JPH08275955A - レーザ治療装置 - Google Patents

レーザ治療装置

Info

Publication number
JPH08275955A
JPH08275955A JP7103031A JP10303195A JPH08275955A JP H08275955 A JPH08275955 A JP H08275955A JP 7103031 A JP7103031 A JP 7103031A JP 10303195 A JP10303195 A JP 10303195A JP H08275955 A JPH08275955 A JP H08275955A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light guide
laser
probe
laser light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7103031A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Kumazaki
護 熊崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP7103031A priority Critical patent/JPH08275955A/ja
Publication of JPH08275955A publication Critical patent/JPH08275955A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laser Surgery Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヘッド部を大型化することなしにレーザ光を
屈曲させてプローブに導き、レーザ光照射部位の視認性
を向上する。 【構成】 レーザハンドピース24の先端部に傾斜して
連接され内部に導光手段27を内設したヘッド部26を
設け、ハンドピース本体24内の光軸とプローブ25の
入射端37への入光軸とが所定の角度を有するようにレ
ーザ光を曲げて導光する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外科あるいは歯科治療
において患部にレーザ光を照射して、その部位を治療す
るために好適に用いられるレーザ治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、典型的な先行技術を簡略化し
て示す系統図である。たとえば歯科治療において、口腔
内の治療を行う際には、コントラアングルレーザハンド
ピースが用いられる。このレーザハンドピースは、術者
が把持する長手棒状のハンドピース本体と、ハンドピー
ス本体の先端部に屈曲して取付けられるヘッド部とを有
し、ハンドピース本体にはレーザ光発生源からのレーザ
光を導く光伝送体である導光用ファイバ1が内蔵され
る。このファイバ1の前記ヘッド部に臨む出射端から出
射されたレーザ光は、ヘッド部内またはハンドピース本
体内の第1レンズ2によって平行光に偏向され、反射ミ
ラー3によってほぼ直角に反射された後、前記ヘッド部
の下端部に設けられる第2レンズ4によってプローブ5
の入射端に集光し、このプローブ5の出射端から患部6
にレーザ光を照射するように構成されている。
【0003】このような先行技術では、直径が200〜
1000μmという極めて小さい径のプローブ5の入射
端にレーザ光を正確に集光させるために、反射ミラー3
に光軸調整手段7を設ける必要があり、そのため、口腔
内に挿入されるヘッド部が大形化してしまい、術者はプ
ローブ先端のレーザ光の照射位置が見にくいという問題
がある。
【0004】他の先行技術は、図12に簡略化して示さ
れるように、図11に示される反射ミラー3に代えて凹
面レンズ8が設けられ、導光用ファイバ1の出射端から
出射されたレーザ光を反射してプローブ5の入射端に集
光して導くように構成されている。これにおいてもま
た、凹面レンズ8の光軸を調整するために、光軸調整手
段9を設ける必要があるため、ヘッド部が大形化してレ
ーザ光の照射位置に対する視認性が悪いという問題を有
する。
【0005】さらに他の先行技術では、図13に簡略化
して示されるように、前述の反射ミラー3および凹面レ
ンズ8に代えて半球レンズ10と反射ミラー11が設け
られ、導光用ファイバ1の出射端から出射されたレーザ
光を集光してプローブ5の入射端に導くように構成され
ている。このような先行技術においてもまた、図11お
よび図12に示される先行技術と同様に、半球レンズ1
0の光軸を調整するための光軸調整手段12を設ける必
