JPH08276807A - 車両用内装部材 - Google Patents

車両用内装部材

Info

Publication number
JPH08276807A
JPH08276807A JP7103063A JP10306395A JPH08276807A JP H08276807 A JPH08276807 A JP H08276807A JP 7103063 A JP7103063 A JP 7103063A JP 10306395 A JP10306395 A JP 10306395A JP H08276807 A JPH08276807 A JP H08276807A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rib structure
vehicle
interior member
structure portion
section
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7103063A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2870447B2 (ja
Inventor
Takaya Tejima
孝哉 手島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Inoue MTP KK, Inoac Corp filed Critical Inoue MTP KK
Priority to JP7103063A priority Critical patent/JP2870447B2/ja
Publication of JPH08276807A publication Critical patent/JPH08276807A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2870447B2 publication Critical patent/JP2870447B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の衝突時の乗員との衝突の仕方によら
ず、安定した衝撃吸収能力を発揮でき、製造コストの低
い車両用内装部材を提供する。 【構成】 ドア部本体の室内側の側面に、室内側の側面
より室内方向に突出した状態で配置される外殻部1と、
外殻部1及び該側面に挟まれた空間に車幅方向に沿って
配置されるリブ構造部2とを備え、リブ構造部2は、車
幅方向に立設する3以上の板片部211を側壁とした単
位筒状部R1 、R2 等を、周囲に隣接する他の各単位筒
状部R1 、R2 等と所定の一の側壁を共有する状態で多
数連設して構成されると共に、リブ構造部2の周縁寄り
に位置する周縁部2bの剛性が、リブ構造部の中央寄り
に位置する中央部2aの剛性よりも高い。各単位筒状部
1、R2 等の車幅方向に略直交する断面に沿った横断
面形状として、多角形リング状を例示できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用内装部材に関す
る。更に詳しくは、車両の衝突時に、乗員との衝突の仕
方によらず、安定した衝撃吸収能力を発揮でき、しか
も、製造コストの低い車両用内装部材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、車両に対し、正面からの衝突のみ
ならず、側面からの衝突(以下、「側突」という。)に
ついても高い安全性が求められている。このため、図1
に示すアームレストA1 の様に、側突時に乗員が直接当
たる車両用内装部材(以下、「内装部材」という。)
に、十分な衝撃吸収能力を持たせようとする試みがなさ
れている。例えば、図7に示す様に、アームレストA1
の外殻部81の裏面側に衝撃吸収能力を備えたリブ構造
部82を配置することが行われている。このリブ構造部
82は、車幅方向に沿った板片部821aを側壁として
構成される筒状部Tを、縦横に多数連設した格子形状を
備えている。そして、乗員と内装部材とが衝突する際の
衝撃を、各板片部821aの座屈変形によって吸収し、
乗員に与えるダメージの低減を図ろうとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ア
ームレストA1 に代表される従来の内装部材では、乗員
との衝突の仕方によって衝撃吸収能力に差異を生じ易
