JPH0827673A - ポリエステル繊維の製造法 - Google Patents
ポリエステル繊維の製造法Info
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- JPH0827673A JPH0827673A JP6158655A JP15865594A JPH0827673A JP H0827673 A JPH0827673 A JP H0827673A JP 6158655 A JP6158655 A JP 6158655A JP 15865594 A JP15865594 A JP 15865594A JP H0827673 A JPH0827673 A JP H0827673A
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- polyester fiber
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- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高強度で、熱に対する寸法安定性に優れ、産
業資材用、特にベルト補強用に適したポリエステル繊維
を製造する方法を提供する。 【構成】 固有粘度が 0.8〜1.1 のポリエチレンテレフ
タレート又はこれを主体とするポリエステルを溶融紡糸
し、3000m/分以上の速度で、配向度が低い状態で配向
結晶化した未延伸糸として引き取り、熱延伸してポリエ
ステル繊維を製造するに際し、紡糸油剤として、(A)
脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸とのエステル及び
(B)脂肪族アルコールのエチレンオキシド及び/又は
プロピレンオキシド付加物からなる組成物を80重量%以
上含有する油剤を付与し、熱延伸後、巻き取る直前に、
仕上げ油剤として、脂肪族アミンのエチレンオキシド及
び/又はプロピレンオキシド付加物を60重量%以上含有
する油剤を付与する。
業資材用、特にベルト補強用に適したポリエステル繊維
を製造する方法を提供する。 【構成】 固有粘度が 0.8〜1.1 のポリエチレンテレフ
タレート又はこれを主体とするポリエステルを溶融紡糸
し、3000m/分以上の速度で、配向度が低い状態で配向
結晶化した未延伸糸として引き取り、熱延伸してポリエ
ステル繊維を製造するに際し、紡糸油剤として、(A)
脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸とのエステル及び
(B)脂肪族アルコールのエチレンオキシド及び/又は
プロピレンオキシド付加物からなる組成物を80重量%以
上含有する油剤を付与し、熱延伸後、巻き取る直前に、
仕上げ油剤として、脂肪族アミンのエチレンオキシド及
び/又はプロピレンオキシド付加物を60重量%以上含有
する油剤を付与する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業資材用、特にベル
ト用に適したポリエステル繊維を製造する方法に関する
ものである。
ト用に適したポリエステル繊維を製造する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート繊維に代表
されるポリエステル繊維は、優れた物理的、化学的性質
を有し、工業的に大量生産され、各方面に多用されてい
る極めて有用な繊維であるが、高性能化への要求の高ま
りとともに、熱に対する寸法安定性の良好な繊維が要望
されている。
されるポリエステル繊維は、優れた物理的、化学的性質
を有し、工業的に大量生産され、各方面に多用されてい
る極めて有用な繊維であるが、高性能化への要求の高ま
りとともに、熱に対する寸法安定性の良好な繊維が要望
されている。
【0003】ポリエステル繊維の熱に対する寸法安定性
を高める方法として、紡糸速度の高速化により、分子配
向度の高い未延伸糸を引き取り、熱延伸を施す方法が従
来より知られている。例えば、特公平3− 21647号公報
には、溶融紡出糸を3000m/分以上の速度で引き取り、
配向結晶化した未延伸糸を 125℃以上の延伸開始温度で
1.5〜2.0 倍に延伸する方法が提案されているが、延伸
糸の破断伸度が7〜8%程度で極端に低く、この場合も
操業上の問題があり、特に、紡糸と延伸を連続して行う
スピンドロー法のような高速で延伸を行う場合、操業が
極めて困難である。
を高める方法として、紡糸速度の高速化により、分子配
向度の高い未延伸糸を引き取り、熱延伸を施す方法が従
来より知られている。例えば、特公平3− 21647号公報
には、溶融紡出糸を3000m/分以上の速度で引き取り、
配向結晶化した未延伸糸を 125℃以上の延伸開始温度で
1.5〜2.0 倍に延伸する方法が提案されているが、延伸
糸の破断伸度が7〜8%程度で極端に低く、この場合も
操業上の問題があり、特に、紡糸と延伸を連続して行う
スピンドロー法のような高速で延伸を行う場合、操業が
極めて困難である。
【0004】熱寸法安定性と強度の両方を満足する繊維
を工業的規模で生産よく製造する方法として、溶融紡出
