JPH08275B2 - シェルモールド用樹脂被覆砂粒の製造方法 - Google Patents

シェルモールド用樹脂被覆砂粒の製造方法

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JPH08275B2
JPH08275B2 JP17353192A JP17353192A JPH08275B2 JP H08275 B2 JPH08275 B2 JP H08275B2 JP 17353192 A JP17353192 A JP 17353192A JP 17353192 A JP17353192 A JP 17353192A JP H08275 B2 JPH08275 B2 JP H08275B2
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法明 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシェルモールド用樹脂被
覆砂粒(以下、RCSと略記する)に関し、詳しくは再
生砂を用いたRCSの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シェルモールド法は、鋳型の保存性がよ
くその間の強度変化が少ないこと、造型速度が比較的早
く寸法精度がよいこと、鋳造後の鋳型の崩壊性がよいこ
と、表面安定性がよく鋳肌がよいこと、などの理由か
ら、鋳造の各分野で広く利用されている。このシェルモ
ールド法では、砂の表面に熱硬化性樹脂を薄く被覆した
RCSからシェル鋳型が形成される。
【0003】RCSを製造するには、ケイ砂を予め樹脂
の特性にあった正確な温度(ほぼ120〜160℃の間
の定まった温度)に加熱し、これにノボラック樹脂、レ
ゾール樹脂などの常温で固形の熱硬化性樹脂を加えて混
練する。熱硬化性樹脂はケイ砂からの熱により溶融して
液状となり、ケイ砂の表面を覆う。この時期にヘキサミ
ンの水溶液などを添加すると、砂は急冷されて進行中の
縮合反応が停止し、ヘキサミンが均等に分散される。こ
れをもみほぐし、篩い分けてRCSとされるのが一般的
な方法である。なお、常温で固形の樹脂を用いるのは、
RCSの貯蔵中のブロッキングを防止するためである。
【0004】このようにして形成されたRCSは、熱せ
られたモデル金型に被覆されると、金型からの熱を受け
て表面の一部縮合反応した熱硬化性樹脂が軟化し、隣接
するRCS粒子どうしが融着してモデル金型を覆う。そ
の状態でモデル金型からの熱あるいは外部からの加熱に
より熱硬化性樹脂が硬化し、モデル金型の型面が転写さ
れた反転型面をもつ硬いシェル鋳型が形成される。
【0005】そして使用後のシェル鋳型は、流動焙焼炉
などを使用して有機物を焼却し、篩い分けの後再生砂と
して再び使用することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが再生砂からR
CSを形成しそれから形成されたシェル鋳型は、新砂か
ら形成されたものに比べると強度が低く、表面の硬度も
低いという不具合がある。そこで樹脂結合剤を増量する
ことが考えられるが、増量する程度が再生砂の種類によ
って異なり、またシェル鋳型形成時のガスの発生量が多
大となり、かつ崩壊性が低下するという不具合が生じ
る。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、再生砂から新砂の場合と同様の強度と表面
硬度をもつシェル鋳型を形成できるRCSを製造するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のシェルモールド
用樹脂被覆砂粒の製造方法は、常温で固形の樹脂結合剤
を加熱された再生砂と混合し樹脂結合剤を溶融させて再
生砂の表面を樹脂結合剤で被覆しシェルモールド用樹脂
被覆砂粒とする製造方法であって、樹脂結合剤と再生砂
の混合時には、常温では固形状態であり再生砂による加
熱により樹脂結合剤より早い時点で液状となる添加剤が
樹脂結合剤とともに添加されることを特徴とする。
【0009】樹脂結合剤としては、ノボラック型フェノ
ール樹脂、レゾール型フェノール樹脂など、従来と同様
