラント等に適用するこ
とは困難である。しかも、この方法では、セラミックや
ポリマー等といった絶縁材料からなる構造体に対しては
適用できないといった欠点もある。
【0006】そのため、このような構造体の劣化状況の
診断は、その殆どが作業員の目視に頼らざるを得ないの
が現状であるが、上述したような大型の化学プラントや
発電プラント等では至近距離からの目視が困難な場合が
多いことから、その劣化箇所をうっかり見落としてしま
ったり、劣化状況の判断を誤ったりするといった欠点が
ある。
【0007】そこで、本発明はこのような課題を有効に
解決するために案出されたものであり、その目的は、目
視による構造体の劣化の診断を正確かつ容易に行うこと
ができる新規な構造体の劣化診断方法及び蛍光構造体を
提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第一の発明は、構造体の表面に蛍光材料を含む蛍光層
を形成すると共にその蛍光層の表面に遮光性の被覆層を
形成しておき、その被覆層が外的影響によって劣化して
その内側の蛍光層が露出したときに、その蛍光状態を目
視により直接又は間接的に観察してその構造体の劣化状
況を診断するようにしたものであり、第二の発明は、構
造体の最表面に蛍光材料を含む蛍光層を形成し、その蛍
光層が外的影響によって劣化して発光状態が変化したと
き、その発光状態を目視により直接又は間接的に観察し
てその構造体の劣化状況を診断するようにしたものであ
り、また、第三の発明は、その構造物の表層部が外的影
響によって劣化して発生した粉末の発光状態を目視によ
り直接又は間接的に観察してその構造体の劣化状況を診
断するようにしたものである。
【0009】また、第四の発明は、上記蛍光層内に含ま
れる蛍光材料とその特性を具体的に限定したものであ
り、さらに第五及び第六の発明は、それぞれ上記発明方
法を具体化するために、構造体の表面に上記蛍光層を備
えた蛍光構造体の構成を示したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施する好適一形
態を添付図面を参照しながら説明する。
【0011】図1は、本発明に係る蛍光構造体の実施の
一形態を示したものであり、図中1は、金属,セラミッ
ク等の無機物,あるいはポリマー等の有機物からなる構
造体、2はこの構造体1の表面に形成された蛍光材料を
含む蛍光層、3はこの蛍光層2の表面に被覆形成された
遮光性の被覆層である。
【0012】そして、このような構成をした本発明の蛍
光構造体にあっては、図1に示すように、正常時にはそ
の最表面に形成された遮光性の被覆層3によって蛍光層
2が覆われているため、外観上、従来の構造体と何ら変
わるものではないが、この被覆層3が何らかの外的影
響、例えば、熱,紫外線,酸性雨,化学物質,摩擦,荷
重,衝撃等によって損傷し、その表面に腐食,摩耗,亀
裂等の劣化が生じると、その内側の蛍光層2が表面に露
出し、これが自然光の光エネルギー等によって励起され
て発光するため、その発光現象による劣化の発生を目視
によって外観から容易に認識することができる。
【0013】また、その発光状態は、劣化の種類や大き
さ,あるいは劣化の進行度に応じて様々に変化すること
から、その発光状態を目視により観察することでその劣
化状況を正確かつ容易に把握することができる。例え
ば、劣化によって被覆層3に剥離が生じるとその剥離に
沿って蛍光層2が発光するために、その剥離の発生のみ
ならず、その剥離の大きさや位置等を目視によって容易
に確認することができる。また、腐食や摩耗がこの発光
層2にまで達し、それが減肉すると発光量が減少してく
るため、その変化状況を確認することで発光層2自体の
劣化の進行度等も同時に把握することが可能となる。
【0014】これによって従来目視のみでは劣化を発見
することが困難であった大型の化学プラントや至近距離