糸を3000m/分以上の速度で引き取り、配向度が低い状
態で配向結晶化した未延伸糸を熱延伸する方法(特願平
4−359559号)がある。
を工業的規模で生産よく製造する方法として、溶融紡出
糸を3000m/分以上の速度で引き取り、配向度が低い状
態で配向結晶化した未延伸糸を熱延伸する方法(特願平
4−359559号)がある。
【0005】一方、伝動ベルトで代表されるリブVベル
ト、タイミングベルトなどはコスト低減による製造工程
の簡略化により、予め筒状で成形され、加硫されたポリ
エステル繊維補強ゴム複合体から輪切り状に切断して製
品化されている。しかし、繊維軸方向に切断されたベル
ト側面に露出したポリエステル繊維から単糸がほつれ、
毛羽状に突出することがある。その場合、製品の品位が
低下するばかりかそのままプーリーにセットして運転す
ると、この単糸のほつれた部分がプーリーで擦られてほ
つれた単糸が飛び散ったり、このほつれが原因となって
ベルトの耐久性を低下させることもある。
ト、タイミングベルトなどはコスト低減による製造工程
の簡略化により、予め筒状で成形され、加硫されたポリ
エステル繊維補強ゴム複合体から輪切り状に切断して製
品化されている。しかし、繊維軸方向に切断されたベル
ト側面に露出したポリエステル繊維から単糸がほつれ、
毛羽状に突出することがある。その場合、製品の品位が
低下するばかりかそのままプーリーにセットして運転す
ると、この単糸のほつれた部分がプーリーで擦られてほ
つれた単糸が飛び散ったり、このほつれが原因となって
ベルトの耐久性を低下させることもある。
【0006】この問題を解決する方法として、ポリエス
テル繊維に撚りを掛けてコードとした後、エポキシ系接
着剤及び/又はイソシアネート系接着剤を含浸し熱処理
を施すことによってポリエステル繊維の単糸間を接着す
る方法(特開昭60−110978号公報、同60−110979号公
報、同60−110980号公報)がある。
テル繊維に撚りを掛けてコードとした後、エポキシ系接
着剤及び/又はイソシアネート系接着剤を含浸し熱処理
を施すことによってポリエステル繊維の単糸間を接着す
る方法(特開昭60−110978号公報、同60−110979号公
報、同60−110980号公報)がある。
【0007】しかし、従来の紡糸油剤を付与したもので
は、油剤と接着剤との相溶性が乏しく、油剤と接着剤と
が分離したり、接着剤が繊維の内部に十分浸透しなかっ
たりして十分な効果が得られなかった。一方、このよう
な問題のない紡糸油剤を用いるとポリエステル繊維の製
造工程において、引き取りローラや延伸ローラ上での糸
条間に集束性がないため、単糸切れが多発するという問
題があった。
は、油剤と接着剤との相溶性が乏しく、油剤と接着剤と
が分離したり、接着剤が繊維の内部に十分浸透しなかっ
たりして十分な効果が得られなかった。一方、このよう
な問題のない紡糸油剤を用いるとポリエステル繊維の製
造工程において、引き取りローラや延伸ローラ上での糸
条間に集束性がないため、単糸切れが多発するという問
題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高強度で、
熱に対する寸法安定性に優れ、コードにしてエポキシ系
接着剤及び/又はイソシアネート系接着剤で処理し、通
常のRFL処理を行うだけでゴムとの接着性が良好とな
り、かつ、このコードを用いてポリエステル繊維補強ゴ
ム複合体として繊維軸方向に切断したとき、切断面に露
出したポリエステル繊維の単糸のほつれや切断面から毛
羽状に突出することのない特性を有するポリエステル繊
維を操業性良く製造することのできるポリエステル繊維
の製造法を提供しようとするものである。
熱に対する寸法安定性に優れ、コードにしてエポキシ系
接着剤及び/又はイソシアネート系接着剤で処理し、通
常のRFL処理を行うだけでゴムとの接着性が良好とな
り、かつ、このコードを用いてポリエステル繊維補強ゴ
ム複合体として繊維軸方向に切断したとき、切断面に露
出したポリエステル繊維の単糸のほつれや切断面から毛
羽状に突出することのない特性を有するポリエステル繊
維を操業性良く製造することのできるポリエステル繊維
の製造法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究の結果、溶融紡出糸を3000
m/分以上の速度で、配向度が低い状態で配向結晶化し
た未延伸糸として引き取り、熱延伸するポリエステル繊
維の製造法において、特定の組成の紡糸油剤と仕上げ油
剤とを付与することによりこの目的が達成されることを
見出し、本発明に到達した。
題を解決するために鋭意研究の結果、溶融紡出糸を3000
m/分以上の速度で、配向度が低い状態で配向結晶化し
た未延伸糸として引き取り、熱延伸するポリエステル繊
維の製造法において、特定の組成の紡糸油剤と仕上げ油
剤とを付与することによりこの目的が達成されることを
見出し、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明の要旨は次のとおりであ
る。固有粘度が 0.8〜1.1 のポリエチレンテレフタレー
ト又はこれを主体とするポリエステルを溶融紡糸し、30
