JPH08277139A - ガラス繊維の製造方法および製造装置 - Google Patents

ガラス繊維の製造方法および製造装置

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JPH08277139A
JPH08277139A JP7077807A JP7780795A JPH08277139A JP H08277139 A JPH08277139 A JP H08277139A JP 7077807 A JP7077807 A JP 7077807A JP 7780795 A JP7780795 A JP 7780795A JP H08277139 A JPH08277139 A JP H08277139A
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正志 大西
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宏治 雨宮
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望のガラス繊維を確実かつ容易に製造する
ことのできる方法を提供する。 【構成】 長手方向に沿って略同一形状の断面を有する
光ファイバであって長手方向と略垂直な方向から測定さ
れる幅が測定方向に応じて変化するものを線引すると共
に、線引中に長手方向に移動する光ファイバの幅を外径
測定器(20及び22)で測定し、制御手段(24)が
測定値の変化に基づいて光ファイバのねじれ情報を求
め、このねじれ情報に基づいて光ファイバのねじれを調
節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバ等のガラス
繊維をそのねじれを調節しながら製造する技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ガラス繊維の一つとして、従来から偏波
面保存光ファイバが知られている。この光ファイバは、
光ファイバ型のジャイロスコープ用の部品の一つとし
て、小径リールに巻いた状態で使用されることがある。
その際、複屈折主軸を揃えた状態で巻くことで、コイル
状態での偏波特性の劣化を防止することができる。この
種の光ファイバの一例としては、特開昭60−1088
07号公報に示されるような断面非円形状のものがあ
る。これは、断面非円形状とすることで外観から複屈折
主軸の方向を判別できるようにし、光ファイバの曲げ方
向と複屈折主軸との関係を一定に揃えて巻くことで、曲
げ等により発生する偏波特性の劣化を防止するものであ
る。このような光ファイバは、断面非円形状の光ファイ
バ用母材を加熱炉内で溶融して線引し、得られた裸の光
ファイバを樹脂コーティング装置を通過させ、ガイドロ
ーラ等を介してボビンに巻き取ることで製造される。
【0003】ところが、例えば、加熱炉直下のガイドロ
ーラの回転軸と線引された光ファイバが走行する方向と
が垂直でない場合には、光ファイバをその軸のまわりに
ねじるようなトルクが製造中の光ファイバに加わる。こ
れにより、光ファイバには軸まわりのねじれが生じてし
まう。この場合、上記のように複屈折率主軸を揃えた状
態でコイル状に巻くことが非常に困難となり、断面を非
円形状にした効果が十分に発揮されないことになる。
【0004】一方、英国特許GB2101762A公
報、又は特開平6−171970号公報に示されるよう
に、光ファイバ用母材を回転させる、又は製造装置のガ
イドローラを揺動させることにより意図的に光ファイバ
にねじれを加え、その偏波モード分散を低減させる方法
も従来から知られている。しかし、意図した方向と逆方
向にねじれが生じた場合や十分なねじれ量が得られない
場合には、本来の効果が充分に発揮されないことにな
る。
【0005】したがって、ガラス繊維製造の際に加わる
ねじれを測定し、測定結果に基づきねじれの量や方向を
調節してガラス繊維を製造する技術は重要である。
【0006】従来は、製造完了後にガラス繊維の検査を
行い、ねじれが発見された場合はねじれ量やねじれ方向
のデータを求め、このデータに基づいて製造設備の調整
を行ってからガラス繊維の製造をやり直している。ガラ
ス繊維の検査は、光学特性の測定や顕微鏡によるガラス
繊維の幾何学的構造の観察によって行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の方法で
は、ねじれを測定するのはガラス繊維の製造後であるた
め、ねじれが発見された場合、それまで製造したガラス
繊維は無駄になってしまい、製造歩留まりを低下させる
要因となっていた。また、所望のガラス繊維を得るまで
に何度も製造を繰り返さなければならない場合もあり、
所望のガラス繊維を得ることは必ずしも容易でなかっ
た。
【0008】本発明は、上記に鑑みなされたもので、所
