JPH08278059A - 電気温水器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗面所や台所等に設置されて温水を供給する
際に用いられる電気温水器に於て、給水に依る漏水を解
消する。 【構成】 貯湯タンク２、給水管３、減圧弁４、漏水受
皿５、漏水センサ６、止水装置７、制御器８とで構成
し、とりわけ漏水センサ６に依り漏水を検出した時には
給水管３に設けられた止水装置７を作動させて給水を停
止させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば洗面所や台所等
に設置されて温水を供給する際に用いられる電気温水器
の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の電気温水器としては、例
えば特開平４−３４７４５６号に記載されたものが知ら
れている。これは、基本的には、貯湯タンクと、貯湯タ
ンク内に設けられたヒータと、貯湯タンクの下方に設け
た漏水受皿と、漏水受皿に設けた漏水センサと、ヒータ
の通電制御を行う制御回路とを備え、制御回路は漏水セ
ンサが漏水を検出した時はヒータへの通電を停止すると
共に報知し、漏水センサが未接続の時はヒータへの通電
は継続して報知のみをする構成としたものである。とこ
ろが、この様なものは、漏水センサが漏水を検出した時
にはヒータへの通電を停止して報知するだけであったの
で、漏水を知得して給水を停止するまでの間は、給水に
依る漏水が継続されてこれを解消する事ができなかっ
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、叙上の問題
点に鑑み、これを解消する為に創案されたもので、その
目的とする処は、給水に依る漏水を解消する様にした電
気温水器を提供するにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の電気温水器は、
基本的には、水を加熱して貯溜する貯湯タンクと、貯湯
タンクに接続されて水を供給する給水管と、給水管に設
けられて供給水を減圧する減圧弁と、貯湯タンクの下方
に設けられて漏水を集める漏水受皿と、漏水受皿に設け
られて漏水を検知する漏水センサと、給水管に設けられ
て給水を停止する止水装置と、漏水センサに依り漏水を
検出した時には止水装置を作動させる制御器と、から構
成した事に特徴が存する。

【０００５】

【作用】貯湯タンクや給水管等の一部から漏水すると、
これが落下して漏水受皿に依り集められる。集められた
漏水を漏水センサが検出した時は、その信号が制御器に
送られてこれに依り止水装置が作動される。止水装置が
作動されると、給水が停止される。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を、図面に基づいて説
明する。図１は、本発明の第一実施例に係る電気温水器
を示す断面図。図２は、止水装置を示す断面図である。
電気温水器１は、貯湯タンク２、給水管３、減圧弁４、
漏水受皿５、漏水センサ６、止水装置７、制御器８とか
らその主要部が構成されている。貯湯タンク２は、水を
加熱して貯溜するもので、この例では、箱状を呈するケ
ーシング９の内部に収容され、内部にはヒータ１０が設
けられ、上部には出湯管１１が接続されている。給水管
３は、貯湯タンク２に接続されて水を供給するもので、
この例では、貯湯タンク２の下部に接続され、出水管１
２が分岐して接続されている。出水管１２には逃し管１
３が分岐して接続され、逃し管１３には逃し弁１４が設
けられている。減圧弁４は、給水管３に設けられて供給
水を減圧するもので、この例では、上流側の内部にスト
レーナ１５と水抜弁１６と逆止弁１７とが内蔵されたも
のにしてあり、給水管３の上流端に接続されている。減
圧弁４は、弁箱１８と、これに移動可能に設けられた弁
棒１９と、これの一側に設けられて開閉弁する弁体２０
と、弁棒１９の他側に設けられて弁体２０を閉弁すべく
上流側水を受圧するピストン２１と、弁箱１８と弁棒１
９との間に設けられて弁体２０を開弁すべく付勢するス
プリング２２と、弁箱１８の弁体２０に対向する位置に
螺着された蓋体（図示せず）等から成っている。漏水受
皿５は、貯湯タンク２の下方に設けられて漏水を集める
もので、この例では、貯湯タンク２と給水管３と減圧弁
４の下方でケーシング９の内部下方に設けられ、外周よ
り中央が漸次低くなるものにしてある。漏水センサ６
は、漏水受皿５に設けられて漏水を検知するもので、こ
の例では、漏水受皿５の上側中央の最低部分に設けら
れ、図略しているが、二つの電極を備えてこれらが水に
浸かってその間の抵抗値が減少する事に依り漏水を検知
するものにしてある。止水装置７は、給水管３に設けら
れて給水を停止するもので、この例では、減圧弁４と、
これを閉弁作動させる電気アクチュエータ２３とで構成
している。電気アクチュエータ２３は、減圧弁４の蓋体
（図示せず）の代わりに弁箱１８に螺着されたシリンダ
２４と、これと弁箱１８との間に介設されたシール材２
５と、シリンダ２４に摺動可能に設けられて弁棒１９を
閉弁方向に押動するロッド２６と、これとシリンダ２４
との間に介設されたシール材２７と、シリンダ２４とロ
ッド２５との間に設けられた螺子部２８と、シリンダ２
４に設けられた電動機２９と、これの出力軸とロッド２
５との間に設けられた辷り廻止部３０とから成り、回転
運動を直線運動に変換する螺子機構とこれを回転させる
電動機とから成る所謂電動シリンダにしてある。制御器
８は、漏水センサ６に依り漏水を検出した時には止水装
置７を作動させるもので、この例では、漏水センサ６か
らの信号に依り止水装置７の電動機２９を回転制御する
ものにしてあり、ケーシング９の内部に配設されてい
る。