00m/分以上の速度で、配向度が低い状態で配向結晶化
した未延伸糸として引き取り、熱延伸してポリエステル
繊維を製造するに際し、下記の紡糸油剤を付与し、熱延
伸後、巻き取り直前に、下記の仕上げ油剤を付与するこ
とを特徴とするポリエステル繊維の製造法。 紡糸油剤;次の2成分からなる組成物を80重量%以上含
有する油剤 (A)脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸とのエステル 5〜40重量% (B)脂肪族アルコールのエチレンオキシド及び/又はプロ ピレンオキシド付加物 95〜60重量% 仕上げ油剤;脂肪酸アミンのエチレンオキシド及び/又
はプロピレンオキシド付加物を60重量%以上含有する油
剤
る。固有粘度が 0.8〜1.1 のポリエチレンテレフタレー
ト又はこれを主体とするポリエステルを溶融紡糸し、30
00m/分以上の速度で、配向度が低い状態で配向結晶化
した未延伸糸として引き取り、熱延伸してポリエステル
繊維を製造するに際し、下記の紡糸油剤を付与し、熱延
伸後、巻き取り直前に、下記の仕上げ油剤を付与するこ
とを特徴とするポリエステル繊維の製造法。 紡糸油剤;次の2成分からなる組成物を80重量%以上含
有する油剤 (A)脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸とのエステル 5〜40重量% (B)脂肪族アルコールのエチレンオキシド及び/又はプロ ピレンオキシド付加物 95〜60重量% 仕上げ油剤;脂肪酸アミンのエチレンオキシド及び/又
はプロピレンオキシド付加物を60重量%以上含有する油
剤
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明においては、固有粘度(フェノールとテトラクロロ
エタンとの等重量混合物を溶媒として、温度20℃で測
定)が 0.8〜1.1 の範囲のポリエチレンテレフタレート
又はこれを主体とするポリエステルを溶融紡糸し3000m
/分以上の速度で未延伸糸を引き取る。固有粘度がこの
範囲より低いと繊維の強度特性が劣ったものとなり、一
方、この範囲より高いと紡糸応力が高く、曳糸性が悪く
なって好ましくない。また、紡糸速度が 3000m/分未満
であると寸法安定性の良好な繊維が得られない。
発明においては、固有粘度(フェノールとテトラクロロ
エタンとの等重量混合物を溶媒として、温度20℃で測
定)が 0.8〜1.1 の範囲のポリエチレンテレフタレート
又はこれを主体とするポリエステルを溶融紡糸し3000m
/分以上の速度で未延伸糸を引き取る。固有粘度がこの
範囲より低いと繊維の強度特性が劣ったものとなり、一
方、この範囲より高いと紡糸応力が高く、曳糸性が悪く
なって好ましくない。また、紡糸速度が 3000m/分未満
であると寸法安定性の良好な繊維が得られない。
【0012】本発明においては、配向度が低い状態で配
向結晶化した未延伸糸とすることが必要である。このた
めには、高速で溶融紡糸し、紡糸線上で極端な温度勾配
を設定することにより、未延伸糸の結晶化と配向を制御
すればよい。例えば、紡糸温度を 290〜310 ℃とし、紡
糸口金から10cm下方までの雰囲気温度を加熱筒などを配
設して 300〜350 ℃に制御する。紡糸温度とこの雰囲気
温度がこの範囲より低いと初期応力が高く3000m/分以
上の高速引き取りが困難となり、また、紡糸温度とこの
雰囲気温度がこの範囲より高いとその後の冷却が不完全
になり、配向結晶化の発生が遅くなり、高配向な未延伸
糸となってしまう。さらに、配向結晶化の発生が予想さ
れる紡糸口金から30〜70cm下方での雰囲気温度を60℃以
下とするため、10〜25℃の冷風を60m/分以上の風速で
20cm以上に長さにわたって吹き付けて冷却する。
向結晶化した未延伸糸とすることが必要である。このた
めには、高速で溶融紡糸し、紡糸線上で極端な温度勾配
を設定することにより、未延伸糸の結晶化と配向を制御
すればよい。例えば、紡糸温度を 290〜310 ℃とし、紡
糸口金から10cm下方までの雰囲気温度を加熱筒などを配
設して 300〜350 ℃に制御する。紡糸温度とこの雰囲気
温度がこの範囲より低いと初期応力が高く3000m/分以
上の高速引き取りが困難となり、また、紡糸温度とこの
雰囲気温度がこの範囲より高いとその後の冷却が不完全
になり、配向結晶化の発生が遅くなり、高配向な未延伸
糸となってしまう。さらに、配向結晶化の発生が予想さ
れる紡糸口金から30〜70cm下方での雰囲気温度を60℃以
下とするため、10〜25℃の冷風を60m/分以上の風速で
20cm以上に長さにわたって吹き付けて冷却する。
【0013】このようにして、未延伸糸の密度が 1.360
g/cm3 以上、複屈折率が0.07〜0.09となるように紡糸
条件を設定し、得られた未延伸糸を巻き取ることなく、
延伸倍率 1.5以上で熱延伸すると高強度で、熱に対する
寸法安定性に優れたポリエステル繊維が得られる。
g/cm3 以上、複屈折率が0.07〜0.09となるように紡糸
条件を設定し、得られた未延伸糸を巻き取ることなく、
延伸倍率 1.5以上で熱延伸すると高強度で、熱に対する