の熱硬化性樹脂を用いることができる。再生砂と新砂と
の差異のうち主たるものは、再生砂には主型の主成分で
ある粘土が混入しているところにある。粘土は、シェル
モールド法に用いられるケイ砂と比較すると極めて微細
な粒子から構成されている。そのため樹脂結合剤を吸収
する能力が大きく、粘土に吸収された樹脂結合剤は再生
砂の表面被覆には用いられないため、その分シェル鋳型
の強度が低下することとなる。また、再生砂は新砂に比
べて表面の凹凸が大きく、凹部に入った樹脂結合剤はシ
ェル鋳型の強度向上にはほとんど寄与しない。
【0010】そこで本発明では、常温では固形状態であ
り再生砂による加熱により樹脂結合剤より早い時点で液
状となる添加剤が樹脂結合剤とともに添加される。この
添加剤は、例えば樹脂結合剤より融点が低いものを用い
ることができる。また樹脂結合剤の粒径より微細な粒径
とすれば、熱が伝動し易いため樹脂結合剤より早く液状
となるので、樹脂結合剤と融点が類似のものも使用でき
る。そして液状となった添加剤は、再生砂に含まれる粘
土及び再生砂の凹部に優先して含浸する。
【0011】この添加剤は、ブロッキング防止の観点か
ら常温では固体のものが用いられ、溶融時の粘度は極力
低いものが望ましい。このような添加剤としては、例え
ばクロマン化合物やビスフェノールAが挙げられ、さら
には樹脂結合剤と同様の熱硬化性樹脂を用いることもで
きる。また、ビスフェノールAの製造時に生成する製造
残渣は上記条件を満たし、かつ安価であるので特に好ま
しい。
【0012】添加される添加剤の量は、再生砂100重
量部に対して0.1〜1.0重量部の範囲が最適であ
る。添加剤の量がこの範囲より少ないと添加剤の添加効
果が得られずシェル鋳型の強度の向上が望めない。また
添加剤の量がこの範囲を超えると、RCSのブロッキン
グが生じ易くなったり、シェル鋳型の強度や崩壊性に不
具合が生じる場合がある。
【0013】
【作用】本発明のシェルモールド用樹脂被覆砂粒の製造
方法では、先ず熱せられた再生砂と添加剤及び樹脂結合
剤が混合される。このとき添加剤は樹脂結合剤に先立っ
て液状となるため、再生砂中の粘土あるいは再生砂表面
の凹部に優先的に含浸される。そしてその後に樹脂結合
剤が液状となっても、含浸した添加剤がバリアとなって
樹脂結合剤の含浸を阻止する。したがって樹脂結合剤は
粘土などに奪われることなく、有効に砂の被覆に使用さ
れる。
【0014】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (添加剤の製造) 攪拌装置、加熱装置及び冷却管を備えた反応缶に、ビス
フェノールA製造残渣(「ビスフェノールA−ZK」三
井東圧化学(株)製)100重量部とビスフェノールA
50重量部とを配合し、160℃で30分間攪拌混合し
た後冷却して実施例の添加剤を得た。この添加剤は融点
が55℃である。なお、ビスフェノールA製造残渣の代
わりにクロマン化合物を、ビスフェノールAの代わりに
他のビスフェノール類を用いることができる。またビス
フェノールAの量は、ビスフェノールA製造残渣100
重量部に対し10〜70重量部が望ましい。その他、2
0重量部以下の範囲でフェノール、カテコールなどのフ
ェノール類を併用することもできる。 (樹脂結合剤A)の製造 攪拌装置、加熱装置及び冷却管を備えた反応缶に、フェ
ノール100重量部、37%ホルマリン52重量部及び
シュウ酸0.5重量部を配合し、還流下で3時間反応さ
せた。次に反応液を真空下で加熱脱水し、反応液が16
0℃に達した時に、エチレンビスステアリアマイド2
重量部、安息香酸3重量部及びアミノトリエトキシシラ
ン1重量部を反応液に混合して冷却し、ノボラック型フ
ェノール樹脂(樹脂結合剤A)を得た。この樹脂結合剤
Aは、融点が63℃であり、JISK6910に依る流
動が80mmである。 (樹脂結合剤B)の製造 攪拌装置、加熱装置及び冷却管を備えた反応缶に、フェ
ノール100重量部、86%パラホルムアルデヒド70
重量部及び25%アンモニア水10重量部を配合し、6
0℃で4時間縮合反応を行った。そして反応液を真空下
で加熱脱水し、反応液が70℃に達した時にメタノール