い。即ち、乗員の胸部、腰部、頭部等の保護部位が、図
8に示す曲線C1 で囲まれたリブ構造部82の中央部8
2aに向かって衝突すれば、この中央部82aを構成す
る板片部821aが中心となって衝撃吸収を行う。これ
に対し、同図の曲線C2 〜C5 で囲まれたリブ構造部8
2の各周縁部82bに向かって衝突すれば、各周縁部8
2bを構成する板片部821aが中心となり衝撃吸収を
行う。そして、両者を比較すれば、衝撃吸収の中心とな
る板片部821aの数、量等において、後者は、前者に
比べて劣っている。このため、後者の場合には、十分な
衝撃吸収能力を発揮できないことも多い。
【0004】一方、現実の側突では、乗員の保護部位と
衝突する内装部材の箇所(「衝突箇所」という。)は、
様々である。例えば、側突の状況、側突前後の乗員の姿
勢、車両の車体構造等に応じて、衝突箇所が中央部82
aであったり、周縁部82bであったりすると考えられ
る。従って、側突の際の乗員の保護をより確実に行うた
めには、衝突箇所によらず、安定した衝撃吸収能力を発
揮できるリブ構造部、ひいては、内装部材とすることが
好ましい。
【0005】本発明は上記観点に鑑みてなされたもので
あり、車両の衝突時に、乗員との衝突の仕方によらず、
安定した衝撃吸収能力を発揮でき、しかも、製造コスト
の低い内装部材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本第1発明の内装部材
は、ドア部本体の室内側の側面に、該室内側の側面より
室内方向に突出した状態で配置される外殻部と、該外殻
部及び該室内側の側面に挟まれた空間に車幅方向に配置
されるリブ構造部とを備えた内装部材であって、上記リ
ブ構造部は、車幅方向に立設する3以上の板片部を側壁
とした単位筒状部を、周囲に隣接する他の各単位筒状部
と所定の一の側壁を共有する様に多数連設して構成され
ると共に、該リブ構造部の周縁寄りに位置する周縁部の
剛性が、該リブ構造部の中央寄りに位置する中央部の剛
性よりも高いことを特徴とする。
【0007】上記「ドア部本体」は、車両用のドア部の
うちで、本発明の内装部材を除いた部分である。上記外
殻部は、上記内装部材の意匠面側に配置され、且つ、外
形を規定するものである。例えば、ドア部本体に配置さ
れるアームレストの表皮側、ドア部本体のインナーパネ
ルの略全体を覆うドアトリム、ドア部本体の乗員の胸部
に対応する箇所に配置されるドアトリムアッパー等を例
示できる。また、その材質は、特に問わず、例えば、ポ
リプロピレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン(ABS)等の樹脂材料を例示できる。
【0008】上記「単位筒状部」は、上記リブ構造部を
構成する1単位であり、車幅方向に立設する3以上の板
片部を側壁として構成される。例えば、本第2発明に示
す様に、上記各単位筒状部の上記車幅方向に略直交する
断面に沿った横断面形状を多角形リング状とする場合を
例示できる。そして、この単位筒状部が、周囲に隣接す
る他の各単位筒状部と所定の一の側壁を共有しながら多
数連設され、全体として、格子形状、ハニカム形状等の
リブ構造部を形成する。また、このリブ構造部の上下、
若しくは側方側等に、所定の補助板部(底板部)等を、
リブ構造部と一体、若しくは別体で設けてもよい。尚、
上記「単位筒状部」の形状、大きさ等は、リブ構造部全
体を通じて統一されていてもよいし、適宜、異なる形
状、大きさのものが混在してもよい。
【0009】また、リブ構造部の材質は特に問わない
が、本第5発明に示す様な樹脂材料を例示できる。この
樹脂材料としては、例えば、ポリプロピレン、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)等を例示す
ることができる。尚、この様な材質の場合には、その曲
げ弾性率を5000〜32000kgf/cm2 程度と
することが好ましい。上記の如く、「周縁部及び中央部
の剛性」に差異を設けるのは、リブ構造部、ひいては、
内装部材の衝撃吸収性能を、衝突箇所の如何によらず、
十分なものとするためである。
【0010】また、「周縁部及び中央部の比率」は種々
選択できるが、本各発明の目的をより確実に達成できる
基準として、本第3発明及び4発明を例示できる。本第
3発明では、上記リブ構造部の周縁部の上記中央部に向
かう幅を、30〜120mmとしている。この幅が、3
0mm未満の場合には、リブ構造部全体に占める周縁部