要があり、そのため、ヘッド部の構成が大形化してしま
い、外部からレーザ光の照射位置が見にくく、視認性が
悪いという問題を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、ヘッド部を大形化することなしに光軸を偏向させ
て、正確にレーザ光をプローブに導き、レーザ光照射部
位の視認性を向上することができるレーザ治療装置を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ハンドピース
本体内のレーザ光発生源より出射されたレーザ光が光伝
送体を用いて本体内で導光され、または外部のレーザ光
発生源より出射されたレーザ光を光伝送体を用いて本体
内まで導光されるハンドピース本体と、前記ハンドピー
ス本体の先端に傾斜して連接され内部に導光手段を内装
したヘッド部と、前記ヘッド部に対し着脱自在に装着可
能としレーザ光を患部に照射する湾曲プローブとから成
り、前記導光手段は、ハンドピース本体内の光伝送体の
出光軸と、前記湾曲プローブの入光軸とが所定の交角を
持つようにレーザ光を曲げて導光することを特徴とする
レーザ治療装置である。また本発明は、前記ヘッド部お
よび前記プローブには、レーザ光発生源からハンドピー
ス本体を介して空気および水がそれぞれ給送される給気
路および給水路が設けられ、プローブ先端部外周より空
気と水とを混合し露状にして患部へ出射することを特徴
とする。また本発明は、前記ヘッド部は、ハンドピース
本体の先端に対し着脱自在としたことを特徴とする。ま
た本発明は、前記導光手段は、内周面に反射面が形成さ
れる中空導光管であることを特徴とする。また本発明
は、前記導光手段は、ハンドピース本体からのレーザ光
を平行光に偏向する第1レンズと、第1レンズからの平
行なレーザ光を、その光軸が前記ヘッド部の軸線に一致
するように偏向する偏向素子と、偏向素子からの平行な
レーザ光を、前記プローブの入射端に集光する第2レン
ズとを含むことを特徴とする。また本発明は、前記導光
手段は、ハンドピース本体からのレーザ光をプローブの
入射端に集光する集光レンズと、集光レンズからのレー
ザ光を、その光軸が前記ヘッド部の軸線に一致するよう
に偏向する偏向素子とを含むことを特徴とする。また本
発明は、前記導光手段は、湾曲して延びる導光部材によ
って構成されることを特徴とする。また本発明は、前記
導光手段は、偏心させた凸レンズまたは球レンズによっ
て構成されることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明に従えば、ハンドピース本体はヘッド部
が着脱自在に接続され、このヘッド部の先端部にはプロ
ーブが着脱自在に装着される。ヘッド部には導光手段が
内蔵され、ハンドピース本体内のレーザ光発生源から出
射され、あるいは外部のレーザ光発生源から光伝送体を
介してハンドピース本体に導かれたレーザ光は、前記導
光手段によってプローブの入射端に集光され導かれ、こ
のプローブの出射端から患部などに向けて照射される。
このような導光手段をヘッド部に設けるようにしたの
で、希望する方向にレーザ光を屈曲させて照射すること
が可能となる。これによってプローブの出射端から照射
されるレーザ光の光軸をハンドピース本体内の光伝送体
の出光軸の軸線に対して大きな角度で屈曲させることが
でき、口腔内などの狭い空間内でレーザ光を照射しにく
い部位であっても、容易にレーザ光の照射位置を視認す
ることができ、レーザ光の照射作業の作業性を向上する
ことができる。
【0009】また本発明に従えば、外部の供給源から、
ハンドピース内部に導かれた空気および水は、それぞれ
ハンドピースの内部に設けられたバルブ機構を介してヘ
ッド部およびプローブに設けられた給気路および給水路
に導かれる。バルブの開閉をレバーの押動操作を行うこ
とで、任意に空気および水の導通、遮断がなされ、導通
時の空気および水は、プローブ先端部の外周から霧状に
混合されて患部へ出射される。これによって患部に水の
薄い被膜を形成し、その患部を洗浄または冷却しながら
効率よくレーザ光を照射できるとともに、レーザ光を照
射位置を良好に視認しながら患部の疼痛緩和、消炎、創
傷治癒促進あるいは末梢循環の改善などを行い、治療を
支援することができる。
【0010】さらに本発明に従えば、ヘッド部はハンド
ピース本体の先端に対して着脱自在であるので、ハンド
ピース本体からヘッド部を外した状態でヘッド部および
ハンドピース本体を滅菌処理したり、ハンドピース本体
から出射されるレーザ光の出力の測定などを行うことが
でき、メンテナンス性が向上される。
【0011】さらに本発明に従えば、導光手段は内周に
反射面が形成される中空導光管が用いられるので、複雑