からの観察が困難な発電プラント等であっても、その構
造体の劣化状況を目視によって正確かつ容易に確認する
ことが可能となる。その結果、これら構造体の劣化状況
を特殊な機能や知識を有することなく正確に診断するこ
とができるため、構造体に対する保守の時期や規模或い
はその寿命を正確に決定することができる。
【0015】以下、本発明の蛍光構造体を構成する構造
体1、蛍光材料、蛍光層2、被覆層3について詳述す
る。
【0016】先ず、本発明に係る構造体1としては、金
属,無機物,有機物からなる定形性を有するものであれ
ば殆どの人工物を対象とすることが可能であり、特に列
挙するまでもないが、上述したように長期の信頼性を要
求される化学プラントや原子力・火力発電プラント及び
その構成部材であるボイラーやタービン、シュラウド等
の他に、常に風雨に晒される架線,橋梁,工場,屋外表
示板,ビル,住宅,駅舎,モニュメント等の建築物、そ
の性質上摩耗や腐食の避けられない産業機械,工作機
械,化学薬品取扱機器、外的衝撃を受けやすい自動車,
鉄道,船舶等の輸送機器及びその構成部品等といった定
期的な保守点検や高い安全性が要求されるものが本発明
の対象となるものと考えられる。
【0017】一方、この蛍光層2内に含まれる蛍光材料
としては、刺激エネルギーを光に変換するものであれば
特に限定されるものでなく、例えば、太陽光等の自然光
の刺激エネルギーによって励起され、暗くなると自然に
発光状態が視認できる蓄光型(残光型)の化合物の他
に、強制的に高電界を与えることにより発光する化合物
を用いることが可能であるが、前者の化合物を用いる方
が簡易的であり、かつコストも安くなるため好ましい。
また、発光波長は、380〜780nmの可視光や1μ
m〜500μmの近赤外,遠赤外のものを用いることが
望ましいが、目視観察上、前者の発光波長を有するも
の、特に青,緑,赤系の発光波長を発生するものを用い
ることが好ましい。そして、これらの条件を満足する蛍
光材料の具体例としては、SrAl2 4 ( Eu)
,SrAl2 4 ( Eu, Dy),Sr4 Al14
25( Eu, Dy) ,SrO・1.75(Al, B) 2 3
( Eu, Dy) ,SrO・1.75(Al, B) 2 3
( Eu, Ho) に代表されるアルミン酸ストロンチウ
ムに希土類を添加した化合物、CaAl2 4 ( E
u, Nd) に代表されるアルミン酸カルシウムに希土類
を添加した化合物、ZnOに代表される酸化物、ZnS
( Ag) ,Y2 2 S( Eu) ,Y2 3 (E
u) に代表される3価希土類イオンの発光を利用した蛍
光材料、ZnS( Ag, Cl) ,ZnS( Cu) ,Ca
SrS( Bi) ,ZnS( Cu, Co) ,CaS( E
u, Tm) に代表される硫化物、3Ca( PO4) 2
・Ca( F, Cl) 2 ( Sb, Mn) ,LaPO4
( Ce, Tb) に代表されるリン酸塩蛍光材等が挙げ
られ、これら蛍光材料は適用する構造体1との相性や環
境に最適なものを選択して使用されることになる。例え
ば、湿潤雰囲気下で使用される構造体に対して硫化物系
の蛍光材料を用いるとその硫化物とH2 Oとが反応し
て硫化水素が発生するおそれがあるため、かかる環境下
で使用される構造体の場合には酸化物系の蛍光材料を用
いることが好ましい。
【0018】また、これら蛍光材料は、発光層2を構成
する金属又は無機物或いは有機物からなる母材中に数μ
mの粉末の状態で分散して含有されていることが好まし
い。尚、これらの蛍光材料は、既に一般に市販されて入
手が容易であるため、本発明のために特に新たに開発す
る必要はない。
【0019】さらに、この蛍光層2の厚さとしては、構
造体1の大きさや機械的特性等によって任意に設定され
るため、特に限定するものではないが、一般的には0.