寸法安定性に優れたポリエステル繊維が得られる。
【0014】本発明において、繊維とはマルチフィラメ
ントを意味し、単糸繊度、総繊度、フィラメント数、断
面形状、添加剤含有の有無、ポリマーの性状(末端カル
ボキシル基濃度など)は何等限定されるものではない。
ントを意味し、単糸繊度、総繊度、フィラメント数、断
面形状、添加剤含有の有無、ポリマーの性状(末端カル
ボキシル基濃度など)は何等限定されるものではない。
【0015】本発明においては、上述のような条件でポ
リエステル繊維を製造する際に、まず、紡糸油剤とし
て、前記(A)及び(B)の2成分からなる組成物を80
重量%以上含有する油剤を付与する。なお、油剤成分に
おいて、EOはエチレンオキシド、POはプロピレンオ
キシド、POEはポリオキシエチレン化を意味し、かっ
こ内の数値は付加モル数を表す。
リエステル繊維を製造する際に、まず、紡糸油剤とし
て、前記(A)及び(B)の2成分からなる組成物を80
重量%以上含有する油剤を付与する。なお、油剤成分に
おいて、EOはエチレンオキシド、POはプロピレンオ
キシド、POEはポリオキシエチレン化を意味し、かっ
こ内の数値は付加モル数を表す。
【0016】(A)成分は、脂肪族アルコールと脂肪族
カルボン酸とのエステルであり、製糸工程での糸条の集
束性を高める作用をするものである。脂肪族アルコール
及び脂肪族カルボン酸としては、炭素数6〜22のものが
好ましい。(耐熱性を上げるために硫黄原子やリン原子
などを導入したものでもよい。) (A)成分の具体例としては、ジオレイルアジペート、
オレイルオレエート、ラウリルオレエート、イソステア
リルオレエート、イソトリデシルパルミテート、ジグリ
シドールジオレエート、ジオレイルチオジプロピオネー
トなどが挙げられる。(A)成分の配合量は、5〜40重
量%、好ましくは10〜35重量%である。この量が5重量
%より少ないと製糸性が悪くなり、40重量%より多いと
ほつれ防止効果が低下する。
カルボン酸とのエステルであり、製糸工程での糸条の集
束性を高める作用をするものである。脂肪族アルコール
及び脂肪族カルボン酸としては、炭素数6〜22のものが
好ましい。(耐熱性を上げるために硫黄原子やリン原子
などを導入したものでもよい。) (A)成分の具体例としては、ジオレイルアジペート、
オレイルオレエート、ラウリルオレエート、イソステア
リルオレエート、イソトリデシルパルミテート、ジグリ
シドールジオレエート、ジオレイルチオジプロピオネー
トなどが挙げられる。(A)成分の配合量は、5〜40重
量%、好ましくは10〜35重量%である。この量が5重量
%より少ないと製糸性が悪くなり、40重量%より多いと
ほつれ防止効果が低下する。
【0017】(B)成分は、脂肪族アルコールのEO及
び/又はPO付加物であり、コードにして接着剤で処理
する際に、接着剤を深部まで浸透させる作用をするもの
である。脂肪族アルコールとしては、炭素数は4〜22の
ものが好ましく、EO及び/又はPOの付加モル数は4
〜20が好ましい。(B)成分の具体例としては、POE(6)
ステアリルエーテル、POE(6)オレイルエーテル、POE(1
0) オレイルエーテル、POE(10) セチルエーテル、POE
(8)ラウリルエーテル、PO(5)/EO(5) モノブチルエーテ
ル、POE(20) グリセリンエーテルなどが挙げられる。
(B)成分の配合量は、95〜60重量%、好ましくは90〜
65重量%である。この範囲を外れるとほつれ防止効果が
低下する。
び/又はPO付加物であり、コードにして接着剤で処理
する際に、接着剤を深部まで浸透させる作用をするもの
である。脂肪族アルコールとしては、炭素数は4〜22の
ものが好ましく、EO及び/又はPOの付加モル数は4
〜20が好ましい。(B)成分の具体例としては、POE(6)
ステアリルエーテル、POE(6)オレイルエーテル、POE(1
0) オレイルエーテル、POE(10) セチルエーテル、POE
(8)ラウリルエーテル、PO(5)/EO(5) モノブチルエーテ
ル、POE(20) グリセリンエーテルなどが挙げられる。
(B)成分の配合量は、95〜60重量%、好ましくは90〜
65重量%である。この範囲を外れるとほつれ防止効果が
低下する。
【0018】本発明における紡糸油剤は、(A)及び
(B)の2成分の合計が 100重量%となるようにし、こ
の組成物を80重量%以上用い、20重量%以下の範囲で、
乳化剤、静電防止剤、耐熱剤などを配合して用いられ
る。紡糸油剤は、通常、低粘度鉱物油などで希釈したス
トレート油剤(非水油剤)の形で使用されるが、水性エ
マルジョン油剤として使用してもよい。なお、紡糸油剤
に仕上げ油剤の必須成分である脂肪酸アミンのEO及び
/又はPO付加物を配合するとローラ汚れを起こす傾向
があるので、紡糸油剤にはこれを配合しないことが望ま
しい。
(B)の2成分の合計が 100重量%となるようにし、こ
の組成物を80重量%以上用い、20重量%以下の範囲で、
乳化剤、静電防止剤、耐熱剤などを配合して用いられ
る。紡糸油剤は、通常、低粘度鉱物油などで希釈したス
トレート油剤(非水油剤)の形で使用されるが、水性エ
マルジョン油剤として使用してもよい。なお、紡糸油剤