な光学系を使用せず、製造コストが安価であり、また光
軸調整も不要になる。さらに、複雑な光学系を使わない
ため、導光効率が向上される。
【0012】さらに本発明に従えば、前記導光手段は、
第1および第2レンズと偏向素子とを含む。前記第1レ
ンズによってハンドピース本体からのレーザ光は平行光
に偏向され、この平行なレーザ光は偏向素子によってハ
ンドピース本体内部の光伝送体の出光軸の軸線からヘッ
ド部の軸線に一致するように偏向され、この偏向素子か
らの平行なレーザ光は第2レンズによってプローブの入
射端に集光される。このようにして第1および第2レン
ズ間ではレーザ光を平行光のままで偏向するようにした
ので、偏向素子を含む導光路を大きくする必要がなく、
これによってヘッド部が大型化せず、またレーザ光照射
部位への視界が妨げられるおそれはなく、良好な視認性
を得ることができる。
【0013】さらに本発明に従えば、ハンドピース本体
からのレーザ光は集光レンズおよび偏向素子を介してプ
ローブの入射端に集光される。これによってレーザ光の
光束を細くしてヘッド部の構成を小形化および簡略化す
ることができ、したがってレーザ光照射部位の視認性が
向上される。
【0014】さらに本発明に従えば、前記導光手段は湾
曲した導光部材によって構成されるので、部品点数が少
なくて済みこれによってもまたヘッド部が大型化するお
それはなく、良好な視認性を得ることができる。
【0015】さらに本発明に従えば、導光手段が軸線を
偏心させた凸レンズまたは球レンズによって構成される
ので、これらのレンズの軸線の偏心量に応じてレーザ光
の偏向角度を設定することができ、またレンズの曲率に
応じて焦点を設定することができる。これによってハン
ドピース本体内のレーザ光の光軸に対してヘッド部内の
レーザ光の光軸を任意に設定し、しかも凸レンズまたは
球レンズとプローブの入射端との距離を短縮することが
できるので、ヘッド部の小型化を図ることができる。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のレーザハンドピ
ース21を示す一部の断面図である。たとえば歯肉など
にレーザ光を照射して患部の疼痛緩和、消炎、創傷治癒
促進あるいは末梢循環の改善などを行うために、レーザ
ハンドピース21が用いられる。このレーザハンドピー
ス21は、ハンドピース本体内のレーザ光発生源22か
らのたとえば半導体レーザなどが光伝送体である導光用
ファイバ23によって導かれるハンドピース本体24
と、このハンドピース本体24に着脱自在に接続され、
レーザ光を照射する石英または石英ガラスのファイバー
から成るプローブ25が先端部に装着されたヘッド部2
6と、前記ヘッド部26に内蔵され、ハンドピース本体
24からのレーザ光を前記プローブの入射端に集光して
導く導光手段27とを含む。
【0017】前記ハンドピース本体24には、そのステ
ンレス鋼製ケーシング28内部の光伝送体の出光軸の軸
線29と同軸に導光用ファイバ23の出射端30付近が
配置され、この出射端30から出射されたレーザ光はレ
ンズ39によって集光され、この出射光が前記導光手段
27に導かれる。なお、レンズ39をレーザ光発生源2
2の近くに位置させる場合は、導光用ファイバ23を不
要とする構成にしてもよい。
【0018】導光手段27は、第1および第2レンズ3
1,32と、第1および第2レンズ31,32間に配置
されるガラスなどから成る偏向素子33とを有する。第
1レンズ31は前記軸線29と同軸に配置される。また
第2レンズ32は、ヘッド部26の光軸線34と同軸に
配置される。ヘッド部26の軸線34は、ハンドピース
本体24内部の光伝送体の出光軸の軸線29に対して各
軸線29,34を含む仮想一平面内において角度θ1を
成す。これらの軸線29,34の交点35上に偏向面3
6が形成されるように、前記偏向素子33が配置され
る。この偏向面36は、軸線29に垂直な平面に対して
ヘッド部26の傾斜角θ1に対しn・sinα=sin
(α+θ)を満たす角度αを設定する。
【0019】このような偏向素子33によって軸線29
から軸線34に屈曲されたレーザ光は、前記プローブ2
5の入射端37の中央に入射され、プローブ25のコア
内を全反射しながら出射端38から出射して、患部へ照
射される。前記各軸線29,34の成す角度θ1は、た
とえば30°に選ばれる。またプローブ25の出射端3
8の軸線39とヘッド部26の軸線34とが成す角度θ
2は、たとえば30°に選ばれる。したがってプローブ
25の出射端38はハンドピース本体24に対して60
°屈曲させることができ、たとえば口腔内の臼歯の側面
などのような見にくい部位に正確にレーザ光を照射して