【０００７】水は、減圧弁４に内蔵されたストレーナ１
５→同じく逆止弁１７→減圧弁４→給水管３→貯湯タン
ク２に給水されると共に、出水管１２から分岐して出水
される。貯湯タンク２に送られた水は、ヒータ１０に依
り加熱されて湯になり、これが出湯管１１から出湯され
る。水抜弁１６を作動させると、ここまでの水をこれの
内部を通して排出できる。逃し弁１４を作動させると、
ここまでの水又は湯を逃し管１３から排出できる。減圧
弁４より以降の貯湯タンク２や給水管３等の一部から漏
水すると、これが落下して漏水受皿５に依り集められ
る。集められた漏水を漏水センサ６が検出した時には、
その信号が制御器８に送られてこれに依り止水装置７の
電気アクチュエータ２３が駆動されて減圧弁４が閉弁作
動される。つまり、電気アクチュエータ２３の電動機２
９が回転されると、ロッド２６が廻止部３０に依り同方
向に回転されて螺子部２８に依り閉弁方向に螺進され
る。ロッド２６が螺進されると、減圧弁４の弁棒１９が
閉弁方向に押動されて弁体２０が閉弁される。減圧弁４
が閉弁されると、これより以降の給水が停止される。給
水が停止されると、出湯管１１からの出湯及び出水管１
２からの出水が行なわれなくなるので、利用者が修理業
者に修理を依頼する事になる。この間、継続して給水が
停止されているので、これに依る漏水が解消され、付近
が水浸しになる事がなくなる。修理業者は、給水管３の
上流側に接続される止水栓（図示せず）を閉弁した後、
止水装置７を原状に復するか、或いは新規なものと交換
する事に依り電気温水器１が使用できる様にする。止水
装置７の電気アクチュエータ２３は、減圧弁４を開閉弁
させる必要がなく、閉弁作動させるだけで良いので、そ
れだけ構造が簡単になると共に、コストの低減を図る事
ができる。

【０００８】次に、本発明の第二実施例を、図３に基づ
いて説明する。第二実施例は、電気アクチュエータ２３
を、減圧弁４の蓋体（図示せず）の代わりに弁箱１８に
螺着されたシリンダ３１と、これと弁箱１８との間に介
設されたシール材３２と、シリンダ３１に摺動可能に設
けられて弁棒１９を閉弁方向に押動するロッド３３と、
これとシリンダ３１との間に介設されたシール材３４
と、シリンダ３１に設けられてロッド３３を閉弁方向に
押動するサーモワックスと呼ばれる電熱シリンダ３５と
で構成した点が第一実施例と異なる。電熱シリンダ３５
は、シリンダ、ピストン、ピストンロッド、テール室に
充填されたワックス等の熱膨張体、テール室に設けられ
たヒータ等から構成されている。この様なものは、電熱
シリンダ３５に通電されると、ヒータに依り熱膨張体が
膨張されてピストンを介してピストンロッドが伸長移動
され、ロッド３３が閉弁方向に押動される。この為、弁
棒１９が閉弁方向に押動されて弁体２０が閉弁される。
この様なものは、直線運動するものであるので、第一実
施例の如く、回転運動を直線運動に変換する螺子機構を
設ける必要がなく、それだけ構造が簡単になると共に、
コストの低減を図る事ができる。