に仕上げ油剤の必須成分である脂肪酸アミンのEO及び
/又はPO付加物を配合するとローラ汚れを起こす傾向
があるので、紡糸油剤にはこれを配合しないことが望ま
しい。
【0019】次に、上記のような紡糸油剤を付与して熱
延伸した後、巻き取る直前に仕上げ油剤を付与する。仕
上げ油剤は、脂肪酸アミンのEO及び/又はPO付加物
からなる成分を含有したものであり、この成分はコード
にして接着剤で処理する際に、接着剤との親和性が良好
で、接着剤を深部まで浸透させるとともに、接着剤を硬
化させる作用をするものである。脂肪酸アミンとして
は、炭素数4〜22のものが好ましく、EP及び/又はP
Oの付加モル数は4〜20が好ましい。脂肪酸アミンのE
O及び/又はPO付加物の具体例としては、POE(20) ラ
ウリルアミノエーテル、POE(15) ラウリルアミノエーテ
ル、POE(10) ラウリルアミノエーテル、POE(10) オレイ
ルアミノエーテル、POE(15) オレイルアミノエーテル、
POE(8)ステアリルアミノエーテル、POE(10) ラウリルエ
タノールアミン、POE(10) オレイルエタノールアミンな
どが挙げられる。脂肪酸アミンのEO及び/又はPO付
加物の含有量は、60重量%以上とすることが必要であ
り、好ましくは65重量以上%とすることが望ましい。こ
の範囲を外れるとほつれ紡糸効果が低下する。仕上げ油
剤に配合する他の成分としては、紡糸油剤の(A)成分
や(B)成分及びヤシ油、ナタネ油、マッコウ油などの
天然油が挙げられるが、紡糸油剤と同じ成分を配合する
ことが望ましい。さらに、必要に応じて、乳化剤、静電
防止剤、耐熱剤などが配合される。
延伸した後、巻き取る直前に仕上げ油剤を付与する。仕
上げ油剤は、脂肪酸アミンのEO及び/又はPO付加物
からなる成分を含有したものであり、この成分はコード
にして接着剤で処理する際に、接着剤との親和性が良好
で、接着剤を深部まで浸透させるとともに、接着剤を硬
化させる作用をするものである。脂肪酸アミンとして
は、炭素数4〜22のものが好ましく、EP及び/又はP
Oの付加モル数は4〜20が好ましい。脂肪酸アミンのE
O及び/又はPO付加物の具体例としては、POE(20) ラ
ウリルアミノエーテル、POE(15) ラウリルアミノエーテ
ル、POE(10) ラウリルアミノエーテル、POE(10) オレイ
ルアミノエーテル、POE(15) オレイルアミノエーテル、
POE(8)ステアリルアミノエーテル、POE(10) ラウリルエ
タノールアミン、POE(10) オレイルエタノールアミンな
どが挙げられる。脂肪酸アミンのEO及び/又はPO付
加物の含有量は、60重量%以上とすることが必要であ
り、好ましくは65重量以上%とすることが望ましい。こ
の範囲を外れるとほつれ紡糸効果が低下する。仕上げ油
剤に配合する他の成分としては、紡糸油剤の(A)成分
や(B)成分及びヤシ油、ナタネ油、マッコウ油などの
天然油が挙げられるが、紡糸油剤と同じ成分を配合する
ことが望ましい。さらに、必要に応じて、乳化剤、静電
防止剤、耐熱剤などが配合される。
【0020】仕上げ油剤は、通常水性エマルジョンの形
で使用されるが、低粘度鉱物油などで希釈したストレー
ト油剤(非水油剤)として使用してもよい。
で使用されるが、低粘度鉱物油などで希釈したストレー
ト油剤(非水油剤)として使用してもよい。
【0021】紡糸油剤及び仕上げ油剤は、通常のローラ
式給油法やノズル式給油法により糸条に付与される。紡
糸油剤の付与量は、 0.1〜1.0 重量%、好ましくは 0.2
〜0.5 重量%が適当であり、仕上げ油剤の付与量は 0.2
〜1.0 重量%、好ましくは 0.3〜 0.8重量%が適当であ
る。
式給油法やノズル式給油法により糸条に付与される。紡
糸油剤の付与量は、 0.1〜1.0 重量%、好ましくは 0.2
〜0.5 重量%が適当であり、仕上げ油剤の付与量は 0.2
〜1.0 重量%、好ましくは 0.3〜 0.8重量%が適当であ
る。
【0022】
【作用】本発明によれば、紡糸油剤及び仕上げ油剤とし
て、製糸工程での糸条の集束性を高める成分とコードに
して接着剤で処理する際に、接着剤を深部まで浸透させ
たり、接着剤を硬化させたりする成分を付与するので、
製糸性が良いとともに、通常のRFL処理を行うだけで
ゴムとの接着性が良好となり、かつ、このコードを用い
てポリエステル繊維補強ゴム複合体として繊維軸方向に
切断したとき、切断面に露出したポリエステル繊維の単
糸のほつれや切断面から毛羽状に突出することを防止す
ることができる。なお、仕上げ油剤は、これを熱処理ロ
ーラの前で付与するとローラ汚れが発生して操業性が低
下することがあるが、熱延伸後、巻き取り直前に付与す
るので、この問題が解消される。
て、製糸工程での糸条の集束性を高める成分とコードに
して接着剤で処理する際に、接着剤を深部まで浸透させ
たり、接着剤を硬化させたりする成分を付与するので、
製糸性が良いとともに、通常のRFL処理を行うだけで
ゴムとの接着性が良好となり、かつ、このコードを用い
てポリエステル繊維補強ゴム複合体として繊維軸方向に
切断したとき、切断面に露出したポリエステル繊維の単