治療を行うことができる。前記偏向素子33は、石英材
のプリズムが用いられる。
【0020】ハンドピース本体24のケーシング28の
先端部には、給水路42および給気路43が形成される
挿入部材41が装着され、ケーシング28に螺着された
ヘッド部26の端面44が当接して抜止めされている。
給水路42のヘッド部26寄りの端部には直円筒状の連
通管45が嵌まり込み、ヘッド部26の給水路42に気
密に接続される。ヘッド部26と挿入部材41とは、ピ
ン(不図示)によって軸線29に関して周方向に対し不
動に連結され、挿入部材41はヘッド部26に対して周
方向に位置決めされている。
【0021】外部の供給源からハンドピース本体24内
部に導かれた空気および水は、それぞれハンドピース本
体24内部のバルブ機構73,74を介してヘッド部2
6およびプローブ25に設けられた給気路43および給
水路42に導かれる。バルブ機構73,74の開閉は、
レバーの押動操作により行うことで、任意に空気および
水の導通、遮断がなされ、給気レバー76を押さえるこ
とで給気バルブ74aがスプリング74bに抗して開か
れるバルブ軌溝74を介してヘッド部26の給気路43
に供給された空気は、給気パイプ78を通り、図2に示
されるように、前記プローブ25を保持するホルダ47
の外周に形成される環状空間48からプローブ25の金
属製外管49と内管50との間に形成される隙間に導か
れ、出射端38付近の開口から噴射される。また給水レ
バー75を押さえることで、給水バルブ73aがスプリ
ング73bに抗して開かれ、バルブ軌溝73を介して給
水路42に供給された水は、給水パイプ77を通り、内
管50とジャケット51との間の隙間を通って、プロー
ブ25の出射端38付近の開口から噴射される。このよ
うにして噴射される水と空気は混合されて微細な霧状の
水滴となり、患部に噴射される。レーザ光発生源のON
−OFFは、スイッチ79の操作により行うことができ
る。
【0022】前記ホルダ47のネジ部52によって前記
ヘッド部26内に抜止めされ、このホルダ47の内周面
には外管49、内管50およびジャケット51が接着剤
または圧入等によって個別に気密な状態で接着される。
【0023】本発明の他の実施例として、図3に示され
るように、ハンドピース本体24側に凸の集光レンズ3
1と偏向素子33とによって導光手段を構成し、ハンド
ピース本体24からのレーザ光をプローブ25の入射端
37に屈折させて集光するようにしてもよい。これによ
って上述の実施例の平行光よりもさらに光束を細くして
プローブ25に導くことができ、これによってヘッド部
26を小型化してレーザ光照射部位の視認性を向上する
ことができる。
【0024】図4は、本発明の他の実施例の導光手段2
7aを示す断面図である。本実施例の導光手段27a
は、ハンドピース本体24のレーザ光出射端30からプ
ローブ25の入射端37にわたって予め定める曲率半径
で湾曲する導光部材である中空導光管154が配設され
ている。中空導光管154の入光端155は、レーザ光
発生源22とレンズ39とを結ぶ光軸と同軸に、また出
光端156はプローブ25の入射端37と同軸に配設さ
れる。
【0025】中空導光管154の内周面157には、金
めっき、金蒸着、銀めっき、銀蒸着、アルミ蒸着または
誘電体多層膜などによって実現される反射面が形成され
る。この反射面は、内面側ホーニング等によって超高精
度で研磨された金、銀、アルミニウム等の中空導光管に
よって実現するようにしてもよい。この中空導光管15
4は、金属パイプに限定するものではなく、ガラス管、
高分子材料であってもよい。また、この金属パイプ、ガ
ラス管または高分子材パイプ内に、金、銀、アルミニウ
ム管など嵌め込んで2重構造としてもよい。中空導光管
154の出光端156側からプローブ25の入射端37
に効率よく導光するために、図示する如く、中空導光管
154内に集光用光学系として集光レンズ158を設け
てもよい。この集光レンズ158は必ずしも中空導光管
154の内部に同軸的に取付けられている必要はなく、
中空導光管265の出光端156に直線的に配置しても
よい。さらに集光用光学系の先に反射ミラー(図示せ
ず)によりさらに光軸方向の変更も可能である。
【0026】このような中空導光管154を用いること
によって、複雑な光学系を使用せず、きわめて安価に製
作できる。また入出光端の光軸合わせを加工精度によっ
て達成できるために、光軸調整が全く不要になる。しか
も光学系を多く使わないことから、導光効率も向上する
ことができる。
【0027】図5は、本発明の他の実施例の導光手段2
7bを示す断面図である。本実施例の導光手段27b
は、ハンドピース本体24のレーザ光出射端30からプ
ローブ25の入射端37にわたって予め定める曲率半径