1mm〜10mm程度であり、また、その母材を構成す
る材料も構造体1と同様に、金属,無機物,有機物のい
ずれであっても良い。
【0020】また、この蛍光層2の構造体1への形成
(複合)方法としては、構造体1の機能を損なわず、か
つ簡単に剥離や脱落等を発生しない方法であれば特に限
定されるものではないが、例えば、セラミックス等の無
機物からなる構造体1の場合では、その構造体1の成型
時においてその表面に蛍光材料を分散させたセラミック
スの蛍光層2を設け、これらを一体焼結することによっ
て簡単に複合化することができる。また、金属からなる
構造体1の場合では、粉末冶金法や溶射法等の周知技術
によってその構造体1の表面に複合化することができ
る。この場合、緻密化のためにホットアイソスタティッ
ク(HIP)やホットプレス法を兼用しても良い。さら
に、ポリマー(プラスチック)等のような有機物からな
る構造体1の場合では、ポリマーに蛍光材料を配合し、
通常の加熱成形(プレス、押し出し、流し込み等)によ
り容易に複合化することができる。また、この構造体1
と蛍光層2の母材は必ずしも同じ材料を用いる必要はな
く、使用する環境によって異なる材料、例えば、金属か
らなる構造体1の表面にポリマーやセラミックスからな
る蛍光層2を備えたり、ポリマーからなる構造体1に金
属やセラミックスから蛍光層2を組み合わせたものであ
っても良い。また、既存の構造体1に対しては、単なる
塗布によって形成しても良い。
【0021】他方、この蛍光層2を被覆する被覆層3の
厚さも構造体1の大きさや機械的特性、寿命等によって
任意に選択することができるため、特に限定するもので
はないが、蛍光層2と同様に一般的には0.1mm〜1
0mm程度であり、また、その母材を構成する材料も金
属,無機物,有機物のいずれであっても良い。また、蛍
光層2表面の複合も上記のような周知技術によって容易
に達成することができる。
【0022】尚、上記の実施の形態では、蛍光層2の表
面に被覆層3を形成した例で説明したが、図2に示すよ
うに、この被覆層3を省略した構成としても良い。すな
わち、この被覆層3を省略した場合、正常時には、蛍光
層2全体が均一に発光した状態となっているが、この蛍
光層2の一部が劣化により損傷を受けると、その部分の
減肉により劣化部分のみの発光量が低下したり消滅した
りして他の部分に比して変化するため、その発光状態の
変化を目視により確認することで上記の実施の形態と同
様にその劣化状況を容易に確認することができる。
【0023】また、上述した構造体1が機械内部の部品
であって外部から視認できない位置にある場合であって
も、その劣化の発生を確認することが可能である。例え
ば、本発明の蛍光構造体をタービンの動翼やブレーキデ
ィスクといった外部から簡単に視認できない部分に用い
た場合、その表面に蛍光層2まで達するような摩耗や損
傷等の劣化が発生すると、その劣化に伴って発生する粉
末や欠損片中に蛍光材料が含まれることになるため、そ
の粉末や欠損片を回収してその発光現象を目視により確
認することで劣化の発生の有無及びその劣化の進行度等
を容易に把握することが可能となる。
【0024】さらに、発光層2の発光状態が弱く直接の
目視による視認が困難な場合は、バンドパスフィルター
を通して間接的に目視することにより、目的の蛍光材料
の発光する波長だけを容易に確認することもできる。ま
た、強制的に励起する波長を照射し、発光状態がバンド
パスフィルターを通して目視で確認することもできる。
CCDカメラなどを介してモニタリングすることによ
り、高所や高温下等といった検査員が直接接近観察でき
ない場所でもその劣化診断を正確に行うことが可能とな
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を説明する。
【0026】(実施例1)図3は、本発明の蛍光構造体
を圧延用ロールに適用したものであり、図中4はクロム
鋼からなるロール芯(構造体)、5はクロム鋼に蛍光材
料( SrAl2 O4 ( Eu))を10体積%分散した発
光層、6はロール芯4と同様にクロム鋼からなる被覆層