望のガラス繊維を確実かつ容易に製造することのできる
方法及び装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明のガラス繊維の製造方法は、長手方向に
沿って略同一形状の断面を有するガラス繊維であって長
手方向と略垂直な方向から測定される幅が測定方向に応
じて変化するものを製造する方法であって、溶融ガラス
を線引する第1の工程と、線引中に長手方向に移動する
ガラス繊維の幅を測定し、測定値の変化に基づいてガラ
ス繊維のねじれ情報を求める第2の工程と、このねじれ
情報に基づいてガラス繊維のねじれを調節する第3の工
程とを備えている。
【0010】第1の工程は、柱状のガラス母材であって
軸方向と略垂直な方向から測定される幅が測定方向に応
じて変化するものを加熱溶融して線引する工程であり、
第3の工程は、ねじれ情報に応じた回転速度及び回転方
向でガラス母材をその軸のまわりに回転させる工程であ
っても良い。
【0011】また、第3の工程は、ガラス繊維に接触す
るローラ面を有し揺動するガイドローラでガラス繊維を
ガイドするとともに、ねじれ情報に応じた揺動速度でガ
イドローラを揺動させる工程であってもよい。
【0012】次に、本発明のガラス繊維の製造装置は、
長手方向に沿って略同一形状の断面を有し、長手方向と
略垂直な方向から測定される幅が測定方向に応じて変化
するガラス繊維を溶融ガラスの線引により製造する装置
であって、柱状のガラス母材を加熱溶融する加熱手段
と、ガラス母材から線引され長手方向に移動しているガ
ラス繊維の幅を測定する測定手段と、ガラス繊維にねじ
れを生じさせるねじれ付与手段と、測定手段から出力さ
れる測定値の変化に基づいてガラス繊維のねじれ情報を
求め、このねじれ情報に基づいてねじれ付与手段を制御
する制御手段と、測定手段により測定されたガラス繊維
を巻き取る巻き取り手段とを備えている。
【0013】本発明の製造装置は、測定手段がガラス繊
維の幅を第1及び第2の測定方向から測定するものであ
り、制御手段がこの各測定方向から測定された測定値の
変化を比較することによりガラス繊維のねじれ量及びね
じれ方向を求める装置であっても良い。
【0014】また、本発明の製造装置は、ねじれ付与手
段がガラス母材をその軸のまわりに回転させる母材回転
手段であり、制御手段がこの母材回転手段を制御するこ
とにより、ねじれ情報に応じた回転速度及び回転方向で
ガラス母材を回転させる装置であっても良い。
【0015】また、本発明の製造装置は、ねじれ付与手
段がガラス繊維に接触するローラ面を有し揺動するガイ
ドローラであり、制御手段がこのガイドローラをねじれ
情報に応じた揺動速度で揺動させる装置であっても良
い。
【0016】
【作用】本発明の製造方法で製造するガラス繊維は、長
手方向に沿って略同一形状の断面を有し、長手方向と略
垂直な方向から測定される幅が測定方向に応じて変化す
るものである。このため、測定方向を一方向に固定する
と、長手方向に移動するガラス繊維にねじれが生じてい
る場合には幅の測定値が時間的に変化する。幅の測定値
の変化は、ガラス繊維のねじれに対応しているので、測
定値の変化を調べることでねじれに関する情報が求ま
る。
【0017】本発明ではガラス繊維の製造中に求めたね
じれ情報に基づいて、ガラス繊維に生じるねじれを調節
しながらガラス繊維の線引を継続的に行うので、所望の
ねじれが付与されたガラス繊維や、逆にねじれのないガ
ラス繊維など、所望のガラス繊維を確実かつ容易に製造
することができる。
【0018】柱状のガラス母材であって軸方向と略垂直
な方向から測定される幅が測定方向に応じて変化するも
のを線引すると、このガラス母材の断面形状と略相似の
断面形状を有するガラス繊維、すなわち長手方向と略垂
直な方向から測定される幅が測定方向に応じて変化する
ガラス繊維が得られる。ガラス繊維の線引中にガラス母
材をその軸のまわりに回転させると、母材の回転に応じ
たねじれがガラス繊維に付与される。第2工程で求めた
ねじれ情報に基づいてガラス母材の回転速度や回転方向
を調節すれば、ガラス母材から線引されるガラス繊維の
ねじれ量やねじれ方向を調節することができる。
【0019】また、ガラス繊維を線引しながらガイドロ
ーラを揺動させると、ローラ面上でガラス繊維が回転す
るのでガラス繊維にねじれが付与される。また、ガイド
ローラをほぼ一定角度傾けたまま維持すると一定のねじ
れが付与される。第2工程で求めたねじれ情報に基づい
てガイドローラの揺動速度を調節すれば、ガラス繊維の
ねじれ量やねじれ方向を調節することができる。
【0020】次に、本発明のガラス繊維の製造装置によ
れば、線引開始時のガラス繊維のねじれが所望のものと
異なっていた場合でも、制御手段がねじれ情報に基づい
てねじれ付与手段を制御し、線引中にねじれを調節する
ので、所望のねじれが付与されたガラス繊維や、逆にね
じれのないガラス繊維など、所望のガラス繊維を確実か