20重量部を混合攪拌し冷却した。得られた樹脂溶液を
スプレードライにより造粒し、レゾール型フェノール樹
脂(樹脂結合剤B)を得た。この樹脂結合剤Bは、融点
が62℃であり、JISK6910に依る流動が75m
mである。 (実施例1) 粘土を1.0重量%含み他に不純物1.0重量%含むケ
イ砂からなる再生砂を用意する。この再生砂100重量
部を160℃に加熱してスピードミキサ中に投入した。
そこへ、上記添加物0.2重量部と樹脂結合剤A1.8
重量部の固形混合物を加えて25秒間混練し、次いでヘ
キサミン0.4重量部を1.5重量部の水に溶解した溶
液を加え、砂粒が崩壊するまで混練した。その後ステア
リン酸カルシウム0.1重量部を添加して20秒間混練
し、排砂・冷却してRCSを得た。 (実施例2) 添加剤の添加量を0.4重量部とし、樹脂結合剤Aの添
加量を1.6重量部としたこと以外は実施例1と同様で
ある。 (実施例3) 添加剤の添加量を0.8重量部とし、樹脂結合剤Aの添
加量を1.2重量部としたこと以外は実施例1と同様で
ある。 (比較例1) 添加剤は用いず、樹脂結合剤A2.0重量部のみを添加
したこと以外は実施例1と同様である。 (実施例4) 実施例1と同様の再生砂100重量部を150℃に加熱
してスピードミキサ中に投入し、上記添加物0.6重量
部と樹脂結合剤B2.4重量部とを加えて30秒間混練
し、次いで水1.5重量部を加え、砂粒が崩壊するまで
混練した。その後ステアリン酸カルシウム0.1重量部
を添加して20秒間混練し、排砂・冷却してRCSを得
た。 (比較例2) 樹脂結合剤B3.0重量部のみを、スピードミキサ中の
150℃に加熱された再生砂100重量部に添加して3
0秒間混練したこと以外は実施例4と同様である。 (試験例) 上記で得られた各RCSについて、融着点、常温強度及
び250℃で20秒または40秒加熱した時の温間強度
をそれぞれ測定し、結果を表1に示す。なお、融着点は
JACT試験法C−1に準拠し、常温強度及び温間強度
はJISK−6910に準拠して行った。
【0015】
【表1】 (評価)実施例どうしの比較より、添加剤が増えるにつ
れて常温強度は向上するものの、融着点及び温間強度は
低下することが示されている。しかし実施例1〜3と比
較例1との比較から、添加剤を添加することにより常温
強度及び温間強度ともに比較例1より大きく増大してい
る。また実施例4と比較例2の比較より、樹脂結合剤の
種類が異なっても同様の結果が示されている。
【0016】また添加剤はビスフェノールA製造残渣を
用いているため、極めて安価である。したがって、樹脂
結合剤を減らしてその分を添加剤に置き換えて製造され
た実施例のRCSは、比較例1や比較例2の従来のRC
Sに比べて、性能の向上とコストの低減の両方を満足す
ることができる。
【0017】
【発明の効果】すなわち本発明の製造方法により得られ
たRCSによれば、形成されるシェル鋳型の強度及び表
面硬度を新砂のそれとほとんど同一とすることができ
る。そして本発明によれば、そのような性能に優れたR
CSを再生砂から容易にかつ確実に製造することがで
き、かつ添加剤も安価とすることができるため、再生砂
を用いる最大の理由であるコスト面の効果を損なうこと
がない。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温で固形の樹脂結合剤を加熱された再
    生砂と混合し該樹脂結合剤を溶融させて該再生砂の表面
    を該樹脂結合剤で被覆しシェルモールド用樹脂被覆砂粒
    とする製造方法であって、 前記樹脂結合剤と前記再生砂の混合時には、常温では固
    形状態であり該再生砂による加熱により該樹脂結合剤よ
    り早い時点で液状となる添加剤が該樹脂結合剤とともに
    添加されることを特徴とするシェルモールド用樹脂被覆
    砂粒の製造方法。
JP17353192A 1992-06-30 1992-06-30 シェルモールド用樹脂被覆砂粒の製造方法 Expired - Lifetime JPH08275B2 (ja)

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