である。尚、これらはホットアイソスタティックプレス
法により緻密化して形成したものである。
【0027】そして、従来の圧延用ロールにあっては、
圧延がそのロール芯4の最表面で行われるため、圧延を
繰り返すことによってその表面に摩耗が生じてもその摩
耗量が目視によって確認することができないため、知ら
ないうちにその摩耗量が許容度を超えてしまい、圧延材
の寸法誤差が大きくなってしまうといった問題が発生す
る。
【0028】これに対して、本実施例の圧延用ロールに
あっては、最表面に位置する被覆層3が摩耗した場合、
その内側の発光層5が露呈して発光するため、その許容
値に発光層5を形成しておけば、その発光の有無を目視
によって確認することで摩耗が許容値に達したことを容
易に知ることができ、圧延材の寸法誤差が大きくなって
しまうといった問題を未然に回避することができる。
【0029】尚、この発光状態の観察は、SrAl2
4 ( Eu) が励起する波長の紫外線(200〜40
0nm)を照射すると、この発光材料が500nmの波
長(青緑)の発光現象を生じるため、その発光現象を目
視により確認することにより摩耗が許容値に達したこと
を容易に診断することができる。
【0030】また、図4は励起波長と発光波長のスペク
トル線図を示したものであり、図5は発光量と寿命予測
との関係を示したものである。
【0031】図示するように圧延状態が変化しても圧延
用ロールが所定量摩耗すると、必ず発光現象が生じるこ
とになるため、その劣化診断及び保守の判断が可能とな
る。また、発光の確認は、例えば、一日の作業終了後に
暗い雰囲気で目視により、又は紫外線を照射することに
よって作業者が容易に確認できる。また、蛍光材料の配
合量は、圧延用ロールのように圧延材によって異なる応
力がかかる場合はなるべく蛍光材料の配合量を少なく
し、圧延材の特性に影響を与えないようにする必要があ
り、0.5〜2.0体積%が好ましい。また、発光状態
をカメラでモニタリングすることにより、発光状態を自
動モニタリングすることが可能となり、劣化の進行度を
自動的に診断することができる。さらに、この近傍に摩
耗した被覆層6の粉末を回収する装置を設け、その摩耗
粉末を紫外線照射してその発光現象を調べることによ
り、劣化診断を行うこともできる。
【0032】(実施例2)一般に、火力プラントシステ
ムのNi基ガスタービン用静翼には耐熱性を向上させる
ために、その表面にセラミックスのコーティングが施さ
れていることから、このセラミックスコーティング層の
損傷量の劣化診断に本発明を適用してみた。
【0033】適用方法としては、Ni基ガスタービン用
静翼(構造体)の表面に、Sr4 Al1425( Eu, D
y) からなる蛍光材料を5体積%含むNi−Cr系合金
を溶射して蛍光層を形成し、さらにその表面にZrO2
を溶射してセラミック層(被覆層)を形成し、その
後、これを1300℃級のガスタービンプラントに適用
して、1年間運転後、その劣化診断を行ったものであ
る。
【0034】この結果、セラミック層(被覆層)の一部
が剥離・脱落し、その剥離・脱落が発生した部分ではN
i−Cr系合金層が露呈して、その発光現象を確認する
ことができた。発光の確認は、目視のみならず、紫外線
を照射することにより容易に確認できた。
【0035】尚、この蛍光層のコーティング方法として
は、構造体の表面にNi−Cr系合金を溶射した後、Z
rO2 にSr4 Al1425( Eu, Dy) 等の蛍光
材料を5体積%含む層を溶射し、さらに、その最表面に
耐熱性のZrO2 層を溶射する方法も可能である。こ
の場合は蛍光材料を含むZrO2 層も耐熱層としての
役割を果たすため、セラミック層がなくなり、Ni−C
r系合金層が露呈する前に劣化を診断することができ
る。また、本実施例は、同様に火力プラントシステムの
燃焼器、動翼、シュラウド等にも適用可能である。
【0036】(実施例3)本発明は、酸などの化学薬品
用の構造体の劣化診断にも適用することができる。
【0037】例えば、図6に示すような化学薬品液体輸
送用のステンレス鋼7(構造体)とアルミナ層8(被覆