つ容易に製造することができる。
【0021】測定手段が第1及び第2の測定方向からガ
ラス繊維の幅を測定するものである場合、制御手段には
各測定方向から測定された測定値がそれぞれ入力され
る。二つの測定値の時間変化を比較すれば、ねじれ量だ
けでなくねじれ方向も求めることができ、制御手段は、
これらの情報に基づいてガラス繊維のねじれ調節を適確
に行う。
【0022】本発明の製造装置のうち制御手段がガラス
母材を回転させるものでは、ガラス母材の回転に応じて
ガラス母材から線引されるガラス繊維にねじれが生じ
る。ガラス繊維に生じるねじれの量や方向は、ガラス母
材の回転速度や回転方向に依存するが、制御手段がねじ
れ情報に基づいてガラス母材の回転速度や回転方向を調
節するので、ガラス繊維に生じるねじれが適切に調節さ
れる。
【0023】また、本発明の製造装置のうちガイドロー
ラを備えるものでは、ガイドローラを揺動させるとガラ
ス繊維はローラ面上で回転しながら巻き取り手段に送ら
れるので、ガラス母材から線引されているガラス繊維に
ねじれが付与される。また、ガイドローラをほぼ一定角
度傾けたまま維持すると一定のねじれが付与される。ガ
イドローラの揺動は制御手段がねじれ情報に基づいて調
節するので、ガラス繊維に付与されるねじれが適切に調
節される。
【0024】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明の実施
例を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の
要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
また、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致して
いない。
【0025】実施例1 本実施例では、ガラス繊維として、断面が楕円形状の光
ファイバを製造する。図1は、本実施例のガラス繊維の
製造装置を示す全体構成図である。この製造装置は、モ
ータ12、加熱炉14、外径測定器20及び22、制御
装置24、ガイドローラ40、42及び44、並びに巻
き取りボビン50を備え、さらにコーティングダイ30
及び34、並びにUVランプ32及び36を備えてい
る。
【0026】また、図2(a)〜(d)は、ガラス母材
10及び線引された光ファイバの断面形状を示す図であ
り、図2(a)は図1のA−A′線に沿った断面図、図
2(b)はB−B′線に沿った断面図、図2(c)はC
−C′線に沿った断面図、図2(d)はD−D′線に沿
った断面図である。
【0027】ガラス母材10は、コアの側周面をクラッ
ドが包囲した構造をしており、図2(a)に示されるよ
うに楕円形状の断面を有している。長軸の長さは25m
mであり、短軸の長さは15mmである。このようなガ
ラス母材は、OVD法、MCVD法、ロッドインチュー
ブ法などの一般的な製法で作製された略円柱状の光ファ
イバ用母材を用意し、そのクラッドの側面を機械的に研
削することによって作製することができる。
【0028】モータ12はガラス母材10をその軸のま
わりに回転させるものである。モータ12の回転速度お
よび回転方向は、制御装置24によって制御される。
【0029】加熱炉14は、ガラス母材10の先端を加
熱して溶融するものである。加熱炉14の下方に配置さ
れた外径測定器20は、He−Neレーザを利用した偏
光法により光ファイバの長手方向に略垂直な一方向(以
下、「測定方向」と呼ぶ。)から見た光ファイバの幅を
測定するものである。測定される値は、測定方向に垂直
な平面に表される光ファイバの射影の幅に等しい。以上
の点は、外径測定器20の下方に設置された外径測定器
22についても同様である。外径測定器20及び22の
測定データは、制御装置24に送出される。
【0030】制御装置24は、外径測定器20及び22
の測定データに基づいて光ファイバのねじれ情報を求
め、このねじれ情報に基づいてモータ12の回転を制御
する。
【0031】コーティングダイ30及び34は、液体状
の紫外線硬化型樹脂(UV樹脂)を光ファイバ表面に被
覆するものであり、UVランプ32及び36は、紫外線
を照射してUV樹脂を素早く固化させるものである。
【0032】巻き取りボビン50は、ガラス母材から線
引された光ファイバを高速で巻き取るものである。ガイ
ドローラ40、42及び44は、いずれも巻き取りボビ
ン50に向かって移動する光ファイバをガイドするもの
で、そのローラ面に光ファイバが接触している。
【0033】次に、図1の装置を用いたガラス繊維の製
造方法を説明する。本実施例では、ガラス母材10を加
熱炉14により約2000℃の温度で加熱溶融し、線引
速度100m/分で線引を行って光ファイバを製造す
る。線引された光ファイバの断面は、図2(b)に示さ
れるようにガラス母材10の断面とほぼ相似の楕円形状