の割合が過少となり、本各発明の目的を確実に達成でき
ない恐れがある。一方、120mmを越えれば、リブ構
造部の全体の剛性が過大となり、各板片部の座屈変形に
対する安定性(以下、「座屈安定性」という。)が必要
以上に高くなり、側突時に乗員に対して大きな衝撃を与
える恐れがあるからである。
【0011】本第4発明では、上記周縁部の占める面積
を、上記リブ構造部全体の30〜60%としている。本
発明の下限値「30%」は、上記第3発明の下限値「3
0mm」と同様な見地より定められ、また、上限値「6
0%」は、同発明の上限値「120mm」と同様な見地
より定めたものである。また、「周縁部の剛性」と「中
央部の剛性」との間に差を設けるための手法は種々選択
できる。例えば、両者を曲げ弾性率の異なる別の材料
で形成したり、両者を構成する各板片部の板厚に差を
設けたり、中央部を構成する各板片部にのみ切り欠き
を設ける等の手法を例示できる。
【0012】本第5発明は、上記の一例を示すもので
あり、上記リブ構造部が樹脂材料で構成されると共に、
上記周縁部を構成する樹脂材料の曲げ弾性率が、上記中
央部を構成する樹脂材料の曲げ弾性率よりも、3000
〜27000kgf/cm2だけ大きくなっている。こ
の差異が3000kgf/cm2 未満であれば、周縁部
及び中央部の間の剛性の差異が不十分となり、各発明の
目的を十分に達成できないおそれがある。一方、この差
異が27000kgf/cm2 以上となれば、剛性の過
大な周縁部で中央部が包囲されるため、リブ構造部全体
の剛性が必要以上に高くなる恐れがあるからである。
【0013】本第6発明では、上記リブ構造部の周縁部
に所定の衝撃入力を加えた場合に該周縁部に生ずる発生
応力及び該リブ構造部の中央部に該衝撃入力を加えた場
合に該中央部に生ずる発生応力の差を、該中央部に生ず
る発生応力の0〜50%としている。これは、周縁部及
び中央部の発生応力の差異が50%以下(0%を含
む。)であれば、各発明の目的をより確実に達成できる
と考えられためである。尚、この「発生応力」に関し、
種々の方法で定義できるが、本発明者は、以下の様に定
義される「50%発生応力」を例示する。
【0014】この「発生応力」は、内装部材若しくは所
定の試験片に、車幅方向に沿った衝撃入力を加え、リブ
構造部が、この入力の方向(車幅方向)に沿って50%
変形(変位)したときに生ずる応力を示している。尚、
この「50%発生応力」の最適値は、側突時に衝突する
乗員の保護部位に応じて定められる。例えば、リブ構造
部が、乗員の胸部、腰部等を保護するものであれば、こ
の応力の範囲を「2〜10kgf/cm2 」とすること
が必要になる。この応力が10kgf/cm2を越える
場合には、人骨を砕く程の大きな衝撃力を乗員へ伝えて
しまい、2kgf/cm2 未満の場合には、リブ構造部
が衝撃に対して終始、低いレベルの発生応力を示し、衝
撃吸収量が不十分になると考えられるからである。
【0015】本第6発明では、上記各単位筒状部の隣接
する他の各単位筒状部との各ピッチ間隔をいずれも、2
0〜180mmとすると共に、該各ピッチ間隔のうちの
2つのピッチ間隔の積をいずれも600〜10800m
2 としている。これは、各単位筒状部の大きさ、形状
等のバランスをとり、上記各発明の目的をより確実に達
成しようとするものである。
【0016】上記「各ピッチ間隔」を20〜180mm
とするのが好ましいのは、以下の理由による。即ち、各
ピッチ間隔のいずれかが、20mm未満の場合には、隣
接する板片部同志の間隔が狭くなり、各板片部の座屈変
形が、近隣の他の板片部との接触により邪魔をされる恐
れがある。一方、180mmを越える場合には、各板片
部(特に、剛性の低い、中央部の板片部)が、必要以上
に座屈変形し易い状態になる。このため、側突時に、リ
ブ構造部が瞬く間に座屈変形を完了してしまい、十分な
衝撃吸収能力を発揮できない恐れがあるからである。
【0017】また、上記積を600〜10800mm2
とするのが好ましいのは、各ピッチ間隔がいずれも、1
20mm程度となる大型の単位筒状部では、必要以上に
座屈変形し易い状態になる恐れがあるからである。尚、
本発明にて、「2つのピッチ間隔の積をいずれも〜」と
するのは、一の単位筒状部の周囲に形状・大きさの異な
る3以上の単位筒状部が配置される場合を考慮するため
である。即ち、この場合には、3以上の「ピッチ間隔」
が存在することがあるためである。更に、本第8発明に
示す様に、各単位筒状部の上記車幅方向に沿った深さ