糸のほつれや切断面から毛羽状に突出することを防止す
ることができる。なお、仕上げ油剤は、これを熱処理ロ
ーラの前で付与するとローラ汚れが発生して操業性が低
下することがあるが、熱延伸後、巻き取り直前に付与す
るので、この問題が解消される。
【0023】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、「部」は重量部を意味し、測定法は次のとお
りである。 (a) コード強伸度 オートグラフを使用し、JIS-L-1017に準じて測定する。 (b) 乾熱収縮率 JIS L-1017に準じて、試料を 150℃で30分間無緊張下で
熱処理して測定する。 (c) 製糸性 製糸工程における引き取りローラ及び延伸ローラでの単
糸切れによるローラへの単糸の巻き付き回数により、次
の3段階で評価する。 ○: 0〜 3回/1日 △: 4〜10回/1日 ×:11回以上/1日 (d) 耐ほつれ性 処理コードを厚さが3mmのゴムシート2枚の間に平行に
並べて挟み、50kg/cm2 の圧力下、 150℃で30分間加硫
し、ゴムシートとする。このシートをゴム中に配列した
コードの繊維軸方向にカッターナイフを用いて切断し、
切断面にコード端面が露出するようにする。そして、端
面からのポリエステル繊維の単糸の飛び出し状態を肉眼
により観察するとともに、この端面をサンドペーパー
(#AA-120) で10回摩擦し、単糸のほつれ状態を観察
し、次の3段階で評価する。 ○:単糸の飛び出し及び単糸のほつれが認められない。 △:単糸の飛び出しはないが単糸のほつれが認められ
る。 ×:単糸の飛び出し及び単糸のほつれが認められる。 (e) 接着性 表1に示した組成のゴム配合物を用い、JIS-L-1017のA
法に準じて測定する。
る。なお、「部」は重量部を意味し、測定法は次のとお
りである。 (a) コード強伸度 オートグラフを使用し、JIS-L-1017に準じて測定する。 (b) 乾熱収縮率 JIS L-1017に準じて、試料を 150℃で30分間無緊張下で
熱処理して測定する。 (c) 製糸性 製糸工程における引き取りローラ及び延伸ローラでの単
糸切れによるローラへの単糸の巻き付き回数により、次
の3段階で評価する。 ○: 0〜 3回/1日 △: 4〜10回/1日 ×:11回以上/1日 (d) 耐ほつれ性 処理コードを厚さが3mmのゴムシート2枚の間に平行に
並べて挟み、50kg/cm2 の圧力下、 150℃で30分間加硫
し、ゴムシートとする。このシートをゴム中に配列した
コードの繊維軸方向にカッターナイフを用いて切断し、
切断面にコード端面が露出するようにする。そして、端
面からのポリエステル繊維の単糸の飛び出し状態を肉眼
により観察するとともに、この端面をサンドペーパー
(#AA-120) で10回摩擦し、単糸のほつれ状態を観察
し、次の3段階で評価する。 ○:単糸の飛び出し及び単糸のほつれが認められない。 △:単糸の飛び出しはないが単糸のほつれが認められ
る。 ×:単糸の飛び出し及び単糸のほつれが認められる。 (e) 接着性 表1に示した組成のゴム配合物を用い、JIS-L-1017のA
法に準じて測定する。
【0024】
【表1】
【0025】実施例1〜3及び比較例1〜4 〔紡糸油剤イ〜ホの調製〕RW30秒の低粘度鉱物油50部
を40℃に加温し、各成分を表2に示す割合(部)で配合
した油剤組成物50部を50℃に加温したものをゆっくり添
加しながら撹拌した後、室温に冷却した。
を40℃に加温し、各成分を表2に示す割合(部)で配合
した油剤組成物50部を50℃に加温したものをゆっくり添
加しながら撹拌した後、室温に冷却した。
【0026】
【表2】
【0027】〔仕上げ油剤a〜dの調製〕水77部を40℃
に加温し、各成分を表3に示す割合(部)で配合した油
剤組成物23部を40度に加温したものをゆっくり添加しな
がら撹拌した後、室温に冷却した。
に加温し、各成分を表3に示す割合(部)で配合した油
剤組成物23部を40度に加温したものをゆっくり添加しな
がら撹拌した後、室温に冷却した。
【0028】
【表3】
【0029】〔イソシアネート系接着剤の調製〕トルエ
ン75部に、固形分濃度27%のトリス(p−イソシアネー
トフェニル)チオホスフェート;「デスモジュール RF
E」(住友バイエルウレタン社商品名)25部をゆっくり
添加しながら撹拌溶解した。
ン75部に、固形分濃度27%のトリス(p−イソシアネー
トフェニル)チオホスフェート;「デスモジュール RF
E」(住友バイエルウレタン社商品名)25部をゆっくり
添加しながら撹拌溶解した。
【0030】〔RFL液の調製〕水 125部に、10%水酸
化ナトリウム水溶液19部を加えた後、レゾルシン17部を
添加し、撹拌溶解し、次いで、37%ホルムアルデヒド水
溶液30部を加えて撹拌し、25℃で30分間反応させた。 得られた反応液を固形分濃度41%のVPラテックス;
「ピラテックスJ-1904」 (住友ダウ社商品名)190部と固形分濃度40%のSBRラ
テックス;「JSR-2108」 (日本合成ゴム社商品名)190部の混合液に撹拌しながら
加え、さらに、水 431部を撹拌しながら加え、10分間撹
拌混合した後、25℃で24時間熟成させた。