となる。長軸の長さは約125μm、短軸の長さは約7
5μmである。
【0034】線引された光ファイバは長手方向に沿って
移動し、外径測定器20及び22によって長手方向に略
垂直な方向から幅を測定される。
【0035】次に、光ファイバにはコーティングダイ3
0で液体状のUV樹脂が被覆され、このUV樹脂はUV
ランプ32の紫外光照射により固化される。これによっ
て、裸の光ファイバに一次被覆が施され、光ファイバの
断面は図2(c)に示されるようになる。コーティング
ダイ30により光ファイバに被覆される樹脂は液体状で
あるため、樹脂の表面張力により被覆後の光ファイバの
断面はほぼ円形になる。
【0036】続いて、光ファイバには、コーティングダ
イ34及びUVランプ36によってUV樹脂による二次
被覆が施される。これにより、光ファイバの断面は、図
2(d)に示されるように直径約250μmの円形とな
る。
【0037】二次被覆された光ファイバは、ガイドロー
ラ40、42及び44を介して巻き取りボビン50によ
り巻き取られる。
【0038】一般的に、ガラス繊維の線引工程では、ガ
ラス繊維にねじれが生じてしまうことがある。例えば、
図1の製造装置において、ガイドローラ40の配置の誤
差によりガイドローラ40の回転軸が光ファイバの移動
方向と垂直になっていない場合が生じうる。この場合、
光ファイバはガイドローラ40のローラ面上で転がりな
がら巻き取りボビン50側に送られることになる。これ
により、光ファイバをその軸のまわりにねじるようなト
ルクが光ファイバに加わる。
【0039】UV樹脂が被覆された後の光ファイバは、
その表面が硬化しているため、ねじれは殆ど付与されな
い。従って、図1に示すように、ガラス母材10から線
引された光ファイバが外径測定器20及び22を通過し
てコーティングダイ30に至るまでの比較的軟らかい状
態のときにねじれが発生する。
【0040】本実施例の製造装置は、光ファイバのねじ
れを外径測定器20及び22を用いて測定し、得られた
ねじれ情報に基づいてガラス母材10を適切に回転させ
ることにより、ねじれのない光ファイバ又は所望のねじ
れが生じた光ファイバを製造する。
【0041】外径測定器20及び22によるねじれの測
定方法を説明する。外径測定器20及び22は、それぞ
れ光ファイバの幅を長手方向と略垂直な方向から継続的
に測定しており、各測定器による測定値のデータはそれ
ぞれ制御装置24に送出される。ねじれ発生部において
光ファイバは、図2(b)に示すように楕円形状の断面
を有しており、その幅は測定する方向に応じて変化す
る。したがって、光ファイバにねじれが生じている場合
には、外径測定器20及び22による幅の測定値はねじ
れに応じて時間的に変化する。制御装置24は、二つの
測定値の時間変化を比較することにより光ファイバのね
じれに関する情報を求める。
【0042】図3は、光ファイバの向きと外径測定器2
0、22の測定方向との関係を示す図である。図3にお
いて、実線の矢印62、65は、それぞれ外径測定器2
0、22の測定方向である。符号60は、光ファイバの
断面である楕円68の中心を通り測定方向62に垂直な
点線を示している。また、点線61は楕円68の長軸で
ある。楕円68の向きは点線60と点線61とがなす角
度θで規定することができる。矢印62に平行で楕円6
8の外周と接する二つの一点鎖線63、64の間隔D1
が、外径測定器20の測定値である。また、矢印65に
平行で楕円68の外周と接する二つの一点鎖線66、6
7の間隔D2が、外径測定器22の測定値である。二つ
の外径測定器の測定方向62と65とはφの角度をなし
ている。φは、90度×n(nは整数)以外の角度に設
定されている。
【0043】ここで、光ファイバのねじれを規定するパ
ラメータについて説明する。光ファイバの軸上の任意の
点P0と、このP0から長手方向に沿って所定距離だけ
離れた軸上の点P1とを考えたとき、P0を含み長手方
向に垂直な光ファイバ断面の角度θとP1を含み長手方
向に垂直な光ファイバ断面の角度θとの差が、P0とP
1との間における光ファイバの「ねじれ角度」である。
ねじれ角度が360゜のときは、P0とP1との間で光
ファイバが1回転していることになる。「ねじれ量」
は、光ファイバの単位長さあたりのねじれ角度で定義さ
れる。
【0044】以下では、図1に示されるように、外径測
定器20及び22のファイバ長手方向の間隔をLで表
し、光ファイバの線引速度をvで表す。外径測定器20
及び22の間隔Lは、具体的には、外径測定器20及び
22の各検査レーザ光の照射位置の間隔を示すものであ
る。
【0045】同一の位置に二つの外径測定器を配置する
ことは物理的に不可能なため、図1に示すように、外径
測定器20及び22は長手方向に沿って異なる位置(異
なる高さ)に配置されている。このため、光ファイバの
ある一箇所の幅が二つの外径測定器に測定される時刻に