で湾曲する導光部材であるファイバ54と、このファイ
バ54を保持するファイバホルダ55とによって構成さ
れる。ファイバ54は、コア56と、コア56を被覆す
るクラッド57と、クラッド57を被覆するジャケット
58とから成る。コア56の軸線方向両端部はクラッド
57から露出し、軸線方向両側方に凸となる球面状に形
成されて第1および第2レンズ59,60を構成してい
る。第1レンズ59に入射したレーザ光は、第2レンズ
60によって集光され、前述のプローブ25の入射端3
7の中央に導かれる。前記ファイバ54の曲率半径は、
たとえば5〜15mm程度であって、このような曲率半
径および軸線方向長さに対応して、ハンドピース本体2
4内部の光伝送体の出光軸の軸線29に対するヘッド部
26の軸線37を角度θ=0〜90°程度の範囲で屈曲
させることができる。
【0028】図6は、本発明のさらに他の実施例の導光
手段27cを示す断面図である。本実施例の導光手段2
7cは、ハンドピース本体24から出射されるレーザ光
の光軸、すなわちハンドピース本体24内部の光伝送体
の出光軸の軸線29から軸直角方向に距離ΔLだけ偏心
して配置される凸レンズ61によって構成される。この
ような凸レンズ61の偏心量ΔLを変化させることによ
って偏向角度θ1を変化させることができる。また偏心
量ΔLに対する偏向角度θ1の変化率は、凸レンズ61
の屈折面62の曲率によって決定することができる。こ
のような導光手段27bを用いることによって、ヘッド
部26内の占有空間をきわめて小さくすることができ、
ヘッド部26の小形化を図ることができる。しかも偏心
量ΔLのわずかな変化によって偏向角度θ1を大きく変
化させることができるので、角度θ1に応じて、凸レン
ズ61を異なる曲率のものと交換する必要がなく、部品
点数が少なくてすむ。
【0029】本発明の他の実施例として、図7に示され
るように、いわばペングリップ形のハンドピースにおい
て、その形のハンドピース本体24内部の光伝送体の出
光軸の軸線29に対して角度θ10を成してハンドピー
ス本体24の先端部70を屈曲させ、この先端部70に
前記軸線29の屈曲方向と逆向きの方向にほぼ円弧状に
湾曲した光導体54を内蔵するヘッド26を取付け、ヘ
ッド26に出射端38の軸線71が前記ハンドピース本
体24内部の光伝送体の出光軸の軸線29に対してほぼ
直角となるように湾曲されたプローブ25を着脱自在に
装着するようにしてもよい。また、図8に示されるよう
に、ペングリップ形のハンドピースにおいて、ハンドピ
ース本体24内部の光伝送体の出光軸の軸線29に対し
て角度θ11で屈曲したヘッド26の屈曲方向(図8の
上方)とは逆向きに、プローブ25の出射端38の軸線
72を角度θ12を成して弯曲させてもよい。
【0030】このように図7〜図9に示される各実施例
では、プローブ25をハンドピース本体24内部の光伝
送体の出光軸の軸線29に対して大きな角度で湾曲させ
ることができるので、口腔内で歯牙や口唇にハンドピー
スが当たって治療への支障が生じるおそれはなく、特に
臼歯の患部に対しても出射端38を好ましい角度に容易
に配置することが可能となり、操作性を格段に向上する
ことができる。
【0031】図9の実施例では、ハンドピース本体24
の先端部のヘッド26を角度θ13に屈曲させ、さらに
ヘッド部26の先端にヘッド部26の屈曲方向と同方向
に湾曲するプローブ25を設けるものである。
【0032】図7〜図9の実施例は、図10のようにハ
ンドピース本体の外部のレーザ光発生源からレーザ光を
光ファイバ等の光伝送体を介してハンドピース本体に導
くようにしてある。
【0033】また、以上の実施例では、光伝送体として
光ファイバーを用いるようにしたけれども、本発明の他
の実施例として、石英ガラスまたはサファイアなどの透
光性材料から成る略円錐状のプローブを用いるようにし
てもよい。また、図1〜図6および図10の実施例で
は、スリーウェイシリンジ型としたが、図7〜図9のよ
うなハンドピース本体24を直状とするストレート形ハ
ンドピース型にしてもよいし、給水、給気の制御をハン
ドピース本体で行わず、レーザ光発生源の収納されてい
る制御装置(不図示)にバルブ機構を内蔵し、レーザ光
照射時に同時に給気、給水を行うようにしてもよい。ま
たレーザ光照射スイッチ79もフートペタル等に置きか
えてもよい。
【0034】また、上記実施例では、レーザ光発生源と
して出力の比較的小さい半導体レーザを使用している
が、これに限らずYAGレーザ等の出力の大きいレーザ
光発生源を使用して患部の切開、蒸散、止血、凝固等を
行うことができる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、ヘッド部には導光手段