(以下、「リブ深さ」という。)を30〜100mmと
することが好ましい。この様なリブ深さとするのが好ま
しいは以下の理由による。リブ構造部が衝撃吸収機能を
有効に発揮するためには、少なくとも30mm程度のリ
ブ深さを備えることが必要となる。その一方で、リブ深
さが100mmを越えれば、各板片部が必要以上に座屈
し易い状態になり、衝撃吸収を十分に行わないうちに、
座屈変形を終了する恐れがあるからである。
【0018】更に、上記「板片部の肉厚」は、0.5〜
3mm程度とすることが、上記各発明の目的をより確実
に達成する上で好ましい。この様に、「肉厚」を定める
のは以下の理由による。この厚みを0.5mm未満の薄
手のものにしつつ、リブ深さを十分(40〜80mm程
度)なものにすることは、技術的に困難である。一方、
3mmを越える厚手のものとなる場合には、上記各ピッ
チ間隔を、120mmを越えるものとしなければ、極め
て座屈変形を生じ難い状態となる。そして、この様に単
位筒状部のサイズが大きくなれば、衝撃吸収を十分に行
えないばかりか、側突の際、単位筒状部に乗員の保護部
位がはまり込む等の不具合を生じかねないからである。
【0019】尚、上記リブ構造部は、上記外殻部と一体
になっても、別体であってもよい。また、両者が別体の
場合には、リブ構造部を外殻部に組付けた後に、ドア部
本体に取着するものでも、ドア部本体にリブ構造部を取
着した後、そこに外殻部を被せるものでもよい。更に、
リブ構造部はドア部本体と一体になっていてもよい。更
に、上記リブ構造部は、外殻部の車体外板側(裏面側)
の面全体のうちで、側突時に乗員の所望の保護部位が当
接する箇所のみに配置してもよいし、それよりも広範囲
に配置してもよい。尚、上記外殻部の裏面及び上記リブ
構造部の間、上記リブ構造部及びドア部本体の室内側の
側面の間に、クッション材等の他部材を、該リブ構造部
と一体若しくは別体で配置することもできる。
【0020】
【作用】本各発明の内装部材は、外殻部と、その裏面側
に配置されたリブ構造部とを備えている。このリブ構造
部は、所定の板片部を側壁とする単位筒状部を、多数連
設して構成される格子形状、ハニカム形状等のものであ
る。そして、リブ構造部の周縁部の剛性が、中央部の剛
性よりも高くなっている。このため、周縁部を構成する
板片部の座屈安定性は、中央部を構成する板片部の座屈
安定性よりも高い。この結果、この中央部の衝撃吸収能
力と、周縁部の衝撃吸収能力とを、車幅方向に直交する
面に沿った単位面積当たりで比較すれば、周縁部の方が
高くなる。
【0021】一方、周縁部が衝突箇所となる場合と、中
心部が衝突箇所となる場合とを比べれば、衝撃吸収の主
体となる板片部の数、量の面で、前者の場合は、後者の
場合に比べ劣ることになる。しかしながら、前者の場合
でも、上記の如く、周縁部の単位面積当たりの衝撃吸収
能力をが高いため、後者の場合と同様に十分な衝撃吸収
を行うことができる。また、上記リブ構造部は、剛性の
低い中央部の周りを、剛性の高い周縁部で取り囲んでい
るため、リブ構造部全体の剛性、衝撃吸収能力が向上し
ている。
【0022】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
する。実施例の内装部材は、図1に示す様に、ドア部本
体3の室内側の側面31に取着されるアームレストAで
ある。このアームレストAは、図2に示す様に、アーム
レストAの外形を規定する外殻部1と、外殻部1及びド
ア部本体3で囲まれた空間のうちで、乗員の腰部に略対
応する箇所に配置されたリブ構造部2とを備えている。
但し、このリブ構造部2が、この空間内のよりも広範囲
な箇所に配置されてもよい。
【0023】上記外殻部1は、図2に示す様な略箱形状
を備えており、車両内側に位置する内壁面から、上記リ
ブ構造部2を係止するための3つの係止用ボスBを突出
させている。そして、その開口部寄りの端縁側11を上
記側面31に取着して、車両の室内方向へ膨らんだ状態
で配置される。尚、アームレストAに、パワーウィンド
の操作スイッチ、ドアグリップ、ドアノブ等を組み込む
場合には、外殻部1の所定位置に、それらの組付け用凹
部、穴部を形成することもできる。
【0024】上記リブ構造部2は、図2及び3に示す様
に、車幅方向に沿って配置される格子部21と、該格子
部21の車幅方向に沿った側方の周囲を取り囲む立壁部
22と、該格子部21の車両外寄りを覆う底板部23と
を備えている。そして、格子部21の最も外側を除く部