は差が生じる。この時刻差を補正することで、外径測定
器22が外径測定器20と同一の高さに配置されて光フ
ァイバの幅を測定したときの測定値の時間変化を得るこ
とができる。
【0046】ある時刻tにおいて外径測定器20、22
のそれぞれで検出される幅の測定値をD1(t)とD2
(t)とすると、二つの外径測定器により同一箇所が測
定される時間差はL/vであるから、外径測定器22が
外径測定器20と同一の高さに配置された場合の幅の測
定値は、D2(t−L/v)で表される。
【0047】図4は、光ファイバの幅の測定値(外径出
力値)の時間変化を示すグラフである。実線は外径測定
器20の測定値D1(t)、一点鎖線は外径測定器22
の測定値D2(t)、点線は時刻差を補正した外径測定
器22の測定値D2(t−L/v)である。
【0048】図4に示されるように、D1(t)とD2
(t−L/v)との間には、測定方向62と65とがな
す角度φに応じた位相差が生じる。光ファイバのねじれ
量をαとすると、外径測定器20の検査光の照射位置
(以下、測定位置と呼ぶ)を単位時間に通過する光ファ
イバの長さはvに等しいから、光ファイバのうち外径測
定器20の測定位置を単位時間に通過する部分の両端間
におけるねじれ角度はα・vで表される。これは、外径
測定器20の測定位置を含み、光ファイバの軸と直交す
る平面(これは、図3の紙面に等しい。)を考えた場
合、線引によりこの平面を通過する光ファイバの断面が
単位時間あたりα・vの角度だけ回転することを意味す
る。したがって、D1(t)とD2(t−L/v)との
間に生じる位相差は、φ/(α・v)で表される。
【0049】本実施例では、φ=45度、L=0.3
m、v=100m/分であり、L/v=0.003分=
0.18秒である。従って、D2(t−L/v)=D2
(t−0.18秒)である。なお、φ及びLは外径測定
器20及び22を設置する際に求めておくことができ
る。
【0050】図4のD1(t)のグラフに示されるよう
に、時刻t=0.0から時刻t=2.2までの間、幅の
測定値はaからbまで変化する。これは、光ファイバの
ねじれに伴い、光ファイバの断面(図3の楕円68)の
向きを表す角度θが、0から90度まで変化したことを
意味する。しかしながら、D1(t)だけでは、ねじれ
の方向が時計回りであるか反時計回りであるかを読み取
ることはできない。
【0051】そこで、D2(t−0.18秒)のグラフ
を参照する。時刻t=0.0から徐々に測定値が大きく
なり、最大値aに達してからは逆に測定値は小さくな
る。ねじれが反時計回りに生じていると仮定すると、時
刻t=0.0でθ=0であることを考慮すれば明らかな
ように、幅の測定値は時刻t=0.0から徐々に小さく
なって最小値bに達するはずである。したがって、光フ
ァイバのねじれは、測定方向62から65へ向かう方
向、すなわち加熱炉14側から見て時計回りに生じてい
ることが分かる。
【0052】以上をまとめると、外径測定器20による
幅の測定値が最大値aである時刻において、外径測定器
22による測定値が増加の傾向にあるとき、すなわち測
定値の時間微係数が正であるときは、ねじれ方向は加熱
炉14側から見て時計回りである。逆に、外径測定器2
2による測定値の時間微係数が負であるときは、ねじれ
方向は加熱炉側から見て反時計回りである。
【0053】また、図4から、位相差(φ/(α・
v))=0.11秒であるから、φ=45度、v=10
0m/分を用いると、光ファイバのねじれ量α=約24
5度/mと求まる。
【0054】制御装置24は、外径測定器20及び22
から送られる光ファイバの幅の測定値データに基づい
て、上記の方法によりねじれ量とねじれ方向を求める。
制御装置24には、製造された光ファイバが有すべきね
じれの量及び方向が予め入力されている。制御装置24
は、この入力データと測定されたねじれ量及びねじれ方
向とを比較し、両者に違いがある場合にはモータ12に
制御信号を送出してモータを駆動させ、ガラス母材10
を回転させる。適切な回転速度及び回転方向でガラス母
材10を回転させることにより、所望の量及び方向のね
じれが生じた光ファイバが製造されることになる。
【0055】ねじれのない光ファイバを製造する場合に
は、測定されたねじれと逆方向にガラス母材10を回転
させる。回転速度は、測定されたねじれと同じピッチの
ねじれが光ファイバに付与されるような速度とする。こ
れにより、これまで光ファイバに付与されていたねじれ
が打ち消され、ねじれのない光ファイバが得られるよう
になる。
【0056】図5は、ガラス母材10の回転前と回転後
においてそれぞれ線引された光ファイバの1mの長さの
部分についてねじれ角度を測定した結果を示すグラフで
ある。点線は、ガラス母材10の回転前のねじれ角度を
示すものであり、実線は、ガラス母材10の回転後のね
じれ角度を示すものである。ねじれ角度は、加熱炉14