が内蔵され、ハンドピース本体内のレーザ光発生源から
光伝送体を介してハンドピース本体で導かれる、または
外部のレーザ光発生源から光伝送体を介してハンドピー
ス本体まで導かれるレーザ光は、前記導光手段によって
プローブの入射端に集光され導かれ、このプローブの出
射端から患部などに向けて照射される。このような導光
手段をヘッド部に設けるようにしたので、希望する方向
にレーザ光を屈曲させて照射することが可能となる。こ
れによってプローブの出射端から照射されるレーザ光の
光軸をハンドピース本体内の光伝送体の軸線に対して大
きな角度で屈曲させることができ、口腔内などの狭い空
間に面した歯肉の側面などのようなレーザ光を照射しに
くい部位であっても、容易にレーザ光の照射位置を視認
することができ、レーザ光の照射作業の作業性を向上す
ることができる。
【0036】また本発明によれば、外部の供給源から、
ハンドピース内部に導かれた空気および水は、それぞれ
ハンドピースの内部に設けられたバルブ機構を介してヘ
ッド部およびプローブに設けられた給気路および給水路
に導かれる。バルブの開閉をレバーの押動操作を行うこ
とで、任意に空気および水の導通、遮断がなされ、導通
時の空気および水は、プローブ先端部の外周から霧状に
混合されて患部へ出射される。これによって患部に水の
薄い被膜を形成し、その患部を洗浄または冷却しながら
効率良くレーザ光を照射することができる。レーザ光の
照射位置を良好に視認しながら患部の疼痛緩和、消炎、
創傷治癒促進、あるいは末梢循環の改善などを行い、治
療を支援することができる。
【0037】また、YAGレーザや他の高出力レーザを
用いて、歯牙や歯肉などの切削、凝固、蒸散、あるいは
止血などの治療を行うことができる。
【0038】さらに本発明によれば、ヘッド部はハンド
ピース本体の先端に対して着脱自在であるので、ハンド
ピース本体からヘッド部を外した状態でヘッド部および
ハンドピース本体を滅菌処理したり、ハンドピース本体
から出射されるレーザ光の出力の測定などを行うことが
でき、メンテナンス性が向上される。
【0039】さらに本発明によれば、導光手段は内周に
反射面が形成される中空導光管が用いられるので、複雑
な光学系を使用せず、製造コストが安価であり、また光
軸調整も不要になる。さらに、複雑な光学系を使わない
ため、導光効率が向上される。
【0040】さらに本発明によれば、第1レンズによっ
てハンドピース本体からのレーザ光は平行光に偏向さ
れ、この平行なレーザ光は偏向素子によってハンドピー
ス本体内の光伝送体の出光軸の軸線からヘッド部の軸線
に一致するように偏向され、この偏向素子からの平行な
レーザ光は第2レンズによってプローブの入射端に集光
される。このようにして第1および第2レンズ間ではレ
ーザ光を平行光のままで偏向するようにしたので、偏向
素子を含む導光路を大きくする必要がなく、これによっ
てヘッド部が大型化せず、またレーザ光照射部位への視
界が妨げられるおそれはなく、良好な視認性を得ること
ができる。
【0041】さらに本発明によれば、集光レンズと偏向
素子とによって導光手段を構成するようにしたので、レ
ーザ光の光束を細くし、ヘッド部を小形化することがで
き、これによってレーザ光照射部位の視認性を向上する
ことができる。
【0042】さらに本発明によれば、前記導光手段は湾
曲した導光部材によって構成されるので、部品点数が少
なくて済み、これによってもまたヘッド部が大型化する
おそれはなく、良好な視認性を得ることができる。
【0043】さらに本発明によれば、導光手段が軸線を
偏心させた凸レンズまたは球レンズによって構成される
ので、これらのレンズの軸線の偏心量に応じてレーザ光
の偏向角度を設定することができ、またレンズの曲率に
応じて焦点を設定することができる。これによってハン
ドピース本体内のレーザ光の光軸に対してヘッド部内の
レーザ光の光軸を任意に設定し、しかも凸レンズまたは
球レンズとプローブの入射端との距離を短縮することが
できるので、ヘッド部の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のレーザハンドピース21を
示す一部の断面図である。
【図2】図1の切断面線II−IIから見た拡大断面図
である。
【図3】本発明の他の実施例のレーザハンドピース21
を示す一部の断面図である。
【図4】本発明の他の実施例の導光手段27a付近を示
す断面図である。
【図5】本発明の他の実施例の導光手段27b付近を示
す断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例の導光手段27c付