分により、略四角リング状の横断面を備えた第1単位筒
状部R1 が縦横に多数連設されている。また、格子部2
1の最も外側の部分と、上記立壁部22とにより、略四
角リング状の横断面を備えた第2単位筒状部R2 及び略
三角リング状の横断面を備えた第3単位筒状部R3 が構
成されている。尚、各単位筒状部R1 、R2 、R3 は、
周囲に隣接する他の単位筒状部R1 、R2 、R3 と、側
壁となる板片部211を共有した状態にある。
【0025】また、図3に示す様に、上記立壁部22の
車両内寄りの外周面の3カ所には、所定の係止用フラン
ジFが突出配置されている。そして、このフランジFの
略中心には、上記係止用ボスBを、それぞれ嵌入可能な
挿入孔F1 が設けられている。また、底板部23は、ド
ア部本体3の室内側の側面31に略追随した外形を備え
ている。但し、この底板部23は、リブ構造部2の車両
内側を覆うものであってもよい。また、リブ構造部2よ
り、この様な立壁部22及び底板部23の少なくとも一
方を省略することもできる。
【0026】尚、リブ構造部2の形状は、本発明の目的
が達成できる限り特に問わない。例えば、第1単位筒状
部R1 等の横断面を五角形、六角形等のリング状とし、
全体でハニカム形状となるものでもよい。また、第3単
位筒状部R3 のみならず、第1及び2単位筒状部R1
2 の横断面形状が、三角リング形状等となってよい
し、上記リブ構造部2が、更に多様な横断面形状を備え
た単位筒状部を組み合わせで構成されてもよい。
【0027】そして、このリブ構造部2では、図4に示
す実線Lで囲まれた中央部2aを曲げ弾性率が8400
kgf/cm2 のポリプロピレンで構成している。ま
た、リブ構造部2の残部2b、22、23を、曲げ弾性
率が14500kgf/cm2のポリプロピレンで構成
している。また、本実施例では、上記中央部2aが、全
ての第1単位筒状部R1 のうちのリブ構造部2の中央寄
り占める32個により、構成されている。更に、この中
央部2aを取り囲む周縁部2bは、残りの第1単位筒状
部R1 と、第2及び3単位筒状部R2 、R3 とにより構
成されている。そして、上記周縁部2bの上記中央部2
aに向かう幅が、約30〜60mmとなり、周縁部2b
の面積が、リブ構造部2全体の約53%を占めている。
【0028】尚、本実施例では、リブ構造部2を単位筒
状部R1 等を基準に、中央部2aと周縁部2bとに分け
た。但し、この中央部2a及び周縁部2bの境界が、所
定の単位筒状部R1 等を構成する板片部211の中間
(例えば、車幅方向に沿った軸上)に存在してもよい。
また、リブ構造部2をポリプロピレン以外の樹脂材料で
構成してもよいし、両者を異種の樹脂材料で構成しても
よい。また、両者を構成する樹脂材料の曲げ弾性率の差
や、リブ構造部2に占める周縁部2bの割合も、本発明
の目的を有効に達成できる範囲で種々選択できる。更
に、リブ構造部2には、スイッチ、ドアポケット等を配
置する関係上、除かれた箇所が存在してもよい。
【0029】次に、本内装部材の製造方法を簡単に述べ
る。先ず、上記中央部2aのみを、所定の成形用金型
で、上記曲げ弾性率が8400kgf/cmのポリプロ
ピレンを用いて射出成形する。更に、この中央部2aを
別の成形用金型内に、インサートした状態で、上記周縁
部2bと、立壁部22と、底板部23とを上記曲げ弾性
率が14500kgf/cm2 のポリプロピレンを用い
て一体で射出成形し、リブ構造部2の成形を完了する。
【0030】但し、上記周縁部2bと、立壁部22と、
底板部23とを、先に成形した後に、これを所定の成形
用金型にインサートしながら、上記中央部2aを射出成
形してもよい。また、中央部2aと、その他の部分2
b、22、23とを、所謂、2色成形により同時に射出
成形してもよい。この2色成形の場合には、2種のポリ
プロピレンの供給の切替えは、漸次的である。更に、こ
の様な「インサート」、「2色成形」によらずに、中央
部2aと、その他の部分2b、22、23とを個別に射
出成形した後に、両者を組付けリブ構造部2とすること
もできる。
【0031】そして、上記外殻部1にリブ構造部2を取
着して、本実施例の内装部材が作成される。その際、上
記各係止用ボスBが、上記各係止用フランジFの挿入孔
1に、それぞれ位置合わせされながら嵌入された後
に、所定の熱カシメが施される。そして、リブ構造部2
は、外殻部1の内部にしっかりと固定された状態にな
る。但し、リブ構造部2は、本実施例に示すものに限ら