【０００９】次に、本発明の第三実施例を、図４及び図
５に基づいて説明する。第三実施例は、止水装置７を、
減圧弁４とは別の止水弁３６と、これを閉弁作動させる
電気アクチュエータ２３とで構成したものである。止水
弁３６は、弁箱３７と、これに回転可能に設けられた弁
棒３８と、これと弁箱３７との間に設けられた抜止部３
９と、弁箱３７と弁棒３８との間に設けられたシール材
４０と、弁箱３７に摺動可能に設けられた弁体４１と、
これと弁箱３７との間に設けられた辷り廻止部４２と、
弁棒３８と弁体４１との間に設けられた螺子部４３とか
ら構成されて居り、減圧弁４の上流側に接続されてい
る。電気アクチュエータ２３は、弁箱３７に設けられた
サポート４４と、これに設けられた電動機４５と、これ
の出力軸と弁棒３８との間に設けられた廻止部４６と、
弁棒３８に移動可能に設けられた停止板４７と、これと
弁棒３８との間に設けられた螺子部４８と、サポート４
４と停止板４７との間に設けられた辷り廻止部４９と、
サポート４４に設けられて停止板４７に依り作動される
リミットスイッチ５０とから構成されている。この様な
ものは、電気アクチュエータ２７の電動機４５に通電さ
れてこれが回転されると、弁棒３８が廻止部４６に依り
同方向に回転されて弁体４１が辷り廻止部４２と螺子部
４３に依り閉弁方向に移動されて閉弁される。この時、
停止板４７が螺子部４８と辷り廻止部４９に依り閉弁相
当位置（図５の鎖線位置）に達するので、リミットスイ
ッチ５０が作動されて電動機４５への通電が停止され、
止水弁３６が閉弁状態に保たれる。止水弁３６が閉弁さ
れると、これより以降の給水が停止される。この様なも
のは、減圧弁４はそのままで、別途に止水装置７を設け
るので、レイアウト等を減圧弁４に拘束されずに行なう
事ができる。

【００１０】尚、止水装置７の電気アクチュエータ２３
は、先の実施例では、所謂電動シリンダや電熱シリンダ
を用いたが、これに限らず、例えばソレノイドを用いて
も良い。

【００１１】

【発明の効果】以上、既述した如く、本発明に依れば、
次の様な優れた効果を奏する事ができる。 （１） 貯湯タンク、給水管、減圧弁、漏水受皿、漏水
センサ、止水装置、制御器とで構成し、とりわけ漏水セ
ンサに依り漏水を検出した時には給水管に設けられた止
水装置を作動させて給水を停止させる様にしたので、給
水に依る漏水を解消する事ができる。 （２） 止水装置を、減圧弁と電気アクチュエータとで
構成した場合には、所謂減圧弁を利用できるので、それ
だけコストの低減を図る事ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施例に係る電気温水器を示す断
面図。

【図２】前記電気温水器に用いられる止水装置を示す断
面図。

【図３】本発明の第二実施例に係る止水装置の断面図。

【図４】本発明の第三実施例に係る電気温水器を示す断
面図。

【図５】前記電気温水器に用いられる止水装置を示す断
面図。

【符号の説明】

１…電気温水器、２…貯湯タンク、３…給水管、４…減
圧弁、５…漏水受皿、６…漏水センサ、７…止水装置、
８…制御器、９…ケーシング、１０…ヒータ、１１…出
湯管、１２…出水管、１３…逃し管、１４…逃し弁、１
５…ストレーナ、１６…水抜弁、１７…逆止弁、１８，
３７…弁箱、１９，３８…弁棒、２０，４１…弁体、２
１…ピストン、２２…スプリング、２３…電気アクチュ
エータ、２４，３１…シリンダ、２５，２７，３２，３
４，４０…シール材、２６，３３…ロッド、２８，４
３，４８…螺子部、２９，４５…電動機、３０，４２，
４９…辷り廻止部、３５…電熱シリンダ、３６…止水
弁、４４…サポート、４６…廻止部、４７…停止板、５
０…リミットスイッチ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 水を加熱して貯溜する貯湯タンクと、貯
   湯タンクに接続されて水を供給する給水管と、給水管に
   設けられて供給水を減圧する減圧弁と、貯湯タンクの下
   方に設けられて漏水を集める漏水受皿と、漏水受皿に設
   けられて漏水を検知する漏水センサと、給水管に設けら
   れて給水を停止する止水装置と、漏水センサに依り漏水
   を検出した時には止水装置を作動させる制御器と、から
   構成した事を特徴とする電気温水器。
2. 【請求項２】 止水装置を、減圧弁と、減圧弁を閉弁作
   動させる電気アクチュエータとで構成した請求項１記載
   の電気温水器。
3. 【請求項３】 止水装置を、減圧弁とは別の止水弁と、
   止水弁を閉弁作動させる電気アクチュエータとで構成し
   た請求項１記載の電気温水器。