層)の複合構造の配管の内側にSrAl2 4 (E
u, Dy) 蛍光材料を20体積%含む蛍光層9を設け
る。そして、化学薬品に直接触れるアルミナ層8が長期
使用に伴い劣化すると、その内側の蛍光層9が露呈する
ため、点検時にこの配管中に紫外線発生器を通して照射
してその露呈部分の発光状態の有無と位置を調べること
により、劣化状況の確認を行うことができる。尚、この
場合には、その性質上、目視ではなく紫外線を照射しな
がら発光状態を確認する方法が採られることになるた
め、使用する発光材料は蓄光型である必要はなくY2
2 Sのような輝度の高い赤色系の蛍光材が適してい
る。
【0038】一方、アルミナにSrAl2 4 ( E
u, Dy) 蛍光材の配合量を変えて50mm角、厚さ5
mmの板を作製した後、この板の表面に波長約300m
mの紫外線を30秒照射し、紫外線照射をやめた後の板
の発光状態を50cm離れた位置から目視で確認したと
ころ、以下の表1からもわかるように5体積%以上蛍光
材料を有すると発光状態を確認することができた。
【0039】
【表1】
【0040】尚、本実施例は、火力発電所や各種ゴミ、
産業廃棄物処理場の煙突・煙道用材料としても適用で
き、特に廃熱回収熱交換器の伝熱管材料の硫酸アンモニ
ウム系物質による腐食の劣化診断として最適である。ま
た、LNGを主燃料とする火力発電プラント等の燃焼排
ガスの煙道又は煙突に使用される排ガスの露点腐食に対
してもその劣化診断を行うことができ、また、高温灰用
の灰輸送管等への適用可能であり、原子力、火力、化学
プラント等の構造材の予防保全が可能となる。
【0041】また、ボイラの蒸発器、水壁、過熱器又は
節炭器に使用される伝熱管は、一般にフェライト系部材
又はフェライト系部材からなる炭素鋼、又は低合金鋼等
から形成されているため、その内側にCaAl2 4
( Eu, Nd) 蛍光材を有する炭素鋼又は低合金鋼か
らなる発光層を設け、その表面の減肉が生じると、この
発光層が露出するため、上記と同様な方法によりその劣
化診断を行うことができる。
【0042】また、半導体製造分野等においてその製造
工程から排出されるNF3 ,C26 、CF4
代表とするフッ化化合物を含む半導体排ガスに暴露され
る配管等にも同様に適用することができる。すなわち、
フッ化化合物の熱分解により複製したF2 (又はフッ
素化合物)が増加し、その高濃度と高温の雰囲気温度と
の相乗作用により、除害装置の構成部材のうち、金属材
料部分が急速に腐食・破壊されるため、この部分に本発
明を適用するすることにより、その劣化診断を容易に行
うことができる。
【0043】(実施例4)また、本発明は、耐腐食性を
強く要求される樹脂構造体、例えば、屋外表示板、屋外
標識等に使用される熱可塑性樹脂構造体にも適用するこ
とができる。
【0044】図7に示すように、補強繊維で強化された
繊維強化熱可塑性樹脂積層体10,12間にSr4
1425( Eu, Dy) 蓄光型蛍光材を含む発光層11
を挟み、ホットプレスにより180℃,圧力10Kgf
/cm2 ,加熱時間30分の条件下で加熱加圧して積
層一体化し、板状の積層体を作成した。尚、補強繊維
は、質量210g/m2 、織り密度19×19/25
mmの平織ガラス繊維クロスを使用した。
【0045】そして、この表示板が塩素等の大気中の腐
食ガスにより劣化して蛍光層11が露呈すると、これが
太陽光で励起され、夕方以降の暗い時間帯に発光現象が
生じるため、その劣化を容易に診断することができる。
尚、この蛍光層11は、補強繊維層で強化された繊維強
化熱可塑性樹脂積層体だけでなく、アクリル樹脂、ウレ
タンアクリル樹脂、ポリカーボネート等の透光性を有す
る樹脂を用いることにより発光量を高めることができ
る。
【0046】また、ウレタンアクリル樹脂に、SrAl
2 4 ( Eu, Dy) 蛍光材の配合量を変えて50
mm角,厚さ5mmの板を製作した後、その板の表面に
波長約300mmの紫外線を30秒照射し、紫外線照射
をやめた後の板の発光状態を50cm離れた位置から目
視で確認を行った。その結果、表2に示すように、0.