側から見て時計回りを正としてある。
【0057】回転前は、光ファイバの長手方向に沿って
ねじれ角度がほぼ線形に増加しており、光ファイバにそ
の軸まわりのねじれが生じていることが示されている。
これに対し、回転後は、1mの長さにわたってねじれ角
度がほぼ0に維持されており、ねじれが殆ど生じていな
いことが示されている。このように、上記の方法によれ
ば、光ファイバの製造中にねじれの調節が行われ、ねじ
れのない光ファイバが容易に製造される。
【0058】また、所望のねじれが付与された光ファイ
バを製造する場合には、ガイドローラの配置誤差により
生じるねじれに、ガラス母材10の回転によるねじれを
さらに付与してねじれを調節することができる。
【0059】本発明者らは、ねじれ方向が加熱炉14側
から見て時計まわりであり、ねじれ量が1980度、言
い換えれば光ファイバの1mあたり断面が5.5回転し
ているようなねじれが生じた光ファイバを製造しようと
試みた。このねじれ方向とねじれ量を制御装置24に入
力してから、光ファイバの線引を開始する。制御装置2
4は、ガラス母材10を回転させずに生じる光ファイバ
のねじれ方向が加熱炉14側から見て時計まわりであ
り、ねじれ量が1080度であることを求め、このねじ
れ情報と入力したねじれ情報とを比較した結果からガラ
ス母材10を時計まわりに毎分300回転させるように
モータ12を制御した。
【0060】図6は、光ファイバのねじれ角度をガラス
母材10の回転後に測定した結果を示す図である。光フ
ァイバのほぼ全長にわたり均一にねじれが付与され、実
線で示されるように光ファイバの1mあたり断面が約
5.5回転しており、所望のねじれが生じた光ファイバ
が得られていることが確認された。
【0061】次に、本発明者らは、新たなねじれ情報を
制御装置24に入力して、ねじれ方向が加熱炉14側か
ら見て時計まわりであり、光ファイバの1mあたり断面
が0.5回転しているようなねじれが生じた光ファイバ
を製造しようと試みた。この場合、制御装置24は、ガ
ラス母材10を反時計まわりに毎分300回転させるよ
うにモータ12を制御した。
【0062】こうして製造された光ファイバのねじれ角
度を、同じく図6に示す。光ファイバのほぼ全長にわた
り均一にねじれが付与され、点線で示されるように光フ
ァイバの1mあたり断面が約0.5回転しており、所望
のねじれが生じた光ファイバが得られていることが確認
された。
【0063】このように、本実施例の装置によれば、制
御装置24が線引された光ファイバのねじれ情報を求
め、これに基づいてモータ12を制御してガラス母材1
0の回転方向と回転速度を調節するので、光ファイバに
付与されるねじれの量や方向を適切に調節することがで
きる。光ファイバのねじれ測定とこの測定結果に基づく
ねじれ調節は線引中に行われるので、所望のねじれが付
与された光ファイバを容易かつ確実に得ることができ
る。
【0064】なお、光ファイバは同一形状の断面を有す
るように線引されるが、製造技術の限界から全く同一の
断面形状のものが得られるわけではなく、長手方向に垂
直な方向から測定されるガラス繊維の幅に長手方向に沿
って0.5%弱の変動が生じているのが普通である。こ
のような製造上の理由による変動も、外径測定器20及
び22の出力に時間変化として現れる。製造上の理由に
よる時間変化は、ねじれによる測定値の時間変化と異な
り周期的ではないので識別は容易であるが、製造する光
ファイバの幅の最大値が最小値の1.01倍のものであ
ればねじれによる測定値の変化と製造上の理由による変
化とを一層容易に区別することができる。
【0065】幅の最大値が最小値の1.01倍以上であ
るガラス母材10を線引すれば、幅の最大値が最小値の
1.01倍以上であるガラス繊維を線引することができ
る。ガラス母材10の加熱溶融温度が高すぎると、表面
張力により得られる光ファイバの断面形状が円に近付い
てしまうので、加熱温度は適切に調整しておくことが好
ましい。
【0066】本実施例では、ガラス母材10の幅の最大
値は25mm、最小値は15mmであり、最大値は最小
値の約1.67倍であって1.01倍以上となってい
る。このガラス母材10の線引により製造した光ファイ
バの幅の最大値は125μm、最小値は75μmであ
り、最大値は最小値の約1.67倍であって1.01倍
以上となっている。
【0067】実施例2 図7は、本実施例の光ファイバ製造装置を示す全体構成
図である。本実施例の製造装置には、実施例1のような
ガラス母材10を回転させるモータ12は設けられてい
ない。加熱炉14の直下に配置された符号46で示され
るガイドローラは、揺動ガイドローラである。これは、
図7の紙面に垂直な一平面上でローラ回転軸が周期的に
揺動するガイドローラである。
【0068】図8は、揺動ガイドローラ46の揺動を示
す図であって、加熱炉14側から見た平面図である。揺
動ガイドローラ46の回転軸は矢印48で示されるよう