ない。尚、本実施例では、外殻部1と、リブ構造部2と
を別体としているが、両者を一体で成形することもでき
る。
【0032】次に、本実施例の内装部材の衝撃吸収性能
について述べる。本実施例では、内装部材の衝撃吸収性
能の評価のために、以下に述べる衝撃吸収試験を行っ
た。即ち、上記リブ構造部2に対し、その底板部23の
側より、所定の衝突子(えば、20.6kgの衝突子)
を、上記中央部2aにめがけて衝突(例えば、衝突スピ
ード6m/s)させる第1試験と、上記周縁部2bにめ
がけて衝突させる第2試験とを行った。そして、各試験
で得られた変位応力曲線(変形量−50%発生応力)を
図5に示す。また、比較例として、全体を上記曲げ弾性
率8400kgf/cmのポリプロピレンにより一体的
に射出成形したリブ構造部2を作成した。そして、この
比較例に関わるリブ構造部2に対しても、実施例と同様
な衝撃吸収試験を行い、その結果を図6に示す。但し、
図5及び6において、第1試験で得られた曲線を点線で
示し、第2試験で得られた曲線を実線で示す。
【0033】図6によると、衝突箇所が中央部2aとな
る第1試験では、衝突の初期、中期、後期を通して高い
発生応力を示し、良好な衝撃吸収性能を発揮している。
一方、第2試験では、衝突の初期、中期を通して、第1
試験の場合の約半分の発生応力に止まっている。このた
め、比較例では、衝突箇所が周縁部2bとなる場合(図
8の曲線C2 〜C5 に囲まれた部分となる場合等)に
は、衝突箇所が中央部2aとなる場合(図8の曲線C1
に囲まれた部分となる場合等)に比べ、衝撃吸収能力が
かなり劣ることを示している。
【0034】これに対して、図5によると、第1試験で
は、終始、高い発生応力を示し、高い衝撃吸収性能を発
揮することを示している。また、第2試験においても、
衝突の初期、中期の発生応力が、比較例の第2試験の約
2倍になっており、十分な衝撃吸収能力を示している。
従って、本実施例のリブ構造部2では、衝突箇所を問わ
ずに、良好な衝撃吸収能力を発揮する。これに加え、実
施例のリブ構造部2に対し、各試験を行って得られる発
生応力が、比較例の場合に比べ、相対的に高くなってい
る。これは、実施例のリブ構造部2では、中心部2aの
周りを剛性の高い周縁部2bで取り囲み、リブ構造部全
体の剛性が向上しているためである。以上より、本実施
例の内装部材によれば、リブ構造部2、ひいては、内装
部材の衝撃吸収性能が、衝突箇所によらず、十分なもの
となる。
【0035】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、
本実施例では、アームレストAについて述べたが、乗員
の胸部に対応する箇所に配置されるドアトリムアッパー
や、ドア部本体の室内側の側面全体を略覆うドアトリム
等の様な他の内装部材についても、適用することができ
る。
【0036】また、周縁部2b及び中央部2aの剛性に
差異を設けるための手法は、本実施例に示すものに限ら
ない。例えば、周縁部2bを構成する各板片部211の
板厚を、中央部2aを構成する各板片部211の板厚よ
りも大きくして、両者に剛性の差異を生じさせてもよ
い。また、中央部2aを構成する各板片部211に、切
り欠き等を設けて、これらの板片部211の剛性を相対
的に低くしてもよい。
【0037】更に、周縁部2bに配置される単位筒状部
1 、R2 、R3 のピッチ間隔を、中央部2aに配置さ
れる単位筒状部Rのピッチ間隔よりも小さくして、周縁
部2bの剛性を相対的に高めてもよい。但し、この場合
に、本第7発明に従うことが好ましい。また、周縁部2
bに配置される単位筒状部R1 、R2 、R3 のリブ深さ
を、中央部2aに配置される単位筒状部Rのリブ深さよ
りも浅くして、周縁部2bの剛性を相対的に高めてもよ
い。但し、この場合に、本第8発明に従うことが好まし
い。更に、本実施例のリブ構造部2は、新たな衝撃吸収
用内装材として従来の内装部材と別個に設けることもで
き、車両の室内構造に幅広く対応できる。
【0038】
【発明の効果】以上の様に、本各発明の内装部材では、
衝撃吸収性能が衝突箇所によらず、十分なものとなる。
また、本内装部材を構成するリブ構造部では、リブ構造
部全体の剛性が高められ、衝撃吸収能力の向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び従来例に関わるアームレストをドア
部本体に取着した状態を説明するための斜視図である。