1体積%以上の蛍光材料を有すると、発光状態を確認す
ることが可能であった。
【0047】
【表2】
【0048】(実施例5)また、本発明は、自動車・鉄
道・産業機械等に用いられるディスクブレーキにも適用
することができる。すなわち、カーボン複合材等で形成
されるディスクの摩擦面の内側に上述したような蛍光材
を含む蛍光層を設けることにより、使用によってその表
面が規定量以上摩耗すると、その蛍光層が露呈して発光
現象が現れるため、その発光現象を確認することにより
その摩耗を容易に確認することができる。例えば、使用
する蛍光材料が蓄光型であれば太陽光で励起され、夕方
以降の暗い時間帯に発光現象が生じ、また、蓄光型蛍光
材料でない通常の蛍光材料であれば、点検時に紫外線を
照射することにより、寿命を診断することができる。そ
の結果、ブレーキ摩耗検知用プローブを付けるなどの付
加装置を必要としないで劣化診断が可能となる。尚、本
実施例は、カーボン複合材に限らず、金属繊維,非金属
繊維,結合材,カーボン及び有機・無機充填剤等からな
る摩擦材にも適用可能である。
【0049】(実施例6)また、本発明を鉄道車両用パ
ンタグラフに搭載された摺り板に適用すれば、その摩耗
限度を正確に、且つ、容易に判断することができる。
【0050】例えば、摺り板と同一平面で架線と摺動し
つつ摺り板・トロリー線の双方に滑剤作用を付与するパ
ンタグラフにおいて、最表面の摺動材料の内側にSrO
・1.75(Al, B) 2 3 ( Eu, Dy) 蓄光型蛍光
材料を有する発光層を設けた場合、その摺り板の厚さが
摩耗限度に達すると、その発光層が摺動面上に露出し
て、これが太陽光で励起され、夕方以降の暗い時間帯に
発光現象が生じるため、この発光現象を確認することに
より、その劣化を診断することができる。また、場合に
よっては、そのパンタグラフにその摩耗粉を回収する装
置を設け、その回収された摩耗粉末に紫外線照射して、
その発光現象を確認することにより、劣化診断する方法
も可能である。
【0051】(実施例7)また、本発明は、ゴムタイヤ
の劣化診断にも適用することができる。
【0052】一般に車両・航空機用ゴムタイヤの寿命は
その溝の減り具合から判断されている。そのため、例え
ば、スチレン/ブタジエン共重合体ゴムからなる車両用
ゴムタイヤの内側にSrO・1.75(Al, B) 2 3
( Eu, Dy) 蓄光型蛍光材料を有するゴムの発光層
を設けることによって、そのゴムタイヤ表面の摩耗が許
容量に達すると、蓄光型蛍光材料を有するゴムが表面に
露呈し、これが太陽光で励起され、夕方以降の暗い時間
帯に発光現象が生じるため、そのゴムタイヤの寿命を容
易に診断することができる。また、停車中の車両のタイ
ヤに紫外線を照射することによっても上記実施例と同様
に発光現象が生じるため、そのゴムタイヤの劣化を診断
することができる。尚、本実施例の場合では、含まれて
いる蛍光材料は、粉末状の無機化合物であるため、耐摩
耗性も向上させることもできる。
【0053】(実施例8)また、本発明は、電車の車輪
が摩耗してその支持部(ホイストクレーンの横行フレー
ム等)の位置がずれてピニオンシャフトに無理な力が加
わるのを防止するといった自己診断機能付き車輪の構造
を提供することもできる。
【0054】すなわち、電車の車輪表面の内側に蛍光層
を設け、車輪が規定量摩耗すると、その蛍光層が露出す
るため、点検時にこの車輪表面に紫外線を照射すること
により、発光現象の有無がわかり、車輪の劣化を診断す
ることができる。
【0055】(実施例9)また、本発明は、上述したよ
うな可動構造体の他に舗装道路等の固定構造物等にも適
用することによって舗装用道路の摩耗量を検知すると同
時に夜間の残光発光現象により、歩道、公園その他の広
場を安全を確保することができる。すなわち、表層部の
アスファルトあるいはコンクリートにSrAl2 4
(Eu, Dy) 蓄光型蛍光材を混入しておけば、夜間時
に足下からの青緑色の発光による安全を確保できるだけ
でなく、その表面層がなくなった場合にその発光現象が
低減するために補修時期の目安とすることができる。
【0056】(実施例10)また、本発明をワイヤーロ
ープに適用すれば、その摩耗状態を外観から迅速かつ容
易に検知することができる。例えば、図8に示すように
芯部周囲の側ストランド13の最外周層に混撚された複
数の素線束14の中心部の素線15にSrAl2 4
( Eu, Dy) 蛍光材を含ませておき、摩耗によりそ
の周囲の素線が減って中心部の素線15が表面に露出す
ると、これが太陽光で励起され、夕方以降の暗い時間帯
に発光現象が生じるため、その劣化を診断することがで
きる。また、ワイヤーロープによって移動するケーブル
カー等の駆動回転体のロープに接する摺動面の内側に同