化ナトリウム水溶液19部を加えた後、レゾルシン17部を
添加し、撹拌溶解し、次いで、37%ホルムアルデヒド水
溶液30部を加えて撹拌し、25℃で30分間反応させた。 得られた反応液を固形分濃度41%のVPラテックス;
「ピラテックスJ-1904」 (住友ダウ社商品名)190部と固形分濃度40%のSBRラ
テックス;「JSR-2108」 (日本合成ゴム社商品名)190部の混合液に撹拌しながら
加え、さらに、水 431部を撹拌しながら加え、10分間撹
拌混合した後、25℃で24時間熟成させた。
【0031】〔ポリエステル繊維の製造〕固有粘度が0.
90のポリエチレンテレフタレートチップをエクストルー
ダー型溶融紡糸機に供給し、紡糸温度を 305℃に設定
し、直径 0.5mmの紡糸孔を 300個有する紡糸口金から紡
出し、紡糸口金直下に配設した長さ10cm、温度 330℃の
加熱筒を通した後、長さ30cmの円筒型冷却装置より18℃
の冷却風を風速72m/分の速度で糸条に吹き付けて冷却
した。次いで、ローラ式給油法によって上記の方法で調
製した表4に示す紡糸油剤を糸条に対し 0.4重量%にな
るように付与した。紡糸油剤を付与した糸条を、表面温
度70℃、表面速度3200m/分の加熱引き取りローラで引
き取り、引き取りローラと表面温度 140℃、表面速度48
00m/分の第1延伸ローラとの間で 1.5倍に延伸し、次
いで、第1延伸ローラと表面温度 200℃、表面速度6000
m/分の第2延伸ローラとの間で延伸倍率1.25倍に延伸
後、第2延伸ローラと表面温度 200℃、表面速度5800m
/分の熱処理ローラとの間で0.97倍の弛緩熱処理を行っ
た後、ノズル給油法によって上記の方法で調製した表4
に示す仕上げ油剤を糸条に対し 0.4重量%になるように
付与して巻き取り、1000d/300fのポリエステル繊維を
得た。
90のポリエチレンテレフタレートチップをエクストルー
ダー型溶融紡糸機に供給し、紡糸温度を 305℃に設定
し、直径 0.5mmの紡糸孔を 300個有する紡糸口金から紡
出し、紡糸口金直下に配設した長さ10cm、温度 330℃の
加熱筒を通した後、長さ30cmの円筒型冷却装置より18℃
の冷却風を風速72m/分の速度で糸条に吹き付けて冷却
した。次いで、ローラ式給油法によって上記の方法で調
製した表4に示す紡糸油剤を糸条に対し 0.4重量%にな
るように付与した。紡糸油剤を付与した糸条を、表面温
度70℃、表面速度3200m/分の加熱引き取りローラで引
き取り、引き取りローラと表面温度 140℃、表面速度48
00m/分の第1延伸ローラとの間で 1.5倍に延伸し、次
いで、第1延伸ローラと表面温度 200℃、表面速度6000
m/分の第2延伸ローラとの間で延伸倍率1.25倍に延伸
後、第2延伸ローラと表面温度 200℃、表面速度5800m
/分の熱処理ローラとの間で0.97倍の弛緩熱処理を行っ
た後、ノズル給油法によって上記の方法で調製した表4
に示す仕上げ油剤を糸条に対し 0.4重量%になるように
付与して巻き取り、1000d/300fのポリエステル繊維を
得た。
【0032】〔コードの処理〕得られたポリエステル繊
維を2本合糸しながら 115回/mの撚りを掛けて下撚コ
ードとし、次いで下撚りしたコード3本を合糸しながら
下撚りと逆方向に 115回/mの撚り数で上撚りしてコー
ドとし、上記の方法で調製したイソシアネート系接着剤
溶液に浸漬(固形分付着量 2.5〜3.5 重量%)し、 120
℃の熱風で乾燥後、 240℃で 100秒間熱処理した。次い
で、上記の方法で調製したRFL浴に浸漬(固形分付着
量 4.5〜5.5 重量%)し、 120℃で60秒間乾燥した後、
240℃で100秒間熱処理した。このようにして得られた
処理コードの強伸度、乾熱収縮率、耐ほつれ性、接着性
及び原糸製造工程の製糸性などを表4に示す。
維を2本合糸しながら 115回/mの撚りを掛けて下撚コ
ードとし、次いで下撚りしたコード3本を合糸しながら
下撚りと逆方向に 115回/mの撚り数で上撚りしてコー
ドとし、上記の方法で調製したイソシアネート系接着剤
溶液に浸漬(固形分付着量 2.5〜3.5 重量%)し、 120
℃の熱風で乾燥後、 240℃で 100秒間熱処理した。次い
で、上記の方法で調製したRFL浴に浸漬(固形分付着
量 4.5〜5.5 重量%)し、 120℃で60秒間乾燥した後、
240℃で100秒間熱処理した。このようにして得られた
処理コードの強伸度、乾熱収縮率、耐ほつれ性、接着性
及び原糸製造工程の製糸性などを表4に示す。
【0033】
【表4】
【0034】表4から明かなように、本発明の実施例1
〜3では、強度、寸法安定性、製糸性、耐ほつれ性、接
着性のすべてにおいて良好であった。これに対して、比
較例1及び4では、耐ほつれ性に問題があり、比較例2
及び3では、製糸性が悪かった。
〜3では、強度、寸法安定性、製糸性、耐ほつれ性、接
着性のすべてにおいて良好であった。これに対して、比
較例1及び4では、耐ほつれ性に問題があり、比較例2
及び3では、製糸性が悪かった。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、高強度で、熱に対する