近を示す断面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例の一部の断面図であ
る。
【図8】本発明のさらに他の実施例の一部の断面図であ
る。
【図9】本発明のさらに他の実施例の一部の断面図であ
る。
【図10】本発明のさらに他の実施例の一部の断面図で
ある。
【図11】典型的な先行技術を示す系統図である。
【図12】他の先行技術を示す系統図である。
【図13】さらに他の先行技術を示す系統図である。
【符号の説明】
21 レーザハンドピース 22 レーザ光発生源 23 導光用ファイバ 24 ハンドピース本体 25 プローブ 26 ヘッド部 27,27a,27b,27c 導光手段 29 ハンドピース本体内の光伝送体の出光軸の軸線 31 第1レンズ 32 第2レンズ 33 偏向素子 34 ヘッド部の軸線 36 偏向面 37 プローブ25の入射端 38 出射端

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドピース本体内のレーザ光発生源よ
    り出射されたレーザ光が光伝送体を用いて本体内で導光
    され、または外部のレーザ光発生源より出射されたレー
    ザ光を光伝送体を用いて本体内まで導光されるハンドピ
    ース本体と、前記ハンドピース本体の先端に傾斜して連
    接され内部に導光手段を内装したヘッド部と、前記ヘッ
    ド部に対し着脱自在に装着可能としレーザ光を患部に照
    射する湾曲プローブとから成り、 前記導光手段は、ハンドピース本体内の光伝送体の出光
    軸と、前記湾曲プローブの入光軸とが所定の交角を持つ
    ようにレーザ光を曲げて導光することを特徴とするレー
    ザ治療装置。
  2. 【請求項2】 前記ヘッド部および前記プローブには、
    レーザ光発生源からハンドピース本体を介して空気およ
    び水がそれぞれ給送される給気路および給水路が設けら
    れ、プローブ先端部外周より空気と水とを混合し露状に
    して患部へ出射することを特徴とする請求項1記載のレ
    ーザ治療装置。
  3. 【請求項3】 前記ヘッド部は、ハンドピース本体の先
    端に対し着脱自在としたことを特徴とする請求項1また
    は2に記載のレーザ治療装置。
  4. 【請求項4】 前記導光手段は、内周面に反射面が形成
    される中空導光管であることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに際のレーザ治療装置。
  5. 【請求項5】 前記導光手段は、ハンドピース本体から
    のレーザ光を平行光に偏向する第1レンズと、第1レン
    ズからの平行なレーザ光を、その光軸が前記ヘッド部の
    軸線に一致するように偏向する偏向素子と、偏向素子か
    らの平行なレーザ光を、前記プローブの入射端に集光す
    る第2レンズとを含むことを特徴とする請求項3記載の
    レーザ治療装置。
  6. 【請求項6】 前記導光手段は、ハンドピース本体から
    のレーザ光をプローブの入射端に集光する集光レンズ
    と、集光レンズからのレーザ光を、その光軸が前記ヘッ
    ド部の軸線に一致するように偏向する偏向素子とを含む
    ことを特徴とする請求項3記載のレーザ治療装置。
  7. 【請求項7】 前記導光手段は、湾曲して延びる導光部
    材によって構成されることを特徴とする請求項3記載の
    レーザ治療装置。
  8. 【請求項8】 前記導光手段は、偏心させた凸レンズま
    たは球レンズによって構成されることを特徴とする請求
    項3記載のレーザ治療装置。
JP7103031A 1995-04-04 1995-04-04 レーザ治療装置 Pending JPH08275955A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7103031A JPH08275955A (ja) 1995-04-04 1995-04-04 レーザ治療装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7103031A JPH08275955A (ja) 1995-04-04 1995-04-04 レーザ治療装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08275955A true JPH08275955A (ja) 1996-10-22

Family