じように蛍光層を設けることにより、摩耗による損傷を
検知し、劣化を診断することができる。同様に、摩耗性
や摺動性を要求されるガイド用部材にも適用できる。
【0057】(実施例11)また、鉄道用レールの摺動
面の内側に蛍光層を設けることもできる。この場合、摩
耗により表面が減肉すると、蛍光層が表面に露出し、レ
ールの劣化を発光現象により知らせることができるた
め、特に夜間に行われる定期点検時には、蛍光材の発光
により保守点検が可能となる。また、海岸線に設置され
たレールの場合は、電車の通行による摩耗だけでなく、
塩素による腐食も同時に進行するため、特に本発明のよ
うな劣化診断は有効である。また、本実施例の場合も、
発光状態が弱い場合は、バンドパスフィルターを通すこ
とにより、目的の蛍光材料の発光する波長だけを確認す
ることができる。
【0058】(実施例12)また、鉄道用架線のアルミ
線表面の内側に蓄光型蛍光材料SrO・1.75(Al,B)
2 3 ( Eu, Dy) を有する層を設けることもで
きる。
【0059】例えば、図9に示すように、架線を構成す
るアルミの撚り線の束のうち、少なくともその1本のア
ルミ線の内側に蓄光型蛍光材料を有する蛍光層を設ける
ことにより、これが腐食により規定量減肉すると、蛍光
層が露出し、架線の寿命を発光現象により知らせること
ができる。特に夜間に行われる定期点検時には、蛍光材
の発光により保守点検が容易となる。また、海岸線や工
場地帯に設置された架線は塩素による腐食も同時に進行
するため、特に本発明のような劣化診断は有効である。
また、本実施例の場合も発光状態が弱い場合は、バンド
パスフィルターを通すことにより、目的の蛍光材料の発
光する波長だけを確認することができる。
【0060】(実施例13)また、本発明は上述したよ
うな摩耗や腐食による劣化の他に、図10に示すように
亀裂のモニタリングとして使用することもできる。
【0061】すなわち、図10に示すように、構造体1
の被覆層3の表面から亀裂が入り、これが成長して被覆
層3の内側に設けられた蛍光層2に到達すると、その亀
裂部分から発光現象が生じるため、これを目視すること
により、亀裂のモニタリングが可能となる。そして、図
11に示すように、その露出量を輝度によりモニタリン
グすることにより損傷度合いが分かり、劣化診断を行う
ことができる。
【0062】また、図12に示すように構造体1の表面
に位置する蛍光層2中の蛍光材料を構造体1方向に徐々
に増加させた傾斜組成としても良い。この場合、構造体
1の表面層からの侵食度によって輝度が変化することに
なるため、その輝度をモニタリングすることにより損傷
度合いが分かり、劣化診断をより正確に行うことができ
る。
【0063】尚、アルミにSrO・1.75(Al, B) 2
3 ( Eu, Dy) 蛍光材の配合量を変えて50mm
角、厚さ5mmの板を作製した後、その板の表面に波長
約300mmの紫外線を30秒照射し、紫外線照射をや
めた後の発光状態を50cm離れた位置で目視で確認を
行った結果、表3に示すように5体積%以上蛍光材料を
有すると発光状態を確認することが可能であった。
【0064】
【表3】
【0065】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、外的影響
によって構造体表面に生じた劣化を目視によって正確か
つ容易に確認することができるため、構造体の寿命や保
守時期を的確に診断することができる等といった優れた
効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蛍光構造体の実施の一形態を示す
部分拡大断面図である。
【図2】本発明に係る蛍光構造体の他の実施の形態を示
す部分拡大断面図である。
【図3】本発明に係る蛍光構造体を圧延用ロールに適用
した場合を示す概念図である。
【図4】蛍光材料の励起波長と発光スペクトル線の関係
を示すグラフ図である。
【図5】発光層を備えた圧延用ロールの摩耗量と発光現
象との関係を示すグラフ図である。
【図6】本発明に係る蛍光構造体を化学薬品輸送用配管
に適用した場合を示す概念図である。
【図7】本発明に係る蛍光構造体を熱可塑性樹脂積層体
からなる屋外表示板に適用した場合を示す概念図であ
る。
【図8】本発明に係る蛍光構造体をワイヤロープに適用
した場合を示す概念図である。
【図9】本発明に係る蛍光構造体を鉄道用架線に適用し
た場合を示す概念図である。
【図10】本発明に係る蛍光構造体に亀裂モニタリング
を示す部分拡大断面図である。
【図11】輝度による寿命診断例を示すグラフ図であ
る。
【図12】本発明に係る蛍光構造体の蛍光層に傾斜機能