に揺動し、これに伴って揺動ガイドローラ46自身も揺
動する。この揺動は、ガイドローラ46に取り付けられ
た偏心駆動装置(図示せず)によって行われる。
【0069】制御装置24は、外径測定器20及び22
の測定データに基づいて光ファイバのねじれ情報を求
め、このねじれ情報に基づいて揺動ガイドローラ46の
揺動を制御する。
【0070】本実施例でも、実施例1と同様の光ファイ
バ用ガラス母材10を用い、ガラス母材10を加熱炉1
4により約2000℃の温度で加熱溶融し、線引速度1
00m/分で線引を行って光ファイバを製造する。線引
された光ファイバの断面は、長軸の長さが約125μ
m、短軸の長さが約75μmの楕円形となる。この後、
光ファイバは、UV樹脂による被覆が施され、光ファイ
バの断面は直径約250μmの円形となる。
【0071】本実施例では、揺動ガイドローラ46を所
定の速度で揺動させながら光ファイバの線引を行って、
ねじれのある光ファイバを製造する。揺動ガイドローラ
46の揺動により、光ファイバはガイドローラ42に送
られながらローラ面上で回転するため、ねじれ発生部に
おいて光ファイバにその軸のまわりのトルクが作用す
る。これによって、光ファイバにねじれが付与される。
ねじれ量は、揺動ガイドローラ46の揺動速度に依存す
る。
【0072】制御装置24には、製造された光ファイバ
が有すべきねじれの量及び方向が予め入力されており、
線引開始と同時に、入力されたねじれを付与するのに適
当と判断される揺動速度で揺動ガイドローラ46を揺動
させる。線引が開始されると、制御装置24は、実施例
1と同様の方法によりねじれ量とねじれ方向を求める。
制御装置24は、測定されたねじれ量及びねじれ方向を
入力データと比較し、両者に違いがある場合には、揺動
ガイドローラ46の偏心駆動装置に制御信号を送出して
揺動速度を調節する。これによって光ファイバに入力デ
ータ通りのねじれが付与されるようになるので、所望の
ねじれが生じた光ファイバを確実に得ることができる。
【0073】以上、本発明の実施例を詳細に説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、様
々な変形が可能である。例えば、本発明のガラス繊維製
造装置は、実施例1の母材回転用モータと実施例2の揺
動ガイドローラをともに備えるものであっても良い。
【0074】また、光ファイバはガラス母材から線引す
る代わりに、二重るつぼ法を用いて溶融ガラスから線引
しても良い。この場合、ノズルの形状を調節すること
で、長手方向に略垂直な方向から測定される幅が測定方
向に応じて変化するガラス繊維を線引することができ
る。
【0075】また、実施例では、二つの外径測定器を用
いることでねじれ量のみならずねじれ方向まで求めた
が、単一の外径測定器を用い、ねじれ量を求めるだけで
足りる場合も多い。例えば、ガラス母材の回転方向が固
定されている装置により所定方向にねじれの生じた光フ
ァイバを製造する場合は、ねじれ量に応じて回転速度を
制御すれだけで足り、ねじれ方向に応じて回転方向を制
御する必要はない。外径測定器により測定される測定値
はねじれに対応した周期的な変化を示し、その周期とね
じれ角度とは光ファイバの断面形状に応じた一定の関係
を有している。例えば、実施例の楕円形状の場合、測定
値が長軸の長さaから再びaまで変化することは、ねじ
れ角度が180度であることを意味する。これを利用す
ることで、単一の外径測定器を用いてねじれ量を求める
ことは可能である。
【0076】また、実施例ではガラス繊維の一つとして
光ファイバを製造したが、光ファイバ以外のガラス繊維
であっても実施例と同様にねじれを調節することが可能
である。
【0077】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明のガ
ラス繊維の製造方法では、ガラス繊維の製造中に求めた
ねじれ情報に基づいて、ガラス繊維に生じるねじれを調
節しながらガラス繊維の線引を行うので、所望のガラス
繊維を確実かつ容易に製造することができる。これによ
り、ガラス繊維の無駄を防止することもでき、製造歩留
まりを高めることができる。
【0078】また、本発明のガラス繊維の製造装置によ
れば、線引開始時のガラス繊維のねじれが所望のものと
異なっていた場合でも、制御手段がねじれ情報に基づい
てねじれ付与手段を制御し、線引中にねじれを調節する
ので、所望のガラス繊維を確実かつ容易に製造すること
ができる。
【0079】本発明の製造装置のうち測定手段が第1及
び第2の測定方向からガラス繊維の幅を測定するもので
あるものでは、ねじれ量だけでなくねじれ方向も求ま
り、制御手段がこれらの情報に基づいてガラス繊維のね
じれ調節を適確に行うので、一層確実に所望のガラス繊
維を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のガラス繊維の製造装置を示す全体構