ID=14343294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7103031A Pending JPH08275955A (ja) 1995-04-04 1995-04-04 レーザ治療装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08275955A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004195246A (ja) * 2004-02-13 2004-07-15 Mitsunobu Miyagi レーザプローブ
US7038205B2 (en) 2004-05-13 2006-05-02 The Regents Of The University Of California Probe apparatus with laser guiding for locating a source of radioactivity
JP2010518978A (ja) * 2007-02-21 2010-06-03 カオ グループ、インク. モジュール式外科用レーザーシステム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004195246A (ja) * 2004-02-13 2004-07-15 Mitsunobu Miyagi レーザプローブ
US7038205B2 (en) 2004-05-13 2006-05-02 The Regents Of The University Of California Probe apparatus with laser guiding for locating a source of radioactivity
JP2010518978A (ja) * 2007-02-21 2010-06-03 カオ グループ、インク. モジュール式外科用レーザーシステム
KR101503544B1 (ko) * 2007-02-21 2015-03-17 카오 그룹, 인코포레이티드 모듈형 레이저 전송 시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3261525B2 (ja) レーザ器具
JP4616269B2 (ja) レーザ治療器具をオブジェクトに接続するアダプター
US7620290B2 (en) Modified-output fiber optic tips
US20080219629A1 (en) Modified-output fiber optic tips
US20120135368A1 (en) Modified-ouput fiber optic tips
JPH10211211A (ja) 医療用レーザハンドピース
JPH10328197A (ja) レーザ医療装置およびこれに用いるレーザプローブ
US6325794B1 (en) Laser handpiece
US20100086892A1 (en) Modified-output fiber optic tips
JPH07275261A (ja) 照明装置内蔵型歯科用ハンドピース
KR100314093B1 (ko) 레이저 핸드피스
JP4054543B2 (ja) レーザハンドピース
JPH08275955A (ja) レーザ治療装置
JP3841622B2 (ja) レーザー治療装置用ハンドピース
JPH07155335A (ja) レーザ治療装置
JPH05344982A (ja) レーザ医療装置
EP2594973B1 (en) Modified-output fiber optic tips
KR20220002396A (ko) 일회용 삽입체를 사용한 치주낭의 치료를 위한 시스템 및 방법
JP4742594B2 (ja) 医療用レーザ装置のハンドピース
JP2635972B2 (ja) 手持ち式の鼓膜切開術用器具
JP2015112135A (ja) レーザハンドピース、及びレーザ治療装置
KR20220144596A (ko) 레이저공진기 결합형 핸드피스
JP2020151564A (ja) レーザー照射用補助部材、ハンドピース
RU11053U1 (ru) Световодный инструмент для транссклеральной фотокоагуляции
JPH0759791A (ja) 炭酸ガスレーザ手術装置の手術用プローブ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040309

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040507

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040713