【図2】実施例に関わるアームレストの縦断面図であ
る。
【図3】実施例のアームレストの斜視図である。
【図4】実施例のアームレストにおいて、中央部及び周
縁部の関係を説明するための概略的な斜視図である。
【図5】実施例のアームレストを構成するリブ構造部に
対して、衝撃吸収試験を行って得られた変位応力曲線を
示す概略図である。
【図6】比較施例のアームレストを構成するリブ構造部
に対して、衝撃吸収試験を行って得られた変位応力曲線
を示す概略図である。
【図7】従来例のアームレストの縦断面図である。
【図8】アームレストと乗員との衝突箇所を説明するた
めの概略的な斜視図である。
【符号の説明】
A;アームレスト、1;外殻部1、2;リブ構造部、2
a;中央部、2b;周縁部、21;格子部、22;立壁
部、23;底板部、R1 〜R3 ;単位筒状部、211;
板片部、3;ドア部本体。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドア部本体の室内側の側面に、該室内側
    の側面より室内方向に突出した状態で配置される外殻部
    と、該外殻部及び該室内側の側面に挟まれた空間に車幅
    方向に配置されるリブ構造部とを備えた車両用内装部材
    であって、 上記リブ構造部は、車幅方向に立設する3以上の板片部
    を側壁とした単位筒状部を、周囲に隣接する他の各単位
    筒状部と所定の一の側壁を共有する状態で多数連設して
    構成されると共に、該リブ構造部の周縁寄りに位置する
    周縁部の剛性が、該リブ構造部の中央寄りに位置する中
    央部の剛性よりも高いことを特徴とする車両用内装部
    材。
  2. 【請求項2】 上記各単位筒状部の上記車幅方向に略直
    交する断面に沿った横断面形状が多角形リング状である
    請求項1記載の車両用内装部材。
  3. 【請求項3】 上記リブ構造部の周縁部の上記中央部に
    向かう幅が、30〜120mmである請求項1又は2記
    載の車両用内装部材。
  4. 【請求項4】 上記周縁部の占める面積が、上記リブ構
    造部全体の30〜60%である請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の車両用内装部材。
  5. 【請求項5】 上記リブ構造部が樹脂材料で構成される
    と共に、上記周縁部を構成する樹脂材料の曲げ弾性率
    が、上記中央部を構成する樹脂材料の曲げ弾性率より
    も、3000〜27000kgf/cm2 だけ大きい請
    求項4記載の車両用内装部材。
  6. 【請求項6】 上記リブ構造部の周縁部に所定の衝撃入
    力を加えた場合に該周縁部に生ずる発生応力及び該リブ
    構造部の中央部に該衝撃入力を加えた場合に該中央部に
    生ずる発生応力の差が、該中央部に生ずる発生応力の0
    〜50%となる請求項1乃至5のいずれかに記載の車両
    用内装部材。
  7. 【請求項7】 上記各単位筒状部の隣接する他の各単位
    筒状部との各ピッチ間隔がいずれも、20〜180mm
    であると共に、該各ピッチ間隔のうちの2つのピッチ間
    隔の積がいずれも600〜10800mm2 である請求
    項1乃至6のいずれかに記載の車両用内装部材。
  8. 【請求項8】 上記各単位筒状部の上記車幅方向に沿っ
    た深さが30〜100mmである請求項1乃至7のいず
    れかに記載の車両用内装部材。
JP7103063A 1995-04-03 1995-04-03 車両用内装部材 Expired - Fee Related JP2870447B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7103063A JP2870447B2 (ja) 1995-04-03 1995-04-03 車両用内装部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7103063A JP2870447B2 (ja) 1995-04-03 1995-04-03 車両用内装部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08276807A true JPH08276807A (ja) 1996-10-22
JP2870447B2 JP2870447B2 (ja) 1999-03-17