成図である。
【図2】ガラス母材10及び光ファイバの断面形状を示
す図である。
【図3】光ファイバの向きと外径測定器20、22の測
定方向との関係を示す図である。
【図4】光ファイバの幅の測定値(外径出力値)の時間
変化を示すグラフである。
【図5】ガラス母材10の回転前と回転後においてそれ
ぞれ線引された光ファイバの1mの長さの部分について
ねじれ角度を測定した結果を示すグラフである。
【図6】光ファイバのねじれ角度をガラス母材10の回
転後に測定した結果を示す図である。
【図7】実施例2の光ファイバ製造装置を示す全体構成
図である。
【図8】揺動ガイドローラ46の揺動を示す図である。
【符号の説明】
10…ガラス母材、12…モータ、14…加熱炉、20
…外径測定器、22…外径測定器、24…制御装置、3
0及び34…コーティングダイ、32及び36…UVラ
ンプ、40、42及び44…ガイドローラ、50…巻き
取りボビン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石黒 洋一 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に沿って略同一形状の断面を有
    するガラス繊維であって長手方向と略垂直な方向から測
    定される幅が測定方向に応じて変化するものを製造する
    方法であって、 溶融ガラスを線引する第1の工程と、 この線引中に長手方向に移動する前記ガラス繊維の幅を
    測定し、測定値の変化に基づいて前記ガラス繊維のねじ
    れ情報を求める第2の工程と、 このねじれ情報に基づいて前記ガラス繊維のねじれを調
    節する第3の工程と、 を備えるガラス繊維の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の工程は、柱状のガラス母材で
    あって軸方向と略垂直な方向から測定される幅が測定方
    向に応じて変化するものを加熱溶融して線引する工程で
    あり、 前記第3の工程は、前記ねじれ情報に応じた回転速度及
    び回転方向で前記ガラス母材をその軸のまわりに回転さ
    せる工程であることを特徴とする請求項1記載のガラス
    繊維の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第3の工程は、ガラス繊維に接触す
    るローラ面を有し揺動するガイドローラでガラス繊維を
    ガイドするとともに、前記ねじれ情報に応じた揺動速度
    でガイドローラを揺動させる工程であることを特徴とす
    る請求項1記載のガラス繊維の製造方法。
  4. 【請求項4】 長手方向に沿って略同一形状の断面を有
    し、長手方向と略垂直な方向から測定される幅が測定方
    向に応じて変化するガラス繊維を溶融ガラスの線引によ
    り製造する装置であって、 柱状のガラス母材を加熱溶融する加熱手段と、 前記ガラス母材から線引され長手方向に移動しているガ
    ラス繊維の幅を測定する測定手段と、 前記ガラス繊維にねじれを生じさせるねじれ付与手段
    と、 前記測定手段から出力される測定値の変化に基づいてガ
    ラス繊維のねじれ情報を求め、このねじれ情報に基づい
    て前記ねじれ付与手段を制御する制御手段と、 前記測定手段により測定されたガラス繊維を巻き取る巻
    き取り手段と、 を備えるガラス繊維の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記測定手段は、前記ガラス繊維の幅を
    第1及び第2の測定方向から測定するものであり、 前記制御手段は、前記各測定方向から測定された測定値
    の変化を比較することにより前記ガラス繊維のねじれ量
    及びねじれ方向を求めることを特徴とする請求項4記載
    のガラス繊維の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記ねじれ付与手段は、前記ガラス母材
    をその軸のまわりに回転させる母材回転手段であり、 前記制御手段は、この母材回転手段を制御することによ
    り、前記ねじれ情報に応じた回転速度及び回転方向で前
    記ガラス母材を回転させることを特徴とする請求項4記
    載のガラス繊維の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記ねじれ付与手段は、ガラス繊維に接
    触するローラ面を有し揺動するガイドローラであり、 前記制御手段は、このガイドローラを前記ねじれ情報に
    応じた揺動速度で揺動させることを特徴とする請求項4
    記載のガラス繊維の製造装置。
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