を備えた例を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 構造体 2 蛍光層 3 被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡部 雅人 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 長野 宏治 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 杉山 聡 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 磯崎 正則 神奈川県横浜市鶴見区江ケ崎町4番1号 東京電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 土師 弘敬 神奈川県横浜市鶴見区江ケ崎町4番1号 東京電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 安富 義幸 愛知県名古屋市熱田区六野二丁目4番1号 財団法人 ファインセラミックスセンタ ー内 Fターム(参考) 2G043 AA03 BA14 CA07 DA01 DA02 EA01 FA01 GA07 GB21 KA03 LA01 2G050 AA01 AA02 AA04 BA01 BA04 BA05 BA09 BA10 BA12 CA01 CA02 CA04 DA03 EA01 EA03 EB07 EC06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造体の表面に蛍光材料を含む蛍光層を
    形成すると共にその蛍光層の表面に遮光性の被覆層を形
    成しておき、その被覆層が外的影響によって劣化してそ
    の内側の蛍光層が露出したときに、その露出した部分の
    蛍光状態を目視により直接又は間接的に観察してその構
    造体の劣化状況を診断するようにしたことを特徴とする
    構造体の劣化診断方法。
  2. 【請求項2】 構造体の最表面に蛍光材料を含む蛍光層
    を形成し、その蛍光層が外的影響によって劣化して発光
    状態が変化したとき、その発光状態を目視により直接又
    は間接的に観察してその構造体の劣化状況を診断するよ
    うにしたことを特徴とする構造体の劣化診断方法。
  3. 【請求項3】 構造体の表面に蛍光材料を含む蛍光層を
    形成すると共に、その蛍光層の表面に蛍光材料を含まな
    い被覆層を形成しておき、その構造物の表層部が外的影
    響によって劣化して発生した粉末の発光状態を目視によ
    り直接又は間接的に観察してその構造体の劣化状況を診
    断するようにしたことを特徴とする構造体の劣化診断方
    法。
  4. 【請求項4】 上記蛍光材料として、SrAl2 4
    ( Eu) ,SrAl2 4 ( Eu, Dy) ,Sr
    4 Al1425( Eu, Dy) ,SrO・1.75(Al,
    B)2 3 ( Eu, Dy) ,SrO・1.75(Al,
    B) 2 3 (Eu, Ho) に代表されるアルミン酸ス
    トロンチウムに希土類を添加した化合物、CaAl2
    4 ( Eu, Nd) に代表されるアルミン酸カルシウ
    ムに希土類を添加した化合物、ZnOに代表される酸化
    物、ZnS( Ag) ,Y2 2S( Eu) ,Y2
    3 ( Eu) に代表される3価希土類イオンの発光を
    利用した蛍光材料、ZnS( Ag, Cl) ,ZnS( C
    u) ,CaSrS( Bi) ,ZnS( Cu, C
    o) ,CaS( Eu, Tm) に代表される硫化物、3C
    a( PO4 ) 2 ・Ca( F, Cl) 2 (Sb, M
    n) ,LaPO4 (Ce, Tb) に代表されるリン酸塩
    蛍光材のうちいずれか1種以上からなり、かつ、その発
    光波長が380nm〜500μmのものを用いたことを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の構造体の劣
    化診断方法。
  5. 【請求項5】 金属,無機物,有機物のいずれか1種以
    上からなる構造体の表面に蛍光材料を含む蛍光層を備え
    たことを特徴とする蛍光構造体。
  6. 【請求項6】 金属,無機物,有機物のいずれか1種以
    上からなる構造体の表面に蛍光材料を含む蛍光層を備え
    ると共にその蛍光層の表面に被覆層を備えたことを特徴
    とする蛍光構造体。
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