Family

ID=14344220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7103063A Expired - Fee Related JP2870447B2 (ja) 1995-04-03 1995-04-03 車両用内装部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2870447B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011021673A (ja) * 2009-07-15 2011-02-03 Nifco Inc 衝撃吸収部材及び衝撃吸収構造
CN104175996A (zh) * 2013-05-21 2014-12-03 F·波尔希名誉工学博士公司 变形元件

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011021673A (ja) * 2009-07-15 2011-02-03 Nifco Inc 衝撃吸収部材及び衝撃吸収構造
US8807303B2 (en) 2009-07-15 2014-08-19 Nifco Inc. Shock absorbing member and shock absorbing structure
CN104175996A (zh) * 2013-05-21 2014-12-03 F·波尔希名誉工学博士公司 变形元件

Also Published As

Publication number Publication date
JP2870447B2 (ja) 1999-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0866981A (ja) 車両用内装部材
JP5120620B2 (ja) ドアトリム
US7794009B2 (en) Side impact door trim buckle initiatory design in armrest and grab handle region
US20090256391A1 (en) Door trim-integrated pelvic impact energy-absorbing construction for vehicle
US7367587B2 (en) Instrument panel structure for vehicles
US7992920B2 (en) Door block arrangement for energy absorbing vehicle door
GB2399550A (en) A motor vehicle hood with pedestrian protection
JP3177891B2 (ja) 自動車の扉構造
AU2010236684A1 (en) Vehicle barrier
JP4362953B2 (ja) バンパステイ
JPH0752735A (ja) 内装部材のエネルギ吸収構造
JP3328072B2 (ja) 自動車用トリム
JP3604183B2 (ja) 車両用内装部材
JPH08276807A (ja) 車両用内装部材
KR20190060391A (ko) 차량용 도어트림
JPH08164810A (ja) 車両用内装部材及びその取付構造
JPH0948301A (ja) 車両用内装部材
JPH0867213A (ja) 車両用ピラーの内装部品組付構造
JP3836304B2 (ja) 自動車のアームレスト
JPH08310321A (ja) 車両用内装品
JP3654339B2 (ja) エネルギ吸収部材
JPH07232556A (ja) 車両用内装トリム
JP5853839B2 (ja) 車両用ドアトリム
JP2002079899A (ja) 自動車用トリム
JPH092177A (ja) ア−ムレスト

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080108

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090108

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090108

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100108

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110108

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120108

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120108

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140108

Year of fee payment: 15

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees