JPH08276653A - インクジェット記録用紙 - Google Patents

インクジェット記録用紙

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JPH08276653A
JPH08276653A JP7107995A JP10799595A JPH08276653A JP H08276653 A JPH08276653 A JP H08276653A JP 7107995 A JP7107995 A JP 7107995A JP 10799595 A JP10799595 A JP 10799595A JP H08276653 A JPH08276653 A JP H08276653A
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強 安田
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Norio Fukushima
範夫 福島
Michiko Okamoto
道子 岡本
Yoshihiro Kuroyama
良弘 黒山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 普通紙感を充足することができると共に、文
字や罫線の滲みが少なく、文字品位及びカラー画像再現
性に優れた、安価な微塗工タイプのインクジェット記録
用紙を提供。 【構成】 木材パルプと填料を主体とする基紙の少なく
とも片面に、高吸収性顔料とバインダーを主成分とする
インク受理層を、片面当たり0.5〜5.0g/m2
けてなるインクジェット記録用紙であって、前記填料の
含有量が木材パルプ100重量部に対して0〜10重量
部であり、且つ、40dyne/cmの表面張力を有す
る液を用いて測定したインク受理層の接触角が85〜1
00度の範囲であると共に、基紙中の木材パルプの25
〜100%が、ルンケル比が1.0〜3.0であるL−
BKPであることを特徴とするインクジェット記録用
紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録用紙
に関し、特にインクジェットカラープリンタで印字した
ときの文字や罫線部での印字品位及び画像濃度が高い
上、ベタ印字部の画像濃度の均一性にも優れた、普通紙
感を有する安価なインクジェット記録用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、高速、低騒
音、及びカラー化が容易であるという利点がある上、極
めて安価なカラーインクジェットプリンタによって印刷
や写真に近い高い品質の画像を安価に再現することがで
きるに至り、近年急速に普及している。更に、コピー機
やワープロ、ファクシミリ等に対しても、安価で高精度
のインクジェットヘッドが利用されつつある。
【0003】この様な安価なカラーインクジェットプリ
ンタの普及により、従来は、主としてモノクロのプリン
タが使用されていたオフィス文書やパーソナルユースに
おいても、文章中に手軽にカラー情報を載せることがで
きるようになったことに伴い、そこで使用される用紙に
は、従来のモノクロインクジェットプリンタ用紙が備え
ていた特性に加えて、カラーインクジェットプリンタ用
紙としての特性も要求されるようになるに至った。ま
た、これと同時に、一般オフィス用紙として使用するた
めに、PPC用紙の場合と同様に、鉛筆による筆記性や
取り扱い易さに優れるという普通紙感が要求されてい
る。
【0004】ところで、モノクロプリンタの場合には、
主に文字や表が印字されるので、文字や罫線の鮮明さが
要求される結果、低フェザリング性が重要視される。フ
ェザリングは、インクが横方向に滲んでドットがボケた
り、インクが繊維に沿って髭状に滲むことにより文字や
罫線の鮮明さが失われる現象であり、それが酷いときに
は細かい漢字の解読が難しくなる。
【0005】このようなフェザリングを改善するために
は、基紙中の内添サイズ剤やインク受理層中の外添サイ
ズ剤を増添し、用紙全体としてのサイズ性を強化してイ
ンクの紙に対する濡れを小さくする必要がある。しかし
ながら、サイズ性を高くしすぎると、インク滴がいつま
でも紙層内に浸透しないで紙表面に残り、印字後に、プ
リンタの他の部分や手が触れたり、あるいは次頁の用紙
が印字されて上に重ねられる時に、印字部が擦れて汚れ
が発生する。
【0006】従って、印字後には、インク滴は速やかに
紙層内に浸透し、見掛け上乾いた状態になる必要があ
る。これをインク乾燥性というが、このインク乾燥性を
良くするためにはサイズ性を下げる必要がある。このよ
うに、フェザリングとインク乾燥性は相反する関係にあ
るが、このバランスからサイズ性をどの程度にするか
は、インクジェット記録用紙の設計上重要な問題の一つ
である。
【0007】また、モノクロ印字の場合にも、文字が鮮
明に見えるようにするためには、カラー印字の場合と同
様に画像濃度を高くすることが必要であるが、グラフや
図、あるいは絵など、ハーフトーンやベタ印字部が多い
カラープリントにおいては、ドット濃度あるいはベタ印
字部の画像濃度の高いことがモノクロ印字の場合より重
要となる。そこで、カラーインクジェットプリンタ用の
記録用紙の場合には、一般に、シリカのような高吸収性
の顔料とバインダーを主体としたインク受理層を設ける
工夫がされてきた(例えば、特開昭55−51583、
特開昭62−158084、特開平5−96844な
ど)。
【0008】また、カラーインクジェットプリントにお
いても、他のカラー画像再現技術の場合と同様に、3色
もしくは4色のインクですべての色を再現するため、最
大4色のインクが同じ場所に印字されることがある。こ
のような何色かのインクが重ね打ちされる部分を混色部
と呼ぶが、混色部ではインク量が単色部の2〜4倍とな
るので、当然、高いインク吸収容能が要求される。
【0009】更に、既に印字されたインクが吸収されな
い内に別の色インクが印字されると、色の境界部分でお
互いのインクが流れ込み、滲みを発生する(これをブリ
ーディングと呼ぶ)。このようなブリーディングを防止
する観点から、カラーインクジェットプリンタ用紙に
は、モノクロ用の記録用紙に比べて、更に、高いインク
吸収容量及びインク吸収速度を有することが要求され
る。
【0010】ところで、インクジェット記録用紙として
は、顔料塗工を行わない上質紙タイプ、インク受理層を
0.5〜5g/m2 設ける微塗工タイプ、10g/m2
前後の軽量コートタイプ、そして20g/m2 前後の重
コートタイプがある。しかしながら、これらの内、軽量
コートタイプや重コートタイプのものでは、鉛筆で筆記
したときに塗工層が削れたり、紙の腰が弱く取い扱が悪
いために普通紙感にかけるという欠点があった。
【0011】一方、顔料塗工を行わない上質紙タイプの
ものの場合には、カラーインクジェット記録用紙として
十分な画像濃度を得ることが難しいという欠点があっ
た。そこで近年、普通紙感を有するフルカラーインクジ
ェット記録用紙として、微塗工タイプのインクジェット
記録用紙が数多く提案されている。例えば、特開平6−
312572号公報には、超微粒子状の無機顔料を用い
て基紙のパルプ繊維表面を70%以上被覆してなる記録
紙が開示されており、特開平6−155893号公報に
は、顔料面積比を大きくした基紙の表面にインク受理層
を設けてなる記録紙が開示されている。
【0012】しかしながら、特開平6−312572号
公報に記載されているように、少ない塗工量でパルプ繊
維の70%以上を被覆するには、きわめて微小な無機顔
料、例えばコロイダルシリカのような高価な顔料を用い
なければならないので、コスト高となる上、そのような
顔料を用いても、5g/m2 以下のインク受理層で十分
なインク吸収性を得ることは困難であるという欠点があ
った。
【0013】また、特開平6−155893号公報に開
示された発明のように、内添填料の歩留まりの高い面に
インク受理層を設けた場合には、原紙の紙中填料を多く
した場合(特開平6−143796号公報)と同様に、
十分なインク吸収性は得られても、内添填料が紙層内に
吸収されたインクを光学的に遮蔽するので、画像濃度が
低下するという欠点があった。
【0014】つまり、インク受理層が5g/m2 以下で
ある微塗工タイプの記録紙の場合には、インク吸収層だ
けではインクを吸収しきれないので原紙層にもインクを
吸収させる必要があるのであるが、内添填料の使用量を
多くして原紙の空隙を増加させ、これによってインク吸
収性を高めた場合には、填料が紙層内に浸透したインク
を光学的に遮蔽するので、画像濃度の低下が起きるので
ある。
【0015】また、サイズ度の低い原紙を用いる方法
(例えば、特開昭52−5301号公報)を採用しただ
けでは、前述したようにフェザリングの悪化を避けるこ
とはできない。そこで、インク受理層として水溶性高分
子からなる塗布層を設ける(特開昭55−144172
号公報及び同55−146786号公報)ことも考えら
れるが、この方法では十分なインク吸収能を得ることは
難しい。
【0016】これらの記録用紙の開発とは別に、これら
の問題を解決する方法の一つとして、インクの表面張力
を下げることによって紙への吸収性を良くすることが試
みられている(特開昭59−20366、及び、特開平
3−41171号公報)。その結果、従来のインクジェ
ットプリンタのインクは、表面張力が50dyne/c
m前後であったのに対し、現在では30〜45dyne
/cmの範囲の表面張力を有するインクが主流になるに
至った。
【0017】しかしながら、それでもなお、普通紙感を
持つ微塗工タイプのインクジェット記録用紙では、フェ
ザリングとインク吸収性の両方を満足することは難し
く、紙の側からの対策が必要である。本発明者等は、上
記の問題を解決すべく鋭意検討した結果、基紙に用いる
木材パルプの空隙率を調節することにより、文字のみな
らずカラー画像再現性にも優れた、普通紙感を有するイ
ンクジェット記録用紙を製造することができることを見
い出し、本発明に到達した。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、鉛筆による筆記性や取扱い性などの点から普通紙感
を充足することができると共に、文字や罫線の滲みが少
なく、文字品位及びカラー画像再現性に優れた、安価な
微塗工タイプのインクジェット記録用紙を提供すること
にある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、木
材パルプと填料を主体とする基紙の少なくとも片面に、
高吸収性顔料とバインダーを主成分とするインク受理層
を、片面当たり0.5〜5.0g/m2 設けてなるイン
クジェット記録用紙であって、前記填料の含有量が木材
パルプ100重量部に対して0〜10重量部であり、且
つ、40dyne/cmの表面張力を有する液を用いて
測定したインク受理層の接触角が85〜100度の範囲
であると共に、基紙中の木材パルプの25〜100%
が、ルンケル比が1.0〜3.0であるL−BKPであ
ることを特徴とするインクジェット記録用紙によって達
成された。
【0020】以下、本発明のインクジェット記録用紙に
ついて詳細に説明する。本発明で使用する木材パルプの
原料は、L−BKP、N−BKP、再生パルプ及び機械
パルプ等の中から適宜選択することが可能であるが、N
−BKPはL−BKPに比べて繊維が太く長いため、フ
ェザリング等の原因となって画像品位を低下させる傾向
があり、また、機械パルプは用紙の風合いに影響し普通
紙感をなくす傾向があるので、パルプ繊維の内の75%
以上をL−BKPとする必要があり、本発明において
は、特にこのL−BKPのルンケル比を1.0〜3.0
とする必要がある。
【0021】ルンケル比Rはパルプ繊維の形態を特徴づ
けるための指標の一つであり、図1に示すように、繊維
のルーメン(内腔)の幅Lと細胞壁の厚さtによって求
められる値であり、R=2・t/Lによって表される。
ルンケル比の測定は、「木材繊維の形態的特性と紙の性
質について」、守屋正夫著、紙パルプ技術協会誌、第2
1巻、第3号第20頁に記載された方法によって行えれ
ば良い。
【0022】ルンケル比の大きなパルプ繊維を用いて抄
紙すると、繊維同士の結合面積の少ない、ポーラスな紙
となり、インク吸収性が向上する。ルンケル比が大きす
ぎると、繊維同士の結合面積が非常に小さくなるため
に、強度及びコシが低下し、普通紙感を損なうばかりで
なく、表面性が低下するので印字適性も低下する。
【0023】ところで、パルプは通常叩解して使用され
るが、叩解を進めるということは繊維間の結合を増大さ
せ紙を密にすることになるため、ルンケル比が通常使用
されるものより大きなパルプ繊維を使用することによる
本発明の効果を相殺する方向である。従って、本発明に
おいては叩解をあまり進めずに、濾水度が450〜60
0mlC.S.F.特に500〜600の範囲と高めに
することが好ましい。
【0024】以上のように、ルンケル比1.0〜3.0
のL−BKPパルプ繊維を全体のパルプ繊維の25%以
上とすると共に、必要に応じて濾水度を高く保つことに
より、フェザリングを悪化させることなく十分なインク
吸収性を保持させることができるが、この場合でも、記
録紙表面の表面張力が40dyne/cmのインクに対
する接触角が100度を越えると、インク吸収性は不十
分となる。
【0025】また、フェザリングを良好とする上から
は、上記接触角は85度以上であることが好ましい。
尚、上記接触角の測定は、TAPPI standar
d T458 OM−84に準じて測定した値である。
但し、試液として40dyne/cmの液を用いた場合
には、接触角の変化が大きいので測定を滴下後0.1秒
以内にする必要がある。
【0026】そこで、本発明における基紙に填料やサイ
ズ剤を添加して、上記接触角を調節する。内添填料は、
インク吸収能を向上させる一方で、多すぎると、前述し
た如く、不透明度が上がり画像濃度を低下させるので、
パルプ繊維100重量部当たり10重量部以下とするこ
とが好ましい。このような填料は、炭酸カルシウム、タ
ルク、カオリンなどの公知の填料の中から適宜選択して
使用することができる。
【0027】一方、内添サイズ剤は、記録用紙の、表面
張力40dyne/cmの液に対する接触角が85〜1
00度となるように、インク受理層の(外添)サイズ剤
と共に調整する必要があるが、塗工性や塗工液の浸透性
の観点からは、原紙のステキヒトサイズ度が5秒以上に
なるように調整することが好ましい。本発明で使用する
内添サイズ剤は酸性及び中性サイズ剤のいずれを用いて
も良いが、発色性の観点からAKD、ASAや中性ロジ
ン等の中性サイズ剤が好ましい。本発明においては、更
に、紙力増強剤等の他の内添薬品も適宜使用することが
できる。
【0028】次に、基紙の少なくとも片面に設けるイン
ク受理層の顔料としては、カオリンや炭酸カルシウムな
どの公知の各種白色顔料を併用することも可能である
が、合成シリカや合成アルミナのような高吸収性の顔料
を主成分とすることが、高い画像濃度を得るために必要
である。上記高吸収性の顔料とは、BET法の比表面積
が100cm2 /g以上であって、これを用いて塗工し
た時の塗工層に空隙が多量に生ずるものである。
【0029】また、インク受理層に使用するバインダー
としては、各種の変成デンプンやラテックス等を用いる
こともできるが、画像の鮮明さなどの点から特にポリビ
ニルアルコール(PVA)を使用することが好ましく、
特に重合度が1,000以下のPVAを使用することが
好ましい。インク受理層を基紙の片面に設ければ片面記
録紙となり、両面に設ければ両面に略同品質の記録画像
を設けることのできる両面記録紙とすることができる。
【0030】本発明においては、カラーインクジェット
プリンタで高い画像濃度を得ることができると共に、普
通紙感を具備させる観点から、インク受理層の塗工量
を、片面当たり0.5〜5.0g/m2 とする。0.5
g/m2 以下では十分な画像濃度が得られず、5.0g
/m2 以上では鉛筆筆記性や手触りの普通紙感が無くな
る。
【0031】インク受理層を設けるための塗工方法は、
エアーナイフ塗工やバー塗工あるいは各種ブレード塗工
等を用いることもできるが、サイズプレスやゲートロー
ルなどの抄紙機中に設置されている塗工装置を用いて、
いわゆるオンマシン塗工を行って設けても良い。
【0032】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録用紙は、木
材パルプの75%以上がルンケル比1.0〜3.0のL
−BKPであるので、フェザリング及びインク吸収性共
に良好である。また、極めて薄いインク受理層を設けて
いるので、普通紙感が十分であると共に、画像濃度が高
く、カラーインクジェット記録に対しても、十分に高い
品質の記録画像を得ることができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。なお、実施例中の%は重量%、部は重量部を示す。
また、実施例中の測定は次のようにして行った。
【0034】(1)ルンケル比:「木材繊維の形態的特
性と紙の性質について」、守屋正夫著、紙パルプ技術協
会誌、第21巻、第3号第20頁に記載された方法によ
り、蒸解前の木材チップから薄い切片を採取し、染色後
500倍の顕微鏡写真を撮影し、1000本の繊維につ
いての平均値を求めた。
【0035】(2)接触角:測定液は、和光純薬工業株
式会社製のぬれ指数標準液No.40(表面張力40d
yne/cm)を用い、協和界面化学社製の自動接触角
計CA−Z型を用いて、滴下後0.1秒後の測定液の接
触角を測定した。 (3)記録濃度:ヒューレットパッカード社製のインク
ジェット記録装置(DeskJet 505J :商品名)を用い
て、所定の記録パターンを印字し、黒ベタ部をマクベス
濃度計(RD514 :商品名)を用いて測定した。
【0036】(4)フェザリング:ヒューレットパッカ
ード社製のインクジェット記録装置(Desk Jet 505J :
商品名)を用いて、所定の記録パターンを印字し、罫線
部の髭状のインクの滲みを目視にて観察し、下記のよう
にして評価した。 ○:良好 △:若干髭状滲みあり ×:髭状滲みが
酷い (5)インク乾燥時間:ヒューレットパッカード社製の
インクジェット記録装置(Desk Jet 505J :商品名)を
用いて所定の記録パターンを印字した後印字部を手でこ
すり、インクが見掛け上乾燥して汚れなくなるまでの時
間を測定した。
【0037】(6)ブリーディング:ヒューレットパッ
カード社製のインクジェット記録装置(Desk Jet 505J
:商品名)を用いて、所定の記録パターンを印字し、
赤(マゼンタとイエローの混色部)と緑(シアンとイエ
ローの混色部)の境界部を拡大して観察し、境界部の滲
みの幅を測定し、200μm以下であれば良好であると
して評価した。
【0038】実施例1.オーストラリアのニューキャッ
スル産のユーカリ(ルンケル比2.35)から製造した
L−BKP50部及びタスマニア産のユーカリ(ルンケ
ル比0.66)から製造したL−BKP50部を混合し
て、濾水度を500mlC.S.F.に叩解したパルプス
ラリーをー調製し、次いで該パルプスラリーに重質炭酸
カルシウム5部、硫酸アルミニウム1.0部、カチオン
化澱粉1部、サイズ剤(アルキルケテンダイマー)0.
1部及び歩留まり向上剤0.02部を添加した紙料を調
製した。得られた紙料から、長網抄紙機を用いて、坪量
が78g/m2 で紙中填料量が5.8%となるように抄
紙し、サイズプレスを用いて下記の塗工液1を両面に塗
工した。
【0039】塗工液1 合成シリカ:ファインシール(徳山曹達社製の商品名): 100部 バインダー:PVA117(クラレ社製の商品名): 20部 サイズ剤:バソプラスト250D(バソフ社製の商品名): 10部 消泡剤:フォーマスターAP(サンノプコ社製の商品名): 0.05部
【0040】実施例2.南アフリカ産アカシア(ルンケ
ル比1.49)から製造したL−BKP70部と北海道
産L−BKP(ルンケル比0.46)30部を混合して
濾水度450mlC.S.F.に叩解したパルプスラリー
に、実施例1と全く同様に内添薬品を加えて紙料を調製
した。得られた紙料から、長網抄紙機を用いて、坪量が
61g/m2 で紙中填料量が7.5%となるように抄紙
し、ゲートロールコータを用いて下記の塗工液2を両面
に塗工した。
【0041】塗工液2 合成シリカ:ミズカシール(水沢化学社製の商品名): 100部 バインダー:PVA117(クラレ社製): 10部 サイズ剤:NCサイズC−40(日華化学社製の商品名): 12部 消泡剤:フォーマスターAP(サンノプコ社製): 0.05部
【0042】実施例3.オーストラリアのニューキャッ
スル産のユーカリ(ルンケル比2.35)から製造した
L−BKP50部、及び南アフリカ産のアカシア(ルン
ケル比1.49)から製造したL−BKP50部を混合
して濾水度520mlC.S.F.に叩解したパルプスラ
リーに、実施例1と,全く同様に内添薬品を加えて紙料
を調製した。得られた紙料から、長網抄紙機を用いて、
坪量が125g/m2 で紙中填料量が3.2%となるよ
うに抄紙し、サイズプレスを用いて下記の塗工液2を両
面に塗工した。
【0043】塗工液3 合成シリカ:アエロジル(日本アエロジル社製の商品名): 100部 バインダー:PVA105(クラレ社製): 10部 サイズ剤:BLS−720(ミサワセラミック社製の商品名): 10部 消泡剤:フォーマスターAP(サンノプコ社製): 0.05部
【0044】比較例1.タスマニア産のユーカリ(ルン
ケル比0.66)から製造したL−BKP100部を濾
水度500mlC.S.F.に叩解したパルプスラリー
に、実施例1と全く同様に内添薬品を加えて紙料を調製
した。得られた紙料から、長網抄紙機を用いて、坪量が
78g/m2 で紙中填料量が5.5%となるように抄紙
し、サイズプレスを用いて上記の塗工液1を両面に塗工
した。
【0045】比較例2.北海道産L−BKP(ルンケル
比0.46)100部を濾水度400mlC.S.F.に
叩解したパルプスラリーに、実施例1と全く同様に内添
薬品を加えて紙料を調製した。得られた紙料から、長網
抄紙機を用いて、坪量が61g/m2 で紙中填料量が
7.5%となるように抄紙し、ゲートロールコータを用
いて上記の塗工液2を両面に塗工した。
【0046】比較例3.実施例3と全く同様に紙料を調
製した。得られた紙料から、長網抄紙機を用いて、坪量
が125g/m2 で紙中填料量が3.3%となるように
抄紙し、サイズプレスを用いて下記の塗工液4を両面に
塗工した。
【0047】塗工液4 合成シリカ:アエロジル(日本アエロジル社製): 100部 バインダー:PVA105(クラレ社製): 10部 消泡剤:フォーマスターAP(サンノプコ社製): 0.05部
【0048】比較例4.タスマニア産のユーカリ(ルン
ケル比0.66)から製造したL−BKP100部を濾
水度400mlC.S.F.に叩解したパルプスラリー
に、実施例1と全く同様に内添薬品を加えて紙料を調製
した。得られた紙料から、長網抄紙機を用いて、坪量が
78g/m2 で紙中填料量が5.5%となるように抄紙
し、サイズプレスを用いて下記の塗工液5を両面に塗工
した。
【0049】塗工液5 合成シリカ:ファインシール(徳山曹達社製): 100部 バインダー:PVA117(クラレ社製): 20部 サイズ剤:BLS−720(ミサワセラミック社製): 30部 消泡剤:フォーマスターAP(サンノプコ社製): 0.05部
【0050】比較例5.インドネシア産のマングローグ
(ルンケル比3.35)から製造したL−BKP70
部、及び、タスマニア産ユーカリから製造したL−BK
P30部を混合して濾水度500ml:C.S.F.に
叩解したパルプスラリーに、実施例1と全く同様に内添
薬品を加えて紙料を調製した。得られた紙料から長網抄
紙機を用いて、坪量が78g/m2 で紙中填料量が5.
6%となるように抄紙し、サイズプレスを用いて前記の
塗工液1を両面に塗工した。
【0051】実施例4.実施例1と全く同様にして得ら
れた紙料から長網抄紙機を用いて坪量が78g/m2
紙中填料量が5.2%となるように抄紙し、サイズプレ
スを用いて酸化でんぷんの3%液を両面に塗布した。得
られた紙に、マイヤーバーコーターで塗工液1を片面に
塗工し、反対面にはカール調整として、PVA105の
3%液を塗工した。
【0052】各実施例及び比較例で使用した、パルプの
材種、ルンケル比、配合割合及び濾水度は表1に示した
通りである。また、各実施例及び比較例における、イン
ク受理層の塗工量、接触角、及び、記録画像の記録濃
度、フェザリング、インク乾燥時間及びブリーディング
についての測定結果は表2に示した通りである。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】ルンケル比の説明のための、パルプ繊維の断面
形状を示す模式図である。
【符号の説明】
L 繊維のルーメン(内腔)の幅 t 繊維の細胞壁の厚さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 道子 東京都新宿区上落合1丁目30番6号 日本 製紙株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 黒山 良弘 東京都新宿区上落合1丁目30番6号 日本 製紙株式会社商品開発研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材パルプと填料を主体とする基紙の少
    なくとも片面に、高吸収性顔料とバインダーを主成分と
    するインク受理層を、片面当たり0.5〜5.0g/m
    2 設けてなるインクジェット記録用紙であって、前記填
    料の含有量が木材パルプ100重量部に対して0〜10
    重量部であり、且つ、40dyne/cmの表面張力を
    有する液を用いて測定したインク受理層の接触角が85
    〜100度の範囲であると共に、基紙中の木材パルプの
    25〜100%が、ルンケル比が1.0〜3.0である
    L−BKPであることを特徴とするインクジェット記録
    用紙。
  2. 【請求項2】 基紙中の全木材パルプの平均濾水度が4
    50〜600mlC.S.F.である、請求項1に記載
    されたインクジェット記録用紙。
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JP2011052351A (ja) * 2009-09-03 2011-03-17 Daio Paper Corp 塗工紙
JP2011052362A (ja) * 2009-09-04 2011-03-17 Daio Paper Corp 塗工紙

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