寸法安定性に優れ、コードにしてエポキシ系接着剤及び
/又はイソシアネート系接着剤で処理し、通常のRFL
処理を行うだけでゴムとの接着性が良好となり、かつ、
このコードを用いてポリエステル繊維補強ゴム複合体と
して繊維軸方向に切断したとき、切断面に露出したポリ
エステル繊維の単糸のほつれや切断面から毛羽状に突出
することのない特性を有するポリエステル繊維を操業性
良く製造することができる。
寸法安定性に優れ、コードにしてエポキシ系接着剤及び
/又はイソシアネート系接着剤で処理し、通常のRFL
処理を行うだけでゴムとの接着性が良好となり、かつ、
このコードを用いてポリエステル繊維補強ゴム複合体と
して繊維軸方向に切断したとき、切断面に露出したポリ
エステル繊維の単糸のほつれや切断面から毛羽状に突出
することのない特性を有するポリエステル繊維を操業性
良く製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 等 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 栖川 勝 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 固有粘度が 0.8〜1.1 のポリエチレンテ
レフタレート又はこれを主体とするポリエステルを溶融
紡糸し、3000m/分以上の速度で、配向度が低い状態で
配向結晶化した未延伸糸として引き取り、熱延伸してポ
リエステル繊維を製造するに際し、下記の紡糸油剤を付
与し、熱延伸後、巻き取り直前に、下記の仕上げ油剤を
付与することを特徴とするポリエステル繊維の製造法。 紡糸油剤;次の2成分からなる組成物を80重量%以上含
有する油剤 (A)脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸とのエステル 5〜40重量% (B)脂肪族アルコールのエチレンオキシド及び/又はプロ ピレンオキシド付加物 95〜60重量% 仕上げ油剤;脂肪酸アミンのエチレンオキシド及び/又
はプロピレンオキシド付加物を60重量%以上含有する油
剤
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6158655A JPH0827673A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | ポリエステル繊維の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6158655A JPH0827673A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | ポリエステル繊維の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0827673A true JPH0827673A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=15676461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6158655A Pending JPH0827673A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | ポリエステル繊維の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0827673A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002146637A (ja) * | 2000-11-02 | 2002-05-22 | Unitika Ltd | ポリオキシメチレン繊維の製造方法 |
CN104480701A (zh) * | 2014-12-09 | 2015-04-01 | 上虞市皇马化学有限公司 | 一种新型民用fdy涤纶长丝用油剂组合物及其制备方法 |
JP6984927B1 (ja) * | 2021-06-04 | 2021-12-22 | 竹本油脂株式会社 | 合成繊維用処理剤及び合成繊維 |
-
1994
- 1994-07-11 JP JP6158655A patent/JPH0827673A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002146637A (ja) * | 2000-11-02 | 2002-05-22 | Unitika Ltd | ポリオキシメチレン繊維の製造方法 |
CN104480701A (zh) * | 2014-12-09 | 2015-04-01 | 上虞市皇马化学有限公司 | 一种新型民用fdy涤纶长丝用油剂组合物及其制备方法 |
JP6984927B1 (ja) * | 2021-06-04 | 2021-12-22 | 竹本油脂株式会社 | 合成繊維用処理剤及び合成繊維 |
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